JP2008241350A - レーダ装置、レーダ装置の制御装置、レーダ装置の制御プログラム、及びレーダ装置の制御方法 - Google Patents

レーダ装置、レーダ装置の制御装置、レーダ装置の制御プログラム、及びレーダ装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】位相モノパルス式レーダ装置において、アンテナ切替えのスイッチングノイズによる物標の相対距離、相対速度の検知精度の低下を防ぐ。
【解決手段】周波数の上昇区間と下降区間とを含む時間区間ごとにレーダ信号の反射信号を受信する2本のアンテナの組合せを順次切替え、複数の組合せごとに2本のアンテナで受信する反射信号の受信位相差に基づいて物標の角度方向を推定し、前記組合せごとの推定結果から角度方向の検知結果を採用し、レーダ信号とその反射信号の周波数差に基づき物標との相対距離と相対速度を検知するレーダ装置において、前記時間区間の先頭の上昇・下降区間では前記周波数差を用いず、その後の上昇区間と下降区間での前記周波数差を用いて相対速度、相対距離の検知を行う。よって、アンテナ切替えに起因するスイッチングノイズの影響を受けない信号に基づき、相対速度、相対距離を検知できる。
【選択図】図7

Description

本発明は、送信されたレーダ信号の反射信号を、3本以上のアンテナのうち2本のアンテナの組合せで受信するレーダ装置、レーダ装置の制御装置、レーダ装置の制御プログラム、及びレーダ装置の制御方法に関し、特に、反射信号を受信する2本のアンテナの組合せを順次切替える手段と、反射信号の受信位相差に基づいて物標の角度方向を検知する手段と、レーダ信号とその反射信号の周波数差に基づき物標との相対距離と相対速度を検知する手段とを有するレーダ装置、レーダ装置の制御装置、レーダ装置の制御プログラム、及びレーダ装置の制御方法に関する。
近年、車両の安全な走行を支援するために、車載レーダ装置が広く用いられている。かかる車載レーダ装置において他の車両等の物標との相対速度、相対距離を検知する方法として、FM−CW(Frequency Modulation-Continuous Wave)方式が知られている。FM−CW方式のレーダ装置は、上昇区間と下降区間が交互に繰返される三角波に従って周波数変調したレーダ信号を送信する。そして、送信されたレーダ信号は他の車両などの物標で反射され、その反射信号がレーダ装置に受信される。このとき、反射信号は距離による時間的遅れと相対速度によるドップラ効果の影響を受けるので、その周波数は偏移する。そして、レーダ装置は、送信したレーダ信号と受信した反射信号の周波数差であるビート信号から、物標との相対速度及び相対距離を算出する。かかるFM−CW方式の車載レーダ装置の例が、特許文献1に記載されている。
また、かかるFM−CW方式の車載レーダ装置において物標の角度方向を検知する方法としては、複数のアンテナで反射信号を受信する位相モノパルス方式が知られている。図1は、位相モノパルス方式による角度方向の検知方法を説明する図である。位相モノパルス方式では、送信されたレーダ波W1が物標Tで反射され、その反射信号W2を2つのアンテナ11、12で受信する。すると、第1アンテナ11と第2アンテナ12とでは、アンテナ間の距離d1に比例して反射信号W2の伝搬距離に差Δd1が生じ、差分Δd1に応じた受信位相差Φ1が生じる。また、アンテナ間の距離d1は物標Tとの距離に比して微小であるので、物標Tは無限遠に存在すると考えられる。よって、反射信号W2の入射角、つまり物標Tの角度方向θは第1アンテナ11、第2アンテナ12とで等しい。すると、角度方向θは、次の式1により求められる。なお、次式のλは反射信号W2の波長である。
式1: θ=1/sin(λ・Φ1/(2π・d1))
しかし、位相モノパルス方式では、受信位相差Φ1が±πを超える場合、次の式2に示すように受信位相差Φ1から求められる物標Tの角度方向θは一意に特定できない。
式2: θ=1/sin(λ・(Φ1±kπ)/(2π・d1)) (k=0,1,2,…)
このため、次のようにして角度方向θを特定する方法が提案されている。すなわち、第3のアンテナ13を、第2アンテナ12との距離間隔がd1と異なるd2となるように設け、第1アンテナ11、第2アンテナ12の組合せの他に、第2アンテナアンテナ12、第3アンテナ13の組合せにより物標Tからの反射信号W2を受信する。すると、第2アンテナ12と、第3アンテナ13とでは、アンテナ間の距離d2に応じて反射信号W2の伝搬距離に差Δd2が生じ、この距離Δd2に応じた受信位相差Φ2が生じる。よって、物標Tの角度方向θは、次の式3により求められる。
式3: θ=1/sin(λ・Φ2/(2π・d2))
更に、第1アンテナ11、第3アンテナ13の組合せにより物標Tからの反射信号W2を受信すると、第1アンテナ11と、第3アンテナ13とでは、アンテナ間の距離d3(=d1+d2)に応じて反射信号W2の伝搬距離に差Δd3が生じ、この差分Δd3に応じた受信位相差Φ3が生じる。よって、物標Tの角度方向θは、次の式4により求められる。
式4: θ=1/sin(λ・Φ3/(2π・d3))
このようにして、3通りの2本のアンテナの組合せによる受信位相差から複数の角度方向を求め、そのなかから互いに近似した角度方向を検知結果として特定する。
このような位相モノパルス方式を角度方向の検知手段として採用したFM−CW方式のレーダ装置は、周波数変調されたレーダ信号を送信し、物標からの反射信号を3つのアンテナのうち2つのアンテナの組合せを順次切替えて受信する。そして、送信されたレーダ信号と反射信号とに基づくビート信号から物標との相対速度、相対距離が検知される。それとともに、3通りのアンテナの組合せにおける受信位相差から角度方向の候補が求められ、そのなかから検知結果としての角度方向が特定される。
特開2006−47051号公報
しかしながら、上記従来技術では、アンテナの組合せを切替える際にスイッチングノイズが発生するので、アンテナ切替え直後のビート信号にはこのスイッチングノイズが混入する。その結果として、物標の相対速度、相対距離の検知精度が悪化してしまうという問題が生じる。
そこで、本発明の目的は、位相モノパルス方式を採用したFM−CW方式のレーダ装置において、3本以上のアンテナのうち2つのアンテナの組合せを順次切替えて反射信号を受信しても、物標の相対距離、相対速度の検知精度が低下しないようなレーダ装置、レーダ装置の制御装置、レーダ装置の制御プログラム、及びレーダ装置の制御方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の第1の側面によれば、周波数が上昇する上昇区間と下降する下降区間とが交互に繰返されるように周波数変調したレーダ信号を送信し、前記レーダ信号の反射信号を3本以上のアンテナのうち2本のアンテナの組合せで受信するレーダ装置において、前記上昇区間と前記下降区間を含む時間区間で前記反射信号を受信する2本のアンテナの組合せを、前記時間区間ごとに順次切替えるアンテナ切替制御手段と、複数の前記組合せごとに2本のアンテナで受信する前記反射信号の受信位相差に基づいて物標の角度方向を推定し、前記組合せごとの推定結果から前記角度方向の検知結果を採用する角度方向検知手段と、前記上昇区間と前記下降区間とで送信される前記レーダ信号とその反射信号の周波数差に基づき、前記物標との相対距離と相対速度を検知する距離・速度検知手段とを有する。そして、前記距離・速度検知手段は、前記時間区間の先頭の上昇区間または下降区間での前記周波数差を用いず、当該上昇区間または下降区間の後の前記上昇区間と前記下降区間での前記周波数差を用いて前記検知を行うことを特徴とする。
上記側面の好ましい実施例におけるレーダ装置は、時間区間の先頭の上昇区間または下降区間での前記反射信号の周波数差に基づいて前記レーダ装置の異常を検知する異常検知手段を更に有することを特徴とする。
上記側面によれば、アンテナの組合せの切替えがあったときは、前記時間区間の先頭の上昇区間または下降区間での前記周波数差を用いず、当該上昇区間または下降区間の後の前記上昇区間と前記下降区間での前記周波数差を用いて物標の相対速度、相対距離の検知を行うので、アンテナ切替えによるスイッチングノイズが混入した上昇区間または下降区間でのビート信号は用いずに、ノイズが混入していない上昇区間および下降区間でのビート信号を用いて相対速度、相対距離の検知を行う。よって、アンテナの組合せを切替えても、相対距離、相対速度の検知精度の低下を防ぐことができる。
また、上記実施例によれば、時間区間の先頭の上昇区間または下降区間でのビート信号に混入するノイズを検知することによりレーダ装置のアンテナ切替部が正常に動作したことを検知できるので、ノイズが検知されない場合にはアンテナ切替部の動作異常を検知できる。よって、相対距離、速度の検知を行わない時間を有効に活用してレーダ装置の動作異常を早期に検知できる。
以下、図面にしたがって本発明の実施の形態について説明する。但し、本発明の技術的範囲はこれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された事項とその均等物まで及ぶものである。
図2は、本実施形態のレーダ装置が車載レーダ装置として用いられる例を説明する図である。レーダ装置10は位相モノパルス方式を採用したFM−CW方式のレーダ装置であり、自車両1の後部バンパー付近に搭載される。そして、レーダ装置10は、後方正面方向に対する後続車両2の角度方向θと、自車両1との相対速度Vや相対距離Rを検知する。そして、その検知結果に基づいて、車両1の安全制御システムがドライバに追突の危険性を通知し、安全な走行を支援する。
図3は、本実施形態のレーダ装置10の構成を説明する図である。図4は、レーダ装置10のFM−CW方式のレーダ信号を説明する図である。図5は、レーダ装置10の位相モノパルス方式による角度方向の検知方法を説明する図である。図3に従いつつ、適宜図4、図5を参照しながら説明する。
レーダ装置10は、3本のアンテナ11、12、及び13を備え、FM−CW方式で周波数変調されたレーダ信号W1を送信回路30により生成し、そのレーダ信号W1をこれらのアンテナで送受信する。
送信回路30は、上昇区間と下降区間からなる三角波が繰返される変調信号を発生させ、その変調信号に従い周波数変調されたレーダ信号を生成する。生成されたレーダ信号の一部分は分岐されて受信回路40に入力され、他の部分はアンテナ切替部20を介して第1アンテナ11から車両1の後方へ送信される(W1)。図4の上段に示すように、送信回路30により周期1/fm、中心周波数f0の三角波に従って周波数変調されるレーダ信号W1の周波数は、周波数偏移幅ΔFで上昇と下降を繰返す。ここで、一例としては、三角波の周波数fmは372MHz、中心周波数f0は76.5GHz、振幅(レーダ信号W1の周波数偏移幅)ΔFは200MHzがそれぞれ用いられる。
そして、レーダ信号W1が後続車両2などの物標で反射されると、その反射信号W2は距離による時間的遅れと相対速度によるドップラ効果の影響を受けて、点線で示されるように周波数偏移を受ける。そして、このように周波数偏移を受けた反射信号W2が、第1アンテナ11、第2アンテナ12、及び第3アンテナ13のうちの2本のアンテナの組合せにより受信される。
アンテナ切替部20は、3本のアンテナのうち反射信号を受信する2本のアンテナの組合せ、すなわち第1アンテナ11と第2アンテナ12、第1アンテナ11と第3アンテナ13、及び第2アンテナ12と第3アンテナ13の組合せを順次電気的に切替える。また、アンテナ切替部20は第1アンテナ11によるレーダ信号の送信と反射信号の受信とを時分割で切替えることにより、第1アンテナ11に送信機能と受信機能を兼ねさせる。 ここで、第1アンテナ11と第2アンテナの間隔は距離d1、第2アンテナ12と第3アンテナ13との間隔は距離d1と異なる距離d2、そして第1アンテナ11と第3アンテナ13との間隔はd3(=d1+d2)となるように各アンテナは配設される。よって、アンテナ間の距離が異なる3通りの2本のアンテナの組合せにより、反射信号W2は受信される。そして、受信された反射信号W2は、受信回路40に入力される。
受信回路40は、送信回路30から入力されたレーダ信号W1と受信された反射信号W2とを混合して、両者の周波数差から、図4の下段に示すようなビート信号B1を生成する。なお、ここでは、反射信号W2を受信する2本のアンテナのうち予め定めた1本のアンテナ、例えば第1アンテナ11と第2アンテナ12との組合せの場合は第2アンテナ12で受信した反射信号W2を例として説明する。すると、ビート信号B1のビート周波数は、送信信号W1の周波数の上昇区間でビート周波数fb1、下降区間でビート周波数fb2となる。
また、受信回路40は、ビート信号B1の生成のほかに、2本のアンテナの組合せで受信した反射信号の受信位相差を検知する。このとき、受信回路40は、3通りのアンテナの組合せそれぞれにおいて受信位相差を検知する。そして受信回路40は、生成したビート信号と、検知した受信位相差とを制御装置50に入力する。
制御装置50は、変調制御プログラム51、アンテナ切替制御プログラム52、FFT(高速フーリエ変換)処理プログラム53、距離・速度検知プログラム54、角度方向検知プログラム55、異常検知プログラム56といったプログラムに従い各種演算処理を行うCPUと、これらプログラムを格納するROM、及び作業領域用のRAMなどを有するマイクロコンピュータにより構成される。なお、変調制御プログラム51、アンテナ切替制御プログラム52、FFT処理プログラム53、距離・速度検知プログラム54、角度方向検知プログラム55、及び異常検知プログラム56は「制御プログラム」に対応する。
具体的には、制御装置50は、変調制御プログラム51に従い、送信回路30に周波数変調されたレーダ信号を生成させ、これを送信させる。このとき、制御装置50は、周波数変調の上昇区間と下降区間の時間を内蔵のタイマ回路により計測し、送信回路30に上昇区間・下降区間の切替を指示する。また、制御装置50は、アンテナ切替制御プログラム52に従い、上昇区間・下降区間の切替えに同期して、受信アンテナの組合せの切替えを送信回路30を介してアンテナ切替部20に指示する。よって、アンテナ切替制御プログラム52に従い動作する制御装置50は、「アンテナ切替制御手段」に対応する。また、その手順は「アンテナ切替手順」に対応する。
また、制御装置50は、受信回路40から入力されるビート信号をAD変換し、デジタル信号化されたビート信号をFFT処理プログラム53に従いFFT解析する。そして、制御装置50は、距離・速度検知プログラム54に従い、ビート信号のビート周波数に基づき車両1と車両2との相対速度、相対距離を算出する。具体的には、制御装置50は、図4に示したレーダ信号W1の周波数偏移幅ΔF、中心周波数f0、三角波の周波数fm、及びビート信号B1のビート周波数fb1、fb2を用いて、物標との相対距離R、及び相対速度Vを次の2式により算出する。なお、次式においてCは光速である。
式5: R=C・(fb1+fb2)/(8・ΔF・fm)
式6: V=C・(fb2−fb1)/(4.f0)
なお、上記処理では、反射信号W2を受信する2本組のアンテナのうち予め定めた1本のアンテナで受信した反射信号W2に基づいてビート信号B1を生成し、そのビート信号B1のビート周波数を用いている。しかし、相対速度V、相対距離Rの算出方法は上記に限定されず、例えば、受信回路40はアンテナ11、12、13で受信された反射信号のそれぞれに基づいて複数のビート信号を生成してもよい。そして、制御装置50はそれぞれのビート信号から複数の相対速度、相対距離を算出し、その平均を求めてもよい。このように、FFTプログラム53、距離・速度検知プログラム54に従い処理を行う制御装置50は「距離・速度検知手段」に対応する。また、その手順は「距離・速度検知手順」に対応する。
また、制御装置50は、角度方向検知プログラム55に従い、3通りのアンテナの組合せにおいて検知された受信位相差に基づいて、後続車両2の角度方向を検知する。ここで、λを反射信号W2の波長として、第1アンテナ11と第2アンテナ12との間の距離d1=5λ/4、第2アンテナ12と第3アンテナ13との間の距離d2=6λ/4、そして第1アンテナ11と第3アンテナ13との間の距離d3=11λ/4となるように各アンテナは配置される。そして、角度方向の検知対象範囲は、自車両1の後方正面に対し±15度に設定される。
まず、制御装置50は、最もアンテナ間の距離が大きい第1アンテナ11と第3アンテナ13の組合せで受信した送信信号の受信位相差Φ3に基づき、次式F1により角度方向θを算出する。
式F1: θ=1/sin(λ・Φ3/(2π・d3))
ここで、図5を用いて、受信位相差と角度方向との対応関係を説明する。図5では、縦軸に受信位相差、横軸に角度方向が表される。図5に示すように、式F1の対応関係は±15度の検知対象範囲内の、受信位相差−πに対応する角度方向−10度付近と、受信位相差πに対応する角度方向+10度付近それぞれで折り返しが生じる。すると、検知対象範囲全域で角度方向を検知するためには、受信位相差を±πの範囲に広げ、次式F11で角度方向を算出する必要がある。
式F11: θ=1/sin(λ・(Φ3±π)/(2π・d3))
すると、図示するように、例えば受信位相差Φ3=−3π/4のときは、式F1の対応関係において角度方向A2が、式F11の対応関係において角度方向A1、A3が求められる。そして、±15度の検知対象範囲内には角度方向A1、A2が含まれる。よって、受信位相差Φ3及びΦ3±πからは角度方向A1、A2が推定される。そこで、角度方向A1、A2のいずれかを検知結果として特定するために、次式F2により第1アンテナ11と第2アンテナ12による受信位相差Φ1に対応する角度方向を、次式F3により第2アンテナ12と第3アンテナ13による受信位相差Φ2に対応する角度方向を算出する。
式F2: θ=1/sin(λ・Φ1/(2π・d1))
式F3: θ=1/sin(λ・Φ2/(2π・d2))
すると、図示するように、式F2の対応関係においては、受信位相差Φ2=π/2に対応する角度方向A4が、式F3の対応関係においては、3π/4付近の受信位相差Φ3に対応する角度方向A5が求められる。すると、角度方向A2が、角度方向A4、A5と近似しているので、角度方向A2が物標角度方向θの検知結果として特定される。このように、制御装置50は、1つの組合せにおいて角度方向の検知対象範囲内で受信位相差の折り返しが生じても、複数の組合せでの推定結果を用いて物標の角度方向を特定することができる。そして、角度方向検知プログラム55に従い処理を行う制御装置50は「角度方向検知手段」に対応する。また、その手順は、「角度方向検知手順」に対応する。
このような制御装置50の処理により、本実施形態のレーダ装置10は、3本のアンテナのうち2本のアンテナの組合せで受信した反射信号の受信位相差に基づき物標の角度方向を検知する。よって、例えば所定の角度方向ずつアンテナを揺動させながらレーダ信号の送信と反射信号の受信を行うスキャン式レーダ装置に比べて、本実施形態のレーダ装置10はより簡便な機構で物標の角度方向を検知できる。
さらに、制御装置50は、後述の手順によりアンテナ切替部20の異常を検知する。そして、制御装置50により求められた物標の相対速度、相対距離、角度方向、及びアンテナ切替部20の異常は車両の制御ECU(Electronic Control Unit)60へ出力される。そして、制御ECU60は、これらの検出結果に基づき、後続車両による追突の危険性や、アンテナ切替部20の異常をドライバに通知する情報を出力し、車両の安全な走行を支援する安全制御システムを構成する。
次に、上記構成のレーダ装置10の動作タイミングを図6、図7を用いて説明する。まず、比較のために図6で従来技術における動作を示し、次に図7で本実施形態における動作を示す。
図6は、従来技術におけるレーダ装置の動作タイミングを説明する図である。図6(1)〜(3)の横軸方向は経過時間を示す。まず、図6(1)には、第1アンテナ11から送信される、レーダ信号W1の周波数の上昇区間と下降区間が示される。また、図6(2)には、アンテナ切替部20による第1アンテナ11、第2アンテナ12、及び第3アンテナ13の切替信号が示される。そして、図6(3)には、受信回路40が生成するビート信号の周波数が示される。さらに、図6(4)には、制御装置50によるFFT処理結果の周波数成分の分布がレーダ信号の上昇区間と下降区間ごとに示される。
図6(1)に示すように、レーダ信号の周波数は、上昇区間P1で上昇し、下降区間P2で下降する。そして、上昇区間P3と下降区間P4、上昇区間P5と下降区間P6がこれに続き、以後同様にして上昇区間と下降区間が反復される。なお、一例として、三角波の周波数372MHzに対応して1つの上昇または下降区間の所要時間は、1.34msである。そして、図6(2)に示すように、上昇区間P1と下降区間P2の時間区間では、第1アンテナ11と第2アンテナ12の組合せにより、上昇区間P3と下降区間P4の時間区間では、第1アンテナ11と第3アンテナ13の組合せにより、そして上昇区間P5と下降区間P6の時間区間では、第2アンテナ12と第3アンテナ13の組合せにより反射信号が受信される。すなわち、上昇区間の開始時に同期してアンテナの組合せが切替えられる。
図6(3)のビート信号B1は、物標が存在しない場合、すなわち周波数偏移を受けた反射信号が混合されない場合を基準として示される。すると、上記のようにしてアンテナの組合せが切替えられる度に、上昇区間P1、P3、P5においてスイッチングノイズがビート信号に混入する。ここで、スイッチングノイズは低周波成分であるので、ビート信号がFFT処理されると、図6(4)に示すように、上昇区間P1、P3、P5でスイッチングノイズに起因する低周波成分が検出される。
すると、上述した式5、式6からも明らかなように、低周波成分の増減は相対距離Rの近距離の算出結果に影響を与える。このため、スイッチングノイズがビート信号に混入すると、実際には存在しない物標を誤検知したり、近距離物標との相対距離や相対速度の検知精度が低下したりする。すると、制御ECU60において誤判断が生じ、車両の走行上危険が増加してしまうという問題が生じる。そこで、本実施形態のレーダ装置10は、図7に示すようなタイミングで動作することにより、上記問題を解決する。
図7は、本実施形態におけるレーダ装置の動作手順を説明する図である。図7(1)〜(3)の横軸方向に経過時間を示し、図7(1)〜(4)では図6と同様の各種信号及び周波数分布が示される。本実施形態では、図7(1)に示すように、レーダ信号W1の周波数は、上昇区間と下降区間の反復において、上昇区間P1、P3、P5、P7、P9で上昇し、下降区間P2、P4、P6、P8で下降する。そして、図7(2)に示すように、上昇区間P1、下降区間P2、及び上昇区間P3の時間区間では、第1アンテナ11と第2アンテナ12の組合せにより、下降区間P4、上昇区間P5、及び下降区間P6の時間区間では、第1アンテナ11と第3アンテナ13の組合せにより、そして上昇区間P7、下降区間P8、及び上昇区間P9の時間区間では、第2アンテナ12と第3アンテナ13の組合せにより反射信号が受信される。すなわち、本実施形態では、上昇または下降区間の3区間の時間区間ごとに、時間区間の最初の区間の開始時に同期してアンテナの組合せが切替えられる。
すると、図7(3)に示すように、上昇区間P1、下降区間P4、及び上昇区間P7においてスイッチングノイズがビート信号に混入する。すると、このビート信号がFFT処理されると、図7(4)に示すようにこれらの区間で低周波のノイズ成分が検出される。ここで、相対速度Vと相対距離Rの算出には、上述した式5、式6からも明らかなように、一対の上昇区間と下降区間でのビート信号のビート周波数fb1、fb2が必要とされる。この点、本実施形態では、ノイズ成分が抽出される区間の後に、ノイズの影響を受けない一対の上昇区間と下降区間が設けられる。よって、これらの上昇区間と下降区間におけるビート信号を用いて物標の相対速度と相対距離を検知することにより、近距離で誤検知をなくすことができる。
図8は、本実施形態の変形例を説明する図である。図8(1)には、レーダ信号の周波数が示される。そして、図8(2)、(3)には、変形例におけるアンテナ切替部20によるアンテナ11、12、及び13の切替信号が示される。
まず、図8(2)に示すように、4区間の時間区間ごとにアンテナの組合せを切替えることが可能である。その場合において、スイッチングノイズの影響を受けない上昇区間と下降区間においてビート信号を得ることができる。例えば、上昇区間P1の開始に同期してアンテナの組合せが切替えられたとき、上昇区間P1のビート信号にはスイッチングノイズが混入するが、上昇区間P1の後の、下降区間P2、上昇区間P3、及び下降区間P4のビート信号はスイッチングノイズの影響を受けない。よって、下降区間P2と上昇区間P3、または上昇区間P3と下降区間P4のビート信号を用いて相対距離、相対速度を検知することができる。ここで、アンテナ切替えから経過時間が大きければ、その分確実にスイッチングノイズの影響を受けないビート信号を得ることができる。
また、同様にして上昇区間P5の開始時にアンテナの組合せが切替えられたときは、下降区間P6、上昇区間P7、及び下降区間P8のうち一対の上昇区間と下降区間のビート信号を用いることができる。さらに、上昇区間P9の開始時にアンテナの組合せが切替えられたときは、下降区間P10、上昇区間P11、及び下降区間P12のうち一対の上昇区間と下降区間のビート信号を用いることができる。なお、アンテナの組合せの切替えは、5区間以上の時間区間ごとであっても、同様の作用効果を奏する。
また、図8(3)に示すように、アンテナの組合せの切替えのタイミングは、上昇区間あるいは下降区間の途中であってもよい。その場合、切替え後の時間区間における先頭の、スイッチングノイズの影響を受ける上昇または下降区間でのビート信号を用いず、その後のスイッチングノイズの影響を受けない上昇区間と下降区間でのビート信号を用いることができれば、上記同様の作用効果を奏する。例えば、上昇区間P1の途中でアンテナの組合せが切替えられたとき、上昇区間P1のビート信号にはスイッチングノイズが混入する。よって、上昇区間P1の後の、下降区間P2、上昇区間P3、及び下降区間P4のうち、一対の上昇区間と下降区間のビート信号を用いることができる。
以降、同様に、上昇区間P5の途中で切替えが行われたときは下降区間P6、上昇区間P7、及び下降区間P8のうち一対の上昇区間と下降区間のビート信号を用いることができる。また、上昇区間P9の途中で切替えが行われたときは下降区間P10、上昇区間P11、及び下降区間P12のうち一対の上昇区間と下降区間のビート信号を用いることができる。また、上昇区間P1、P5、P9の後半で切替えが行われたときは、これらに続く下降区間P2、P6、P10のビート信号にもスイッチングノイズが混入する可能性が大きくなる。その場合は、これら下降区間の後の、上昇区間と下降区間のビート信号を用いることができる。
次に、本実施形態の好ましい実施例について説明する。図7に示したように、アンテナ切替部20がアンテナ切替えを行うことにより、上昇区間P1、下降区間P4、及び上昇区間P7で低周波のノイズ成分がビート信号に混入する。反対に、アンテナ切替部20によるアンテナ切替えが何らかの理由で正常に行われないと、これらの区間でノイズ成分がビート信号に混入しない。これを利用し、好ましい実施例では、制御装置50は、異常検知プログラム56に従い、アンテナ切替え直後の上昇区間P1、下降区間P4、及び上昇区間P7においてビート信号からノイズ成分を検出する。そして、制御装置50は、ノイズ成分が検出されない場合は、アンテナ切替部20に異常が発生したと判断し、制御ECUに異常検知を通知する。すると、制御ECU60はユーザにレーダ装置の点検整備の必要を通知する。よって、異常検知プログラム56に従い処理を行う制御装置50が、「異常検知手段」に対応する。また、その手順は「異常検知手順」に対応する。
図9は、本実施形態において、距離・速度検知手段、角度方向検知手段、及び異常検知手段に対応する制御装置50の処理手順を説明するフローチャート図である。例として、図7(1)のレーダ信号の上昇区間P1からP9までの全区間についての処理が示される。この例では、3通りの2本のアンテナの組合せそれぞれに3つの区間が割当てられ、合計9区間で処理が一巡する。
制御装置50は、上昇区間P1からP9までの全区間についてFFT処理を行い(S10)、全区間のFFT結果と全区間での受信位相差を内蔵RAMのバッファ領域へ格納する(S12)。そして、制御ECU50は、RAMに書き込んだ区間P1、P4、及びP7のFFT結果を異常検知用データとして、区間P2、P3、P5、P6、P8、及びP9のFFT結果と受信位相差を相対速度等の検知用データとに分類し、それぞれのデータを別のバッファ領域へ格納する(S20)。
そして、制御装置50は、相対速度等の検知用データとして分類された区間のFFT結果に基づいて、相対速度、相対距離を検知する(S30)。その場合、区間P2とP3での検知結果、区間P5とP6での検知結果、及び区間P8とP9での検知結果を比較し、誤差が一定範囲内であれば検知結果として採用する。そうすることにより、より確実な検知結果を得ることができる。
そして、制御装置50は、区間P2、P3、P5、P6、P8、及びP9での受信位相差に基づき、物標の角度方向を検知する(S40)。ここで、上述したように、制御装置50は、まず第1アンテナ11と第3アンテナ13の組合せにより反射信号を受信する区間P5、P6での受信位相差に基づき、角度方向の候補を推定する。そして、制御装置50は、第1アンテナ11と第2アンテナ12の組合せにより反射信号を受信する区間P2、P3での受信位相差と、第2アンテナ12と第3アンテナ13の組合せにより反射信号を受信する区間P8、P9での受信位相差とからそれぞれ角度方向を算出し、推定結果と照合する。そして、互いに近似する角度方向を検知結果として特定する。
さらに、制御装置50は、異常検知用データとして分類された区間P1、P4、及びP7のFFT結果からスイッチングノイズを検出し、ノイズ成分が検出された場合にはアンテナ切替部20の異常を検知する(S50)。そして、制御装置50は、物標の相対速度、相対距離、角度方向、及びアンテナ切替部20の異常を制御ECUへ出力する(S60)。そして、制御装置50は、手順S50〜S60までの処理を、次の9区間の上昇・下降区間について反復する。
上述の手順により、制御装置50は、アンテナ切替えによるスイッチングノイズが混入しない上昇・下降区間でのビート信号、受信位相差に基づき物標の相対速度、相対距離、及び角度方向を検知する。それとともに、制御装置50は、ノイズ成分が混入する区間を有効に活用し、ノイズ成分の検知を行う。そして、制御装置50は、ノイズ成分が検知されない場合にはアンテナ切替部20の動作異常を検知する。よって、相対距離、速度の検知を行わない時間を有効に活用してレーダ装置の動作異常を早期に検知できる。
なお、本実施形態のレーダ装置は、3本の受信アンテナを有するレーダ装置を例として説明したが、受信アンテナの数は4本以上であってもよく、2本の受信アンテナの組合せは任意に設定可能である。また、車両の後部に搭載されて車両の後方監視を行うレーダ装置を例として説明したが、本実施形態のレーダ装置は、車両前部に搭載して車両前方を監視するために用いることも可能であるし、あるいは車両の側面部に搭載して車両の側方を監視するために用いることも可能である。
以上説明したとおり、本実施形態によれば、アンテナの組合せの切替えがあったときは、スイッチングノイズが混入したビート信号は用いずに、ノイズが混入していないビート信号を用いて相対速度、相対距離の検知を行う。よって、アンテナの組合せを切替えても、相対距離、相対速度の検知精度の低下を防ぐことができる。
位相モノパルス方式による角度方向の検知方法を説明する図である。 本実施形態のレーダ装置が車載レーダ装置として用いられる例を説明する図である。 本実施形態のレーダ装置10の構成を説明する図である。 レーダ装置10のFM−CW方式のレーダ信号を説明する図である。 レーダ装置10の位相モノパルス方式による角度方向の検知方法を説明する図である。 従来技術におけるレーダ装置の動作タイミングを説明する図である。 本実施形態におけるレーダ装置の動作手順を説明する図である。 本実施形態の変形例を説明する図である。 本実施形態において、距離・速度検知手段、角度方向検知手段、及び異常検知手段に対応する制御装置50の処理手順を説明するフローチャート図である。
符号の説明
10:レーダ装置、W1:レーダ信号、W2:反射信号、50:制御装置、
52:アンテナ切替制御プログラム、54:距離・速度検知プログラム、
55:角度方向検知プログラム、56:異常検知プログラム

Claims (8)

  1. 周波数が上昇する上昇区間と下降する下降区間とが交互に繰返されるように周波数変調したレーダ信号を送信し、前記レーダ信号の反射信号を3本以上のアンテナのうち2本のアンテナの組合せで受信するレーダ装置において、
    前記上昇区間と前記下降区間を含む時間区間で前記反射信号を受信する2本のアンテナの組合せを、前記時間区間ごとに順次切替えるアンテナ切替制御手段と、
    複数の前記組合せごとに2本のアンテナで受信する前記反射信号の受信位相差に基づいて物標の角度方向を推定し、前記組合せごとの推定結果から前記角度方向の検知結果を採用する角度方向検知手段と、
    前記上昇区間と前記下降区間とで送信される前記レーダ信号とその反射信号の周波数差に基づき、前記物標との相対距離と相対速度を検知する距離・速度検知手段とを有し、
    前記距離・速度検知手段は、前記時間区間の先頭の上昇区間または下降区間での前記周波数差を用いず、当該上昇区間または下降区間の後の前記上昇区間と前記下降区間での前記周波数差を用いて前記検知を行うことを特徴とするレーダ装置。
  2. 請求項1において、
    前記時間区間の先頭の上昇区間または下降区間での前記周波数差に基づいて前記レーダ装置の異常を検知する異常検知手段を更に有するレーダ装置。
  3. 周波数が上昇する上昇区間と下降する下降区間とが交互に繰返されるように周波数変調したレーダ信号を3本以上のアンテナを備えたレーダ装置に送信させ、前記レーダ信号の反射信号を前記アンテナのうち2本のアンテナの組合せで受信させる制御装置において、
    前記上昇区間と前記下降区間を含む時間区間で前記反射信号を受信する2本のアンテナの組合せを、前記時間区間ごとに順次切替えるアンテナ切替制御手段と、
    複数の前記組合せごとに2本のアンテナで受信する前記反射信号の受信位相差に基づいて物標の角度方向を推定し、前記組合せごとの推定結果から前記角度方向の検知結果を採用する角度方向検知手段と、
    前記上昇区間と前記下降区間とで送信される前記レーダ信号とその反射信号の周波数差に基づき、前記物標との相対距離と相対速度を検知する距離・速度検知手段とを有し、
    前記距離・速度検知手段は、前記時間区間の先頭の上昇区間または下降区間での前記周波数差を用いず、当該上昇区間または下降区間の後の前記上昇区間と前記下降区間での前記周波数差を用いて前記検知を行うことを特徴とする制御装置。
  4. 請求項3において、
    前記時間区間の先頭の上昇区間または下降区間での前記周波数差に基づいて前記レーダ装置の異常を検知する異常検知手段を更に有する制御装置。
  5. 周波数が上昇する上昇区間と下降する下降区間とが交互に繰返されるように周波数変調したレーダ信号を3本以上のアンテナを備えたレーダ装置に送信させ、前記レーダ信号の反射信号を前記アンテナのうち2本のアンテナの組合せで受信させる制御装置の制御プログラムにおいて、
    前記上昇区間と前記下降区間を含む時間区間で前記反射信号を受信する2本のアンテナの組合せを、前記時間区間ごとに順次切替えるアンテナ切替手順と、
    複数の前記組合せごとに2本のアンテナで受信する前記反射信号の受信位相差に基づいて物標の角度方向を推定し、前記組合せごとの推定結果から前記角度方向の検知結果を採用する角度方向検知手順と、
    前記上昇区間と前記下降区間とで送信される前記レーダ信号とその反射信号の周波数差に基づき、前記物標との相対距離と相対速度を検知する距離・速度検知手順とを前記制御装置に実行させ、
    前記距離・速度検知手順では、前記時間区間の先頭の上昇区間または下降区間での前記周波数差を用いず、当該上昇区間または下降区間の後の前記上昇区間と前記下降区間での前記周波数差を用いて前記検知を行うことを特徴とする制御プログラム。
  6. 請求項5において、
    前記時間区間の先頭の上昇区間または下降区間での前記周波数差に基づいて前記レーダ装置の異常を検知する異常検知手順を更に有する制御プログラム。
  7. 周波数が上昇する上昇区間と下降する下降区間とが交互に繰返されるように周波数変調したレーダ信号を送信し、前記レーダ信号の反射信号を3本以上のアンテナのうち2本のアンテナの組合せで受信するレーダ装置の制御方法において、
    前記上昇区間と前記下降区間を含む時間区間で前記反射信号を受信する2本のアンテナの組合せを、前記時間区間ごとに順次切替えるアンテナ切替工程と、
    複数の前記組合せごとに2本のアンテナで受信する前記反射信号の受信位相差に基づいて物標の角度方向を推定し、前記組合せごとの推定結果から前記角度方向の検知結果を採用する角度方向検知工程と、
    前記上昇区間と前記下降区間とで送信される前記レーダ信号とその反射信号の周波数差に基づき、前記物標との相対距離と相対速度を検知する距離・速度検知工程とを有し、
    前記距離・速度検知工程では、前記時間区間の先頭の上昇区間または下降区間での前記周波数差を用いず、当該上昇区間または下降区間の後の前記上昇区間と前記下降区間での前記周波数差を用いて前記検知を行うことを特徴とするレーダ装置の制御方法。
  8. 請求項7において、
    前記時間区間の先頭の上昇区間または下降区間での前記周波数差に基づいて前記レーダ装置の異常を検知する異常検知工程を更に有するレーダ装置の制御方法。
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