JP2008244349A - プリント配線板 - Google Patents

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Abstract

【課題】スルーホールへのプレスフィット接続端子の挿入に際して絶縁樹脂層の剥離防止やスルーホールランドの剥離防止を低コストで実現したプリント配線板を提供する。
【解決手段】積層された絶縁層121,122と導体層111〜113を有し、プレスフィット接続端子T(T1,T2,・・・)を挿入するスルーホールを備えたプリント配線板において、複数のプレスフィット接続端子を挿入する複数のスルーホール130(131,132,・・・)がプリント配線板の所定領域に形成され、絶縁層の内部であって複数のスルーホールの間に厚さ0.2mm以上の補強層111を介在させている。
【選択図】図1

Description

本発明は、積層された絶縁層と導体層を有し、プレスフィット接続端子を挿入するスルーホールを備えたプリント配線板に関する。
近年、例えば車両に搭載される電子機器の性能が向上するに伴って搭載する部品の小型軽量化が進んでいる。そして、かかる部品の小型軽量化を達成する一手段として各モジュールを接続するコネクタの小型軽量化の要求が高まっており、このコネクタの小型軽量化の有効な手段としてプレスフィット接続構造が知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特開2005−353567号公報 特開2004−273256号公報
プレスフィット接続端子を用いたいわゆるプレスフィット接続は、プリント配線板のスルーホールに特殊形状の端子を挿入するだけではんだ等の接合剤なしで電気的かつ機械的に接合できる優れた接続方法である。しかしながら、発明者らが過去の使用例について鋭意観察解析した結果、殆どの事例において以下の問題点を見出した。
まず、第1の問題点として、プレスフィット接続端子をプリント配線板のスルーホールに挿入した際、端子挿入口付近でスルーホールのめっき層の壁を介してプリント配線板の絶縁樹脂層に端子挿入力が加わることにより、プリント配線板の絶縁樹脂層でガラス繊維と樹脂間に亀裂が発生する点が挙げられる。
図7は、このガラス繊維と樹脂間の亀裂を分かり易く示した断面図であり、絶縁層520の内部が縦編み方向のガラス繊維520aと横編み方向のガラス繊維520bとこれらの間に充填された絶縁樹脂材520cからなり、このガラス繊維内にガラス繊維の剥離(ディラミネーション)Dが生じているのが分かる。
図8は、従来のプリント配線板5にプレスフィット接続端子T(T1,T2,・・・)を挿入した状態を示しており、絶縁層520に所定の狭い間隔でスルーホール530(531,532,・・・)が形成され、上側のスルーホールランド530a(531a,532a,・・・)からプレスフィット接続端子T(T1,T2・・・)が挿入されている。
一方、図9は、実際に起こり得る従来例の不具合を示したもので、絶縁層520にスルーホール530(531,532,・・・)を隣接して形成した場合、プレスフィット接続端子T(T1,T2,・・・)を上側のスルーホールランド530a(531a,532a,・・・)の端子挿入口から挿入することで、絶縁層520のスルーホール端子挿入口近傍でガラス繊維と樹脂間の剥離Dが生じていることが分かる。
このようなプリント配線板の絶縁樹脂層でのガラス繊維と樹脂間の亀裂か生じると、高温高湿の環境下でこの亀裂の部分から吸湿してプリント配線板の絶縁抵抗を低下させる。
また、別の問題点として、プリント配線板のスルーホールの端子挿入口付近では、プレスフィット接続端子がスルーホールのめっき層の壁を介してガラス繊維を押し上げ、外層に形成されたスルーホールランドを剥離させる点が挙げられる。
なお、プレスフィット接続を行うにあたって、プレスフィット接続端子を1つのプリント配線板に単独で使用することは無くコネクタ接続に用いるために複数個使用するのが一般的である。しかしながら、この場合、隣接する端子間の距離は1mmから2.5mmと狭くなり、上述の問題点の不具合が顕著となる。
このような不具合を回避するために、従来では以下のような対策がとられている。
第1の対策は、例えば特許文献1や特許文献2に記載されているように、プレスフィット接続端子の構造を変更してめっき層に不均一な応力が加わらなくする対策である。
また、第2の対策は、端子の挿入案内部の挿入角度をなだらかにして端子挿入時にスルーホール壁面方向にかかる力を小さくしたり、プレスフィット端子の表面粗さを細かくしてスルーホールへの端子挿入時に端子とスルーホールとの摩擦を小さくしたりする等、端子とスルーホールとの間に作用する応力をできるだけ小さくする対策である。
また、第3の対策は、プリント配線板のスルーホールのプレスフィット接続端子挿入口近傍にテーパを設け、この端子挿入口付近でプレスフィット接続端子の当りを少なくして端子挿入力を絶縁樹脂層に分散させる対策である。
以上の対策をとった場合であっても、狭い間隔で形成されたスルーホールに多数のプレスフィット接続端子を圧入するプレスフィット接続においてはそれぞれの端子挿入力が相互に関係して重畳したりするため、各端子間の絶縁樹脂層には単独の端子に比較して2倍以上の応力がかかって絶縁樹脂層内におけるガラス繊維と樹脂間にやはり亀裂が発生してしまい、十分な対策とはならない。
このような点を踏まえて、プリント配線板の樹脂層に一般的に使われる材料よりも強度のある絶縁材料を使用することを対策としている例がある。しかしながら、このような対策は一般のプリント配線板材料に比較して高価な絶縁材料を使用することになり、プリント配線板自体のコスト高につながり適当でない。即ち、以上のようなそれぞれの試みは、本発明の課題を解決するための十分な対策となり得ていない。
本発明の目的は、プレスフィット接続端子の挿入に際して絶縁樹脂層の剥離防止やスルーホールランドの剥離防止を低コストで実現したプリント配線板を提供することにある。
上述の課題を解決するために、本発明の請求項1にかかるプリント配線板は、
積層された絶縁層と導体層を有し、複数のプレスフィット接続端子を挿入する複数のスルーホールを所定領域に備えたプリント配線板であって、
前記絶縁層の内部であって前記複数のスルーホールの間に厚さ0.2mm以上の補強層を介在させたことを特徴としている。このとき、補強層として金属コアを用いても良い。
本発明の請求項1にかかるプリント配線板がこのような補強層をプリント配線板の絶縁層内に有することで、プリント配線板の所定領域に形成された複数のスルーホールに複数のプレスフィット接続端子を挿入する際に生じる端子挿入力によって影響を受ける絶縁層の領域を減らし、この部分における絶縁層の剥離や絶縁層の変形に伴うスルーホールランドの剥離を極力防止する。
また、絶縁層内の補強層として金属コアを用いると、特別な製造工程を必要とすることなく通常のプリント配線板製造工程で本発明にかかるプリント配線板を製造することができる。
また、本発明の請求項2に記載のプリント配線板は、請求項1に記載のプリント配線板において、
前記導体層の少なくとも一部は外層導体からなり、前記補強層が前記絶縁層を介して前記外層導体直下に配置されたことを特徴としている。このとき、補強層は一部が外層導体直下にあれば良い。
補強層を絶縁層内のこのような位置に形成することで、プリント配線板の所定領域に形成された複数のスルーホールに複数のプレスフィット接続端子を挿入する際に生じる端子挿入力によって影響を受ける絶縁層の領域を更に減らし、この部分における絶縁層の剥離や絶縁層の変形に伴うスルーホールランドの剥離を極力防止する。
また、請求項3に記載のプリント配線板は、請求項2に記載のプリント配線板において、
前記外層導体から前記補強層までの厚さ方向距離が0.3mm以下となっていることを特徴としている。
外層導体から補強層までの距離をこのような寸法に規定することで、本発明の作用、即ち端子挿入力によって影響を受ける絶縁層の領域を更に減らし、この部分における絶縁層の剥離や絶縁層の変形に伴うスルーホールランドの剥離を極力防止する作用をより発揮させる。
また、請求項4に記載のプリント配線板は、請求項1乃至請求項3の何れかに記載のプリント配線板において、
前記補強層と前記スルーホール間の当該スルーホールの径方向における距離が0.5mm以下となっていることを特徴としている。
補強層とスルーホール間の間隔をこのような寸法に規定することで、プリント配線板の所定領域に形成された複数のスルーホールに複数のプレスフィット接続端子を挿入する際に、これら端子挿入力によって影響を受ける絶縁層の領域を更に減らし、この部分における絶縁層の剥離や絶縁層の変形に伴うスルーホールランドの剥離を極力防止する。
また、請求項5に記載のプリント配線板は、請求項4に記載のプリント配線板において、
前記スルーホール間に介在する補強層の少なくとも一部を前記スルーホールの少なくとも一つと接続したことを特徴としている。
補強層の少なくとも一部をスルーホールの少なくとも一部と接続することで、プリント配線板の所定領域に形成された複数のスルーホールに複数のプレスフィット接続端子を挿入する際に生じる端子挿入力によって影響を受ける絶縁層の領域を更に減らし、この部分における絶縁層の剥離や絶縁層の変形に伴うスルーホールランドの剥離を極力防止する。
本発明によると、スルーホールへのプレスフィット接続端子の挿入に際して絶縁樹脂層の剥離防止やスルーホールランドの剥離防止を低コストで実現したプリント配線板を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態にかかるプリント配線板について説明する。本発明の一実施形態にかかるプリント配線板1は、図1に示すように、補強層111とこれを両側から挟んで積層された絶縁層121,122と、絶縁層121,122にそれぞれ積層された導体層112,113と、プレスフィット接続端子Tを挿入するスルーホール130(131,132,・・・)を備えたプリント配線板である。そして、複数のプレスフィット接続端子T(T1,T2,・・・)を挿入する複数のスルーホール130がプリント配線板1の所定領域に所定間隔で形成され、絶縁層の内側であって複数のスルーホール130の間に厚さ0.2mm以上の補強層111を介在させている。ここで、補強層111は金属コアなお、本実施形態では、隣接するスルーホール同士の間隔は1〜2.5mmとなっている。
より具体的には、同図に示すように、本実施形態に係るプリント配線板1の絶縁層121,122は、補強層111を挟む上側絶縁層121と下側絶縁層122からなり、それぞれ熱膨張係数が45〜70ppmのいわゆるFR−4材と呼ばれる一般的なガラスエポキシ樹脂でできている。なお、図1における各絶縁層121,122の厚さは、本実施形態の場合、0.2mmとなっている。
また、プリント配線板1の絶縁層同士で挟まれた補強層111は、厚さ0.2〜0.4mmの圧延銅箔からなる金属コアを用いている。なお、補強層111と絶縁層121,122との間は、表面に公知の粗化処理を行うことによってアンカー効果を生じさせしっかりと密着している。
補強層111には、スルーホール形成用の下穴111a,111b,・・・が明けられ、この下穴111a,111b,・・・とスルーホール130の金属めっき140との間はプリント配線板製造の際の基板プレス時に絶縁層から流れ出た樹脂材で埋め込まれている。なお、補強層111の下穴111a,111b,・・・とスルーホール130の金属めっき140との間の距離(図1におけるA11,A12,・・・)は0.5mm以下となっている。
また、絶縁層121,122の外側には電解銅箔からなる外層導体112,113が積層されている。外層導体112,113は、公知のエッチング処理により所定の回路パターンに形成されると共に、図1に示すように、基板上下の外層導体同士がスルーホールの金属めっき140を介して接続している。なお、図1においては、外層導体112,113がスルーホールランド130a(131a,132a,・・・)として示されており、補強層111とスルーホール130の金属めっき140とは接続していない。
スルーホール130は、例えばプリント配線板1にコネクタ部を形成するためにプリント配線板1の所定領域に所定の間隔で多数形成され、図1に示すように多数のプレスフィット接続端子T(T1,T2,・・・)を、一方の基板面側(図1では基板上方)から各スルーホール130(131,132,・・・)に挿入するようになっている。
なお、プレスフィット接続端子挿入側の外層導体112の表面即ちスルーホールランド130aの表面と補強層111のプレスフィット接続端子挿入側面との間の距離(図1におけるB11,B12,・・・)は0.3mmとなっている。
また、スルーホール130(131,132,・・・)の内径は、本実施形態の場合、1.0mmで、厚さ0.05mmの金属めっき140が施され、外径1.1mmのプレスフィット接続端子をスルーホールに圧入状態で挿入するようになっている。また、スルーホール130のスルーホールランド130a(131a,132a,・・・)の径は、本実施形態の場合、1.6mmである。
続いて、かかる構成を有するプリント配線板1の製造方法について説明する。図2(a)〜(i)は、プリント配線板1の製造方法を説明するための側方断面図である。まず、図2(a)に示すように厚さ0.2〜0.4mmの圧延銅箔からなる補強層111を用意し、図2(b)に示すように、補強層111の表面と裏面とを貫通するスルーホール用の下穴111a,111b,・・・や回路パターンをエッチング又はパンチング等により形成する。ここで、補強層111のスルーホール用下穴111a,111b,・・・の穴径dは、スルーホール完成時にスルーホールと補強層の下穴間の距離が0.5mm以下となるような寸法とする。なお、補強層111の下穴形成方法については、プレス打ち抜き、ドリル加工、エッチング方法等の一般的な下穴形成方法を用いる。
続いて、図2(c)に示すように圧延銅箔からなる金属コアを用いた補強層111両面を粗面化する。この補強層111表面に粗面を形成する方法としては、プリント配線板の製造方法で一般的に行われているように、補強層111表面に酸化物を形成する方法、この酸化物層の形状を維持して還元剤により金属銅に還元する方法(例えば、特許第3395854号公報参照)、又は無電解めっき又は電解めっきにより粒径の粗い金属銅を形成する方法を用いる。
そして、図2(d)に示すように厚さ0.2mmのいわゆるFR−4材と呼ばれる熱膨張率が45〜70ppmの樹脂からなる絶縁層121,122を積層すると共に、絶縁層121,122の両面側に厚さ70μmの電解銅箔からなる外層導体112,113を積層し、加熱状態にしてプレス加工を施すことで、図2(e)に示すようにこれらを一体化する。この際、補強層111のスルーホール用下穴111a,111b,・・・として加工した部分には、積層プレス時に絶縁層121,122の樹脂が流れ込んでこの空間に樹脂材が充填される。
続いて、図2(f)に示すように外層導体112,113を貫通するスルーホール用の貫通穴を形成する。
続いて、図2(g)に示すようにこの貫通穴と外層導体112,113に銅めっき140を形成する。
続いて、図2(h)に示すように基板両面の外層導体112,113をエッチングして回路パターンを形成する。
続いて、図示しないが、スルーホール用の貫通穴及び外層導体112,113にレジスト150を施し、スルーホール130が形成されたプリント配線板の製造を完了する。
本実施形態にかかるプリント配線板1がこのような補強層111をプリント配線板1の絶縁層内に有することで、補強層111が絶縁層内の補強層としての役目を果たし、プリント配線板1の所定領域に形成された複数のスルーホール130に複数のプレスフィット接続端子Tを挿入する際に生じる端子挿入力によって影響を受ける絶縁層の領域を減らし、この部分における絶縁層121の剥離や絶縁層121の変形に伴うスルーホールランド130aの剥離を極力防止する。
また、金属コアを絶縁層内の補強層111として用いることで、特別な製造工程を必要とすることなく通常のプリント配線板製造工程で本発明にかかるプリント配線板を製造することができるようになる。また、従来のように特別なプレスフィット接続端子や十分な強度を有する高コストの絶縁材を使用する必要もない。
続いて、本発明の上述した実施形態に係るプリント配線板の各種変形例について説明する。なお、上述の実施形態と同等の構成については、対応する符号を付して詳細な説明を省略する。上述した実施形態の第1変形例に係るプリント配線板2は、図3に示すように、補強層211が絶縁層221,222を介してプリント配線板2の外層導体212,213のうち、プレスフィット接続端子挿入側の外層導体212の直下に配置されている。具体的には、プリント配線板2のプレスフィット接続端子挿入側の外層導体212からこの外層導体直下に配置された補強層211までの距離(図3におけるB21,B22,・・・)が0.3mmより小さくなっている。また、補強層211の下穴211a,211b,・・・とスルーホール230(231,232,・・・)の金属めっき240との間の距離(図3におけるA21,A22,・・・)は0.5mm以下となっている。
第1変形例に係るプリント配線板2がこのような構成を有することで、端子挿入力によって影響を受ける絶縁層221の領域を更に減らし、この部分における絶縁層221の剥離や絶縁層221の変形に伴うスルーホールランド230a(231a,232a,・・・)の剥離を極力防止する作用を奏する。
続いて、上述した実施形態の第2変形例に係るプリント配線板3について説明する。第2変形例にかかるプリント配線板3は、図4に示すように、補強層311を挟む一方の絶縁層321に加えて、スルーホール330(331,332,・・・)のプレスフィット接続端子挿入側と反対側の絶縁層に3つの絶縁層322,323,324を介して2つの内層導体313,314が積層されている。そして、この内層導体313,314は、スルーホール330の金属めっき340により任意の組み合わせで外層導体312,315間を電気的に接続している。なお、プリント配線板3のプレスフィット接続端子挿入側の外層導体312からこの外層導体直下に配置された補強層311までの距離は、上述した第1変形例と同様に0.3mmより小さくなっている。また、補強層311とスルーホール310との距離は上述の実施形態及びその第1変形例と同様である。
第2変形例に係るプリント配線板3がこのような構成を有していても、端子挿入力によって影響を受ける絶縁層321の領域を更に減らし、この部分における絶縁層321の剥離や絶縁層321の変形に伴うスルーホールランド330a(331a,332a,・・・)の剥離を極力防止する作用を奏する。
続いて、上述した実施形態の第3変形例に係るプリント配線板4について説明する。この第3変形例に係るプリント配線板4は、図5に示すようにスルーホール間に介在する補強層411が複数のスルーホール430(431,432,・・・)と接続した構成を有している。なお、スルーホールランド430(431a,432a,・・・)と補強層411のスルーホール端子入口側面との距離は上述した実施形態と同様である。
第3変形例に係るプリント配線板4がこのような構成を有することで、プリント配線板4の所定領域に形成された複数のスルーホール430に複数のプレスフィット接続端子T(T1,T2,・・・)を挿入する際に生じる端子挿入力によって影響を受ける絶縁層の領域を更に減らし、この部分における絶縁層の剥離や絶縁層の変形に伴うスルーホールランド430a(431a,432a,・・・)の剥離を極力防止する作用を奏する。
なお、この場合、補強層411が複数のスルーホール430の全てに接続している必要はなく、補強層411の一部が複数のスルーホール430の少なくとも1つと接続しているだけでも上述した作用を奏し得る。
以下、本発明の有用性を立証する評価試験行ったので、この試験結果について説明する。本発明の評価試験は、図1に対応するプリント配線板を各種製造した。具体的には補強層のスルーホールからの距離が0mm、0.3mm、0.5mm、0.7mm、1.0mmとなったプリント配線板であって補強層からスルーホールまでの距離がそれぞれ異なるプリント配線板を多数製造した。なお、これらプリント配線板に共通するスペックは以下の通りとした。
使用したプリント配線板は、厚さ0.2mmで縦弾性率が25GPaかつポアソン比が0.3であるFR−4材からなるガラスエポキシ樹脂の絶縁材と、厚さ0.07mmの電解銅箔からなる外層導体を積層して構成した。また、スルーホール穴径は1.0mm、プレスフィット端子径は1.1mm、圧入代は0.1mm、スルーホールめっき厚は0.05mm、ランド径は1.6mmとした。また、プリント配線板全体の厚さは1.05mmとした。
そして、上述した一般的構造のプレスフィット接続端子をこれらのプリント配線板に挿入した後、これらプリント配線板について−40℃〜120℃の冷熱衝撃を加えた3000サイクルの熱衝撃試験を行い、各プリント配線板についてスルーホール近傍におけるガラスクロスの剥離の有無、外層のスルーホールランドにおける剥がれの有無について調べた。
図6の表1は、各プリント配線板のこの評価試験結果を示す一覧表である。このとき、補強層とスルーホール間の距離は0.3mmであった。この評価試験結果から分かるように、補強層の厚さが0mmつまり補強層なしのプリント配線板は、評価試験後にスルーホール近傍のガラスクロスの剥離があり、かつ外層のスルーホールランドの剥がれがあった。
また、補強層の厚さが0.1mmのプリント配線板は、評価試験後にスルーホール近傍のガラスクロスの剥離があり、外層のスルーホールランドの剥がれが僅かにあった。
一方、補強層の厚さが0.2mm,0.3mm,0.4mmのプリント配線板は、評価試験後にスルーホール近傍のガラスクロスの剥離がなく、かつ外層のスルーホールランドの剥がれも無かった。
また、図6の表2は、各プリント配線板のこの評価試験結果を示す一覧表である。このときのプリント配線板の補強層は、厚さ0.2mmで縦弾性率が118GPaかつポアソン比が0.33である圧延銅箔からなる金属コアであった。この評価試験結果から分かるように、補強層とスルーホール間の距離が1.0mmのプリント配線板は、評価試験後にスルーホール近傍のガラスクロスの剥離があり、かつ外層のスルーホールランドの剥がれがあった。
また、補強層とスルーホール間の距離が0.7mmのプリント配線板は、評価試験後にスルーホール近傍のガラスクロスの剥離があり、外層のスルーホールランドの剥がれが僅かにあった。
一方、補強層とスルーホール間の距離が0.5mm,0.3mm,0mmのプリント配線板は、評価試験後にスルーホール近傍のガラスクロスの剥離がなく、かつ外層のスルーホールランドの剥がれも無かった。
以上の評価試験結果から本発明の構成を具備したプリント配線板、即ち複数のプレスフィット接続端子を挿入する複数のスルーホールがプリント配線板の所定領域に形成され、絶縁層の内部であって複数のスルーホールの間に厚さ0.2mmから0.4mmの補強層を介在させ、補強層とスルーホール間の距離が0.5mm以下の構成を有したプリント配線板はプレスフィット接続端子挿入に伴う問題を解決していることが立証できた。
そして、評価試験による知見から、プリント配線板の複数のスルーホールにプレスフィット接続端子を複数個挿入して接続を確保する場合において、各端子を挿入するプリント配線板のスルーホールの間に銅箔等の補強層を入れて補強することにより、端子挿入時の破損を大幅に防止できることが分かった。
具体的には、プレスフィット接続端子用スルーホールの間に厚さ0.2mmから0.4mmの補強層を介在させることによりスルーホールの破損を防ぐことができた。
なお、補強層は、スルーホールに接続していても良く、又は、距離が0.5mm以内であれば離れていても良いことが分かった。
なお、補強層を端子挿入口側に片寄って配置した場合、端子挿入時におけるプリント配線板のスルーホールの破損を更に大幅に防止できると考えられる。
また、導体層が3層構造であっても、更に4層以上の多層構造でも補強層の厚さが0.2mmから0.4mmでありプレスフィット接続端子挿入側のスルーホールランドから0.3mm以内に補強層のスルーホール挿入側面が配置されていれば同様の効果を期待できる。
以上説明したように、本発明によるとプレスフィット接続用端子挿入時の損傷の少ない安価なプリント配線板を提供できた。
また、プレスフィット端子に特別な工夫をすることなしに過酷な冷熱衝撃環境に耐えられる接続を得ることができた。
また、特別な工程を採用すること無しにプレスフィット接続用に適したプリント配線板を製造できた。
なお、補強層の材質は、実施例では、金属コアとして記載したが、これに限られるものではない。ただし、補強層を金属コアとした場合は、放熱機能やグランド回路機能としても用いることができる。また、金属コアの材質としては圧延銅箔としたが、その他の銅合金、ステンレス、アルミ合金を使用しても良い。
また、上述の実施形態及びその変形例のように補強層として金属コアを用いる代わりにこれと等価的な廉価で強度を有する材質を補強層として用いても本発明の作用効果を生じさせることは言うまでもない。
本発明の一実施形態にかかるプリント配線板をこれに接続するプレスフィット接続端子と共にスルーホールの中心軸線に沿って基板厚さ方向に示した断面図である。 図1に示したプリント配線板の製造プロセスの工程図である。 図1に示した本発明の一実施形態にかかるプリント配線板の第1変形例を示す図1に対応する図である。 図1に示した本発明の一実施形態にかかるプリント配線板の第2変形例を示す図1に対応する図である。 図1に示した本発明の一実施形態にかかるプリント配線板の第3変形例を示す図1に対応する図である。 本発明の評価試験結果を示す一覧表である。 絶縁層内に生じた剥離を説明する断面図である。 従来の一実施形態にかかるプリント配線板をスルーホールの中心軸線に沿って配線板厚さ方向に示した断面図である。 図8に示した従来のプリント配線板の絶縁層に生じた不具合を示す説明図である。
符号の説明
1,2,3,4,5 プリント配線板
111 補強層
111a,111b,・・・ 下穴
112,113 導体層
121 (上側)絶縁層
122 (下側)絶縁層
130(131,132,・・・) スルーホール
130a(131a,132a,・・・) スルーホールランド
140 金属めっき
211 補強層
211a,211b,・・・ 下穴
212,213 外層導体
221,222 絶縁層
230(231,232,・・・) スルーホール
230a(231a,232a,・・・) スルーホールランド
240 金属めっき
311 補強層
312 外層導体
313,314 内層導体
315 外層導体
321,322,323,324 絶縁層
330(331,332,・・・) スルーホール
330a(331a,332a,・・・) スルーホールランド
340 金属めっき
411 補強層
430(431,432,・・・) スルーホール
430a(431a,432a,・・・) スルーホールランド
520 絶縁層
520a,520b ガラス繊維
520c 絶縁樹脂材
530(531,532・・・) スルーホール
530a(531a,532a,・・・) スルーホールランド
D 剥離(ディラミネーション)
T(T1,T2・・・) プレスフィット接続端子

Claims (5)

  1. 積層された絶縁層と導体層を有し、複数のプレスフィット接続端子を挿入する複数のスルーホールを所定領域に備えたプリント配線板であって、
    前記絶縁層の内部であって前記複数のスルーホールの間に厚さ0.2mm以上の補強層を介在させたことを特徴とするプリント配線板。
  2. 前記導体層の少なくとも一部は外層導体からなり、前記補強層が前記絶縁層を介して前記外層導体直下に配置されたことを特徴とする、請求項1に記載のプリント配線板。
  3. 前記外層導体から前記補強層までの厚さ方向距離が0.3mm以下となっていることを特徴とする、請求項2に記載のプリント配線板。
  4. 前記補強層と前記スルーホール間の当該スルーホールの径方向における距離が0.5mm以下となっていることを特徴とする、請求項1乃至請求項3の何れかに記載のプリント配線板。
  5. 前記スルーホール間に介在する補強層の少なくとも一部を前記スルーホールの少なくとも一つと接続したことを特徴とする、請求項4に記載のプリント配線板。

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