JP2008243404A - 燃料電池用発電検査システム - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池用発電検査システムにおいて、膜電極接合体の発電検査工数をより低減することである。
【解決手段】燃料ガス供給口と燃料ガス流路と燃料ガス排出口とを有するアノード側プレート22と、酸化剤ガス供給口と酸化剤ガス流路と酸化剤ガス排出口とを有するカソード側プレート24とを備え、アノード側プレート22とカソード側プレート24との間に膜電極接合体10を挟持した後、検査用燃料ガスを燃料ガス流路に搬送し、検査用酸化剤ガスを酸化剤ガス流路に搬送して、膜電極接合体10を発電検査する燃料電池用発電検査システム20であって、燃料ガス供給口と燃料ガス流路と燃料ガス排出口との周りに設けられる燃料ガスシール部と、酸化剤ガス供給口と酸化剤ガス流路と酸化剤ガス排出口との周りに設けられる酸化剤ガスシール部と、燃料ガスシール部と酸化剤ガスシール部との間に置かれた膜電極接合体10を押圧する駆動装置とを有する。
【選択図】図2
【解決手段】燃料ガス供給口と燃料ガス流路と燃料ガス排出口とを有するアノード側プレート22と、酸化剤ガス供給口と酸化剤ガス流路と酸化剤ガス排出口とを有するカソード側プレート24とを備え、アノード側プレート22とカソード側プレート24との間に膜電極接合体10を挟持した後、検査用燃料ガスを燃料ガス流路に搬送し、検査用酸化剤ガスを酸化剤ガス流路に搬送して、膜電極接合体10を発電検査する燃料電池用発電検査システム20であって、燃料ガス供給口と燃料ガス流路と燃料ガス排出口との周りに設けられる燃料ガスシール部と、酸化剤ガス供給口と酸化剤ガス流路と酸化剤ガス排出口との周りに設けられる酸化剤ガスシール部と、燃料ガスシール部と酸化剤ガスシール部との間に置かれた膜電極接合体10を押圧する駆動装置とを有する。
【選択図】図2
Description
本発明は、燃料電池用発電検査システムに係り、特に、膜電極接合体を発電検査する燃料電池用発電検査システムに関する。
燃料電池は、高効率と優れた環境特性を有する電池として近年脚光を浴びている。燃料電池は、一般的に、燃料ガスである水素に、酸化剤ガスである空気中の酸素を電気化学反応させて、電気エネルギを作りだしている。そして、水素と酸素とが電気化学反応した結果、水が生成される。
燃料電池の種類には、リン酸型、溶融炭酸塩型、固体電解質型、アルカリ型、固体高分子型等がある。この中でも、常温で起動しかつ起動時間が速い等の利点を有する固体高分子型の燃料電池が注目されている。このような固体高分子型の燃料電池は、移動体、例えば、車両等の動力源として用いられている。
固体高分子型の燃料電池は、複数の単セル、集電板、エンドプレート等を積層して組み立てられる。そして、燃料電池用セルは、電解質膜と、触媒層と、ガス拡散層と、セパレータとを含んで構成される。このうち、電解質膜の両面に触媒層を積層したものは、一般的に、膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly:MEA)と呼ばれている。
膜電極接合体は、燃料電池用セルに組み立てられる前に、発電検査される。例えば、特許文献1には、電解質層の一方の面に酸素極を備え且つ他方の面に燃料極を備えた燃料電池セルの出力電圧等の特性を評価するために、燃料電池セルの酸素極に対して配置したものと、燃料極に対して配置したものとから成る一対の特性評価用治具を、それらの間に燃料電池セルを挟持した状態でボルトにて連結して、燃料電池セルの出力電圧等を測定することが示されている。
ところで、膜電極接合体を発電検査する時に、上記のように、治具等をボルト等で締結して膜電極接合体を挟持する場合には、発電検査される膜電極接合体ごとにボルト等の取り付け及び取り外しが必要なため発電検査に時間がかかる。そのため、膜電極接合体の発電検査工数が増える場合がある。
そこで、本発明の目的は、膜電極接合体の発電検査工数を、より低減した燃料電池用発電検査システムを提供することである。
本発明に係る燃料電池用発電検査システムは、検査用燃料ガスを供給する燃料ガス供給口と、検査用燃料ガスを搬送する燃料ガス流路と、検査用燃料ガスを排出する燃料ガス排出口と、を有する第1プレートと、検査用酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給口と、検査用酸化剤ガスを搬送する酸化剤ガス流路と、検査用酸化剤ガスを排出する酸化剤ガス排出口と、を有する第2プレートと、を備え、第1プレートと、第2プレートと、の間に膜電極接合体を挟持した後、検査用燃料ガスを燃料ガス流路に搬送し、検査用酸化剤ガスを酸化剤ガス流路に搬送して、膜電極接合体を発電検査する燃料電池用発電検査システムであって、燃料ガス供給口と、燃料ガス流路と、燃料ガス排出口と、の周りに設けられ、検査用燃料ガスをシールする第1シール部と、酸化剤ガス供給口と、酸化剤ガス流路と、酸化剤ガス排出口と、の周りに設けられ、検査用酸化剤ガスをシールする第2シール部と、第1シール部と、第2シール部と、の間に置かれた膜電極接合体を押圧する押圧手段と、を有することを特徴とする。
本発明に係る燃料電池用発電検査システムにおいて、膜電極接合体は、帯状に連結して形成されていることを特徴とする。
上記のように本発明に係る燃料電池用発電検査システムによれば、膜電極接合体を押圧して挟持するため、治具等のボルト等による締結が不要になり、膜電極接合体の発電検査工数を、より低減することができる。
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態につき、詳細に説明する。まず、燃料電池用セルに使用される膜電極接合体の構成について説明する。図1は、膜電極接合体10の構成を示す図である。膜電極接合体10は、電解質膜12と、電解質膜12の両面に積層される触媒層14とを含んで構成される。
電解質膜12は、アノード極側で発生した水素イオンをカソード極側まで移動させる機能等を有している。電解質膜12の材料には、化学的に安定であるフッ素系樹脂、例えば、パーフルオロカーボンスルホン酸のイオン交換膜が使用される。
触媒層14は、アノード極側での水素の酸化反応や、カソード極側での酸素の還元反応を促進する機能を有している。触媒層14は、触媒と、触媒の担体とを含んで構成される。触媒は、反応させる電極面積をより大きくするため、一般的に粒子状にして、触媒の担体に付着させて使用される。触媒には、水素の酸化反応や酸素の還元反応について、より小さい活性化過電圧を有する白金族元素である白金等が使用される。触媒の担体としては、カーボン材料、例えば、カーボンブラック等が使用される。
膜電極接合体10は、電解質膜12と触媒層14とを、例えば、ホットプレス等で熱圧着することにより成形される。また、膜電極接合体10は、電解質膜12にスクリーン印刷法等で触媒層14を形成することにより成形される。勿論、他の条件次第では、膜電極接合体10の成形法は、上記成形方法に限定されることはない。
膜電極接合体10は、電解質膜12と、電解質膜12の両面に積層される触媒層14と、触媒層14に積層されるガス拡散層とを含んだ構成としてもよい。ガス拡散層には、導電性を有する材料であるカーボン繊維織布、カーボン紙等が使用される。
次に、燃料電池用発電検査システム20について説明する。図2及び図3は、燃料電池用発電検査システム20の構成を示す図である。
燃料電池用発電検査システム20は、膜電極接合体10に水素等の検査用燃料ガスを供給する燃料ガス供給系統と、膜電極接合体10に空気等の検査用酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給系統と、膜電極接合体10を挟持するアノード側プレート22及びカソード側プレート24と、を含んで構成される。
燃料ガス系統は、水素等の検査用燃料ガスを貯蔵する燃料ガス貯蔵容器26と、燃料ガス貯蔵容器26に接続され、膜電極接合体10のアノード側に検査用燃料ガスを供給する燃料ガス供給配管28と、燃料ガス貯蔵容器26に接続され、膜電極接合体10のアノード側から排出される検査用燃料ガスを燃料ガス貯蔵容器26に循環させる燃料ガス循環配管30と、を備えている。
燃料ガス貯蔵容器26には、例えば、高圧水素タンク等を用いることができる。燃料ガス供給配管28には、燃料ガス貯蔵容器26からの検査用燃料ガスの供給や停止を制御する遮断弁、検査用燃料ガスの温度を検出する温度センサ、検査用燃料ガスの圧力を検出する圧力センサ、検査用燃料ガスの圧力調整を行う圧力調整弁等が設けられる。燃料ガス循環配管30には、検査用燃料ガスの排出や停止を制御する遮断弁、検査用燃料ガスの圧力を検出する圧力センサ、モータ等により駆動される循環ポンプ等が設けられる。
窒素貯蔵容器32には、例えば、高圧窒素タンク等を用いることができる。窒素貯蔵容器32は、窒素供給配管34と接続される。そして、窒素供給配管34と燃料ガス供給配管28とは、切替弁36を介して接続される。また、窒素排出配管38は、切替弁40を介して燃料ガス循環配管30と接続される。これにより、膜電極接合体10の発電検査後に、検査用燃料ガスから窒素に切替弁36,40で切り替えて、検査用燃料ガスが流れる配管をパージすることができる。
酸化剤ガス系統は、空気等の検査用酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給装置42と、酸化剤ガス供給装置42に接続され、膜電極接合体10のカソード側に検査用酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給配管44と、膜電極接合体10のカソード側から排気される検査用酸化剤ガスを排出する酸化剤ガス排出配管46と、を備えている。
酸化剤ガス供給装置42には、例えば、大気から取り込んだ空気に含まれる粉塵等を除去するフィルタと、モータ等によって駆動され、空気を圧送するコンプレッサと、を含んで構成される。また、酸化剤ガス供給配管44または酸化剤ガス排出配管46には、検査用酸化剤ガスの温度を検出する温度センサ、検査用酸化剤ガスの圧力を検出する圧力センサ、検査用酸化剤ガスの圧力調整を行う圧力調整弁等が設けられる。
搬送装置は、膜電極接合体10を搬入または搬出するローラコンベア48,50と、膜電極接合体10を吸引して吸着する吸引ヘッド52,54と、吸引ヘッド52,54をガイドして搬送するガイドレール56とを備えている。また、膜電極接合体10をアノード側プレート22とカソード側プレート24との間の所定位置に位置決めするため、位置決めストッパ60が設けられる。勿論、他の条件次第では、膜電極接合体10を搬送する搬送方法は、上記搬送装置に限定されることはない。
ケース62は、アノード側プレート22とカソード側プレート24とに挟持された膜電極接合体10を囲うようにして設けられる。ケース62の内側では、検査用酸化剤ガスである、例えば、空気が所定温度に加温され、所定湿度に加湿される。また、ケース62には、発電検査前の膜電極接合体10をケース62内に搬入するための搬入口64と、発電検査後の膜電極接合体10をケース62の外へ搬出するための搬出口66と、が設けられる。勿論、他の条件次第では、検査用酸化剤ガスの加温、加湿は、上記のケーシングに限定されることはない。
燃料電池用発電検査システム20は、発電検査された膜電極接合体10の発電性能が不良であることを検知した時に、不良と検知された膜電極接合体10をエジェクトする(払出す)エジェクタ68(払出具)と、払出しのための払出しシュート70を、更に、備えてもよい。
アノード側プレート22は、燃料ガス供給配管28と接続され、膜電極接合体10のアノード側に検査用燃料ガスを送る燃料ガス供給ポート72と、燃料ガス循環配管30とが接続され、膜電極接合体10のアノード側から排気された検査用燃料ガスを排出する燃料ガス排出ポート74とを備えており、第1プレートとしての機能を有している。燃料ガス供給ポート72は、アノード側プレート22の内部に設けられた燃料ガス供給流路76と接続される。また、燃料ガス排出ポート74は、アノード側プレート22の内部に設けられた燃料ガス排出流路78と接続される。
図4は、アノード側プレート22における膜電極接合体側の面79を示す図である。アノード側プレート22は、検査用燃料ガスを供給する燃料ガス供給口80と、検査用燃料ガスを搬送する燃料ガス流路82と、検査用燃料ガスを排出する燃料ガス排出口84と、を有している。燃料ガス供給口80は、燃料ガス供給流路76と接続され、燃料ガス排出口84は、燃料ガス排出流路78と接続される。
アノード側プレート22は、例えば、ステンレス鋼等の金属材料で成形することができる。燃料ガス供給口80と、燃料ガス排出口84とは、金属材料の一般的な機械加工等で加工することができる。また、燃料ガス流路82は、例えば、セパレータに形成されるガス流路と同様に凹凸状にエッチング等で形成される。
燃料ガスシール部86は、燃料ガス供給口80と、燃料ガス流路82と、燃料ガス排出口84と、の周りに設けられ、検査用燃料ガスをシールする第1シール部としての機能を有している。燃料ガスシール部86は、ガスケット88,90,92で形成され、ガスケット88は、燃料ガス供給口80の周りに設けられ、ガスケット90は、燃料ガス流路82の周りに設けられ、ガスケット92は、燃料ガス排出口84の周りに設けられる。燃料ガス供給口80と、燃料ガス排出口84との周りに設けられるガスケット88,92の厚みは、燃料ガス流路82の周りに設けられるガスケット90よりも、例えば、膜電極接合体10の厚みだけ大きくなるように形成されることが好ましい。これにより、燃料ガスシール部86におけるシール性をより高めることができる。
燃料ガスシーリングプレート94は、燃料ガス供給口80に置かれ、燃料ガス供給口80から供給される検査用燃料ガスを燃料ガス流路82へ導入する機能を有している。図5は、燃料ガス供給口80に設けられた燃料ガスシーリングプレート94の断面を示す図である。燃料ガスシーリングプレート94は、アノード側プレート22とガスケット90との間に設けられる。燃料ガス供給口80と対向する燃料ガスシーリングプレート94の面には、検査用燃料ガスを燃料ガス流路82へ導入する燃料ガス導入流路98が、例えば、複数形成される。そして、燃料ガス導入流路98は、例えば、図5に示すように、凹凸状に形成される。
燃料ガスシーリングプレート96は、燃料ガス排出口84に置かれ、燃料ガス流路82を流れた検査用燃料ガスを燃料ガス排出口84へ排気する機能を有している。燃料ガスシーリングプレート96には、燃料ガスシーリングプレート94と同様にして、燃料ガス排出口84と対向する面に、検査用燃料ガスを燃料ガス排出口84へ排気する燃料ガス排気流路(図示せず)が形成される。このように、燃料ガスシーリングプレート94,96を設けることで、検査用燃料ガスを、よりリークを抑えて燃料ガス流路82へ導入し、燃料ガス流路82から排気することができる。
再び、図2及び図3に戻り、カソード側プレート24は、酸化剤ガス供給配管44と接続され、膜電極接合体10のカソード側に検査用酸化剤ガスを送る酸化剤ガス供給ポート100と、酸化剤ガス排出配管46と接続され、膜電極接合体10のカソード側から排出された検査用酸化剤ガスを排出する酸化剤ガス排出ポート102とを備えており、第2プレートとしての機能を有している。酸化剤ガス供給ポート100は、カソード側プレート24の内部に設けられた酸化剤ガス供給流路104と接続される。また、酸化剤ガス排出ポート102は、カソード側プレート24の内部に設けられた酸化剤ガス排出流路106と接続される。
図6は、カソード側プレート24における膜電極接合体側の面107を示す図である。カソード側プレート24は、検査用酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給口108と、検査用酸化剤ガスを搬送する酸化剤ガス流路110と、検査用酸化剤ガスを排出する酸化剤ガス排出口112と、を有している。そして、酸化剤ガス供給口108は、酸化剤ガス供給流路104と接続され、酸化剤ガス排出口112は、酸化剤ガス排出流路106と接続される。
カソード側プレート24は、例えば、ステンレス鋼等の金属材料で成形することができる。酸化剤ガス供給口108と、酸化剤ガス排出口112とは、金属材料の一般的な機械加工等で加工することができる。また、酸化剤ガス流路110は、例えば、セパレータに形成されるガス流路と同様に凹凸状にエッチング等で形成される。
酸化剤ガスシール部114は、酸化剤ガス供給口108と、酸化剤ガス流路110と、酸化剤ガス排出口112と、の周りに設けられ、検査用酸化剤ガスをシールする第2シール部としての機能を有している。酸化剤ガスシール部114は、ガスケット116,118,120で形成され、ガスケット116は、酸化剤ガス供給口108の周りに設けられ、ガスケット118は、酸化剤ガス流路110の周りに設けられ、ガスケット120は、酸化剤ガス排出口112の周りに設けられる。このようなガスケットは、例えば、燃料電池用セルを組み立てるときの接着面とすることができる。
酸化剤ガスシーリングプレート122は、酸化剤ガス供給口108に置かれ、酸化剤ガス供給口108から供給される検査用酸化剤ガスを酸化剤ガス流路110へ導入する機能を有している。図7は、酸化剤ガス供給口108に設けられた酸化剤ガスシーリングプレート122の断面を示す図である。酸化剤ガスシーリングプレート122は、カソード側プレート24とガスケット118との間に設けられる。酸化剤ガス供給口108と対向する酸化剤ガスシーリングプレート122の面には、検査用酸化剤ガスを酸化剤ガス流路110へ導入する酸化剤ガス導入流路126が、例えば、複数形成される。酸化剤ガス導入流路126は、例えば、図7に示すように、凹凸状に形成される。
酸化剤ガスシーリングプレート124は、酸化剤ガス排出口112に置かれ、酸化剤ガス流路110を流れた検査用酸化剤ガスを酸化剤ガス排出口112へ排気する機能を有している。酸化剤ガスシーリングプレート124には、酸化剤ガスシーリングプレート122と同様にして、酸化剤ガス排出口112と対向する面に、検査用酸化剤ガスを酸化剤ガス排出口112へ排気する酸化剤ガス排気流路(図示せず)が形成される。このように、酸化剤ガスシーリングプレート122,124を設けることにより、検査用酸化剤ガスを、よりリークを抑えて酸化剤ガス流路110へ導入または酸化剤ガス流路110から排気することができる。
再び、図2及び図3に戻り、駆動装置130,132は、アノード側プレート22とカソード側プレート24とを、例えば、上下に動かして、アノード側プレート22とカソード側プレート24とで挟持された膜電極接合体10を押圧する押圧手段としての機能を有している。また、駆動装置130,132は、燃料電池の実働環境と同様の圧力を膜電極接合体10に負荷することができるので、膜電極接合体10を実働環境状態で発電検査できる。駆動装置130,132には、例えば、電動サーボシリンダ等のサーボシリンダを用いることができる。アノード側プレート22側に設けられた駆動装置130のロッド134は、アノード側プレート22に取り付けられる。そして、カソード側プレート24側に設けられた駆動装置132のロッド136は、カソード側プレート24に取り付けられる。そして、ロッド134,136を上下に駆動させることにより、膜電極接合体10の押圧または押圧の解除を行うことができる。勿論、他の条件次第では、駆動装置130,132をアノード側プレート22側またはカソード側プレート24側のどちらか一方に設けて、他方を固定するようにしてもよい。
電位評価装置140は、アノード側プレート22とカソード側プレート24とに電気ケーブル等で電気的に接続され、アノード側プレート22とカソード側プレート24との間の電位差を測定する機能を有している。膜電極接合体10は、アノード側プレート22とカソード側プレート24とに接触して挟持されるため、膜電極接合体10のアノード側とアノード側プレート22とは同電位であり、膜電極接合体10のカソード側とカソード側プレート24とは同電位となる。そのため、アノード側プレート22とカソード側プレート24との電位差を測定することにより、膜電極接合体10の発電検査をすることができる。電位評価装置140は、例えば、パーソナルコンピュータ等で構成することができる。
制御装置(図示せず)は、内部にCPU、RAM、ROMを備えるマイクロコンピュータとして構成されており、例えば、ROMに記憶されたプログラムに従って、燃料電池用発電検査システム20の各装置における動作の制御を実行することができる。また、制御装置(図示せず)は、各配管に配置された温度センサ、圧力センサからのセンサ信号を受け取り、切替弁等の開閉制御などを行うことができる。また、制御装置(図示せず)は、アノード側プレート22とカソード側プレート24とを温調することができるので、例えば、LLC配管を用いない場合でも膜電極接合体10の発電検査を行うことができる。
次に、膜電極接合体10を発電検査する燃料電池用発電検査システム20の動作について説明する。
発電検査前の膜電極接合体10は、搬送装置のローラコンベア48でケース62の搬入口64からケース内側に搬送される。ケース内側に搬送された膜電極接合体10は、吸引ヘッド52で吸引され、アノード側プレート22とカソード側プレート24との間に搬送される。そして、吸引ヘッド52の吸引を停止することにより、膜電極接合体10は、カソード側プレート24の上に置かれ、位置決めストッパ60で所定位置に位置決めされる。
図8は、膜電極接合体10が位置決めされた状態を示す図である。位置決めした後、アノード側プレート22とカソード側プレート24とを駆動装置130,132で動かして、膜電極接合体10を挟持し、所定圧力で押圧する。これにより、アノード側プレート22に設けられたガスケット90と、カソード側プレート24に設けられたガスケット118とで膜電極接合体10がシールされる。これにより、燃料ガス流路82からの検査用燃料ガスのリーク、酸化剤ガス流路110からの検査用酸化剤ガスのリークが抑制される。また、膜電極接合体10のアノード側とアノード側プレート22とが接触し、膜電極接合体10のカソード側とカソード側プレート24とが接触する。
次に、燃料ガス供給配管28に設けられたバルブ等を開けて、検査用燃料ガスを膜電極接合体10へ供給する。燃料ガス貯蔵容器26から出された検査用燃料ガスは、燃料ガス供給配管28で搬送され、燃料ガス供給ポート72からアノード側プレート22に流入する。燃料ガス供給ポート72から流入した検査用燃料ガスは、アノード側プレート22の内部に設けられた燃料ガス供給流路76を流れ、燃料ガス供給口80に到達する。燃料ガス供給口80に到達した検査用燃料ガスは、燃料ガスシーリングプレート94に設けられた燃料ガス導入流路98を通り、アノード側プレート22に設けられた燃料ガス流路82に導入される。燃料ガス流路82を流れた検査用燃料ガスは、燃料ガスシーリングプレート96に設けられた燃料ガス排気流路(図示せず)を流れ、燃料ガス排出口84から燃料ガス排出流路78を通って、燃料ガス排出ポート74から燃料ガス循環配管30へ排出される。
酸化剤ガス供給配管44に設けられたバルブを開けて、検査用酸化剤ガスを膜電極接合体10へ供給する。酸化剤ガス供給装置42から出された検査用酸化剤ガスは、酸化剤ガス供給配管44で搬送され、酸化剤ガス供給ポート100からカソード側プレート24に流入する。酸化剤ガス供給ポート100から流入した検査用酸化剤ガスは、カソード側プレート24の内部に設けられた酸化剤ガス供給流路104を流れ、酸化剤ガス供給口108に到達する。酸化剤ガス供給口108に到達した検査用酸化剤ガスは、酸化剤ガスシーリングプレート122に設けられた酸化剤ガス導入流路126を通り、カソード側プレート24に設けられた酸化剤ガス流路110に導入される。酸化剤ガス流路110を流れた検査用酸化剤ガスは、酸化剤ガスシーリングプレート124に設けられた酸化剤ガス排気流路(図示せず)を流れ、酸化剤ガス排出口112から酸化剤ガス排出流路106を通って、酸化剤ガス排出ポート102から酸化剤ガス排出配管46へ排出される。
アノード側プレート22とカソード側プレート24とで挟持された膜電極接合体10のアノード側には、燃料ガス流路82に沿って検査用燃料ガスが流れ、膜電極接合体10のカソード側には、酸化剤ガス流路110に沿って検査用酸化剤ガスが流れるので、膜電極接合体10の触媒層14と電気化学反応することにより膜電極接合体10が発電する。ここで、膜電極接合体10は、ガスケットによりシールされているので、検査用燃料ガス及び検査用酸化剤ガスのリークが抑制される。電位評価装置140により、アノード側プレート22とカソード側プレート24との電位差が測定される。また、発電検査された膜電極接合体10について、例えば、所定出力が得られた場合は合格と判定され、所定出力が得られなかった場合は不合格と判定される。
次に、燃料ガス供給配管28及び酸化剤ガス供給配管44等に設けられたバルブが閉じられ、検査用燃料ガス及び検査用酸化剤ガスの供給が停止される。その後、駆動装置130,132を作動させることにより、アノード側プレート22とカソード側プレート24を動かして、膜電極接合体10に負荷された押圧力を解放する。不合格と判定された膜電極接合体10は、例えば、エジェクタ68により払出しシュート70に払出される。合格と判定された膜電極接合体10は、吸引ヘッド54で吸引されてローラコンベア50まで送られる。そして、吸引ヘッド54の吸引を停止して、膜電極接合体10をローラコンベア50に載せた後、搬出口66から搬出される。
なお、上述した燃料電池用発電検査システム20で発電検査される試験体には、帯状に連結して複数成形された膜電極接合体を用いることができる。図9は、帯状に連結して複数成形された膜電極接合体150を示す図である。このような帯状につなげられた膜電極接合体150は、電解質膜12のロールフィルムに、触媒層14を形成するインクをスクリーン印刷法等で連続して塗布することにより成形することができる。
以上、上記構成によれば、膜電極接合体を駆動装置により押圧して挟持するため、発電検査治具等におけるボルト等の取り付けや取り外しが不要になり、膜電極接合体の発電検査工数をより低減することができる。
上記構成によれば、帯状につなげられた膜電極接合体を使用することにより、単体では剛性の低い膜電極接合体を容易に保持することができる。そのため、膜電極接合体の位置決め等に要する工数が短縮される。
上記構成によれば、燃料電池用単セルまたは燃料電池スタックとしてモジュール化せずに発電検査することにより、膜電極接合体の不具合をより速く検知することができるので、燃料電池の生産性が向上する。
10 膜電極接合体、12 電解質膜、14 触媒層、20 燃料電池用発電検査システム、22 アノード側プレート、24 カソード側プレート、26 燃料ガス貯蔵容器、28 燃料ガス供給配管、30 燃料ガス循環配管、32 窒素貯蔵容器、34 窒素供給配管、36,40 切替弁、38 窒素排出配管、42 酸化剤ガス供給装置、44 酸化剤ガス供給配管、46 酸化剤ガス排出配管、48,50 ローラコンベア、52,54 吸引ヘッド、56 ガイドレール、60 位置決めストッパ、62 ケース、64 搬入口、66 搬出口、68 エジェクタ、70 払出しシュート、72 燃料ガス供給ポート、74 燃料ガス排出ポート、76 燃料ガス供給流路、78 燃料ガス排出流路、80 燃料ガス供給口、82 燃料ガス流路、84 燃料ガス排出口、86 燃料ガスシール部、88,90,92,116,118,120 ガスケット、94,96 燃料ガスシーリングプレート、98 燃料ガス導入流路、100 酸化剤ガス供給ポート,102 酸化剤ガス排出ポート、104 酸化剤ガス供給流路、106 酸化剤ガス排出流路、108 酸化剤ガス供給口、110 酸化剤ガス流路、112 酸化剤ガス排出口、114 酸化剤ガスシール部、122,124 酸化剤ガスシーリングプレート、126 酸化剤ガス導入流路、130,132 駆動装置、134,136 ロッド、140 電位評価装置。
Claims (2)
- 検査用燃料ガスを供給する燃料ガス供給口と、
検査用燃料ガスを搬送する燃料ガス流路と、
検査用燃料ガスを排出する燃料ガス排出口と、
を有する第1プレートと、
検査用酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給口と、
検査用酸化剤ガスを搬送する酸化剤ガス流路と、
検査用酸化剤ガスを排出する酸化剤ガス排出口と、
を有する第2プレートと、
を備え、
第1プレートと、第2プレートと、の間に膜電極接合体を挟持した後、検査用燃料ガスを燃料ガス流路に搬送し、検査用酸化剤ガスを酸化剤ガス流路に搬送して、膜電極接合体を発電検査する燃料電池用発電検査システムであって、
燃料ガス供給口と、燃料ガス流路と、燃料ガス排出口と、の周りに設けられ、検査用燃料ガスをシールする第1シール部と、
酸化剤ガス供給口と、酸化剤ガス流路と、酸化剤ガス排出口と、の周りに設けられ、検査用酸化剤ガスをシールする第2シール部と、
第1シール部と、第2シール部と、の間に置かれた膜電極接合体を押圧する押圧手段と、
を有することを特徴とする燃料電池用発電検査システム。 - 請求項1に記載の燃料電池用発電検査システムであって、
膜電極接合体は、帯状に連結して形成されていることを特徴とする燃料電池用発電検査システム。
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- 2007-03-26 JP JP2007078395A patent/JP2008243404A/ja active Pending
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