JP2008243309A - 光情報記録媒体及び光情報記録媒体用スタンパ - Google Patents

光情報記録媒体及び光情報記録媒体用スタンパ Download PDF

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Abstract

【課題】管理情報が十分な変調度を有する情報として再生できるようにバーコード情報を記録する領域を有する光情報記録媒体を提供する。
【解決手段】基板6と光吸収材料を含む光吸収層7とを備え、光吸収層7はユーザー情報を記録または再生するための同心円状又は螺旋状の案内溝を有するユーザー情報領域YA1と、ユーザー情報領域YA1の内周側に位置して管理情報をバーコードとして記録するためにユーザー情報領域YA1の案内溝と略同じ間隔、且つ深く形成する溝及び/又はピット列を有するバーコード情報領域BCA1とを設ける光情報記録媒体1。
【選択図】図2

Description

本発明は光情報記録媒体等に関し、より詳しくは、管理情報をバーコードとして記録する領域を有する光情報記録媒体等に関する。
DVD−ROM等の光情報記録媒体には、その最内周に、トラッキングサーボ制御を行うことなく情報を読み取る領域を有するものがある。この領域には、ユーザー情報を管理又は著作権を保護するための管理情報等を記録する。ユーザー情報としては、プログラム、データ、アプリケーション情報等が挙げられる(特許文献1〜特許文献3参照)。
このような管理情報は、例えばDVD−ROMでは、通常、高出力のYAGレーザを反射膜に照射し、バーコード状に反射膜を除去することにより形成する(特許文献4参照)。
一方、DVD−Rのような追記型光情報記録媒体は、高出力のYAGレーザを照射しバーコード状に反射膜を除去すると、光吸収層と反射膜とが剥離する場合がある。このため、専用のバーコード記録装置を用いて光吸収層を変性し、光学的な反射率の違いを利用して再生する方法を採用する。
また、DVD−Rの場合は、このようなバーコード状に記録する管理情報(以下、「バーコード情報」と記す。)を、ユーザーがデータを記録するデータ領域の内側に設けたリードイン領域の一部に形成する。リードイン領域はドライブで管理データを記録するため、データ領域と同じ構成の案内溝が形成されている。一方、青色レーザを用いる大容量の追記型光情報媒体であるHD DVD−Rでは、バーコード情報を記録する領域は、管理情報及びユーザーデータを記録する領域の内側に、独立に専用の領域として設ける。したがって、バーコード情報を記録する領域の構造に関する制約は少ない。
特開2000−149423号公報 特開2000−222783号公報 特開2001−043533号公報 特開平06−203412号公報
ところで、HD DVD−Rの場合、溝を有しないミラー領域に記録したバーコード情報からは、再生するための十分な特性を得ることが難しい。これは、ミラー領域に積層した色素膜の膜厚(色素膜厚)が、ユーザー情報を記録再生するための溝等を有する領域と比較して薄いためと考えられる。
この場合、ミラー領域の色素膜厚を厚くすると、ユーザー情報を記録する領域の色素膜厚が過度に厚くなり、ユーザー情報の記録特性を確保できなくなる。このため、DVD−Rと同様にバーコード情報を記録する領域にもユーザー情報を記録する領域と同等の深さの溝を形成し、色素積層量を多くする試みがなされている。
しかしながら、青色レーザを使用する追記型光情報記録媒体に設ける光吸収性色素記録膜は、記録前後の信号振幅の変化(変調度)が小さいため、DVD−Rと同様の溝構成では、変調度の十分な信号が得られるバーコード情報を記録することが困難であるという問題がある。
さらに、片側から照射する光により記録再生可能な2層の光吸収層を有する光情報記録媒体では、光入射側から見て奥側の光吸収層にバーコード情報を記録する場合、光入射側と反対側から専用のバーコード記録装置を用いてバーコード情報を記録する。その場合、光吸収層にバーコード情報を直接記録せずに、反射膜をレーザで加熱し、その熱によりバーコード情報を記録する。そのため、光吸収層が1層しかない光情報記録媒体と比較して、十分な変調度を有するバーコード情報を記録することがさらに困難である。
本発明は、追記型情報記録媒体におけるこのような問題点を解決するためになされたものである。
即ち、本発明の目的は、管理情報が十分な変調度を有する情報として再生できるように、バーコード情報を記録する領域を有する光情報記録媒体を提供することにある。
上述した問題を解決するために本発明者は鋭意検討した結果、本発明を完成した。
請求項1に係る発明は、基板と、光吸収材料を含み、前記基板上に形成する光吸収層と、を備え、前記光吸収層は、ユーザー情報を記録または再生するための同心円状又は螺旋状の案内溝を有するユーザー情報領域と、前記ユーザー情報領域の内周側に位置し、管理情報をバーコードとして記録するために、前記ユーザー情報領域の前記案内溝と略同じ間隔で、且つ、当該案内溝より深く形成する溝及び/又はピット列を有するバーコード情報領域と、を設けることを特徴とする光情報記録媒体である。
請求項2に係る発明は、前記光吸収層を2層備え、当該光吸収層の少なくとも1層に前記バーコード情報領域を有することを特徴とする請求項1に記載の光情報記録媒体である。
請求項3に係る発明は、バーコード情報を記録した前記バーコード情報領域の反射率が、当該バーコード情報を記録する前の反射率より高いことを特徴とする請求項1に記載の光情報記録媒体である。
請求項4に係る発明は、光吸収材料を含み、光の入射側から見て手前側の第1の光吸収層と、当該光の入射側から見て奥側の第2の光吸収層と、を備え、前記第2の光吸収層は、ユーザー情報を記録又は再生するための案内溝を有するユーザー情報領域と、前記ユーザー情報領域の内周側に設け、管理情報をバーコードとして記録し、当該ユーザー情報領域の前記案内溝と略同じ間隔で、且つ、当該案内溝より深い溝又はピット列を有するバーコード情報領域と、を有することを特徴とする光情報記録媒体である。
請求項5に係る発明は、光情報記録媒体のユーザー情報領域に同心円状又は螺旋状の案内溝を形成するための第1の凹凸パターンと、前記光情報記録媒体の前記ユーザー情報領域の内周側に設けるバーコード情報領域に、前記案内溝と略同じ間隔で、且つ、当該案内溝より深い溝又はピット列を形成するための第2の凹凸パターンと、を有することを特徴とする光情報記録媒体用スタンパである。
本発明によれば、バーコード情報領域に、ユーザー情報領域における案内溝とほぼ同じ間隔で、且つ深い溝及び/又はピット列を形成することにより、ユーザー情報領域の色素膜厚に依存することなく、バーコード情報領域の色素膜厚を厚くすることが出来る。その結果、バーコード情報領域に十分な変調度を有するバーコード情報を記録し、記録したバーコード情報を正確に再生することが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、発明の実施の形態)について詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することが出来る。また、使用する図面は本実施の形態を説明するためのものであり、実際の大きさを表すものではない。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態としての光情報記録媒体を説明する図である。図1に示す光情報記録媒体1は、光吸収層を1層有する。図1に示すように、光情報記録媒体1は、円盤状の中央部に形成する中心孔の外周側に、管理情報をバーコード(バーコード情報3)として記録するバーコード情報領域2と、バーコード情報領域2のさらに外周側にユーザー情報を記録するユーザー情報領域4とを有する。バーコード情報領域2は、ユーザー情報領域の案内溝とほぼ同じ間隔で、且つ案内溝よりも深い同心円状又は螺旋状の溝及び/又はピット列を有する。ユーザー情報領域4は、同心円状又は螺旋状の案内溝を有し、案内溝に沿って所定のユーザー情報を記録する。
また、バーコード情報領域2とユーザー情報領域4との間には、必要に応じて、ミラー領域や管理情報等を示すピットを形成しても良い。
図2は、第1の実施の形態としての光情報記録媒体1の断面構成を説明する図である。図2に示すように、光情報記録媒体1は、光Lの入射側に設ける光透過性の第1の基板6と、第1の基板6上に形成する光吸収層7と、反射層8とを有する。さらに、反射層8上に接着層9を介して第2の基板10を貼り合わせ一体化している。
光吸収層7は、第1の基板6上に形成する凹凸7aと光吸収材料を含む色素記録膜7bとを有する。光吸収材料については後述する。
第1の基板6は、ユーザー情報を記録する案内溝を有するユーザー情報領域YA1と、バーコード情報を記録する溝及び/またはピット列を有するバーコード情報領域BCA1と、を備える。ユーザー情報領域YA1における案内溝の形状は、同心円状又は螺旋状である。ユーザー情報領域YA1における案内溝の間隔(トラックピッチ)は、例えば、DVD(Digital Versatile Disc)の場合は、通常、0.74μmである。HD DVD(High−Definition Digital Versatile Disc)の場合は、通常、0.40μmである。
また、ユーザー情報領域YA1における案内溝の深さは、例えば、DVDの場合は、通常、120nm〜200nmである。HD DVDの場合は、通常、40nm〜80nmである。
ここで、光情報記録媒体1において、バーコード情報領域BCA1の溝及び/またはピット列は、ユーザー情報領域YA1の案内溝と略同じ間隔で、且つ、深く形成する。
具体的には、バーコード情報領域BCA1の溝及び/またはピット列の深さは、ユーザー情報領域YA1の案内溝の深さより、通常、5nm以上、好ましくは、10nm以上深いことが好ましい。但し、バーコード情報領域BCA1の溝及び/またはピット列の深さは、通常、100nm以下であることが好ましい。
バーコード情報領域BCA1の溝及び/またはピット列の深さが過度に小さいと、バーコード情報の変調度が小さくなる傾向がある。バーコード情報領域BCA1の溝及び/またはピット列の深さが過度に大きいと、基板成型時に溝及び/またはピット列の転写不良となる傾向がある。
また、バーコード情報領域BCA1の溝及び/またはピット列の間隔が、ユーザー情報領域YA1の案内溝と略同じ間隔であるとは、例えば、DVDの場合は、通常、0.74μm±0.03μmであり、HD DVDの場合は、通常、0.40μm±0.02μmの範囲内で形成することを意味する。
バーコード情報領域BCA1の溝及び/またはピット列の間隔が過度に狭いと、基板成型時に溝及び/またはピット列の転写不良となる傾向がある。バーコード情報領域BCA1の溝及び/またはピット列の間隔が過度に広いと、トラッククロス信号が重畳されて、バーコード情報の信号品質が低下する傾向がある。
(第2の実施の形態)
図3は、第2の実施の形態としての光情報記録媒体を説明する図である。図3に示す光情報記録媒体12は、光吸収層を2層有する。図3(a)は、光入射側から見た光情報記録媒体12の第1層の平面模式図であり、図3(b)は、光入射側から見た光情報記録媒体12の第2層の平面模式図である。図3(a)に示すように、光情報記録媒体12の第1層は、円盤状の中央部に形成する中心孔の外周側に、ユーザー情報を記録するユーザー情報領域13を有する。ユーザー情報領域13は、同心円状又は螺旋状の案内溝を有し、案内溝に沿って所定のユーザー情報を記録する。また、必要に応じて、中心孔とユーザー情報領域13の間にミラー領域や管理情報等を示すピットを有しても良い。
第2層の中心孔の外周側には、バーコード情報15を記録するバーコード情報領域14と、バーコード情報領域14のさらに外周側にユーザー情報を記録するユーザー情報領域16とを有する。バーコード情報領域14は、ユーザー情報領域16の案内溝とほぼ同じ間隔で、且つ案内溝よりも深い同心円状又は螺旋状の溝及び/又はピット列を有する。ユーザー情報領域16は、同心円状又は螺旋状の案内溝を有し、案内溝に沿って所定のユーザー情報を記録する。また、バーコード情報領域14とユーザー情報領域16の間には、必要に応じて、ミラー領域や管理情報等を示すピットを形成しても良い。
図4は、第2の実施の形態としての光情報記録媒体12の断面構造を説明する図である。本実施の形態では、光情報記録媒体12を、2P法(フォトポリメリゼーション法:Photo Polymerization:)により形成する。2P法については後述する。
図4に示すように、光情報記録媒体12は、光Lの入射側から見て手前側の第1層(L0)と奥側の第2層(L1)と、第1層(L0)と奥側の第2層(L1)との中間に設ける光透過性の中間層21とを有する。
第1層(L0)は、光透過性の第1の基板18と、第1の基板18上に形成する第1の光吸収層19と、半透明反射層20とを有する。第1の光吸収層19は、第1の基板18上に形成する凹凸19aと光吸収材料を含む色素記録膜19bとを有する。
第2層(L1)は、中間層21上に形成する第2の光吸収層22と、反射層23とを有する。第2の光吸収層22は、中間層21上に形成する凹凸22aと光吸収材料を含む色素記録膜22bとを有する。また、反射層23上に接着層24を介して貼着する第2の基板25を備える。
図4に示すように、第1層(L0)における第1の基板18は、ユーザー情報を記録する案内溝を有するユーザー情報領域YA1を備える。また、後述する第2層(L1)におけるバーコード情報領域BCA2に対応する部分(BCA1)は、第1の基板18の凹凸形状を有しない平坦なミラー領域MA1を形成し、その上に色素記録膜19bを塗布する。
前述した第1の実施の形態と同様に、ユーザー情報領域YA1における案内溝の形状は、同心円状又は螺旋状である。また、案内溝の間隔(トラックピッチ)、深さは、第1の実施の形態の場合と同様である。
第2層(L1)における中間層21上に形成する第2の光吸収層22は、バーコード情報を記録する溝及び/又はピット列を有するバーコード情報領域BCA2と、ユーザー情報を記録する案内溝を有するユーザー情報領域YA2とを備える。
ここで、光情報記録媒体12の第2層(L1)におけるバーコード情報領域BCA2の溝及び/またはピット列は、ユーザー情報領域YA2の案内溝と略同じ間隔で、且つ、深く形成する。具体的には、前述した第1の実施の形態と同様に、バーコード情報領域BCA2の溝及び/またはピット列の深さは、ユーザー情報領域YA2の案内溝の深さより、通常、5nm以上、好ましくは、10nm以上深いことが好ましい。但し、バーコード情報領域BCA1の溝及び/またはピット列の深さは、通常、100nm以下であることが好ましい。
ここで、光吸収層を2層有する光情報記録媒体12の調製方法としては、2P法及び逆積層法が挙げられる。2P法は、第1の基板16に第1の光吸収層19を形成し、その上に透明樹脂を塗布し、凹凸形状を有するスタンパを押し当てた後に透明樹脂を硬化し、凹凸形状を転写した光透過性の中間層21を作製し、さらにその上に第2の光吸収層22を積層する方法である。逆積層法は、例えば、第1の光吸収層19と第2の光吸収層22とをそれぞれの透明基板(第1の基板18,第2の基板25)上に形成し、次に、これらの2枚の透明基板を、2個の光吸収層を対向させて透明接着剤で貼着する方法である。
上述したように、第2の実施の形態としての光情報記録媒体12は、第2層(L1)に溝及び/又はピット列を有するバーコード情報領域BCA2を有し、第1層(L0)に凹凸形状を有しない平坦なミラー領域MA1を設けることにより、第2層(L1)のバーコード情報領域BCA2に、十分な変調度を有する情報として管理情報を記録し、また、再生することができる。
尚、第2の実施の形態では、第2層(L1)に溝及び/又はピット列を有するバーコード情報領域BCA2を形成する例について説明したが、バーコード情報領域を設ける層は第2層(L1)に限定されず、第1層(L0)の第1の基板18上に設けても良いし、また、両方の層に設けても良い。
(バーコード情報領域の形成方法)
次に、第1の実施の形態の光情報記録媒体1のバーコード情報領域BCA1と、第2の実施の形態の光情報記録媒体12のバーコード情報領域BCA2とに、それぞれ溝及び/又はピット列を形成する方法について具体的に説明する。
光情報記録媒体1の第1の基板6に、ユーザー情報領域YA1の案内溝とほぼ同じ間隔で、且つ前記案内溝よりも深い螺旋状の溝及び/又はピット列を形成するには、ユーザー情報領域YA1に同心円状又は螺旋状の案内溝を形成するための第1の凹凸パターンと、バーコード情報領域BCA1に、ユーザー情報領域YA1の案内溝と略同じ間隔で、且つ、案内溝より深い溝又はピット列を形成するための第2の凹凸パターンと、を有する光情報記録媒体用スタンパを作製し、前述した材料を使用して、射出成型により作製する。
このような光情報記録媒体用スタンパは、所定の凹凸形状を有するガラス原盤の表面に金属薄膜を形成し、この金属薄膜上に電気めっきにより金属厚膜を形成することにより作製する。
光情報記録媒体12の中間層21上に、ユーザー情報領域YA2の案内溝とほぼ同じ間隔で、且つ前記案内溝よりも深い螺旋状の溝及び/又はピット列を形成するには、先ず、光透過性材料を用いて、ユーザー情報領域YA2に同心円状又は螺旋状の案内溝を形成するための第1の凹凸パターンと、バーコード情報領域BCA2に、ユーザー情報領域YA2の案内溝と略同じ間隔で、且つ、案内溝より深い溝又はピット列を形成するための第2の凹凸パターンと、を有する光情報記録媒体用スタンパを作製する。
そして、光情報記録媒体12の第1の基板18上に第1の光吸収層19、半透明反射層20を積層した上に、透明接着剤を塗布し、その上に光情報記録媒体用スタンパを載置して透明接着剤を硬化し、その後、光情報記録媒体用スタンパを剥離することにより、上述した溝及び/又はピット列を転写した中間層21にバーコード情報領域BCA2を形成する。
(光情報記録媒体用ガラス原盤の製造方法)
次に、上述した光情報記録媒体用スタンパを作製する際に用いる凹凸形状を有するガラス原盤の作製について説明する。
図5は、光情報記録媒体用ガラス原盤の製造方法を説明する図である。図5には、バーコード情報領域の溝及び/又はピット列の深さがユーザー情報領域の深さと比較して深いガラス原盤108の製造工程を示す。
初めに、図5(a)に示すように、原盤26からなるガラス原盤100を用意する。原盤26としては、例えば、シリコンウェハー、石英ガラス、ソーダガラス、表面に導電層を有する石英ガラス、表面に導電層を有するソーダガラス等を使用し、特に限定されない。
次に、図5(b)に示すように、原盤26に適当な溶剤に希釈したフォトレジストを塗布したガラス原盤101を作製する。フォトレジストは、レーザ光の照射により極性が変化し、現像によりパターンを形成するものであれば、特に限定されない。例えば、クレゾールノボラック樹脂とナフトキノンジアジドとの混合系、ポリヒドロキシスチレン誘導体と光酸発生剤との混合系等のポジ型フォトレジスト等が挙げられる。中でも、露光開始時点と露光終了時点とにおける現像後に形成するピット列や案内溝の幅が、より均一であることから、クレゾールノボラック樹脂とナフトキノンジアジドとの混合系が特に望ましい。
フォトレジストを希釈する溶剤は、酸発生剤及びバインダー樹脂を溶解するものであれば特に限定されない。具体例としては、例えば、プロピレングリコール−2−モノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のセルソルブ類、2−ヘプタノン、メチルエチルケトン等のケトン類;乳酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、更に、これらの混合溶媒等が、スピンコート後の第1のフォトレジスト薄膜27の膜厚均一性を向上でき好適である。
また、溶剤には、スピンコートにより形成する第1のフォトレジスト薄膜27の膜厚の均一性を向上するために界面活性剤を微量添加することが好ましい。界面活性剤には、フッ素を含有するものがスピンコート時にストライエーションの発生を抑制する効果が大きく好適である。これらの溶剤により希釈したフォトレジストを所定の回転数で上記原盤に塗布することにより表面に第1のフォトレジスト薄膜27を形成したガラス原盤101を作製する。
続いて、図5(c)に示すように、管理情報をバーコード状に記録する領域(バーコード情報領域)に対応する部分を、原盤露光装置(図示せず)を用いて集光した露光ビームを照射し、第1の潜像を形成した後、続いて、極性変化の生じた露光ビーム照射領域をアルカリ現像液で溶解し、レジストパターン28を得る。
露光ビームは、音響光学素子により変調が可能であり、入力信号に応じ、連続した溝やピット形状の極性の変化したフォトレジストの潜像を記録できる。
現像液としては、極性変化の生じた第1のフォトレジスト薄膜27を溶解できるものであれば特に限定されない。例えば、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、燐酸緩衝液、及びこれらの混合物が挙げられる。これらの中でも、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液が、現像後のフォトレジストの側壁角が急峻であり、好適である。
次に、図5(d)に示すように、現像により形成したレジストパターン28をエッチングマスクとして、第1の反応性イオンエッチングによりレジストパターン28を転写した原盤29を得る。反応性イオンエッチングに用いる気体は、フォトレジストのエッチング速度に対する原盤29のエッチング速度、即ちエッチング選択比が1.0以上であれば特に限定されないが、例えば、CHF、C等の炭化フッ素ガスは、エッチング選択比が大きく好適である。中でも、Cはエッチング速度の面内均一性が良好となり特に好適である。
続いて、図5(e)に示すように、原盤29表面に残ったフォトレジストを除去し、バーコード情報領域のみに連続溝及び/又は変調したピット形状を転写したガラス原盤104を得る。原盤29表面に残ったフォトレジストの除去方法は、原盤29に転写した形状を劣化させないものであれば特に限定されない。具体的には、酸素プラズマアッシング、有機溶剤による溶解、アルカリ水溶液による溶解等等を用いることが出来る。中でも、原盤29にシリコンウェハーを用いた場合は、シリコンウェハーの化学エッチングの起こらない酸素プラズマアッシングが好適である。
続いて、図5(f)に示すように、バーコード情報領域のみに連続溝或いは変調したピット形状を転写したガラス原盤104の原盤29上に第2のフォトレジスト薄膜30をスピンコート法により形成する。第2のフォトレジスト薄膜30は、第1のフォトレジスト薄膜27と同一のものに必ずしも限定されない。
次に、図5(g)に示すように、原盤29上の第2のフォトレジスト薄膜30に、所定の信号により変調した集光ビームを照射し、ユーザー情報領域の同心円状又は螺旋状の案内溝の潜像を形成し、更に極性変化の生じた露光ビーム照射領域をアルカリ現像液で溶解し、レジストパターン31を得る。
続いて、図5(h)に示すように、現像により形成したレジストパターン31をエッチングマスクとして、第2の反応性イオンエッチングによりレジストパターン31を転写した原盤32を得る。このとき、第2の反応性イオンエッチングの時間を第1の反応性イオンエッチング時間よりも短くすることにより、バーコード情報領域に形成した連続溝或いは変調したピット形状の深さをユーザー情報領域に形成する同心円状又は螺旋状の案内溝の深さよりも深くすることができる。
続いて、図5(i)に示すように、原盤32の表面に残ったフォトレジストを除去し、バーコード情報領域に形成した連続溝或いは変調したピット形状の深さが、ユーザー情報領域に形成した同心円状又は螺旋状の案内溝の深さよりも深いガラス原盤108が完成する。
次に、光吸収層7を1層有する光情報記録媒体1と、第1の光吸収層19及び第2の光吸収層22を有する2層型の光情報記録媒体12とをそれぞれ構成する各層について説明する。
(第1の基板)
光情報記録媒体1,12における第1の基板6,18を構成する材料は、透明かつ複屈折率が小さい等の光学特性に優れるものであれば特に限定されない。このような材料としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、アモルファスポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。また、第1の基板6,18は、射出成形等の成形性に優れ、吸湿性が小さい材料を用いて形成することが好ましい。
第1の基板6,18の厚さは約0.6mmであることが好ましい。また、第1の基板6,18の厚さは、他の層の厚さに合わせて調整しても良い。
第1の基板6,18は、バーコード情報領域2の溝及び/又はピット列とユーザー情報領域4の案内溝とにそれぞれ対応する凹凸形状を有するスタンパを用い、前述の材料を使用して、射出成型により作製することが好ましい。
第1の基板6,18と光吸収層7,第1の光吸収層19との間には、例えば、SiO、ZnS−SiO等のエンハンス層や耐溶剤層を設けてもよい。
(第2の基板)
光情報記録媒体1,12における第2の基板10,25を構成する材料は、機械的安定性が高く、剛性が大きく、射出成形等の成形性に優れるものであれば特に限定されない。また、吸湿性が小さいことが好ましい。このような材料としては、第1の基板6,18に用いる材料の他、ABS樹脂、フィラー含有エポキシ樹脂、Alを主成分とした例えばAl−Mg合金等が挙げられる。但し、第2の基板10,25は、第1の基板6,18のように透明性や光学特性を備える必要はない。
第2の基板10,25は、第1の基板6,18の場合と同様に、凹凸形状を有するスタンパを用い、前述の材料を使用して、厚さは約0.6mmに射出成型により作製することが好ましい。
(光吸収層)
光情報記録媒体1における光吸収層7と、光情報記録媒体12における第1の光吸収層19及び第2の光吸収層22とは、それぞれ光吸収材料を含む色素記録膜7b,19b,22bとを有する。このような光吸収材料としては、例えば光吸収性の有機色素が望ましい。有機色素の具体例としては、例えば、シアニン色素、メロシアニン色素、スクアリウム色素、アントラキノン系色素、トリアリールメタン色素、ピリリウム色素、アゾ色素、含金属アゾ色素、フタロシアニン色素、ポリフィリン色素、トリアリールアミン色素、スクアリリウム色素、ピロメテン系色素、ホルマザン金属錯体系色素、アヌレン系色素等が挙げられる。これらの有機色素は1種類又は2種類以上を混合して使用しても良い。
尚、色素記録膜7b,19b,22bは、必要に応じ、クエンチャーや他の色素、添加剤、高分子化合物(例えば、ニトロセルロース等の熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー等)、金属微粒子等を含む。
色素記録膜7b,19b,22bは、上記の色素及び任意の添加剤を公知の有機溶媒(例えば、テトラフルオロプロパノール、ケトンアルコール、アセチルアセトン、メチルセルロブ、トルエン等)で溶解・溶媒和した色素溶液を調製し、これを第1の基板6,18あるいは中間層21上に塗布して形成する。
色素溶液の塗布方法は、通常スピンコート法が好ましい。スピンコート条件は、内周から外周にかけて、回転数300rpm〜5000rpmの範囲で数条件を組み合わせて行う。これらのスピンコート条件、色素溶液の濃度、粘度、溶剤の乾燥速度を調節することにより、色素記録膜7b,19b,22bの膜厚を調整する。
尚、第1の光吸収層7と反射層8の間、第1の光吸収層19と半透明反射層20の間、第2の光吸収層22と反射層23の間に、SiO、ZnS−SiO、Al等のエンハンス層や耐酸化層等の他の層を設けてもよい。また、反射層8、半透明反射層20、反射層23上に、必要に応じて保護層を形成してもよい。保護層を構成する材料は、これらの各層を保護するものであれば得に限定されず、例えば、紫外線硬化性樹脂、シリコーン系樹脂等が挙げられる。
(半透明反射層)
半透明反射層20は、光の吸収が小さく光の透過率が30%以上あり、かつ適度な光の反射率があることが望ましい。例えば、反射率の高い金属膜を薄くし、適当な透過率と反射率をバランスすることができる。半透明反射層20の厚さは、通常、8nm〜20nm、好ましくは、11nm〜17nmである。
また、半透明反射層20は薄いので、耐食性のある材料を用いて形成することが望ましい。さらに、中間層21への色素の侵み出しを防ぐために遮蔽性を持つことが好ましい。このような材料としては、例えば、金、銀、アルミニウム或いはこれらを含む合金を、スパッタ法等の手段により形成することができる。
半透明反射層20を構成する材料として、Agを主成分とすものは低コスト及び高反射率の点から特に好ましい。半透明反射層20を構成する金属の結晶粒が大きいと再生ノイズの原因となるため、結晶粒が小さい材料を用いるのが好ましい。なかでも、純銀は結晶粒が大きい傾向があるため、Agは合金として用いるのが好ましい。
Ag合金としては、たとえば、Agを主成分とし、Ti、Zn、Cu、Pd、Au、Ca、In及び希土類金属よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を0.1原子%〜5原子%含有するものが好ましい。Ti、Zn、Cu、Pd、Au、Ca、In及び希土類金属のうち2種以上含む場合は、各々、0.1原子%〜5原子%でもかまわないが、それらの合計が0.1原子%〜5原子%であることが好ましい。希土類金属の中では、ネオジウムが特に好ましい。具体的には、AgPdCu、AgCuAu、AgCuAuNd、AgCuNd、AgCaCu、AgCaCu、AgIn等である。
尚、Auは結晶粒が小さく、耐食性に優れ好適であるが、Ag合金に比べて高価である。また、半透明反射層20として、金属以外の材料であるSiO等を用い、低屈折率薄膜と高屈折率薄膜を交互に積み重ねて多層膜を形成し、これを反射層として用いることも可能である
(反射層)
反射層8,23は、反射率が高く、耐食性に優れることが望ましい。反射率を高くするために、反射層8,23厚さは、通常、50nm以上、より好適には80nm以上である。但し、記録感度を上げるためにはある程度薄いことが好ましく、また、反射層8,23を厚く形成すると第1の基板6,18が反るおそれがあるため、通常は300nm以下が好ましく、より好ましくは200nm以下が望ましい。
反射層8,23の材料としては、再生光の波長で反射率の十分高いもの、例えば、Au、Al、Ag、Cu、Ti、Cr、Ni、等の金属を単独或いは合金にして用いることが可能である。この中でもAu、Al、Ag、或いはこれらの合金が材料として適している。合金を形成する成分としては、Mg、Se、Hf、V、Nb、Ru、W、Mn、Re、Fe、Co、Rh、Ir、Cu、Zn、Cd、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Bi及び希土類金属等の金属及び半金属を挙げることができる。
中でも、Ag合金はコストが安く、反射率が高く、耐食性に優れるために好ましい。Ag合金としてはAgを主成分とし、Ti、Zn、Cu、Pd、Au、Ca、In及び希土類金属よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を0.1〜5原子%含有することが好ましい。Ti、Zn、Cu、Pd、Au、Ca、In及び希土類金属のうち2種以上含む場合は、各々0.1〜5原子%でもかまわないが、それらの合計が0.1〜5原子%であることが好ましい。希土類金属の中では、ネオジウムが特に好ましい。具体的には、AgPdCu、AgCuAu、AgCuAuNd、AgCuNd、AgCaCu、AgIn等である。
反射層8,23を形成する方法としては、例えば、スパッタ法、イオンプレーティング法、化学蒸着法、真空蒸着法等が挙げられる。中でも、スパッタ法が生産性の上で好ましい。
(接着層)
接着層9,24は、接着力が高く、硬化接着時の収縮率が小さく、環境保存安定性が高い材料が好ましい。さらに、反射層8,23にダメージを与えない材料が望ましい。尚、接着層9,24と反射層8,23の間に公知の無機系または有機系の保護層を形成してもよい。
接着層9,24の材料としては、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂(遅延硬化型を含む)、感圧式両面テープ等を挙げることができる。これらの中で、無溶剤タイプの紫外線硬化性樹脂は環境性に優しく、生産性に優れるために好ましい。紫外線硬化性樹脂には様々な種類があり、透明であればいずれも用いることができる。
接着層9,24は、紫外線硬化性樹脂を塗布し、紫外光を照射して硬化することによって形成する。塗布方法としては、前述した色素記録膜と同様に、スピンコート法、スクリーン印刷、キャスト法等の塗布法等の方法が挙げられる。中でもスピンコート法が好ましい。紫外線硬化性樹脂としては、温度10℃〜40℃の範囲において、粘度20mPa・s〜1000mPa・sであるものは、溶媒を用いることなく塗布できるために好ましい。
紫外線硬化性樹脂としては、ラジカル系紫外線硬化性樹脂とカチオン系紫外線硬化性樹脂があり、いずれも使用可能である。ラジカル系紫外線硬化性樹脂としては、公知の紫外線硬化性化合物と光重合開始剤を必須成分として含む組成物を用いる。紫外線硬化性化合物としては、単官能アクリレート、単官能メタアクリレート、多官能アクリレート、多官能メタアクリレートを重合性モノマー成分として、各々、単独または2種類以上併用して用いることができる。
単官能アクリレート,多官能メタアクリレートとしては、例えば、置換基としてメチル、エチル、プロピル、ブチル、アミル、2−エチルヘキシル、オクチル、シクロヘキシル、ベンジル、メトキシエチル、ブトキシエチル、フェノキシエチル、テトラヒドロフルフリル、グリシジル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、ジメチルアミノエチル、ノニルフェノキシエチルテトラヒドロフルフリル,イソボルニル,ジシクロペンタニル等の基を有するアクリレート、メタアクリレート等が挙げられる。
光重合開始剤としては、上述の重合性モノマーを硬化する公知のものがいずれも使用できる。光重合開始剤としては、分子開裂型または水素引き抜き型のものが好適である。
このような例としては、例えば、ベンゾインイソブチルエーテル、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ベンジル、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド等が挙げられる。
さらに、これら以外の分子開裂型のものとしては、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン,2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン等が挙げられる。
水素引き抜き型の光重合開始剤としは、例えば、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、イソフタルフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルスルフィド等が挙げられる。
光重合開始剤に対する増感剤として例えば、トリメチルアミン、メチルジメタノールアミン、トリエタノールアミン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、N,N−ジメチルベンジルアミン等のアミン類を併用することができる。
カチオン系紫外線硬化性樹脂としては、公知のカチオン重合型の光開始剤を含むエポキシ樹脂組成物が挙げられる。カチオン重合型の光開始剤としては、スルホニウム塩、ヨードニウム塩,ジアゾニウム塩等がある。ヨードニウム塩としては、例えば、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−メチルフェニル−4−(1−メチルエチル)フェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−メチルフェニル−4−(1−メチルエチル)フェニルヨードニウムテトラフルオロボレート等が挙げられる。
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA−エピクロルヒドリン型、脂環式エポキシ、長鎖脂肪族型、臭素化エポキシ樹脂、グリシジルエステル型、グリシジルエーテル型、複素環式系等を挙げられる。エポキシ樹脂としては、反射層8,23にダメージを与えないように、遊離したフリーの塩素及び塩素イオン含有率が少ないものを用いるのが好ましい。具体的には、塩素量は1重量%以下が好ましく、0.5重量%以下のものがより好ましい。
カチオン型紫外線硬化性樹脂100重量部当たりのカチオン重合型光開始剤の割合は、通常、0.1重量部〜20重量部であり、好ましくは0.2重量部〜5重量部である。尚、紫外線光源の波長域の近紫外領域や可視領域の波長をより有効に利用するため、公知の光増感剤を併用することができる。この際の光増感剤としては、例えばアントラセン、フェノチアジン、ベンジルメチルケタール、ベンゾフェノン、アセトフェノン等が挙げられる。
紫外線硬化性樹脂には、必要に応じて、さらにその他の添加剤として、熱重合禁止剤、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン等の酸化防止剤;可塑剤;エポキシシラン、メルカプトシラン、メタアクリルシラン、アクリルシラン等のシランカップリング剤等を、各種特性を改良する目的で配合する。これらは、紫外線硬化性化合物への溶解性に優れたもの、紫外線透過性を阻害しないものを選択して用いる。
(中間層)
中間層21は、2P法により形成することが好ましい。即ち、第1の基板18に第1の光吸収層19、半透明反射層20を積層した上に、溝やピットなどの凹凸を有する樹脂スタンパ等を接着剤で貼合わせて硬化し、その後、樹脂スタンパを剥離することにより、凹凸を有する中間層21を転写して製造する。
中間層21のバーコード情報領域に対応する部分に、ユーザー領域の案内溝とほぼ同じ間隔で、且つ案内溝よりも深い同心円状又は螺旋状の溝及び/又はピット列を形成するには、そのような形状を有する樹脂スタンパを使用して、2P法により凹凸を転写して作製する。このような樹脂スタンパは第1の基板6,18と同じように、所定の凹凸を有するスタンパを使用して、射出成型により作製する。
ここで、樹脂スタンパを構成する材料は、中間層21を形成する際に使用する紫外線硬化性樹脂に対し、十分な剥離性を有することが望ましい。また、成形性が良く、形状安定性が良いことが望ましい。さらに、生産性及びコストの観点から、複数回の転写に使用可能であることが望ましい。また、使用後のリサイクルが可能であることが望ましい。このような材料としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン系樹脂(特に、非晶質ポリオレフィン等)、ポリエステル系樹脂などが挙げられる。樹脂スタンパの厚さは、形状安定性及びハンドリングの容易さの点で、0.5mm以上とするのが望ましい。厚さの上限は特にないが、通常、3mm以下で十分である。
中間層21の膜厚は正確に制御することが好ましい。中間層21の膜厚は、光情報記録媒体12を記録・再生するシステムの設計によって決める。光情報記録媒体12の2層の光吸収層(第1の光吸収層19,第2の光吸収層22)に別々にフォーカスサーボをかけるために、両層の間はある程度の間隔が必要である。両層間の間隔は、フォーカスサーボ機構にもよるが、通常5μm以上、好ましくは10μm以上が必要である。但し、通常、100μm以下が好ましい。一般に、対物レンズの開口数が高いほど、両層間の間隔は小さくてよい傾向がある。両層間の間隔が過度に大きいと、2層の光吸収層にフォーカスサーボを合わせるのに時間を要し、また対物レンズの移動距離も長くなるため好ましくない。
中間層21を構成する材料としては、一般に、接着層として使用するものと同様の特性を有し、さらに記録再生波長に対し透明である材料が好ましい。一般に、紫外線硬化性樹脂を使用する。紫外線硬化性樹脂は、そのままもしくは適当な溶剤に溶解して調製する塗布液として使用する。紫外線硬化性樹脂には様々な種類があり、透明であればいずれも用いうる。またそれらの材料を単独であるいは混合して用いても良いし、1層だけではなく多層膜にして用いても良い。
中間層21として、紫外線硬化性樹脂を塗布する方法としては、接着層9と同様にスピンコート法、スクリーン印刷、キャスト法等が挙げられる。この中でもスピンコート法が好ましい。紫外線硬化性樹脂は、10℃〜40℃の範囲において、粘度20mPa・s〜1000mPa・sであるものは、溶媒を用いることなく塗布できるために好ましい。
また、中間層21は、半透明反射層20あるいは第2の光吸収層22にダメージを与えない材料からなることが望ましい。また、必要に応じ、それぞれの層の間に公知の無機系または有機系の保護層を形成してもよい。
以下に、実施例に基づき本実施の形態をさらに詳細に説明する。なお、本実施の形態は実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
図2に示すように、第1の実施の形態として前述した光吸収層が1層の光情報記録媒体A1を、以下の手順に従い調製する。
(I)第1の基板の調製
(1)第1のフォトレジスト薄膜を有するガラス原盤の調製
クレゾールノボラック樹脂及びナフトキノンジアジド混合系ポジ型レジスト(東京応化工業株式会社製:ポジ型フォトレジストTDMR−AR80HP)75gを2−ヘプタノン425gに希釈してフォトレジスト溶液を調製する。これを、原盤(石英ガラス原盤)にスピンコートした後、ホットプレートで120℃で2分間加熱し、表面に膜厚80nmの第1のフォトレジスト薄膜を有するガラス原盤を調製する。
(2)第1のフォトレジスト薄膜の第1の露光
前述した表面に第1のフォトレジスト薄膜を有するガラス原盤を線速1.5m/秒で一定となるように回転すると同時に、トラックピッチ0.40μmとなるように集光レンズを半径方向に移動する。集光したレーザ光を半径位置22.2mmから23.1mmの間に照射し、管理情報をてバーコード状に記録する領域に、螺旋状に配列する連続溝の潜像を形成する。露光ビームは、アルゴンの発振線の一つである波長514nmのレーザ光を非線型光学素子に導き、発生する第2高調波(波長257nm)を用いる。
(3)第1の現像操作
レーザ光の照射が完了したガラス原盤を現像液(東京応化工業株式会社製NMD−3)を用いて現像し、極性変化した領域を溶解することによって、原盤上に形成したレジストパターンを得る。
(4)第1のエッチング処理
続いて、レジストパターンをエッチングマスクとして、Cガスを用いる反応性イオンエッチングを68秒実施することにより、レジストパターンを転写した原盤を得る。次に、Oガスを用いるアッシングを60秒間実施することにより、残ったフォトレジストを除去し、ガラス原盤を得る。原子間力顕微鏡(AFM)による観察の結果、75nmの深さの溝が形成されている。
(5)第2のフォトレジスト薄膜を有する原盤の調製
ガラス原盤104上に、前出したフォトレジスト溶液を再びスピンコートした後、ホットプレートで120℃で2分間加熱し、原盤の表面に膜厚85nmの第2のフォトレジスト薄膜を形成する。
(6)第2のフォトレジスト薄膜の第2の露光
前述した表面に第2のフォトレジスト薄膜を有する原盤を線速1.5m/秒で一定となるように回転すると同時に、トラックピッチ0.40μmとなるように集光レンズを半径方向に移動する。集光したレーザ光を半径位置23.8から58.6mmの間に照射して螺旋状に配列する連続溝の潜像を形成する。
(7)第2の現像操作
レーザ光の照射が完了した原盤を現像液(東京応化工業株式会社製:NMD−3)を用いて現像し、極性変化した領域を溶解することによって、原盤上に形成したレジストパターンを得る。
(8)第2のエッチング処理
続いて、レジストパターンをエッチングマスクとして、Cガスを用いる第2の反応性イオンエッチングを54秒間実施することにより、レジストパターンを転写した原盤を得る。次に、Oガスを用いるアッシングを50秒間実施することにより、残ったフォトレジストを除去し、光情報記録媒体の基板を調製するためのガラス原盤を得る。ガラス原盤の原子間力顕微鏡(AFM)による観察の結果、55nmの深さの溝が形成されている。また、管理情報をバーコード状に記録する領域は側壁角度が小さくなるものの、深さは変動せず、75nmを維持する。
(9)スタンパの調製
次に、石英製のガラス原盤の表面に無電界めっき法にてニッケル燐導電皮膜を形成した後、電気めっきにより平均290μmのニッケル皮膜を形成し、次いで、ガラス原盤とニッケル皮膜を剥離し、光情報記録媒体用スタンパB1を得る。
(10)ポリカーボネート基板の調製
光情報記録媒体用スタンパB1を用いてポリカーボネート樹脂を射出成型することにより、フォトレジストパターンを表面に有する第1の基板を得る。
第1の基板において、BCA1の溝は、トラックピッチ0.42μm、深さ75nmである。また、第1の基板のYA1の案内溝は、トラックピッチ0.40μm、深さ55nmである。
(II)第2の基板の調製
石英製のガラス原盤の表面に無電界めっき法にてニッケル燐導電皮膜を形成の後、電気めっきにより平均290μmのニッケル皮膜を形成し、次いで、ガラス原盤とニッケル皮膜を剥離し、溝のないミラースタンパを得る。
続いて、ミラースタンパを用いてポリカーボネート樹脂を射出成型することにより、第2の基板を得る。
(III)光情報記録媒体の調製
第1の基板の溝形成面上に、下記化学式で表わすシアニン系色素のテトラフルオロプロパノール溶液(濃度1.0重量%)を、スピンコート法により塗布する。なお、上記色素の溶液を塗布する際に、色素の溶液をフィルタで濾過して不純物を取り除く。次いで、上記色素を塗布した第1の基板を85℃にて40分間乾燥し、さらに、室温にて1時間冷却する。こうして、第1の光吸収層を第1の基板上に形成する。さらに、第1の光吸収層上に、スパッタ法を用いて、AgCuNd合金を厚さ100nmになるように反射層を形成する。
Figure 2008243309
次に、第1の基板の反射層上にラジカル重合型UV樹脂をスピンコート法により塗布し、貼り合せ装置に設置する。続いて、第2の基板にラジカル重合型UV樹脂をスピンコート法により塗布し、両基板の塗布面を対面するように貼り合せ装置に設置する。装置内を真空にして、接着層に泡が発生しないようにして第1の基板と第2の基板とを貼り合せる。貼り合せたディスクを貼り合せ装置から取り出し、第2の基板側からUV照射を施してUV樹脂を硬化し、厚さ30μmの接着層を有する光情報記録媒体A1を得る。
(実施例2)
以下の手順に従い、光吸収層が1層の光情報記録媒体A2を調製する。
前述した実施例1における(I)第1の基板の調製において、(2)第1のフォトレジスト薄膜の第1の露光におけるトラックピッチを0.40μmから0.42μmにする。また、(4)第1のエッチング処理において、Cガスを用いる反応性イオンエッチングを68秒から64秒にする。それ以外は、実施例1同様の操作により光情報記録媒体用スタンパB2を得る。
次に、光情報記録媒体用スタンパB2を使用し、実施例1の第1基板の作製と同様の操作により、第1の基板を得る。第1の基板において、BCA1の溝は、トラックピッチ0.42μm、深さ70nmである。また、第1の基板のYA1の案内溝は、トラックピッチ0.40μm、深さ55nmである。それ以外は、実施例1と同様の操作により、光情報記録媒体A2を得る。
(実施例3)
以下の手順に従い、前述した図4に示すような光吸収層が2層の光情報記録媒体A3を調製する。
(I)第1の基板の調製
実施例1で使用する(I)第1の基板の調製において、(1)第1のフォトレジスト薄膜を有するガラス原盤の調製、から(4)第1のエッチング処理を行わないで、それ以外は、実施例1の光情報記録媒体用スタンパB1と同様の操作により光情報記録媒体用スタンパB31を得る。続いて、実施例1の第1基板の作製と同様の操作により、第1の基板を得る。第1の基板の中心孔外周部分は凹凸を有しない平坦なミラー領域MA1である。YA1の案内溝は、トラックピッチ0.40μm、深さ55nmである。
(II)樹脂スタンパの調製
実施例1で使用する(I)第1の基板の調製において、同様の操作により光情報記録媒体用スタンパB32を得る。続いて、光情報記録媒体用スタンパB32を用いてポリオレフィン樹脂を射出成型することにより、フォトレジストパターンを表面に有する樹脂スタンパを得る。樹脂スタンパのBCA2の溝は、トラックピッチ0.40μm、深さ75nmである。また、樹脂スタンパのYA2の案内溝は、トラックピッチ0.40μm、深さ55nmである。
(III)光情報記録媒体の調製
第1の基板の溝形成面上に、前記化学式で表わすシアニン系色素のテトラフルオロプロパノール溶液(濃度1.0重量%)を、スピンコート法により塗布する。なお、上記色素の溶液を塗布する際に、色素の溶液をフィルタで濾過して不純物を取り除く。次いで、上記色素を塗布した第1の基板を85℃にて40分間乾燥し、さらに、室温にて1時間冷却する。こうして、第1の光吸収層を第1の基板上に形成する。さらに、第1の光吸収層上に、スパッタ法を用いて、AgBi合金を厚さ15nmになるように半透明反射層を形成する。
次に、第1の基板の反射層上にラジカル重合型UV樹脂をスピンコート法により塗布し、貼り合せ装置に設置する。続いて、樹脂スタンパにラジカル重合型UV樹脂をスピンコート法により塗布し、両基板の塗布面を対面するように貼り合せ装置に設置する。装置内を真空にして、接着層に泡が発生しないようにして第1の基板と樹脂スタンパとを貼り合せる。貼り合せたディスクを貼り合せ装置から取り出し、樹脂スタンパ側からUV照射を施してUV樹脂を硬化し、厚さ30μmの接着層を形成する。そして、これを剥離装置に設置し、樹脂スタンパを剥離して中間層を形成する。中間層上に形成するBCA2の溝は、トラックピッチ0.40μm、深さ75nmである。また、第1の基板のYA2の案内溝は、トラックピッチ0.40μm、深さ55nmである。
中間層の溝形成面上に、前記化学式で表わすシアニン系色素のテトラフルオロプロパノール溶液(濃度1.0重量%)を、スピンコート法により塗布する。なお、上記色素の溶液を塗布する際に、色素の溶液をフィルタで濾過して不純物を取り除く。次いで、上記色素を塗布した第1の基板を85℃にて40分間乾燥し、さらに、室温にて1時間冷却する。こうして、第2の光吸収層を中間層上に形成する。さらに、第2の光吸収層上に、スパッタ法を用いて、AgCuNd合金を厚さ100nmになるように反射層を形成する。
次に、反射層上にラジカル重合型UV樹脂をスピンコート法により塗布し、貼り合せ装置に設置する。続いて、第2の基板にラジカル重合型UV樹脂をスピンコート法により塗布し、両基板の塗布面を対面するように貼り合せ装置に設置する。装置内を真空にして、接着層に泡が発生しないようにして第1の基板と第2の基板とを貼り合せる。貼り合せたディスクを貼り合せ装置から取り出し、第2の基板側からUV照射を施してUV樹脂を硬化し、厚さ30μmの接着層を有する光情報記録媒体A3を得る。
(比較例1)
実施例1で使用する(I)第1の基板の調製において、(1)第1のフォトレジスト薄膜を有するガラス原盤の調製、から(4)第1のエッチング処理を行わないで、実施例1と同様に、(5)第2のフォトレジスト薄膜を有する原盤の調製を行う。続いて、(6)第2のフォトレジスト薄膜の第2の露光において、ガラス原盤を線速1.5m/秒で一定となるように回転すと同時に、トラックピッチ0.40μmとなるように集光レンズを半径方向に移動する。集光したレーザ光を半径位置22.2から23.1mmの間に照射し、管理情報をバーコード状に記録する領域に螺旋状に配列する連続溝の潜像を形成する。続けて、フォトレジスト薄膜を有するガラス原盤を線速1.5m/秒で一定となるように回転すると同時に、トラックピッチ0.40μmとなるように集光レンズを半径方向に移動する。集光したレーザ光を半径位置23.8から58.6mmの間に照射し、螺旋状に配列する連続溝の潜像を形成する。そして、実施例1と同様に、(7)第2の現像操作から(9)スタンパの調製を行い、光情報記録媒体用スタンパC1を得る。
光情報記録媒体用スタンパC1を利用し、実施例1の第1基板の作製と同様の操作により、第1の基板を得る。第1の基板において、BCA1の溝は、トラックピッチ0.40μm、深さ55nmで、YA1の案内溝は、トラックピッチ0.40μm、深さ55nmである。それ以外は、実施例1と同様の操作により、光情報記録媒体C1を得る。
(比較例2)
実施例3で使用する(II)樹脂スタンパの調製において、比較例1で作製する光情報記録媒体用スタンパC2を利用して樹脂スタンパを作製する。樹脂スタンパにおいて、BCA1の溝は、トラックピッチ0.40μm、深さ55nmで、YA1の案内溝は、トラックピッチ0.40μm、深さ55nmである。それ以外は実施例3と同様の操作により、光情報記録媒体C2を得る。
(2)光情報記録媒体におけるバーコード情報の記録
実施例1、実施例2及び比較例1で調製する光情報記録媒体に対し、波長408nmのBCA記録機で、記録パワー190mWで、第1の基板越しに、第1の光吸収層にフォーカスをかけ、半径22.20mm〜23.20mmの範囲にバーコード情報の記録実験を行い、バーコード信号を記録する。
また、実施例3及び比較例2で調製する光情報記録媒体に対し、波長810nmのBCA記録機で、記録パワー5000mWで、第2の基板越しに、反射層にフォーカスをかけ、半径22.20mm〜23.20mmの範囲にバーコード情報の記録実験を行い、バーコード信号を記録する。
(3)光情報記録媒体におけるバーコード情報の評価
実施例1、実施例2及び比較例1で調製する光情報記録媒体に対して、第1の光吸収層のBCA1に記録するバーコード情報を再生し、バーコード情報再生信号の最小のハイレベル(Hmin)とバーコード情報再生信号の最大のローレベル(Lmax)から、変調度((Hmin−Lmax)/Hmin)を測定する。測定は、波長405nmのレーザ光及び開口数0.65のレンズを有する光ピックアップを持つ光ディスク評価装置を使用し、フォーカスサーボを機能させ、トラッキングサーボを機能させない状態で行う。結果を表1に示す。
また、実施例3及び比較例2で調製する光情報記録媒体において、第2の光吸収層のBCA2に記録するバーコード情報に対して同様の測定を行う。結果を表2に示す。
Figure 2008243309
Figure 2008243309
表1の結果から、光吸収層が1層の光情報記録媒体において、実施例1及び実施例2は、比較例1に対して、十分な変調度を有するバーコード情報が確保できることが分かる。
また、表2の結果から、光吸収層が2層の光情報記録媒体において、実施例3は、比較例2に対して、十分な変調度を有するバーコード情報が確保できることが分かる。
以上、詳述したように、ユーザーが情報を記録再生するための同心円状又は螺旋状の案内溝が有するユーザー情報領域と、このユーザー情報領域の内側の半径位置に管理情報をバーコードとして記録するバーコード情報領域とを有し、案内溝の上に更に光吸収性色素記録膜を有する光情報記録媒体において、バーコード情報領域に、ユーザー情報領域の案内溝とほぼ同じ間隔で、且つ、案内溝よりも深い同心円状又は螺旋状の溝及び/又はピット列を有することにより、十分な変調度を有するバーコード情報が確保できることが分かる。
第1の実施の形態としての光情報記録媒体を説明する図である。 第1の実施の形態としての光情報記録媒体の断面構成を説明する図である。 第2の実施の形態としての光情報記録媒体を説明する図である。 第2の実施の形態としての光情報記録媒体の断面構造を説明する図である。 光情報記録媒体用ガラス原盤の製造方法を説明する図である。
符号の説明
1,12…光情報記録媒体、2,14…バーコード情報領域、3,15…バーコード情報、4,13,16…ユーザー情報領域、6、18…第1の基板、7…光吸収層、8,23…反射層、9,24…接着層、10,25…第2の基板、19…第1の光吸収層、20…半透明反射層、21…中間層、22…第2の光吸収層

Claims (5)

  1. 基板と、
    光吸収材料を含み、前記基板上に形成する光吸収層と、を備え、
    前記光吸収層は、
    ユーザー情報を記録または再生するための同心円状又は螺旋状の案内溝を有するユーザー情報領域と、
    前記ユーザー情報領域の内周側に位置し、管理情報をバーコードとして記録するために、前記ユーザー情報領域の前記案内溝と略同じ間隔で、且つ、当該案内溝より深く形成する溝及び/又はピット列を有するバーコード情報領域と、を設ける
    ことを特徴とする光情報記録媒体。
  2. 前記光吸収層を2層備え、当該光吸収層の少なくとも1層に前記バーコード情報領域を有することを特徴とする請求項1に記載の光情報記録媒体。
  3. バーコード情報を記録した前記バーコード情報領域の反射率が、当該バーコード情報を記録する前の反射率より高いことを特徴とする請求項1に記載の光情報記録媒体。
  4. 光吸収材料を含み、光の入射側から見て手前側の第1の光吸収層と、当該光の入射側から見て奥側の第2の光吸収層と、を備え
    前記第2の光吸収層は、
    ユーザー情報を記録又は再生するための案内溝を有するユーザー情報領域と、
    前記ユーザー情報領域の内周側に設け、管理情報をバーコードとして記録し、当該ユーザー情報領域の前記案内溝と略同じ間隔で、且つ、当該案内溝より深い溝又はピット列を有するバーコード情報領域と、を有する
    ことを特徴とする光情報記録媒体。
  5. 光情報記録媒体のユーザー情報領域に同心円状又は螺旋状の案内溝を形成するための第1の凹凸パターンと、
    前記光情報記録媒体の前記ユーザー情報領域の内周側に設けるバーコード情報領域に、前記案内溝と略同じ間隔で、且つ、当該案内溝より深い溝又はピット列を形成するための第2の凹凸パターンと、を有する
    ことを特徴とする光情報記録媒体用スタンパ。
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