JP2008251886A - 発光素子駆動回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】低電源電圧においても正確な高速動作が可能である発光素子駆動回路を提供することを課題とする。
【解決手段】第1の電源及び第2の電源間において発光素子に対して直列に接続され、制御端子の電圧に応じて前記発光素子に駆動電流を供給する駆動電流供給回路(2)と、前記発光素子の出力光量に応じて電流を決定して出力する電流決定回路(8)と、制御信号が第1の状態のときには前記電流決定回路により決定された電流を電圧に変換して前記駆動電流供給回路の制御端子に出力し、前記制御信号が第2の状態のときにはその出力電圧端子を前記駆動電流供給回路の制御端子から切断する電流電圧変換回路(6)と、前記制御信号が第2の状態のときには、前記駆動電流供給回路の制御端子を前記第2の電源に接続するリセット回路(7)とを有することを特徴とする発光素子駆動回路が提供される。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザプリンタ等の画像形成装置等に用いられる発光素子の出力光量を低電源電圧においても安定に制御することが可能な発光素子駆動回路に関する。
画像形成装置は、電気信号を光信号に変換し、光により画像を書き込む装置である。画像形成装置では、電気信号を光信号に変換する発光素子、例えばレーザダイオードを駆動するために、画像信号に応じて発光素子に電流を流す発光素子駆動回路が用いられる。
図7に従来の発光素子駆動回路の構成例を示す。この発光素子駆動回路では、発光素子であるレーザダイオード101の光量を一定にするために、レーザダイオード101の光量を光検出素子であるフォトダイオード102によりモニタする自動光量調整機能(APC)を備えている。フォトダイオード102は、発光素子101の光量をモニタし、第1の電流I11に光電流変換する。
所望の発光素子駆動電流が得られるように、駆動電流調整回路103は制御信号V11に応じて前記第1の電流I11に相関のある電圧で駆動電流決定用のNMOSトランジスタ104のゲート電圧を制御する。前記NMOSトランジスタ104のドレインには、前記第1の駆動電流I11に相関のある第2の電流I12が流れる。NMOSトランジスタ105及びNMOSトランジスタ106により構成される差動スイッチ回路は、画像信号V12、V13により制御され、前記電流I12をレーザダイオード101と抵抗107に切り替えてレーザダイオード101の駆動電流を変調する。
近年、システムの電源電圧は5Vから3Vへと低電圧化しており、電源ICの削減によるシステムの単純化及び低コスト化のために、発光素子駆動回路の電源電圧もシステムと同じ3Vにすることが求められる。
しかし、図7の発光素子駆動回路では、図8に示すように、電源電圧Vccは、以下の電圧を供給しなければならない。すなわち、電源電圧Vccは、前記レーザダイオード101の順方向電圧Vldと、前記NMOSトランジスタ104を駆動するソース−ドレイン間電圧Vds1と、NMOSトランジスタ105と106を駆動するソース−ドレイン間電圧Vds2とを供給する。NMOSトランジスタ105と106は、前記差動スイッチ回路を構成する。
例えば、電源電圧Vccが3V、順方向電圧Vldが2.3Vであるとすると、NMOSトランジスタ2個のソース−ドレイン間電圧Vdsに割り振ることが可能な電圧は電源電圧Vccと順方向電圧Vldの差分電圧である0.7Vである。十分大きなゲート幅(W)/ゲート長(L)のNMOSトランジスタを用いないと、NMOSトランジスタを飽和領域にて動作させることができない。そのため、十分大きなW/LのNMOSトランジスタを用いないと、ドレイン電流が不安定となり、APC動作の乱れや発光素子駆動電流波形の歪みを引き起こす。従って、図7の回路構成において従来の一般的な電圧5Vより低い3V程度の電源電圧では安定な光量を得ることが困難であり、安定な光量を得るためにはW/Lを大きくする必要がある。
この課題を解決する回路例として図9、図10に示す回路がある。図9に示す回路は、図7に示した回路と同様に、駆動電流調整回路103の出力電圧により駆動電流決定用のPMOSトランジスタ108のゲート電圧を制御する。該PMOSトランジスタ108のドレインには、フォトダイオード102から前記駆動電流調整回路103に入力された第1の電流I1に相関のある第2の電流I2が流れる。PMOSトランジスタ109及びPMOSトランジスタ110から構成される差動スイッチ回路は、画像信号V14、V15により制御され、前記第2の電流I2をスイッチングする。これにより、前記第2の電流I2が前記PMOSトランジスタ109に流れるとき、NMOSトランジスタ111及びNMOSトランジスタ112から構成されるカレントミラー回路を介してレーザダイオード101は駆動される。前記第2の電流I2が前記PMOSトランジスタ110に流れるとき、NMOSトランジスタ113を介して前記第2の電流I2を接地電位へ流すことにより、レーザダイオード101の駆動電流を変調する。
この回路構成では、電源と接地電位の間に発光素子と直列に接続される素子はNMOSトランジスタ112のみとなる。3V程度の電源電圧においても該NMOSトランジスタ109を飽和領域において動作させるのに十分なソース−ドレイン電圧を供給することが可能であるため、安定な光量を得ることができる。
図10に示す回路は、NMOSトランジスタ114とNMOSトランジスタ115から構成されるカレントミラーのゲートと接地電位の間に電圧リセット用単相スイッチとしてNMOSトランジスタ116を接続する。図9に示す回路と同様に決定された第2の電流I2を前記カレントミラーのゲートに入力し、画像信号V16により前記NMOSトランジスタ116のゲート電圧を制御する。これにより、前記カレントミラーのゲート電位を制御し、レーザダイオード101の駆動電流を変調する。
この回路構成では、図9に示す回路と同様に、電源と接地電位の間にレーザダイオード101と直列に接続される素子をNMOSトランジスタ115のみとすることで、3V程度の電源電圧において安定な光量を得ることができる(特許文献1参照)。
特開平11−126935号公報
しかし、図9に示す発光素子駆動回路では、前記NMOSトランジスタ111と前記NMOSトランジスタ112から構成されるカレントミラー回路を介してスイッチングされた電流をレーザダイオード101に供給する。そのため、発光素子101への駆動電流を停止する際に、前記カレントミラー回路のゲート電圧がNMOSトランジスタ111の閾値電圧より低くなると、前記NMOSトランジスタ111は非導通状態となる。すると、前記カレントミラー回路のゲートから接地電位へ電荷が流れる経路がなくなり、前記カレントミラーのゲート端子の放電が遅くなる。そのため、レーザダイオード101に供給される電流の立ち上がり時間が直前のオフ時間に依存し、正確な高速スイッチング駆動制御が困難となる。
一方、図10に示す発光素子駆動回路では、レーザダイオード101への駆動電流を停止するとき、NMOSトランジスタ116は導通状態となり、電流I2はNMOSトランジスタ116に流れる。そのため、NMOSトランジスタ115のゲート電圧は、NMOSトランジスタ116のオン抵抗により決まる。このとき、NMOSトランジスタ115のゲート電圧が閾値電圧を越えると、NMOSトランジスタ115からレーザダイオード101に電流が供給される。近年、レーザダイオードの閾値電流は数mAまで低電流化しており、レーザダイオードオフ時にレーザダイオード101が発光しないようにNMOSトランジスタ116のオン抵抗を低くする必要がある。特に、NMOSトランジスタ115の閾値電圧が低くてソース−ドレイン間のリーク電流が大きく、かつ電流I2が大きいときには、NMOSトランジスタ116は大きなW/Lサイズを必要とする。
本発明は、低電源電圧においても正確な高速動作が可能である発光素子駆動回路を提供することを目的とする。
本発明の発光素子駆動回路は、第1の電源及び第2の電源間において発光素子に対して直列に接続され、制御端子の電圧に応じて前記発光素子に駆動電流を供給する駆動電流供給回路と、前記発光素子の出力光量に応じて電流を決定して出力する電流決定回路と、制御信号が第1の状態のときには前記電流決定回路により決定された電流を電圧に変換して前記駆動電流供給回路の制御端子に出力し、前記制御信号が第2の状態のときにはその出力電圧端子を前記駆動電流供給回路の制御端子から切断する電流電圧変換回路と、前記制御信号が第2の状態のときには、前記駆動電流供給回路の制御端子を前記第2の電源に接続するリセット回路とを有することを特徴とする。
低電源電圧においても、正確かつ高速に発光素子を駆動することができる。また、リセット回路にトランジスタを用いる場合には、そのトランジスタのゲート幅(W)/ゲート長(L)サイズを大きくする必要がなくなるため、低コスト化することができる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態による発光素子駆動回路の構成例を示すブロック図である。1は発光素子であるレーザダイオード、2は第1の電圧制御電流源、3は光検出素子であるフォトダイオード、4は駆動電流調整回路、5は第2の電圧制御電流源、6は電流電圧変換回路、7はリセット回路である。駆動電流調整回路4と第2の電圧制御電流源5は駆動電流決定回路8を構成し、電流電圧変換回路6とリセット回路7は駆動電流変調回路9を構成する。
レーザダイオード1のアノードは電源に、カソードは第1の電圧制御電流源2に接続され、前記第1の電圧制御電流源2の他端は接地電位に接続され、前記第1の電圧制御電流源2からレーザダイオード1に発光素子駆動電流が供給される。前記レーザダイオード1の光量はフォトダイオード3によりモニタされ、光電流変換されることで、フォトダイオード3は前記レーザダイオード1の出力光量に相関した第1の電流I1を出力する。第1の電流I1は駆動電流決定回路8を構成する駆動電流調整回路4に入力され、前記駆動電流調整回路4の出力は制御信号V1に応じて第2の電圧制御電流源5を制御する。電圧制御電流源5は、前記第1の電流I1と相関のある第2の電流I2を出力する。前記第2の電流I2は駆動電流変調回路9に入力される。前記駆動電流変調回路9は、画像信号V3に応じて前記第2の電流I2を電流電圧変換することで、電圧信号V2に変換し、該電圧信号V2により前記電圧制御電流源2を制御することで、前記レーザダイオード1の駆動電流を変調する。
前記駆動電流変調回路9は電流電圧変換回路6とリセット回路7から構成され、前記電流電圧変換回路6には前記第2の電流I2が入力され、前記電流電圧変換回路6の出力端にはリセット回路7が接続され、該接続部が前記駆動電流変調回路9の出力端となる。前記レーザダイオード1に駆動電流を供給するとき、前記電流電圧変換回路6は前記第2の電流I2を電圧に変換し、前記リセット回路7は前記電流電圧変換回路6の出力端と接地電位を遮断する。前記駆動電流変調回路9は、前記電圧信号V2として前記電流電圧変換回路6において電流電圧変換された電圧を出力し、前記第1の電圧制御電流源2を制御する。前記レーザダイオード1への駆動電流を停止するとき、前記電流電圧変換回路6は前記第2の電流I2を電圧に変換せず、前記リセット回路7は前記電流電圧変換回路6の出力端を接地電位と短絡する。前記駆動電流変調回路9は、前記電圧信号V2として接地電位と同等の電圧を出力し、前記第1の電圧制御電流源2を制御する。
前記電圧制御電流源2と前記電流電圧変換回路6と前記リセット回路7との詳細な構成例を図2に示す。以下、NチャネルMOS電界効果トランジスタをNMOSトランジスタ、PチャネルMOS電界効果トランジスタをPMOSトランジスタという。前記電圧制御電流源2はNMOSトランジスタN1から構成され、前記電流電圧変換回路6はNMOSトランジスタN11とPMOSトランジスタP11から構成され、前記リセット回路7はNMOSトランジスタN2から構成される。NMOSトランジスタN11のドレインはPMOSトランジスタP11のソースに接続され、該接続部は前記電流電圧変換回路6の入力端となり電流I2が入力される。前記NMOSトランジスタN11のソースは接地電位に接続され、前記NMOSトランジスタN11のゲートは前記PMOSトランジスタP11のドレインに接続され、前記電流電圧変換回路6の出力端となる。前記電流電圧変換回路6の出力端には前記リセット回路7を構成するNMOSトランジスタN2のドレインが接続され、前記NMOSトランジスタN2のソースは接地電位に接続される。前記電流電圧変換回路6の出力端にはさらにソースを接地電位に接続したNMOSトランジスタN1のゲートが接続され、前記NMOSトランジスタN1のドレインは前記レーザダイオード1のカソードに接続される。また、前記PMOSトランジスタP11のゲートと前記NMOSトランジスタN2のゲートには画像信号V3が入力される。
従来の発光素子駆動回路と構成を異にする駆動電流変調回路9の動作について説明する。前記レーザダイオード1に駆動電流を供給するとき、前記PMOSトランジスタP11は導通状態となる。前記電流電圧変換回路6は入力された前記第2の電流I2を電圧に変換した電圧を出力し、前記リセット回路7を構成する前記NMOSトランジスタN2は非導通状態となる。前記駆動電流変調回路9は、前記電圧信号V2として前記電流電圧変換回路6において電流電圧変換された電圧を出力し、前記NMOSトランジスタN1のゲート電圧を制御する。レーザダイオード1への駆動電流を停止するとき、前記PMOSトランジスタP11は非導通状態となる。前記電流電圧変換回路6は入力された前記第2の電流I2を電圧に変換せず、前記リセット回路7を構成する前記NMOSトランジスタN2は導通状態となる。前記駆動電流変調回路9は、前記電圧信号V2として接地電位と同等の電圧を出力し、前記NMOSトランジスタN1のゲート電圧を制御する。このとき、前記PMOSトランジスタP11は非導通状態にあるため、前記第2の電流I2は前記NMOSトランジスタN2に流れない。従って、前記NMOSトランジスタN2のソース−ドレイン間に電位差は発生せず、前記NMOSトランジスタN1のゲート電位は前記NMOSトランジスタN2を介して放電されて接地電位と同等の電位となる。そのため、前記NMOSトランジスタN2のW/Lを大きくする必要がなく、レーザダイオード1を従来より正確に高速スイッチング駆動制御することが可能となる。
図1において、本実施形態の発光素子駆動回路は、駆動電流供給回路2と、電流決定回路8と、電流電圧変換回路6と、リセット回路7とを有する。駆動電流供給回路2は、第1の電源及び第2の電源間において発光素子1に対して直列に接続され、制御端子の電圧に応じて前記発光素子1に駆動電流を供給する。前記第2の電源は、例えば接地電位である。電流決定回路8は、前記発光素子1の出力光量に応じて電流を決定して出力する。電流電圧変換回路6は、制御信号(画像信号)V3が第1の状態のときには前記電流決定回路8により決定された電流を電圧に変換して前記駆動電流供給回路2の制御端子に出力する。また、電流電圧変換回路6は、前記制御信号V3が第2の状態のときにはその出力電圧端子を前記駆動電流供給回路2の制御端子から切断する。リセット回路7は、前記制御信号V3が第2の状態のときには、前記駆動電流供給回路2の制御端子を前記第2の電源に接続する。
図2において、電流電圧変換回路6は、第1の電界効果トランジスタN11と第1のスイッチ(PMOSトランジスタ)P11とを有する。第1の電界効果トランジスタN11は、ドレインが電流決定回路8の出力端子に接続され、ソースが前記第2の電源(例えば接地電位)に接続され、ゲートが駆動電流供給回路2の制御端子に接続される。第1のスイッチP11は、例えばPMOSトランジスタであり、前記第1の電界効果トランジスタN11のドレイン及び前記駆動電流供給回路2の制御端子間に接続される。また、第1のスイッチP11は、制御信号(画像信号)V3が第1の状態(ローレベル)のときには導通状態となり、前記制御信号V3が第2の状態(ハイレベル)のときには非導通状態となる。
リセット回路7は、第2のスイッチ(NMOSトランジスタ)N2を有する。第2のスイッチN2は、例えばNMOSトランジスタであり、前記駆動電流供給回路2の制御端子及び前記第2の電源(例えば接地電位)間に接続される。また、第2のスイッチN2は、前記制御信号V3が第1の状態(ローレベル)のときには非導通状態となり、前記制御信号V3が第2の状態(ハイレベル)のときには導通状態となる。
(第2の実施形態)
図3は、本発明の第2の実施形態による発光素子駆動回路の構成例を示す回路図である。第2の実施形態は、前記第1の実施形態と電流電圧変換回路6のみを異にする回路構成である。
第2の実施形態における電流電圧変換回路6について説明する。電流電圧変換回路6はNMOSトランジスタN21とNMOSトランジスタN22から構成される。NMOSトランジスタN21のドレインはNMOSトランジスタN22のドレインに接続され、該接続部は前記電流電圧変換回路6の入力端となり電流I2が入力される。前記NMOSトランジスタN21のソースは接地電位に接続され、前記NMOSトランジスタN21のゲートは前記NMOSトランジスタN22のソースに接続され、前記電流電圧変換回路6の出力端となる。前記NMOSトランジスタN22のソースは前記NMOSトランジスタN21のゲートに接続される。前記NMOSトランジスタN22のゲートには前記リセット回路7を構成するNMOSトランジスタN2のゲートに入力される画像信号V3と反転関係にある画像信号V4が入力される。
第2の実施形態の動作は、第1の実施形態と同様に、レーザダイオード1に駆動電流を供給するとき、前記NMOSトランジスタN22は導通状態となる。前記電流電圧変換回路6は入力された前記第2の電流I2を電圧に変換して出力し、前記NMOSトランジスタN2は非導通状態となる。前記駆動電流変調回路9は、前記電圧信号V2として前記電流電圧変換回路6において電流電圧変換された電圧を出力し、前記NMOSトランジスタN1のゲート電圧を制御する。レーザダイオード1への駆動電流を停止するとき、前記NMOSトランジスタN22は非導通状態となり、前記電流電圧変換回路6は入力された電流I2を電圧に変換せず、前記NMOSトランジスタN2は導通状態となる。前記駆動電流変調回路9は、前記電圧信号V2として接地電位と同等の電圧を出力し、前記NMOSトランジスタN1のゲート電圧を制御する。従って、前記NMOSトランジスタN2のW/Lを大きくする必要がなく、レーザダイオード1を従来より正確な高速スイッチング駆動制御することが可能となる。
しかし、第1及び第2の実施形態では、レーザダイオード1への駆動電流を停止するとき、NMOSトランジスタN21及びN22が非導通状態となるため、入力された電流I2の流れる経路がなくなり、前記NMOSトランジスタN21のドレイン電圧は上昇する。そのため、レーザダイオード1への駆動電流の供給を開始するとき、NMOSトランジスタN21のドレイン電圧が不安定となり、レーザダイオード1の駆動電流の供給を安定に開始することができない。
(第3の実施形態)
図4は、本発明の第3の実施形態による発光素子駆動回路の構成例を示す回路図である。第3の実施形態は、前記第1の実施形態の電流電圧変換回路6に抵抗R31とNMOSトランジスタN32を付加した構成であり、第1の実施形態より正確な高速スイッチング駆動制御をすることができる。
NMOSトランジスタN31及びPMOSトランジスタP31は第1の実施形態におけるNMOSトランジスタN11及びPMOSトランジスタP11と同様に接続される。抵抗R31の一端はNMOSトランジスタN31のドレインに接続され、前記抵抗R31の他端はNMOSトランジスタN32のドレインに接続される。前記NMOSトランジスタN32のソースは接地電位に接続され、前記NMOSトランジスタN32のゲートには前記NMOSトランジスタN2のゲートに入力される画像信号V3が入力される。前記抵抗R31の抵抗値は前記NMOSトランジスタN32のオン抵抗と前記抵抗R31との合成抵抗が前記NMOSトランジスタN31の合成抵抗と同等になるように設定する。
前記レーザダイオード1に駆動電流を供給するとき、第3の実施形態では第1の実施形態と同様の動作をし、前記レーザダイオード1への駆動電流を停止するとき、前記PMOSトランジスタP31は非導通状態となる。前記NMOSトランジスタN32は導通状態となり、前記第2の電流I2は前記抵抗R31と前記NMOSトランジスタN32に流れる。このとき、前記NMOSトランジスタN32のオン抵抗と前記抵抗R31との合成抵抗は前記NMOSトランジスタN31のオン抵抗と同等になるように設定されている。そのため、前記NMOSトランジスタN31のドレイン電圧は、レーザダイオード1に駆動電流を供給するときの該NMOSトランジスタN31のドレイン電圧と同じ電圧に保たれる。従って、第1の実施形態より正確な高速スイッチング駆動制御をすることが可能となる。
また、第2の実施形態についても同様に、前記抵抗R31と前記NMOSトランジスタN32を付加することで、レーザダイオード1をより正確な高速スイッチング駆動制御することが可能となる。
本実施形態は、第1の実施形態(図2)に対して、抵抗R31及びスイッチ(NMOSトランジスタ)N32を追加したものである。電流電圧変換回路6は、さらに、第1の電界効果トランジスタN31のドレイン及び前記第2の電源(例えば接地電位)間に直列に接続される抵抗R31及びスイッチN32を有する。スイッチN32は、例えばNMOSトランジスタであり、前記制御信号(画像信号)V3が第1の状態(ローレベル)のときには非導通状態となり、前記制御信号V3が第2の状態(ハイレベル)のときには導通状態となる。
(第4の実施形態)
図5は、本発明の第4の実施形態による発光素子駆動回路の構成例を示す回路図である。第4の実施形態は、前記第1の実施形態と電流電圧変換回路6のみを異にする回路構成である。
電流電圧変換回路6はNMOSトランジスタN41とPMOSトランジスタP41から構成される。前記NMOSトランジスタN41のソースは接地電位に接続され、前記NMOSトランジスタN41のドレインは該NMOSトランジスタN41のゲートと前記PMOSトランジスタP41のソースに接続される。該接続部は前記電流電圧変換回路6の入力端となり入力電流I2が入力され、前記PMOSトランジスタP41のドレインは電流電圧変換回路6の出力端となる。前記PMOSトランジスタP41のゲートにはリセット回路7を構成するNMOSトランジスタN2に入力される画像信号V3が入力される。
レーザダイオード1に駆動電流を供給するとき、前記PMOSトランジスタP41は導通状態となる。前記電流電圧変換回路6は入力された電流I2を電圧に変換して出力し、前記NMOSトランジスタN2は非導通状態となる。前記駆動電流変調回路9は、前記電圧信号V2として前記電流電圧変換回路6において電流電圧変換された電圧を出力する。
レーザダイオード1への駆動電流を停止するとき、前記PMOSトランジスタP41は非導通状態となる。前記電流電圧変換回路6は入力された電流I2を電圧に変換せず、前記NMOSトランジスタN2は導通状態となる。前記駆動電流変調回路9は、前記電圧信号V2として接地電位と同等の電圧を出力し、NMOSトランジスタN1のゲート電圧を制御する。このとき、前記第2の電流I2は前記NMOSトランジスタN41を介して接地電位へと流れる。
従って、第3の実施形態と同様に、前記NMOSトランジスタN41のドレイン電圧はレーザダイオード1に駆動電流を供給するときとレーザダイオード1への駆動電流を停止するときとにおいて同等の電圧となる。そのため、前記NMOSトランジスタN2のW/Lを大きくする必要がなく、レーザダイオード1を正確な高速スイッチング駆動制御することが可能となる。
電流電圧変換回路6は、第1の電界効果トランジスタN41と第1のスイッチ(PMOSトランジスタ)P41とを有する。第1の電界効果トランジスタN41は、ドレインが電流決定回路8の出力端子に接続され、ソースが前記第2の電源(例えば接地電位)に接続され、ゲートが自己のドレインに接続される。第1のスイッチP41は、例えばPMOSトランジスタであり、前記第1の電界効果トランジスタN41のドレイン及び前記駆動電流供給回路2の制御端子間に接続される。また、第1のスイッチP41は、前記制御信号(画像信号)V3が第1の状態(ローレベル)のときには導通状態となり、前記制御信号V3が第2の状態(ハイレベル)のときには非導通状態となる。
リセット回路7は、第2のスイッチ(NMOSトランジスタ)N2を有する。第2のスイッチN2は、例えばNMOSトランジスタであり、前記駆動電流供給回路2の制御端子及び前記第2の電源(例えば接地電位)間に接続される。また、第2のスイッチN2は、前記制御信号V3が第1の状態(ローレベル)のときには非導通状態となり、前記制御信号V3が第2の状態(ハイレベル)のときには導通状態となる。
(第5の実施形態)
図6は、本発明の第5の実施形態による発光素子駆動回路の構成例を示す回路図である。第5の実施形態は、第1の実施形態と電流電圧変換回路6のみを異にする回路構成である。
電流電圧変換回路6はNMOSトランジスタN51とNMOSトランジスタN52とPMOSトランジスタP51とPMOSトランジスタP52とから構成される。PMOSトランジスタP51のソースとPMOSトランジスタP52のソースは接続され、該接続部は前記電流電圧変換回路6の入力端となり第2の電流I2が入力される。前記PMOSトランジスタP51のゲートには前記リセット回路7を構成するNMOSトランジスタN2のゲートに入力される画像信号V3が入力され、前記PMOSトランジスタP52のゲートには前記画像信号V3と反転関係にある画像信号V4が入力される。前記PMOSトランジスタP51と前記PMOSトランジスタP52は前記画像信号V3及びV4により制御される差動スイッチ回路を構成する。前記PMOSトランジスタP51のドレインはソースを接地電位に接続したNMOSトランジスタN51のドレイン及びゲートに接続され、該接続部は電流電圧変換回路6の出力端となる。前記PMOSトランジスタP52のドレインはソースを接地電位に接続したNMOSトランジスタN52のドレイン及びゲートに接続される。
レーザダイオード1に駆動電流を供給するとき、前記第2の電流I2は前記PMOSトランジスタP51に流れる。前記電流電圧変換回路6は前記NMOSトランジスタN51により入力された電流I2を電圧に変換して出力し、前記NMOSトランジスタN2は非導通状態となる。前記駆動電流変調回路9は、前記電圧信号V2として前記電流電圧変換回路6において電流電圧変換された電圧を出力する。
レーザダイオード1への駆動電流を停止するとき、前記電流電圧変換回路6へ入力された前記電流I2は前記PMOSトランジスタP52に流れる。前記電流電圧変換回路6は入力された前記電流I2を電圧に変換せず、前記NMOSトランジスタN2は導通状態となる。前記第2の電流I2は電圧に変換されず、前記駆動電流変調回路9は前記電圧信号V2として接地電位と同等の電圧を出力する。
そのため、第1の実施形態と同様に、レーザダイオード1への駆動電流を停止するとき、前記リセット回路7を構成するNMOSトランジスタN2に第2の電流I2は流れない。そのため、前記NMOSトランジスタN2のW/Lを大きくする必要がなく、レーザダイオード1を正確な高速スイッチング駆動制御することが可能となる。
電流電圧変換回路6は、第1の電界効果トランジスタN52と、第1のスイッチ(PMOSトランジスタ)P52と、第2の電界効果トランジスタN51と、第2のスイッチ(PMOSトランジスタ)P51とを有する。
第1の電界効果トランジスタN52は、ドレインが前記電流決定回路8の出力端子に接続され、ソースが前記第2の電源(例えば接地電位)に接続され、ゲートが自己のドレインに接続される。第1のスイッチP52は、例えばPMOSトランジスタであり、前記電流決定回路8の出力端子及び前記第2の電源(例えば接地電位)間において前記第1の電界効果トランジスタN52に対して直列に接続される。また、第1のスイッチP52は、前記制御信号(画像信号)V3が第1の状態(ローレベル)のときには非導通状態となり、前記制御信号V3が第2の状態(ハイレベル)のときには導通状態となる。
第2の電界効果トランジスタN51は、ドレインが前記電流決定回路8の出力端子に接続され、ソースが前記第2の電源(例えば接地電位)に接続され、ゲートが自己のドレイン及び前記電流供給回路2の制御端子に接続される。第2のスイッチP51は、例えばPMOSトランジスタであり、前記電流決定回路8の出力端子及び前記第2の電源(例えば接地電位)間において前記第2の電界効果トランジスタN51に対して直列に接続される。また、第2のスイッチP51は、前記制御信号V3が第1の状態(ローレベル)のときには導通状態となり、前記制御信号V3が第2の状態(ハイレベル)のときには非導通状態となる。
リセット回路7は、第3のスイッチ(NMOSトランジスタ)N2を有する。第3のスイッチN2は、例えばNMOSトランジスタであり、前記駆動電流供給回路2の制御端子及び前記第2の電源(例えば接地電位)間に接続される。また、第3のスイッチN2は、前記制御信号V3が第1の状態(ローレベル)のときには非導通状態となり、前記制御信号V3が第2の状態(ハイレベル)のときには導通状態となる。
以上の第1〜第5の実施形態では、アノードを電源に接続した発光素子1を駆動する発光素子駆動回路について記述したが、これに限定されない。カソードを電源に接続した発光素子1を駆動する発光素子駆動回路においても、NMOSトランジスタをPMOSトランジスタに、PMOSトランジスタをNMOSトランジスタに置き換えることで同じ効果を得ることができる。
上記実施形態の発光素子駆動回路では、発光素子1と前記発光素子1に駆動電流を供給する駆動電流供給回路2が直列に接続され、前記発光素子1の他端は第1の電源に接続され、前記駆動電流供給回路2の他端は第2の電源に接続される。発光素子駆動回路は、前記発光素子1の出力光量に比例した第1の信号を出力する光検出素子3と、前記第1の信号より所望の出力光量が得られるように前記発光素子1の駆動電流を決定する駆動電流決定回路8と、駆動電流変調回路9とを有する。前記駆動電流変調回路9は、前記駆動電流決定回路8の出力信号を画像信号V3に基づいて前記駆動電流を変調する。前記駆動電流供給回路2は電圧制御電流源であって、該電圧制御電流源2が前記駆動電流変調回路9の出力信号によって制御される。前記駆動電流決定回路8の出力信号は電流信号である。前記駆動電流変調回路9は、電流電圧変換回路6とリセット回路7で構成され、前記発光素子1に駆動電流を供給するとき、前記電流電圧変換回路6は前記電流信号を電圧信号に変換した信号を出力する。また、前記駆動電流変調回路9は、前記発光素子1への駆動電流を停止するとき、前記電流電圧変換回路6は前記電流信号を電圧信号に変換せず、前記リセット回路7により前記第2の電源と同等の電圧を出力する。
3V程度の低電源電圧においても、画像形成装置の発光素子駆動回路を正確かつ高速に動作させることが可能である。さらに駆動電流変調回路9におけるリセット回路7用のMOSトランジスタのW/Lサイズを大きくする必要がなくなるため低コスト化に有効である。
なお、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
本発明の第1の実施形態による発光素子駆動回路の構成例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態による発光素子駆動回路の構成例を示す回路図である。 本発明の第2の実施形態による発光素子駆動回路の構成例を示す回路図である。 本発明の第3の実施形態による発光素子駆動回路の構成例を示す回路図である。 本発明の第4の実施形態による発光素子駆動回路の構成例を示す回路図である。 本発明の第5の実施形態による発光素子駆動回路の構成例を示す回路図である。 従来の発光素子駆動回路の回路図である。 従来の発光素子駆動回路の電圧を示す図である。 従来の発光素子駆動回路の回路図である。 従来の発光素子駆動回路の回路図である。
符号の説明
1 発光素子(レーザダイオード)
2 第1の電圧制御電流源
3 光検出素子(フォトダイオード)
4 駆動電流調整回路
5 第2の電圧制御電流源
6 電流電圧変換回路
7 リセット回路
8 駆動電流決定回路
9 駆動電流変調回路

Claims (9)

  1. 第1の電源及び第2の電源間において発光素子に対して直列に接続され、制御端子の電圧に応じて前記発光素子に駆動電流を供給する駆動電流供給回路と、
    前記発光素子の出力光量に応じて電流を決定して出力する電流決定回路と、
    制御信号が第1の状態のときには前記電流決定回路により決定された電流を電圧に変換して前記駆動電流供給回路の制御端子に出力し、前記制御信号が第2の状態のときにはその出力電圧端子を前記駆動電流供給回路の制御端子から切断する電流電圧変換回路と、
    前記制御信号が第2の状態のときには、前記駆動電流供給回路の制御端子を前記第2の電源に接続するリセット回路と
    を有することを特徴とする発光素子駆動回路。
  2. 前記電流電圧変換回路は、
    ドレインが前記電流決定回路の出力端子に接続され、ソースが前記第2の電源に接続され、ゲートが前記駆動電流供給回路の制御端子に接続される第1の電界効果トランジスタと、
    前記第1の電界効果トランジスタのドレイン及び前記駆動電流供給回路の制御端子間に接続され、前記制御信号が第1の状態のときには導通状態となり、前記制御信号が第2の状態のときには非導通状態となる第1のスイッチとを有し、
    前記リセット回路は、
    前記駆動電流供給回路の制御端子及び前記第2の電源間に接続され、前記制御信号が第1の状態のときには非導通状態となり、前記制御信号が第2の状態のときには導通状態となる第2のスイッチを有することを特徴とする請求項1記載の発光素子駆動回路。
  3. 前記第1及び第2のスイッチは、電界効果トランジスタであることを特徴とする請求項2記載の発光素子駆動回路。
  4. 前記電流電圧変換回路は、
    さらに、前記第1の電界効果トランジスタのドレイン及び前記第2の電源間に直列に接続される抵抗及び第3のスイッチを有し、
    前記第3のスイッチは、前記制御信号が第1の状態のときには非導通状態となり、前記制御信号が第2の状態のときには導通状態となることを特徴とする請求項2記載の発光素子駆動回路。
  5. 前記第1、第2及び第3のスイッチは、電界効果トランジスタであることを特徴とする請求項4記載の発光素子駆動回路。
  6. 前記電流電圧変換回路は、
    ドレインが前記電流決定回路の出力端子に接続され、ソースが前記第2の電源に接続され、ゲートが自己のドレインに接続される第1の電界効果トランジスタと、
    前記第1の電界効果トランジスタのドレイン及び前記駆動電流供給回路の制御端子間に接続され、前記制御信号が第1の状態のときには導通状態となり、前記制御信号が第2の状態のときには非導通状態となる第1のスイッチとを有し、
    前記リセット回路は、
    前記駆動電流供給回路の制御端子及び前記第2の電源間に接続され、前記制御信号が第1の状態のときには非導通状態となり、前記制御信号が第2の状態のときには導通状態となる第2のスイッチを有することを特徴とする請求項1記載の発光素子駆動回路。
  7. 前記第1及び第2のスイッチは、電界効果トランジスタであることを特徴とする請求項6記載の発光素子駆動回路。
  8. 前記電流電圧変換回路は、
    ドレインが前記電流決定回路の出力端子に接続され、ソースが前記第2の電源に接続され、ゲートが自己のドレインに接続される第1の電界効果トランジスタと、
    前記電流決定回路の出力端子及び前記第2の電源間において前記第1の電界効果トランジスタに対して直列に接続され、前記制御信号が第1の状態のときには非導通状態となり、前記制御信号が第2の状態のときには導通状態となる第1のスイッチと、
    ドレインが前記電流決定回路の出力端子に接続され、ソースが前記第2の電源に接続され、ゲートが自己のドレイン及び前記電流供給回路の制御端子に接続される第2の電界効果トランジスタと、
    前記電流決定回路の出力端子及び前記第2の電源間において前記第2の電界効果トランジスタに対して直列に接続され、前記制御信号が第1の状態のときには導通状態となり、前記制御信号が第2の状態のときには非導通状態となる第2のスイッチとを有し、
    前記リセット回路は、
    前記駆動電流供給回路の制御端子及び前記第2の電源間に接続され、前記制御信号が第1の状態のときには非導通状態となり、前記制御信号が第2の状態のときには導通状態となる第3のスイッチを有することを特徴とする請求項1記載の発光素子駆動回路。
  9. 前記第1、第2及び第3のスイッチは、電界効果トランジスタであることを特徴とする請求項8記載の発光素子駆動回路。
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