JP2008253542A - 食器洗い乾燥機 - Google Patents

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Abstract

【課題】乾燥運転時において洗浄槽内排気に十分な量の外気を混合し、排気の温度低減と排気内水分量の削減を促進する。
【解決手段】洗浄槽1内部の湿気を排出する排気口7とこの排気口7の上流側に配置し洗浄槽1から流出した洗浄槽内気に機体外から流入させた外気を混合して洗浄槽内気を冷却する混合部13とこの混合部13での混合割合を変化させる風量分配手段12および送風機6を有する乾燥手段9と、前記乾燥手段9を制御する制御手段16を備え、前記風量分配手段は、洗浄槽内気が流動する洗浄槽内気通路あるいは外気が流動する外気通路の少なくともいずれか一方の通路に、前記送風機の風圧で開度が変化するダンパーを複数個設けて排気温度の制御性を向上し、熱風感の防止と乾燥性能の向上を両立させたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、キッチン等に設置され被洗浄物の収納及び自動洗浄、乾燥を行う食器洗い乾燥機に関するものである。
従来、この種の食器洗い乾燥機は、洗浄終了後に被洗浄物を乾燥させるため外気を洗浄槽内に送風して洗浄槽内の高温度で多湿な空気を排出する構成としている(例えば、特許文献1参照)。
図6は、特許文献1に記載された従来の食器洗い乾燥機を示すものである。図6に示すように、被洗浄物を収納する洗浄槽1と、洗浄水を噴射する洗浄ノズル2と洗浄水を加圧する洗浄ポンプ3を有する洗浄手段4と、洗浄水を加熱する加熱手段5と、洗浄槽1に外気を送風する送風機6と、洗浄槽1内部の空気を排気する排気口7と、排気口7に設けた外気を混合させる排気補助手段8から構成されている。
特開2000−166847号公報
しかしながら、前記従来の構成では排気口に流入する高温高湿の主流が持つ流体力で新たな外気を副流として排気に混合させるもので、高温多湿の洗浄槽内排気の温度を低減できるものの排出される風の熱風感を回避できるまで十分冷却するには風量が足りないという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、乾燥運転時において洗浄槽内排気に十分な量の外気を混合し、排気の温度低減と排気内水分量の削減を促進して排気の快適性を高めた食器洗い乾燥機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の食器洗い乾燥機は、洗浄槽内気が流動する洗浄槽内気通路あるいは外気が流動する外気通路の少なくともいずれか一方の通路に、前記送風機の風圧で開度が変化するダンパーを複数個備えた風量分配手段を設けたものである。
これによって、通路抵抗の低減とダンパーの小型化軽量化による風圧での確実な開閉動作がなされ、風量比の制御幅を拡大して排気温度の制御性を向上による熱風感の確実な防止と乾燥性能の向上を両立できる。
本発明の食器洗い乾燥機は、乾燥運転時に排出される温湿度を低減した排気による熱風感の確実な防止と乾燥性能の向上の両立ができる。
第1の発明は、被洗浄物を収納する洗浄槽と、洗浄水を被洗浄物に噴出循環させる洗浄手段と、洗浄水を加熱する加熱手段と、前記洗浄槽内部の湿気を排出する排気口と前記排気口の上流側に配置し前記洗浄槽から流出した洗浄槽内気に機体外から流入させた外気を混合して洗浄槽内気を冷却する混合部と前記混合部での混合割合を変化させる風量分配手段および送風機を有する乾燥手段と、前記乾燥手段を制御する制御手段を備え、前記風量分配手段は、洗浄槽内気が流動する洗浄槽内気通路あるいは外気が流動する外気通路の少なくともいずれか一方の通路に、前記送風機の風圧で開度が変化するダンパーを複数個備えたことにより、通路抵抗の低減がなされ、またダンパーの小型化軽量化により風圧での確実な開閉動作が可能となり、洗浄槽内気と外気との風量比の制御幅を拡大して排気温度の制御性を向上による熱風感の確実な防止ができ、また洗浄槽内気風量の増大により乾燥時間の短縮あるいは乾燥性能の向上との両立ができる。
第2の発明は、特に、第1の発明のダンパーは、開成を開始する開成開始圧を同一通路内でそれぞれ異ならせたことにより、複数のそれぞれのダンパーが確実な開閉動作を行うようにできるので、通路抵抗の安定化がなされ洗浄槽内気と外気との風量比の制御の信頼性を向上できる。
第3の発明は、特に、第2の発明の開成開始圧は、流体により加わる風圧が高い部分に配置されるダンパーを風圧が低い部分に配置されるダンパーよりも高くしたことにより、複数のダンパーの開き具合を平準化させ、ダンパーを配置する通路の断面全体を流体が流動するように有効利用して通路抵抗を低減でき、送風機の小型化・低入力化ができる。
第4の発明は、特に、第1〜第3のいずれか1つの発明のダンパーは、支点を重心より上方に配置して自重により閉成する構成とし、それぞれ異なる自重としたことにより、開成を開始状態の設定が確実になされて動作の信頼性を確保でき、構成の簡素化と低コスト化ができる。
第5の発明は、特に、第4の発明のダンパーは、流体により加わる風圧が高い部分に配置されるダンパーの自重を、風圧が低い部分に配置されるダンパーの自重よりも重くしたことにより、簡単な構成で複数のダンパーの開き具合を確実に平準化できる。
第6の発明は、特に、第1〜第5のいずれか1つの発明のダンパーは、外気通路に1つ形成し、洗浄槽内気通路に複数形成したことにより、通路構成のコンパクト化と動作の信頼性向上を両立できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の第1の実施の形態の食器洗い乾燥機の構成を示す断面図である。図1において、食器などの被洗浄物を収納する洗浄槽1の下方には、洗浄水を被洗浄物に噴出して循環させる洗浄ノズル2と洗浄水を加圧する洗浄ポンプ3を有する洗浄手段4と、洗浄水を加熱し昇温させる加熱手段5を配置している。また、洗浄槽1内の湿気を排出して洗浄槽1内を乾燥させるため外気を送風する送風機6、洗浄槽1内の湿気を排出する排気口7を乾燥手段9は有し、洗浄槽1にはその下方に外気を流入させる流入口10を設け、その上方には洗浄槽1内の空気(洗浄槽内気)を排出させる流出口11を設けている。
送風機6の下流側には風量を分配する風量分配手段12を接続し、この風量分配手段12の下流側には、外気を混合部13に導入する外気通路14と、洗浄槽1の流入口10、洗浄槽1、流出口11を経て混合部13に連通する洗浄槽内気通路15を配置している。また混合部13は、その出口側を排気口7に連通させ、混合部13の入口側を外気通路14および洗浄槽内気通路15である流出口11に連通させている。
このように風量分配手段12の上流側に送風機6を配置し、排気口7の上流側には外気と洗浄槽内気を混合する混合部13を配置している。
風量分配手段12は外気通路14と洗浄槽内気通路15への流動抵抗を変化させて風量を分配するもので、混合部13における外気と洗浄槽内気との混合時の流量割合を変化させる。
制御手段16は乾燥手段9を制御するもので、送風機6の風量を制御する風量制御部17と、洗浄槽1内の温度を検知する洗浄槽温度検知部18、混合部13の下流側に設けた排気の温度を検知する排気温度検知部19あるいは送風機6が吸込む外気の温度を検知する外気温度検知部20での検知温度を基に制御量を設定する温度制御部21を有している。
このように乾燥手段9は排気口7および送風機6だけでなく、排気口7の上流側に配置した外気と洗浄槽内気を混合する混合部13と、外気と洗浄槽内気との混合割合を変化させる風量分配手段12を備えている。
洗浄槽1は、洗浄水を供給する給水弁22を備えた給水管23と、洗浄水を排水する排水弁24を備えた排水管25を設け、筐体26から引き出すことができるスライド体27に収納されている。このスライド体27には外部と連通する通気口28を設けている。
図2は、図1に示す風量分配手段12を示したもので、風量分配手段12は、流動する流体(図中黒抜き矢印で示す)の圧力、即ち送風機6の風圧で開度が変化するダンパー29としたもので、外気通路14と洗浄槽内気通路15の各通路のうち少なくとも洗浄槽内気通路15に設けて洗浄槽内気通路15側の通路抵抗が外気通路14側よりも大きくなるようにし、外気通路14側への風量が洗浄槽内気通路15側より多くなるようにしている。
ここでは、外気通路14に配置した複数枚のダンパー29a、29bと洗浄槽内気通路15に配置した複数枚のダンパー29c、29dを外気通路14と洗浄槽内気通路15の両通路に設けている。このダンパー29の支点30はその重心より上方に配置して支持し、垂直面より若干傾けた弁座31で受けるようにして自重によりダンパー29は閉成する構成としている。
また、ダンパー29の開成を開始する流体圧は洗浄槽内気通路15よりも外気通路14側を低く設定するため、外気通路14のダンパー29a、29bの厚さT1は洗浄槽内気通路15のダンパー29c、29dの厚さT2より薄く(T1<T2)形成し、外気通路14側のダンパー29a、29bは洗浄槽内気通路15側のダンパー29c、29dよりも軽くしている。また、通路の曲がりRa、Rbの外側に位置するダンパー29aあるいはダンパー29cには錘体32a、32bを設けて重くしている。
また、外気通路14にダンパー29a、29b、洗浄槽内気通路15にダンパー29c、29dと各通路に複数枚のダンパー29を設けることで、ダンパー29の支点30からの長さL1、L2を短くしている。
以上のように構成された食器洗い乾燥機について、以下その動作、作用を説明する。まず、筐体26からスライド体27を引き出して被洗浄物である食器を洗浄槽1内に収納し、スライド体27を元に戻して洗浄を開始する。洗浄運転開始とともに給水弁22を開成して給水管23から洗浄槽1に給水し、所定量の給水が行われると給水弁22を閉成して給水停止し、加熱手段5および洗浄手段4である洗浄ポンプ3の運転により洗浄ノズル2から温水を噴出させて被洗浄物である食器に噴きつけ循環させる。洗浄水が噴出する反力で洗浄ノズル2部が回転することで被洗浄物に洗浄水を行き渡らせ、洗浄性を高めている。
ここでは加熱手段5を運転して温水で洗浄する場合を示したが、被洗浄物の汚れが弱い場合は加熱手段5を運転させずに給水温度で洗浄すれば良く、また被洗浄物の汚れが強い場合は洗剤を入れて洗浄する。洗浄運転が終了すると排水弁24を開成して洗浄水を排水管25から筐体26の外部に排水し、排水し終わると排水弁24を閉成する。
次に行うすすぎ運転では洗剤を投入せずに、洗浄運転と同様に給水し、加熱手段5および洗浄ポンプ3の運転により洗浄ノズル2から温水を噴出させて被洗浄物である食器に噴きつけ循環させる。このすすぎ運転の後に行う被洗浄物を乾かす乾燥運転のため、すすぎ運転では被洗浄物を暖めておくのが好ましく、70℃〜80℃程度の高温水ですすぎ運転を実施すれば殺菌処理ができる。すすぎ運転終了後は洗浄運転終了時と同様に洗浄槽1内のすすぎ水を排水する。
次に行う乾燥運転では、すすぎ運転により高温高湿になっている洗浄槽1内の空気を排出して被洗浄物を乾かすため、送風機6を運転するとともに風量分配手段12で外気通路14と洗浄槽内気通路15に分流させ、外気を混合部13および洗浄槽1に送る。
図2では、送風機6の運転により高まった風圧により外気通路14側のダンパー29a、29bが開成を開始し、洗浄槽内気通路15側のダンパー29c、29dはまだ閉止している状態を示しており、送風機6から送られた外気は図中黒抜き矢印で示すように外気通路14側に流れる。さらに、通路の曲がりRaのために外気通路14側の流速分布Vaは曲がりの外側に最大流速が形成される非対称な流れになるためダンパー29a、29bには異なる流体圧が加わり、流速が速くなっているダンパー29a側はダンパー29b側よりも大きな開成力が作用する。
ダンパー29aには錘体32aが取り付けられて自重をダンパー29bより重くし開成を開始する開成開始圧を異ならせているので、流速が異なるところに配置されにも関わらず、流体が流れる時のそれぞれのダンパー29a、29bの開度はほぼ同等に平準化されている。
この状態では、排気口7から送風機6から送られた外気が流出するだけであるが、送風機6の風量をさらに若干高めることにより洗浄槽内気通路15側のダンパー29c、29dが僅かに開いて漏れるように洗浄槽内気通路15側へ流れ始め、排気口7から洗浄槽内気を外気で十分冷却した排気が流出する。
この乾燥運転開始時の送風機6の風量設定は、洗浄槽温度検知部18の温度に応じて行い、洗浄槽1の温度が高い場合は洗浄槽内気に対する外気の風量比(外気風量/洗浄槽内気風量)が大きくなるようにする。また、より正確に風量比を設定するため、外気温度検知部20の温度が高い場合は風量比を少し大きくして補正する。さらに、このように設定した風量比でも排気温度検知部19の温度が所定値を越える場合は、外気の風量比がさらに大きくなるように補正を行う。
図3は、制御手段16の風量制御部17で送風機6の風量を図2での風量よりも増加させて風圧を高めることにより、外気通路14のダンパー29a、29bはその開度がさらに大きくなるとともに、洗浄槽内気通路15のダンパー29c、29dが開成を開始した状態を示しており、送風機6から送られた外気は外気通路14と洗浄槽内気通路15の両方に流れ、外気通路14側の風量は図中矢印の大きさで示すように洗浄槽内気通路15側より多く流れている。ダンパー29cには錘体32bを取り付けて自重をダンパー29dより重くしているので、流速が異なるところに配置されていても流体が流れる時の洗浄槽内気通路15側のそれぞれのダンパー29c、29dの開度は外気通路14側と同様に平準化され、複数のダンパー29c、29dの一方だけが開放となり他方が開かず圧損が増加するという不具合を防いでいる。
このように同一通路に複数のダンパー29を設けることで、ダンパー29の支点30からの長さL1、L2を短くでき、ダンパー29の全開時でもより小さいスペースに収納できるので風量分配手段12の小型化ができる。また、各通路の断面積を大きくすることが容易になりダンパー29での圧損を減らして通路抵抗を低減でき、通路抵抗を小さくできる。そのうえ、ダンパー29自体の小型化軽量化でわずかな風圧変化でも確実な開閉動作を可能として風量比の制御幅を拡大して、熱風感を確実に防止できる。また、ダンパー29の上流に曲がりなどを加えて複数のダンパー29への流速分布が偏っても複数のダンパー29の開度を平準化できるので、通路構成の自由度を向上でき、通路のコンパクト化ができる。
さらに、同一通路に設けた複数のダンパー29が開成を開始する開成開始圧を配置される断面位置によって異ならせたことで、複数のそれぞれのダンパー29が確実な開閉動作を行うようにでき、開成時の通路抵抗が安定化がなされ洗浄槽内気と外気と風量比制御の信頼性を向上できる。
また、流体により加わる風圧が高い部分に配置されるダンパー29の開成開始圧は、風圧が低い部分に配置されるダンパー29の開成開始圧よりも高くしているので、同じ通路に設けた複数のダンパー29の開き具合(開度)をほぼ同等に平準化でき、ダンパー29を配置する通路の断面全体を流体が流動するように有効利用して通路抵抗を低減でき、送風機の小型化・低入力化ができる。
また、流体により加わる風圧が高い部分に配置されるダンパー29a、29bの自重を、風圧が低い部分に配置されるダンパー29b、29dの自重よりも重くするという簡単な構成で複数のダンパーの開き具合を確実に平準化できる。
また、ダンパー29は支点30を重心より上方に配置して自重により閉成する構成とし、それぞれ異なる自重としたことにより、開成を開始状態の設定が確実になされて動作の信頼性を確保でき、構成の簡素化と低コスト化ができる。
特に、高温水ですすぎ運転を行った場合は排気口7から洗浄槽1内の高温高湿の空気を直接排出しないように、送風機6の運転開始時には外気通路14側への風量が洗浄槽内気通路15側への風量よりも多くなるように送風量を制御する。これにより、多量の外気に少量の高温高湿の洗浄槽内気を混合させた排気がなされるので、外気による洗浄槽内気の冷却性を高めて乾燥運転開始時に高温の排気が排出されるのを防止でき、また外気による洗浄槽内気の冷却時に洗浄槽内気の水分を凝縮させて排水することで排気中の水分を削減できるので、設置した室内などの空間の湿度アップを少なくして快適性を向上できる。
また、図2のように送風機6の運転開始時には洗浄槽内気通路15側を閉止状態とするとともに外気通路14側を開成状態として、さらに送風機6の風量を徐々に増やして洗浄槽内気通路15側を開けて行くことにより、多量の外気に少量の洗浄槽内気を徐々に混合させていくようにできるので、排気口7から高温高湿の排気が排出されるのを確実に防止できる。
さらに乾燥運転の進行に伴って、洗浄槽1内への外気の流入により洗浄槽内気の湿度が低下し、洗浄槽内気のエンタルピが下がるため排気口7から流出する排気の温度を所定値以下に冷却するに要する外気風量は少なくて済むようになる。従って、乾燥状態の進行に伴い混合部13への外気風量は少なくすることができ、その分を洗浄槽内気通路15側に振向けて洗浄槽1内への風量を増加させることで被洗浄物の乾燥性能を高めることができる。
図4は、送風機6の風量を図3での風量よりもさらに増加させて風圧をさらに高めた場合を示し、外気通路14側のダンパー29a、29bおよび洗浄槽内気通路15側のダンパー29c、29dが共に全開になった状態を示しており、外気通路14と洗浄槽内気通路15への流量分配は風量分配手段12では決まらず各通路での排気口7までの全圧損でそれぞれ決まる状態となる。
ここでは、洗浄槽内気通路15側の通路圧損を外気通路14側よりも小さくしたもので、洗浄槽内気通路15を形成する洗浄槽1の断面積は充分大きいため、洗浄槽内気通路15の通路抵抗を外気通路14の通路抵抗より小さくする設計は容易であり、外気通路14の長さを長くすることや、通路の断面積を絞ることにより所定流量以上では通路抵抗の増大により風量増が頭打ちにする抵抗部(図示せず)を設けることで、乾燥運転の進行に伴い運転途中で洗浄槽内気通路15側のダンパー29c、29dが全開したときには、洗浄槽内気通路15側の風量が外気通路14側の風量より多くして、洗浄槽内気通路15側への風量割合を増加させて乾燥促進がなされる。
ここまでは、乾燥運転時に加熱手段5を運転せずにすすぎ運転時の被洗浄物が持つ余熱を利用して乾燥させる場合を説明したが、乾燥運転時に加熱手段5を運転することで、洗浄槽1内に流入口10から流入した外気を加熱昇温させることにより乾燥を促進できるのは言うまでも無く、加熱手段5近傍の風速を高く保つほど加熱手段5の出力を大きくして乾燥性能を高めることが可能となる。
特に、乾燥運転時に加熱手段5の作動により洗浄槽1の温度が高くなる場合は、風量比が大きくなるように送風機6の風量を風量制御部17で増加させることで、洗浄槽内気通路15側への風量を高め、流入口10での風速を高めて加熱手段5での熱伝達を促進できる。このため、洗浄槽内気風量の増大により乾燥時間の短縮あるいは乾燥性能を向上できる。
図5は、ダンパー29が全開時に洗浄槽内気通路15側の風量が外気通路14側の風量より多くなるように設定した実施例を示す。図5では外気通路14側の断面積を小さくして通路抵抗を増大させて洗浄槽内気通路15側への風量比を増加させたもので、断面積の縮小に対して外気通路14側のダンパー29aは一つとして、洗浄槽内気通路15側の風量が外気通路14側の風量より多くしている。
このため、通路構成のコンパクト化と小型化が可能となり、さらにダンパー29が全開時の風量比が明確に設定されて風量分配が安定化できる。従って、通路構成のコンパクト化と動作の信頼性向上を両立できる。
なお、洗浄槽温度検知部18、排気温度検知部19あるいは外気温度検知部20での検知温度を基に温度制御部21で風量比の補正を設定し、制御手段16の風量制御部17で送風機6の風量を制御する場合を示したが、乾燥運転経過時間により風量分配を変化させることは可能であり、洗浄槽温度検知部18、排気温度検知部19、外気温度検知部20を省いて低コスト化できるのは言うまでも無い。
以上のように、本実施の形態においては、風量分配手段は洗浄槽内気が流動する洗浄槽内気通路あるいは外気が流動する外気通路の少なくともいずれか一方の通路には複数個で形成した前記送風機の風圧で開度が変化するダンパーを備えたことにより、通路抵抗の低減がなされ、またダンパーの小型化軽量化により風圧での確実な開閉動作が可能となり、洗浄槽内気と外気との風量比の制御幅を拡大して排気温度の制御性を向上による熱風感の確実な防止ができ、また洗浄槽内気風量の増大により乾燥時間の短縮あるいは乾燥性能の向上との両立ができる。
また、本実施の形態のダンパーは、開成を開始する開成開始圧を同一通路内でそれぞれ異ならせたことにより、複数のそれぞれのダンパーが確実な開閉動作を行うようにできるので、通路抵抗の安定化がなされ洗浄槽内気と外気との風量比の制御の信頼性を向上できる。
また、本実施の形態の開成開始圧は、流体により加わる風圧が高い部分に配置されるダンパーを風圧が低い部分に配置されるダンパーよりも高くしたことにより、複数のダンパーの開き具合を平準化させ、ダンパーを配置する通路の断面全体を流体が流動するように有効利用して通路抵抗を低減でき、送風機の小型化・低入力化ができる。
また、本実施の形態のダンパーは、支点を重心より上方に配置して自重により閉成する構成とし、それぞれ異なる自重としたことにより、開成を開始状態の設定が確実になされて動作の信頼性を確保でき、構成の簡素化と低コスト化ができる。
また、本実施の形態のダンパーは、流体により加わる風圧が高い部分に配置されるダンパーの自重を、風圧が低い部分に配置されるダンパーの自重よりも重くしたことにより、簡単な構成で複数のダンパーの開き具合を確実に平準化できる。
また、本実施の形態のダンパーは、外気通路を単一で形成し、洗浄槽内気通路を複数で形成したことにより、通路構成のコンパクト化と動作の信頼性向上を両立できる。
以上のように、本発明にかかる食器洗い乾燥機は、乾燥時の排気温度の熱風感の確実な防止と発生する高温高湿の空気条件に応じた冷却ができるので、蒸気を発生する炊飯器や電気湯沸し器などの家庭用機器などに適用することができる。
本発明の実施の形態1における食器洗い乾燥機の構成図 図1における風量分配手段の断面図 図2における風量分配手段の他の状態を示す断面図 図2における風量分配手段の他の状態を示す断面図 図1における風量分配手段の他の構成を示す断面図 従来の食器洗い乾燥機の構成図
符号の説明
1 洗浄槽
4 洗浄手段
5 加熱手段
6 送風機
7 排気口
9 乾燥手段
12 風量分配手段
13 混合部
14 外気通路
15 洗浄槽内気通路
16 制御手段
29 ダンパー
30 支点

Claims (6)

  1. 被洗浄物を収納する洗浄槽と、洗浄水を被洗浄物に噴出循環させる洗浄手段と、洗浄水を加熱する加熱手段と、前記洗浄槽内部の湿気を排出する排気口と前記排気口の上流側に配置し前記洗浄槽から流出した洗浄槽内気に機体外から流入させた外気を混合して洗浄槽内気を冷却する混合部と前記混合部での混合割合を変化させる風量分配手段および送風機を有する乾燥手段と、前記乾燥手段を制御する制御手段を備え、前記風量分配手段は、洗浄槽内気が流動する洗浄槽内気通路あるいは外気が流動する外気通路の少なくともいずれか一方の通路に、前記送風機の風圧で開度が変化するダンパーを複数個備えた食器洗い乾燥機。
  2. ダンパーは、開成を開始する開成開始圧を同一通路内でそれぞれ異ならせた請求項1記載の食器洗い乾燥機。
  3. 開成開始圧は、流体により加わる風圧が高い部分に配置されるダンパーを風圧が低い部分に配置されるダンパーよりも高くした請求項2記載の食器洗い乾燥機。
  4. ダンパーは、支点を重心より上方に配置して自重により閉成する構成とし、それぞれ異なる自重とした請求項1〜3のいずれか1項に記載の食器洗い乾燥機。
  5. ダンパーは、流体により加わる風圧が高い部分に配置されるダンパーの自重を、風圧が低い部分に配置されるダンパーの自重よりも重くした請求項4に記載の食器洗い乾燥機。
  6. ダンパーは、外気通路に1つ形成し、洗浄槽内気通路に複数形成した請求項1〜5のいずれか1項に記載の食器洗い乾燥機。
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