JP2008243787A - 燃料電池システム及び制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 燃料の有効な利用を可能にした燃料電池システム及び燃料電池システムの制御方法を提供する。
【解決手段】 液体燃料により電力を発電する燃料電池本体1の燃料電池発電部101の状態情報として発熱温度を検出し、この発熱温度が予め設定されたポンプ停止設定値T3を超えたとき、電池発電部101へ燃料を供給するポンプ104の動作を停止して電池発電部101の発電を止めるとともに、オフタイマー705を動作し、発熱温度が予め設定されたポンプ動作設定値より下がったときオフタイマー705のタイムアウトを待ってポンプ104を再動作させ電池発電部101の発電を再開させる。
【選択図】 図1
【解決手段】 液体燃料により電力を発電する燃料電池本体1の燃料電池発電部101の状態情報として発熱温度を検出し、この発熱温度が予め設定されたポンプ停止設定値T3を超えたとき、電池発電部101へ燃料を供給するポンプ104の動作を停止して電池発電部101の発電を止めるとともに、オフタイマー705を動作し、発熱温度が予め設定されたポンプ動作設定値より下がったときオフタイマー705のタイムアウトを待ってポンプ104を再動作させ電池発電部101の発電を再開させる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、燃料電池システム及びこの燃料電池システムの制御方法に関する。
携帯電話機や携帯情報端末などの電子機器の小型化は目覚しいものがあり、これら電子機器の小型化とともに、電源として燃料電池を使用することが試みられている。燃料電池は、燃料と空気を供給するのみで、発電することができ、燃料のみを交換すれば連続して発電できるという利点を有するため、小型化が実現できれば、小型の電子機器の電源として極めて有効である。
そこで、最近、燃料電池として、直接メタノール型燃料電池(以下、DMFC;Direct Methanol Fuel Cellと称する。)が注目されている。かかるDMFCは、液体燃料の供給方式によって分類され、気体供給型や液体供給型等のアクティブ方式のものと、燃料収容部内の液体燃料を電池内部で気化させて燃料極に供給する内部気化型等のパッシブ方式のものがあり、これらのうち、パッシブ方式のものはDMFCの小型化に対して特に有利である。
従来、このようなパッシブ方式のDMFCとして、特許文献1に開示されるように、例えば燃料極、電解質膜および空気極を有する膜電極接合体(燃料電池セル)を、樹脂製の箱状容器からなる燃料収容部上に配置した構造のものが考えられている。
また、DMFCの燃料電池セルと燃料収容部とを流路を介して接続する構成のものも特許文献2〜4に開示されている。これら特許文献2〜4は、燃料収容部から供給された液体燃料を燃料電池セルに流路を介して供給することによって、流路の形状や径等に基づいて液体燃料の供給量を調整可能としたもので、特に、特許文献3では燃料収容部から流路にポンプで液体燃料を供給している。また、ポンプに代えて、流路に電気浸透流を形成する電界形成手段を用いることも記載されている。さらに特許文献4には電気浸透流ポンプを用いて液体燃料等を供給することが記載されている。
国際公開第2005/112172号パンフレット
特表2005−518646号公報
特開2006−085952号公報
米国特許公開第2006/0029851号公報
特開2006−286321号公報
ところで、従来、DMFCへの燃料供給は、ポンプを連続動作させて、液体収容部から連続して液体燃料を供給するようにしている。しかし、この方法では、DMFCの発電状態に関係なく液体燃料が連続供給されるため、燃料過剰の状態でDMFCが動作し、無駄に燃料が消費され、経済的にも不利になるという問題があった。
また、DMFCは、液体燃料が燃料極全面に行き渡り発電動作が立ち上がるまでに時間がかかることがあり、このような場合も液体燃料が連続して供給されるとDMFCの発電動作の立ち上がりとともに、DMFC出力が急激に増加し、大量の発熱による温度上昇によりDMFC自身を破損する虞もあった。
従来、特許文献5に開示されるように燃料電池出力および温度に応じて燃料ポンプを作動させるものが考えられているが、かかる特許文献5は、燃料電池出力および温度から混合タンク中のアルコール濃度を制御するものであり、液体燃料の効率的な利用などついての開示はなされていない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、燃料の有効利用を可能にした燃料電池システム及び制御方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、液体燃料により電力を発電する燃料電池本体と、前記燃料電池本体の状態情報を検出する状態情報検出手段と、前記燃料電池本体の状態情報に対し前記燃料電池本体の動作設定値及び停止設定値を設定する設定手段、前記燃料電池本体の動作時間を設定するオンタイマー、前記燃料電池本体の停止時間を設定するオフタイマーを有する制御手段とを具備し、前記燃料電池本体は、前記オンタイマーの設定された動作時間内の動作、及び前記オフタイマーの設定された停止時間内の停止により制御されるものであり、前記燃料電池本体の前記状態情報が前記停止設定値を超えたとき、前記オンタイマーのタイムアウト前に前記燃料電池本体の動作を停止するとともに、前記オフタイマーの動作を停止し、前記状態情報が前記動作設定値より下がったとき、前記燃料電池本体を動作開始するとともに、前記停止設定値を超えるまでは前記オンタイマーの動作時間による制御および前記オフタイマーの停止時間による制御を行うことを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載において、前記制御手段は、前記燃料電池本体の前記状態情報が前記停止設定値を超えることなく前記オンタイマーがタイムアウトになったとき前記燃料電池本体を停止させるとともに前記オフタイマーを動作し、前記燃料電池本体の前記状態情報が前記停止設定値を超えることなく前記オフタイマーがタイムアウトになったとき前記燃料電池本体を再動作させることを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項1または2のいずれかに記載において、前記制御手段は、前記燃料電池本体の状態情報に対する異常設定値を設定する設定手段を有し、前記前記燃料電池本体の前記状態情報が前記異常設定値を超えたとき前記燃料電池本体の動作を強制停止させることを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項1記載において、前記オンタイマーにより設定される前記燃料電池本体の動作時間を前記オフタイマーにより設定される前記燃料電池本体の停止時間より短く設定したことを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項1記載において、前記制御手段は、さらに出力状態判定手段を有し、前記燃料電池本体の前記状態情報が前記停止設定値を超えることなく前記オンタイマーがタイムアウトになると、前記燃料電池本体を停止させるとともに、前記出力状態判定手段により前記燃料電池本体の出力低下が所定時間内に予め設定された変化量以上であると判定されると前記燃料電池本体を動作させることを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載において、前記燃料電池本体は、起電部を構成する燃料電池発電部、液体燃料を収容する燃料収容部及び前記燃料収容部から前記燃料電池発電部への液体燃料の供給を制御する燃料移送制御手段を有し、前記燃料電池本体の動作及び停止は、前記燃料移送制御手段に対する動作及び停止であることを特徴としている。
請求項7記載の発明は、請求項6記載において、前記状態情報検出手段により検出される前記燃料電池本体の状態情報は、前記燃料電池発電部の発熱温度、前記燃料電池発電部の出力電流、前記燃料電池発電部の発熱温度と前記燃料電池本体の外側温度との差温度の少なくとも1つであることを特徴としている。
請求項8記載の発明は、液体燃料により電力を発電する燃料電池本体を有する燃料電池システムの制御方法であって、前記燃料電池本体の動作時間を設定するオンタイマー、及び前記燃料電池本体の停止時間を設定するオフタイマーを具備し、前記燃料電池本体の状態情報を検出し、この検出された状態情報に対して設定される前記燃料電池本体の動作設定値及び停止設定値に対し、前記燃料電池本体の前記状態情報が前記停止設定値を超えたとき、前記オンタイマーのタイムアウト前に前記燃料電池本体の動作を停止させるとともに、前記オフタイマーの動作を停止し、前記状態情報が前記動作設定値より下がったとき前記燃料電池本体を動作開始するとともに、前記停止設定値を超えるまでは前記オンタイマーの動作時間による制御および前記オフタイマーの停止時間による制御を行うことを特徴としている。
本発明によれば、燃料の有効利用を可能にした燃料電池システム及び制御方法を提供できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に従い説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる燃料電池システムの概略構成を示している。
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる燃料電池システムの概略構成を示している。
図1において、1は燃料電池本体(DMFC)で、この燃料電池本体1は、起電部を構成する燃料電池発電部(セル)101、液体燃料を収容する燃料収容部102、燃料収容部102と燃料電池発電部(セル)101を接続する流路103及び燃料収容部102から燃料電池発電部(セル)101に液体燃料を移送するための燃料供給制御手段としてのポンプ104を有している。
図2は、このような燃料電池本体1をさらに詳細に説明するための断面図である。
この場合、燃料電池発電部101は、アノード触媒層11とアノードガス拡散層12とを有するアノード(燃料極)13と、カソード触媒層14とカソードガス拡散層15とを有するカソード(空気極/酸化剤極)16と、アノード触媒層11とカソード触媒層14とで挟持されたプロトン(水素イオン)伝導性の電解質膜17とから構成される膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly:MEA)を有している。
ここで、アノード触媒層11やカソード触媒層14に含有される触媒としては、例えばPt、Ru、Rh、Ir、Os、Pd等の白金族元素の単体、白金族元素を含有する合金等が挙げられる。アノード触媒層11にはメタノールや一酸化炭素等に対して強い耐性を有するPt−RuやPt−Mo等を用いることが好ましい。カソード触媒層14にはPtやPt−Ni等を用いることが好ましい。ただし、触媒はこれらに限定されるものではなく、触媒活性を有する各種の物質を使用することができる。触媒は炭素材料のような導電性担持体を使用した担持触媒、あるいは無担持触媒のいずれであってもよい。
電解質膜17を構成するプロトン伝導性材料としては、例えばスルホン酸基を有するパーフルオロスルホン酸重合体のようなフッ素系樹脂(ナフィオン(商品名、デュポン社製)やフレミオン(商品名、旭硝子社製)等)、スルホン酸基を有する炭化水素系樹脂等の有機系材料、あるいはタングステン酸やリンタングステン酸等の無機系材料が挙げられる。ただし、プロトン伝導性の電解質膜17はこれらに限られるものではない。
アノード触媒層11に積層されるアノードガス拡散層12は、アノード触媒層11に燃料を均一に供給する役割を果たすと同時に、アノード触媒層11の集電体も兼ねている。カソード触媒層14に積層されるカソードガス拡散層15は、カソード触媒層14に酸化剤を均一に供給する役割を果たすと同時に、カソード触媒層14の集電体も兼ねている。アノードガス拡散層12およびカソードガス拡散層15は多孔質基材で構成されている。
アノードガス拡散層12やカソードガス拡散層15には、必要に応じて導電層が積層される。これら導電層としては、例えばAuのような導電性金属材料からなるメッシュ、多孔質膜、薄膜等が用いられる。電解質膜17と後述する燃料分配機構105およびカバープレート18との間には、それぞれゴム製のOリング19が介在されており、これらによって燃料電池発電部101からの燃料漏れや酸化剤漏れを防止している。
カバープレート18は酸化剤である空気を取入れるための不図示の開口を有している。カバープレート18とカソード16との間には、必要に応じて保湿層や表面層が配置される。保湿層はカソード触媒層14で生成された水の一部が含浸されて、水の蒸散を抑制すると共に、カソード触媒層14への空気の均一拡散を促進するものである。表面層は空気の取入れ量を調整するものであり、空気の取入れ量に応じて個数や大きさ等が調整された複数の空気導入口を有している。
燃料電池発電部101のアノード(燃料極)13側には、燃料分配機構105が配置されている。燃料分配機構105には配管のような液体燃料の流路103を介して燃料収容部102が接続されている。
燃料収容部102には、燃料電池発電部101に対応した液体燃料が収容されている。液体燃料としては、各種濃度のメタノール水溶液や純メタノール等のメタノール燃料が挙げられる。液体燃料は必ずしもメタノール燃料に限られるものではない。液体燃料は、例えばエタノール水溶液や純エタノール等のエタノール燃料、プロパノール水溶液や純プロパノール等のプロパノール燃料、グリコール水溶液や純グリコール等のグリコール燃料、ジメチルエーテル、ギ酸、その他の液体燃料であってもよい。いずれにしても、燃料収容部102には燃料電池発電部101に応じた液体燃料が収容される。
燃料分配機構105には燃料収容部102から流路103を介して液体燃料が導入される。流路103は燃料分配機構105や燃料収容部102と独立した配管に限られるものではない。例えば、燃料分配機構105と燃料収容部102とを積層して一体化する場合、これらを繋ぐ液体燃料の流路であってもよい。燃料分配機構105は流路103を介して燃料収容部102と接続されていればよい。
ここで、燃料分配機構105は図3に示すように、液体燃料が流路103を介して流入する少なくとも1個の燃料注入口21と、液体燃料やその気化成分を排出する複数個の燃料排出口22とを有する燃料分配板23を備えている。燃料分配板23の内部には図2に示すように、燃料注入口21から導かれた液体燃料の通路となる空隙部24が設けられている。複数の燃料排出口22は燃料通路として機能する空隙部24にそれぞれ直接接続されている。
燃料注入口21から燃料分配機構105に導入された液体燃料は空隙部24に入り、この燃料通路として機能する空隙部24を介して複数の燃料排出口22にそれぞれ導かれる。複数の燃料排出口22には、例えば液体燃料の気化成分のみを透過し、液体成分は透過させない気液分離体(図示せず)を配置してもよい。これによって、燃料電池発電部101のアノード(燃料極)13には液体燃料の気化成分が供給される。なお、気液分離体は燃料分配機構105とアノード13との間に気液分離膜等として設置してもよい。液体燃料の気化成分は複数の燃料排出口22からアノード13の複数個所に向けて排出される。
燃料排出口22は燃料電池発電部101の全体に燃料を供給することが可能なように、燃料分配板23のアノード13と接する面に複数設けられている。燃料排出口22の個数は2個以上であればよいが、燃料電池発電部101の面内における燃料供給量を均一化する上で、0.1〜10個/cm2の燃料排出口22が存在するように形成することが好ましい。
燃料分配機構105と燃料収容部102の間を接続する流路103には、ポンプ104が挿入されている。このポンプ104は燃料を循環される循環ポンプではなく、あくまでも燃料収容部102から燃料分配機構105に液体燃料を移送する燃料供給ポンプである。このようなポンプ104で必要時に液体燃料を送液することによって、燃料供給量の制御性を高めるものである。この場合、ポンプ104としては、少量の液体燃料を制御性よく送液することができ、さらに小型軽量化が可能という観点から、ロータリーベーンポンプ、電気浸透流ポンプ、ダイアフラムポンプ、しごきポンプ等を使用することが好ましい。ロータリーベーンポンプはモータで羽を回転させて送液するものである。電気浸透流ポンプは電気浸透流現象を起こすシリカ等の焼結多孔体を用いたものである。ダイアフラムポンプは電磁石や圧電セラミックスによりダイアフラムを駆動して送液するものである。しごきポンプは柔軟性を有する燃料流路の一部を圧迫し、燃料をしごき送るものである。これらのうち、駆動電力や大きさ等の観点から、電気浸透流ポンプや圧電セラミックスを有するダイアフラムポンプを使用することがより好ましい。
また、ポンプ104には、後述する燃料供給制御回路5が接続され、ポンプ104の動作、停止が制御される。この点については後述する。
このような構成において、燃料収容部102に収容された液体燃料は、ポンプ104により流路103を移送され、燃料分配機構105に供給される。そして、燃料分配機構105から放出された燃料は、燃料電池発電部101のアノード(燃料極)13に供給される。燃料電池発電部101内において、燃料はアノードガス拡散層12を拡散してアノード触媒層11に供給される。液体燃料としてメタノール燃料を用いた場合、アノード触媒層11で下記の(1)式に示すメタノールの内部改質反応が生じる。なお、メタノール燃料として純メタノールを使用した場合には、カソード触媒層14で生成した水や電解質膜17中の水をメタノールと反応させて(1)式の内部改質反応を生起させる。あるいは、水を必要としない他の反応機構により内部改質反応を生じさせる。
CH3OH+H2O → CO2+6H++6e- …(1)
この反応で生成した電子(e-)は集電体を経由して外部に導かれ、いわゆる出力として負荷側に供給された後、カソード(空気極)16に導かれる。また、(1)式の内部改質反応で生成したプロトン(H+)は電解質膜17を経てカソード16に導かれる。カソード16には酸化剤として空気が供給される。カソード16に到達した電子(e-)とプロトン(H+)は、カソード触媒層14で空気中の酸素と下記の(2)式にしたがって反応し、この反応に伴って水が生成される。
この反応で生成した電子(e-)は集電体を経由して外部に導かれ、いわゆる出力として負荷側に供給された後、カソード(空気極)16に導かれる。また、(1)式の内部改質反応で生成したプロトン(H+)は電解質膜17を経てカソード16に導かれる。カソード16には酸化剤として空気が供給される。カソード16に到達した電子(e-)とプロトン(H+)は、カソード触媒層14で空気中の酸素と下記の(2)式にしたがって反応し、この反応に伴って水が生成される。
6e-+6H++(3/2)O2 → 3H2O …(2)
図1に戻って、このように構成された燃料電池本体1は、燃料電池発電部(セル)101に状態情報検出手段としての温度センサ106が設けられている。この温度センサ106は、燃料電池発電部(セル)101の状態情報として発熱温度Tを検出するもので、例えば、サーミスタや熱電対からなり、図2に示す燃料電池発電部(セル)101のカソード(空気極)16に配置されている。また、温度センサ106は、発熱温度Tに対応する検出信号を制御部7に出力する。制御部7については、後述する。
図1に戻って、このように構成された燃料電池本体1は、燃料電池発電部(セル)101に状態情報検出手段としての温度センサ106が設けられている。この温度センサ106は、燃料電池発電部(セル)101の状態情報として発熱温度Tを検出するもので、例えば、サーミスタや熱電対からなり、図2に示す燃料電池発電部(セル)101のカソード(空気極)16に配置されている。また、温度センサ106は、発熱温度Tに対応する検出信号を制御部7に出力する。制御部7については、後述する。
燃料電池本体1には、出力調整手段としてDC−DCコンバータ(電圧調整回路)2が接続されている。このDC−DCコンバータ2は、不図示のスイッチング要素とエネルギー蓄積要素を有し、これらスイッチング要素とエネルギー蓄積要素により燃料電池本体1で発電された電気エネルギーを蓄積/放出させ、燃料電池本体1からの比較的低い出力電圧を十分の電圧まで昇圧して生成される出力を発生する。このDC−DCコンバータ2の出力は、補助電源4に供給される。
なお、ここでは標準的な昇圧型のDC−DCコンバータ2を示したが、昇圧動作が可能なものならば、他の回路方式のものでも実施可能である。
DC−DCコンバータ2の出力端には、補助電源4が接続されている。この補助電源4は、DC−DCコンバータ2の出力により充電可能としたもので、電子機器本体3の瞬間的な負荷変動に対して電流を供給し、また、燃料枯渇状態になって前記燃料電池本体1が発電不能に陥った場合に電子機器本体3の駆動電源として用いられる。この補助電源4には、充放電可能な二次電池(例えばリチウムイオン充電池(LIB))や電気二重層コンデンサ)が用いられる。
補助電源4には、燃料供給制御回路5が接続されている。この燃料供給制御回路5は、補助電源4を電源としてポンプ104の動作を制御するもので、制御手段としての制御部7の指示に基づいてポンプ104をオン/オフ制御する制御信号を出力する。
燃料供給制御回路5には、制御部7が接続されている。
制御部7は、システム全体を制御するもので、ポンプ動作設定部701、ポンプ停止設定部702、異常設定部703、オンタイマー704及びオフタイマー705を有している。ポンプ動作設定部701は、ポンプ104の動作条件を設定するもので、ポンプ動作設定値として温度T1が設定されている。ポンプ停止設定部702は、ポンプ104の停止条件を設定するもので、ポンプ停止設定値として温度T3(>T1)が設定されている。異常設定部703は、ポンプ104の異常を設定するもので、異常設定値として温度T2(>T3)が設定されている。オンタイマー704は、ポンプ104の最大動作時間を設定するもので、オンタイマー時間としてt1が設定されている。オフタイマー705は、ポンプ104の最小停止時間を設定するもので、オフタイマー時間としてt2が設定されている。ここでは、オンタイマー時間t1は、例えば、t1≦t2×0.6程度に設定されている。つまり、オンタイマー時間t1に対応するポンプ104の動作時間(燃料が供給されている燃料電池本体1の動作時間)をオフタイマー時間t2に対応するポンプ104の停止時間(燃料が供給されない燃料電池本体1の停止時間)より短くして、ポンプ動作時間<ポンプ停止時間の関係に設定されている。
このような構成において、図4に示すフローチャートが実行される。
いま、補助電源4の出力が、燃料供給制御回路5に電源として供給されると、燃料供給制御回路5は、制御部7の指示によりポンプ104の駆動信号を出力する。これにより、ポンプ104が動作し(ステップ401)、燃料収容部102の液体燃料が流路103を介して燃料電池発電部101に供給され、燃料電池発電部101より発電出力が発生する。また、ポンプ104の動作とともに、オンタイマー704が動作する(ステップ402)。
この場合、燃料電池発電部101の発電動作とともに、燃料電池発電部101の発熱温度Tが上昇する。この発熱温度Tは、温度センサ106により検出され制御部7に送られる。発熱温度Tは、図5に示す実線のように時間経過とともに上昇していく(図示A期間)。
制御部7は、このときの発熱温度Tがポンプ停止設定部702のポンプ停止設定値(温度T3)より大きいかを判断する(ステップ403)。ここで、発熱温度Tがポンプ停止設定値(温度T3)より小さければ、ステップ404に進み、オンタイマー704がタイムアウトかを判断し、タイムアウトになっていなければ、ステップ403に戻って、発熱温度Tがポンプ停止設定値(温度T3)より大きいかを判断し続ける。
この状態で、オンタイマー704がタイムアウトになる前に、発熱温度Tがポンプ停止設定値(温度T3)を超えると(図5の実線(a)参照)、ステップ403でYESと判断し、ステップ406に進み、オンタイマー704をリセットする。また、燃料供給制御回路5は、制御部7の指示によりポンプ104の駆動を停止し、電池発電部101への燃料供給を断って発電動作を停止させる(ステップ407)。制御部7は、燃料電池発電部101の発熱温度Tがポンプ動作設定部701のポンプ動作設定値(温度T1)より小さいかを判断する(ステップ409)。この場合、燃料電池発電部101は、ポンプ104の動作停止により燃料供給を止められ、発電を停止しているので、発熱温度Tは、図5に示す実線のように、一旦上昇するものの時間経過とともに低下していく(図示B期間)。なお、本発明でいう燃料供給を断って発電動作を停止とは、電池発電部101に残留する燃料による発電を除外するものではない。
ここで、発熱温度Tがポンプ動作設定部701のポンプ動作設定値(温度T1)より大きければ、ステップ412に進む(このステップについては後述する。)。
この状態で、発熱温度Tがポンプ動作設定値(温度T1)より下がると(図5の実線(b)参照)、ステップ409でYESと判断し、ステップ401に戻って、ポンプ104を動作し、電池発電部101へ燃料を供給し、発電動作を再開させる。以下、ステップ402以降の動作を繰り返す。この場合、燃料電池発電部101での発熱温度Tは、ポンプ104が動作し、燃料電池発電部101が発電を開始しても所定時間遅れて(図5の実線(c)参照)上昇を始める。
一方、発熱温度Tがポンプ停止設定値(温度T3)より小さい状態、つまり、発熱温度Tがポンプ停止設定値(温度T3)を超えることなく、この状況が続くと(図5の実線(d)参照)、ステップ404で、オンタイマー704がタイムアウトとなり、ポンプ104を停止した後、ステップ411に進む。このステップ411では、オフタイマー705を動作し、その後、ステップ410で、オフタイマー705のタイムアウトを判断すると、ステップ401に戻って、ポンプ104を動作し、電池発電部101へ燃料を供給し、発電動作を再開させる。そして、再度、ステップ402以降の動作を実行する。また、オフタイマー705がタイムアウトになっていなければ、タイムアウトまで判断を継続する。
また、発熱温度Tがさらに上昇(図5の実線(e)参照)し、異常設定部703の異常設定値(温度T2)に達すると(図5の実線(f)参照)、ステップ412で、YESと判断し、異常検出を行う(ステップ415)。この場合は、燃料電池本体1全体の動作を強制的に停止し、その後の手動操作等による復旧をまって動作を再開可能にする。また、制御部7は、異常検出信号を発生し、この異常検出信号を電子機器本体3に出力する。電子機器本体3は、報知手段としての表示部31及び記憶部32が設けられている。表示部31は、制御部7の異常検出信号により燃料電池本体(DMFC)1又は補助電源4が異常であることを表示するもので、例えばLEDが用いられる。勿論、報知手段としてブザーなど音を発生する手段を用いることもできる。記憶部32は、制御部7の異常検出信号を記憶する。この場合、記憶部32に記憶される情報は、燃料電池本体1の状態の解析などに用いられる。
なお、このステップ412において燃料電池本体1全体の動作を強制的に停止した場合においても、DC/DCコンバータ2への燃料電池本体1からの出力は継続的に行う構成とすることが好ましい。
したがって、このようにすれば、液体燃料により電力を発電する燃料電池本体1の燃料電池発電部101の状態情報として発熱温度を検出し、この発熱温度が予め設定されたポンプ停止設定値T3を超えたとき、電池発電部101へ燃料を供給するポンプ104の動作を停止して電池発電部101の発電を止めるとともに、発熱温度が予め設定されたポンプ動作設定値より下がったときポンプ104を再動作させ電池発電部101の発電を再開させるようにした。これにより、従来の発電状態に関係なく液体燃料を連続して供給している方法と比べ、液体燃料の供給量を節約でき、無駄に燃料が消費されるのを防止することができ、燃料の有効な利用が実現できる。
また、ポンプ104の動作に応動するオンタイマーを設け、燃料電池発電部101の発熱温度が停止設定値を超えることなくオンタイマーがタイムアウトになったときオフタイマーを動作し、該オフタイマーのタイムアウトを待ってポンプ104を再動作させ電池発電部101の発電を再開させるようにした。これにより、液体燃料が電池発電部101の燃料極全面に行き渡り発電動作が立ち上がるまでに時間がかかるようなことがあっても、液体燃料の供給を最小限にできるので、電池発電部101の発電動作が立ち上がっても、電池発電部101の出力が急激に増加するようなことを防止でき、大量の発熱による温度上昇を抑制することができる。
さらに、燃料電池発電部101の発熱温度がポンプ動作設定値より下がるのを待ってポンプ104を再動作させ電池発電部101の発電を再開させるようにしたので、燃料電池発電部101の発熱温度が高い状態のまま液体燃料の供給を続け、さらに発熱温度を上昇させてしまうことを防止でき、電池発電部101への悪影響を回避できる。
さらに、燃料電池発電部101の発熱温度が異常設定値を超えたときポンプ104の動作を止めて燃料電池発電部101の発電動作を強制停止させるようにしたので、燃料電池発電部101の異常発熱による破損を防止することもできる。
さらに、ポンプ104の動作時間(燃料が供給されている燃料電池本体1の動作時間)をポンプ104の停止時間(燃料が供給されない燃料電池本体1の停止時間)より短くして、ポンプ動作時間<ポンプ停止時間の関係に設定している。このようにすると、通常燃料電池発電部101での発電に必要とする燃料の量は決まっているので、ポンプ動作時間を短くした分、燃料流量を大きくすることとなり、単位時間に供給される燃料が増える。これにより、一時的に燃料電池発電部101でのクロスオーバ(燃料がアノード側からカソード側に流れる状態)が大きくなる時間が生じ、その効果として燃料電池発電部101での発熱をあるレベルに保つことができ、電池発電部101の出力レベルを常に高めに維持することが可能になる。
(変形例1)
例えば、上述した実施の形態では、状態情報検出手段として燃料電池本体1の燃料電池発電部(セル)101に設けられた温度センサ106より検出される燃料電池発電部(セル)101の発熱温度に対して、ポンプ動作設定部701、ポンプ停止設定部702、異常設定部703のそれぞれに温度値を設定した例を述べたが、図1に示すように状態情報検出手段として燃料電池発電部(セル)101の出力電流を検出する電流検出部8を設け、この電流検出部8で検出される状態情報としての出力電流に対してポンプ動作設定部701、ポンプ停止設定部702、異常設定部703それぞれに電流値を設定するようにしてもよい。この場合、ポンプ動作設定値として電流値I1、ポンプ停止設定値として電流値I3(>I1)、異常設定値として電流値I2(>I3)が設定される。
例えば、上述した実施の形態では、状態情報検出手段として燃料電池本体1の燃料電池発電部(セル)101に設けられた温度センサ106より検出される燃料電池発電部(セル)101の発熱温度に対して、ポンプ動作設定部701、ポンプ停止設定部702、異常設定部703のそれぞれに温度値を設定した例を述べたが、図1に示すように状態情報検出手段として燃料電池発電部(セル)101の出力電流を検出する電流検出部8を設け、この電流検出部8で検出される状態情報としての出力電流に対してポンプ動作設定部701、ポンプ停止設定部702、異常設定部703それぞれに電流値を設定するようにしてもよい。この場合、ポンプ動作設定値として電流値I1、ポンプ停止設定値として電流値I3(>I1)、異常設定値として電流値I2(>I3)が設定される。
このようにしても、燃料電池発電部(セル)101の出力電流は、ポンプ動作設定部701、ポンプ停止設定部702、異常設定部703のそれぞれの設定値に対して図5の実線に示すような関係が得られ、第1の実施の形態と同様な作用及び効果を期待することができる。
(変形例2)
また、状態情報検出手段として図1に示すように燃料電池本体1の燃料電池発電部(セル)101に設けられた温度センサ106の他に、燃料電池本体1の外側の温度を検出する温度センサ9を設け、これら温度センサ106と9で検出される温度の差、つまり温度差を状態情報とし、この温度差に対してポンプ停止設定部702、異常設定部703のそれぞれに温度値を設定するようにしてもよい。この場合、ポンプ動作設定値として差温度ΔT1、ポンプ停止設定値として差温度ΔT3(>ΔT1)、異常設定値として差温度ΔT2(>ΔT3)が設定される。
また、状態情報検出手段として図1に示すように燃料電池本体1の燃料電池発電部(セル)101に設けられた温度センサ106の他に、燃料電池本体1の外側の温度を検出する温度センサ9を設け、これら温度センサ106と9で検出される温度の差、つまり温度差を状態情報とし、この温度差に対してポンプ停止設定部702、異常設定部703のそれぞれに温度値を設定するようにしてもよい。この場合、ポンプ動作設定値として差温度ΔT1、ポンプ停止設定値として差温度ΔT3(>ΔT1)、異常設定値として差温度ΔT2(>ΔT3)が設定される。
このようにしても、温度センサ106と9の温度差は、ポンプ動作設定部701、ポンプ停止設定部702、異常設定部703のそれぞれの設定値に対して図5の破線に示すような関係が得られ、第1の実施の形態で述べたと同様な作用及び効果を期待することができる。
(第2の実施の形態)
この第2の実施では、図1に示す制御部7に、さらに出力状態判定手段としての出力状態判定部706が設けられている。この出力状態判定部706は、ポンプ104が停止状態(燃料供給停止)で、燃料電池発電部(セル)101の出力、例えば燃料電池発電部(セル)101の出力電流を検出する電流検出部8の検出信号の変化を監視し、所定時間内に検出信号の変化が下げ方向に予め設定された変化量以上のとき燃料電池発電部(セル)101の出力低下を判定する。
この第2の実施では、図1に示す制御部7に、さらに出力状態判定手段としての出力状態判定部706が設けられている。この出力状態判定部706は、ポンプ104が停止状態(燃料供給停止)で、燃料電池発電部(セル)101の出力、例えば燃料電池発電部(セル)101の出力電流を検出する電流検出部8の検出信号の変化を監視し、所定時間内に検出信号の変化が下げ方向に予め設定された変化量以上のとき燃料電池発電部(セル)101の出力低下を判定する。
このような構成において、図6に示すフローチャートが実行される。図6は、図4に示すフローチャートと同一部分には同符号を付している。
この場合、発熱温度Tがポンプ停止設定値(温度T3)より小さい状態、つまり、発熱温度Tがポンプ停止設定値(温度T3)を超えることなく、この状況が続くと(図5の実線(d)参照)、ステップ404で、オンタイマー704がタイムアウトとなり、ポンプ104を停止した後、ステップ405に進む。ステップ405では、出力状態判定部706により燃料電池発電部(セル)101の出力低下を判定する。この場合、ポンプ104が停止した状態(燃料供給停止)で出力状態判定部706により電流検出部8の検出信号の変化が監視され、所定時間内に検出信号の変化が下げ方向に予め設定された変化量以上ならば、燃料電池発電部(セル)101の出力低下(YES)が判定される。すると、直ちにステップ401に戻って、ポンプ104を動作し、電池発電部101へ燃料を供給し、発電動作を再開させる。
一方、ポンプ104が停止の状態で電流検出部8の検出信号の下げ方向の変化が所定時間内に予め設定された変化量以下の場合は、出力状態判定部706が出力低下でない(NO)と判定し、ステップ411に進む。このステップ411では、オフタイマー705を動作し、その後、ステップ410で、オフタイマー705のタイムアウトを判断すると、ステップ401に戻って、ポンプ104を動作し、電池発電部101へ燃料を供給し、発電動作を再開させる。
その他は、図4と同様であり、ここでの説明は省略する。
このようにすれば、電池発電部101の発熱温度Tがポンプ停止設定値(温度T3)を超えることなくオンタイマー704がタイムアウトになった場合、ポンプ104が停止(燃料供給停止)の状態で、出力状態判定部706により燃料電池発電部(セル)101の出力低下が判定されると、ポンプ104を動作し燃料を供給し、電池発電部101の発電動作を直ちに再開させるようにしたので、例えば、電池発電部101の始動の際に、電池発電部101の発電量が十分でなく、発熱温度の上昇が十分でないような場合、ポンプ104の停止時間を短くして多めに燃料を電池発電部101に供給するようにできるので、電池発電部101が定常的な出力を発生するまでの立ち上がり時間を短縮することができる。また、低温の環境で燃料電池を使用し、電池発電部101での発熱温度の上昇が十分でないような場合も、ポンプ104の停止時間を短くして、多めに燃料を電池発電部101に供給するようにできるので、電池発電部101での発熱を維持することができ、低温環境でも安定した発電出力を発生させることができる。 など、さらにきめ細かな制御を実現できる。
なお、このような第2の実施の形態では、燃料電池発電部(セル)101の出力として、燃料電池発電部(セル)101の出力電流を検出する電流検出部8の検出信号を用いたが、例えば、燃料電池発電部(セル)101の出力電圧を検出する電圧検出部を設けるなど、他の出力検出手段を用いることができる。また、上述の第2の実施の形態の考え方は、上述した変形例1、変形例2にも適用できる。
本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、実施段階では、その要旨を変更しない範囲で種々変形することが可能である。
例えば、上述の実施の形態では、状態情報として燃料電池発電部(セル)101の発熱温度、出力電流及び温度差を個々に使用する例を述べたが、これら発熱温度、出力電流、温度差のうち2つを組合せた状態情報、又は発熱温度、出力電流、温度差の全部を用いた状態情報を適用することもできる。
また、上述した実施の形態では、燃料分配機構105と燃料収容部102の間を接続する流路103に燃料移送制御手段としてのポンプ104を配置した例を述べたが、さらにポンプ104と直列に燃料遮断バルブを配置してもよい。この燃料遮断バルブは、長期保管時等におけるポンプ104からの液体燃料の蒸発を防止するために設けられるものであるが、ポンプ104の制御を停止する代わりに、燃料遮断バルブを強制的に遮断し燃料電池本体1への液体燃料の供給を強制的に停止させる燃料供給制御手段の機能を持たせるようにしてもよい。
また、燃料分配機構105から燃料電池発電部101への燃料供給が行われる構成であればポンプ104に代えて燃料遮断バルブのみを配置する構成とすることも可能である。この場合には、燃料遮断バルブは、流路による液体燃料の供給を制御するために設けられるものである。
さらに、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示されている複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出できる。例えば、実施の形態に示されている全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題を解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出できる。
燃料電池発電部101へ供給される液体燃料においても、全て液体燃料の蒸気を供給してもよいが、一部が液体状態で供給される場合であっても本発明を適用することができる
1…燃料電池本体、101…燃料電池発電部
102…燃料収容部、103…流路
104…ポンプ、105…燃料分配機構
106…温度センサ
2…DC/DCコンバータ、3…電子機器本体
31…表示部、32…記憶部、
4…補助電源、5…燃料供給制御回路
6…充電量検出部、7…制御部、701…ポンプ動作設定部、
702…ポンプ停止設定部、703…異常設定部
704…オンタイマー、705…オフタイマー
706…出力状態判定部、8…電流検出部、9…温度センサ
11…アノード触媒層、12…アノードガス拡散層
13…アノード、14…カソード触媒層
15…カソードガス拡散層、16…カソード
17…電解質膜、18…カバープレート
19…Oリング、21…燃料注入口
22…燃料排出口、23…燃料分配板
24…空隙部
102…燃料収容部、103…流路
104…ポンプ、105…燃料分配機構
106…温度センサ
2…DC/DCコンバータ、3…電子機器本体
31…表示部、32…記憶部、
4…補助電源、5…燃料供給制御回路
6…充電量検出部、7…制御部、701…ポンプ動作設定部、
702…ポンプ停止設定部、703…異常設定部
704…オンタイマー、705…オフタイマー
706…出力状態判定部、8…電流検出部、9…温度センサ
11…アノード触媒層、12…アノードガス拡散層
13…アノード、14…カソード触媒層
15…カソードガス拡散層、16…カソード
17…電解質膜、18…カバープレート
19…Oリング、21…燃料注入口
22…燃料排出口、23…燃料分配板
24…空隙部
Claims (8)
- 液体燃料により電力を発電する燃料電池本体と、
前記燃料電池本体の状態情報を検出する状態情報検出手段と、
前記燃料電池本体の状態情報に対し前記燃料電池本体の動作設定値及び停止設定値を設定する設定手段、前記燃料電池本体の動作時間を設定するオンタイマー、及び前記燃料電池本体の停止時間を設定するオフタイマーを有する制御手段と を具備し、
前記燃料電池本体は、前記オンタイマーの設定された動作時間内の動作、及び前記オフタイマーの設定された停止時間内の停止により制御されるものであり、
前記燃料電池本体の前記状態情報が前記停止設定値を超えたとき、前記オンタイマーのタイムアウト前に前記燃料電池本体の動作を停止するとともに、前記オフタイマーの動作を停止し、
前記状態情報が前記動作設定値より下がったとき、前記燃料電池本体を動作開始するとともに、前記停止設定値を超えるまでは前記オンタイマーの動作時間による制御および前記オフタイマーの停止時間による制御を行うことを特徴とする燃料電池システム。 - 前記制御手段は、前記燃料電池本体の前記状態情報が前記停止設定値を超えることなく前記オンタイマーがタイムアウトになったとき前記燃料電池本体を停止させるとともに前記オフタイマーを動作し、前記燃料電池本体の前記状態情報が前記停止設定値より超えることなく前記オフタイマーがタイムアウトになったとき前記燃料電池本体を動作させることを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
- 前記制御手段は、燃料電池本体の状態情報に対する異常設定値を設定する設定手段を有し、前記前記燃料電池本体の前記状態情報が前記異常設定値を超えたとき前記燃料電池本体の動作を強制停止させることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の燃料電池システム。
- 前記オンタイマーにより設定される前記燃料電池本体の動作時間を前記オフタイマーにより設定される前記燃料電池本体の停止時間より短く設定したことを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
- 前記制御手段は、さらに出力状態判定手段を有し、前記燃料電池本体の前記状態情報が前記停止設定値を超えることなく前記オンタイマーがタイムアウトになると、前記燃料電池本体を停止させるとともに、前記出力状態判定手段により前記燃料電池本体の出力低下が所定時間内に予め設定された変化量以上であると判定されると前記燃料電池本体を動作させることを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
- 前記燃料電池本体は、起電部を構成する燃料電池発電部、液体燃料を収容する燃料収容部及び前記燃料収容部から前記燃料電池発電部への液体燃料の供給を制御する燃料移送制御手段を有し、
前記燃料電池本体の動作及び停止は、前記燃料移送制御手段に対する動作及び停止であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の燃料電池システム。 - 前記状態情報検出手段により検出される前記燃料電池本体の状態情報は、前記燃料電池発電部の発熱温度、前記燃料電池発電部の出力電流、前記燃料電池発電部の発熱温度と前記燃料電池本体の外側温度との差温度の少なくとも1つであることを特徴とする請求項6記載の燃料電池システム。
- 液体燃料により電力を発電する燃料電池本体を有する燃料電池システムの制御方法であって、
前記燃料電池本体の動作時間を設定するオンタイマー、及び前記燃料電池本体の停止時間を設定するオフタイマーを具備し、
前記燃料電池本体の状態情報を検出し、この検出された状態情報に対して設定される前記燃料電池本体の動作設定値及び停止設定値に対し、前記燃料電池本体の前記状態情報が前記停止設定値を超えたとき、前記オンタイマーのタイムアウト前に前記燃料電池本体の動作を停止させるとともに、前記オフタイマーの動作を停止し、前記状態情報が前記動作設定値より下がったとき前記燃料電池本体を動作開始するとともに、前記停止設定値を超えるまでは前記オンタイマーの動作時間による制御および前記オフタイマーの停止時間による制御を行うことを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007178975A JP2008243787A (ja) | 2007-02-28 | 2007-07-06 | 燃料電池システム及び制御方法 |
PCT/JP2008/052985 WO2008105319A1 (ja) | 2007-02-28 | 2008-02-21 | 燃料電池システム及び制御方法 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007050661 | 2007-02-28 | ||
JP2007178975A JP2008243787A (ja) | 2007-02-28 | 2007-07-06 | 燃料電池システム及び制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008243787A true JP2008243787A (ja) | 2008-10-09 |
Family
ID=39914838
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007178975A Pending JP2008243787A (ja) | 2007-02-28 | 2007-07-06 | 燃料電池システム及び制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008243787A (ja) |
-
2007
- 2007-07-06 JP JP2007178975A patent/JP2008243787A/ja active Pending
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