JP2008244205A - エッチング液組成物、基板上に所定のパターンを形成する方法及び前記基板上に所定のパターンを形成する方法により作成したアレイ基板 - Google Patents

エッチング液組成物、基板上に所定のパターンを形成する方法及び前記基板上に所定のパターンを形成する方法により作成したアレイ基板 Download PDF

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JP2008244205A JP2007083652A JP2007083652A JP2008244205A JP 2008244205 A JP2008244205 A JP 2008244205A JP 2007083652 A JP2007083652 A JP 2007083652A JP 2007083652 A JP2007083652 A JP 2007083652A JP 2008244205 A JP2008244205 A JP 2008244205A
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Daisuke Washimi
大輔 鷲見
Hitomi Arima
ひとみ 有間
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Abstract

【課題】積層構造の金属膜を湿式エッチングする際に、テーパ角度が極端な低角度とならないようにして、断線が生じ難いパターンが得られるエッチング液組成物及びこのエッチング液組成物を使用した基板上に所定のパターンを形成する方法を提供する。
【解決手段】基板上に形成されたアルミニウム又はアルミニウム合金膜の表面にモリブデン膜が積層された積層構造の金属膜をエッチングして所定のパターンを形成するためのエッチング液組成物であって、リン酸濃度40〜70質量%、硝酸濃度0.5〜10質量%、酢酸濃度50〜15質量%、残部が水からなる。
Figure 2008244205

【選択図】なし

Description

この発明は、基板上に形成されたアルミニウム又はアルミニウム合金(以下、両者合わ
せて「アルミニウム系金属」という。)膜の表面にモリブデン膜が積層された複層構造の
金属膜を湿式エッチングするためのエッチング液組成物及びこのエッチング液組成物を使
用した基板上に所定のパターンを形成する方法に関する。
半導体層としてアモルファスシリコン(a−Si)層を使用した薄膜トランジスタ(T
FT)は、製造プロセスの低温化が可能なため、液晶表示パネルのスイッチング素子とし
て広く使用されている。このa−Si TFTを使用した液晶表示パネルの各種配線材料
としては、導電性が良好であること及び安価であることから、アルミニウム系金属膜が多
く用いられている。しかし、アルミニウム系金属はヒロックが生じ易いこと及びゲート絶
縁膜を拡散しやすいことから、通常はアルミニウム系金属膜の表面に耐熱性が良好なモリ
ブデン膜を形成した二層構造の金属膜、或いは、アルミニウム系金属膜の下面及び表面に
モリブデン膜を形成した三層構造の金属膜とすることが行われている。
このような複層構造の金属膜のパターンは、透明基板に直接ないし絶縁膜を介して複層
構造の金属膜を形成し、この表面にフォトリソグラフィー法によって所定のパターンのレ
ジスト膜を形成した後、エッチング液を用いてエッチングすることにより作製されている
。そして、このアルミニウム系金属層とモリブデン膜を含む複層構造の金属膜のエッチン
グ液としては、硫酸、硝酸及び酢酸を含む混合溶液が多く使用されている。
例えば、下記特許文献1には、リン酸、硝酸、有機酸及び陽イオン成分を含有する水溶
液からなるエッチング液組成物の発明が開示されている。ここでは、リン酸の濃度は50
〜80重量%、硝酸の濃度は0.5〜10重量%、有機酸の濃度は0.5〜10重量%、
陽イオン成分濃度は0.1〜20重量%の範囲が好ましいとされている。そして、下記特
許文献1には、リン酸はアルミニウム系金属のエッチングに付与するものであり、硝酸は
モリブデン金属等の耐熱性金属層のエッチングに寄与するものであることが示されており
、更に、有機酸として酢酸を使用できることも示されている。
また、下記特許文献2には、リン酸、硝酸、酢酸及び硝酸アルミニウムを含有するエッ
チング液組成物の発明が開示されている。ここでは、リン酸の濃度は60〜75重量%、
硝酸の濃度は0.5〜15重量%、酢酸の濃度は2〜15重量%、硝酸アルミニウム濃度
は0.1〜15重量%の範囲が好ましいとされている。
特開2003− 13261号公報 特開2006−229216号公報
上述のような従来例のエッチング液を用いてアルミニウム系金属膜とモリブデン膜とか
らなる積層構造の金属膜をエッチングすると、モリブデンのエッチング速度が速いため、
エッチング後の積層構造の金属膜パターンの端面は基板面に対してなだらかな傾斜面とな
る。この積層構造の金属膜パターンの基板面と垂直な断面において、金属膜パターンの端
面と基板面のなす角度は一般にテーパ角度と称されている。ここで、このテーパ角度につ
いて図4を用いて更に詳細に説明する。
図4は、所定のパターンに形成された配線部分の模式断面図である。この配線部分50
は、以下に示す形成方法により形成されたものである。
まず、透明基板51の表面全体に亘ってアルミニウム系金属膜52及びモリブデン膜5
3を所定厚さhとなるように順次積層する。その後、周知のフォトリソグラフィー法によ
り、モリブデン膜53の表面に所定パターンのレジスト層を形成した後、湿式エッチング
を行い、アルミニウム系金属膜52及びモリブデン膜53からなる積層構造の金属膜から
なる積層配線54を形成する。次いで、レジスト層を除去した後、露出した透明基板51
の表面及び積層配線54の表面に所定厚さの酸化ケイ素ないし窒化ケイ素からなる絶縁膜
55を形成する。
このようにして作製された配線部分50においては、図4に示すように、湿式エッチン
グの際にモリブデン膜53側が多くサイドエッチングされるため、積層配線54は透明基
板51側の幅L1よりも表面側の幅L2が小さくなって断面が実質的に台形状となる。こ
の透明基板51の表面と積層配線54の端面56との間のなす角度θがテーパ角度と称さ
れる。このテーパ角度が90°に近いと、積層配線54のエッジ部分が絶縁膜55で被覆
され難くなり薄くなるので、断線不良を起こしやすくなる。そのため、このテーパ角度は
90°よりも小さくなるようにされている。
ところが、近年の高精細化されている液晶表示パネルのアレイ基板を製造すべく、従来
例のエッチング液を用いて上述のような積層構造の金属膜をエッチングすると、走査線と
引き回し配線或いは信号線と引き回し配線を同時に形成した場合に、引き回し配線側で断
線不良の発生が時折見られた。この引き回し配線側の断線不良の発生箇所を調べてみると
、引き回し配線側でモリブデン膜のサイドエッチングが極端に進みすぎ、極端な低テーパ
角度となって引き回し配線幅が細くなったものが存在し、これが断線の原因となっている
。しかしながら、走査線側及び信号線側は、極端な低テーパ角度となっているものはなく
、断線不良はほとんど生じていない。
このような走査線と引き回し配線、或いは、信号線と引き回し配線を同時に形成した際
のテーパ角度の差異は、引き回し配線間のピッチと表示部に形成されている走査線間ない
し信号線間のピッチとの差異に基づいて、エッチング部位へのエッチング液の供給速度に
差異が生じるためと推定される。すなわち、近年の液晶表示パネルは高精細化されている
ため、走査線間ないし信号線間のピッチは非常に狭くなっているが、引き回し配線間のピ
ッチは、積層配線構造を採用できるため、走査線間ないし信号線間のピッチよりも広くな
っている。
したがって、ミクロ的に見ると、エッチング部位へのエッチング液の浸入抵抗は引き回
し配線側の方が走査線ないし信号線側の方よりも低くなる。そのため、エッチング部位へ
のエッチング液の供給速度は引き回し配線側の方が走査線ないし信号線側の方よりも速く
なり、これが引き回し配線側のエッチング速度の上昇につながったものと認められる。
発明者等は、種々実験を繰り返した結果、エッチング液の組成を見直すことによって、
上述のような従来例の問題点を解決することができることを見出し、本発明を完成するに
至ったのである。すなわち、本発明の目的は、アルミニウム系金属膜とモリブデン膜から
なる積層構造の金属膜を湿式エッチングすることにより所定のパターンを形成した際に、
テーパ角度が極端な低角度とならないようにして、断線が生じ難いパターンが得られるエ
ッチング液組成物及びこのエッチング液組成物を使用した基板上に所定のパターンを形成
する方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明のエッチング液組成物は、基板上に形成されたアルミ
ニウム系金属膜の表面にモリブデン膜が積層された積層構造の金属膜をエッチングして所
定のパターンを形成するためのエッチング液組成物であって、リン酸濃度40〜70質量
%、硝酸濃度0.5〜10質量%、酢酸濃度50〜15質量%、残部が水からなることを
特徴とする。
本発明のエッチング液組成物は、リン酸濃度、硝酸濃度は従来例のものと濃度範囲が重
複しているが、酢酸濃度が50〜15質量%と従来例のものよりも非常に多くしたことに
特徴がある。この酢酸濃度が50質量%を超えると、相対的にリン酸及び硝酸濃度が減少
するため、アルミニウム系金属膜及びモリブデン膜のエッチング速度が共に低下するので
、好ましくない。また、酢酸濃度が15質量%未満であると、モリブデン膜のエッチング
速度が速くなりすぎてテーパ角度が極めて小さいパターンが形成され、パターンが細い配
線の場合では断線が多発するので、好ましくない。より好ましくは、酢酸濃度は15質量
%を超えている方がよく、20質量%以上の方が更によい。
リン酸はアルミニウム系金属膜のエッチングに関与するものである。リン酸濃度が40
質量%未満では、アルミニウム系金属膜のエッチング速度が遅くなり、リン酸濃度が70
質量%を超えるとアルミニウム系金属膜のエッチング速度が速くなりすぎるので、好まし
くない。硝酸はモリブデン膜のエッチングに寄与するものである。硝酸濃度が0.5質量
%未満ではモリブデンのエッチング速度が遅くなり、硝酸濃度が10質量%を超えるとモ
リブデン膜のエッチング速度が速くなりすぎるので、好ましくない。
本発明のエッチング液組成物は、基板上に形成されたアルミニウム系金属膜とモリブデ
ン膜との積層構造からなるアルミニウム系金属膜のエッチングに用いると、モリブデンの
サイドエッチングが過度に速く進むことがなくなるため、得られるパターンのテーパ角度
が小さくなり過ぎることがなくなる。そのため、得られるパターンは、配線細りとなるこ
とが少なくなり、細い配線パターンを形成しても断線が非常に少なくなる。なお、本発明
のエッチング液組成物は、アルミニウム系金属膜の下面及び表面にモリブデン膜が形成さ
れた三層構造の金属膜のエッチングに用いても、下面のモリブデン層が露出するまでには
表層のモリブデン膜及びアルミニウム金属膜のエッチングが進行しているため下層のモリ
ブデン膜のサイドエッチはほとんど進行しないので、同様の効果を奏する。
加えて、本発明のエッチング液組成物は、例えば液晶表示パネルの走査線及び引き回し
配線、或いは、信号線及び引き回し配線を同時に形成しても、引き回し配線のテーパ角度
が極端に低角度とならないために断線が生じないようにできると同時に、走査線及び信号
線も好ましいテーパ角度で形成できる。
本発明のエッチング液組成物は、前記リン酸濃度が45〜65質量%、前記硝酸濃度が
2〜3質量%、前記酢酸濃度が45〜20質量%であることが好ましい。この濃度範囲で
あれば、特に良好に上記効果が奏される。
また、本発明の基板上に所定のパターンを形成する方法は、以下の(1)及び(2)の
工程を含むことを特徴とする。
(1)基板上にアルミニウム系金属膜の表面にモリブデン膜を有する積層構造の金属膜
を形成した後に、前記積層構造の金属膜の表面に所定のパターンのレジスト膜を形成する
工程、
(2)前記積層構造の金属膜を請求項1又は2に記載のエッチング液組成物を用いてエ
ッチングすることにより所定のパターンを形成する工程。
本発明の基板上に所定のパターンを形成する方法の発明によれば、基板上に適度のテー
パ角度を有し、配線細りの少ないパターンを形成することができるので、細い配線パター
ンを形成しても断線が非常に少なくなる。
本発明の基板上に所定のパターンを形成する方法においては、前記基板が液晶表示パネ
ル用の透明基板であり、前記所定のパターンが表示部に形成された走査線及び表示部の周
囲に設けられた引き回し配線、もしくは、表示部に形成された信号線及び表示部の周囲に
設けられた引き回し配線とすることができる。
液晶表示パネルの走査線、信号線及び引き回し配線は、近年の高精細化の進展に伴って
走査線間ピッチ、信号線間ピッチ及び引き回し配線間ピッチが非常に小さくなっている。
しかしながら、本発明の基板上に所定のパターンを形成する方法を採用すると、このよう
なピッチの小さい走査線、信号線及び引き回し配線でも適度のテーパ角度を有し、配線細
りの少ないパターンを同時に形成することができる。
また、本発明のアレイ基板は、前記表示部にテーパ角度が45°〜80°の走査線又は
信号線、前記表示部の周囲にテーパ角度が30°〜40°の引き回し配線が形成されてい
ることを特徴とする。かかるアレイ基板は、前記基板上に所定のパターンを形成する方法
により容易に、同時に作製することができる。
以下、実施例、比較例及び図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を説明す
る。しかしながら、以下に示す実施例は、本発明をここに記載したものに限定することを
意図するものではなく、本発明は特許請求の範囲に示した技術思想を逸脱することなく種
々の変更を行ったものにも均しく適用し得るものである。
なお、図1は本発明の実施例及び比較例で共通する液晶表示パネルのカラーフィルタ基
板を透視して表したアレイ基板側の平面図であり、図2は同じくカラーフィルタ基板を透
視して表したアレイ基板の1画素分の平面図であり、図3は図2のA−A線部分の断面図
である。
最初に液晶表示パネル10の概略的な構成について説明する。この液晶表示パネル10
は、図1〜3に示すように、その表面に各種配線が設けられた矩形状のガラス等の透明基
板11を有するアレイ基板ARと、アレイ基板ARよりも長手方向の長さが短い同じく矩
形状のガラス等の透明基板12を有するカラーフィルタ基板CFと、を備えている。そし
て、アレイ基板AR及びカラーフィルタ基板CFの周囲がシール材13(図1参照)を介
在させて貼り合わされ、アレイ基板AR、カラーフィルタ基板CF及びシール材13によ
り囲まれた領域に液晶14が封入されて液晶表示パネル10が構成されている。
アレイ基板ARの透明基板11は、カラーフィルタ基板CFと貼り合わせた状態で外方
に所定長さ延在する延在部11aを備えている。また、アレイ基板AR上には、シール材
13によって囲まれた表示部DA内にマトリクス状に設けられた複数の走査線GW及び信
号線SWが設けられている。そして、これらの走査線GW及び信号線SWの交差部分の近
傍には例えばTFTからなるスイッチング素子が形成されている。これらの走査線GW及
び信号線SWにより区画された領域が1画素を形成する画素領域となっている。
また、透明基板11の延在部11aには、所定の大きさに矩形状に区画されたICチッ
プ搭載領域15が設けられている。そして、走査線GW及び信号線SWは表示部DA外に
導出されるとともに、ゲート引き回し配線GL及びソース引き回し配線SLに接続される
。また、このゲート引き回し配線GL及びソース引き回し配線SLはアレイ基板ARの額
縁部分等を引き回され、端部がICチップ搭載領域15内まで延びており、このICチッ
プ搭載領域15内まで引回されたゲート引き回し配線GL及びソース引き回し配線SLの
端部にはICチップ接続するための端子(図示省略)がそれぞれ形成されている。
次に各画素の具体的構成について説明する。この透明基板11上の表示部DAには、図
2及び3に示したように、複数の走査線GWが等間隔に平行になるように形成され、更に
走査線GWからTFTのゲート電極Gが延設されている。同じく、透明基板11上の表示
部DAには、隣り合う走査線GW間の略中央に走査線GWと平行になるように補助容量線
16が形成され、この補助容量線16には補助容量線16よりも幅広となされた補助容量
電極17が形成されている。
また、透明基板11の全面に走査線GW、補助容量線16、補助容量電極17及びゲー
ト電極Gを覆うようにして窒化ケイ素や酸化ケイ素などからなるゲート絶縁膜18が積層
されている。そして、ゲート電極Gの上にゲート絶縁膜18を介してa−Si層19が形
成されている。また、ゲート絶縁膜18上に複数の信号線SWが走査線GWと直交するよ
うにして形成され、この信号線SWからa−Si層19と接触するようにTFTのソース
電極Sが延設され、更に、信号線SW及びソース電極Sと同一の材料でかつドレイン電極
Dが同じくa−Si層19と接触するようにゲート絶縁膜18上に設けられている。
ここで、走査線GWと信号線SWとに囲まれた領域が1画素に相当する。そしてゲート
電極G、ゲート絶縁膜18、a−Si層19、ソース電極S、ドレイン電極Dによってス
イッチング素子となるTFTが構成され、それぞれの画素にこのTFTが形成される。こ
の場合、ドレイン電極Dと補助容量電極17によって各画素の補助容量を形成することに
なる。
これらの信号線SW、TFT、ゲート絶縁膜18を覆うようにして透明基板11の全面
にわたり例えば無機絶縁材料からなる保護絶縁膜(パッシベーション膜ともいわれる)2
0が積層され、この保護絶縁膜20上に有機絶縁膜からなる層間膜21(平坦化膜ともい
われる)が透明基板11の全体にわたり積層されている。そして保護絶縁膜20と層間膜
21には、TFTのドレイン電極Dに対応する位置にコンタクトホール22が形成されて
いる。
更に、それぞれの画素において、コンタクトホール22及び層間膜21の表面に例えば
ITO(Indium Tin Oxide)ないしIZO(Indium Zinc Oxide)からなる画素電極23
が形成され、この画素電極23の表面に全ての画素を覆うように配向膜(図示せず)が積
層されている。
また、カラーフィルタ基板CFは、透明基板12の表面に、前記アレイ基板ARの少な
くとも表示部DAに対応する位置に、それぞれの画素に対応して例えば赤色(R)、緑色
(G)、青色(B)からなるカラーフィルタ層24が設けられている。更にカラーフィル
タ層24の表面に共通電極25及び配向膜(図示せず)が積層されている。なお、カラー
フィルタ層24としては、更にシアン(C)、マゼンタ(M)、黄色(Y)等の補色によ
るカラーフィルタ層を適宜組み合わせて使用する場合もあり、モノクロ表示用の場合には
カラーフィルタ層を設けない場合もある。
そして、このようにして得られたアレイ基板AR及びカラーフィルタ基板CFをそれぞ
れ対向させ、適宜間隔で周縁部のセルギャップを一定に保つための柱状スペーサ(図示せ
ず)を配置するとともに、アレイ基板AR及びカラーフィルタ基板CFの周囲をシール材
13によりシールし、両基板間に液晶14を封入することにより、液晶表示パネル10が
得られる。
上述の走査線GW、信号線SW、ゲート引き回し配線GL、ソース引き回し配線SL等
は次のようにして作製される。まず、アレイ基板ARの透明基板11の表面に、スパッタ
リング法等によって、アルミニウム又はアルミニウム合金(例えば、Al−Nd合金)等
のアルミニウム系金属膜を例えば2500Åの厚さに形成する。次いで、その表面に同じ
くスパッタリング法によりモリブデン膜を例えば1000Åの厚さに形成する。次いで、
周知のフォトリソグラフィー法によって、モリブデン膜の表面に所定パターンのレジスト
層を形成する。その後、リン酸、硝酸及び酢酸を含むエッチング液を用いてエッチングし
、走査線GW、この走査線GWから延びるTFTのゲート電極G、補助容量線16及び補
助容量電極17、ゲート引き回し配線GLを同時に形成する。
次いで、透明基板11の表面全体に亘って酸化ケイ素ないし窒化ケイ素からなるゲート
絶縁膜18を被覆する。その後、ゲート絶縁膜18の表面に上記と同様の方法によって例
えば厚さ500Åのモリブデン膜、2500Åのアルミニウム系金属膜及び厚さ500Å
のモリブデン膜からなる3層膜を形成する。この場合、最初にアルミニウム系金属膜及び
モリブデン膜を形成して2層膜とする場合もある。その後、リン酸、硝酸及び酢酸を含む
エッチング液を用いてエッチングし、信号線SW、この信号線SWから延びるTFTのゲ
ート電極G、TFTのドレイン電極D、ソース引き回し配線SLを同時に形成する。
なお、ここでは下層及び上層のモリブデン膜の厚さを500Å、アルミニウム系金属膜
の厚さを2500Åとした例を示したが、下層及び上層のモリブデン膜は200〜100
0Å、アルミニウム系金属膜は2000〜4000Åの範囲内で適宜に決定すれば良い。
[実施例及び比較例]
上述のように、アルミニウム系金属膜及びモリブデン膜の湿式エッチングに際してはリ
ン酸、硝酸及び酢酸を含むエッチング液を用いてエッチングすることにより、少なくとも
走査線GWとゲート引き回し配線GL、信号線SWとソース引き回し配線が同時に作製さ
れている。そこで、以下では、実施例及び比較例によって、エッチング液の組成によって
得られるパターンのテーパ角がどのように変化したかを調べた。
比較例で使用するエッチング液としてはリン酸濃度71質量%、硝酸濃度6質量%、酢
酸濃度4質量%、残部水からなるエッチング液を用いた。この比較例で使用したエッチン
グ液の組成、エッチング液温度及びエッチング処理時間は、従来から普通に採用されてい
るものをそのまま使用したものである。
また、実施例で使用するエッチング液としては、予備実験により良好な結果が得られる
ことを確認したリン酸濃度55質量%、硝酸濃度2.5質量%、酢酸濃度35質量%、残
部水からなるエッチング液を用いた。この実施例で使用したエッチング液の組成は、直接
エッチングに関与する成分であるリン酸及び硝酸の濃度が従来例のものよりも薄くなって
いるので、エッチング液温度を若干高くした。
エッチングに使用する基板は次のようにして準備した。すなわち、ガラス基板の表面に
スパッタリング法によってネオジウムの含有割合が2モル%のAl−Nd合金膜を厚さ2
500Åに形成し、その後に同じくスパッタリング法によってモリブデン膜を1000Å
の厚さに形成した。次いで、モリブデン膜の表面にフォトレジストを塗布し、予め用意し
たパターンマスクを用いて露光した後、現像し、所定のフォトレジストパターンを形成し
た基板を得て、測定に供した。なお、この予め用意したパターンマスクは、図1〜図3に
示した、走査線GW、この走査線GWから延びるTFTのゲート電極G、補助容量線16
及び補助容量電極17、ゲート引き回し配線GLを同時に形成するためのものある。
上述のようにして得られたフォトレジストパターンを形成した基板を、比較例及び実施
例のエッチング液についてそれぞれ常法に従ってエッチングに供した。所定のエッチング
時間が経過した後、直ちに水洗し、乾燥後に走査型電子顕微鏡(SEM)によって観察し
、引き回し配線及び表示部内の配線についてテーパ角度をそれぞれ複数箇所ずつ測定した
結果を纏めて表1に示した。なお、表1に示したテーパ角のデータは実施例及び比較例と
もに測定値の最小値と最大値を示す。
Figure 2008244205
表1に示した結果から以下のことが分かる。すなわち、比較例及び実施例の何れにおい
ても、引き回し配線部のテーパ角は表示部のテーパ角よりも小さくなっている。このよう
なテーパ角度の差異は、引き回し配線間のピッチは走査線間のピッチよりも広いので、エ
ッチング部位へのエッチング液の供給速度は引き回し配線側の方が走査線側の方よりも速
くなり、引き回し配線側のエッチング速度が相対的に速くなったために生じたものと推定
される。
また、実施例の結果と比較例の結果を対比すると、引き回し配線側のテーパ角は比較例
では10°〜20°と非常に小さいが、実施例では30°〜40°と大きくなっている。
このように、実施例のエッチング液を用いた場合は、引き回し配線側のテーパ角度が大き
くなっているため、従来例のように引き回し配線の配線幅が細い部分がほとんど生じるこ
とがなく、引き回し配線の断線が少なくなることが理解できる。
なお、表示部側のテーパ角は、比較例では30°〜40°であったが、実施例では55
°〜70°と大きくなっている。この55°〜70°というテーパ角は、順テーパ状態で
あり、普通に採用されている数値範囲であるので、特に問題は生じない。
なお、実施例では、エッチング液の組成として、リン酸濃度55質量%、硝酸濃度2.
5質量%、酢酸濃度35質量%、残部水からなるものを使用した例を示したが、リン酸濃
度40〜70質量%、硝酸濃度0.5〜10質量%、酢酸濃度50〜15質量%の範囲で
あれば同様の効果を奏する。酢酸濃度が50質量%を超えると、相対的にリン酸及び硝酸
濃度が減少するため、アルミニウム系金属膜及びモリブデン膜のエッチング速度が共に低
下する。エッチング速度の観点からは酢酸濃度は45質量%以下がより好ましい。
また、酢酸濃度が15質量%未満であると、上記比較例の結果からも明らかなように、
モリブデン膜のエッチング速度が速くなりすぎてテーパ角度が極めて小さいパターンが形
成され、パターンが細い配線の場合では断線が増加する。酢酸濃度が15質量%以上であ
れば一応テーパ角度を20°以上とすることができる。しかしながら、テーパ角度が安定
的に30°以上となるようにするには、エッチング液中の酢酸濃度は、15質量%を超え
ている必要があり、20質量%以上の範囲が必要である。
なお、リン酸はアルミニウム系金属膜のエッチングに付与するものであり、リン酸濃度
が40質量%未満では、アルミニウム系金属膜のエッチング速度が遅くなり、リン酸濃度
が70質量%を超えるとアルミニウム系金属膜のエッチング速度が速くなりすぎる。また
、硝酸はモリブデン膜のエッチングに寄与するものであり、硝酸濃度が0.5質量%未満
ではモリブデンのエッチング速度が遅くなり、硝酸濃度が10質量%を超えるとモリブデ
ン膜のエッチング速度が速くなりすぎる。
更に、上記実施例ではエッチングによって基板上に直接走査線、この走査線から延びる
TFTのゲート電極、補助容量線及び補助容量電極、ゲート引き回し配線を同時に形成す
る場合を例示したが、ゲート絶縁膜上に信号線、この信号線から延びるTFTのソース電
極、TFTのドレイン電極、ソース引き回し配線を同時に形成する場合についても同様の
結果が得られた。
液晶表示パネルのカラーフィルタ基板を透視して表したアレイ基板側の平面図である。 液晶表示パネルのカラーフィルタ基板を透視して表したアレイ基板の1画素分の平面図である。 図2のA−A線部分の断面図である。 所定のパターンに形成された配線部分の模式断面図である。
符号の説明
10:液晶表示パネル、11、12:透明基板、11a:延在部、13:シール剤、1
4:液晶、15:ICチップ搭載領域、16:補助容量線、17:補助容量電極、18:
ゲート絶縁膜、19:a−Si層、20:パッシベーション膜、21:層間膜、22:コ
ンタクトホール、23:画素電極、24:カラーフィルタ層、25:共通電極、DA:表
示部、GW:走査線、SW:信号線、GL:ゲート引き回し配線、SL:ソース引き回し
配線

Claims (5)

  1. 基板上に形成されたアルミニウム又はアルミニウム合金膜の表面にモリブデン膜が積層
    された複層構造の金属膜をエッチングして所定のパターンを形成するためのエッチング液
    組成物であって、
    リン酸濃度40〜70質量%、硝酸濃度0.5〜10質量%、酢酸濃度50〜15質量
    %、残部が水からなることを特徴とするエッチング液組成物。
  2. 前記リン酸濃度が45〜65質量%、前記硝酸濃度が2〜3質量%、前記酢酸濃度が4
    5〜20質量%であることを特徴とする請求項1に記載のエッチング液組成物。
  3. 以下の(1)及び(2)の工程を含むことを特徴とする基板上に所定のパターンを形成
    する方法。
    (1)基板上にアルミニウム又はアルミニウム合金膜の表面にモリブデン膜を有する複
    層構造の金属膜を形成した後に、前記複層構造の金属膜の表面に所定のパターンのレジス
    ト膜を形成する工程、
    (2)前記複層構造の金属膜を請求項1又は2に記載のエッチング液組成物を用いてエ
    ッチングすることにより所定のパターンを形成する工程。
  4. 前記基板が液晶表示パネル用の透明基板であり、前記所定のパターンが表示部に形成さ
    れた走査線及び表示部の周囲に設けられた引き回し配線、もしくは、表示部に形成された
    信号線及び表示部の周囲に設けられた引き回し配線であることを特徴とする請求項3に記
    載の基板上に所定のパターンを形成する方法。
  5. 前記表示部にテーパ角度が45°〜80°の走査線又は信号線、前記表示部の周囲にテ
    ーパ角度が30°〜40°の引き回し配線が形成されていることを特徴とする請求項4に
    記載の基板上に所定のパターンを形成する方法により作成したアレイ基板。
JP2007083652A 2007-03-28 2007-03-28 エッチング液組成物、基板上に所定のパターンを形成する方法及び前記基板上に所定のパターンを形成する方法により作成したアレイ基板 Withdrawn JP2008244205A (ja)

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