JP2008242007A - 感放射線組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、集積回路素子、液晶表示素子、固体撮像素子等の電子部品の製造に好適な感放射線組成物に関する。
表示素子、集積回路素子、固体撮像素子、カラーフィルター、ブラックマトリックス等の電子部品には、その劣化や損傷を防止するための保護膜、素子表面や配線を平坦化するための平坦化膜、電気絶縁性を保つための電気絶縁膜等として種々の樹脂膜が設けられている。また、薄膜トランジスタ型液晶用の表示素子や集積回路素子等の素子には、層状に配置される配線の間を絶縁するために層間絶縁膜としての樹脂膜が設けられている。
また、最近では、配線やデバイスの高密度化に伴い、これらの平坦化膜や絶縁膜等の樹脂膜に要求される電気特性や透明性に優れた感放射線組成物が求められるようになっている。
また、最近では、配線やデバイスの高密度化に伴い、これらの平坦化膜や絶縁膜等の樹脂膜に要求される電気特性や透明性に優れた感放射線組成物が求められるようになっている。
このような種々の要求に応えるべく、環状オレフィン系重合体を用いた感放射線組成物が提案されている。
例えば、特許文献1には、アルカリ可溶性環状ポリオレフィン系樹脂組成物、1,2−キノンジアジド化合物及び架橋剤を形成しうる官能基を有する架橋剤(好ましくは、グリコールウリル類、及び、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂等の少なくとも2つのエポキシ基を有するラジカル重合性を有さない化合物)を含有する感放射線組成物が開示されている。しかしながら、この感放射線組成物は、生産性を高めることを目的として大気中での電子部品の製造に使用すると、得られる樹脂膜の透明性が低下する等の問題があった。
また、特許文献2には、脂環式オレフィン樹脂、酸発生剤、架橋剤、特定のフェノール老化防止剤及び溶媒からなる感放射線樹脂組成物が開示されている。しかしながら、この感放射線樹脂組成物を用いて大気中での加熱工程後の樹脂の透明性を維持するには多量のフェノール系の老化防止剤を添加しなければならず、そうすると放射線に対する感度が低くなり感放射線組成物として十分に機能しないことがあった。
例えば、特許文献1には、アルカリ可溶性環状ポリオレフィン系樹脂組成物、1,2−キノンジアジド化合物及び架橋剤を形成しうる官能基を有する架橋剤(好ましくは、グリコールウリル類、及び、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂等の少なくとも2つのエポキシ基を有するラジカル重合性を有さない化合物)を含有する感放射線組成物が開示されている。しかしながら、この感放射線組成物は、生産性を高めることを目的として大気中での電子部品の製造に使用すると、得られる樹脂膜の透明性が低下する等の問題があった。
また、特許文献2には、脂環式オレフィン樹脂、酸発生剤、架橋剤、特定のフェノール老化防止剤及び溶媒からなる感放射線樹脂組成物が開示されている。しかしながら、この感放射線樹脂組成物を用いて大気中での加熱工程後の樹脂の透明性を維持するには多量のフェノール系の老化防止剤を添加しなければならず、そうすると放射線に対する感度が低くなり感放射線組成物として十分に機能しないことがあった。
本出願人は、上記の問題を解決すべく、環状オレフィン系重合体、架橋剤、感放射線化合物並びにフェノール系老化防止剤及び非フェノール系老化防止剤を含有してなる感放射線組成物(特許文献3)や環状オレフィン系重合体、架橋剤、感放射線化合物及びアミン系老化防止剤を含有してなる感放射線組成物(特許文献4)を提案した。
これにより、電気特性及び放射線に対する感度に優れ、放射線によるパターン膜の形成が可能で、且つ大気中での加熱工程後も高い透明性を有する樹脂膜を与える感放射線組成物を得ることができるようになった。
しかしながら、この感放射線組成物について更に研究を進める中で、紫外線による露光時に膜欠陥が発生することがあることに気付いた。
これにより、電気特性及び放射線に対する感度に優れ、放射線によるパターン膜の形成が可能で、且つ大気中での加熱工程後も高い透明性を有する樹脂膜を与える感放射線組成物を得ることができるようになった。
しかしながら、この感放射線組成物について更に研究を進める中で、紫外線による露光時に膜欠陥が発生することがあることに気付いた。
本発明は、このような状況の下になされたものであり、環状オレフィン系重合体を含む感放射線組成物であって、放射線に対する感度に優れ、放射線によるパターン膜の形成が可能で、パターン膜の欠陥が少ない樹脂膜を与える感放射線組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、環状オレフィン系重合体、架橋剤及び光酸発生剤を含む感放射線組成物において、これに特定の紫外線吸収剤を併用すれば、上記目的を達成できることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
本発明の感放射線組成物は、感度、耐熱透明性及び誘電特性に優れ、膜欠陥が少ない樹脂膜を与えることから様々な用途に適用できる。また、本発明の感放射線組成物を基板に積層して得られる各種積層体は、樹脂膜の耐熱透明性及び誘電特性に優れることから、例えば、表示素子、集積回路素子、固体撮像素子、カラーフィルター、ブラックマトリックス等の電子部品において、その劣化や損傷を防止するための保護膜、素子表面や配線を平坦化するための平坦化膜及び電気絶縁性を保つための電気絶縁膜(薄型トランジスタ型液晶表示素子や集積回路素子の電気絶縁膜である層間絶縁膜やソルダーレジスト膜等を含む);マイクロレンズ;スペーサ;等の電子部品用材料として好適である。
本発明の感放射線組成物は、環状オレフィン系重合体、架橋剤、光酸発生剤、及び波長350nmにおいて波長290nmにおけるよりも強い紫外線吸収強度を有する紫外線吸収剤を含有してなる。
環状オレフィン系重合体は、環状オレフィン単量体由来の構造単位を有する重合体であって、環状オレフィン単量体以外の単量体に由来する構造単位を有していてもよい。
環状オレフィン系重合体は、環状オレフィン単量体の単独重合体及び共重合体、環状オレフィンとビニル脂環式炭化水素単量体又はビニル芳香族炭化水素単量体との共重合体、並びに、これらの水素添加物を包含する。
これらの重合体は、開環重合体及び付加重合体のいずれであってもよい。
また、本発明において、環状オレフィン系重合体は、ビニル脂環式炭化水素単量体(ビニル基を置換基として有する脂環式炭化水素)の単独重合体及び共重合体並びに他の単量体との共重合体、これらの水素添加物、ビニル芳香族炭化水素単量体の単独重合体及び共重合体並びに他の単量体との共重合体の水素添加物等の、上記環状オレフィン単量体由来の構造単位と同等の構造単位を有する重合体をも包含する概念である。
これらの中でも、環状オレフィン単量体の開環(共)重合体及びその水素添加物、環状オレフィン単量体とビニル脂環式炭化水素単量体又はビニル芳香族炭化水素単量体との付加共重合体及びその水素添加物、並びにビニル芳香族炭化水素単量体の重合体の水素添加物が好ましく、特に環状オレフィン単量体の開環(共)重合体の水素添加物が好ましい。
環状オレフィン系重合体は、環状オレフィン単量体の単独重合体及び共重合体、環状オレフィンとビニル脂環式炭化水素単量体又はビニル芳香族炭化水素単量体との共重合体、並びに、これらの水素添加物を包含する。
これらの重合体は、開環重合体及び付加重合体のいずれであってもよい。
また、本発明において、環状オレフィン系重合体は、ビニル脂環式炭化水素単量体(ビニル基を置換基として有する脂環式炭化水素)の単独重合体及び共重合体並びに他の単量体との共重合体、これらの水素添加物、ビニル芳香族炭化水素単量体の単独重合体及び共重合体並びに他の単量体との共重合体の水素添加物等の、上記環状オレフィン単量体由来の構造単位と同等の構造単位を有する重合体をも包含する概念である。
これらの中でも、環状オレフィン単量体の開環(共)重合体及びその水素添加物、環状オレフィン単量体とビニル脂環式炭化水素単量体又はビニル芳香族炭化水素単量体との付加共重合体及びその水素添加物、並びにビニル芳香族炭化水素単量体の重合体の水素添加物が好ましく、特に環状オレフィン単量体の開環(共)重合体の水素添加物が好ましい。
環状オレフィン系重合体を得るための環状オレフィン単量体は、特に限定されず、第1の群として、極性基を含有しない環状オレフィン単量体(a)を挙げることができる。
その具体例としては、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(慣用名:ノルボルネン)、5−エチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ブチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エチリデン−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチリデン−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ビニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン(慣用名:ジシクロペンタジエン)、テトラシクロ[8.4.0.111,14.03,7]ペンタデカ−3,5,7,12,11−ペンタエン、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]デカ−3−エン(慣用名:テトラシクロドデセン)、8−メチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−エチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−メチリデン−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−エチリデン−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−ビニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−プロペニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]ペンタデカ−3,10−ジエン、シクロペンテン、シクロペンタジエン、1,4−メタノ−1,4,4a,5,10,10a−ヘキサヒドロアントラセン、8−フェニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、テトラシクロ[9.2.1.02,10.03,8]テトラデカ−3,5,7,12−テトラエン(1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロ−9H−フルオレンともいう)、ペンタシクロ[7.4.0.13,6.110,13.02,7]ペンタデカ−4,11−ジエン、ペンタシクロ[9.2.1.14,7.02,10.03,8]ペンタデカ−5,12−ジエン等が挙げられる。
これらの環状オレフィン単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
その具体例としては、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(慣用名:ノルボルネン)、5−エチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ブチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エチリデン−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチリデン−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ビニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン(慣用名:ジシクロペンタジエン)、テトラシクロ[8.4.0.111,14.03,7]ペンタデカ−3,5,7,12,11−ペンタエン、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]デカ−3−エン(慣用名:テトラシクロドデセン)、8−メチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−エチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−メチリデン−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−エチリデン−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−ビニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−プロペニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]ペンタデカ−3,10−ジエン、シクロペンテン、シクロペンタジエン、1,4−メタノ−1,4,4a,5,10,10a−ヘキサヒドロアントラセン、8−フェニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、テトラシクロ[9.2.1.02,10.03,8]テトラデカ−3,5,7,12−テトラエン(1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロ−9H−フルオレンともいう)、ペンタシクロ[7.4.0.13,6.110,13.02,7]ペンタデカ−4,11−ジエン、ペンタシクロ[9.2.1.14,7.02,10.03,8]ペンタデカ−5,12−ジエン等が挙げられる。
これらの環状オレフィン単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
環状オレフィン単量体の第2群としては、極性基を有する環状オレフィン単量体を挙げることができる。これらの極性基を有する環状オレフィン単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
極性基は、プロトン性極性基と、これ以外の極性基とに分けて示すことができる。従って、極性基を有する環状オレフィン単量体は、プロトン性極性基を有する環状オレフィン単量体(b)と、これ以外の極性基(非プロトン性極性基)を有する環状オレフィン単量体(c)とに分けて示すことができる。
極性基は、プロトン性極性基と、これ以外の極性基とに分けて示すことができる。従って、極性基を有する環状オレフィン単量体は、プロトン性極性基を有する環状オレフィン単量体(b)と、これ以外の極性基(非プロトン性極性基)を有する環状オレフィン単量体(c)とに分けて示すことができる。
プロトン性極性基は、ヘテロ原子、好ましくは、周期律表第15族及び第16族の原子、更に好ましくは周期律表第15族及び第16族第1及び第2周期の原子、特に好ましくは酸素原子に水素原子が直接結合した原子団である。
プロトン性極性基の具体例としては、カルボキシ基(ヒドロキシカルボニル基)、スルホン酸基、リン酸基、ヒドロキシ基等の酸素原子を有する極性基;第一級アミノ基、第二級アミノ基、第一級アミド基、第二級アミド基(イミド基)等の窒素原子を有する極性基;チオール基等のイオウ原子を有する極性基;等が挙げられる。これらの中でも、酸素原子を有するものが好ましく、より好ましくはカルボキシ基である。
プロトン性極性基の具体例としては、カルボキシ基(ヒドロキシカルボニル基)、スルホン酸基、リン酸基、ヒドロキシ基等の酸素原子を有する極性基;第一級アミノ基、第二級アミノ基、第一級アミド基、第二級アミド基(イミド基)等の窒素原子を有する極性基;チオール基等のイオウ原子を有する極性基;等が挙げられる。これらの中でも、酸素原子を有するものが好ましく、より好ましくはカルボキシ基である。
プロトン性極性基を含有する環状オレフィン単量体(b)の具体例としては、5−ヒドロキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチル−5−ヒドロキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシメチル−5−ヒドロキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エキソ−6−エンド−ジヒドロキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、8−ヒドロキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−メチル−8−ヒドロキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−エキソ−9−エンド−ジヒドロキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン等のカルボキシ基含有環状オレフィン;5−(4−ヒドロキシフェニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチル−5−(4−ヒドロキシフェニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、8−(4−ヒドロキシフェニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−メチル−8−(4−ヒドロキシフェニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン等のヒドロキシ基含有環状オレフィン等が挙げられ、これらの中でもカルボキシ基含有環状オレフィンが好ましい。
プロトン性極性基以外の極性基の具体例としては、エステル基(アルコキシカルボニル基及びアリーロキシカルボニル基を総称していう。)、N−置換イミド基、エポキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボニルオキシカルボニル基(ジカルボン酸の酸無水物残基)、アルコキシ基、カルボニル基、第三級アミノ基、スルホン基、ハロゲン原子、アクリロイル基等を有するものが示される。
これらのうち、好ましくはエステル基、N−置換イミド基及びシアノ基であり、より好ましくはエステル基及びN−置換イミド基である。特に、N−置換イミド基が好ましい。
これらのうち、好ましくはエステル基、N−置換イミド基及びシアノ基であり、より好ましくはエステル基及びN−置換イミド基である。特に、N−置換イミド基が好ましい。
エステル基含有環状オレフィンとしては、例えば、5−アセトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチル−5−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、8−アセトキシテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−エトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−n−プロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−イソプロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−n−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−メチル−8−エトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−メチル−8−n−プロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−メチル−8−イソプロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−メチル−8−n−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−(2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−メチル−8−(2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン等が挙げられる。
N−置換イミド基含有環状オレフィンとしては、例えば、N−(4−フェニル)−(5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド)等が挙げられる。
N−置換イミド基含有環状オレフィンとしては、例えば、N−(4−フェニル)−(5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド)等が挙げられる。
シアノ基含有環状オレフィンとしては、例えば、8−シアノテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−メチル−8−シアノテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、5−シアノビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン等が挙げられる。
ハロゲン原子を含有する環状オレフィンとしては、例えば、8−クロロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−メチル−8−クロロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン等が挙げられる。
ハロゲン原子を含有する環状オレフィンとしては、例えば、8−クロロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−メチル−8−クロロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン等が挙げられる。
ビニル脂環式炭化水素単量体(d)の例としては、ビニルシクロプロパン、ビニルシクロブタン、ビニルシクロペンタン、ビニルシクロヘキサン、ビニルシクロヘプタン等のビニルシクロアルカン;3−メチル−1−ビニルシクロヘキサン、4−メチル−1−ビニルシクロヘキサン、1−フェニル−2−ビニルシクロプロパン、1,1−ジフェニル−2−ビニルシクロプロパン等のアルキル基置換のビニルシクロアルカン;等を挙げることができる。
ビニル芳香族炭化水素単量体(e)の例としては、スチレン、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、3−ビニルナフタレン等のビニル芳香族類;3−メチルスチレン、4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ドデシルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチレン、4−(フェニルブチル)スチレン等のアルキル基置換のビニル芳香族類;m−ジビニルベンゼン、p−ジビニルベンゼン、ビス(4−ビニルフェニル)メタン等の多官能ビニル芳香族類;等を挙げることができる。
ビニル芳香族炭化水素単量体(e)の例としては、スチレン、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、3−ビニルナフタレン等のビニル芳香族類;3−メチルスチレン、4−プロピルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ドデシルスチレン、2−エチル−4−ベンジルスチレン、4−(フェニルブチル)スチレン等のアルキル基置換のビニル芳香族類;m−ジビニルベンゼン、p−ジビニルベンゼン、ビス(4−ビニルフェニル)メタン等の多官能ビニル芳香族類;等を挙げることができる。
これ以外の、環状オレフィンと共重合可能な単量体の代表例としては、鎖状オレフィン(f)が挙げられる。鎖状オレフィンの例(f)としては、エチレン;プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン等の炭素数2〜20のα−オレフィン;1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン等の非共役ジエン等が挙げられる。これらの単量体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記各単量体の重合方法は、常法に従えばよく、例えば、開環重合法や付加重合法が採用される。
重合触媒としては、例えば、モリブデン、ルテニウム、オスミウム等の金属錯体が好適に用いられる。これらの重合触媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。重合触媒の量は、重合触媒中の金属化合物:環状オレフィンのモル比で、通常、1:100〜1:2,000,000、好ましくは1:500〜1:1,000,000、より好ましくは1:1,000〜1:500,000の範囲である。
上記重合によって得たプロトン性極性基を含有する環状オレフィン系重合体は、必要に応じて水素添加してもよい。
重合触媒としては、例えば、モリブデン、ルテニウム、オスミウム等の金属錯体が好適に用いられる。これらの重合触媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。重合触媒の量は、重合触媒中の金属化合物:環状オレフィンのモル比で、通常、1:100〜1:2,000,000、好ましくは1:500〜1:1,000,000、より好ましくは1:1,000〜1:500,000の範囲である。
上記重合によって得たプロトン性極性基を含有する環状オレフィン系重合体は、必要に応じて水素添加してもよい。
水素添加は、通常、水素添加触媒を用いて行われる。
水素添加触媒としては、例えば、オレフィン化合物の水素添加に際して一般的に使用されているものを用いることができる。具体的には、チーグラータイプの均一系触媒、貴金属錯体触媒、及び担持型貴金属系触媒等が利用できる。これらの水素添加触媒のうち、プロトン性極性基等の官能基が変性する等の副反応が起きず、重合体中の炭素−炭素不飽和結合を選択的に水素添加できる点から、ロジウム、ルテニウム等の貴金属錯体触媒が好ましく、電子供与性の高い含窒素複素環式カルベン化合物又はホスフィン類が配位したルテニウム触媒が特に好ましい。
水素添加触媒としては、例えば、オレフィン化合物の水素添加に際して一般的に使用されているものを用いることができる。具体的には、チーグラータイプの均一系触媒、貴金属錯体触媒、及び担持型貴金属系触媒等が利用できる。これらの水素添加触媒のうち、プロトン性極性基等の官能基が変性する等の副反応が起きず、重合体中の炭素−炭素不飽和結合を選択的に水素添加できる点から、ロジウム、ルテニウム等の貴金属錯体触媒が好ましく、電子供与性の高い含窒素複素環式カルベン化合物又はホスフィン類が配位したルテニウム触媒が特に好ましい。
本発明において、環状オレフィン系重合体は、組成等の異なるものを、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明において使用する環状オレフィン系重合体は、極性基を含有するものであることが好ましい。
本発明において、極性基を含有する環状オレフィン系重合体に含まれる極性基の数は、特に限定されず、また、種類が異なる極性基が含まれていてもよい。
本発明において、極性基を含有する環状オレフィン系重合体に含まれる極性基は、環状オレフィン単量体単位に結合していても、環状オレフィン単量体以外の単量体単位に結合していてもよいが、環状オレフィン単量体単位に結合していることが望ましい。
本発明において使用する環状オレフィン系重合体は、極性基を含有するものであることが好ましい。
本発明において、極性基を含有する環状オレフィン系重合体に含まれる極性基の数は、特に限定されず、また、種類が異なる極性基が含まれていてもよい。
本発明において、極性基を含有する環状オレフィン系重合体に含まれる極性基は、環状オレフィン単量体単位に結合していても、環状オレフィン単量体以外の単量体単位に結合していてもよいが、環状オレフィン単量体単位に結合していることが望ましい。
本発明においては、環状オレフィン系重合体は、特にプロトン性極性基を含有することが好ましい。プロトン性極性基を含有する環状オレフィン系重合体(以下、「プロトン性極性基含有環状オレフィン系重合体」という。)を使用することにより、得られる感放射線組成物の放射線に対する感度が向上するので好適である。
プロトン性極性基含有環状オレフィン系重合体は、組成等の異なるものを、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
プロトン性極性基含有環状オレフィン系重合体は、組成等の異なるものを、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
プロトン性極性基を含有する環状オレフィン系重合体において、プロトン性極性基を含有する単量体単位とこれ以外の単量体単位との比率(プロトン性極性基を含有する単量体単位/これ以外の単量体単位)は、重量比で、通常、100/0〜10/90、好ましくは90/10〜20/80、より好ましくは80/20〜30/70の範囲である。
本発明において使用するプロトン性極性基を含有する環状オレフィン系重合体の好ましい製造方法として、プロトン性極性基を含有する環状オレフィン単量体(b)を重合し、必要に応じて水素添加を行なう方法を挙げることができる。
プロトン性極性基を含有する環状オレフィン単量体(b)は、必要に応じて、これと共重合可能な単量体(上述の単量体(a)、(c)〜(f))と共重合することができる。
プロトン性極性基を含有する環状オレフィン単量体(b)は、必要に応じて、これと共重合可能な単量体(上述の単量体(a)、(c)〜(f))と共重合することができる。
また、本発明において使用するプロトン性極性基含有環状オレフィン系重合体は、プロトン性極性基を含有しない環状オレフィン系重合体に、公知の方法により、プロトン性極性基を導入した後、必要に応じて水素添加を行なう方法によっても得ることができる。水素添加は、プロトン性極性基導入前の重合体について行なってもよい。
上記プロトン性極性基含有環状オレフィン系重合体の製法において、プロトン性極性基はその前駆体であってもよく、この前駆体を光や熱による分解、加水分解等の化学反応によって、プロトン性極性基に変換すればよい。例えば、プロトン性極性基がカルボキシ基である場合に、プロトン性極性基に代えてエステル基を使用してもよい。
プロトン性極性基を含有しない環状オレフィン系重合体は、前記単量体(a)、(c)〜(f)を使用して得ることができる。この際、プロトン性極性基を含有する単量体を併用しても勿論構わない。
プロトン性極性基を含有しない環状オレフィン系重合体は、前記単量体(a)、(c)〜(f)を使用して得ることができる。この際、プロトン性極性基を含有する単量体を併用しても勿論構わない。
プロトン性極性基を導入するための変性剤としては、通常、プロトン性極性基との反応性を有する炭素−炭素不飽和結合を分子内に有する化合物が用いられる。このような化合物の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、アンゲリカ酸、チグリン酸、オレイン酸、エライジン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、アトロパ酸、ケイ皮酸等の等の不飽和カルボン酸;アリルアルコール、メチルビニルメタノール、クロチルアルコール、メタリルアルコール、1−フェニルエテン−1−オール、2−プロペン−1−オール、3−ブテン−1−オール、3−ブテン−2−オール、3−メチル−3−ブテン−1−オール、3−メチル−2−ブテン−1−オール、2−メチル−3−ブテン−2−オール、2−メチル−3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、4−メチル−4−ぺンテン−1−オール、2−ヘキセン−1−オール等の不飽和アルコール;等を挙げることができる。変性反応は、常法に従えばよく、通常、ラジカル発生剤の存在下で行われる。
本発明で使用する環状オレフィン系重合体の重量平均分子量(Mw)は、通常、1,000〜1,000,000、好ましくは1,500〜100,000、より好ましくは2,000〜10,000の範囲である。
本発明で使用する環状オレフィン系重合体の分子量分布は、重量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)比で、通常、4以下、好ましくは3以下、より好ましくは2.5以下である。
本発明で使用する環状オレフィン系重合体のヨウ素価は、通常、200以下、好ましくは50以下、より好ましくは10以下である。環状オレフィン系重合体のヨウ素価がこの範囲にある時に特に耐熱形状保持性に優れ好適である。
本発明で使用する環状オレフィン系重合体の分子量分布は、重量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)比で、通常、4以下、好ましくは3以下、より好ましくは2.5以下である。
本発明で使用する環状オレフィン系重合体のヨウ素価は、通常、200以下、好ましくは50以下、より好ましくは10以下である。環状オレフィン系重合体のヨウ素価がこの範囲にある時に特に耐熱形状保持性に優れ好適である。
本発明において、架橋剤としては、環状オレフィン系重合体と反応し得る官能基を分子内に2つ以上、好ましくは3つ以上有するものが用いられる。官能基は環状オレフィン系重合体中の官能基、不飽和結合等と反応しうるものであれば、特に限定されない。環状オレフィン系重合体がプロトン性極性基を含有する場合には、好ましい官能基としては、例えば、アミノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、エポキシ基、イソシアネート基等が挙げられ、更に好ましくはアミノ基、エポキシ基、イソシアネート基であり、特に好ましくはエポキシ基である。
このような架橋剤の具体例としては、ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ポリアミン類;4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノジフェニルスルフォン等の芳香族ポリアミン類;2,6−ビス(4’−アジドベンザル)シクロヘキサノン、4,4’−ジアジドジフェニルスルフォン等のアジド類;ナイロン、ポリヘキサメチレンジアミンテレレフタルアミド、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド等のポリアミド類;N,N,N’,N’,N”,N”−(ヘキサアルコキシメチル)メラミン等のメラミン類;N,N’,N”,N”’−(テトラアルコキシメチル)グリコールウリル等のグリコールウリル類;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のアクリレート化合物;ヘキサメチレンジイソシアネート系ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート系ポリイソシアネート、トリレンジイソシアネート系ポリイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート等のイソシアネート系化合物;1,4−ジ−(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、1,4−ジ−(ヒドロキシメチル)ノルボルナン;1,3,4−トリヒドロキシシクロヘキサン;各種の多官能エポキシ化合物;等が挙げられる。
多官能エポキシ化合物の更に具体的な例としては、エポキシ基を2つ以上有するエポキシ化合物であって、脂環骨格を有するもの、クレゾールノボラック骨格を有するもの、フェノールノボラック骨格を有するもの、ビスフェノールA骨格を有するもの、ナフタレン骨格を有するもの等が挙げられる。これらの中でも、環状オレフィン系重合体との相溶性の良好さから、特に、脂環式構造を有し、エポキシ基を2つ以上、より好ましくは3つ以上有する多官能エポキシ化合物が好ましい。
これらの架橋剤は、1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよく、その使用量は、使用目的に応じて適宜選択されるが、環状オレフィン系重合体100重量部に対し、通常、1〜1,000重量部、好ましくは5〜500重量部、より好ましくは10〜100重量部である。使用量がこの範囲にあるときに、形成される樹脂膜の耐熱性が高度に改善され好適である。
本発明で使用する架橋剤の分子量は、特に限定されないが、通常、100〜100,000、好ましくは500〜50,000、より好ましくは1,000〜10,000である。この範囲の分子量であると、加熱時の安定性やゲル化の効率の点から好適である。
本発明において、架橋剤としては、2つ以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ化合物が好ましく、エポキシ基を3つ以上有する多官能エポキシ化合物がより好ましい。
エポキシ化合物としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ポリフェノール型エポキシ樹脂、環状脂肪族エポキシ樹脂、脂肪族グリシジルエーテル、エポキシアクリレート重合体等を挙げることができる。
本発明で使用する架橋剤の分子量は、特に限定されないが、通常、100〜100,000、好ましくは500〜50,000、より好ましくは1,000〜10,000である。この範囲の分子量であると、加熱時の安定性やゲル化の効率の点から好適である。
本発明において、架橋剤としては、2つ以上のエポキシ基を有する多官能エポキシ化合物が好ましく、エポキシ基を3つ以上有する多官能エポキシ化合物がより好ましい。
エポキシ化合物としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ポリフェノール型エポキシ樹脂、環状脂肪族エポキシ樹脂、脂肪族グリシジルエーテル、エポキシアクリレート重合体等を挙げることができる。
本発明で使用する光酸発生剤は、光に感応してブレンステッド酸又はルイス酸を生成する物質である。光の照射によって生成したブレンステッド酸又はルイス酸は、溶解制御剤の酸解離性基を酸性官能基に変える。溶解制御剤は、酸性官能基を持つことにより、それまで親油性ゆえに寄せ付けなかったアルカリ水性液を呼び込む作用を顕わすようになる。
光酸発生剤としては、例えば、アセトフェノン化合物、トリアリールスルホニウム塩、キノンジアジド化合物等のアジド化合物等が挙げられるが、好ましくはアジド化合物、特に好ましくはキノンジアジド化合物である。これらの感放射線化合物は、1種を単独で使用してもよく2種以上を組合せて用いてもよい。
キノンジアジド化合物としては、例えば、キノンジアジドスルホン酸ハライドとフェノール性水酸基を有する化合物とのエステル化合物を用いることができる。
キノンジアジド化合物としては、例えば、キノンジアジドスルホン酸ハライドとフェノール性水酸基を有する化合物とのエステル化合物を用いることができる。
キノンジアジドスルホン酸ハライドとしては、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロライド、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸クロライド、1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホン酸クロライド等が挙げられる。
フェノール性水酸基を有する化合物の代表例としては、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン、4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール等が挙げられる。
これ以外のフェノール性水酸基を有する化合物としては、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、ノボラック樹脂のオリゴマー、フェノール性水酸基を1つ以上有する化合物とジシクロペンタジエンとを共重合して得られるオリゴマー等が挙げられる。
これ以外のフェノール性水酸基を有する化合物としては、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、ノボラック樹脂のオリゴマー、フェノール性水酸基を1つ以上有する化合物とジシクロペンタジエンとを共重合して得られるオリゴマー等が挙げられる。
光酸発生剤の使用量は、環状オレフィン系重合体100重量部に対して、通常、1〜100重量部、好ましくは5〜50重量部、より好ましくは10〜40重量部の範囲である。光酸発生剤の使用量がこの範囲にあるときに、基板上に形成させた樹脂膜をパターン化する際に、放射線照射部と放射線未照射部との溶解度差が大きくなり、現像によるパターン化が容易で、且つ、放射線感度も高くなるので好適である。
本発明の感放射線組成物は、波長350nmにおいて波長290nmにおけるよりも強い紫外線吸収強度を有する(換言すると、「波長350nmにおける紫外線吸収強度/波長290nmにおける紫外線吸収強度」比が1.0より大きい。)紫外線吸収剤を必須成分とする。
上記紫外線吸収剤の添加量は、環状オレフィン系重合体100重量部に対して、通常、0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜15重量部、更に好ましくは1〜10重量部である。
紫外線吸収剤の添加量が、上記下限よりも少なすぎると、膜欠陥を減少させるという効果が得られず、逆に上記上限よりも多すぎると、不経済であるばかりでなく、却って、膜欠陥を増加させる可能性があるという問題を生じる恐れがある。
上記紫外線吸収剤の添加量は、環状オレフィン系重合体100重量部に対して、通常、0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜15重量部、更に好ましくは1〜10重量部である。
紫外線吸収剤の添加量が、上記下限よりも少なすぎると、膜欠陥を減少させるという効果が得られず、逆に上記上限よりも多すぎると、不経済であるばかりでなく、却って、膜欠陥を増加させる可能性があるという問題を生じる恐れがある。
本発明において用い得る紫外線吸収剤は、波長350nmにおいて波長290nmにおけるよりも強い紫外線吸収強度を有するものである限り特に限定されない。
本発明において用い得る紫外線吸収剤の具体例として、一般式(1)で表わされる化合物を示すことができる。
本発明において用い得る紫外線吸収剤の具体例として、一般式(1)で表わされる化合物を示すことができる。
一般式(1)において、R1及びR2は、それぞれ、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基である。
一般式(1)で表わされる化合物の具体例としては、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン(一般式(1)において、R1=R2=メチル基の化合物。「ベンゾフェノン化合物11」という。)、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン(一般式(1)において、R1=R2=ヒドロキシ基の化合物。「ベンゾフェノン化合物12」という。)等を挙げることができる。ベンゾフェノン化合物11及び12の紫外線吸収スペクトルを、それぞれ、図1及び図2に示す。なお、ベンゾフェノン化合物11及び12の「波長350nmにおける紫外線吸収強度/波長290nmにおける紫外線吸収強度」比は、それぞれ、1.35及び1.53である。
一般式(1)で表わされる化合物の具体例としては、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン(一般式(1)において、R1=R2=メチル基の化合物。「ベンゾフェノン化合物11」という。)、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン(一般式(1)において、R1=R2=ヒドロキシ基の化合物。「ベンゾフェノン化合物12」という。)等を挙げることができる。ベンゾフェノン化合物11及び12の紫外線吸収スペクトルを、それぞれ、図1及び図2に示す。なお、ベンゾフェノン化合物11及び12の「波長350nmにおける紫外線吸収強度/波長290nmにおける紫外線吸収強度」比は、それぞれ、1.35及び1.53である。
本発明の感放射線組成物において、各種の老化防止剤を配合してもよい。老化防止剤の配合により、樹脂膜の耐熱透明性を高めることができるばかりでなく、感放射線組成物の放射線感度を高めることができる。
老化防止剤は、特に限定されず、フェノール系老化防止剤;ヒンダードアミン系老化防止剤;チオエーテル系化合物、チオール系化合物等のイオウ原子含有老化防止剤;リン酸系化合物等のリン原子含有老化防止剤;等を使用することができる。
これらの老化防止剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組合せて用いてもよい。その使用量は、環状オレフィン系重合体100重量部に対して、通常、0.001〜10重量部、好ましくは0.01〜8重量部、より好ましくは0.1〜6重量部の範囲である。
老化防止剤は、特に限定されず、フェノール系老化防止剤;ヒンダードアミン系老化防止剤;チオエーテル系化合物、チオール系化合物等のイオウ原子含有老化防止剤;リン酸系化合物等のリン原子含有老化防止剤;等を使用することができる。
これらの老化防止剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組合せて用いてもよい。その使用量は、環状オレフィン系重合体100重量部に対して、通常、0.001〜10重量部、好ましくは0.01〜8重量部、より好ましくは0.1〜6重量部の範囲である。
フェノール系老化防止剤の具体例としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、n−オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、テトラキス[メチレン−3−(3、5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、トリス(3,4−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート、3,9−ビス[2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、2−t−ブチル−6−(3’−t−ブチル−5’−メチル−2’−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、4,4’−チオ−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)等を挙げることができる。
ヒンダードアミン系老化防止剤の具体例としては、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(アデカスタブLA−77、旭電化社製)、ビス(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル/トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(アデカスタブLA−67、旭電化社製)、(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル/トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(アデカスタブLA−62、旭電化社製)、[2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル/β,β,β’,β’−テトラメチル−3,9{2,4,8,10−テトラオクスアスピロ(5,5)ウンデカン}ジエチル]1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(アデカスタブLA−68、旭電化社製)、[1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル/β,β,β’,β’−テトラメチル−3,9{2,4,8,10−テトラオクスアスピロ(5,5)ウンデカン}ジエチル]1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(アデカスタブLA−63、旭電化社製)、ポリ[(6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ)−1,3,5−トリアジン/−2,4−ジイル][(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノール(CHIMASSORB944、Chimosa社製)、ビス(1−オクチロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(TINUVIN123;チバスペシャルティーケミカルス社製)、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物(TINUVIN622、チバスペシャルティーケミカルス社製)、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ハイドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロネート、テトラキス(2,2,6,6−テトラ−メチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタ−メチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート等を挙げることができる。
本発明の感放射線組成物は、必要に応じて、環状オレフィン系重合体以外の樹脂成分や、その他の配合剤等を含んでいてもよい。
その他の樹脂成分としては、例えば、スチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリアリーレンスルフィド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリイミド樹脂、ゴム及びエラストマー等を挙げることができる。
その他の樹脂成分としては、例えば、スチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリアリーレンスルフィド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリイミド樹脂、ゴム及びエラストマー等を挙げることができる。
その他の配合剤としては、例えば、増感剤、界面活性剤、潜在的酸発生剤、接着助剤、帯電防止剤、消泡剤、顔料、染料等を挙げることができる。
増感剤としては、例えば、2H−ピリド−(3,2−b)−1,4−オキサジン−3(4H)−オン類、10H−ピリド−(3,2−b)−1,4−ベンゾチアジン類、ウラゾール類、ヒダントイン類、バルビツール酸類、グリシン無水物類、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール類、アロキサン類、マレイミド類等が好ましく挙げられる。
界面活性剤は、ストリエ−ション(塗布筋あと)の防止、現像性の向上等の目的で使用され、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアリールエーテル類;ポリオキシエチレンジラウレート、ポリオキシエチレンジステアレート等のポリオキシエチレンジアルキルエステル類等のノニオン系界面活性剤;フッ素系界面活性剤;シリコーン系界面活性剤;(メタ)アクリル酸共重合体系界面活性剤等が挙げられる。
増感剤としては、例えば、2H−ピリド−(3,2−b)−1,4−オキサジン−3(4H)−オン類、10H−ピリド−(3,2−b)−1,4−ベンゾチアジン類、ウラゾール類、ヒダントイン類、バルビツール酸類、グリシン無水物類、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール類、アロキサン類、マレイミド類等が好ましく挙げられる。
界面活性剤は、ストリエ−ション(塗布筋あと)の防止、現像性の向上等の目的で使用され、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアリールエーテル類;ポリオキシエチレンジラウレート、ポリオキシエチレンジステアレート等のポリオキシエチレンジアルキルエステル類等のノニオン系界面活性剤;フッ素系界面活性剤;シリコーン系界面活性剤;(メタ)アクリル酸共重合体系界面活性剤等が挙げられる。
潜在的酸発生剤は、本発明の感放射線組成物の耐熱性及び耐薬品性を向上する目的で使用され、例えば、加熱により酸を発生するカチオン重合触媒であり、スルホニウム塩、ベンゾチアゾリウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩等が挙げられる。これらの中でも、スルホニウム塩及びベンゾチアゾリウム塩が好ましい。
接着助剤としては、例えば、官能性シランカップリング剤等が挙げられ、その具体例としては、トリメトキシシリル安息香酸、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等が挙げられる。
接着助剤としては、例えば、官能性シランカップリング剤等が挙げられ、その具体例としては、トリメトキシシリル安息香酸、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等が挙げられる。
本発明の感放射線組成物は、上記環状オレフィン系重合体、架橋剤、光酸発生剤及び紫外線吸収剤を必須成分として、必要に応じてその他の成分を加え、これを通常は溶媒に溶解又は分散させて得ることができる。
本発明で使用できる溶媒には、格別な制限はなく、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール等のアルキレングリコール類;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノt−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル等のアルキレングリコールモノエーテル類;ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールエチルメチルエーテル、トリプロピレングリコールエチルメチルエーテル等のアルキレングリコールジアルキルエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノn−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノi−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノn−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノi−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノsec−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノt−ブチルエーテルアセテート等のアルキレングリコールモノアルキルエーテルエステル類;
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン等のケトン類;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、3−メトキシ−3−メチルブタノール等のアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のセロソルブエステル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、γ−ブチロラクトン等のエステル類;N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類;ジメチルスルホキシド;等が挙げられる。
これらの溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組合せて用いてもよい。
溶媒の使用量は、環状オレフィン系重合体100重量部に対して、通常、20〜10,000重量部、好ましくは50〜5,000重量部、より好ましくは100〜1,000重量部の範囲である。
溶媒の使用量は、環状オレフィン系重合体100重量部に対して、通常、20〜10,000重量部、好ましくは50〜5,000重量部、より好ましくは100〜1,000重量部の範囲である。
本発明の感放射線組成物の溶媒への溶解又は分散方法は、常法に従えばよく、例えば、攪拌子とマグネティックスターラーを使用した攪拌、高速ホモジナイザー、ディスパージョン、遊星攪拌機、二軸攪拌機、ボールミル、三本ロール等を使用して行なうことができる。
本発明の感放射線組成物は、溶媒に溶解又は分散した後に、例えば孔径が0.05μm程度のフィルター等を用いて濾過した後、使用に供することが好ましい。
本発明の感放射線組成物を溶媒に溶解又は分散するときの固形分濃度は、通常、1〜70重量%、好ましくは、5〜50重量%、より好ましくは10〜40重量%である。固形分濃度がこの範囲にある時に、溶解安定性、基板上への塗布性や形成される樹脂膜の膜厚均一性及び平坦性等が高度にバランスされ好適である。
本発明の感放射線組成物は、溶媒に溶解又は分散した後に、例えば孔径が0.05μm程度のフィルター等を用いて濾過した後、使用に供することが好ましい。
本発明の感放射線組成物を溶媒に溶解又は分散するときの固形分濃度は、通常、1〜70重量%、好ましくは、5〜50重量%、より好ましくは10〜40重量%である。固形分濃度がこの範囲にある時に、溶解安定性、基板上への塗布性や形成される樹脂膜の膜厚均一性及び平坦性等が高度にバランスされ好適である。
本発明の感放射線組成物を用いて基板上に樹脂膜を形成させた後、必要に応じて樹脂膜を架橋させて積層体を得ることができる。
樹脂膜の厚さは、通常、0.1〜100μm、好ましくは0.5〜50μm、より好ましくは0.5〜30μmの範囲である。
基板は、例えば、プリント配線基板、シリコンウエハー基板、ガラス基板、プラスチック基板等を用いることができる。また、ディスプレイ分野において使用される、ガラス基板やプラスチック基板等に薄型トランジスタ型液晶表示素子、カラーフィルター、ブラックマトリックス等が形成されたものも好適に用いられる。
樹脂膜の厚さは、通常、0.1〜100μm、好ましくは0.5〜50μm、より好ましくは0.5〜30μmの範囲である。
基板は、例えば、プリント配線基板、シリコンウエハー基板、ガラス基板、プラスチック基板等を用いることができる。また、ディスプレイ分野において使用される、ガラス基板やプラスチック基板等に薄型トランジスタ型液晶表示素子、カラーフィルター、ブラックマトリックス等が形成されたものも好適に用いられる。
樹脂膜を基板上に形成する方法は、特に限定されず、例えば、塗布法やフィルム積層法等の方法を用いることができる。
塗布法は、例えば、感放射線組成物を基板上に塗布した後、加熱乾燥して溶媒を除去する方法である。感放射線組成物を基板上に塗布する方法としては、例えば、スプレー法、スピンコート法、ロールコート法、ダイコート法、ドクターブレード法、回転塗布法、バー塗布法、スクリーン印刷法等の各種の方法を採用することができる。加熱乾燥条件は、各成分の種類や配合割合に応じて異なるが、通常、30〜150℃、好ましくは60〜120℃で、通常、0.5〜90分間、好ましくは1〜60分間、より好ましくは1〜30分間で行なえばよい。
塗布法は、例えば、感放射線組成物を基板上に塗布した後、加熱乾燥して溶媒を除去する方法である。感放射線組成物を基板上に塗布する方法としては、例えば、スプレー法、スピンコート法、ロールコート法、ダイコート法、ドクターブレード法、回転塗布法、バー塗布法、スクリーン印刷法等の各種の方法を採用することができる。加熱乾燥条件は、各成分の種類や配合割合に応じて異なるが、通常、30〜150℃、好ましくは60〜120℃で、通常、0.5〜90分間、好ましくは1〜60分間、より好ましくは1〜30分間で行なえばよい。
フィルム積層法は、例えば、感放射線組成物を溶媒に溶解又は分散したものを、樹脂フィルムや金属フィルム等の基材上に塗布した後に加熱乾燥により溶媒を除去してBステージフィルムを得、次いで、このBステージフィルムを基板上に積層する方法である。加熱乾燥条件は、各成分の種類や配合割合に応じて異なるが、通常、30〜150℃、好ましくは60〜120℃で、通常、0.5〜90分間、好ましくは1〜60分間、より好ましくは1〜30分間で行なえばよい。
フィルム積層は、加圧ラミネータ、プレス、真空ラミネータ、真空プレス、ロールラミネータ等の圧着機を用いて行なうことができる。
フィルム積層は、加圧ラミネータ、プレス、真空ラミネータ、真空プレス、ロールラミネータ等の圧着機を用いて行なうことができる。
基板と基板上に本発明の感放射線組成物を用いて形成した樹脂膜とからなる積層体において、樹脂膜はパターン化されていてもよい。
本発明の積層体、特に基板上にパターン化樹脂膜を形成した積層体は、種々の電子部品として有用である。
基板上に形成されたパターン化樹脂膜は、例えば、樹脂膜に活性放射線を照射して潜像パターンを形成し、次いで潜像パターンを有する樹脂膜に現像液を接触させることによりパターンを顕在化させて得ることができる。
本発明の積層体、特に基板上にパターン化樹脂膜を形成した積層体は、種々の電子部品として有用である。
基板上に形成されたパターン化樹脂膜は、例えば、樹脂膜に活性放射線を照射して潜像パターンを形成し、次いで潜像パターンを有する樹脂膜に現像液を接触させることによりパターンを顕在化させて得ることができる。
活性放射線としては、光酸発生剤を活性化させ、光酸発生剤を含む感放射線組成物のアルカリ可溶性を変化させることができるものであれば特に限定されない。具体的には、紫外線、g線やi線等の単一波長の紫外線、KrFエキシマレーザー光、ArFエキシマレーザー光等の光線;電子線のような粒子線;等を用いることができる。
これらの活性放射線を選択的にパターン状に照射して潜像パターンを形成する方法としては、常法に従えばよく、例えば、縮小投影露光装置等により、紫外線、g線、i線、KrFエキシマレーザー光、ArFエキシマレーザー光等の光線を所望のマスクパターンを介して照射する方法、又は電子線等の粒子線により描画する方法等を用いることができる。活性放射線として光線を用いる場合は、単一波長光であっても、混合波長光であってもよい。
照射条件は、使用する活性放射線に応じて適宜選択されるが、例えば、波長200〜450nmの光線を使用する場合、照射量は、通常10〜1,000mJ/cm2、好ましくは50〜500mJ/cm2の範囲であり、照射時間と照度に応じて決まる。
このようにして活性放射線を照射した後、必要に応じ、樹脂膜を60〜130℃程度の温度で1〜2分間程度加熱処理する。
これらの活性放射線を選択的にパターン状に照射して潜像パターンを形成する方法としては、常法に従えばよく、例えば、縮小投影露光装置等により、紫外線、g線、i線、KrFエキシマレーザー光、ArFエキシマレーザー光等の光線を所望のマスクパターンを介して照射する方法、又は電子線等の粒子線により描画する方法等を用いることができる。活性放射線として光線を用いる場合は、単一波長光であっても、混合波長光であってもよい。
照射条件は、使用する活性放射線に応じて適宜選択されるが、例えば、波長200〜450nmの光線を使用する場合、照射量は、通常10〜1,000mJ/cm2、好ましくは50〜500mJ/cm2の範囲であり、照射時間と照度に応じて決まる。
このようにして活性放射線を照射した後、必要に応じ、樹脂膜を60〜130℃程度の温度で1〜2分間程度加熱処理する。
次に、樹脂膜に形成された潜像パターンを現像して顕在化させる。
現像液としては、通常、アルカリ性化合物の水性溶液が用いられる。アルカリ性化合物としては、例えば、アルカリ金属塩、アミン、アンモニウム塩を使用することができる。アルカリ性化合物は、無機化合物であっても有機化合物であってもよい。これらの化合物の具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム等のアルカリ金属塩;アンモニア水;エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一級アミン;ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン等の第二級アミン;トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三級アミン;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、コリン等の第四級アンモニウム塩;ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン;ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、N−メチルピロリドン等の環状アミン類;等が挙げられる。これらアルカリ性化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組合せて用いてもよい。
現像液としては、通常、アルカリ性化合物の水性溶液が用いられる。アルカリ性化合物としては、例えば、アルカリ金属塩、アミン、アンモニウム塩を使用することができる。アルカリ性化合物は、無機化合物であっても有機化合物であってもよい。これらの化合物の具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム等のアルカリ金属塩;アンモニア水;エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一級アミン;ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン等の第二級アミン;トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三級アミン;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、コリン等の第四級アンモニウム塩;ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン;ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、N−メチルピロリドン等の環状アミン類;等が挙げられる。これらアルカリ性化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組合せて用いてもよい。
アルカリ水性溶液の水性媒体としては、水;メタノール、エタノール等の水溶性有機溶媒を使用することができる。アルカリ水性溶液は、界面活性剤等を適当量添加したものであってもよい。
潜像パターンを有する樹脂膜に現像液を接触させる方法としては、例えば、パドル法、スプレー法、ディッピング法等の方法が用いられる。現像は、通常、0〜100℃、好ましくは5〜55℃、より好ましくは10〜30℃の範囲で、通常、30〜180秒間の範囲で適宜選択される。
潜像パターンを有する樹脂膜に現像液を接触させる方法としては、例えば、パドル法、スプレー法、ディッピング法等の方法が用いられる。現像は、通常、0〜100℃、好ましくは5〜55℃、より好ましくは10〜30℃の範囲で、通常、30〜180秒間の範囲で適宜選択される。
このようにして目的とするパターン化樹脂膜を基板上に形成した後、必要に応じて、基板上、基板裏面及び基板端部の現像残渣を除去するために、基板をリンス液でリンスすることができる。リンス処理の後、残存しているリンス液を圧縮空気や圧縮窒素により除去する。
更に、必要に応じて、光酸発生剤を失活させるために、パターン化樹脂膜を有する基板全面に活性放射線を照射することもできる。活性放射線の照射には、上記潜像パターンの形成に例示した方法を利用できる。照射と同時に又は照射後に樹脂膜を加熱してもよい。加熱方法としては、例えば、基板をホットプレートやオーブン内で加熱する方法が挙げられる。温度は、通常、100〜300℃、好ましくは120〜200℃の範囲である。
更に、必要に応じて、光酸発生剤を失活させるために、パターン化樹脂膜を有する基板全面に活性放射線を照射することもできる。活性放射線の照射には、上記潜像パターンの形成に例示した方法を利用できる。照射と同時に又は照射後に樹脂膜を加熱してもよい。加熱方法としては、例えば、基板をホットプレートやオーブン内で加熱する方法が挙げられる。温度は、通常、100〜300℃、好ましくは120〜200℃の範囲である。
本発明において、基板上にパターン化樹脂を形成した後に、樹脂の架橋反応を行なうことができる。
基板上に形成された樹脂膜の架橋は、架橋剤の種類に応じて適宜方法を選択すればよいが、通常、加熱により行なう。
加熱方法は、例えば、ホットプレート、オーブン等を用いて行なうことができる。加熱温度は、通常、180〜250℃であり、加熱時間は、樹脂膜の大きさや厚さ及び使用機器等により適宜選択され、例えばホットプレートを用いる場合は、通常、5〜60分間、オーブンを用いる場合は、通常、30〜90分間の範囲である。加熱は、必要に応じて不活性ガス雰囲気下で行なってもよい。不活性ガスとしては、酸素を含まず且つ樹脂膜を酸化させないものであればよく、例えば、窒素、アルゴン、ヘリウム、ネオン、キセノン、クリプトン等が挙げられる。これらの中でも窒素とアルゴンが好ましく、特に窒素が好ましい。特に、酸素含有量が0.1体積%以下、好ましくは0.01体積%以下の不活性ガス、特に窒素が好適である。これらの不活性ガスは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組合せて用いてもよい。
基板上に形成された樹脂膜の架橋は、架橋剤の種類に応じて適宜方法を選択すればよいが、通常、加熱により行なう。
加熱方法は、例えば、ホットプレート、オーブン等を用いて行なうことができる。加熱温度は、通常、180〜250℃であり、加熱時間は、樹脂膜の大きさや厚さ及び使用機器等により適宜選択され、例えばホットプレートを用いる場合は、通常、5〜60分間、オーブンを用いる場合は、通常、30〜90分間の範囲である。加熱は、必要に応じて不活性ガス雰囲気下で行なってもよい。不活性ガスとしては、酸素を含まず且つ樹脂膜を酸化させないものであればよく、例えば、窒素、アルゴン、ヘリウム、ネオン、キセノン、クリプトン等が挙げられる。これらの中でも窒素とアルゴンが好ましく、特に窒素が好ましい。特に、酸素含有量が0.1体積%以下、好ましくは0.01体積%以下の不活性ガス、特に窒素が好適である。これらの不活性ガスは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組合せて用いてもよい。
以下に合成例及び実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。なお、各例中の部及び%は特に断りのない限り重量基準である。また、重合体及び感放射線組成物の各種特性評価は下記の方法によった。
〔重合体の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)〕
ゲルパーミエーションクロマトグラフ(東ソー社製、商品名「HLC−8020」)を用いて、ポリイソプレン換算分子量として求める。
〔水素化率〕
1H−NMRスペクトルにより、水素添加前の炭素−炭素二重結合モル数に対する水素化された炭素−炭素二重結合モル数の割合(百分率%)(水素添加後/水素添加前)として求める。
〔よう素価〕
JIS K0070:1992に従って測定する。
ゲルパーミエーションクロマトグラフ(東ソー社製、商品名「HLC−8020」)を用いて、ポリイソプレン換算分子量として求める。
〔水素化率〕
1H−NMRスペクトルにより、水素添加前の炭素−炭素二重結合モル数に対する水素化された炭素−炭素二重結合モル数の割合(百分率%)(水素添加後/水素添加前)として求める。
〔よう素価〕
JIS K0070:1992に従って測定する。
〔感放射線性組成物の評価〕
(1)樹脂膜の形成
UV/オゾン処理、超純水洗浄及びHMDS処理を施したシリコンナイトライド基板上に感放射線性組成物をスピンコートし、ホットプレートを用いて90℃で120秒間乾燥した。次いで、テトラアンモニウムヒドロキシド0.4%溶液を用いて23℃で60秒間現像処理を行なった後、超純水で30秒間リンス処理をして、現像処理後の膜厚が3.5μmになるように成膜する。
(1)樹脂膜の形成
UV/オゾン処理、超純水洗浄及びHMDS処理を施したシリコンナイトライド基板上に感放射線性組成物をスピンコートし、ホットプレートを用いて90℃で120秒間乾燥した。次いで、テトラアンモニウムヒドロキシド0.4%溶液を用いて23℃で60秒間現像処理を行なった後、超純水で30秒間リンス処理をして、現像処理後の膜厚が3.5μmになるように成膜する。
(2)露光時の膜欠陥
樹脂膜の全面に、365nmにおける光波長が3.5mW/cm2である紫外線を空気中で所望の露光量になるように照射する。光学顕微鏡で照射後の基板上の膜表面を観察し、膜欠陥数を測定する。
樹脂膜の全面に、365nmにおける光波長が3.5mW/cm2である紫外線を空気中で所望の露光量になるように照射する。光学顕微鏡で照射後の基板上の膜表面を観察し、膜欠陥数を測定する。
(3)紫外線吸収強度比
紫外線吸収剤をジエチレングリコールエチルメチルエーテルに0.001重量%の濃度となるように溶解させる。得られた溶液について、紫外−可視スペクトルにより吸収強度の測定を行ない、290nmにおける吸収強度に対する350nmにおける吸収強度の割合(以下、単に「紫外線吸収強度比」という。)を計算する。本発明において使用する紫外線吸収剤は、この紫外線吸収強度比が1.0より大きい。
紫外線吸収剤をジエチレングリコールエチルメチルエーテルに0.001重量%の濃度となるように溶解させる。得られた溶液について、紫外−可視スペクトルにより吸収強度の測定を行ない、290nmにおける吸収強度に対する350nmにおける吸収強度の割合(以下、単に「紫外線吸収強度比」という。)を計算する。本発明において使用する紫外線吸収剤は、この紫外線吸収強度比が1.0より大きい。
〔合成例1〕
8−ヒドロキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン62.5部、N−(4−フェニル)−(5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド)37.5部、1−ヘキセン1.3部、1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−イリデン(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリデンルテニウムジクロリド0.05部及びテトラヒドロフラン400部を、窒素置換したガラス製耐圧反応器に仕込み、攪拌しつつ70℃にて2時間反応させて重合体溶液A(固形分濃度:約20%)を得た。
8−ヒドロキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン62.5部、N−(4−フェニル)−(5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド)37.5部、1−ヘキセン1.3部、1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−イリデン(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリデンルテニウムジクロリド0.05部及びテトラヒドロフラン400部を、窒素置換したガラス製耐圧反応器に仕込み、攪拌しつつ70℃にて2時間反応させて重合体溶液A(固形分濃度:約20%)を得た。
この重合体溶液Aの一部を攪拌機付オートクレーブに移し、150℃で水素を圧力4MPaで溶存させて5時間反応させ、水素化された重合体(水素化率100%)を含む重合体溶液B(固形分濃度:約20%)を得た。
100部の重合体溶液Bに1部の活性炭粉末を添加した耐熱容器をオートクレーブに入れ、攪拌しつつ150℃で水素を4MPaの圧力で3時間溶存させた。次いで、溶液を取り出して、孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターでろ過して活性炭を分離して重合体溶液を得た。ろ過は滞りなく行なえた。重合体溶液をエチルアルコール中に注いで凝固させ、生成したクラムを乾燥して環状オレフィン系重合体を得た。得られた重合体のポリイソプレン換算のMwは5,500であり、Mnは3,200、Mw/Mn比は1.7であった。また、ヨウ素価は1であった。
〔実施例1〕
合成例1で得られた環状オレフィン系重合体100部と、溶媒としてジエチレングリコールエチルメチルエーテル400部、キノンジアジド化合物として1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン(1モル)と1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロライド(2.0モル)との縮合物30部、紫外線吸収剤として、紫外線吸収強度比が1.35であるベンゾフェノン化合物紫外線吸収剤:2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン(ベンゾフェノン化合物11)(BASF社製、商品名「Uvinul 3049」)5部、架橋剤として、多官能脂肪族環状エポキシ樹脂(ダイセル化学工業社製、商品名「GT401」)60部、酸化防止剤としてペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](チバ・スペシャルティーケミカルズ社製、商品名イルガノックス1010)を4部、及び界面活性剤としてシリコーン系界面活性剤(信越化学工業社製、商品名KP341)0.05部を混合し、溶解させた後、孔径0.45μmのミリポアフィルタで濾過して感放射線性組成物を調製した。得られた感放射線性組成物を用いて樹脂膜を形成し、その露光時の膜欠陥数を評価した。結果を表1に示す。
合成例1で得られた環状オレフィン系重合体100部と、溶媒としてジエチレングリコールエチルメチルエーテル400部、キノンジアジド化合物として1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン(1モル)と1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロライド(2.0モル)との縮合物30部、紫外線吸収剤として、紫外線吸収強度比が1.35であるベンゾフェノン化合物紫外線吸収剤:2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン(ベンゾフェノン化合物11)(BASF社製、商品名「Uvinul 3049」)5部、架橋剤として、多官能脂肪族環状エポキシ樹脂(ダイセル化学工業社製、商品名「GT401」)60部、酸化防止剤としてペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](チバ・スペシャルティーケミカルズ社製、商品名イルガノックス1010)を4部、及び界面活性剤としてシリコーン系界面活性剤(信越化学工業社製、商品名KP341)0.05部を混合し、溶解させた後、孔径0.45μmのミリポアフィルタで濾過して感放射線性組成物を調製した。得られた感放射線性組成物を用いて樹脂膜を形成し、その露光時の膜欠陥数を評価した。結果を表1に示す。
〔実施例2〕
紫外線吸収剤を、紫外線吸収強度比が1.53であるベンゾフェノン化合物紫外線吸収剤:2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン(本実施例において、「ベンゾフェノン化合物12」という。BASF社製、商品名「Uvinul 3050」)5部に変更したこと以外は実施例1と同様にして、感放射線性組成物を調製し、得られた感放射線性組成物を用いて樹脂膜を形成し、その露光時の膜欠陥数を評価した。結果を表1に示す。
紫外線吸収剤を、紫外線吸収強度比が1.53であるベンゾフェノン化合物紫外線吸収剤:2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン(本実施例において、「ベンゾフェノン化合物12」という。BASF社製、商品名「Uvinul 3050」)5部に変更したこと以外は実施例1と同様にして、感放射線性組成物を調製し、得られた感放射線性組成物を用いて樹脂膜を形成し、その露光時の膜欠陥数を評価した。結果を表1に示す。
〔比較例1〕
紫外線吸収剤を添加しないこと以外は実施例1と同様にして、感放射線性組成物を調製し、得られた感放射線性組成物を用いて樹脂膜を形成し、その露光時の膜欠陥数を評価した。結果を表1に示す。
紫外線吸収剤を添加しないこと以外は実施例1と同様にして、感放射線性組成物を調製し、得られた感放射線性組成物を用いて樹脂膜を形成し、その露光時の膜欠陥数を評価した。結果を表1に示す。
〔比較例2〕
紫外線吸収剤を、ベンゾフェノン化合物紫外線吸収剤ではあるが本発明の規定を満たさないもの:紫外線吸収強度比が0.34である2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシベンゾフェノン(本実施例において、「ベンゾフェノン化合物C1」という。BASF社製、商品名「Uvinul 3008」)5部に変更したこと以外は実施例1と同様にして、感放射線組成物を調製し、得られた感放射線性組成物を用いて樹脂膜を形成し、その露光時の膜欠陥数を評価した。結果を表1に示す。
紫外線吸収剤を、ベンゾフェノン化合物紫外線吸収剤ではあるが本発明の規定を満たさないもの:紫外線吸収強度比が0.34である2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシベンゾフェノン(本実施例において、「ベンゾフェノン化合物C1」という。BASF社製、商品名「Uvinul 3008」)5部に変更したこと以外は実施例1と同様にして、感放射線組成物を調製し、得られた感放射線性組成物を用いて樹脂膜を形成し、その露光時の膜欠陥数を評価した。結果を表1に示す。
(表1の注)
ベンゾフェノン化合物11:2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン
ベンゾフェノン化合物12:2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン
ベンゾフェノン化合物C1:2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシベンゾフェノン
ベンゾフェノン化合物11:2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン
ベンゾフェノン化合物12:2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン
ベンゾフェノン化合物C1:2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシベンゾフェノン
表1より、本発明で規定する紫外線吸収特性を有する紫外線吸収剤を含有してなる実施例1及び2の感放射線組成物を用いて得られた樹脂膜には、光照射時に生じる膜欠陥数が非常に少ないことが分かる。これに対して、紫外線吸収剤を含まない感放射線組成物(比較例1)及び本発明で規定する紫外線吸収特性を有しない紫外線吸収剤を含有してなる感放射線性組成物(比較例2)を用いて得られた樹脂膜には、膜欠陥が多量に発生していることが分かる。
本発明は、集積回路素子、液晶表示素子、固体撮像素子等の電子部品や光学部品の製造の安定化、歩留まり向上に寄与し得る。
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