JP2008249098A - 防振装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構造で、上下方向のばね定数を高く維持しつつ、前後方向のばね定数を低く設定し得るようにした防振装置を提供する。
【解決手段】軸状の第1取付部材1と、第1取付部材1と軸方向に距離を隔てて配置された筒状の第2取付部材2と、第1取付部材1のフランジ部12の下面に固着されるとともに第2取付部材2の内周部に固着されて両部材1、2を弾性的に連結するゴム弾性体3と、第1取付部材1と軸方向に分離されてゴム弾性体3内に埋設された拘束部材4とを備えている。ゴム弾性体3は、第1取付部材1と拘束部材4との間に介在して両部材1、4を一体的に連結する連結部31を有する。
【選択図】 図1
【解決手段】軸状の第1取付部材1と、第1取付部材1と軸方向に距離を隔てて配置された筒状の第2取付部材2と、第1取付部材1のフランジ部12の下面に固着されるとともに第2取付部材2の内周部に固着されて両部材1、2を弾性的に連結するゴム弾性体3と、第1取付部材1と軸方向に分離されてゴム弾性体3内に埋設された拘束部材4とを備えている。ゴム弾性体3は、第1取付部材1と拘束部材4との間に介在して両部材1、4を一体的に連結する連結部31を有する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば車両のエンジンマウントやメンバマウント、キャブマウント等として好適に採用される防振装置に関する。
従来より、振動発生源となるエンジンユニットを車両に搭載する場合には、車体フレームとエンジンユニットとの間に、防振装置としてのエンジンマウントを介在させて取付けるようにしている。このようなエンジンマウントとして、例えば図9に示すように、エンジンユニット側に連結固定される軸状の第1取付部材81と、第1取付部材81と軸方向に距離を隔てて配置され車体側に連結固定される筒状の第2取付部材82と、第1取付部材81の軸方向端面に固着されるとともに第2取付部材82の開口端部に固着され両部材81、82を弾性的に連結するゴム弾性体83と、を備えたものが知られている。
上記エンジンマウントにおいて、第1取付部材81は、軸状部81aの下端から径方向外方に延出するリング板状のフランジ部81bと、軸状部81aの下端から下方へ膨出し下方に向かって次第に小径となるテーパ状の膨出部81cとを有し、これらフランジ部81b及び膨出部81cの下方面が、厚肉円盤状に形成されたゴム弾性体83に固着されている。これにより、第1取付部材81と第2取付部材82の間に介在するゴム弾性体83の自由長(肉厚方向長さ)が、径方向ないしは軸方向においてなるべく均一化されるようにされている。
このように構成された上記のエンジンマウントは、簡易な構造で上下方向(振動入力方向)のばね定数を大きくすることができることから、エンジンユニットを支持しつつ、例えばエンジンから伝達される低周波数のシェイク振動等を、ゴム弾性体83の弾性変形によって効果的に減衰させることができるという利点がある。
ところで、上記のエンジンマウントにおいては、ゴム弾性体83が厚肉円盤状に形成されて、第1取付部材81及び第2取付部材82に対して上記のように固着されていることから、上下方向(軸方向)のばね定数を高くすることができる。しかし、これと同時に、前後方向及び左右方向(軸直角方向)のばね定数も、圧縮成分が発生することで高くなるため、例えば、エンジンの中高速回転域で発生するこもり音や加速騒音等を抑制することは困難になる。そこで、こもり音や加速騒音等を低減するために、前後方向のばね定数の低下が要求される場合には、ゴム弾性体83にすぐり等を設けて形状を変更することにより、目的の方向のばね定数を下げるようにする方法が一般的に採用されている。しかし、この場合には、上下方向のばね定数が低くなってしまうことから、エンジンマウントの変位量が増大するため、耐久性の悪化が懸念される。
また、特許文献1には、筒状の外郭部材(第2取付部材)の内部に流体封入用チャンバが形成されるよう第1弾性体と第2弾性体とを上下方向(軸方向)に間隔をおいて設け、第1弾性体と第2弾性体とを非結合状態として、第2弾性体が、第1弾性体に結合された支持部材(第1取付部材)の横移動(軸直角方向への移動)を拘束しないようにすることが開示されており、この技術を適用することにより、前後方向のばね定数を下げることも可能である。
しかし、特許文献1の場合には、軸方向及び軸直角方向のばね特性を担うゴム弾性体が第1弾性体と第2弾性体の二つに分離されていることから、構造が複雑になるばかりでなく、それらをそれぞれ別個に加硫成形を行って形成しなければならないため、製造コストの大幅な上昇を免れない。また、第1弾性体と第2弾性体は、上下方向(軸方向)に間隔をおいて非結合状態に設けられているため、上下方向におけるバウンド方向(圧縮方向)のばね定数は高く維持できるが、リバウンド方向(引っ張り方向)のばね定数が大幅に低下してしまうという問題がある。
本発明は上記実状に鑑みてなされたものであり、簡易な構造で、上下方向のばね定数を高く維持しつつ、前後方向のばね定数を低く設定し得るようにした防振装置を提供することを解決すべき課題とするものである。
上記課題を解決する本発明の防振装置は、軸状の第1取付部材と、該第1取付部材と軸方向に距離を隔てて配置された筒状の第2取付部材と、前記第1取付部材の軸方向一端部に固着されるとともに前記第2取付部材の内周部に固着されて両部材を弾性的に連結するゴム弾性体と、前記第1取付部材と軸方向に分離されて前記ゴム弾性体内に埋設された拘束部材と、を備え、前記ゴム弾性体は、前記第1取付部材と前記拘束部材との間に介在して両部材を一体的に連結する連結部を有することを特徴としている。
本発明の防振装置は、第1取付部材と軸方向に分離されてゴム弾性体内に埋設された拘束部材を備えていることにより、上下方向のばね定数を高く維持することが可能となる。この場合、第1取付部材と拘束部材との間に介在しているゴム弾性体の連結部は、両部材を一体的に連結しているため、上下方向におけるリバウンド方向(引っ張り方向)のばね定数が低下することもない。また、防振装置に対して前後方向の振動が入力してゴム弾性体が弾性変形する際には、第1取付部材と拘束部材との間にゴム弾性体の連結部が介在していることにより、剪断成分が主となるため、前後方向のばね定数は低くなる。
また、本発明の防振装置は、第1取付部材と第2取付部材を連結するゴム弾性体が一つであり、且つゴム弾性体内に拘束部材が埋設されている構造であるため、上記特許文献1の場合のように、構造が複雑になることもなく、製造コストの大幅な上昇も回避される。したがって、本発明の防振装置によれば、簡易な構造で、上下方向のばね定数を高く維持しつつ、前後方向のばね定数を低く設定することが可能となる。
本発明の好適な態様として、拘束部材は、第1取付部材側から第2取付部材側に向かって次第に小径となるテーパ状に形成されている。このようにされていれば、第1取付部材及び拘束部材と第2取付部材との間に介在するゴム弾性体の自由長(肉厚方向長さ)を、径方向ないしは軸方向において均一化することができる。また、本発明の他の好適な態様として、拘束部材は、内部に空洞部を有する。この場合には、拘束部材を軽量化することができる。
本発明のその他の好適な態様として、拘束部材は、ゴム弾性体の軸線を挟んだ軸直角方向両側で対向する位置に埋設された一対の板状部材により構成されている。このようにされていれば、上下方向のばね定数を高く維持しつつ、前後方向のばね定数を低く設定するとともに、左右方向(一対の拘束板が対向する方向)のばね定数を高く設定することができる。即ち、前後方向のばね定数と左右方向のばね定数との差を大きくすることができる。また、板状部材の大きさを適宜変更することにより、前後方向と左右方向のばね比を任意の値に設定することも可能である。なお、板状部材は、所定の剛性を有する板材で形成することができ、例えば金属板や樹脂板等を好適に採用することができる。
本発明の更に他の好適な態様として、第1取付部材は、軸方向端面からゴム弾性体内に突出して、その先端部が一対の板状部材同士が対向する方向において一対の板状部材とオーバーラップするように対向配置された突起部を有する。この場合には、突起部と両板状部材とのオーバーラップ量を適宜変更することによって、前後方向と左右方向とのばね比を任意の値に設定することが可能となる。なお、突起部は、一対の板状部材の間の位置に一つ設けるようにしてもよく、或いは、一対の板状部材の外側位置に二つ設けるようにしてもよい。
本発明の防振装置によれば、第1取付部材と軸方向に分離されてゴム弾性体内に埋設された拘束部材を備え、ゴム弾性体は、第1取付部材と拘束部材との間に介在して両部材を一体的に連結する連結部を有するように構成されているため、簡易な構造で、上下方向のばね定数を高く維持しつつ、前後方向のばね定数を低く設定することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔実施形態1〕
図1は実施形態1に係る防振装置の軸方向に沿う断面図であって図2のI−I線矢視断面図であり、図2はその防振装置の平面図である。
〔実施形態1〕
図1は実施形態1に係る防振装置の軸方向に沿う断面図であって図2のI−I線矢視断面図であり、図2はその防振装置の平面図である。
本実施形態の防振装置は、図1及び図2に示すように、軸状の第1取付部材1と、第1取付部材1と軸方向に距離を隔てて配置された筒状の第2取付部材2と、第1取付部材1の軸方向一端部に固着されるとともに第2取付部材2の内周部に固着されて両部材1、2を弾性的に連結するゴム弾性体3と、第1取付部材1と軸方向に距離を隔ててゴム弾性体3内に埋設された拘束部材4とから構成されている。
第1取付部材1は、円柱状に形成された軸状部11と、軸状部11の下端から径方向外方に延出するリング板状のフランジ部12とからなり、鉄系金属により一体に形成されている。軸状部11には、軸線に沿って延びるねじ穴11aが設けられており、このねじ穴11aには、第1取付部材1を取付相手部材に取付ける際に取付ボルト(図示せず)が螺合される。
第2取付部材2は、鉄系金属により厚肉の円筒状に形成されたブラケット金具21と、鉄系金属によりブラケット金具21よりも薄肉の円筒状に形成されてブラケット金具21に圧入保持された筒状支持金具22とから構成されている。ブラケット金具21は、円筒部21aと、円筒部21aの一端(上端)から径方向外方に延出する楕円形状の取付フランジ部21bとからなる。取付フランジ部21bの長径側両端部の2箇所には、厚さ方向に貫通する取付孔21cが形成されており、その取付孔21cには取付ボルト21dが装着されている。
筒状支持金具22は、ブラケット金具21の円筒部21aよりも少し小径で軸方向長さが少し長い円筒部22aと、円筒部22aの一端(上端)から径方向外方に延出するリング状のフランジ部22bとからなる。筒状支持金具22の円筒部22aは、ブラケット金具21の円筒部21aの内径と略同じ外径を有し、第1取付部材1のフランジ部12の外径よりも少し大きい内径を有する。この筒状支持金具22は、円筒部22aがブラケット金具21の円筒部21a内に圧入保持されることにより一体化されている。
ゴム弾性体3は、成形型内にインサートされた第1取付部材1、筒状支持金具22及び拘束部材4と共にゴム材料を加硫成形することにより略円錐台形状に形成されている。このゴム弾性体3は、小径側端面(図1において上端面)が第1取付部材1のフランジ部12の下面に加硫接着されているとともに、その大径側端部の外周面が、筒状支持金具22の円筒部22aの内周面及びフランジ部22bの外側面(図1において上端面)に全周に亘って加硫接着されている。これにより、ゴム弾性体3は、第2取付部材2の一端側開口を閉塞するようにして第1取付部材1と第2取付部材2の間に介在し、両部材1、2を弾性的に且つ一体的に連結している。
拘束部材4は、鉄系金属により、軸方向の一端側から他端側に向かって次第に小径となるテーパ形状に形成されており、第1取付部材1とは別体のものである。この拘束部材4は、大径側端面が第1取付部材1のフランジ部12と軸方向に所定距離を隔てて対向する状態で、ゴム弾性体3内に同軸状に埋設されている。これにより、拘束部材4の大径側端面と第1取付部材1のフランジ部12との間には、拘束部材4とフランジ部12とを一体的に連結するゴム弾性体3の連結部31が介在している。ゴム弾性体3は、この連結部31を有することにより、前後方向及び左右方向(軸直角方向)の振動入力に対して、剪断変形成分が増加するため、前後方向及び左右方向(軸直角方向)のばね定数が所定の低い値に設定されている。
この拘束部材4は、軸方向において、大径部が第1取付部材1側に位置し小径部が第2取付部材2側に位置するようにして、ゴム弾性体3内に埋設されていることにより、第1取付部材1及び拘束部材4と第2取付部材2との間に介在するゴム弾性体3の自由長(肉厚方向長さ)が、径方向ないしは軸方向において均一化するようにされている。なお、拘束部材4の小径側端部は、ゴム弾性体3の加硫成形時に成形型に対する位置決め部とされることから、加硫成形後において、その位置決め部がゴム弾性体3の大径側端面から露出している。
以上のように構成された本実施形態の防振装置は、エンジンユニットを車両に搭載する際にエンジンマウントとして使用される。即ち、この防振装置は、第1取付部材1のねじ穴11aに取付ボルト(図示せず)を螺合させて車体及びエンジンユニットのいずれか一方に第1取付部材1を連結固定するとともに、第2取付部材2のブラケット金具21に装着された取付ボルト21dで車体及びエンジンユニットのいずれか他方に第2取付部材2を連結固定することにより取付けられる。
そして、本実施形態の防振装置は、上下方向(軸方向)のばね定数が所定の高い値に設定されていることから、エンジンユニットを支持しつつ、車両の走行時において、例えばエンジンから伝達される低周波数のシェイク振動等は、ゴム弾性体3の弾性変形によって効果的に減衰し、抑制される。また、本実施形態の防振装置は、第1取付部材1と拘束部材4との間にゴム弾性体3の連結部31が介在していることにより、前後方向及び左右方向(軸直角方向)のばね定数が所定の低い値に設定されている。そのため、エンジンの中高速回転域で発生するこもり音や加速騒音等が効果的に低減される。
以上のように、本実施形態の防振装置によれば、第1取付部材1と軸方向に分離されてゴム弾性体3内に埋設された拘束部材4を備え、ゴム弾性体3は、第1取付部材1と拘束部材4との間に介在して両部材1、4を一体的に連結する連結部31を有するように構成されているため、簡易な構造で、上下方向のばね定数を高く維持しつつ、前後方向のばね定数を低く設定することができる。
また、拘束部材4は、第1取付部材1側から第2取付部材2側に向かって次第に小径となるテーパ状に形成されていることから、第1取付部材1及び拘束部材4と第2取付部材2との間に介在するゴム弾性体3の自由長(肉厚方向長さ)を、径方向ないしは軸方向において均一化することができる。これにより、ゴム弾性体3の上下方向(軸方向)のばね定数と、前後方向及び左右方向(軸直角方向)のばね定数とをバランス良く設定することが可能となる。
〔実施形態2〕
図3は実施形態2に係る防振装置の軸方向に沿う断面図である。本実施形態の防振装置は、実施形態1のものと基本的構成が同じであり、拘束部材5のみが異なるものである。よって、実施形態1と共通する主要な部材や部位については、同じ符号を付すのみに止めて詳しい説明を省略し、以下、異なる点を中心に説明する。
図3は実施形態2に係る防振装置の軸方向に沿う断面図である。本実施形態の防振装置は、実施形態1のものと基本的構成が同じであり、拘束部材5のみが異なるものである。よって、実施形態1と共通する主要な部材や部位については、同じ符号を付すのみに止めて詳しい説明を省略し、以下、異なる点を中心に説明する。
本実施形態における拘束部材5は、鉄系金属により一端開口の有底円筒状に形成されており、内部に空洞部を有することによって軽量化が図られたものである。この拘束部材5は、その底壁面が第1取付部材1のフランジ部12と軸方向に所定距離を隔てて対向し、開口端がゴム弾性体3の大径側端面から露出した状態で、ゴム弾性体3内に同軸状に埋設されている。これにより、拘束部材5の底壁面と第1取付部材1のフランジ部12との間には、拘束部材5とフランジ部12とを一体的に連結するゴム弾性体3の連結部31が介在している。
以上のように構成された本実施形態の防振装置は、実施形態1の場合と同様に、第1取付部材1と軸方向に分離されてゴム弾性体3内に埋設された拘束部材5を備え、ゴム弾性体3は、第1取付部材1と拘束部材5との間に介在して両部材1、5を一体的に連結する連結部31を有するように構成されているため、実施形態1と同様の作用及び効果を奏する。特に、本実施形態では、内部に空洞部を有する拘束部材5が採用されていることにより、軽量化を図ることができる。
〔実施形態3〕
図4は実施形態3に係る防振装置の平面図であり、図5はその防振装置の軸方向に沿う断面図であって図4のV−V線矢視断面図であり、図6はその防振装置の軸直角方向に沿う断面図であって図5のVI−VI線矢視断面図である。
図4は実施形態3に係る防振装置の平面図であり、図5はその防振装置の軸方向に沿う断面図であって図4のV−V線矢視断面図であり、図6はその防振装置の軸直角方向に沿う断面図であって図5のVI−VI線矢視断面図である。
本実施形態の防振装置は、実施形態1のものと基本的構成が同じであり、拘束部材6、のみが異なるものである。よって、実施形態1と共通する主要な部材や部位については、同じ符号を付すのみに止めて詳しい説明を省略し、以下、異なる点を中心に説明する。
本実施形態における拘束部材6は、鉄系金属により所定の大きさの矩形に形成された一対の板状部材により構成されている。一対の板状部材は、ゴム弾性体3の軸線を挟んだ軸直角方向両側で対向する位置に略平行となるように配置されて、それらの一端面が第1取付部材1のフランジ部12と軸方向に所定距離を隔てて対向し、それらの他端面がゴム弾性体3の大径側端面から露出した状態で、ゴム弾性体3内に埋設されている。このように一対の板状部材からなる拘束部材6がゴム弾性体3内に埋設されていることにより、一対の板状部材が対向する方向(図6において左右方向)のばね定数が高められている。なお、各板状部材の一端面と第1取付部材1のフランジ部12との間には、各板状部材とフランジ部12とを一体的に連結するゴム弾性体3の連結部31、31が介在している。
以上のように構成された本実施形態の防振装置は、実施形態1の場合と同様に、第1取付部材1と軸方向に分離されてゴム弾性体3内に埋設された一対の板状部材よりなる拘束部材6を備え、ゴム弾性体3は、第1取付部材1と拘束部材6との間に介在して両部材1、6を一体的に連結する連結部31を有するように構成されているため、実施形態1と同様の作用及び効果を奏する。
特に、本実施形態の防振装置は、上下方向のばね定数を高く維持しつつ、前後方向のばね定数を低く設定するとともに、左右方向(一対の板状部材が対向する方向)のばね定数を高く設定することができるため、前後方向のばね定数と左右方向のばね定数との差を大きくすることができる。この場合、一対の板状部材の大きさを適宜変更することにより、前後方向と左右方向のばね比を任意の値に設定することも可能である。
〔実施形態4〕
図7は実施形態4に係る防振装置の図5と対応した軸方向に沿う断面図であり、図8はその防振装置の軸直角方向に沿う断面図であって図7のVIII−VIII線矢視断面図である。 本実施形態の防振装置は、実施形態3のものに対して、第1取付部材1に設けられた一対の板状突起部13、13が付加されたものである。
図7は実施形態4に係る防振装置の図5と対応した軸方向に沿う断面図であり、図8はその防振装置の軸直角方向に沿う断面図であって図7のVIII−VIII線矢視断面図である。 本実施形態の防振装置は、実施形態3のものに対して、第1取付部材1に設けられた一対の板状突起部13、13が付加されたものである。
即ち、本実施形態における第1取付部材1は、フランジ部12の下方面からゴム弾性体3内に突出して、その先端部が一対の板状部材同士が対向する方向において一対の板状部材6とオーバーラップするように対向配置された一対の板状突起部13、13を有する。各板状突起部13、13は、各板状部材の板厚と略同じ厚さ矩形板状に形成されており、各板状部材と略同じ幅方向長さを有する。各板状突起部13、13は、一対の板状部材の外側で各板状部材と所定距離を隔てた位置に設けられ、互いに平行となるように対向配置されている。
以上のように、本実施形態の場合には、一対の板状突起部13、13の突出先端部が一対の板状部材とオーバーラップするように対向配置されていることによって、各板状突起部13、13と各板状部材が対向する方向(図8において左右方向)のばね定数を、実施形態3の場合よりも更に高めることができる。そのため、前後方向のばね定数と左右方向のばね定数との差をより大きくすることができるので、ばね特性のチューニング範囲を拡大することができる。
なお、本実施形態においては、一対の板状部材の外側位置に二つの板状突起部13、13を対向配置するようにしているが、一対の板状部材の間の位置に一つの板状突起部13を対向配置するようにしてもよい。さらに、本実施形態において示された防振装置の具体的な構造は、あくまで例示であって、本発明は、例えば防振装置の内部に受圧室や平衡室、オリフィス通路を形成して、内部に非圧縮性流体が封入された流体封入式防振装置に対して適用可能である。
1、81…第1取付部材 11、81a…軸状部 11a…ねじ穴 12、81b…フランジ部 13…板状突起部 2、82…第2取付部材 21…ブラケット金具 21a…円筒部 21b…取付フランジ部 21c…取付孔 21d…取付ボルト 22…筒状支持金具 22a…円筒部 22b…フランジ部 3、83…ゴム弾性体 31…連結部 4、5、6…拘束部材 81c…膨出部
Claims (5)
- 軸状の第1取付部材と、
該第1取付部材と軸方向に距離を隔てて配置された筒状の第2取付部材と、
前記第1取付部材の軸方向一端部に固着されるとともに前記第2取付部材の内周部に固着されて両部材を弾性的に連結するゴム弾性体と、
前記第1取付部材と軸方向に分離されて前記ゴム弾性体内に埋設された拘束部材と、を備え、
前記ゴム弾性体は、前記第1取付部材と前記拘束部材との間に介在して両部材を一体的に連結する連結部を有することを特徴とする防振装置。 - 前記拘束部材は、前記第1取付部材側から前記第2取付部材側に向かって次第に小径となるテーパ状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の防振装置。
- 前記拘束部材は、内部に空洞部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の防振装置。
- 前記拘束部材は、前記ゴム弾性体の軸線を挟んだ軸直角方向両側で対向する位置に埋設された一対の板状部材により構成されていることを特徴とする請求項1に記載の防振装置。
- 前記第1取付部材は、軸方向端面から前記ゴム弾性体内に突出して、その先端部が一対の前記板状部材同士が対向する方向において一対の前記板状部材とオーバーラップするように対向配置された突起部を有することを特徴とする請求項4に記載の防振装置。
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