JP2008250650A - 電圧発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】出力電流の出力範囲に影響されずに、出力電流を精度よく測定することができる電圧発生装置を実現することにある。
【解決手段】出力電流の電流量を所定の範囲内に制限して負荷に電圧を印加すると共に、負荷に流れる出力電流を測定する電圧発生装置に改良を加えたものである。本装置は、負荷への出力電流が流れ、それぞれが直列接続される複数の抵抗を設け、複数の抵抗のうち、出力電流を制限するための電圧検出用の第1の抵抗と、複数の抵抗のうち、出力電流を測定するための電圧検出用の第2の抵抗とを有し、第1の抵抗と第2の抵抗とは、抵抗値が異なることを特徴とするものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、負荷への出力電流の制限機能と測定機能とを持った電圧発生装置であり、具体的には、出力電流の電流量を所定の範囲内に制限して負荷に電圧を印加すると共に、負荷に流れる出力電流を測定する電圧発生装置に関し、詳しくは、出力電流の出力範囲に影響されずに、出力電流を精度よく測定することができる電圧発生装置に関するものである。
図8は、従来の電圧発生装置の構成を示した図である(例えば、特許文献1、2参照)。図8において、電圧発生装置は、負荷Loadを接続するための出力端子(出力端子Hi、出力端子Lo)を有し、この端子Hiと端子Lo間の負荷Loadに所定の電圧を印加する。なお、負荷Loadは、電圧発生装置には含まれない。
電圧源10は、所望の電圧レベルの電圧Viを出力する。演算増幅器(Operational Amplifier:以下、オペアンプまたはアンプと略す)A1は、アンプA2と抵抗R2の負帰還ループと、抵抗R1で、反転増幅回路を構成している。
抵抗R1は、電圧源10とアンプA1の反転入力端子との間に設けられる。抵抗R2は、アンプA2の出力端子とアンプA1の反転入力端子との間に設けられる。アンプA2は、利得が”×1”倍の差動アンプであり、端子Hiと端子Loとの電圧が差動入力され、負荷Loadに印加される電圧Voを出力する。
シャント抵抗RSは、端子Loと共通電位COM間に設けられる。電圧測定部20は、シャント抵抗RSと並列に設けられる。
電圧源11は、一定の電圧レベルの参照電圧Vlimを出力する。アンプA3は、非反転入力端子が端子Loに接続され、反転入力端子が電圧源11に接続され、出力端子がダイオードD1を介してアンプA1の反転入力端子に接続される。このアンプA3、ダイオードD1によって、負荷Loadに流れる出力電流Ioを制限する。
このような装置の動作を説明する。
まず、負荷Loadに出力電圧Voを印加する動作を説明する。
アンプA1に接続される抵抗R1,R2の比によってアンプA1が、電圧源10からの電圧Viを所定の出力電圧Voにして負荷Loadに印加する。また、アンプA1の出力端子から出力電流Ioが、負荷Load、抵抗RSの順に流れる。出力電流Ioの電流量は、負荷Loadの大きさによる。
次に、負荷Loadに流れる出力電流Ioを所定の範囲内に制限させる動作を説明する。
抵抗RSによって出力電流Ioに比例した電圧VLが、電圧源11の電圧Vlimを超えた場合、つまり、出力電流Ioが所定の範囲を超えた場合、アンプA3の出力は+方向(正側)に上昇しダイオードD1をオン状態にする。ここで、電圧Vlim,VLが入力されるアンプA3の利得が十分に大きいとする。
そして、ダイオードD1がオンしたことにより、(ダイオードD1−アンプA1−負荷Load−抵抗RS)の負帰還ループをもつアンプA3による反転増幅回路が形成される。よって、アンプA3が、電圧VLと参照電圧Vlimとが等しくなるように制御するため、出力電流Ioが一定になる。
負荷Loadの減少または出力電圧Voの変更により出力電流Ioが減少し、電圧VLが参照電圧Vlimを下回った場合には、アンプA3の出力が−方向(負側)に下降し、ダイオードD1をオフ状態にする。これにより、(アンプA2−抵抗R2)の負帰還ループをもつアンプA1による反転増幅回路が再び支配的となり、所定の出力電圧Voを負荷Loadに印加する。
次に、負荷Loadに流れる出力電流Ioを測定する動作を説明する。
電圧測定部20内のAD変換器(図示せず)が、抵抗RS間で生ずる電圧VLをデジタルデータに変換する。そして、演算部(図示せず)が、AD変換器(図示せず)からのデジタルデータに所定の係数をかけて電圧値に変換し、抵抗RSの抵抗値と変換した電圧値とから抵抗RSに流れる電流、すなわち出力電流Ioを求める。さらに、求めた出力電流Ioの電流値を表示部(図示せず)に表示したり、メモリ(図示せず)に時間と電流値との特性を示したテーブルを記憶させる。ここで、電圧測定部20、演算部とで出力電流測定部を構成する。
図9は、従来の電圧発生装置のその他の構成を示した図である。ここで、図8と同一のものには同一符号を付し、説明を省略する。図9において、抵抗RSに抵抗RS’が並列に設けられる。また、抵抗RS、RS’のいずれか一方を共通電位COMに接続するスイッチSWが設けられる。
このような装置の動作を説明する。
スイッチSWが、抵抗RS、RS’の一方を共通電位COMに接続する。選択された抵抗RS、RS’によって、出力電流Ioが制限される範囲、測定可能な範囲が変わる。その他の動作は、図8に示す装置と同様である。
例えば、(抵抗RS’の抵抗値)=10×(抵抗RSの抵抗値(=100[Ω]))とし、Vlim=1[V]とする。スイッチSWで抵抗RSを選択した場合(抵抗RSを共通電位COMに接続)、出力電流Ioの制限値(上限値)は、Io=1[V]/100[Ω]=10[mA]となる。もちろん、測定可能な範囲も、出力電流Ioの出力可能な範囲と同じ0〜10[mA]になる。
一方、スイッチSWで抵抗RS’を選択するをオンにした場合、VL=出力電流Io×(10×RS)となり、出力電流Ioの制限値(上限値)は、Io=1[V]/1[kΩ]=1[mA]となる。測定可能な範囲も0〜1[mA]になる。
図9に示す装置では、抵抗RS’の抵抗値により図8に示す装置よりも広範囲で出力電流Ioを測定することが可能となる。
特開平07−302125号公報 特開平09−160660号公報
負荷Loadに印加する出力電圧Voの電圧レベルを変更する場合、電圧源10を可変電圧源としたり、抵抗R1,R2の抵抗比を変更できるように構成する。例えば、抵抗R1、R2を可変抵抗にしたり、抵抗R1,R2に並列に異なる抵抗値の抵抗を接続し、接続を切り替える。また、参照電圧Vlimを出力する電圧源11も可変電圧源とし、所望の電圧レベルを出力する。
負荷Loadに流れる出力電流Ioの測定および出力電流Ioの制限は、シャント抵抗(図8では抵抗RS,図9では、選択された抵抗RS、RS’)、電圧源11の電圧値によって決定される。
出力電流Ioの測定は、シャント抵抗RS、RS’間の電圧をAD変換器によってデジタルデータに変換し、デジタルデータに所定の係数をかけて電圧値に変換する。そして、抵抗RS、RS’の抵抗値と、変換した電圧値と演算部によって求める。
出力電流Ioの電流量が同じであれば、抵抗RSよりも抵抗RS’を選択した場合の方が、電圧測定部20への電圧レベルが大きくなり、より精度よく出力電流Ioを測定できる。
ダイオード、トランジスタ等のV−I特性測定、電子回路の動作時/待機時の消費電流評価等では、負荷Load(被測定対象の半導体、電子回路等)への出力電流Ioの変動が非常に大きい。このような場合、最大となる出力電流Ioにあわせて抵抗RS、RS’を適宜選択し、出力電流Ioを制限する出力範囲を決定する必要がある。
一方、出力電流Ioの測定としては、出力電流Ioの出力範囲の上限値や下限値近傍でなく、DC近傍や微小な電流量の変化等の測定を行なうことが必要な場合もある。
例えば、図9において、より大きな出力範囲の制限値(Io(max)=10[mA])となる抵抗RSを設定した場合でも、実際に測定を行なう必要がある出力電流Ioは、数十[μA]のレベル変動である。
しかしながら、出力電流Ioの制限値を基準に抵抗RSを選択するため、抵抗RSで発生する電圧が当然に数[mV]になり(抵抗RS’であれば、数十[mV])、ノイズの影響も受けやすく、また、AD変換器での誤差も大きくなり、出力電流Ioを精度よく測定することが難しいという問題があった。
つまり、出力電流Ioの出力範囲を大きくする程(抵抗RSの抵抗値を小さくする程)、出力電流Ioの測定精度が下がるという問題があった。
そこで本発明の目的は、出力電流の出力範囲に影響されずに、出力電流を精度よく測定することができる電圧発生装置を実現することにある。
請求項1記載の発明は、
出力電流の電流量を所定の範囲内に制限して負荷に電圧を印加すると共に、前記負荷に流れる出力電流を測定する電圧発生装置において、
前記負荷への出力電流が流れ、それぞれが直列接続される複数の抵抗を設け、
前記複数の抵抗のうち、前記出力電流を制限するための電圧検出用の第1の抵抗と、
前記複数の抵抗のうち、前記出力電流を測定するための電圧検出用の第2の抵抗と、
を有し、前記第1の抵抗と前記第2の抵抗とは、抵抗値が異なることを特徴とするものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、
前記第1の抵抗と前記第2の抵抗との間の電圧レベルを所定の範囲内にする電圧制限部を設けたことを特徴とするものである。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、
電圧制限部は、前記第1の抵抗と前記第2の抵抗との間の電圧レベルが所定の範囲を超えた場合、前記出力電流の電流量を変えて電圧レベルを上限値または下限値に維持することを特徴とするものである。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、
電圧制限部は、
一定の電圧を出力する出力部と、
この出力部の電圧と前記第1、2の抵抗間の電圧との電圧差によって出力電流の電流量を増減させる演算増幅器を設けたことを特徴とするものである。
請求項5記載の発明は、請求項3記載の発明において、
電圧制限部は、
電圧によって抵抗値が変化し、前記出力電流が流れる可変抵抗と、
一定の電圧を出力する出力部と、
この出力部の電圧と前記第1、2の抵抗間の電圧との電圧差によって前記可変抵抗の抵抗値を変化させる演算増幅器と
を設けたことを特徴とするものである。
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の発明において、
前記第2の抵抗に印加される電圧をAD変換するAD変換器と、
このAD変換器からのデジタルデータと前記第2の抵抗の抵抗値とから前記出力電流の電流値を求める演算部と
を有することを特徴とするものである。
第1の抵抗、第2の抵抗を負荷に直列に接続し、第1の抵抗,第2の抵抗の両方に出力電流を流す。そして、第1の抵抗で検出された検出電圧で出力電流の出力範囲を制限し、第2の抵抗で検出された検出電圧で出力電流を測定する。さらに、第1の抵抗の抵抗値と第2の抵抗の抵抗値とが異なるので、例えば、第1の抵抗で発生する電圧が低くとも、第2の抵抗で発生する電圧を大きくできる。すなわち、第2の抵抗の抵抗値を適切に設定することにより、出力電流の出力範囲に影響されずに大きな検出電圧で出力電流のが測定できるので、ノイズの影響も受けにくくなり、出力電流を精度よく測定することができる。
以下図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
[第1の実施例]
図1は、本発明の第1の実施例を示した構成図である。図9と同一のものには同一符号を付し、説明を省略する。
図1において、抵抗RS,RS’の代わりに、シャント抵抗RS1、RS2が直列に接続され、これらの複数の抵抗は、負荷Loadに対しても直列に接続される。すなわち、抵抗RS1の一端が出力端子Loに接続され、抵抗RS1の他端が抵抗RS2の一端に接続される。そして、抵抗RS2の他端が共通電位COM接続される。
差動アンプA4は、利得”×1”倍であり、非反転入力端子が抵抗RS1の一端、反転入力端子が抵抗RS1の他端に接続される。そして、差動アンプA4は、非反転端子と反転端子間の電圧(例えば、抵抗RS1に印加される電圧)を検出し、”×1”倍でアンプA3の非反転入力端子に出力する。
差動アンプA5は、利得”×1”倍であり、非反転入力端子が抵抗RS2の一端、反転入力端子が抵抗RS2の他端に接続される。そして、作動アンプA5は、非反転端子と反転端子間の電圧(例えば、抵抗RS2に印加される電圧)を検出し、”×1”倍で電圧測定部20に出力する。
つまり、抵抗RS1は、出力電流Ioの電流量を所定の範囲内に制限するための電圧検出用の抵抗であり、抵抗RS2は、出力電流Ioを測定するための電圧検出用の抵抗である。
ここで、説明を簡単にするため、抵抗RS1、RS2、負荷Load等の部品間を電気的に接続する配線の配線抵抗は無視する。
このような装置の動作を説明する。
まず、負荷Loadに出力電圧Vo(出力端子Hiと出力端子Lo間に印加される電圧)を印加する動作を説明する。
アンプA1が、電圧源10からの電圧Viを所定の出力電圧Voにして負荷LODAに印加する。出力電圧Voは、アンプA1に接続される抵抗R1,R2の比によってきまる。また、出力電流Ioが、アンプA1の出力端子から負荷Load、抵抗RS1、RS2の順に流れる。ここで、アンプA4、A5の入力インピーダンスは、通常、高インピーダンスなのでアンプA4,A5には出力電流Ioが流れず、負荷Loadに流れるのと同じ電流量の出力電流Ioが、抵抗RS1,RS2に流れる。なお、出力電流Ioの電流量は、負荷Loadと出力電圧Voの大きさによる。
また、負荷Loadに印加する出力電圧Voの電圧レベルを変更する場合、電圧源10を可変電圧源するとよい。また、抵抗R1,R2の抵抗比を変更できるように構成してもよい。例えば、抵抗R1、R2を可変抵抗にしたり、抵抗R1,R2に並列に異なる抵抗値の抵抗を接続し、スイッチ等で接続を切り替えるとよい。
次に、負荷Loadに流れる出力電流Ioを所定の範囲内に制限させる動作を説明する。
出力電流Ioに比例して抵抗RS1、RS2それぞれに電圧が生じ、アンプA4が、抵抗R1両端間の電圧差を検出電圧VLとしてアンプA3に出力し、アンプA5が、抵抗RS2両端間の電圧差を検出電圧VMとして電圧測定部20に出力する。
そして、アンプA4からの電圧VLと、電圧源11の電圧VlimとがアンプA3に入力され、電圧VLが参照電圧Vlimを超えた場合、ダイオードD1がオン状態になる。
そして、ダイオードD1がオンしたことにより、(ダイオードD1−アンプA1−負荷Load−アンプA4−抵抗RS1,RS2)の負帰還ループをもつアンプA3による反転増幅回路が形成される。よって、アンプA3が、電圧VLと参照電圧Vlimとが等しくなるように制御するため、出力電流Ioが一定になる。
負荷Loadの減少または出力電圧Voの変更により出力電流Ioが減少し、電圧VLが参照電圧Vlimを下回った場合には、アンプA3の出力が−方向(負側)に下降し、ダイオードD1をオフ状態にする。これにより、(アンプA2−抵抗R2)の負帰還ループをもつアンプA1による反転増幅回路が再び支配的となり、所定の出力電圧Voを負荷Loadに印加する。
一方、電圧測定部20内のAD変換器(図示せず)が、抵抗RS2間で生ずる電圧VMをデジタルデータに変換する。そして、演算部(図示せず)が、AD変換器(図示せず)からのデジタルデータに所定の係数をかけて電圧値に変換し、抵抗RS2の抵抗値と変換した電圧値とから抵抗RS2に流れる電流、すなわち出力電流Ioを求める。さらに、求めた出力電流Ioの電流値を表示部(図示せず)に表示したり、メモリ(図示せず)に時間と電流値との特性を示したテーブルを記憶させる。ここで、電圧測定部20、演算部とで出力電流測定部を構成する。
具体的に説明する。ここで、Vlim=+1[V]とし、シャント抵抗RS1=100[Ω]、シャント抵抗RS2=1[kΩ]とする。
出力電流Ioの出力範囲は、上限値=(参照電圧Vlim)/(抵抗RS1の抵抗値)=1[V]/100[Ω]=10[mA]となる。
一方、測定を行なう抵抗RS2は、(抵抗RS2の抵抗値)=10×(RS1の抵抗値)である。すなわち、抵抗RS1で生ずる電圧の10倍の電圧VM(=10×VL)が電圧測定部20に入力されることとなり、測定感度が向上する。
このように、抵抗RS1、RS2を負荷Loadに直列に接続し、抵抗RS1,RS2の両方に出力電流Ioを流す。そして、抵抗RS1の電圧VLで出力電流Ioの出力範囲を制限し、抵抗RS2の電圧VMで出力電流Ioを測定する。さらに、(抵抗RS1の抵抗値)<(抵抗RS2の抵抗値)なので、抵抗RS1で発生する電圧が低くとも、抵抗RS2で発生する電圧が大きくる。すなわち、抵抗RS2の抵抗値を適切に設定することにより、出力電流Ioの出力範囲に影響されずに大きな電圧VMで出力電流Ioの測が定できるので、ノイズの影響も受けにくくなり、AD変換器での誤差も小さくなり、出力電流Ioを精度よく測定することができる。
[第2の実施例]
図2は、本発明の第2の実施例を示した構成図である。図1と同一のものには同一符号を付し、説明を省略する。図1に示す装置の場合、出力電流Ioに比例した電圧が抵抗RS1,RS2のそれぞれに生ずる。例えば、出力電流Io=10[mA]が流れた場合、抵抗RS1で1[V]、抵抗RS2で10[V]が生ずる。この場合、出力電圧Voを出力するアンプA1は、少なくとも11[V]を超えてドライブする必要がある。
しかしながら、抵抗RS2で生ずる電圧がアンプA1のドライブ能力を超えた場合、所望の出力電圧Voを負荷Loadに印加できなくなるという問題がある。また、ドライブできたとしても、アンプA1での消費電力が大きくなるという問題がある。さらに、抵抗RS2での消費電力が大きくなり、抵抗RS2が発火する可能性も生ずるという問題がある。その上、電圧測定部20に大きな電圧VMが印加され、特に、電圧VMの微小な変動を測定するようにAD変換器を設定した場合、過大電圧によってAD変換器が壊れるという問題がある。
図2において、電圧制限部30が、抵抗RS1の他端に接続される。電圧制限部30は、抵抗RS1の他端の電位点V1を所定の範囲(一例として、上限値を電圧レベルVc1)に制限する。具体的には、所定の範囲内の場合、出力電流Ioをそのまま抵抗RS2に流し、所定の範囲(上限値Vc1)を超えると電位点V1の電圧をVc1に維持する。
アンプA6は、電圧フォロワであり、抵抗RS1の他端の電圧を出力する。アンプA7は、非反転入力端子が定電圧Vc1に接続され、反転入力端子が抵抗R3を介してアンプA6の出力端子に接続される。ダイオードD2は、アンプA7の負帰還ループ(アノードが出力端子、カソードが反転入力端子)を構成する。ダイオードD3は、アノードが抵抗RS1の他端に接続され、カソードがアンプA7の出力端子に接続される。
アンプA6は、出力電流Ioの誤差要因とならないように、低バイアスのバッファアンプを使用するとよい。
このような装置の動作を説明する。
定電圧Vc1=1[V]として説明する。
電位点V1が1[V](=Vc1)よりも小さい場合、アンプA7の出力電圧が正(アンプA7の利得は十分に大きい)になるのでダイオードD3が逆バイアスされオフであり、抵抗RS1、RS2共に同じ電流量の出力電流Ioが流れる。
電位点V1が1[V]を超えた場合(出力電流Ioが1[mA]を超えた場合)、アンプA7の出力端子の電圧レベルが負になり、ダイオードD3がオンされる。これにより、アンプA7が、出力電流Ioを吸い込み、電位点V1を上限値Vc1すなわち1[V]に維持する。これにより、抵抗RS2間での電圧が1[V]に固定され、抵抗RS2には1[mA]以上流れない。なお、アンプA7への出力電流をIo’とし、抵抗RS2への出力電流をIo’’とすれば、もちろん、Io=Io’+Io’’である。
さらに、出力電流Ioが増え10[mA]を超えた場合(つまり、電圧VL>参照電圧Vlim)、図1に示す装置と同様に、アンプA3によって出力電流Ioに制限がかかる。
このように、抵抗RS1の他端の電位点V1の電圧が所定の範囲を超えた場合、電圧制限部30が、出力電流Ioの一部を吸い込み始めて電位点V1を上限値(図3では、電位点V1=1[V])に維持する。これにより、抵抗RS2で生ずる最大電圧も制限される。これにより、アンプA1のドライブ能力を超えなくなり、所望の出力電圧Voが負荷Loadに印加でき、アンプA1の消費電力を抑えることができる。また、抵抗RS2での電圧・消費電力を小さくでき電圧測定部20・抵抗RS2の破損を防ぐことができる。、
[第3の実施例]
図3は、本発明の第3の実施例を示した構成図である。図2と同一のものには同一符号を付し、説明を省略すると共に図示も省略する。
図3に示す装置は、出力電流Ioを制限するための電圧検出用の抵抗と、出力電流を測定するための電圧検出用の抵抗とを、抵抗RS1,RS2から自由に選択できるように構成したものである。
スイッチSWSH1,SWSL1のそれぞれは、抵抗RS1の両端とアンプA4の入力端子との接続をオン、オフする。
スイッチSWSH2,SWSL2のそれぞれは、抵抗RS2の両端とアンプA4の入力端子との接続をオン、オフする。
スイッチSWMH1,SWML1のそれぞれは、抵抗RS1の両端とアンプA5の入力端子との接続をオン、オフする。
スイッチSWMH2,SWML2のそれぞれは、抵抗RS2の両端とアンプA5の入力端子との接続をオン、オフする。
スイッチSW1は、電位点V1(抵抗RS1の他端)と共通電位COMとの接続をオン、オフする。
このような装置の動作を説明する。
スイッチ制御部(図示せず)が、スイッチSWSH1、SWSL1、SWSH2、SWSL2,SWMH1,SWML1,SWMH2,SWML2、SW1をオン・オフさせ、抵抗RS1、RS2それぞれの両端をアンプA4、A5に接続する。具体的には、下記に示すようにオン・オフさせる。
抵抗RS1を、出力電流Ioを制限するための電圧VLの検出用とする場合、スイッチSWSH1,SWSL1をオンし、スイッチSWSH2,SWSL2をオフする。
抵抗RS2を、出力電流Ioを制限するための電圧VLの検出用とする場合、スイッチSWSH2,SWSL2をオンし、スイッチSWSH1,SWSL1をオフする。
抵抗RS1を、出力電流Ioを測定するための電圧VMの検出用とする場合、スイッチSWMH1,SWML1をオンし、スイッチSWMH2,SWML2をオフする。
抵抗RS1を、出力電流Ioを測定するための電圧VMの検出用とする場合、スイッチSWMH1,SWML1をオンし、スイッチSWMH2,SWML2をオフする。
抵抗RS1を、電圧VL、VM双方の検出用とする場合、スイッチSW1をオンし、抵抗RS2を電圧VMの検出用とする場合、スイッチSW1をオフする。その他の動作は、図2に示す装置と同様なので説明を省略する。
[第4の実施例]
図4、図5は、本発明の第4の実施例を示した構成図である。図1〜3と同一のものには同一符号を付し、説明を省略する。
図1〜3に示す装置は、アンプA1が出力電流Ioを、(アンプA1→付加Load)の一方向に流し、片側の極性(0〜+側)に対して出力電流Ioを制限する構成を示した。図4、図5に示す装置は、両側の極性(−側〜+側)に対して出力電流Ioを制限する構成を示した図である。
図4、図5において、電圧源11’は、一定の電圧レベルの参照電圧(−Vlim)を出力する。アンプA3’は、非反転入力端子がアンプA4の出力端子に接続され、反転入力端子が電圧源11’に接続され、出力端子がダイオードD1’を介してアンプA1の反転入力端子に接続される。このアンプA3、A3’、ダイオードD1、D1’によって、負荷Loadに流れる出力電流Ioを所定の範囲内に制限する。
また、電圧制限部30の代わりに電圧制限部31が設けられる。電圧制限部31は、電位点V1を+側だけでなく−側に対しても所定の下限値で電圧を制限する。そして、電圧制限部31は、電圧制限部30の構成に、アンプA8、ダイオードD4、D5、抵抗R4が付け加えられる。
アンプA8は、非反転入力端子が定電圧(−Vc1)に接続され、反転入力端子が抵抗Rを介してアンプA6の出力端子に接続される。ダイオードD4は、アンプA8の負帰還ループ(アノードが反転入力端子、カソードが出力端子)を構成する。ダイオードD5は、アノードがアンプA8の出力端子に接続され、カソードが抵抗RS1の他端(電位点V1)に接続される。なお、定電圧+Vc1,−Vc1を出力する電圧源は、特許請求の範囲の出力部に相当する。
このような装置の動作を説明する。
まず、負荷Loadに流れる出力電流Ioを所定の範囲内(下限値側)に制限させる動作を説明する。
出力電流Ioに比例して抵抗RS1、RS2それぞれに電圧が生じ、アンプA4が、抵抗R1両端間の電圧差を電圧VLとしてアンプA3、A3’に出力する。
そして、アンプA4からの電圧VLと、電圧源11’の電圧(−Vlim)とがアンプA3’に入力され、電圧VLが参照電圧(−Vlim)を超えた場合、ダイオードD1’がオン状態になる。
さらに、ダイオードD1’がオンしたことにより、(ダイオードD1’−アンプA1−負荷Load−アンプA4−抵抗RS1、RS2)の負帰還ループをもつアンプA3’による反転増幅回路が形成される。よって、アンプA3’が、電圧VLと参照電圧(−Vlim)とが等しくなるように制御するため(アンプA1による出力電流Ioの吸い込み量を一定にさせる)、出力電流Ioが一定になる。
負荷Loadの減少または出力電圧Voの変更により出力電流Ioが減少し、電圧VLが参照電圧(−Vlim)を上回った場合には、アンプA3’の出力が+方向(正側)に上昇し、ダイオードD1’をオフ状態にする。これにより、(アンプA2−抵抗R2)の負帰還ループをもつアンプA1による反転増幅回路が再び支配的となり、所定の出力電圧Voを負荷Loadに印加する。
次に、電位点V1を下限値(−Vc1)に制限する動作を説明する
定電圧(−Vc1)=−1[V]として説明する。
電位点V1が−1[V](=−Vc1)よりも大きい場合、アンプA8の出力電圧が負(アンプA7の利得は十分に大きい)になるのでダイオードD5がオフであり、抵抗RS1、RS2共に同じ電流量の出力電流Ioが流れる。
電位点V1が−1[V]よりも低い場合((出力電流Io)<(−1[mA])の場合)、アンプA8の出力端子の電圧レベルが正になり、ダイオードD5がオンされる。これにより、アンプA8が、出力電流Ioを吐き出し、電位点V1を−1[V]に維持する。これにより、抵抗RS2間での電圧が−1[V]に固定され、抵抗RS2には−1[mA]以上流れない。その他の動作は、図1〜図3に示す装置と同様なので説明を省略する。
なお、説明を簡単にするために電圧源11、11’の参照電圧を±Vlimとしたが、+側と−側の参照電圧の電圧レベルは、同じにしなくてもよい。同様に抵抗RS2(出力電流Ioを測定するための電圧検出用としての抵抗)に印加される電圧範囲を±Vc1に制限する構成を示したが、+側と−側の電圧範囲は、同じにしなくてもよい。
[第5の実施例]
図6は、本発明の第5の実施例を示した構成図である。図1〜図5と同一のものには同一符号を付し、説明を省略すると共に図示も省略する。
出力電流Ioを制限および測定するための電圧検出用の抵抗を直列に3個接続した一例である。
図6において、シャント抵抗RS3が、抵抗RS1,RS2に直列に接続され、抵抗RS3の一端が抵抗RS2の他端に接続され、他端が共通電位COMに接続される。ここで、抵抗RS2の他端の電位点をV2とする。ここで、抵抗RS1〜RS3それぞれの抵抗値は、100[Ω]、1[kΩ]、10[kΩ]として説明する。
また、抵抗RS3に対しても図3に示す装置と同様に、出力電流Ioを制限するための電圧検出用の抵抗と、出力電流を測定するための電圧検出用の抵抗とに、自由に選択できるようにスイッチSWSH3,SWSL3,SWMH3、SWML3、SW2が設けられる。
スイッチSWSH3,SWSL3のそれぞれは、抵抗RS3の両端とアンプA4の入力端子との接続をオン、オフする。
スイッチSWMH3,SWML3のそれぞれは、抵抗RS3の両端とアンプA5の入力端子との接続をオン、オフする。
スイッチSW2は、電位点V2(抵抗RS2の他端)と共通電位COMとの接続をオン、オフする。抵抗RS3を電圧VMの検出用とする場合、スイッチSW1、SW2をオフする。
電圧制限部31(1)は、電位点V1に接続され、電圧制限部31(2)は、電位点V2に接続される。なお、電位点V1,V2の電圧制限電圧Vc1,Vc2を可変できるように、電圧源からの電圧±Vccに抵抗R5(1)、R5(2)、抵抗R6(1)、R6(2)、抵抗R7(1)、R7(2)、スイッチSW4(1)、SW4(2)を設け、これらは特許請求の範囲の出力部に相当する。
このような装置の動作を説明する。
シャント抵抗RS1〜RS3における出力電流Ioの測定用の最大検出電圧を1[V]として、出力電流Ioの測定レンジは、10[mA]レンジ、1[mA]レンジ、10[μA]レンジの3つのレンジを持つものを一例として説明する。ここで、各スイッチのオン抵抗は無視し、以下文中の”x”には、レンジ番号で1〜3がはいる。
上記のように検出電圧の最大値を1[V]とし、スイッチSW1が閉じた場合(オンの場合)、抵抗RS1(抵抗値100[Ω])が10[mA]レンジ(x=1)のシャント抵抗となり、スイッチSW2が閉じた場合、抵抗RS2(抵抗値1[kΩ])が1[mA]レンジ(x=2)のシャント抵抗となる。SW1およびSW2が開いた場合(オフの場合)、抵抗RS3(抵抗値10[kΩ])が100[μA]レンジ(x=3)のシャント抵抗となる。
また、参照電圧±Vlimの電圧レベルによって、出力電流Ioの制限レンジも3つのレンジをもつ。例えば、参照電圧を±0.5「V」とすれば、抵抗RS1(抵抗値100[Ω])が5[mA]レンジ(x=1)、抵抗RS2(抵抗値1[kΩ])が500[μA]レンジ(x=2)、抵抗RS3(抵抗値10[kΩ])が50[μA]レンジ(x=3)の電流制限レンジになる。
また、スイッチSWSHxおよびスイッチSWSLxは、出力電流Ioの制限用に電圧を検出するためのシャント抵抗RS1〜RS3の切り替えスイッチである。スイッチSWMHxおよびスイッチSWMLxは、出力電流Ioの測定用に電圧を検出するためのシャント抵抗RS1〜RS3の切り替えスイッチである。
各レンジにある電圧制限部31(1)は、スイッチSW4(1)がオンの場合、電圧制限用の電圧±Vc1の範囲より電位点V1が大きくならないように動作する。電圧制限部31(1)のスイッチSW4(1)は、電位点V1の電圧制限値を決める。例えば、図6に示す例では、スイッチSW4(1)がオフの場合、電圧制限値が±2.5[V]になり、オンの場合、抵抗R5(1)、R6(1)、R7(1)の分圧により、±1.1[V]になる。
また、電圧制限部31(2)は、スイッチSW4(2)がオンの場合、電圧制限用の電圧±Vc2より電位点V2の電圧が大きくならないように動作する。電圧制限部31(2)のスイッチSW4(2)は、電位点V2の電圧制限値を決める。例えば、図6に示す例では、スイッチSW4(2)がオフの場合、電圧制限値が±2.5[V]になり、オンの場合、抵抗R5(2)、R6(2)、R7(2)の分圧により、±1.1[V]になる。
つまり、Vxが、+Vcx>Vx>−Vcxの場合、アンプA7(x)、A8(x)の出力は、ダイオードD2(x)、D4(x)がオンする方向に振幅が振れるため、+Vcx+VF、−VcX−VF(VF:ダイオード順方向電圧)の電圧になり、ダイオードD3(x),D5(x)を逆バイアスにしてオフ状態にする。
一方、Vxの電圧がVx>Vcxになろうとした場合、アンプA7(x)の出力電圧がダイオードD2(x)をオフさせる方向に振幅が振れ、ダイオードD3(x)を順バイアスさせる。ダイオードD2(x)がオフになっているため、アンプA7(x)が大きな利得を持る。これにより、アンプA6(x)→アンプA7(x)→ダイオードD3(x)の負帰還回路が形成されて、電位点Vxの電圧が+Vcxを超えないように制御される。
また、Vxの電圧がVx<−Vcxになろうとした場合、アンプA8(x)の出力電圧がダイオードD4(x)をオフさせる方向に振幅が振れ、ダイオードD5(x)を順バイアスさせる。ダイオードD4(x)がオフになっているため、アンプA8(x)が大きな利得を持る。これにより、アンプA6(x)→アンプA8(x)→ダイオードD5(x)の負帰還回路が形成されて、電位点Vxの電圧が−Vcxを超えないように制御される。
そして、電流制限レンジ(抵抗RS1(x=1)、抵抗RS2(x=2))のうち選択されない電流制限レンジのSW4(x)をオフにする。SW4(x)をオフにすると、電圧制限電圧+Vcxおよび−Vcxが大きくなり(Vccと−Vcc)、選択される電流制限レンジの電圧制限部31(x)のみSW4(x)をオンすれば、オフされている電流制限レンジは、動作しないようになる。
以下、具体的な数値を用いて動作を説明する。測定レンジを100[μA]レンジに設定し、出力電流Ioの出力電流制限レンジを5[mA]に設定し、電圧制限電圧±Vc1を±1.1[V]とした場合で説明する。
出力電流Ioの範囲を−5[mA]〜+5[mA]に設定するため、スイッチSW4(1)をオンし、電圧制限電圧+Vc1を+1.1[V]、−Vc1を−1.1[V]に設定する。
また参照電圧+Vlimの値を0.5[V](抵抗RS1の抵抗値(100[Ω])×5[mA])、参照電圧−Vlimの値を−0.5[V](抵抗RS1の抵抗値(100[Ω])×−5[mA])に設定する。
そして、スイッチSWSH1、SWSL1を閉じて、抵抗RS1を出力電流を制限するための電圧検出用のシャント抵抗にする。電流制限レンジは、5[mA]レンジになる。これにより、抵抗RS1、アンプA4、A3、A3’、ダイオードD1,D1’からなる出力電流制限回路が形成される。
また、スイッチSWMH3、SWML3を閉じて、抵抗RS3を出力電流Ioを測定するための電圧検出用のシャント抵抗にする。測定レンジは、100[μA]レンジになる。これにより、抵抗RS3、アンプA5,電圧測定部20、演算部(図示せず)からなる出力電流測定回路が形成される。
ここで、動作の説明および計算を簡略にするため、100[μA]測定レンジの測定範囲を±90[μA]にする。つまり、±(90〜100)[μA]は、演算部(図示せず)が、抵抗値とAD値とから出力電流Ioを求める際に、測定範囲外(オーバーレンジ)として出力することにする。もちろん、電圧制限電圧+Vc1、−Vc1の設定値を大きくし、測定レンジと同じ±100[μA]を測定範囲にしてもよい。また、出力電流IoがアンプA1から負荷Loadに流れる場合で説明する。
出力電流Ioが100[μA]以下(電位点V1が1.1[V]以下)の場合。
出力電流Ioが、端子Loから抵抗RS1、RS2、RS3の順に流れ、共通電位COMに流れる。抵抗RS3の両端で発生した電圧が、スイッチSWMH3、SWML3を通して差動アンプA5に伝送され、電圧VMとして電圧測定部20に出力される。
検出電圧VMが測定範囲内(≦90[μA])の場合、演算部が、検出電圧VM(出力電流Io×10[kΩ])から出力電流Ioの電流値を演算、表示する。
検出電圧VMが測定範囲より大きくなった(>90[μA])場合、測定範囲外として演算部が警告表示(オーバーレンジなど)等をする。しかし、電位点V1の電圧が1.1[V]以下なので、ダイオードD3(1)、D5(1)はそれぞれアンプA7(1),A8(1)により逆バイアスされオフ状態になっている。
一方、出力電流制限回路においては、抵抗RS1両端の電圧がスイッチSWSH1,SWSL1を通して、差動アンプA4に伝送され電圧VLとして出力される。出力電流Ioが100[μA]以下の場合、電圧VLは10[mV](100[μA]×100[Ω])以下であり、参照電圧+Vlimの+0.5[V]まで到達しないため、出力電流Ioの電流制限がされない。
出力電流Ioが100[μA]より大きく、5[mA]より小さい場合。
出力電流Ioが100[μA]よりも増え、電位点V1の電圧が上昇して1.1[V]を超えた場合、電圧制限部31(1)が、アンプA6(1)→アンプA7(1)→ダイオードD3(1)の負帰還回路を形成する。そして、電圧制限回路31(1)のアンプA7(1)が、電位点V1の電圧が1.1[V]を超えないように出力電流Ioの一部の電流を吸い込み始める。アンプA7(1)の吸い込みに関わらず、抵抗RS1には負荷Loadと同じ電流量の出力電流Ioが流れるため、電圧VLの電圧レベルが上昇する。
しかし、出力電流が5[mA]よりも小さいので、この電圧VLは最大でも+0.5[V](5[mA]×100[Ω])であり、参照電圧+Vlimの+0.5[V]を超えない。そのため、出力電流制限回路の出力電流Ioが制限されず、出力電圧Voは保持される。なお、電位点V1が1.1[V]に制限されているため、電圧VMの電圧レベルは、1「V」(={1.1[V]/(1[kΩ]+10[kΩ])}×10[kΩ])となり、測定範囲外の警告表示が維持される。
出力電流Ioが5[mA]を超えた場合。
出力電流Ioが増加して5[mA]を超えた場合、電圧VLの電圧レベルが0.5[V](100[Ω]×5[mA])より大きくなり参照電圧+Vlimを超える。これにより、ダイオードD1が順方向にバイアスされオン状態になり、アンプA1の帰還回路はアンプA3が支配的になる。このため、アンプA3が、出力電圧Voの電圧を降下させ、出力電流Ioが5[mA]を越えないように制御し、その結果、出力電流Ioの電流量が制限される。
このように、抵抗RS1の検出電圧VLに基づいて出力電流Ioを制限し、抵抗RS3の検出電圧VMに基づいて出力電流Ioを測定するので、5[mA]の電流制限レンジに設定したまま、100[μA]の電流測定レンジで測定することが可能となる。これにより、出力電流Ioの測定精度を向上することができる。
[第6の実施例]
図7は、本発明の第6の実施例を示した構成図であり、図1〜図6に示した電圧制限回路30、31のその他の構成例を示した図である。図6と同一のものには同一符号を付し、説明を省略すると共に図示も省略する。
電圧制限部31(1)、31(2)の代わりに電圧制限部32(1)、32(2)が新たに設けられ、出力電流Ioの検出を行なう抵抗RS1、RS2の他端と共通電位COM間に接続する。電圧制限部32(x)は、スイッチSW5(x)、可変抵抗Rc(x)、アンプA9(x)、電源Vc(x)を有する。
スイッチSW(x)の一端、抵抗Rc(x)の一端が、電位点Vxに接続される。スイッチSW(x)の他端、抵抗Rc(x)の他端が、共通電位COMに接続される。
電源Vc(x)は、参照電圧Vcxを出力し、特許請求の範囲の出力部に相当する。アンプA9(x)は、非反転入力端子が電位点Vxに接続され、反転入力端子が電源Vc(x)を介して共通電位COMに接続される。
また、アンプA9(x)の出力端子は、可変抵抗Rc(x)の抵抗値制御端子に接続される。つまり、抵抗Rc(x)の抵抗値は、アンプA9(x)の出力端子の電圧によって所望の抵抗値になる。抵抗Rc(x)としては、例えば、抵抗値が電圧制御されるMOS−FET等の素子を用いる。
このような装置の動作を説明する。
電流測定レンジxの電圧制限部32(x)のスイッチSW9(x)、スイッチSWMHx、SWMLxをオン状態にする。また、電流測定レンジxの電圧制限部32(x)のスイッチSW5(x)をオンする(x=3の電流測定レンジとして抵抗RS3を選択した場合は、対応するスイッチSW5(3)は存在しない)。これにより測定レンジxのシャント抵抗RSxに流れた出力電流Io(または出力電流Ioの一部)が、電圧に変換されアンプA5から出力される。
電流制限レンジxのスイッチSWSHx、SWSLxをオン状態にし、電源Vc(x)を電圧制限電圧Vcxに設定する。制限レンジx以外の電圧制限部32の電源Vcは、電圧制限電圧Vcxよりも大きくするか、可変抵抗Rcを高抵抗に固定し動作させないようにする。そして、電流制限レンジのシャント抵抗RSxを流れた電流が、電圧に変換され出力電流Ioの制限用検出信号としてアンプA4から出力される。すなわち、出力電流Ioが、制限した範囲を超えた場合、出力電流Ioの電流量が制限される。
電位点Vxが電圧制限電圧Vcxを越えない場合、アンプA9(x)の出力が正になり、可変抵抗Rc(x)の抵抗値が大きく、出力電流Ioは電圧制限部32を流れない。一方、電位点Vxが電圧制限電圧Vcxを越えた場合、アンプA9(x)の出力が負になり、可変抵抗Rc(x)の抵抗値が小さくなる。その結果、出力電流Ioが共通電位COMにバイパスされ、電位点Vx=電圧制限電圧Vcxに維持される。その他の動作は、図6に示す装置と同様なので説明を省略する。
このように電圧制限部32(1)、32(2)のアンプA9(1)、(2)が、電圧制限電圧Vc1、Vc2と電位点V1,V2との電位差によって、可変抵抗Rc(1)、Rc(2)の抵抗値を変え、出力電流Ioをバイパスさせる。これにより、電位点V1,V2が電圧制限電圧Vc1,Vc2に制限される。従って、アンプA1のドライブ能力を超えなくなり、所望の出力電圧Voを負荷Loadに印加でき、アンプA1の消費電力を抑えることができる。また、抵抗RS2、RS3での電圧・消費電力を小さくでき電圧測定部20・抵抗RS2、RS3の破損を防ぐことができる。
なお、本発明はこれに限定されるものではなく、以下に示すようなものでもよい。
(抵抗RS1の抵抗値)<(抵抗RS2の抵抗値)<(抵抗RS3の抵抗値)としたが、(抵抗RS1の抵抗値)>(抵抗RS2の抵抗値)>(抵抗RS3の抵抗値)としてもよく、どのような抵抗値にしてもよい。また、シャント抵抗RS1〜RS3の個数も何個でもよい。
図7に示す装置において、出力電流Ioが抵抗RS1〜RS3から共通端子COM側に流れる場合の+側方向のみの構成を示したが、アンプ、可変抵抗、電源を追加して両極性にしてもよい。
本発明の第1の実施例を示した構成図である。 本発明の第2の実施例を示した構成図である。 本発明の第3の実施例を示した構成図である。 本発明の第4の実施例を示した構成図である。 図4に示す装置の電圧制限部31の一例の構成図である。 本発明の第5の実施例を示した構成図である。 本発明の第6の実施例を示した構成図である。 従来の電圧発生装置の構成例を示した図である。 従来の電圧発生装置のその他の構成例を示した図である。
符号の説明
30、31、32 電圧制限部
Rc(1)、Rc(2) 可変抵抗
RS1〜RS3 シャント抵抗
A1〜A9 オペアンプ
Vc(1)、Vc(2) 電源(出力部)

Claims (6)

  1. 出力電流の電流量を所定の範囲内に制限して負荷に電圧を印加すると共に、前記負荷に流れる出力電流を測定する電圧発生装置において、
    前記負荷への出力電流が流れ、それぞれが直列接続される複数の抵抗を設け、
    前記複数の抵抗のうち、前記出力電流を制限するための電圧検出用の第1の抵抗と、
    前記複数の抵抗のうち、前記出力電流を測定するための電圧検出用の第2の抵抗と、
    を有し、前記第1の抵抗と前記第2の抵抗とは、抵抗値が異なることを特徴とする電圧発生装置。
  2. 前記第1の抵抗と前記第2の抵抗との間の電圧レベルを所定の範囲内にする電圧制限部を設けたことを特徴とする電圧発生装置。
  3. 電圧制限部は、前記第1の抵抗と前記第2の抵抗との間の電圧レベルが所定の範囲を超えた場合、前記出力電流の電流量を変えて電圧レベルを上限値または下限値に維持することを特徴とする請求項2記載の電圧発生装置。
  4. 電圧制限部は、
    一定の電圧を出力する出力部と、
    この出力部の電圧と前記第1、2の抵抗間の電圧との電圧差によって出力電流の電流量を増減させる演算増幅器を設けたことを特徴とする請求項3記載の電圧発生装置。
  5. 電圧制限部は、
    電圧によって抵抗値が変化し、前記出力電流が流れる可変抵抗と、
    一定の電圧を出力する出力部と、
    この出力部の電圧と前記第1、2の抵抗間の電圧との電圧差によって前記可変抵抗の抵抗値を変化させる演算増幅器と
    を設けたことを特徴とする請求項3記載の電圧発生装置。
  6. 前記第2の抵抗に印加される電圧をAD変換するAD変換器と、
    このAD変換器からのデジタルデータと前記第2の抵抗の抵抗値とから前記出力電流の電流値を求める演算部と
    を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電圧発生装置。
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