JP2008249197A - ガス機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】燃料ガスGを燃焼させて火炎3を形成し上方に載置された加熱対象物1の底部2を加熱するバーナ66と、低温部33と高温部34との温度差により電力を発生する熱発電手段30と、熱発電手段30で発生した電力を蓄電する蓄電手段32とを備え、加熱対象物1の底部2に当接する当接部と当接部に対して温度差がある非当接部とを有する当接部材10において、当接部に低温部33又は高温部34の何れか一方を配置し、非当接部に他方を配置する。
【選択図】図1
Description
そして、上述したガス機器の一例であるコンロとして、低温部と高温部との温度差により電力を発生する熱発電手段を、火炎の熱により加熱され高温となる部分に配置された高温部と、高温部よりも温度の低い部分に配置された低温部との温度差により電力を発生する形態で備え、当該電力を蓄電する蓄電手段を備えたものが知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
そして、このような熱発電手段を備えたガス機器は、熱発電手段が発生した電力を制御装置等の電力を消費する電力消費部に供給することができる。よって、商用電力系統から電力を供給しなくても運転することができ、商用電力系統に接続するためのコンセントの位置に制限されることなく設置したり、停電時において利用することができる。
燃料ガスを燃焼させて火炎を形成し上方に載置された加熱対象物の底部を加熱するバーナと、
低温部と高温部との温度差により電力を発生する熱発電手段と、
前記熱発電手段で発生した電力を蓄電する蓄電手段とを備えたガス機器であって、
その第1特徴構成は、前記加熱対象物の底部に当接する当接部と前記当接部に対して温度差がある非当接部とを有する当接部材において、前記当接部を前記低温部又は前記高温部の何れか一方とし、前記非当接部を他方とした点にある。
また、この加熱対象物の底部の温度は、加熱対象物が比較的大きな熱容量を有することから火炎温度よりも十分に低く、また、火炎により直接加熱されていることから、室温よりも十分に高い温度となる。
よって、この当接部材において、加熱対象物の底部に当接する当接部を熱発電手段の低温部又は高温部の何れか一方とし、上記火炎の温度や上記室温に近い温度となる当接部以外の非当接部を熱発電手段の他方とすれば、高温部と低温部との温度差を十分に取って、多くの電力を発生させることができる。
従って、近年の大きな消費電力を補える程度に、上記熱発電手段により多くの電力を発生することができるガス機器を実現することができる。
一方、加熱対象物の底部に当接する当接部は、特にバーナの燃焼開始時から十分に時間が経過しておらず加熱対象物の底部が低温である場合に、加熱対象物への放熱が促進されるので、上記火炎に晒される非当接部と比較して十分に低温となる。よって、火炎に晒され高温に維持される当該非当接部を熱発電手段の高温部とすると共に、その非当接部よりも十分に低温となる当該当接部を熱発電手段の低温部とすることで、低温部と高温部との温度差を十分に大きくでき、熱発電手段により多くの電力を発生させることができる。
即ち、五徳は、載置部位の上面に加熱対象物の底部と当接する当接部を有し、載置部位の下面に火炎に晒される部分である非当接部を有する。当該載置部位の上面を低温部とし当該載置部位の下面を高温部とすれば、簡単な構成で、低温部と高温部との温度差を大きくすることができる。
一方、加熱対象物の底部に当接する当接部は、特にバーナの燃焼開始時から十分に時間が経過して加熱対象物が高温である場合、火炎により常時加熱されているので、上記燃料ガス又は空気に晒される非当接部と比較して十分に高温となる。よって、燃料ガス又は空気に晒され低温に維持される当該非当接部を熱発電手段の低温部とすると共に、その非当接部よりも十分に高温となる当該当接部を熱発電手段の高温部とすることで、低温部と高温部との温度差を大きくすることができ、熱発電手段により多くの電力を発生させることができる。
即ち、五徳は、載置部位に加熱対象物の底部と当接する当接部を有し、支持部位に室内空気に晒される非当接部を有する。よって、当該載置部位を高温部とし当該支持部位を低温部とすれば、簡単な構成で、熱発電手段の低温部と高温部との温度差を大きくすることができる。
即ち、上記当接部材は、先端部位に加熱対象物の底部と当接する当接部を有し、基端部位に上記バーナの中心に形成された開口部を流通する燃焼用空気に晒される非当接部を有する。よって、当該先端部位を高温部とし当該基端部位を低温部とすることで、簡単な構成により、熱発電手段の低温部と高温部との温度差を大きくすることができる。
前記蓄電手段が前記光発電手段で発生した電力を蓄電するように構成され、
前記切替手段が、前記電力消費部に対して、前記バーナの非燃焼時に、前記蓄電手段又は前記光発電手段から電力を供給するように構成されている点にある。
第1実施形態のコンロの構成について図1に基づいて説明する。
図1に示すコンロは、天然ガス系都市ガスなどの燃料ガスGを燃焼用の空気A1,A2により燃焼させて火炎3を形成するバーナ66を備えおり、上方に載置された鍋など加熱対象物1の底部2を加熱するように構成されている。
上記バーナ本体63に供給される燃料ガスGが流通するガス供給管61には、バーナ本体63への燃料ガスGの供給量を調節する電磁弁40が備えられ、炎口65の近傍には、炎孔65から噴出する燃料ガスGを点火する点火プラグ42が備えられている。
上記五徳10は、上記支持部位12が炎孔65の周囲で天板60上に搭載されるように環状に形成されており、その支持部位12から中心に向けて複数の載置部位11が延出形成されている。そして、五徳10の載置部位11の上面13に、加熱対象物1が載置されることで、バーナ66が形成する火炎3の上方に加熱対象物1を支持することができる。
そして、本第1実施形態において、この五徳10が、載置部位11の上面13が加熱対象物1の底部2と当接する当接部となり、載置部位11の下面14が火炎3に晒される非当接部となる形態で、加熱対象物1の底部2に当接する当接部と当接部に対して温度差がある非当接部とを有する当接部材となる。
熱発電電力供給状態は、熱電素子30が発生した電力を、電力消費部に供給すると共に、余剰の電力を蓄電池32に蓄電する状態である。光発電電力供給状態は、太陽電池31で発生した電力を、電力消費部に供給すると共に、余剰の電力を蓄電池32に蓄電する状態である。蓄電電力供給状態は、蓄電池32が蓄電した電力を、電力消費部に供給する状態である。
バーナ66の非燃焼時には、制御装置50が、切替回路51を光発電電力供給状態又は蓄電電力供給状態に切り替えるように制御する。即ち、バーナ66の非燃焼時には、熱電素子30は電力を発生できないので、太陽電池31が発生した電力、又は、蓄電池32に蓄電された電力が、制御装置50等の消費電力部に供給される。
バーナ66の非燃焼時のうち燃焼開始時には、制御装置50が、切替回路51を蓄電電力供給状態に切り替えるように制御する。即ち、バーナ66の燃焼開始時には、多くの電力を必要とする点火プラグ42を点火する必要があるため、上述した熱発電電力供給状態及び光発電電力供給状態において蓄電池32に蓄電された電力が、主に点火プラグ42に供給される。また、当該電力は、バーナ66の燃焼開始時に電力を消費する電磁弁40、制御装置50にも適宜供給される。
第2実施形態のコンロの構成について図2に基づいて説明する。尚、上記第1実施形態と同様の構成については、図面において同じ符号を付して説明を割愛する。図2に示すコンロでは、五徳10が、載置部位11が加熱対象物1の底部2と当接する当接部となり、支持部位12が室内空気に晒される非当接部となる形態で、加熱対象物1の底部2に当接する当接部と当接部に対して温度差がある非当接部とを有する当接部材となる。
熱電素子30の高温部34は上述した載置部位11に配置され、熱電素子30の低温部33は上述した支持部位12に配置され、載置部位11と支持部位12とを繋ぐ腕部15には、低温部33と高温部34との温度差により電力を発生する電力発生部35が配置されている。即ち、本実施形態においては、五徳10全体が熱電素子30として構成されており、載置部位11から支持部位12に渡って、高温部34と電力発生部35と低温部33とが積層して備えられている。これにより、加熱対象物1の底部2に当接する載置部位11に配置された高温部34は、特にバーナ66の燃焼開始時から十分に時間が経過して加熱対象物1の底部2が高温である場合、火炎3により常時加熱されているので、非常に高温となる。一方、火炎3の外側の支持部位12に配置された低温部33は、室内空気に晒されて冷却され、火炎3からの伝熱が少ないため、比較的低温となる。よって、熱電素子30は、当該低温部33と当該高温部34との間に大きな温度差を生成し、多くの電力を発生することができる。
第3実施形態のコンロの構成について図3に基づいて説明する。尚、上記第1実施形態と同様の構成については、図面において同じ符号を付して説明を割愛する。
これにより、加熱対象物1の底部2に当接する先端部位71に配置された高温部34は、特にバーナ66の燃焼開始時から十分に時間が経過して加熱対象物1の底部2が高温である場合、火炎3により常時加熱されているので、非常に高温となる。一方、開口部67に位置する基端部位72に配置された低温部33は、低温の二次燃焼用空気A2に晒されて冷却され、火炎3からの伝熱が少ないため、比較的低温となる。よって、熱電素子30は、当該低温部33と当該高温部34との間に大きな温度差を生成し、多くの電力を発生することができる。
(1)第1乃至第3実施形態において、本発明のガス機器の例としてコンロについて説明したが、本発明に係るガス機器は、別にコンロ以外のガス炊飯器等としても構成することができる。
2:底部
3:火炎
10:五徳
11:載置部位
12:支持部位
13:上面
14:下面
30:熱電素子(熱発電手段)
31:太陽電池(光発電手段)
32:蓄電池(蓄電手段)
33:低温部
34:高温部
50:制御装置(切替手段)
51:切替回路(切替手段)
66:バーナ
67:開口部
70:筒状部材
71:先端部位
72:基端部位
G:燃料ガス
A1:一次燃焼用空気
A2:二次燃焼用空気
Claims (8)
- 燃料ガスを燃焼させて火炎を形成し上方に載置された加熱対象物の底部を加熱するバーナと、
低温部と高温部との温度差により電力を発生する熱発電手段と、
前記熱発電手段で発生した電力を蓄電する蓄電手段とを備えたガス機器であって、
前記加熱対象物の底部に当接する当接部と前記当接部に対して温度差がある非当接部とを有する当接部材において、前記当接部を前記低温部又は前記高温部の何れか一方とし、前記非当接部を他方とするガス機器。 - 前記当接部材が、前記バーナの火炎に晒される部分に前記非当接部を有すると共に当該非当接部を前記高温部としたものである請求項1に記載のガス機器。
- 前記当接部材が、上面に加熱対象物を載置する載置部位と前記載置部位を天板上に支持する支持部位とからなる五徳であり、前記載置部位の上面に前記当接部を有し前記載置部位の下面に前記非当接部を有するものである請求項2に記載のガス機器。
- 前記当接部材が、燃料ガス又は空気に晒される部分に前記非当接部を有し、当該非当接部を前記低温部としたものである請求項1に記載のガス機器。
- 前記当接部材が、上面に加熱対象物を載置する載置部位と前記載置部位を天板上に支持する支持部位とからなる五徳であり、前記載置部位に前記当接部を有し前記支持部位に前記非当接部を有するものである請求項4に記載のガス機器。
- 前記当接部材が、前記バーナの中心に形成された開口部に位置する基端部位から上方へ延出し先端部位が前記加熱対象物の底部に当接する部材であり、前記先端部位に前記当接部を有し前記基端部位に前記非当接部を有するものである請求項4に記載のガス機器。
- 電力を消費する電力消費部に対して、前記バーナの非燃焼時には、前記蓄電手段から電力を供給し、前記バーナの燃焼時には、前記熱発電手段から電力を供給するように、電力の供給状態を切り替える切替手段を備えた請求項1から6の何れか一項に記載のガス機器。
- 入射光により電力を発生する光発電手段を備え、
前記蓄電手段が前記光発電手段で発生した電力を蓄電するように構成され、
前記切替手段が、前記電力消費部に対して、前記バーナの非燃焼時に、前記蓄電手段又は前記光発電手段から電力を供給するように構成されている請求項7に記載のガス機器。
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