JP2008249742A - 液晶モジュールおよび液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液晶モジュール全体としての耐光性向上と高コントラスト化との両立を図ること。
【解決手段】本発明は、赤色光、緑色光、青色光の各色光に対して各々変調を行う3つの液晶ライトバルブを有する液晶モジュールであり、液晶ライトバルブが、一対の基板(TFTアレイ基板11、対向基板12)を所定間隙で対向するようにシール材15で貼り合わせられ、その一対の基板間に液晶層16を挟持したものであって、液晶ライトバルブの液晶層16として、旋光性物質を添加した液晶材料から構成され、3つの液晶ライトバルブでの旋光性物質の含有量を異ならせているものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、赤色光、緑色光、青色光の各色光に対して各々変調する3つの液晶ライトバルブを備えた液晶モジュールおよびこれを用いた液晶表示装置に関する。
液晶プロジェクタ等の投射型表示装置では、光源から出射される光を赤、緑、青に分離し、各色光を液晶表示素子により構成される3つのライトバルブにより変調し、変調された後の色光束をダイクロックミラーあるいはダイクロックミラープリズムにより、再び合成して、投射面に拡大投射している。
上記の液晶プロジェクタ等に搭載されるライトバルブとしては、一般に薄膜トランジスタ(以下TFTという)駆動によるアクティブマトリクス駆動方式の液晶表示素子が用いられる。アクティブマトリクス駆動方式の液晶表示素子のほとんどには、ネマティック液晶が用いられており、主な表示方式としては、旋光モードの液晶表示素子がある。
旋光モードの液晶表示素子で用いられるネマティック液晶は、90°捩れた分子配列を持つツイステッドネマティック(TN型)液晶であり、原理的に白黒表示で、高いコントラスト比と良好な階調表示性を示す。
配向膜が形成された2枚の基板は、各基板の配向膜が対向して配置され、実際に画像が表示される表示領域の周囲において、シール材により貼り合わされる。基板間には、基板間隙を制御するためのスペーサが形成され、液晶が封入されて、液晶セルが製造される。なお、前述した液晶は、数種類の単体液晶材料からなり、液晶組成物ともよばれる。
さらに、この液晶材料には、カイラル剤とよばれる旋光性物質を添加することで捩れ方向を一定にさせている。その後に、製造された液晶セルに偏光板が取り付けられて液晶表示素子が製造される。
TN型液晶を用いた表示装置における安定な配向を得る技術として、特許文献1にはカイラルピッチ(捩れピッチ、液晶分子が360°捩れるのに必要な距離)の規定がなされている。これにより、リバースチルトやリバースツイストなどの配向不良を防止し良好な表示を得ることができる。
近年、液晶プロジェクタ等の投射型表示装置の小型化にともなって液晶ライトバルブも小型化され、一方では画素の高精細化、高輝度化が進展している。高精細化に伴い、液晶表示素子の画素ピッチ間は小さくなる。ゆえに遮光部が形成される範囲もどんどん狭くなり、例えば、基板サイズが22.9mm(0.9インチ)XGA(extended graphics array)タイプの場合、画素数は1024×768であり、ピクセルピッチは18μmとなっている。
このような20μm以下の狭ピッチ高精細デバイスにおいては、TFTの段差や横電界による配向異常発生等の課題があり、この課題に対して以下のような対策が考えられている。
(1)狭ギャップ化、すなわちセルギャップを薄くして、TFTアレイ基板と対向基板の上下方向の電界を強め横方向の電界の影響を防止する。
(2)プレチルトを高くして横電界の影響を小さくする(特許文献2)。
(3)カイラルピッチ(捩れピッチ、液晶分子が360°捩れるのに必要な距離)の規定(特許文献1)。
特に、3板式においては、緑(=550nm)においては、人間の眼の特性上、配向異常の視認が顕著である。
特開平04−186227号公報 特開2005−258086号公報
ここで、上記(1)、(2)の対策を例えば、緑パネルにだけ施すという手法もこれまで提案されている。しかしながら、この手法では、工程が煩雑となり、コストアップの要因の一つとなる。また、上記(3)の対策においては、プロジェクタ等の狭ピッチのデバイスにおいては、カイラルピッチを短くする、すなわちカイラル剤の添加量を増加させることが配向異常に対して非常に効果的である。しかしながら、プロジェクタは光を照射するため材料の分解による画質劣化が懸念される。特に低波長側の青(=450nm)が問題となっている。
本発明は、このような課題を解決するために成されたものである。すなわち、本発明は、赤色光、緑色光、青色光の各色光に対して各々変調を行う3つの液晶ライトバルブを有する液晶モジュールであり、液晶ライトバルブが、一対の基板を所定間隙で対向するようにシール材で貼り合わせられ、その一対の基板間に液晶層を挟持したものであって、液晶ライトバルブの液晶層として、旋光性物質を添加した液晶材料から構成され、3つの液晶ライトバルブでの旋光性物質の含有量を異ならせているものである。
具体的には、青色光に対応した液晶ライトバルブでの旋光性物質の含有量を、緑色光に対応した液晶ライトバルブでの旋光性物質の含有量より少なくした液晶モジュールである。
また、本発明では、液晶ライトバルブの液晶層の表示モードをツイスティッドネマティックモードにしたものである。また、液晶ライトバルブにおける一対の基板の間隙を制御するために所定の場所に形成したスペーサを用いたものである。また、液晶ライトバルブにおける一対の基板に形成する配向膜として無機系材料を用いるものでもある。特に、液晶ライトバルブの液晶層の屈折率異方性が0.10以上であり、一対の基板の間隙が4μm以下である点を特徴とする。
また、本発明は、光源と、光源から出射された光を互いに異なる主波長を有する赤色光、緑色光、青色光の色光に分離し、3つの液晶ライトバルブに導く集光光学系とを有する液晶表示装置であり、3つの液晶ライトバルブとして上記液晶モジュールを用いるものである。
このような本発明では、3つの液晶ライトバルブでの旋光性物質の含有量を異ならせることで、3つの液晶ライトバルブを用いる液晶モジュール全体としての耐光性向上と高コントラスト化との両立を図ることができるようになる。
また、旋光性物質含有量として、青色光の液晶ライトバルブに添加する量を緑色光の液晶ライトバルブに添加する量より少なくすることで、光による材料分解からの画質劣化を防止することができる。また、人間の眼の特性上、配向異常が顕著である緑色光の液晶ライトバルブに最も多く含有させることにより高画質を得ることが可能となる。
ここで、液晶材料は、棒状の形をしており、分子長軸方向と短軸方向では電子密度が異なるため、複屈折率を持つ。液晶分子の長軸方向の屈折率と短軸方向の屈折率の差を屈折率異方性(以下Δn)という。このΔnとセルギャップ(d)の積Δn・dをリタデーションといい、長軸と短軸の2つの方向に分解された光が液晶層を通過したときの光路差を示す。
例えば、TN型液晶において、最大透過率特性を得るためには、下記式に基づくΔnd設計を用いる。クロスニコル下にTN型液晶配向セルを置いた場合(TN配向で電圧OFF時の透過率T)は、T=1-{sin2[((1+u21/2×π/2)]/(1+u2)}、u=2Δnd/λであり、(1+u21/2=2nとなればMaxとなる。また、Δnd=(4n2-1)1/2×(λ/2)のときMaxとなる(1st:Δnd=√3×(λ/2))
液晶プロジェクタ等の20μm以下の狭ピッチ高精細デバイスにおいては、横電界による配向異常発生等の課題があり、この対策としては、狭ギャップ化、すなわちセルギャップを薄くして、TFTアレイ基板と対向基板の上下方向の電界を強め、横方向の電界の影響を防止することが効果的である。
最大透過率特性を得るには、前述したセルギャップを薄くするといった対策を施した場合、前述式から液晶のΔnを高くする必要がある。上記式から、緑色光(550nm)における最大透過率設計は、Δnd=0.48μmとなり、例えば、セルギャップ4μmのときは、Δn=0.12が理論上必要となる。これらの構成においても本発明の有効性が発揮できる。
本発明によれば、次のような効果がある。すなわち、3つの液晶ライトバルブを用いる液晶モジュール全体としての耐光性向上と高コントラスト化との両立を図ることが可能となり、高画質かつ信頼性の高い液晶表示装置を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る液晶モジュールに適用される液晶ライトバルブの構成を説明する模式断面図、図2は、液晶ライトバルブに適用されるアクティブマトリクス型液晶表示素子の回路図、図3は、画素部の模式断面図である。
図1に示すように、液晶ライトバルブは、一対の基板(TFTアレイ基板11、対向基板12)を所定間隙で対向するようにシール材15で貼り合わせ、その一対の基板間に液晶層16を挟持したものである。
本実施形態の液晶モジュールは、この液晶ライトバルブが赤色光、緑色光、青色光の各色光に対して各々設けられたもので、各色に対応した液晶ライトバルブによってそれぞれ画像表示に応じた変調を行うことができるようになっている。
TFTアレイ基板11は、例えば透過型の場合、石英基板、反射型だと例えばシリコン材料からなる基板、対向基板12は、例えばガラス基板や石英基板からなる。
TFTアレイ基板11には、透過型の場合、画素電極13が設けられており、例えばITO膜(インジウム・ティン・オキサイド膜)などの透明導電性薄膜からなる。反射型の場合、例えば、金属材料からなる反射電極を用いる。金属材料としては、可視域で高い反射率を有するアルミニウムを用いるのが一般的である。より詳しくは、銅やシリコンを数wt%添加したアルミニウム金属膜が一般に使用される。その他に、例えば、白金、銀、金、タングステン、チタンなどを用いることも可能である。対向基板12には、前述した全面ITO膜から成る対向電極14が前面に設けられている。
ここで、TFTアレイ基板11について構成を図3を用いて簡単に説明する。液晶表示素子の画像表示領域を構成するマトリクス状に複数形成された画素電極13には、隣接する位置に各画素電極13をスイッチング制御する画素スイッチング用のトランジスタ22が設けられている。
画素信号が供給されるデータ線23(図2参照)が前述したトランジスタ22のソース24に電気的に接続されており、データ線23に書き込む画素信号を供給している。また、トランジスタ22のゲートに走査線25が電気的に接続されており、所定のタイミングで、走査線25にパルス的に走査信号を印加するように構成されている。
画素電極13は、トランジスタ22のドレイン26に電気的に接続されており、スイッチング素子であるトランジスタ22を一定期間だけそのスイッチを開けることにより、データ線23から供給される画素信号を所定のタイミングで書き込む。
画素電極13を介して液晶層16に書き込まれた所定レベルの画素信号は、対向基板12に形成された対向電極14との間で一定期間保持される。
液晶層16は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能にする。ノーマリホワイト表示であれば、印加された電圧に応じて入射光がこの液晶部分を通過可能とされ、全体として液晶表示素子から画素信号に応じたコントラストを持つ光が出射する。
ここで、保持された画素信号がリークされるのを防ぐために、画素電極13と対向電極14との間に形成される液晶容量と並列に補助容量28を付加する。これにより、保持特性は更に改善され、コントラスト比の高い液晶表示素子が実現できる。また、このような蓄積容量を形成するために、抵抗化されたコモン配線が設けられている。
液晶表示素子を製造するには、まず、石英からなるTFTアレイ基板11上に、第一の遮光膜として、高融点の金属(本実施形態ではWSi)を形成したその後、第一層間膜としてSiO2を積層し、CVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いて、多結晶Si膜(p-Si)33を形成し、エッチングによりパターン形成を行う。
その後、ゲート絶縁膜を形成し、ゲート電極として、多結晶Si膜(p-Si)を形成し、エッチングによりパターン形成して走査線25を形成する。その後、第二層間膜として、SiO2を積層し、ソース、ドレイン電極として第一のコンタクトを形成する。
そして、第一の配線膜として金属材料(本実施形態ではAl)をスパッタなどの成膜により形成し、エッチングによりパターニングを行う。その後、第三の層間膜として、SiO2を積層し第二のコンタクトを形成した後に、第2の遮光膜として、金属膜(本実施形態ではTi)を形成する。さらに、第四の層間膜としてSiO2を積層し第三のコンタクトを形成し、透明電極としてITOを形成する。
ここで、前記液晶表示素子の基板間隙を制御するスペーサは柱状である。柱状スペーサとなる透明レジスト層を形成した基板上にフォトレジストとして、PMER(東京応化工業株式会社製)をスピンコート法により3μmの厚さに塗布した後、フォトマスクを用いて紫外線照射による露光処理を行い、その後、現像し、焼成を行って、柱状スペーサを形成する。
次いで、TFTアレイ基板11および対向基板12を洗浄する。次いで、各基板に配向膜20、21を形成する。配向膜20、21は、例えばポリイミドからなる有機材料を用いる。そして、膜厚が50nmの厚さになるようにスピンコートにて塗布し、ホットプレートでプレベークを行い、その後ポストベークを行う。
次いで、配向膜20、21に対するラビングを行い、注入口を除いて形成されるシールパターンを形成し、液晶組成物を注入する。液晶組成物は、ギャップ3μmにおいて、緑色光の透過率が理論上最大となるように、室温での屈折率異方性Δnが0.16のものを用いる。
前記液晶材料においては、図4に示すカイラル剤を添加する。ここで、本実施形態では、カイラル剤の添加量として、1wt%、2wt%、5wt%、10wt%の4種類のサンプルを作製し、その後、緑色光・青色光における画質評価および耐光性試験による画質劣化評価を行った。図5に評価結果を示す。なお、図5には示されないが、赤色光における画質評価は緑色光の画質評価と同じである。
図5に示す評価結果は、液晶ライトバルブを緑色光、青色光で投射したときの官能評価結果である。パターン表示A(白黒階調)・B(動画)・C(市松模様)を行い、各パターンにつき10段階評価における総合点で評価した結果であり、図中◎印は25点以上、○印は20点以上、△印は15点以上を示している。また、図5において、寿命比は、緑色光に対応した液晶ライトバルブの耐光性を1とした場合の青色光に対応した液晶ライトバルブの耐光性の値となっている。なお、緑色光に対応した液晶ライトバルブでは、カイラル剤の添加量が1wt%〜10wt%の場合の耐光性は全て1となっている。
本実施形態のように、カイラル剤の添加量として、緑色光に対応した液晶ライトバルブに比べて青色光に対応した液晶ライトバルブでの添加量を少なくすることで、従来例に比べ、配向乱れの視認されない良好な画質と耐光性向上との両立を達成できるようになる。
すなわち、青色光に対応した液晶ライトバルブでは、カイラル剤の添加量が増えるほど耐光性(寿命)が劣ることから、画質に影響のない最も少ない添加量を選択する。図5に示す評価例では、2wt%となる。
一方、緑色光に対応した液晶ライトバルブでは、カイラル剤の添加量が1wt%〜10wt%までの耐光性は変わらないものの、画質評価では5wt%を超える必要がある。
RGBに対応した3つの液晶ライトバルブを有する液晶モジュールでは、全体としての寿命(耐光性)は青色光に対応した液晶ライトバルブの寿命で決まり、全体としての画質は緑色光に対応した液晶ライトバルブの画質で決まる。
したがって、液晶モジュール全体としての長寿命化と高画質化との両立を図るためには、青色光に対応した液晶ライトバルブではカイラル剤の添加量を画質劣化しない最も少ない値となる2wt%、緑色光に対応した液晶ライトバルブではカイラル剤の添加量を画質劣化しない値以上となる例えば5wt%にすればよいことになる。
なお、赤色光に対応した液晶ライトバルブでは、緑色光に対応した液晶ライトバルブに添加するカイラル剤の量以上であればよい。また、上記添加量の値は図4に示す組成のカイラル剤を用いた場合の一例であり、他のカイラル剤では異なる値となる場合もある。ただし、青色光に対応した液晶ライトバルブのカイラル剤添加量と緑色光に対応した液晶ライトバルブのカイラル剤添加量との比率が概ね1:2となるようにするとよい。
次に、上記の液晶モジュールを用いた電子機器の一例として、投射型液晶表示装置の構成について、図6の概略構成図によって説明する。図6では、赤(R)・緑(G)・青(B)各色に対応して液晶ライトバルブ1010、1013、1019を用いた構成から成る投射型液晶表示装置100となっている。
本実施形態の液晶モジュールとしては、最小限の構成として、RGBの各色光に対した3つの液晶ライトバルブ1010、1013、1019を備えたモジュール構成となっており、必要に応じて後述の凸平レンズ109、1012、1018やクロスプリズム1020等の他の構成を含んでいてもよい。
図6に示されている投射型液晶表示装置100において、ランプ102はリフレクタ102aの焦点位置に発光部102bが配置されており、ランプ102から照射する光は、リフレクタ102aの光軸に、ほぼ平行な光として、その開口部から前方に出射する。
ランプ102の後段には、後述する液晶ライトバルブ1010、1013、1019を構成する例えばツイストネマテイク液晶によって形成される液晶パネルの被照射領域(画素形成のための光変調を行う有効開口に相当する)のアスペクト比にほぼ等しい相似型をした外形を有している複数のレンズセルが、例えば、正方配列されているマルチレンズアレイ103と、上記マルチレンズアレイ103のレンズセルに対向するように複数のレンズセルが形成されているマルチレンズアレイ104とが配置されている。
このマルチレンズアレイ103、104で集光された光は、偏光変換ブロック105によって、所定の偏光方向の光に偏光される。すなわち、ランプ102から出射した無偏光(P偏光波+S偏光波)の光は、偏光変換ブロック105を通過することによって、液晶ライトバルブ1010、1013、1019に対応した所定の偏光方向(例えば、P偏光波)の光に変換される。なお、偏光変換ブロック5の説明については、省略する。
偏光変換ブロック105によって、例えばP偏光波に変換された波は、偏光変換ブロック105の後段に配置されている平凸レンズ106に入射する。この平凸レンズ106は、偏光変化ブロック105からの光を集光して、効率良く、液晶パネル1010、1013、1019を照射することができるようにされている。
平凸レンズ106から出射した光すなわち白色光は、まず赤色光Rを通過するダイクロイックミラー107に入射して、ここで赤色光Rを通過し、緑色G及び青色光Bが反射する。このダイクロイックミラー107を透過した赤色光Rはミラー108により、進行方向を例えば90°曲げられて凸平レンズ109を介して液晶ライトバルブ1010に導かれる。
一方、ダイクロイックミラー107で反射した緑色光G及び青色光Bは、青色光Bを透過するダイクロイックミラー1011により分離することになる。すなわち、緑色光Gは反射して、凸平レンズ1012を介して液晶ライトバルブ1013に導かれる。また、青色光Bはダイクロイックミラー1011を透過して直進し、リフーレンズ1014、ミラー1015、リフーレンズ1016、ミラー1017、凸平レンズ1018を介して液晶ライトバルブ1019に導かれる。
液晶ライトバルブ1010、1013、1019で光変調された各色光は、それぞれクロスプリズム1020に入射する。このクロスプリズム1020は、例えば複数のガラスプリズムを接合して外形が形成される。そして、各ガラスプリズムの接合面には、所定の光学特性を有している干渉フィルタ1021a、1021bが形成されている。例えば、干渉フィルタ1021aは赤色光Rを反射して緑色光Gを透過するように構成されている。
また、干渉フィルタ1021bは、青色光Bを反射して緑色光Gを透過するように構成されている。したがって、赤色光Rは干渉フィルタ1021aで、また青色光Bは干渉フィルタ1021bで投射レンズ1022の方向に反射される。そして、緑色光Gは、干渉フィルタ1021a、1021bを透過することにより、投射レンズ1022に到達し、ここで各色光が1つの光軸に合成され、投射面に拡大投射されることになる。
前記投射型表示装置の液晶ライトバルブに用いたRGBそれぞれの液晶組成物のカイラル剤量は、例えば以下のように設定している。
緑色光および赤色光のカイラル剤量:5wt%
青色光のカイラル剤量:2wt%
上記液晶ライトバルブを用いて画質評価および画質劣化評価をおこなったところ、カイラル剤量が全て同じ場合に比べて投射型表示装置の高画質化および高寿命化を達成できた。
なお、本発明は、単純マトリクス方式、TFTアクティブマトリクス方式、TFDアクティブマトリクス方式など、旋光モード、複屈折モード、いずれの方式の液晶ライトバルブに適用しても、上述した効果が期待できる。
また、液晶ライトバルブの液晶層に用いたカイラル剤としては図4に示すもの以外であってもよい。他のカイラル剤を用いる場合であっても、青色光に対応した液晶ライトバルブのカイラル剤添加量を緑色光に対応した液晶ライトバルブのカイラル剤添加量より少なくすることで、同様な効果を得ることができる。
いずれのカイラル剤を用いた場合でも、青色光に対応した液晶ライトバルブのカイラル剤添加量と緑色光に対応した液晶ライトバルブのカイラル剤添加量との比率が概ね1:2となるようにするとよい。
また、前述した液晶ライトバルブの配向膜形成を有機材料であるポリイミドの代わりに無機配向膜を用いることもできる。代表的なものでは蒸着で形成されるシリコン等があげられるが、ゲルマニウムなどのIV属元素の単体または混合物または化合物、蒸着によって成膜が可能なほとんどすべての物質が使用可能であると考えられる。
その他に、印刷やスピンコート、インクジェット法で形成されるシロキ酸骨格を有する材料などもあげられる。これらの材料によって各基板の配向膜形成を行うには、それぞれの基板を蒸着装置に導入し、それぞれに配向膜として、SiO2を斜め蒸着による形成する。膜厚は、約50nmの厚さに塗布する。次いで注入口を除いて形成されるシールパターンを形成する。前記無機配向膜を用いて液晶組成物の画質評価および画質劣化評価を行ったところ有機材料と同様の結果を得ることができた。
上記本実施形態によれば、次のような実施効果を得ることができる。
(1)プロジェクタ等の投射型液晶表示装置においては、耐光性向上による長寿命化を実現することが可能となる。
(2)高精細化に伴う高Δn液晶、狭セルギャップによる高コントラスト化を実現することが可能となる。
(3)材料変更がカイラル剤のみなので、信頼性向上、作業性の向上、高歩留まり化の実現が可能となる。
(4)捩れ不足による画質不良、例えばディスクリネーション等が特に顕著に見えやすい緑色光の液晶ライトバルブにおいて良質な画質を得ることが可能となる。
本実施形態に係る液晶モジュールに適用される液晶ライトバルブの構成を説明する模式断面図である。 液晶ライトバルブに適用されるアクティブマトリクス型液晶表示素子の回路図である。 画素部の模式断面図である。 カイラル剤の一例を示す図である。 評価結果を示す図である。 投射型液晶表示装置の構成について説明する概略構成図である。
符号の説明
11…TFTアレイ基板、12…対向基板、13…画素電極、14…対向電極、16…液晶層、22…トランジスタ、24…ソース、25…走査線、26…ドレイン

Claims (12)

  1. 赤色光、緑色光、青色光の各色光に対して各々変調を行う3つの液晶ライトバルブを有し、
    前記液晶ライトバルブが、一対の基板を所定間隙で対向するようにシール材で貼り合わせられ、その一対の基板間に液晶層を挟持したものであって、
    前記液晶ライトバルブの液晶層として、旋光性物質を添加した液晶材料から構成され、前記3つの液晶ライトバルブでの前記旋光性物質の含有量を異ならせている
    ことを特徴とする液晶モジュール。
  2. 青色光に対応した前記液晶ライトバルブでの前記旋光性物質の含有量が、緑色光に対応した前記液晶ライトバルブでの前記旋光性物質の含有量より少なくなっている
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶モジュール。
  3. 前記液晶ライトバルブの液晶層の表示モードはツイスティッドネマティックモードである
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶モジュール。
  4. 前記液晶ライトバルブにおける一対の基板の間隙を制御するために所定の場所に形成したスペーサを用いる
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶モジュール。
  5. 前記液晶ライトバルブにおける一対の基板に形成する配向膜は無機系材料である
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶モジュール。
  6. 前記液晶ライトバルブの液晶層の屈折率異方性が0.10以上であり、前記一対の基板の間隙が4μm以下である
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶モジュール。
  7. 光源と、
    前記光源から出射された光を互いに異なる主波長を有する赤色光、緑色光、青色光の色光に分離し、3つの液晶ライトバルブに導く集光光学系とを有し、
    前記液晶ライトバルブが、一対の基板を所定間隙で対向するようにシール材で貼り合わせられ、その一対の基板間に液晶層を挟持したものであって、
    前記液晶ライトバルブの液晶層として、旋光性物質を添加した液晶材料から構成され、前記3つの液晶ライトバルブでの前記旋光性物質の含有量を異ならせている
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  8. 青色光に対応した前記液晶ライトバルブでの前記旋光性物質の含有量が、緑色光に対応した前記液晶ライトバルブでの前記旋光性物質の含有量より少なくなっている
    ことを特徴とする請求項7記載の液晶表示装置。
  9. 前記液晶ライトバルブの液晶層の表示モードはツイスティッドネマティックモードである
    ことを特徴とする請求項7記載の液晶表示装置。
  10. 前記液晶ライトバルブにおける一対の基板の間隙を制御するために所定の場所に形成したスペーサを用いる
    ことを特徴とする請求項7記載の液晶表示装置。
  11. 前記液晶ライトバルブにおける一対の基板に形成する配向膜は無機系材料である
    ことを特徴とする請求項7記載の液晶表示装置。
  12. 前記液晶ライトバルブの液晶層の屈折率異方性が0.10以上であり、前記一対の基板の間隙が4μm以下である
    ことを特徴とする請求項7記載の液晶表示装置。
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