JP2008244336A - プリント配線板の製造方法、及びプリント配線板 - Google Patents

プリント配線板の製造方法、及びプリント配線板 Download PDF

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Abstract

【課題】 簡易な手法で電子部品の実装信頼性を確保できるプリント配線板の製造法を提供する
【解決手段】 プリント配線板は、絶縁層である基材10と、基材10上に積層され電子部品60が実装される部品実装領域Aを有した導体層(電極20と配線30)と、を備えている。プリント配線板1の製造方法は、導体層(電極20と配線30)に被覆材であるソルダーレジスト40を塗布する。次に、ソルダーレジスト40の部品実装領域Aの周辺に、キャビティ面201aに凸部201bを有した金型201と、凸部を有しない金型202とを用いてシボ加工部50を施す。
【選択図】 図2

Description

本発明は、プリント配線板の製造方法に係り、特に基板表面に対して被覆材が塗布されたプリント配線板の製造方法に関する。
プリント配線板の表面にはソルダーレジスト等の被覆材が塗布されている。被覆材は配線層を構成する銅等の導電性を有する部材の酸化を防止するために塗布されている。このような被覆材が塗布されたプリント配線板では、部品実装位置や実装されている部品の種類を識別するためにソルダーレジスト上から文字インクにより図形や記号を付している場合がある。
近年、高密度実装の要求がさらに高まり、プリント配線板自体の厚さも薄くなってきている。プリント配線板は、通常それ単体では用いられず、表面に電子部品を実装することが多い。電子部品とプリント配線板との電気的接続ははんだが使用される。即ち、プリント配線板に設けられた電極にはんだを塗布し、電子部品の電極とを電気的に接続する。一般に、はんだの塗布はプリント基板の電極部に対向する位置に開口部を有したマスキングを用意する。このマスキングをプリント配線板上に搭載して半田を塗布し、スキージ等の工具を使用してはんだを塗り広げる(塗布する)。
しかし、近年の高密度実装では、ソルダーレジスト上に付された図形や記号等の文字インクによって不具合が生じる。即ち、文字インクの厚さにより文字インクが付された部分と付されていない部分で同じプリント配線板であっても厚さが異なる部分が生じる。これによりマスキングを搭載してはんだを塗布することで、はんだの塗布された高さが異なり、実装される電子部品の実装信頼性に低下するという問題が生じる。
特許文献1にはソルダーレジスト上にレーザ光を用いて描画することにより表面実装部品の妨げとならないプリント配線板の技術を開示している。
特開平4−282884号公報(第3頁、図1)
特許文献1の技術はソルダーレジスト上にインク等の新たな部材を塗布することなく描画できる技術が開示されている。しかし、既存のプリント配線板製造工程にレーザ光を照射する装置やレーザ光によりどんな文字等を照射するかを制御する制御装置等の煩雑で高価な装置を別途設ける必要がある。これらの装置を設けることは煩雑であるばかりでなく、製造コストにも反映され一般への普及には高いハードルとなり得る。
そこで、本発明は以上の問題点を解決するためになされたものであり、高密度実装のプリント配線板において、簡易な手法で電子部品の実装信頼性を確保できるプリント配線板の製造法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のプリント配線板の製造方法は、絶縁層と、この絶縁層上に積層され電子部品が実装される部品実装領域を有した導体層と、を備えたプリント配線基板において、前記配線層に被覆材を塗布する塗布工程と、前記塗布工程により塗布された被覆材の前記電子部品実装領域の周辺にシボ加工を施す加工工程と、を備えたことを特徴としている。
また、本発明のプリント配線板は、絶縁層と、この絶縁層上に積層され電子部品が実装される部品実装領域を有した導体層と、前記配線層上に塗布された被覆材と、前記部品実装領域の周辺の領域に対向する前記被覆材に施されたシボ加工部と、を備えたことを特徴としている。
簡易な手法で電子部品の実装信頼性を確保できる。
以下、本発明の実施の形態を図を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るプリント配線板1を示した図である。図1に示すように、本発明に係るプリント配線板1は、基材10と、電極20と、配線30と、ソルダーレジスト40とを主たる構成要素とする。 基材10は、例えばガラスエポキシ樹脂等で構成され、絶縁層としての役割を担う。
電極20は、基材10上に形成され、プリント配線板1上に実装される電子部品(図8参照)の電極と対向する位置に当該電子部品の電極数に応じて設けられる。電極20は、例えば銅などの導電性を有する部材から構成される。尚、図1のプリント配線基板1では電子部品が実装される部品実装領域Aを有する。
配線30は、基材10上に形成され、プリント配線板1上に実装される電子部品間を電気的に接続する役割を担う。配線30は、例えば銅などの導電性を有する部材から構成される。尚、電極20と配線30とは、導体で構成されている。図1に示したように、電極20や配線30、あるいは電極20及び配線30とが同一層で構成されている層を一般に導体層ともいう。
ソルダーレジスト40は、導電層上に形成された被覆材であり、電極20や配線30の酸化を防止する役目を担う。ソルダーレジスト40は例えば樹脂やセラミックス等の部材である。ソルダーレジスト40は、シボ加工部50を有する。シボ加工部50は、識別文字あるいは識別マークとしての役割を担う。
次に、本発明の実施の形態であるプリント配線板の製造方法について説明する。図2は、本発明の実施の形態であるプリント配線板の製造方法を示したフローチャートである。
図2に示すように、本発明の実施の形態のプリント配線板を製造するには、まず、銅張積層板11を準備する(ステップS1、銅張積層板準備工程)。図3は、銅張積層板準備工程を示した図である。図3に示すように、絶縁層である基材10上の全面に導体層21が積層された銅張積層板11を準備する。図3に示した銅張積層板11は便宜上一方の面にしか導体層を示していないが、両面に導体層を施した銅張積層板11を準備し、この両面に対して後述するエッチング工程を施して多層のプリント配線板を製造しても良い。
次に、ステップS1で準備した銅張積層板11の導体層に対して所定のエッチング加工を施す(ステップS2、エッチング工程)。図4はエッチング工程を示した図である。図4に示すように、このエッチング工程は例えば化学エッチングを施すことにより導体層に対して不要部分を除去し、所定の配線レイアウトや電極のパターンを形成する工程である。本ステップを施すことにより、図4に示すよう基材10上に電極20や配線30を形成したプリント配線板1aが得られる。
次に、ソルダーレジストを塗布する(ステップS3、ソルダーレジスト塗布工程)。図5は、ソルダーレジスト塗布工程を示した図である。図5に示すように、電極20や配線30が形成された面の基材10上にソルダーレジスト40を塗布する。但し、電極20は電子部品が実装されるため、少なくとも一部にはソルダーレジストが塗布されず電極20が露出している領域(開口部41)が必要となる。この開口部41の形成は、マスキングやパンチングなどの手法により開口部41を有したソルダーレジストを用意し、プリント配線板上に積層することで得られる。ソルダーレジスト40の塗布により、ソルダーレジストが塗布されたプリント配線板1bが得られる。プリント配線板1bは電極20や配線30の酸化が防止できる。
次に、ソルダーレジスト40に対してシボ加工を施す(ステップS4、シボ加工工程)。図6はシボ加工工程を示した図である。図6に示すように、基材10上に塗布されたソルダーレジスト40に対してシボ加工を行い、シボ加工部50を形成する。このシボ加工は、キャビティ面201aの所定位置に例えば0.1μm〜1mm程度の凸部201bを形成した金型201及び、凸部201bを有しない金型202を準備し、金型201をプリント配線板1bのソルダーレジスト40上から当接する。そして金型201と金型202とで加圧する。このステップS4を実施することにより、図1に示すようなシボ加工部50が形成されたプリント配線板1が得られる。
尚、シボ加工は、凹部であってもよい。即ち、シボ加工が施されればその形状は問わない。但し、その凹凸の深さは、ソルダーレジスト上にシルク印刷等のマーキングを付した場合と比較して浅くなる必要がある。以後、シボ加工の説明は、便宜上「凸部201b」を用いて説明するが、凸部または、凹部のどちらでも良い。
図7は、シボ加工部50が形成されたプリント配線板の天面図である。図8は、プリント回路板を示した図である。このシボ加工部は、図7(a)に示したように、部品実装領域Aの周辺に形成して識別文字や識別記号として利用する。
例えば、図7(b)に示すように部品実装領域Aの角部近辺に形成したシボ加工部50a,50bは、図8に示すようなプリント配線板1上に電子部品を搭載したプリント回路板を製造する際に、電子部品60の実装位置を決定するための識別マークとしての役割として用いることができる。
また、図7(c)に示すように、シボ加工部50a,50bと併記してまたは単独で部品種類を示すシボ加工部50cを形成することで、部品実装領域Aに搭載された電子部品60の種類を視覚的に把握することができる。
シボ加工部50,50a,50b,50cは、金型201のキャビティー面201aにおいて予め決められた位置に凹部として形成しておく。凹部として形成するため、プリント配線板1の完成後は、シボ加工部は、ソルダーレジスト40の厚さよりも薄い部分として形成されるだけである。
即ち、文字インクの厚さにより文字インクが付された部分と付されていない部分で同じプリント配線板が形成されるわけではない。従ってマスキングを搭載してはんだを塗布すしても、はんだの塗布された高さが異なることはなく、実装される電子部品の実装信頼性を向上することができる。
以上のステップS1〜ステップS4までの工程を経ることで、金型によるシボ加工部50という比較的容易な工程を付加することで、高い接続信頼性が得られるプリント配線板1を製造できる。
本発明の実施の形態に係るプリント配線板1を示した図。 本発明の実施の形態であるプリント配線板の製造方法を示したフローチャート。 銅張積層板準備工程を示した図。 エッチング工程を示した図。 ソルダーレジスト塗布工程を示した図。 シボ加工工程を示した図。 シボ加工部50が形成されたプリント配線板の天面図。 プリント回路板を示した図
符号の説明
1 プリント配線板
10 基材
11 銅張積層板
20 電極
21 導体層
30 配線
40 ソルダーレジスト
41 開口部
50 シボ加工部
60 電子部品
A 部品実装領域

Claims (6)

  1. 絶縁層と、この絶縁層上に積層され電子部品が実装される部品実装領域を有した導体層と、を備えたプリント配線基板において、
    前記配線層に被覆材を塗布する塗布工程と、
    前記塗布工程により塗布された被覆材の前記電子部品実装領域の周辺にシボ加工を施す加工工程と、
    を備えたことを特徴とするプリント配線板の製造方法。
  2. 前記被覆材はソルダーレジストであることを特徴とする請求項1に記載のプリント配線板の製造方法。
  3. 前記部品実装領域は矩形の形状を有し、前記シボ加工は前記矩形の形状の角部近辺に施されることを特徴とする請求項1に記載のプリント配線板の製造方法。
  4. 前記加工工程は、前記塗布工程により塗布された被覆材の硬化が完了する前に実施されることを特徴とする請求項1に記載のプリント配線板の製造方法。
  5. 前記プリント配線板は、多層のプリント配線板であって、前記塗布工程は最外の導体層に施すことを特徴とする請求項1に記載のプリント配線板の製造方法。
  6. 絶縁層と、
    この絶縁層上に積層され電子部品が実装される部品実装領域を有した導体層と、
    前記配線層上に塗布された被覆材と、
    前記部品実装領域の周辺の領域に対向する前記被覆材に施されたシボ加工部と、
    を備えたことを特徴とするプリント配線板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011119522A (ja) * 2009-12-04 2011-06-16 Sharp Corp プリント配線板及びその製造方法
JP2016197660A (ja) * 2015-04-03 2016-11-24 積水化学工業株式会社 電子部品の製造方法及び電子部品

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