JP2008249838A - 結像光学系 - Google Patents

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JP2008249838A JP2007088513A JP2007088513A JP2008249838A JP 2008249838 A JP2008249838 A JP 2008249838A JP 2007088513 A JP2007088513 A JP 2007088513A JP 2007088513 A JP2007088513 A JP 2007088513A JP 2008249838 A JP2008249838 A JP 2008249838A
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Hiroshi Suzuki
浩志 鈴木
Yoshitaka Nakano
貴敬 中野
Yukihisa Tamagawa
恭久 玉川
Toshiyuki Noji
俊之 野地
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Abstract

【課題】F値を明るくできると共に、小型化および簡素化を図ることのできる結像光学系を得る。
【解決手段】正のパワーを有するレンズ群4と、入射面7と出射面9とに曲率を有し、入射光を概直角に偏向するプリズム6とによって結像光学系を構成する。このような構成において、正のパワーを有するレンズ群4の主点からプリズム6の入射面7の間隔をLとした場合、この間隔Lの最適な範囲を定める。
【選択図】図1

Description

この発明は、可視領域から赤外領域に亘る広い波長域で良好な結像条件を満足する小型で簡素な構成の結像光学系に関するものである。
従来、可視領域において、携帯電話用ズームレンズを小型化するため、光学系をレンズとプリズムで構成したものがあった(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−58840号公報(段落番号[0093]から[0101]、図10)
上記従来の光学系では、輝度の高い可視領域では使用できるものの、例えば、輝度の小さい赤外線においてはF値が不足し、使用することは困難であった。そのため、輝度の小さい条件でも使用可能なF値として1〜2が実現できる、明るく、かつ小型で簡素な光学系が求められていた。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、F値を明るくできると共に、小型化および簡素化を図ることのできる結像光学系を得ることを目的とする。
この発明に係る結像光学系は、正のパワーを有するレンズ群の主点からプリズム入射面の間隔をLとすると、この間隔Lが以下の条件を満たすことを特徴とする結像光学系である。
Figure 2008249838
ここで、θfovは結像光学系の視野角、φoはレンズ群のパワー、Dはレンズ群の開口径、nはプリズムの屈折率、dはプリズム入射面寸法、mはD/dで規定される縮小率、Lbflはプリズムから像面までの距離である。
この発明の結像光学系は、正のパワーを有するレンズ群の主点からプリズム入射面の間隔Lの最適な範囲を定めたので、F値を明るくできると共に、小型化および簡素化を図ることができる。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による結像光学系を示す説明図である。
図1は、y軸およびz軸を含む平面における光学系の断面と光路を示しており、結像光学系は、ドーム1、レンズ2とレンズ3とからなるレンズ群4、絞り5、プリズム6、検知器10を備えている。
ドーム1は、レンズ2およびプリズム6からなる光学系を保護するためのレンズであり、例えばZnsで構成されている。レンズ2は正のパワーを持つレンズ、レンズ3は負のパワーを持つレンズであり、レンズ群4は、これらレンズ2,3からなり、その合成パワーが正のパワーとなるレンズ群である。絞り5は、レンズ群4の前面側に設けられた絞りである。プリズム6は入射面7および出射面9に曲率を有するプリズムである。検知器10は、プリズム6の出射面9側に設けられ、入射面7から入射して反射面8で反射され、出射面9より出射した光束を受けるためのセンサである。
このように構成された結像光学系において、光は図面の左から入射する。光はドーム1を経てレンズ群4にて集光されてプリズム6に入射する。プリズム6への入射光は入射面7を通り、反射面8で90度偏向され、出射面9を通って検知器10に達する。
本実施の形態において、レンズ群4に絞り5を設けることにより、レンズを通過する光束の振れを極めて小さくできる構成を取っている。即ち、この構成をとることにより、レンズ群4には光学系として必要な開口有効径に極めて近い直径のレンズを用いることができ、レンズ群4として最も小型の構成を実現できるものである。
ここでプリズム6を光路折り曲げ部分に用いる効果について説明する。
図2は、ミラーによる光路折り曲げの構成例を示すものであり、光路折り曲げのミラー11とレンズ12を備えている。
ミラー11による光路折り曲げに必要な領域は、プリズム6を使用した時より大きい。これは図1のプリズム6を構成する材料の屈折率が空気の屈折率より高いことに起因する。
厚さt、屈折率nの光学材料中を伝播する光線の広がりは、空気中でntの距離を光線が伝搬する距離と等しい。つまり、収束光が空気中と光学材料中の各々同じ距離伝播した際の光の発散状態を考えると、光学材料中を伝播する光の収束状態は、空気で伝播する光の光路の1/nの距離伝播した位置での収束状態と同一になることがわかる。本実施の形態に当てはめると、光学材料を充填したプリズムを使用することにより光路折り曲げ部分を等価的に検知器10に近づけて配置することができる。したがって、光路折り曲げ部分における光線の広がりは小さいので、結果的にプリズム6の寸法を小型化することができる。
また、光路折り曲げ部分をプリズム6にすることにより、ミラーだけの構成に比べ入射面7および出射面9という2面の屈折面が新たに加わることになる。これら入射面7および出射面9は平面で構成することも可能であるが、本実施の形態ではこの面に曲率を与えることにより、設計の自由度を向上させている。このため、本来、図2のようにレンズ12が必要であったものが、図1のように、レンズ群4およびプリズム6のみで構成できている。結像性能向上の点から、可能な限り面の自由度が増えることが望ましいため、入射面7および出射面9に曲率を与えることが構成上有利であることは明らかである。
また、図2のようにミラー11で折り曲げる際の問題点として、光学素子間のアライメントが難しい点があげられる。レンズ群4の光軸に対しミラー11で折り曲げられた後のレンズ12の軸の併進ずれ(上下左右)位置ずれ(前後)およびあおりという6つの自由度を正確に合わせる必要があるが、これらの状態は折り曲げミラー11の位置およびあおりの状態に依存している。特にあおりに関してはミラー11より後ろのレンズ12に対してミラー設置誤差の2倍の影響が出るため、極めて慎重に調整を行う必要がある。
これに対してプリズムでは、軸の併進ずれ(上下左右)位置ずれ(前後)およびあおりは、工作機械の精度で決まる極めて小さい角度公差で製作できる。つまり、曲率を与えた入射面7および出射面9は、工作機械の精度で決まる極めて小さい位置誤差で製作でき、かつ、強固に固定された安定状態にあるため、ミラーで構成する場合に比べ、非常に高い精度でアライメントされた状態で固定されていることになる。そのため、アライメントはレンズ群とプリズムという二つの光学素子の位置、あおりを調整するだけで終了することが可能になる。また、反射面間は非常に安定に固定された状態にあるため、外部からの振動に対しても強い光学系が構成できる。
本発明においてはプリズム部分がコンパクトで、かつ、明るい光学系を目指しているが、そのためにレンズ群4にプリズム6を過度に近づけたり、レンズ群4に対するプリズム6の大きさを過度に小さくするとプリズム6の設置が不可能になる。レンズ群4とプリズム6の間隔および、レンズ群4に対するプリズム6の大きさには以下に示す制限条件が存在するからである。ここでレンズ群4とプリズム6の間隔および、レンズ群4に対するプリズム6の大きさの制限条件を説明するため、図3に示したレンズ群4を薄肉としたモデルを元に説明する。
図3に記したプリズム配置を検討する際に使用するパラメータを以下に示す。
レンズ群4のパワー :φo
レンズ群4の開口有効径 :D
縮小率(プリズム入射光束径とレンズ群4の開口有効径の比) :m=D/d
レンズ群4からプリズム6までの距離 :L
バックフォーカス長 :B
バックフォーカス最小値 :Bmin
画角 :θfov
先ず、レンズ群4とプリズム6の間隔Lの下限に関する配置条件について述べる。
レンズ群4を薄肉と仮定する。図4に示すモデルを考えると、画角θfov、φo、Dを元に、レンズ群4からの任意距離Lにおける光束径が計算できる。ここで、像高はレンズ群4の開口有効径Dの半分より小さいと仮定するとレンズ群4から遠ざかるほど光束径が小さくなり、像面位置で最小になる。この光束径が縮小率mおよびレンズ群4の有効開口径Dによって定められる値D/m(即ちプリズム入射光束径d)に一致する条件がLの下限になる。
距離Lにおける画角θfovでの主光線の変位h1は、
1=L×tan(θfov/2) (式1)
距離Lにおける軸上光の周辺光高さh2は、
2=(1/φo−L)/φo×D/2 (式2)
近似的にはLにおける光束高さhは、
h=h1+h2 (式3)
であり、式1および式2を用いると、光束高さhは下式となる。
Figure 2008249838
これを用い、Lの下限Lminを求める。Lの下限は前述のように、h=D/(2m)になる条件を満たす場合であり、これを各パラメータで示すと下記のようになる。
1+h2=D/(2m) (式5)
式4を用いると、
Figure 2008249838
これをLminについて解くと下記のようになる。
Figure 2008249838
次に、Lの上限に関する配置条件について説明する。
プリズムのパワー有無によるLの尤度拡大の効果をみるため、プリズムがパワーを持つ場合を考える前に、パワーを持たない場合の配置条件について説明する。
図5のようなプリズムを仮定する。この場合、プリズム内の光路長60はプリズムの入射径と等しくなる(光路長=D/m)。
レンズ群4の焦点距離からLを引いた距離が、プリズム内の光路長にバックフォーカス長Bを加えた長さより長くなる必要があり、これがLの上限を決める。プリズム内の光路長を空気換算する必要性を考慮して、この条件を示すと下記の式になる。
1/φo―L=D/m×1/n+B (式8)
Bがバックフォーカス最小値BminになるときがLの上限Lmaxになる。
Figure 2008249838
maxについて解くと下記のようになる。
Figure 2008249838
maxに関する式10とLminに関する式7を合わせ、パワーを持たないプリズムの場合、Lの存在範囲は下記の条件を満たす範囲になる。
Figure 2008249838
次に、プリズムにパワーを持つ場合のプリズム設置に関する制限条件について説明する。
レンズ群4の結像点をQ、入射面7による結像点Qの結像点をQ’、出射面9による結像点Q’の結像点(即ち最終的な結像点)をQ’’とした場合の、各結像点の位置関係を図6に示す。
プリズム6の屈折率をn、入射面7の曲率半径をr1、出射面9の曲率半径をr2とすると、これらの結像点の位置関係は下式によって表される。
n/S’=(n−1)/r1+1/S (式12)
1/S’’=(1−n)/r2+ n/X (式13)
X=S’−D/m (式14)
上記の式においてS’を消去してSとBの関係を求めると下式のようになる。
Figure 2008249838
レンズ群4とプリズム6の間の距離Lを調節することによりバックフォーカス長Bを調節できる。バックフォーカス最小値Bminの距離は最低必要なので、B=BminになるようにLを調節した場合がLが最大の条件であることがわかる。B=Bminの時のSをSBminとすると、SBminは下式のように表すことができる。
Figure 2008249838
次に、Lを最大にするプリズム6の入射面7および出射面9の曲率半径r1、r2について考える。レンズ群4のパワーが一定の条件では、プリズム6のパワーが負の最小値を取るとき(即ちr1は負の最大値、r2は正の最小値のとき)に最も光学系全系の長さが長くなる。この状態でプリズム6を検知器10に最も接近させた状態、つまり、バックフォーカスB=Bminにプリズムを移動した状態がL最大の条件であるといえる。式16はプリズム6を検知器10に最も接近させた状態のLについて記述されているため、式16のr1、r2がプリズム6のパワーが負の最小値になる条件であればLが最大の条件となる。
以下、プリズム6のパワーが負の最小値をとるr1が負の最大値、r2が正の最小値である場合について考える。ここでは単純化するため、入射面7と出射面9が干渉しない曲率半径を適用することにする。図7から明らかなように、プリズム6を2分割する面およびプリズム反射面8に接する球面の半径が最小曲率半径であることがわかる。よって、最小曲率半径は下式によって与えられると仮定する。
Figure 2008249838
ここで、あるパワーφoのレンズ群4を用いた際の、L、Sの関係について考える。φoとLとSの関係は以下のように表せる。
L=φo−S (式19)
Lが最大の条件はS=SBminかつ、r1、r2が式17と式18を満たした場合であり、下式によって与えられる。
Figure 2008249838
minを示す式7とLmaxを示す式20を用いると、Lの存在範囲は下式のように表すことができる。
Figure 2008249838
次に、例として、特定条件下におけるLおよびmの関係を求めてみる。
レンズ群4のパワーφoおよび縮小率mに対するレンズ群4とプリズム6の間隔Lの関係を明らかにするため、縮小率mを1.5から0.25刻みで変化させ、各々の場合におけるレンズ群4のパワーφoとレンズ群4・プリズム間隔Lの関係を図8および図9に示した。他の諸条件は以下に示す値とした。
レンズ有効開口径D :60mm
視野角θfov :12°
バックフォーカス最小値Bminl :5mm
プリズム屈折率n :2.5
縮小率m :1.5≦m≦2.75
レンズ群4のパワーφo :1/100≦φo≦1/30
図8は、入出射面に曲率を与えていないプリズムを使用した場合である。図中、実線がLの上限、破線がLの下限を示している。
図示のように、縮小率m=2.25が限界であり、この条件ではレンズ群4のパワーとLの関係はほぼ1対1の関係になっている。設計の尤度を考えると、縮小率mは1.75未満におさえることが望ましい。
図9は、入出射面に曲率を与えたプリズムを使用した場合である。図9においても、実線がLの上限、破線がLの下限を示している。
この場合は、縮小率mが1.75以上、例えば、縮小率m=2.75でも設置条件に余裕があることがわかる。曲率を与えていないプリズムをm=2.25で使用した場合と、曲率を与えたプリズムをm=2.75で使用した場合で比べると、曲率を与えたほうが約2割プリズムを小型化できるといえる。言い換えると、縮小率が等しい場合、設計の尤度が拡大されていると言える。
次に、数値実施例1として設計結果の光学的パラメータの値を以下に示すと共に、図9において該当する条件を黒丸(●印)で示した。尚、上記の検討はレンズ群を薄肉と考えているため、整合を取るためにレンズ群4の主点から入射面7までの距離がLに相当する間隔とした。
レンズ群4有効開口径D :60mm
視野角θfov :12°
バックフォーカス最小値 :5mm
プリズム6屈折率n :2.5
縮小率m :2.5
レンズ群4のパワーφo :0.021(mm-1)(合成焦点距離47.1mm)
レンズ群4主点〜プリズム6間隔L :40mm
図9から分かるように、数値実施例1のプリズム位置は適切に配置されており、曲率の無いプリズムに対して縮小率も十分高い設計となっているといえる。
続いて、詳細な設計例として、以下に数値実施例を示す。
〈数値実施例1〉
数値実施例1の光学系における図面上の構成は図1と同様であるため、以下、図1を援用して説明する。
レンズ群4の第4面およびプリズム6の入出射面7,9はz軸を対称軸とする回転対称な非球面形状であり、Kは円錐係数、A、B、C、Dはそれぞれ4次、6次、8次、10次の非球面係数、rは面の曲率半径とすると、z軸から半径Rの位置での非球面変位量は以下に示す通りである。
z=(R2/r)/[1+{1−(1+K)(R2/r2)}1/2]+AR4+BR6+CR8+DR10
尚、以下の数値実施例において非球面変位量の単位はmmである。
数値実施例1の光学系の構成データを以下に示す。以下の構成データにおいて、距離は、各々長さの量で表されているが、具体的には同じ形状の相似形でも実現できるものであり、長さの比と考えてよい。
絞り径60mm
検知器寸法6mm×8mm
画角12度×16度
(Fナンバ0.95)
第1面
曲率半径:70.0
第1面と第2面の間隔:5.0
材質:ZnS
第2面
曲率半径:65.0
第2面と第3面の間隔:5.0
第3面
曲率半径:42.3454250025
第3面と第4面の間隔:10.0
材質:GASIR2
第4面
曲率半径:88.2246760108
非球面係数
K:2.13662238414
A:0.405813148788e−7
B:−0.103640115523e−9
C:−0.324278909618e−13
D:−0.779867992057e−17
第4面と第5面の間隔:3.0
第5面
曲率半径:68.6841883474
第5面と第6面の間隔:5.0
材質:ZnS
第6面
曲率半径:46.4671543674
第6面とプリズム入射面の間隔:32.0
プリズム入射面
曲率半径:−529.36793769
非球面係数
K:1.0
A:−0.143226686746e−4
B:−0.431804477351e−7
C:0.194947211488e−10
D:−0.276059090774e−12
プリズム入射面と反射面の間隔:12.0
材質:GASIR2
反射面とプリズム出射面の間隔
距離:12.0
回転:45度
材質:GASIR2
プリズム出射面
曲率半径:−402.018268696
非球面係数
K:1.0
A:0.117179917819e−4
B:−0.176535861759e−7
C:0.570899432106e−9
D:−0.189098589829e−11
プリズム出射面と像面の間隔:5.0
次に、更なる簡素化のため、色消しとして用いられている回折光学系を用いることで、レンズ群4のレンズ枚数を削減できることを示す。回折光学系を適用することにより数値実施例1で2枚必要であったレンズ群4のレンズ枚数を1枚にすることができる。レンズ裏面に回折光学系を設けた数値実施例を以下に示す。
〈数値実施例2〉
図10は、数値実施例2の光学系を示す断面図である。
図10において、単レンズ13は、回折光学系を設けた正のパワーを有するレンズである。その他の構成は図1と同一であるため、対応する部分に同一符号を付してその説明を省略する。
ここで、数値実施例2では、第4面およびプリズム6の入射面7は回転対称な非球面形状であり、各係数は数値実施例1の記載に沿って示している。また、第4面、入射面7および出射面9はz軸を回転中心とする回転対称な回折面であり、Rをz軸からの半径とし、zを回折面の位相とすると、基準波長(実施例中に単位nmで表示)におけるz軸からの半径Rにおける回折面における位相係数と位相との関係は以下のように示されるものである。
z=D1×R2+D2×R4+D3×R6+・・・・
+Dn×R2n+・・・・
尚、zの単位はmmである。
絞り径60mm
検知器寸法6mm×8mm
画角12度×16度
(Fナンバ0.95)
第1面
曲率半径:70.0
第1面と第2面の間隔:5.0
材質:ZnS
第2面
曲率半径:65.0
第2面と第3面の間隔:5.0
第3面
曲率半径:45.7455756835
第3面と第4面の間隔:10.0
材質:GASIR2
第4面
曲率半径:74.8036210889
非球面係数
K:0.164699359058
A:0.224323256353e−6
B:−0.762516269279e−10
C:0.153115947606e−12
D:−0.806565618951e−16
位相係数
D1:−0.000258413095452
D2:−0.358399207161e−7
D3:0.11997884461e−9
D4:0.0
D5:−0.477109063655e−15
D6:0.249192901348e−18
D7:0.821129875027e−21
D8:−0.192058453158e−24
D9:−0.146907069665e−26
D10:0.100511313437e−29
基準波長:10000.0nm
第4面とプリズム入射面の間隔:40.0
プリズム入射面
曲率半径:9490.56111437
非球面係数
K:−0.349468106077e24
A:−0.64477045696e−5
B:−0.518703186705e−7
C:0.107224921306e−9
D:−0.229062079675e−12
位相係数
D1:0.00032448285803
D2:0.669775044248e−5
D3:−0.322409718493e−7
D4:0.0
D5:0.966281533502e−12
D6:−0.561906236633e−14
D7:−0.123161273658e−16
D8:0.231821813596e−18
D9:−0.774469433043e−21
D10:0.806061349755e−24
基準波長:10000.0nm
プリズム入射面と反射面の間隔:12.0
材質:GASIR2
反射面とプリズム出射面の間隔
距離:12.0
回転:45度
材質:GASIR2
プリズム出射面
曲率半径:−201.225953061
D1:−0.00117210435918
D2:0.827930800892e−5
D3:−0.179173527474e−6
D4:0.0
D5:0.252375901622e−10
D6:−0.561906236633e−14
D7:−0.123161273658e−16
D8:0.392099390116e−17
D9:0.222010870431e−19
D10:−0.111111912401e−21
基準波長:10000.0nm
プリズム出射面と像面の間隔:5.0mm
尚、数値実施例2では、単レンズ13の出射面側に回折光学系を設けたが、入射面側でもよく、また、入射面と出射面の両方に設けても良い。更に、プリズム6の入射面7および出射面9の両方に回折光学系を設けたが、いずれか一方の面のみであってもよい。
また、以上の数値実施例ではいずれもプリズム6を構成する光学材料としてカルコゲナイドガラスの一種であるGASIR2(元素組成Ge20Sb15Se65)を用いている。この光学材料は赤外線領域の広い波長帯域(近赤外〜遠赤外)において良好な透過特性を有し、かつ、モールド成型が可能である。このため高精度の型を精密旋盤にて作成すれば高精度のプリズムが容易に多量に製造可能である。
また、プリズム6を構成する光学材料として、GASIR2に限らず、同じカルコゲナイドガラスに属するGASIR1(元素組成Ge22As20Se65)やamtir−1(元素組成Ge33As12Se55),amtir−3(元素組成Ge28Sb12Se60),amtir−4(元素組成AsSe)やIG2(元素組成Ge33As12Se55),IG3(元素組成Ge33As13Se52Te25),IG4(元素組成Ge10As40Se50),IG5(元素組成Ge28Sb12Se60),IG6(元素組成As40Se60)などを用いて構成しても同等の効果が得られる。
また、以上の実施の形態では、光学系を保護するドーム1を設けている。ドーム1を設けることにより、ごみ等が内部の光学系に直接付着することを防ぐことができ、耐環境性の点で優れた構成にすることができる。実施の形態では、レンズ形状に沿うような球面のドーム形状の例を示したが、寸法条件が許せばドームの形状は平面であっても同様の効果が期待できる。
また、絞り5の形状をx方向に長い楕円または長方形にすることによりy軸方向の光学系の寸法を変えることなく光学系の明るさを明るくできる。よって、絞り5の形状は従来の円形にこだわる必要は無く、x軸方向に長い楕円または長方形にしても良い。
以上のように、実施の形態1の結像光学系によれば、正のパワーを有するレンズで構成されるレンズ群と、入出射面に曲率を有し、入射光を概直角に偏向するプリズムとによって構成される結像光学系において、正のパワーを有するレンズ群の主点からプリズム入射面の間隔をLとした場合、間隔Lが以下の条件である。
Figure 2008249838
ここで、θfovは結像光学系の視野角、φoはレンズ群のパワー、Dはレンズ群の開口径、nはプリズムの屈折率、dはプリズム入射面寸法、mはD/dで規定される縮小率、Lbflはプリズムから像面までの距離、である。
を満たすようにしたので、F値を明るくできると共に、小型化および簡素化を図ることができる。
また、実施の形態1の結像光学系によれば、縮小率mを1.75以上としたので、結像光学系としての小形化を図ることができる。
また、実施の形態1の結像光学系によれば、正のパワーを有するレンズ群に絞りを設けたので、レンズ群には光学系として必要な開口有効径に極めて近い直径のレンズを用いることができることから、レンズ群として最も小型の構成を実現でき、その結果、光学系としての小型化に寄与することができる。
また、実施の形態1の結像光学系によれば、正のパワーを有するレンズ群を、カルコゲナイドガラスを材料とする正パワーのレンズと、ZnSを材料とする負パワーのレンズで構成したので、レンズ群の設計の自由度を向上させることができる。
また、実施の形態1の結像光学系によれば、正のパワーを有するレンズ群を、カルコゲナイドガラスを材料とする正パワーの単レンズで構成し、レンズを構成する入射面または出射面のうち少なくとも一方に回折光学系を設けたので、レンズ群としてのレンズ枚数を削減でき、更に小形化に寄与することができる。
また、実施の形態1の結像光学系によれば、プリズムの入射面または出射面のうち少なくとも一方に回折光学系を設けたので、プリズムの小形化を図ることができ、その結果、結像光学系としての小形化に寄与することができる。
また、実施の形態1の結像光学系によれば、プリズムをモールド可能な光学材料で構成したので、高精度の型を精密旋盤にて作成すれば高精度のプリズムが容易に多量に製造することができる。
また、実施の形態1の結像光学系によれば、プリズムをカルコゲナイドガラスで構成したので、赤外線領域で良好な透過特性を有する結像光学系を容易に実現することができる。
また、実施の形態1の結像光学系によれば、結像光学系の光の入射側に保護用のドームを設けたので、ごみ等が内部の光学系に直接付着することを防ぐことができ、耐環境性の点で優れた構成にすることができる。
また、実施の形態1の結像光学系によれば、長方形の絞りを設けたので、短手方向の光学系の寸法を変えることなく光学系の明るさを明るくすることができる。
また、実施の形態1の結像光学系によれば、楕円形の絞りを設けたので、短軸方向の光学系の寸法を変えることなく光学系の明るさを明るくすることができる。
この発明の実施の形態1による結像光学系を示す説明図である。 この発明の実施の形態1による結像光学系の効果を説明するためのミラーによる光路折り曲げの構成例を示す説明図である。 この発明の実施の形態1による結像光学系のプリズム配置に関する説明図である。 この発明の実施の形態1による結像光学系のレンズ群とプリズムとの間隔の下限に関する配置条件の説明図である。 この発明の実施の形態1による結像光学系のプリズムの光路長の説明図である。 この発明の実施の形態1による結像光学系の各結像点の関係を示す説明図である。 この発明の実施の形態1による結像光学系のプリズムに関する曲率半径の説明図である。 この発明の実施の形態1による結像光学系の入出射面に曲率を与えていないプリズムを使用した場合の変化を示す説明図である。 この発明の実施の形態1による結像光学系の入出射面に曲率を与えたプリズムを使用した場合の変化を示す説明図である。 この発明の実施の形態1による結像光学系の数値実施例2を示す説明図である。
符号の説明
1 ドーム、2,3 レンズ、4 レンズ群、5 絞り、6 プリズム、7 入射面、8 反射面、9 出射面、13単レンズ。

Claims (11)

  1. 正のパワーを有するレンズで構成されるレンズ群と、入出射面に曲率を有し、入射光を概直角に偏向するプリズムとによって構成される結像光学系において、
    前記正のパワーを有するレンズ群の主点から前記プリズム入射面の間隔をLとした場合、当該間隔Lが以下の条件を満たすことを特徴とする結像光学系。
    Figure 2008249838
    ここで、θfovは結像光学系の視野角、φoはレンズ群のパワー、Dはレンズ群の開口径、nはプリズムの屈折率、dはプリズム入射面寸法、mはD/dで規定される縮小率、Lbflはプリズムから像面までの距離、である。
  2. 縮小率mが1.75以上であることを特徴とする請求項1記載の結像光学系。
  3. 正のパワーを有するレンズ群に絞りを設けたことを特徴とする請求項1記載の結像光学系。
  4. 正のパワーを有するレンズ群を、カルコゲナイドガラスを材料とする正パワーのレンズと、ZnSを材料とする負パワーのレンズで構成したことを特徴とする請求項1記載の結像光学系。
  5. 正のパワーを有するレンズ群を、カルコゲナイドガラスを材料とする正パワーの単レンズで構成し、当該レンズを構成する入射面または出射面のうち少なくとも一方に回折光学系を設けたことを特徴とする請求項1記載の結像光学系。
  6. プリズムの入射面または出射面のうち少なくとも一方に回折光学系を設けたことを特徴とする請求項1記載の結像光学系。
  7. プリズムをモールド可能な光学材料で構成したことを特徴とする請求項1記載の結像光学系。
  8. プリズムをカルコゲナイドガラスで構成したことを特徴とする請求項7記載の結像光学系。
  9. 結像光学系の光の入射側に保護用のドームを設けたことを特徴とする請求項1記載の結像光学系。
  10. 長方形の絞りを設けたことを特徴とする請求項3記載の結像光学系。
  11. 楕円形の絞りを設けたことを特徴とする請求項3記載の結像光学系。
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