JP2008251233A - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】プラズマ処理における処理領域の周縁部に沿って処理済みガスを万遍なく吸引できるようにする。
【解決手段】プラズマ生成部11の処理ガス噴出方向側にノズル部12を設ける。ノズル部12は、噴出方向に積層された複数のプレート31〜33,35で構成する。噴出口35aを囲む吸引路50として、互いに重なり合う2つのプレートの少なくとも一方の重なり面に幅広の凹溝部51,53を形成し、最先端側のプレート35及び他のプレート32,33にスリット又は整列孔からなる狭隘な貫通部52,54,55を形成する。凹溝部及び貫通部51〜55は、それぞれ処理領域19に沿うように延在されている。プレート35の貫通部55が、吸引路50の上流端の吸引口を構成するとともに処理領域19の周縁部を画成する。
【選択図】図1

Description

この発明は、プラズマ化した処理ガスにより被処理物を表面処理する装置に関し、特に、処理ガスを略大気圧の放電空間でプラズマ化し、被処理物に噴き付ける大気圧プラズマ処理装置に関する。
この種のプラズマ処理装置として、例えば特許文献1に記載のものは、平行平板電極を構成する一対の電極を有している。これら電極が、その四周を囲むホルダで保持されている。下側のホルダには、電極間の空間に連なる噴出路と、この噴出路を挟む一対の吸引路と、更にこれら吸引路を挟む一対のシールドガス供給路とが形成されている。これらの路は、下側ホルダの底面に平行なスリット状に開口されている。下側ホルダには吸引ポート及びシールドガス供給ポートが長手方向に離れて複数設けられている。
処理ガスが電極間でプラズマ化され、噴出路から噴き出されて被処理物に接触され、被処理物がプラズマ処理される。処理済みガスは、吸引路から吸引ポートを経て吸引される。更に、シールドガスが、シールドガス供給ポートを経てシールドガス供給路から噴き出される。
特開平09−092493号公報
上掲特許文献1の装置では、吸引路の下端のスリット状吸引口の長手方向に沿って吸引ポートに近い位置と遠い位置で吸引圧力に差が生じやすい。そのため、処理済みガスを吸引口の長手方向に万遍なく吸引するのが容易でなく、吸引ポートから遠い位置では処理済みガスが外部に漏れるおそれもある。
上記課題を解決するために、本発明は、処理ガスを略大気圧の放電部に通して前記放電部の外部の処理領域へ噴き出し、被処理物に接触させるプラズマ処理装置において、
(a)互いの間に前記放電部を形成する一対の電極と、これら電極を保持するホルダとを含むプラズマ生成部と、
(b)前記プラズマ生成部の前記噴出方向の下流を向く先端側に設けられ、前記処理領域を画成する面と、前記放電部に連なるとともに前記処理領域画成面に開口する噴出口と、前記処理領域の周縁部のガスを吸引する吸引路とが形成されたノズル部と、を備え、
前記ノズル部が、前記噴出方向に積層された複数のプレートを有し、前記噴出方向の最も先端側のプレートが、前記処理領域画成面を有しており、
前記吸引路が、前記複数のプレートのうち互いに重なり合う2つのプレートの少なくとも一方の重なり面に形成された幅広の吸引凹溝部と、前記複数のプレートのうち前記最先端側のプレート及び他の少なくとも1つのプレートを貫通するスリット又は整列孔からなる狭隘な吸引貫通部とを含み、
前記吸引凹溝部及び吸引貫通部が、それぞれ前記処理領域の周縁部に沿うように延在されるとともに互いに連通されており、
前記最先端側のプレートの吸引貫通部が、前記噴出口から離れ、前記吸引路の上流端の吸引口を構成するとともに前記処理領域の周縁部を画成することを特徴とする
これによって、処理済みガスを処理領域の周縁部に沿って万遍なく吸引することができる。しかも、ノズル部の噴出方向に沿う厚さを十分に小さくすることができる。
前記吸引凹溝部及び吸引貫通部が、それぞれ前記処理領域の周縁部に沿って前記噴出口を囲む環状をなしていることが好ましい。
これによって、処理領域内のガスが系外に漏れたり、外部の雰囲気ガスが処理領域内に入り込んだりするのを確実に防止することができる。
前記スリット状の吸引貫通部(前記吸引口を含む)が、周方向の少なくとも1箇所で分断されていてもよい。そうすると、分断部分が、プレートにおけるスリット状吸引貫通部より内側の部分と外側の部分とを連ねる連通部となる。したがって、該プレートを一体物にすることができる。
前記スリット状吸引貫通部の互いに向き合う2つの分断端部のうち一方の端面が、噴出方向の下流側に向かうにしたがって他方の分断端部に近づく斜面になっていてもよい。
或いは、前記スリット状吸引貫通部の互いに向き合う2つの分断端部が、前記噴出口から遠ざかる方向に重なりを持っていてもよい。
これにより、分断部分を介して処理領域内のガスが漏れたり外部からガスが処理領域内に侵入したりするのを抑制ないし防止することができる。
前記一対の電極が、それぞれ長手方向を前記噴出方向と交差する第1方向に向け、互いに前記第1方向と直交する第2方向に対向しており、前記噴出口が、前記第1方向に延在されている場合、前記吸引凹溝部及び吸引貫通部が、それぞれ前記噴出口から前記第2方向の両側に離れて前記第1方向に延在された一対の第1部分と、前記噴出口から前記第1方向の両側に離れて前記第2方向に延在された一対の第2部分と、を有していることが好ましい。
これによって、噴出口を中心に四角形の処理領域が画成され、この処理領域の4つの辺の各々において処理ガスを万遍なく吸引することができる。さらには、噴出口から処理領域の周縁部へ向かう処理ガスの流れの均一化を図ることができる。
前記吸引口の第1部分からの吸引量を制御する第1吸引制御手段と、前記吸引口の第2部分からの吸引量を前記第1吸引制御手段とは別個に制御する第2吸引制御手段とを、さらに備えることが好ましい。
これにより、ガス流の制御を容易に行なうことができる。
前記吸引口の第1部分が、前記吸引口の第2部分より強く吸引するようにしてもよく、前記吸引口の第1部分と第2部分の吸引圧が互いに同程度になるようにしてもよい。
前記吸引口の一対の第1部分からの吸引量どうしは、互いに同じにするのが好ましく、前記吸引口の一対の第2部分からの吸引量どうしは、互いに同じにするのが好ましい。
前記ノズル部には、前記処理領域の周縁部より外側にシールドガスを供給するシールドガス供給路が形成されているのが好ましい。
このシールドガス供給路が、前記複数のプレートのうち互いに重なり合う2つのプレートの少なくとも一方の重なり面に形成された幅広のシールド凹溝部と、前記複数のプレートのうち前記最先端側のプレート及び他の少なくとも1つのプレートを貫通するスリット又は整列孔からなる狭隘なシールド貫通部とを含むのが好ましい。前記シールド凹溝部及びシールド貫通部は、それぞれ前記吸引凹溝部又は吸引貫通部より外側(噴出口側とは反対側)において前記吸引凹溝部又は吸引貫通部に沿うように延在されているのが好ましい。前記最先端側のプレートのシールド貫通部が、前記シールドガス供給路の下流端のシールドガス供給口を構成することが好ましい。
前記吸引路が前記噴出口を囲む環状である場合、前記シールド凹溝部及びシールド貫通部が、それぞれ前記吸引凹溝部又は吸引貫通部より外側において前記第1方向に延在された第1部分と前記第2方向に延在された第2部分とを有して、前記吸引路を囲む環状をなしているのが好ましい。
これによって、処理済みガスが系外へ漏れるのを一層確実に防止することができるとともに、外部の雰囲気が処理領域に侵入するのを確実に防止することができる。
前記スリット状のシールド貫通部(前記シールドガス供給口を含む)が、周方向の少なくとも1箇所で分断されていてもよい。そうすると、分断部分が、プレートにおけるスリット状シールド貫通部より内側の部分と外側の部分とを連ねる連通部となる。したがって、該プレートを一体物にすることができる。
前記スリット状シールド貫通部の互いに向き合う2つの分断端部のうち一方の端面が、噴出方向の下流側に向かうにしたがって他方の分断端部に近づく斜面になっていてもよい。
或いは、前記スリット状シールド貫通部の互いに向き合う2つの分断端部が、前記噴出口から遠ざかる方向に重なりを持っていてもよい。
前記シールドガス供給口の第1部分からのシールドガスの供給量を制御する第1シールド制御手段と、前記シールドガス供給口の第2部分からのシールドガスの供給量を前記第1シールド制御手段とは別個に制御する第2シールド制御手段とを、さらに備えることが好ましい。
これにより、処理済みガスの系外への漏れ、及び外部の雰囲気の処理領域への侵入を一層確実に防止することができる。
前記ノズル部が、前記プラズマ生成部のホルダに対し着脱可能であることが好ましい。前記複数のプレートが、互いに分離可能であることが好ましい。
これによって、前記複数のプレートの全部又は一部を、例えば吸引凹溝部又は吸引貫通部(吸引口を含む)の位置や大きさが異なる別のプレートに容易に変更することができる。ひいては、噴出口から吸引口までの距離を容易に変更でき、処理領域の大きさを変更することができる。
本発明は、略大気圧(大気圧近傍)下でのプラズマ処理に適用される。ここで、略大気圧(大気圧近傍)とは、1.013×104〜50.663×104Paの範囲を言い、圧力調整の容易化や装置構成の簡易化を考慮すると、1.333×104〜10.664×104Paが好ましく、9.331×104〜10.397×104Paがより好ましい。
本発明によれば、処理済みガスを処理領域の周縁部に沿って万遍なく吸引することができる。
以下、本発明の一実施形態を説明する。
図1に示すように、プラズマ処理装置Mは、処理ヘッド10と、ステージ20(被処理物配置部)とを備えている。
ステージ20に被処理物Wが配置されている。被処理物Wは、例えばフラットパネル用のガラス等で構成されている。プラズマ処理装置Mによって被処理物Wの表面を例えば撥水化するようになっている。
処理ヘッド10は、プラズマ生成部11と、ノズル部12とを有している。プラズマ生成部11の上側部には、整流部13が設けられている。整流部13に処理ガス源1が接続されている。処理ガス源1から処理目的に応じた処理ガスが整流部13に供給されるようになっている。例えば撥水化処理においては、処理ガスとしてCF等のPFCガスが用いられる。整流部13は、処理ガスを第1方向(図1の紙面と直交する方向、図2の左右方向)に均一化するようになっている。
プラズマ生成部11は、平行平板電極を構成する一対の電極14,14と、ホルダ15,15とを有している。電極14は、各々長手方向を第1方向に向け、厚さ方向を第2方向(第1方向と直交する方向、図1の左右方向)に向け、幅方向を上下に向けた直方体形状をなしている。一対の電極14,14は、第2方向に対向している。
ホルダ15は、耐食性の大きい樹脂等の絶縁体で構成され、電極14を保持している。
各電極14の対向面にアルミナセラミック等の固体誘電体からなる固体誘電板16が設けられている。一対の電極14,14の固体誘電板16,16どうしの間に誘電板間空間17が形成されている。誘電板間空間17は、平面視で第1方向に延びるスリット状になっている。
図示は省略するが、一対の電極14の一方は、電源に接続され、他方の電極14は電気的に接地されている。電源からの電圧供給によって、電極14,14どうし間に大気圧グロー放電が生成される。これにより誘電板間空間17が放電部17aとなる。
図1に示すように、固体誘電板16は、プラズマ生成部11より下側へ延出されている。一対の固体誘電板16,16の延出部16e,16eどうし間は、噴出路17bとなっている。図1及び図5に示すように、固体誘電板16,16の下端部は、互いに対向する側とは逆側へL字状に折曲され、水平部16hを形成している。
図1に示すように、プラズマ生成部11の下側にノズル部12が設けられている。固体誘電板16の延出部16eが、ノズル部12の内部に差し入れられている。ひいては、ノズル部12の内部に噴出路17bが配置されている。誘電板間空間17でプラズマ化(活性化、ラジカル化、イオン化を含む)された処理ガスが、噴出路17bを経て、下方へ噴出されるようになっている。
図1及び図2に示すように、ノズル部12は、複数(例えば4つ)のプレート31〜33,35で構成されている。図3〜図6に示すように、各プレート31〜33,35は、長手方向を第1方向に向け、短手方向を第2方向に向けた長方形(四角形)の薄い平板状をなしている。これらプレート31〜33,35が、上下(処理ガスの噴出方向)に積層されている。1層目(最上層)のプレート31の厚さは例えば4mm程度であり、2層目のプレート32の厚さは例えば2mm程度であり、3層目のプレート33の厚さは例えば4mm程度であり、4層目(噴出方向の最も先端側)のプレート35の厚さは例えば2mm程度である。したがって、ノズル部12全体の厚さは、12mm程度である。
これらプレート31〜33,35がボルト41(図3〜図6)で互いに連結されている。図2に示すように、1層目のプレート31の第1方向の両端部の上面には、低い端壁31wが設けられている。この端壁31wが、ボルト42(連結手段)によってホルダ15に着脱可能に連結されている。ひいては、ノズル部12がプラズマ生成部11に着脱可能に連結されている。
図3〜図5に示すように、1層目から3層目(下から2層目)までのプレート31〜33は、短手方向の中央部で一対のハーフプレート31h,31h;32h,32h;33h,33hにそれぞれ分割されている。これらハーフプレート31h〜33hは、耐食性の大きい樹脂やセラミック等の絶縁体で構成されている。
ハーフプレート31h,32h,33hの対向縁の中央部には、第1方向に延びる切欠凹部31a,32a,33aが形成されている。この切欠凹部31a〜33aに固体誘電板16の延出部16eが嵌め込まれている。これにより、一対のハーフプレート31h,31h;32h,32h;33h,33hどうしの間に、一対の固体誘電板16,16の延出部16e,16eが挟まれている。ひいては、噴出路17bがプレート31〜33の中央部を貫通するように配置されている。
図1及び図5に示すように、下から2層目のハーフプレート33の下面には、切欠凹部31a,32a,33aに連なる浅い嵌合凹部33cが形成されている。この嵌合凹部33cに固体誘電板16の下端の水平部16hが嵌め込まれている。
図6に示すように、最下層のプレート35は、ステンレス等の金属で構成されている。プレート35は、図示しないアース線を介して電気的に接地されている。このプレート35の下面が、ステージ20上の被処理物Wと対面し、被処理物Wまたはステージ20との間に処理領域19を画成する処理領域画成面35bとなっている。プレート35の中央部には、第1方向に延びるスリット35aが形成されている。このスリット35aが、一対の固体誘電板16,16どうし間の噴出路17bに連なり、噴出路17bの下流端(噴出口)を構成している。
図1及び図2に示すように、さらに、ノズル部12には、処理領域19の周縁部のガスを吸引するための吸引路50が形成されている。吸引路50は、互いに重なり合う2つのプレートの少なくとも一方の重なり面に形成された吸引凹溝部51,53と、最下層のプレート35及び他の少なくとも1つのプレートを貫通するスリット又は整列孔からなる吸引貫通部52,54,55とを含んでいる。これらが、凹溝部51、貫通部52、凹溝部53、貫通部54,55の順に連通されている。
詳述すると、図1、図2、図3に示すように、1層目のプレート31の下面には、ザグリ加工により吸引凹溝部51が形成されている。図1、図2、図4に示すように、2層目のプレート32には、厚さ方向に貫通する多数の小孔52cを並べた整列孔状の吸引貫通部52が形成されている。図1、図2、図5に示すように、3層目のプレート33の上面には吸引凹溝部53が形成され、さらに吸引凹溝部53の底面からプレート33の下面に貫通するスリット状の吸引貫通部54が形成されている。図1、図2、図6に示すように、4層目のプレート35にはスリット状の吸引貫通部55が厚さ方向に貫通するように形成されている。
吸引凹溝部51,53は、幅広で流路断面積が大きい。一方、吸引貫通部52,54,55は、狭隘で流路断面積が小さい。
図3〜図6に示すように、これら吸引凹溝部及び貫通部は、それぞれ噴出路17bの第2方向の両側において第1方向に延在された一対の第1部分51a,52a,53a,54a,55aと、噴出路17bの両端より第1方向の外側において第2方向に延在された一対の第2部分51b,52b,53b,54b,55bとを有し、噴出路17bを囲む平面視四角環状になっている。第1部分51a,52a,53a,54a,55aの両端部は、噴出路17bより第1方向の外側に延び出ている。凹溝部51,53及びスリット状貫通部54,55の第1部分51a,53a,54a,55aの両端部と第2部分51b,53b,54b,55bとは、直角に連通している。
図1に示すように、第1部分51a,52a,53a,54a,55aどうしが、積層順に連通され、吸引路50の第1吸引路部分50aを構成している。
図2に示すように、第2部分51b,52b,53b,54b,55bどうしが、積層順に連通され、吸引路50の第2吸引路部分50bを構成している。なお、後述するように、1層目の第1部分51aの両端部は、2層目の第2部分52bの一部に連なり、第2吸引路部分50bの構成要素になっている。
図3に示すように、1層目の凹溝部51の第1部分51aの幅(第2方向の寸法)は、第2部分51bの幅(第1方向の寸法)より十分に大きく、その噴出路17b側の縁は噴出路17bの近くに及んでいる。
図4に示すように、2層目の貫通部52の第1部分52aは、第1方向に2列に並んだ整列孔52cで構成され、第2部分52bは、第2方向に2列に並んだ整列孔52cで構成されている。
図3の仮想線に示すように、第2部分52bの内側の整列孔52cの上端は、1層目の凹溝部51の第2部分51bに連通する一方、第2部分52bの外側の整列孔52cの上端は、1層目の凹溝部51の第1部分51aにおける、噴出路17bより第1方向の外側に延び出された延出部51aeに連通されている。
3層目の凹溝部53の第1部分53aは、1層目の第1部分51aより幅が小さく、1層目の第2部分51bと同程度の幅になっており、平面視で第1部分51aの外縁寄りの部分と重なるように配置されている。
3層目のスリット状貫通部54は、凹溝部53の底面の幅方向の中央部に配置されている。
図1及び図2に示すように、2層目の整列孔状貫通部52と3層目のスリット状貫通部54とは、互いに平面視の位置をずらして配置されている。
図3〜図5に示すように、1層目から3層目までの吸引路50の第2方向に沿う半分は、片側のハーフプレート31h〜33hに形成され、残り半分は、もう1つのハーフプレート31h〜33hに形成されている。これら1層目から3層目までの第2部分51b〜54bが、中央部で分断されている。
図6に示すように、4層目(最下層)のスリット状吸引貫通部55は、吸引路50の上流端(吸引口)を構成している。吸引口55は、一対の第1部分55a,55aと一対の第2部分55b,55bを有して四角環状をなし、噴出口35aを囲んでいる。吸引口55の第1部分55aは、3層目のスリット状貫通部54の第1部分54aにストレートに連なっている。吸引口55の第2部分55bは、3層目のスリット状貫通部54の第2部分54bにストレートに連なっている。
吸引口55の第2部分55bは、上層のプレート31〜33の分割構造に対応して、中央部が分断されている。この分断部分が、プレート35の吸引口55より外側の部分と内側の部分とを一体に連ねる連通部35cになっている。
プレート35の吸引口55より内側の部分と被処理物W又はステージ20との間の空間が、処理領域19となる。吸引口55は、処理領域19の外周縁を画成している。
プレート35を上層のプレート31〜33と連結するボルト41Aは、吸引口55より外側に配置されている。したがって、処理領域19のガス流が、ボルト41Aの頭部によって乱されることはない。
図1及び図3に示すように、1層目のプレート31の上面には複数の第1吸引ポート56Aが設けられている。これら第1吸引ポート56Aが、吸引凹溝部51の第1部分51aにそれぞれ接続されている。図1に示すように、各第1吸引ポート56Aから第1吸引管57Aが延び、互いに合流して、真空ポンプや除害設備を含む吸引手段5に接続されている。合流後の第1吸引管57Aに第1吸引制御手段58Aが設けられている。第1吸引制御手段58Aによって、吸引路50の第1部分50aの吸引量を制御できるようになっている。
図2及び図3に示すように、1層目のプレート31の上面には、更に複数の第2吸引ポート56Bが設けられている。これら第2吸引ポート56Bが、吸引凹溝部51の第2部分51bにそれぞれ接続されている。図2に示すように、各第2吸引ポート56Bから第2吸引管57Bが延び、互いに合流して吸引手段5に接続されている。合流後の第2吸引管57Bに第2吸引制御手段58Bが設けられている。第2吸引制御手段58Bによって、吸引路50の第2部分50bの吸引量を制御できるようになっている。
第1、第2吸引制御手段58A,58Bは、例えば電磁流量制御弁やマスフローコントローラーで構成されている。
図1〜図2に示すように、更に、ノズル部12には、処理領域の周縁部より外側にシールドガスを供給するシールドガス供給路60が形成されている。シールドガス供給路60は、吸引路50を囲むようにその外側に配置されている。
詳述すると、シールドガス供給路60は、吸引路50と同様に、幅広のシールド凹溝部61,63と、狭隘なシールド貫通部62,64,65とを含んでいる。1層目のプレート31の下面にはシールド凹溝部61が形成されている。2層目のプレート32には、厚さ方向に貫通する多数の小孔62cを2列にして並べた整列孔状のシールド貫通部62が貫通形成されている。3層目のプレート33の上面には、シールド凹溝部63が形成され、さらにその底面からプレート33の下面に貫通するスリット状のシールド貫通部64が形成されている。4層目のプレート35にはスリット状のシールド貫通部65が形成されている。
図3〜図6に示すように、これらシールド凹溝部及び貫通部は、それぞれ、吸引路50の第1部分51a〜55aに沿って第1方向に延びる一対の第1部分61a,62a,63a,64a,65aと、吸引路50の第2部分51b〜55vに沿って第2方向に延びる一対の第2部分61b,62b,63b,64b,65bとを有し、吸引路50を囲む平面視四角環状をなしている。
第1部分61a,62a,63a,64a,65aどうしが、積層順に連通され、シールドガス供給路60の第1供給路部分60aを構成している。
第2部分61b,62b,63b,64b,65bどうしが、積層順に連通され、シールドガス供給路60の第2供給路部分60bを構成している。
凹溝部61,63及び貫通部64,65の各々の第1部分61a,63a,64a,65aの長手方向の両端部に第2部分61b,63b,64b,65bが直角に連なっている。
2層目の整列孔状貫通部52と3層目のスリット状貫通部54とは、互いに平面視の位置をずらして配置されている。
図3〜図5に示すように、1層目から3層目のシールド路60の第2方向に沿う半分は、片側のハーフプレート31h〜33hに形成され、残り半分は、もう1つのハーフプレート31h〜33hに形成されている。これら1層目から3層目の第2部分61b〜64bが、中央部で分断されている。
図6に示すように、4層目(最下層)のスリット状シールド貫通部65は、シールドガス供給路60の下流端(シールドガス供給口)を構成している。シールドガス供給口65は、一対の第1部分65a,65aと一対の第2部分65b,65bを有して四角環状をなし、吸引口55を囲んでいる。シールドガス供給口65の第1部分65aは、3層目のスリット状貫通部64の第1部分64aにストレートに連なっている。シールドガス供給口65の第2部分65bは、3層目のスリット状貫通部64の第2部分64bにストレートに連なっている。
シールドガス供給口65の第2部分65bは、上層のプレート31〜33の分割構造に対応して、中央部が分断されている。この分断部分が、プレート35のシールドガス供給口65より外側の部分と内側の部分とを一体に連ねる連通部35eになっている。ひいては、プレート35が、1枚物になっている。
図1及び図3に示すように、1層目のプレート31には複数の第1シールドガス供給ポート66Aが設けられている。各第1シールドガス供給ポート66Aが、シールド凹溝部61の第1部分61aに接続されている。シールドガス源6からの第1シールドガス供給管67Aが、分岐して、各第1シールドガス供給ポート66Aに接続されている。シールドガス源6は、シールドガスとして例えば窒素を供給するようになっている。分岐前の第1シールドガス供給管67Aに第1シールド制御手段68Aが設けられている。第1シールド制御手段68Aによって、シールドガス供給路60の第1部分60aからのシールドガス供給量を制御できるようになっている。
図2及び図3に示すように、さらに、1層目のプレート31には複数の第2シールドガス供給ポート66Bが設けられている。各第2シールドガス供給ポート66Bが、シールド凹溝部61の第2部分61bに接続されている。シールドガス源6からの第2シールドガス供給管67Bが、分岐して、各第2シールドガス供給ポート66Bに接続されている。分岐前の第2シールドガス供給管67Bに第2シールド制御手段68Bが設けられている。第2シールド制御手段68Bによって、シールドガス供給路60の第2部分60bからのシールドガス供給量を制御できるようになっている。
第1、第2シールド制御手段68A,68Bは、例えば電磁流量制御弁やマスフローコントローラーで構成されている。
上記のように構成されたプラズマ処理装置Mによれば、CF等のPFCガスを含む処理ガスが、プラズマ生成部11の放電部17aに通されてプラズマ化され、活性種が生成される。この活性種を含む処理ガスが、噴出路17bを経て、噴出口35aから下方へ吹き出され、被処理物Wに接触される。これにより、被処理物Wの表面を撥水化することができる。ノズル部12全体の厚さは、例えば12mm程度であり、十分に小さい。したがって、放電部17aで生成された活性種が被処理物Wの表面に達するまでの距離を小さくでき、処理レートを高く維持することができる。
固体誘電板16が放電部17aから噴出路17bに跨っているため、処理ガスがプラズマ生成部11とノズル部12との継ぎ目に入り込むのを防止できる。また、固体誘電板16の延出部16eがノズルのプレート31〜33に跨っているため、処理ガスがこれらプレート31〜33どうしの重ね目に入り込むのを防止できる。
活性種を含む処理ガスは、処理領域画成面35bと被処理物Wの間を噴出口35aから吸引口55へ向けて流れる。これにより、活性種が被処理物Wと接触する面積を広くすることができ、処理レートを一層向上させることができる。この時、ステージ20又は処理ヘッド10を搬送手段(図示せず)にて第2方向に相対移動させることにしてもよい。これにより、被処理物Wの表面の全体を万遍なく処理することができる。
併行して、吸引手段5を駆動し、吸引口55の近傍のガスを吸引路50に吸い込む。これにより、PFCガスやその活性種を含む処理済みガスが系の外部に漏れるのを防止できるとともに、外部の雰囲気が処理領域19に入るのを防止することができる。吸引口55が、第1部分55aと第2部分55bを有して噴出口35aを囲んでいるため、処理済みガスの系外への漏れ及び外部から処理領域19へのガス侵入をより確実に防止できる。
吸引路50が幅広の吸引凹溝部51,53と狭隘な吸引貫通部52,54,55で構成されているため、吸引圧力を吸引口の長手方向に均一化することができる。これによって、処理済みガスを、吸引ポート56A,56Bの位置に拘わらず、処理領域19の周縁部に沿って万遍なく吸引することができる。さらには、処理領域19内での処理ガスの流れを均一にでき、処理の均一化を図ることができる。
しかも、第1吸引制御手段58Aと第2吸引制御手段58Bによって、吸引口55の第1部分55aでの吸引圧力と第2部分55bでの吸引圧力をそれぞれ別々に制御することができる。これにより、ガス流の制御を容易に行なうことができ、処理済みガスの系外への漏れ及び外部から処理領域19へのガス侵入を一層確実に防止することができる。
さらに、シールドガス供給口65からシールドガスを噴き出す。これにより、吸引口55の外側に、これを囲むようにしてガスシールドを形成することができる。これによって、処理済みガスの系外への漏れ及び外部から処理領域19へのガス侵入をより一層確実に防止することができる。
シールドガス供給路60が幅広のシールド凹溝部61,63と狭隘なシールド貫通部62,64,65で構成されているため、シールドガスを供給口65の長手方向に均一化することができる。
しかも、第1吸引制御手段58Aと第2吸引制御手段58Bによって、シールドガス供給路60の第1部分60aからのシールドガスの供給量と第2部分60bからのシールドガスの供給量をそれぞれ別々に制御することができる。
凹溝部及び貫通部からなる均一化構造は、所要厚さを極めて小さくでき(例えば12mm程度)、ノズル部12を薄くできる。ひいては、放電部17aから被処理物Wまでの間の距離を小さくでき、活性種が被処理物Wの表面に確実に到達するようにすることができる。これによって、処理レートを向上させることができる。
最下層のプレート35が金属で構成され、電気的に接地されているので、電極14と被処理物Wとの間の距離を小さくしても、被処理物Wへ異常放電が飛ぶのを防止できる。
ノズル部12は、プラズマ生成部11に対し容易に着脱できる。さらに、ノズル部12のプレート31〜33,35は、互いに分離可能である。したがって、複数のプレート31〜33,35の全部又は一部を、例えば吸引凹溝部51,53又は吸引貫通部52,54,55の位置や大きさが異なる別のプレート31〜33,35に容易に変更することができる。ひいては、噴出口35aから吸引口55までの距離を容易に変更でき、処理領域19の大きさを変更することができる。
ノズル部12の組み付け時には、固体誘電板16の下端部の水平部16hを嵌合凹部33cに嵌め、その下側にプレート35を宛がう。これにより、固体誘電板16がノズル部12より下に突出するのを確実に回避できる。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。
図7は、吸引路50の第2部分50bの中央部の分断部分の変形例を示したものである。3層目のスリット状貫通部54の第2部分54bの各分断端面54dが、下に向かうにしたがって他方の分断端面54dに近づくように斜めになっている。さらに、吸引口55の第2部分55bの各分断端面55dが、上記3層目の分断端面に連続するとともに下に向かうにしたがって他方の分断端面55dに近づくように斜めになっている。
これによって、連通部35cの周辺からもガスを確実に吸引することができる。したがって、連通部35cを介して処理領域19内のガスが外部に漏れたり、外部のガスが処理領域19内に侵入したりするのを確実に防止することができる。
図示は省略するが、シールドガス供給路60の第2部分60bの中央部の分断端面についても上記と同様に斜めにしてもよい。これにより、連通部35eの周辺にもシールドガスを確実に形成することができる。
プレート31〜33は、それぞれハーフプレートに分割されておらず、一体物になっていてもよい。その場合、図8に示すように、吸引路50の凹溝部51,53及びシールドガス供給路60の凹溝部61,63(同図では凹溝部53,63のみを破線で示す)を全周にわたって切れ目の無い環状になっていてもよい。
一方、スリット状貫通部については、周方向の1又は複数箇所で、分断されているのが好ましい。図8においては、例えば最下層プレート35のスリット状吸引貫通部すなわち吸引口55の第2部分55bの中央部が分断されている。この分断部分が連通部35cとなっている。また、シールド貫通部すなわちシールドガス供給口65の中央部が分断され、この分断部分が連通部35eとなっている。これにより、プレート35を一体物にすることができる。
吸引口55の第2部分55bの互いに向き合う分断端部55e,55eは、それぞれ鉤型ないしは階段状になり、互いに噛み合うような形状になっている。したがって、分断端部55e,55eどうしが、噴出口35aから遠ざかる方向(図8では第1方向)に重なり合っている。これにより、吸引口55の分断部分を通って処理領域内のガスが外へ漏れたり、外部のガスが処理領域内へ侵入したりするのを防止することができる。
シールドガス供給口65の互いに向き合う分断端部65e,65eについても、吸引路50と同様の互いに噛み合うような形状になり、噴出口35aから遠ざかる方向に重なり合っている。
3層目のプレート33のスリット状貫通部54,64は、上記最下層プレート35の吸引口55及びシールドガス供給口65と同一形状をなして連通している。したがって、スリット状貫通部54,64の第2部分54b,64bの中央部が分断され、この分断部分を連通部33c,33eとしてプレート33が一体物になっている。スリット状貫通部54,64の互いに向き合う分断端部64e,64eは、互いに噛み合うような形状になり、噴出口35aから遠ざかる方向に重なり合っている。
図示は省略するが、図8の実施形態では、固体誘電板16の下端部に水平部16hが設けられていない。したがって、プレート31〜33が一体物でもノズル12をプラズマ生成部11から容易に分離できる。
図9は、吸引路50及びシールドガス供給路60の分断端部の形状の変形例を示したものである。
最下層プレート35の吸引口55の互いに向き合う分断端部の一方55eは、二股になり、他方55e’は真っ直ぐになっている。二股の分断端部55eの間に、真っ直ぐな分断端部55e’が挟まれている。これにより、分断端部55e,55e’どうしが、噴出口35aから遠ざかる方向(図9では第1方向)に重なり合っている。
同様に、シールドガス供給口65の互いに向き合う分断端部の一方65eが二股になり、その間に真っ直ぐな分断端部65e’が挟まれている。これにより、分断端部65e,65e’どうしが、噴出口35aから遠ざかる方向に重なり合っている。
さらに、3層目のプレート33のスリット状貫通部54,64は、上記最下層プレート35の吸引口55及びシールドガス供給口65と同一形状をなして連通している。したがって、スリット状貫通部54,64の互いに向き合う分断端部の一方54e,64eが二股になり、その間に真っ直ぐな分断端部54e’,64e’が挟まれている。これにより、分断端部54e,54e’どうし及び64e,64e’どうしが、噴出口35aから遠ざかる方向に重なり合っている。
図10に示すように、スリット状貫通部の第1部分と第2部分とが連なっておらず、この第1部分と第2部分との間が当該スリット状貫通部の分断部分になっていてもよい。
同図においては、吸引口55の第1部分55aと第2部分55bとが分断されている。第1部分55aと第2部分55bとの間を連通部35cとして、プレート35の吸引口55より内側の部分と外側の部分が一体に連なっている。第2部分55bは、全長にわたってひと連なりになっており、途中で分断されていない。
吸引口55の第1部分55aの端部55fと第2部分55bの端部55gは、それぞれ鉤型に折曲され、互いに噛み合うような形状になっている。これにより、第1、第2部分55a,55bの端部55f,55gどうしが、噴出口35aから遠ざかる方向に重なり合っている。
同様に、シールドガス供給口65の第1部分65aと第2部分65bとが分断され、これら第1、第2部分65a,65b間を連通部35eとして、プレート35のシールドガス供給口65より内側の部分と外側の部分が一体に連なっている。ひいては、プレート35が一体物になっている。第2部分65bは、全長にわたってひと連なりになっており、途中で分断されていない。
シールドガス供給口65の第1部分65aの端部65fと第2部分65bの端部65gは、それぞれ鉤型に折曲され、互いに噛み合うような形状になっている。これにより、第1、第2部分65a,65bの端部65f,65gどうしが、噴出口35aから遠ざかる方向に重なり合っている。
図10においても、3層目のプレート33のスリット状貫通部54,64は、上記最下層プレート35の吸引口55及びシールドガス供給口65と同一形状をなして連通している。したがって、スリット状貫通部54,64の第1部分54a,64aと第2部分54b,64bとが分断され、そこを連通部33c,33eとしてプレート33が一体物になっている。第1部分54a,64aと第2部分54b,64bの端部は、それぞれ鉤型に折曲され、互いに噛み合うような形状になり、噴出口35aから遠ざかる方向に重なり合っている。
本発明は、上記実施形態に限定されるものでなく、種々の改変をなすことができる。
例えば、吸引路50(ひいては吸引凹溝部及び吸引貫通部)が、第1部分50aだけで構成され、第2部分50bが無くてもよい。この場合、シールドガス供給路60(ひいてはシールド凹溝部及びシールド貫通部)についても第1部分60aだけで構成されていてもよい。
吸引路50の全体的な平面視形状は、実施形態の第1、第2部分50a,50a,50b,50bからなる四角形に代えて、円形(楕円、長円等を含む)でもよく、五角形以上の多角形でもよい。
電極構造は、平行平板型に限られず、同軸環状型でもよい。
噴出口35aは、第1方向に延びるスリット状に限られず、第1方向に整列(延在)された複数の開口で構成されていてもよい。さらに、噴出口35aは、第1方向に延在されていなくてもよく、1個のスポット状の開口で構成されていてもよい。
処理ヘッド10がステージ20に対し第2方向の片側にだけ移動されながら表面処理が行なわれる場合、第1部分50aが、噴出路17bに対し上記移動方向側にだけ設けられていてもよい。この場合、シールドガス供給路60の第1部分60aについても、上記移動方向側にだけ設けられていてもよい。
吸引凹溝部51の第1部分51aと第2部分51bが互いに連通していなくてもよい。他の凹溝部53,61,63についても同様である。
吸引路50の整列孔状貫通部52の整列孔52cは、2列に限られず、1列になっていてよく、3列以上になっていてもよい。第1部分52aと第2部分52bの列の数が互いに異なっていてもよい。整列孔52cが規則的に配置されていればよく、例えば千鳥状に配置されていてもよい。シールドガス供給路60の整列孔状貫通部62の整列孔62cについても同様である。
吸引路50の2層目の貫通部52を整列孔状に代えてスリット状にしてもよく、3層目の貫通部54をスリット状に代えて整列孔状にしてもよい。シールドガス供給路60の2層目の貫通部62及び3層目の貫通部64についても同様である。
ノズル部12のプレートの枚数は、4つに限られず、3つ以下でもよく、5つ以上でもよい。 吸引路50及びシールドガス供給路60の凹溝部と貫通部の数は、実施形態のものに限定されない。凹溝部と1又は複数の貫通部とが交互に連通していればよい。
シールドガス供給路60を省略してもよい。
プラズマ生成部11のホルダ15の外側に筐体が設けられていてもよく、ノズル部12が、上記筐体にボルト42等で着脱可能に連結されていてもよい。(ノズル部12が、筐体を介してホルダ15に着脱可能に連結されていてもよい。)
本発明は、被処理物の撥水化に限られず、親水化等の他の表面改質、エッチング、洗浄、成膜等の種々のプラズマ表面処理に適用可能である。
この発明は、例えば液晶ディスプレイ用のガラス基板や半導体基板の製造において、前記基板の表面の撥水化処理等に適用可能である。
本発明の一実施形態に係るプラズマ処理装置を示し、図2のI-I線に沿う断面図である。 図1のII-II線に沿う、上記装置の断面図である。 上記装置のノズル部の1層目のプレートを示し、図2のIII-III線に沿う底面図である。 上記ノズル部の2層目のプレートを示し、図2のIV-IV線に沿う底面図である。 上記ノズル部の3層目のプレートを示し、図2のV-V線に沿う底面図である。 上記ノズル部の4層目(噴出方向の最先端側)のプレートを示し、図2のVI-VI線に沿う底面図である。 上記ノズル部の吸引路の第2部分の分断部分の変形例を示し、図6のVII-VII線に対応する断面図である。 上記ノズル部の吸引路及びシールドガス供給路の変形例を示す底面図である。 上記ノズル部の吸引路及びシールドガス供給路の変形例を示す底面図である。 上記ノズル部の吸引路及びシールドガス供給路の変形例を示す底面図である。
符号の説明
M プラズマ処理装置
W 被処理物
11 プラズマ生成部
12 ノズル部
14 電極
15 ホルダ
17a 放電部
17b 噴出路
19 処理領域
31 1層目のプレート
32 2層目のプレート
33 3層目のプレート
35 最下層(噴出方向の最先端側)のプレート
35a 噴出口
35b 処理領域画成面
35c 連通部
35e 連通部
42 ボルト(連結手段)
50 吸引路
50a 吸引路の第1部分(第1吸引路部分)
50b 吸引路の第2部分(第2吸引路部分)
51 1層目の吸引凹溝部
51a 吸引凹溝部の第1部分(第1吸引凹溝部分)
51ae 第1部分の延出部
51b 吸引凹溝部の第2部分(第2吸引凹溝部分)
52 2層目の整列孔状吸引貫通部
52a 整列孔状吸引貫通部の第1部分(第1整列孔状吸引貫通部分)
52b 整列孔状吸引貫通部の第2部分(第2整列孔状吸引貫通部分)
52c 整列孔を構成する小孔
53 3層目の吸引凹溝部
53a 吸引凹溝部の第1部分(第1吸引凹溝部分)
53b 吸引凹溝部の第2部分(第2吸引凹溝部分)
54 3層目のスリット状吸引貫通部
54a スリット状吸引貫通部の第1部分(第1スリット状吸引貫通部分)
54b スリット状吸引貫通部の第2部分(第2スリット状吸引貫通部分)
54d スリット状吸引貫通部の分断部の斜端面
54e,54e’ スリット状吸引貫通部の分断端部
55 最下層のスリット状吸引貫通部(吸引口)
55a スリット状吸引貫通部(吸引口)の第1部分(第1吸引口部分)
55b スリット状吸引貫通部(吸引口)の第2部分(第2吸引口部分)
55d スリット状吸引貫通部(吸引口)の分断部の斜端面
55e,55e’,55f,55g スリット状吸引貫通部(吸引口)の分断端部
56A 第1吸引ポート
56B 第2吸引ポート
58A 第1吸引制御手段
58B 第2吸引制御手段
60 シールドガス供給路
60a シールドガス供給路の第1部分(第1シールドガス供給路部分)
60b シールドガス供給路の第2部分(第2シールドガス供給路部分)
61 1層目のシールド凹溝部
61a シールド凹溝部の第1部分(第1シールド凹溝部分)
61b シールド凹溝部の第2部分(第2シールド凹溝部分)
62 2層目の整列孔状シールド貫通部
62a 整列孔状シールド貫通部の第1部分(第1整列孔状シールド貫通部分)
62b 整列孔状シールド貫通部の第2部分(第2整列孔状シールド貫通部分)
62c 整列孔を構成する小孔
63 3層目のシールド凹溝部
63a シールド凹溝部の第1部分(第1シールド凹溝部分)
63b シールド凹溝部の第2部分(第2シールド凹溝部分)
64 3層目のスリット状シールド貫通部
64a スリット状シールド貫通部の第1部分(第1スリット状シールド貫通部分)
64b スリット状シールド貫通部の第2部分(第2スリット状シールド貫通部分)
64e,64e’ スリット状シールド貫通部の分断端部
65 最下層のスリット状シールド貫通部(シールドガス供給口)
65a スリット状シールド貫通部の第1部分(第1シールドガス供給口部分)
65b スリット状シールド貫通部の第2部分(第2シールドガス供給口部分)
65e,65e’,65f,65g シールドガス供給口の分断端部
68A 第1シールド制御手段
68B 第2シールド制御手段

Claims (9)

  1. 処理ガスを略大気圧の放電部に通して前記放電部の外部の処理領域へ噴き出し、被処理物に接触させるプラズマ処理装置において、
    (a)互いの間に前記放電部を形成する一対の電極と、これら電極を保持するホルダとを含むプラズマ生成部と、
    (b)前記プラズマ生成部の前記噴出方向の下流を向く先端側に設けられ、前記処理領域を画成する面と、前記放電部に連なるとともに前記処理領域画成面に開口する噴出口と、前記処理領域の周縁部のガスを吸引する吸引路とが形成されたノズル部と、を備え、
    前記ノズル部が、前記噴出方向に積層された複数のプレートを有し、前記噴出方向の最も先端側のプレートが、前記処理領域画成面を有しており、
    前記吸引路が、前記複数のプレートのうち互いに重なり合う2つのプレートの少なくとも一方の重なり面に形成された幅広の吸引凹溝部と、前記複数のプレートのうち前記最先端側のプレート及び他の少なくとも1つのプレートを貫通するスリット又は整列孔からなる狭隘な吸引貫通部とを含み、
    前記吸引凹溝部及び吸引貫通部が、それぞれ前記処理領域の周縁部に沿うように延在されるとともに互いに連通されており、
    前記最先端側のプレートの吸引貫通部が、前記噴出口から離れ、前記吸引路の上流端の吸引口を構成するとともに前記処理領域の周縁部を画成することを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記吸引凹溝部及び吸引貫通部が、それぞれ前記処理領域の周縁部に沿って前記噴出口を囲む環状をなしていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記スリット状の吸引貫通部が、周方向の少なくとも1箇所で分断され、互いに向き合う2つの分断端部のうち一方の端面が、噴出方向の下流側に向かうにしたがって他方の分断端部に近づく斜面になっていることを特徴とする請求項2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記スリット状の吸引貫通部が、周方向の少なくとも1箇所で分断され、互いに向き合う2つの分断端部が、前記噴出口から遠ざかる方向に重なりを持っていることを特徴とする請求項2に記載のプラズマ処理装置。
  5. 前記一対の電極が、それぞれ長手方向を前記噴出方向と交差する第1方向に向け、互いに前記第1方向と直交する第2方向に対向しており、
    前記噴出口が、前記第1方向に延在されており、
    前記吸引凹溝部及び吸引貫通部が、それぞれ前記噴出口から前記第2方向の両側に離れて前記第1方向に延在された一対の第1部分と、前記噴出口から前記第1方向の両側に離れて前記第2方向に延在された一対の第2部分と、を有していることを特徴とする請求項2〜4の何れかに記載のプラズマ処理装置。
  6. 前記吸引口の第1部分からの吸引量を制御する第1吸引制御手段と、前記吸引口の第2部分からの吸引量を前記第1吸引制御手段とは別個に制御する第2吸引制御手段とを、さらに備えたことを特徴とする請求項5に記載のプラズマ処理装置。
  7. 前記ノズル部には、前記処理領域の周縁部より外側にシールドガスを供給するシールドガス供給路が形成されており、
    前記シールドガス供給路が、前記複数のプレートのうち互いに重なり合う2つのプレートの少なくとも一方の重なり面に形成された幅広のシールド凹溝部と、前記複数のプレートのうち前記最先端側のプレート及び他の少なくとも1つのプレートを貫通するスリット又は整列孔からなる狭隘なシールド貫通部とを含み、
    前記シールド凹溝部及びシールド貫通部が、それぞれ前記吸引凹溝部又は吸引貫通部より外側において前記第1方向に延在された一対の第1部分と前記第2方向に延在された一対の第2部分とを有して、前記吸引路を囲む環状をなし、
    前記最先端側のプレートのシールド貫通部が、前記シールドガス供給路の下流端のシールドガス供給口を構成することを特徴とする請求項5又は6に記載のプラズマ処理装置。
  8. 前記シールドガス供給口の第1部分からのシールドガスの供給量を制御する第1シールド制御手段と、前記シールドガス供給口の第2部分からのシールドガスの供給量を前記第1シールド制御手段とは別個に制御する第2シールド制御手段とを、さらに備えたことを特徴とする請求項7に記載のプラズマ処理装置。
  9. 前記ノズル部が、前記ホルダに対し着脱可能であり、前記複数のプレートが、互いに分離可能であることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載のプラズマ処理装置。
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