JP2008244117A - 結晶化装置、結晶化方法、デバイス、および光変調素子 - Google Patents

結晶化装置、結晶化方法、デバイス、および光変調素子 Download PDF

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Abstract

【課題】 二回照射法の2回目照射において光強度分布の最低強度と半導体膜の溶融強度との関係を高精度に制御して、2回目照射を良好に且つ安定的に行う結晶化方法。
【解決手段】 所定の光強度分布の光を非単結晶半導体膜に照射して結晶化半導体膜を生成する本発明の結晶化方法は、第1方向に沿って強度勾配を有する光強度勾配分布の光を非単結晶半導体膜に照射する1回目照射工程と、第1方向とほぼ直交する第2方向に沿って光強度がV字状に一次元的に変化するV字型光強度分布(51)と、このV字型光強度分布の底部において第2方向に沿って光強度がディップ状に一次元的に変化するディップ型光強度分布(52)との合成分布の光を、非単結晶半導体膜に照射する2回目照射工程とを含む。
【選択図】 図8

Description

本発明は、結晶化装置、結晶化方法、デバイス、および光変調素子に関する。特に、本発明は、所定の光強度分布を有するレーザ光を非単結晶半導体膜に照射して結晶化半導体膜を生成する結晶化装置および結晶化方法に関するものである。
従来、たとえば液晶表示装置(Liquid-Crystal-Display:LCD)の表示画素を選択するスイッチング素子などに用いられる薄膜トランジスタ(Thin-Film-Transistor:TFT)は、非晶質シリコン(amorphous-Silicon)や多結晶シリコン(poly-Silicon)を用いて形成されている。
多結晶シリコンは、非晶質シリコンよりも電子または正孔の移動度が高い。したがって、多結晶シリコンを用いてトランジスタを形成した場合、非晶質シリコンを用いて形成する場合よりも、スイッチング速度が速くなり、ひいてはディスプレイの応答が速くなる。また、周辺LSIを薄膜トランジスタで構成することが可能になる。さらに、他の部品の設計マージンを減らせるなどの利点がある。また、ドライバ回路やDACなどの周辺回路をディスプレイに組み入れる場合に、それらの周辺回路をより高速に動作させることができる。
多結晶シリコンは結晶粒の集合からなるため、例えばTFTトランジスタを形成した場合、チャネル領域に結晶粒界が形成され、この結晶粒界が障壁となり単結晶シリコンに比べると電子または正孔の移動度を低くする。また、多結晶シリコンを用いて形成された多数の薄膜トランジスタは、チャネル部に形成される結晶粒界数が各薄膜トランジスタ間で異なり、これがバラツキとなって液晶表示装置であれば表示ムラの問題となる。そこで、最近、電子または正孔の移動度を向上させ且つチャネル部における結晶粒界数のバラツキを少なくするために、少なくとも1個のチャネル領域を形成できる大きさの大粒径の結晶化シリコンを生成する結晶化方法が提案されている。
従来、この種の結晶化方法として、位相シフター(光変調素子)にエキシマレーザ光を照射し、それによるフレネル回折像もしくは結像光学系による結像を非単結晶半導体膜(多結晶半導体膜または非単結晶半導体膜)に照射して結晶化半導体膜を生成する「位相制御ELA(Excimer Laser Annealing)法」が知られている。位相制御ELA法の詳細は、たとえば表面科学Vol.21, No.5, pp.278-287, 2000に開示されている。
位相制御ELA法では、位相シフターの位相シフト部に対応する点において光強度が周辺よりも低い逆ピークパターン(中心において光強度が最も低く周囲に向かって光強度が急激に増大するパターン)の光強度分布を発生させ、この逆ピーク状の光強度分布を有する光を非単結晶半導体膜に照射する。その結果、被照射領域内において光強度分布に応じて溶融領域に温度勾配が生じ、光強度が最も低い点に対応して最初に凝固する部分もしくは溶融しない部分の近傍に結晶核が形成され、その結晶核から周囲に向かって結晶が横方向に成長(以降、「ラテラル成長」または「横方向成長」と呼ぶ)することにより大粒径の単結晶粒が生成される。
本発明者らは、特許文献1において、第1の位相値を有する第1領域と第2の位相値を有する第2領域との占有面積率が位置によって変化する位相分布を有する光変調素子を用いて所定の光強度分布の光を生成し、この所定の光強度分布を有する光を非単結晶半導体に照射することにより結晶化する技術を提案している。特許文献1には、被処理基板に照射されるレーザ光の光強度が閾値であるα値以下の部分では半導体膜(Si)は融けることなく非晶質のままか、あるいは半導体膜の表面の一部が溶けるのみでポリシリコンの状態にとどまって結晶成長することなく、α値を越えたところから結晶成長が開始することが開示されている。
また、本発明者らは、特許文献2において、V字型パターンの光強度勾配分布と一方向に延びる逆ピークパターンの光強度最小分布との合成分布を生成し、この合成分布の光を非単結晶半導体に照射することにより光強度の勾配方向に沿って結晶核からの十分なラテラル成長を実現する技術を提案している。また、上述のような合成分布を生成するための光変調素子として、光強度最小分布を形成する第2パターンが、光強度勾配分布における光強度の勾配方向に沿って延びる複数の帯状領域を有し、互いに隣接する帯状領域は互いに異なる位相値を有する光変調素子を用いる技術を提案している。特許文献2には、結晶核の形成位置すなわち結晶成長の開始点を、逆ピーク状の光強度最小分布において光強度の最も小さい位置へ極力近づけることができることが開示されている。この光強度最小分布において、半導体膜は融けることなく非晶質のままか、あるいは半導体膜の表面の一部が溶けるのみである。
特開2004−343073号公報 特開2005−129915号公報
また、特開2004−119919号公報には、所定の光強度分布を利用した半導体膜の結晶化に関して、『さらに図10に示した走査方法は、結晶の成長する方向が約90度異なる走査方向を重ねてアニールする方法である。この方法のメリットは、粒径が伸びる方向を2方向としたことで2次元的な粒径の大きい結晶としたことであり、移動度が面内どの方向に対しても大きいということである。』という記載がある。しかしながら、後述するように、この種の二回照射法では、2回目照射において光強度分布の最低強度と半導体膜の溶融強度との関係を高精度に制御することが困難である。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、二回照射法の2回目照射において光強度分布の最低強度と半導体膜の溶融強度との関係を高精度に制御して、2回目照射を良好に且つ安定的に行うことのできる結晶化装置および結晶化方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明では、所定の光強度分布の光を非単結晶半導体膜に照射して結晶化半導体膜を生成する結晶化方法であって、
第1方向に沿って強度勾配を有する光強度勾配分布の光を前記非単結晶半導体膜に照射する1回目照射工程と、
前記第1方向とほぼ直交する第2方向に沿って光強度がV字状に一次元的に変化するV字型光強度分布と、該V字型光強度分布の底部において前記第2方向に沿って光強度がディップ状に一次元的に変化するディップ型光強度分布との合成分布の光を、前記非単結晶半導体膜に照射する2回目照射工程とを含む結晶化方法を提供する。
本発明の第2形態では、第1形態の結晶化方法を用いて製造されたデバイスを提供する。本発明の第3形態では、第1形態の結晶化方法に用いられて前記合成分布の光を形成する光変調素子を提供する。
本発明の第4形態では、入射光に基づいて所定の光強度分布を形成する光変調素子であって、
前記光変調素子の基本パターンは、第1位相値を有する第1領域と第2位相値を有する第2領域との割合が所定方向に沿って単位領域毎に変化する第1基本パターン領域と、前記所定方向に沿って前記第1基本パターン領域に隣接して配置され、前記第1位相値を有する第1領域と第3位相値を有する第3領域との割合が前記所定方向に沿って単位領域毎に変化する第2基本パターン領域とを備え、
前記第1基本パターン領域では、前記単位領域における前記第2領域の占有面積率が、前記第1基本パターン領域と前記第2基本パターン領域との境界線に向かって増大し、
前記第2基本パターン領域では、前記単位領域における前記第3領域の占有面積率が前記境界線に向かって増大している光変調素子を提供する。
本発明の第5形態では、第4形態の光変調素子を介した光に基づいて所定の光強度分布を所定面に形成する結像光学系を備え、前記所定の光強度分布を有する光を非単結晶半導体膜に照射して結晶化半導体膜を生成する結晶化装置を提供する。
本発明の第6形態では、第4形態の光変調素子を介して生成された所定の光強度分布の光を非単結晶半導体膜に照射して結晶化半導体膜を生成する結晶化方法を提供する。
本発明の結晶化装置および結晶化方法では、二回照射法の2回目照射において光強度分布の最低強度と半導体膜の溶融強度との関係を高精度に制御して、2回目照射を良好に且つ安定的に行うことができる。その結果、本発明では、例えば結晶化半導体膜の上に作製するTFTのチャネル領域に結晶粒界が入らないような二次元的に大きい結晶粒を生成することができ、ひいてはトランジスタの移動度を安定に向上させることができる。
以下、本発明の実施形態の説明に先立って、本発明において新たに認識された課題および本発明の基本的な考え方を説明する。特開2004−119919号公報には明確に記載されていないが、この公報は次のような内容を含むものと解釈される。この公報に提案された結晶化方法では、1回目の光照射(以下、「1回目照射」という)により、図1の左図に示すように、光強度の山谷(ここで、「山」は光強度の最も高い箇所を表し、「谷」は光強度の最も低い箇所を表している)に応じて一方向(図1の紙面において上下方向)に細長い結晶粒が生成される。図1中の矩形状領域内の多数の実線は結晶粒界を表し、これらの実線で囲まれた空白領域の内部は単結晶であることを表している。
2回目の光照射(以下、「2回目照射」という)では、1回目照射の光強度分布を90°回転させて得られる光強度分布の光を照射するが、光強度の谷の部分では半導体膜は溶融しないため、その部分の結晶方位が維持された状態で結晶成長する。例えば図1の左図に示すAB、BC、CD間は1つの単結晶に含まれ、この部分は同じ結晶方位を保って図1の紙面において水平方向に結晶成長する。その結果、図1の右図に示すような結晶構造が得られることが期待される。
本発明では、後述するように、半導体膜の溶融強度として定義される閾値以上の光が照射される領域では横方向に結晶成長するが、閾値よりも小さい強度の光が照射される領域では半導体膜は全く溶融しないものとみなす。また、本発明では、結晶粒界とはキャリアの著しい散乱を引き起こすランダム粒界を意味するものとし、比較的軽微な散乱しか引き起こさない双晶粒界は無視するものとする。この結晶粒界は、結晶の成長方向に対して完全に平行にはならず斜めになる。また、この結晶粒界の角度分布はランダムであり、1回目照射と2回目照射とで変わらない。
図1の左図と右図とを比較すると、1回目照射よりも2回目照射の方が結晶粒界の密度が小さくなることが分かる。これらの結晶の上にトランジスタを作製する場合、キャリアが結晶粒界により散乱されにくくするために、チャネル方向が結晶の成長方向と平行になるようにトランジスタを作製する。このとき、1回目照射後にトランジスタを作製した場合に得られる構造は図2(a)に示す通りであり、2回目照射後にトランジスタを作製した場合に得られる構造は図2(b)に示す通りである。
キャリアがチャネル方向(図2の紙面において水平方向)に完全に平行に移動するものと考えると、キャリアが結晶粒界30に衝突する確率は、ソースSOとドレインDRとの間のチャネルCHをチャネル方向に投影した像の面積Aaと結晶粒界をチャネル方向に投影した像の面積Ab,Acとの面積比Ab/Aa,Ac/Aaに等しい。この面積比の値を「投影粒界密度」と名づけてRで表す。図2(a)および(b)から分かるように、Rは近似的に結晶粒界30の密度に比例する。トランジスタにおける移動度μは、近似的に次の式(1)で表される。
μ=μ0−k×R (1)
式(1)において、μ0は結晶粒界が全くない場合の移動度であり、kは比例定数であり、Rは投影粒界密度である。図2(a)と図2(b)とを比較すると、1回目照射後よりも2回目照射後の方が投影粒界密度Rは低くなり、ひいては移動度μが高くなるので、2回目照射後にトランジスタを作製することが望ましいことがわかる。このように光強度分布の勾配方向を90度回転させて2回光照射を行う「二回照射法」の考え方は、特開2004−119919号公報以外の文献などにも開示されており、既に公知である。
2回目照射では、V字型の光強度勾配分布の底の光強度(以下、「最低強度」と呼ぶ)が、非単結晶半導体膜が溶融する光強度(以下、「溶融強度」と呼ぶ)よりも僅かに低いことが重要である。図3に模式的に示すように、2回目照射のための光強度勾配分布の最低強度31が半導体膜の溶融強度32よりも低過ぎると、半導体膜の非溶融部分33では1回目照射後に得られた結晶構造が2回目照射後にもそのまま幅広く残ってしまう。この非溶融部分33は、2回目照射での結晶成長方向(図3の紙面において水平方向)にほぼ垂直な粒界が存在する可能性があるため、チャネルに含めることができない。その結果、チャネルとして使用可能な領域を十分に確保することができない。
また、図4に模式的に示すように、2回目照射のための光強度勾配分布の最低強度31が半導体膜の溶融強度32よりも高いと、半導体膜の全面が溶融してしまい、2回目照射後には1回目照射後と同様の結晶構造しか得られない。2回目照射後に良好な結晶構造を得るには、図5に模式的に示すように、2回目照射のための光強度勾配分布の最低強度31を半導体膜の溶融強度32よりも僅かに小さく設定することが求められる。この場合、2回目照射後に非溶融部分がほとんど発生しないので、2回目照射での結晶成長方向(図5の紙面において水平方向)にほぼ垂直な粒界が存在する可能性が小さくなり、チャネルとして使用可能な領域を十分に確保することができる。
以上のように、二回照射法では、2回目照射において光強度勾配分布の最低強度と半導体膜の溶融強度との関係を高精度に制御することが求められる。しかしながら、光源の出力強度の変動、光学系の劣化・変化、光変調素子の作製誤差などに起因して、光強度勾配分布の最低強度は変動し易い。特に、結晶化装置の光源に好適なエキシマレーザでは、パルス毎に光強度が変動し易いことが知られている。また、半導体膜の溶融強度(概ね数百mJ/cm2)も、アモルファス結晶膜およびその上下層の膜厚・材質により変化し易い。そのため、二回照射法において2回目照射を良好に且つ安定的に行うことは困難である。
ちなみに、1回目照射においては、光強度勾配分布の最低強度と半導体膜の溶融強度との関係を高精度に制御することは求められない。最低強度が低過ぎると底の部分が溶融することなく非単結晶のまま残ってしまうが、最低強度が高過ぎる分には半導体膜の全面が溶融しても、最終的には最低強度に対応する領域から結晶成長が開始するからである。このように、1回目照射では、光強度勾配分布の最低強度を半導体膜の溶融強度よりもある程度高めに設定すれば、特に問題は発生しない。
以下、本発明では、二回照射法における2回目照射を良好に且つ安定的に行うために、所定方向に沿って光強度がV字状に一次元的に変化するV字型光強度分布と、このV字型光強度分布の底部において上記所定方向に沿って光強度がディップ状に一次元的に変化するディップ型光強度分布との合成分布の光を、2回目照射時に非単結晶半導体膜に照射する手法を提案する。また、本発明では、V字型光強度分布とディップ型光強度分布との合成分布の光を生成するための光変調素子の具体的な構成を提案する。
本発明の実施形態を、添付図面に基づいて説明する。図6は、本発明の実施形態にかかる結晶化装置の構成を概略的に示す図である。図7は、図6の照明系の内部構成を概略的に示す図である。図6および図7を参照すると、本実施形態の結晶化装置は、入射光束を位相変調して所定の光強度分布を有する光束を形成するための光変調素子1と、光変調素子1を照明するための照明系2と、結像光学系3と、被処理基板4を保持するための基板ステージ5とを備えている。
光変調素子1の構成および作用については後述する。照明系2は、たとえば308nmの波長を有するレーザ光を供給するXeClエキシマレーザ光源2aを備えている。光源2aとして、KrFエキシマレーザ光源やYAGレーザ光源のように被処理基板4を溶融するエネルギー光線を出射する性能を有する他の適当な光源を用いることもできる。光源2aから供給されたレーザ光は、ビームエキスパンダ2bを介して拡大された後、第1フライアイレンズ2cに入射する。
こうして、第1フライアイレンズ2cの後側焦点面には複数の小光源が形成され、これらの複数の小光源からの光束は第1コンデンサー光学系2dを介して、第2フライアイレンズ2eの入射面を重畳的に照明する。その結果、第2フライアイレンズ2eの後側焦点面には、第1フライアイレンズ2cの後側焦点面よりも多くの複数の小光源が形成される。第2フライアイレンズ2eの後側焦点面に形成された複数の小光源からの光束は、第2コンデンサー光学系2fを介して、光変調素子1を重畳的に照明する。
第1フライアイレンズ2cと第1コンデンサー光学系2dとにより、第1ホモジナイザが構成されている。この第1ホモジナイザにより、光源2aから射出されたレーザ光について、光変調素子1上での入射角度に関する均一化が図られる。また、第2フライアイレンズ2eと第2コンデンサー光学系2fとにより、第2ホモジナイザが構成されている。この第2ホモジナイザにより、第1ホモジナイザからの入射角度が均一化されたレーザ光について、光変調素子1上での面内各位置での光強度に関する均一化が図られる。
光変調素子1により位相変調されたレーザ光は、結像光学系3を介して、被処理基板4に入射する。ここで、結像光学系3は、光変調素子1の位相パターン面と被処理基板4とを光学的に共役に配置している。換言すれば、被処理基板4(厳密には被処理基板4の被照射面)は、光変調素子1の位相パターン面と光学的に共役な面(結像光学系3の像面)に設定されている。
結像光学系3は、例えば、正レンズ群3aと、正レンズ群3bと、これらのレンズ群の間に配置された開口絞り3cとを備えている。開口絞り3cの開口部(光透過部)の大きさ(ひいては結像光学系3の像側開口数NA)は、被処理基板4の半導体膜上(被照射面)において所要の光強度分布を発生させるように設定されている。なお、結像光学系3は、屈折型の光学系であってもよいし、反射型の光学系であってもよいし、屈折反射型の光学系であってもよい。
被処理基板4は、基板上に、下層絶縁膜、非単結晶半導体薄膜、上層絶縁膜の順に成膜することにより構成されている。さらに詳細には、本実施形態では、被処理基板4は、たとえば液晶ディスプレイ用板ガラスの上に、化学気相成長法(CVD)により、下地絶縁膜、非単結晶半導体膜(例えば非晶質シリコン膜)、およびキャップ膜が順次形成されたものである。下地絶縁膜およびキャップ膜は、絶縁膜、例えばSiO2膜である。下地絶縁膜は、非晶質シリコン膜とガラス基板とが直接接触して、ガラス基板中のNaなどの異物が非晶質シリコン膜に混入するのを防止し、非晶質シリコン膜の熱が直接ガラス基板に伝わるのを防止する。
非晶質シリコン膜は、結晶化される半導体膜である。キャップ膜は、非晶質シリコン膜に入射する光ビームの一部により加熱され、この加熱された温度を蓄熱する。この蓄熱効果は、光ビームの入射が遮断されたとき、非晶質シリコン膜の被照射面において高温部が相対的に急速に降温するが、この降温勾配を緩和させ、大粒径の横方向の結晶成長を促進させる。被処理基板4は、真空チャックや静電チャックなどにより基板ステージ5上において予め定められた所定の位置に位置決めされて保持されている。
図8は、本実施形態にかかる光変調素子の構成、およびこの光変調素子を用いて被処理基板上に形成される光強度分布を概略的に示す図である。本実施形態の光変調素子1は、図8の上図に示すように、基本パターン領域1Aと基本パターン領域1Bとの一方向(図8の紙面において水平方向)に沿った繰り返し構造により構成されている。基本パターン領域1Aでは、図中斜線部で示す矩形状の領域1Aaが+60度の位相値を有し、図中空白部で示す領域1Abが0度の位相値を有する。
基本パターン領域1Bでは、図中斜線部で示す矩形状の領域1Baが−60度の位相値を有し、図中空白部で示す領域1Bbが0度の位相値を有する。本明細書では、光変調素子の説明において位相値を用いる場合、その値は光が光変調素子を通過するときの位相変調量を表し、位相進みの方向を正とする。例えば、基準となる位相値0度に対して、+60度は位相進みを、−60度は位相遅れを意味する。これらの位相変調は、例えば光透過性基板の表面の凹凸形状などにより実現される。
基本パターン領域1Aおよび1Bのピッチは、結像光学系3の像面換算で11μmである。換言すると、基本パターン領域1Aおよび1Bでは、結像光学系3の像面換算で1μm×1μmのサイズを有する正方形状のセル(単位領域)が、縦横に且つ稠密に5個×11個並んでいる。ここで、結像光学系3の像面換算でのセルのサイズ1μm×1μmは、結像光学系3の点像分布範囲の直径、すなわち1.22λ/NA(λは光の波長、NAは結像光学系3の像側開口数)よりも小さく設定されている。
基本パターン領域1Aでは、各セルにおける領域1Aaの占有面積率(すなわち各セルにおける領域1Aaと1Abとの割合)が、基本パターン領域のピッチ方向(図8の紙面において水平方向)に沿って変化している。さらに具体的には、ピッチ方向に沿った領域1Aaの占有面積率は、基本パターン領域1Aの中央において最も小さく、その両端すなわち基本パターン領域1Aと1Bとの境界線に向かって単調に増大している。別の表現をすれば、基本パターン領域1Aでは、単位領域であるセルにおける領域1Aaの占有面積率が、上記境界線の近傍において0.5に近づくように増大しており、上記境界線に隣接するセルにおける領域1Aaの占有面積率は0.5である。
同様に、基本パターン領域1Bでは、各セルにおける領域1Baの占有面積率(すなわち各セルにおける領域1Baと1Bbとの割合)が、基本パターン領域のピッチ方向に沿って変化している。さらに具体的には、ピッチ方向に沿った領域1Baの占有面積率は、基本パターン領域1Bの中央において最も小さく、その両端すなわち上記境界線に向かって単調に増大している。別の表現をすれば、基本パターン領域1Bでは、単位領域であるセルにおける領域1Baの占有面積率が、上記境界線の近傍において0.5に近づくように増大しており、上記境界線に隣接するセルにおける領域1Baの占有面積率は0.5である。
図8の上図において模式的に示すように、ピッチ方向に沿って基本パターン領域1Aの中央近傍の位置する領域41では、この領域41を介して得られる像面での光の複素振幅に対応するベクトル和41aがほぼ最大になっている。ここで、図中の点線の円は点像分布範囲を表し、この中での光変調量の積分が、近似的に像面での光の複素振幅に比例する。上記のベクトル和はこの積分を模式的に表すものである。基本パターン領域1Aと1Bとの境界線上に位置する領域44では、この領域44を介して得られる光強度に対応するベクトル和44aが最小になっている。ピッチ方向に沿って領域41と44との間に位置する領域42では、この領域42を介して得られる光強度に対応するベクトル和42aがベクトル和41aよりも小さくベクトル和44aよりも大きくなっている。ピッチ方向に沿って領域42と44との間に位置する領域43では、この領域43を介して得られる光強度に対応するベクトル和43aがベクトル和42aよりも小さくベクトル和44aよりも大きくなっている。
本実施形態では、図8の上図に示す光変調素子1を用いて被処理基板4上に形成される光強度分布を計算により求めた。計算条件は、以下の通りである。すなわち、光の波長λは308nmであり、結像光学系3の像側開口数NAは0.15であり、コヒーレンスファクター(照明σ値;照明系2の射出側開口数/結像光学系3の物体側開口数)は0.5であり、結像光学系3の結像倍率は1/5である。したがって、結像光学系3の物体側開口数は0.03である。
本実施形態では、計算の結果、図8の下図に示すような光強度分布が得られた。図8の下図では、縦軸が無変調のときの光強度を1に規格化したときの光強度(すなわち光強度分布の最大値を1に規格化したときの光強度)を、横軸が被処理基板4上の位置を示している。また、図8の上図に示す光変調素子1を実際に作製し、作製した光変調素子1および結像光学系3を用いて被処理基板4上に形成される光強度分布を計測した。計測の結果、図8の下図に示す光強度分布とほぼ同じ結果を得た。
図8の下図を参照すると、光変調素子1を用いて被処理基板4上に形成される光強度分布は、基本パターン領域1A,1Bのピッチ方向に沿って光強度がV字状に一次元的に変化するV字型光強度分布51と、このV字型光強度分布51の底部においてピッチ方向に沿って光強度がディップ状(急激に降下した直後に急激に上昇する状態)に一次元的に変化するディップ型光強度分布52との合成分布である。この場合、半導体膜の溶融強度が例えば0.55と0.75との間で0.2程度の強度範囲に亘って変化しても、非溶融領域の幅があまり大きく変動することなく比較的狭く維持されることがわかる。図8の下図では、図面の明瞭化のために、溶融強度が0.65の場合に形成される非溶融領域の幅を破線で示している。
図9は、比較例にかかる光変調素子の構成、およびこの光変調素子を用いて被処理基板上に形成される光強度分布を概略的に示す図である。比較例の光変調素子10は、光変調素子1を用いて形成されるV字型光強度分布51とほぼ同じ勾配のV字型光強度分布が得られるように設計されている。具体的に、光変調素子10は、図9の上図に示すように、基本パターン領域10Aの一方向(図9の紙面において水平方向)に沿った繰り返し構造により構成されている。
基本パターン領域10Aでは、図中斜線部で示す矩形状の領域10Aaが+60度の位相値を有し、図中空白部で示す領域10Abが0度の位相値を有する。基本パターン領域10Aのピッチは、結像光学系3の像面換算で11μmである。換言すると、基本パターン領域10Aでは、結像光学系3の像面換算で1μm×1μmのサイズを有する正方形状のセル(単位領域)が、縦横に且つ稠密に5個×11個並んでいる。
基本パターン領域10Aでは、各セルにおける領域10Aaの占有面積率(すなわち各セルにおける領域10Aaと10Abとの割合)が、基本パターン領域10Aのピッチ方向(図9の紙面において水平方向)に沿って変化している。さらに具体的には、ピッチ方向に沿った領域10Aaの占有面積率は、その中央において最も大きく、その両端に向かって単調に減少している。
比較例では、図9の上図に示す光変調素子10を用いて被処理基板4上に形成される光強度分布を計算により求めた。計算条件は、上述の実施形態における条件と同じである。比較例では、計算の結果、図9の下図に示すように、本実施形態の光変調素子1を用いて形成されるV字型光強度分布51とほぼ同じ勾配のV字型光強度分布53が得られた。図9の下図では、図8の下図と同様に、縦軸が規格化された光強度を、横軸が被処理基板4上の位置を示している。
また、図9の上図に示す光変調素子10を実際に作製し、作製した光変調素子10および結像光学系3を用いて被処理基板4上に形成される光強度分布を計測した。計測の結果、図9の下図に示す光強度分布とほぼ同じ結果を得た。比較例の場合、半導体膜の溶融強度が上述の実施形態と同じ0.2程度の強度範囲に亘って、例えば0.6と0.8との間で変化すると、例えば溶融強度が0.8の場合に非溶融領域の幅が非常に大きくなったり、例えば溶融強度が0.6〜約0.7の場合に非溶融領域が全く生成されなかったりすることがわかる。
本実施形態では、光変調素子1および被処理基板4を実際に作製し、作製した被処理基板4に対して二回照射実験を行った。比較例では、光変調素子10および被処理基板4を実際に作製し、作製した被処理基板4に対して二回照射実験を行った。被処理基板4の作製に際して、厚さ700μmのガラス基板を準備し、プラズマCVDにより、ガラス基板の上に下層絶縁膜として厚さ300nmのSiO2膜を形成し、下層絶縁膜の上に非単結晶半導体膜として厚さ50nmの非晶質シリコン膜を形成し、非単結晶半導体膜の上に上層絶縁膜(キャップ膜)として厚さ300nmのSiO2膜を形成した。このように、被処理基板4と非単結晶半導体膜とは一体的なものである。
本実施形態では、600mJ/cm2のフルエンスで光変調素子1を用いて1回目照射を行い、被処理基板4を90度だけ回転させた後に、600mJ/cm2のフルエンスで同じく光変調素子1を用いて2回目照射を行った。このフルエンスは、結晶構造が安定に得られる条件であって、図8の下図における溶融強度0.65に相当している。その後、被処理基板4の最表面のSiO2膜(キャップ膜)をドライエッチングにより除去し、MOS型TFTを作製し、作製したトランジスタの移動度を測定した。
比較例においても本実施形態と同様に、600mJ/cm2のフルエンスで光変調素子10を用いて1回目照射を行い、被処理基板4を90度だけ回転させた後に、600mJ/cm2のフルエンスで同じく光変調素子10を用いて2回目照射を行った。その後、被処理基板4の最表面のSiO2膜(キャップ膜)をドライエッチングにより除去し、MOS型TFTを作製し、作製したトランジスタの移動度を測定した。
2回目照射後に得られた結晶構造を透過電子線顕微鏡にて観察したところ、光変調素子10を用いた比較例では、図3および図4に模式的に示すような好ましくない結晶構造と図5に模式的に示すような良好な結晶構造とが混在し、結晶の形態に大きなバラツキが見られた。これに対し、光変調素子1を用いた本実施形態では、図5に模式的に示すような良好な結晶構造が支配的であった。また、2回目照射後に作製したトランジスタの移動度を測定したところ、光変調素子10を用いた比較例では移動度に大きなバラツキが見られたが、光変調素子1を用いた本実施形態では移動度のバラツキは極めて小さかった。また、このとき、パルスごとの光出力強度の変動率が±2.5%のレーザを用いたが、比較例ではパルスごとに結晶構造に変動が見られたものの、本実施形態では安定した結晶構造が得られた。
以上のように、本実施形態では、二回照射法の2回目照射に際して、図8の上図に示すような構成を有する光変調素子1を用いて、V字型光強度分布51とディップ型光強度分布52との合成分布の光を生成し、この合成分布の光を被処理基板4の非単結晶半導体膜に照射している。したがって、光強度分布の最低強度および半導体膜の溶融強度がある程度変動しても、2回目照射直後に非単結晶半導体膜上に生成される非溶融領域の幅があまり大きく変動することなく比較的狭く維持される。その結果、本実施形態では、光強度分布の最低強度と半導体膜の溶融強度との関係を高精度に制御して、2回目照射を良好に且つ安定的に行うことができるので、例えば結晶化半導体膜の上に作製するTFTのチャネル領域に結晶粒界が入らないような二次元的に大きい結晶粒を生成することができ、ひいてはトランジスタの移動度を安定に向上させることができる。
なお、上述の実施形態では、光変調素子1を用いて1回目照射を行った後に、同じく光変調素子1を用いて2回目照射を行っている。しかしながら、これに限定されることなく、例えば比較例にかかる光変調素子10を用いて1回目照射を行い、本実施形態にかかる光変調素子1を用いて2回目照射を行っても、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。換言すると、1回目照射と2回目照射とで同一の光変調素子を用いることもできるし、1回目照射と2回目照射とで異なる光変調素子を用いることもできる。
なお、上述の実施形態では、1回目照射と2回目照射との間に被処理基板4を90度だけ回転させている。しかしながら、これに限定されることなく、例えば1回目照射と2回目照射とで同じ光変調素子を用いる場合、1回目照射と2回目照射との間に光変調素子を約90度回転させてもよい。さらに一般的には、1回目照射と2回目照射との間に、光変調素子と被処理基板の非単結晶半導体膜とを所定の回転軸線廻りに約90度相対的に回転させてもよい。
図10は、本実施形態の結晶化装置を用いて結晶化された領域に電子デバイスを作製する工程を示す工程断面図である。図10(a)に示すように、透明の絶縁基板80(例えば、アルカリガラス、石英ガラス、プラスチック、ポリイミドなど)の上に、下地膜81(例えば、膜厚50nmのSiNおよび膜厚100nmのSiO2積層膜など)および非晶質半導体膜82(例えば、膜厚50nm〜200nm程度のSi,Ge,SiGeなどの半導体の膜)および不図示のキャップ膜82a(例えば、膜厚30nm〜300nmのSiO2膜など)を、化学気相成長法やスパッタ法などを用いて成膜した被処理基板5を準備する。
そして、本実施形態にしたがう結晶化装置を用いて、非晶質半導体膜82の表面の予め定められた領域に、レーザ光83(例えば、KrFエキシマレーザ光やXeClエキシマレーザ光など)を照射する。こうして、図10(b)に示すように、大粒径の結晶を有する多結晶半導体膜または単結晶化半導体膜84が生成される。次に、キャップ膜82aをエッチングにより半導体膜84から除去した後、図10(c)に示すように、フォトリソグラフィ技術を用いて多結晶半導体膜または単結晶化半導体膜84を例えば薄膜トランジスタを形成するための領域となる島状の半導体膜85に加工し、表面にゲート絶縁膜86として膜厚20nm〜100nmのSiO2膜を化学気相成長法やスパッタ法などを用いて成膜する。
さらに、図10(d)に示すように、ゲート絶縁膜上にゲート電極87(例えば、シリサイドやMoWなど)を形成し、ゲート電極87をマスクにして不純物イオン88(Nチャネルトランジスタの場合にはリン、Pチャネルトランジスタの場合にはホウ素)をイオン注入する。その後、窒素雰囲気でアニール処理(例えば、450°Cで1時間)を行い、不純物を活性化して島状の半導体膜85にソース領域91、ドレイン領域92を形成する。次に、図10(e)に示すように、層間絶縁膜89を成膜してコンタクト穴をあけ、チャネル90でつながるソース91およびドレイン92に接続するソース電極93およびドレイン電極94を形成する。
以上の工程において、図10(a)および(b)に示す工程で生成された多結晶半導体膜または単結晶化半導体膜84の大粒径結晶の位置に合わせて、即ち、結晶粒内にチャネル90を形成する。以上の工程により、多結晶トランジスタまたは単結晶化半導体に薄膜トランジスタ(TFT)を形成することができる。こうして製造された多結晶トランジスタまたは単結晶化トランジスタは、液晶表示装置(ディスプレイ)やEL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイなどの駆動回路や、メモリ(SRAMやDRAM)やCPUなどの集積回路などに適用可能である。
通常の二回照射法により得られる結晶構造を模式的に示す図である。 (a)は図1の1回目照射後にトランジスタを作製した場合に得られる構造を、(b)は図1の2回目照射後にトランジスタを作製した場合に得られる構造を示す図である。 2回目照射の光強度分布の最低強度が溶融強度よりも低過ぎる場合に得られる結晶構造を模式的に示す図である。 2回目照射の光強度分布の最低強度が溶融強度よりも高い場合に得られる結晶構造を模式的に示す図である。 2回目照射の光強度分布の最低強度が溶融強度よりも僅かに低い場合に得られる結晶構造を模式的に示す図である。 本発明の実施形態にかかる結晶化装置の構成を概略的に示す図である。 図6の照明系の内部構成を概略的に示す図である。 本実施形態にかかる光変調素子の構成、およびこの光変調素子を用いて被処理基板上に形成される光強度分布を概略的に示す図である。 比較例にかかる光変調素子の構成、およびこの光変調素子を用いて被処理基板上に形成される光強度分布を概略的に示す図である。 本実施形態の結晶化装置を用いて電子デバイスを作製する工程を示す工程断面図である。
符号の説明
1 光変調素子
2 照明系
2a 光源
2b ビームエキスパンダ
2c,2e フライアイレンズ
2d,2f コンデンサー光学系
3 結像光学系
4 被処理基板
5 基板ステージ

Claims (13)

  1. 所定の光強度分布の光を非単結晶半導体膜に照射して結晶化半導体膜を生成する結晶化方法であって、
    第1方向に沿って強度勾配を有する光強度勾配分布の光を前記非単結晶半導体膜に照射する1回目照射工程と、
    前記第1方向とほぼ直交する第2方向に沿って光強度がV字状に一次元的に変化するV字型光強度分布と、該V字型光強度分布の底部において前記第2方向に沿って光強度がディップ状に一次元的に変化するディップ型光強度分布との合成分布の光を、前記非単結晶半導体膜に照射する2回目照射工程とを含む結晶化方法。
  2. 前記1回目照射工程と前記2回目照射工程との間に、前記非単結晶半導体膜を所定の回転軸線廻りに約90度回転させる工程を含む請求項1に記載の結晶化方法。
  3. 前記1回目照射工程では、第1の光変調素子を介して生成された前記光強度勾配分布の光を前記非単結晶半導体膜に照射し、
    前記2回目照射工程では、第2の光変調素子を介して生成された前記合成分布の光を前記非単結晶半導体膜に照射する請求項1または2に記載の結晶化方法。
  4. 前記1回目照射工程と前記2回目照射工程とで同じ光変調素子を用いる請求項3に記載の結晶化方法。
  5. 前記1回目照射工程と前記2回目照射工程との間に、前記光変調素子と前記非単結晶半導体膜とを所定の回転軸線廻りに約90度相対的に回転させる工程を含む請求項4に記載の結晶化方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の結晶化方法を用いて製造されたデバイス。
  7. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の結晶化方法に用いられて前記合成分布の光を形成する光変調素子。
  8. 入射光に基づいて所定の光強度分布を形成する光変調素子であって、
    前記光変調素子の基本パターンは、第1位相値を有する第1領域と第2位相値を有する第2領域との割合が所定方向に沿って単位領域毎に変化する第1基本パターン領域と、前記所定方向に沿って前記第1基本パターン領域に隣接して配置され、前記第1位相値を有する第1領域と第3位相値を有する第3領域との割合が前記所定方向に沿って単位領域毎に変化する第2基本パターン領域とを備え、
    前記第1基本パターン領域では、前記単位領域における前記第2領域の占有面積率が、前記第1基本パターン領域と前記第2基本パターン領域との境界線に向かって増大し、
    前記第2基本パターン領域では、前記単位領域における前記第3領域の占有面積率が前記境界線に向かって増大している光変調素子。
  9. 前記第1基本パターン領域および前記第2基本パターン領域では、前記占有面積率が前記境界線の近傍において0.5に近づくように単調に増大している請求項8に記載の光変調素子。
  10. 前記第1位相値に対する前記第2位相値の相対位相量と、前記第1位相値に対する前記第3位相値の相対位相量とは、その絶対値が互いに等しく且つ符号が異なる請求項8または9に記載の光変調素子。
  11. 請求項8乃至10のいずれか1項に記載の光変調素子を介した光に基づいて所定の光強度分布を所定面に形成する結像光学系を備え、前記所定の光強度分布を有する光を非単結晶半導体膜に照射して結晶化半導体膜を生成する結晶化装置。
  12. 前記結像光学系の像面換算による前記単位領域の大きさは、前記結像光学系の点像分布範囲の直径よりも小さい請求項11に記載の結晶化装置。
  13. 請求項8乃至10のいずれか1項に記載の光変調素子を介して生成された所定の光強度分布の光を非単結晶半導体膜に照射して結晶化半導体膜を生成する結晶化方法。
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