JP2008240691A - 固定容量型ピストン式圧縮機における冷媒吸入構造及び固定容量型ピストン式圧縮機における運転制御方法 - Google Patents

固定容量型ピストン式圧縮機における冷媒吸入構造及び固定容量型ピストン式圧縮機における運転制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ロータリバルブを用いた固定容量型ピストン式圧縮機の起動ショック緩和の効果を高める。
【解決手段】回転軸21には第1ロータリバルブ35及び第2ロータリバルブ36がシリンダブロック11,12に対応して設けられている。作動圧室形成凹部411には弁体42が作動圧室412を区画するように嵌入されている。電磁3方弁48が励磁されると、吐出室141の冷媒が作動圧室412へ送られ、弁体42の導入口441が吸入室142内に露出し、吸入室142内の冷媒が筒内442及び軸内通路31を介して圧縮室271,281へ流入可能である。電磁3方弁48が消磁されると、導入口441と吸入室142との連通が遮断される位置に弁体42が復帰バネ47のばね力によって配置される。電磁3方弁48は、電磁クラッチ25の励磁を開始する前に励磁され、電磁クラッチ25を励磁した後に消磁される。
【選択図】図1

Description

本発明は、ピストンによってシリンダボア内に区画される圧縮室に吸入圧領域から冷媒を導入するための導入通路を有するロータリバルブを備え、該ロータリバルブが前記回転軸と一体的に回転する固定容量型ピストン式圧縮機における冷媒吸入構造及び固定容量型ピストン式圧縮機における運転制御方法に関する。
ロータリバルブを用いたピストン式圧縮機(例えば特許文献2,4を参照)は、リード弁型の吸入弁を用いたピストン式圧縮機(例えば特許文献1,3を参照)に比べて、シリンダボア内へ吸入ガスを吸入する際の吸入抵抗が少なく、エネルギー効率に優れる。
特許文献2の段落[0006]に記載のように、圧縮機の起動時にはガスの圧縮に伴ってトルクが急激に増大し、これが車両エンジン(内燃機関)に負荷として加わる。そのため、車両の走行速度が一瞬低下して車両の乗員がショックを感じるという起動ショックが生じる。
特許文献2に開示のピストン式圧縮機では、回転軸と一体的に回転するロータリバルブが回転軸の軸方向へ移動可能に設けられており、ロータリバルブは、制御圧室に供給される圧力に応じて、回転軸の軸方向における位置を変えられるようになっている。又、殆ど全てのシリンダボアをシリンダブロックの中心部に対して設けられた吸入口に連通可能なバイパス溝がロータリバルブに形成されている。ロータリバルブは、運転停止時と起動時には、バイパス溝が殆ど全てのシリンダボアを吸入口に連通可能な位置に来るように、回転軸の軸方向の位置に配置される。従って、起動時にはピストンがシリンダボア内のガスを圧縮する動作をしても、シリンダボア内のガスがバイパス溝を経由して吸入口へ戻ってしまうため、起動ショックが生じない。
ロータリバルブの周面におけるクリアランスは、この周面に沿ってガスが洩れないように、且つロータリバルブが回転できるように、可及的に小さくする必要がある。しかし、ロータリバルブを回転軸の軸方向へ移動可能とする構成では、ロータリバルブを回転軸の軸方向へも移動可能とするクリアランスが必要とされるが、このようなクリアランスの管理は非常に困難である。
特許文献3に開示のピストン式圧縮機では、吐出圧と吸入圧との差圧によって開閉する差圧感知開閉弁が設けられている。差圧感知開閉弁は、圧縮機外部から冷媒を導入する低圧冷媒管路と、圧縮機内の吸入室との間に介在されており、圧縮機が圧力バランスしている状態から起動すると、差圧感知開閉弁が閉状態になり、圧縮機外部から吸入室への冷媒の流入が止められる。これにより、起動ショックが緩和される。
特開昭64−88064号公報 特開平7−119631号公報 特開2000−145629号公報 特開2006−83835号公報
しかし、差圧感知開閉弁が閉状態になっても吸入室には冷媒が残っており、この残留冷媒がシリンダボアに吸入されて圧縮される。吸入室の容積は、吸入脈動を抑制するために大きくしてあるため、差圧感知開閉弁が閉状態になった状態でシリンダボアに吸入される冷媒量が多く、起動ショック緩和の効果は十分でない。
本発明は、起動ショック緩和の効果を高めることを目的とする。
請求項1乃至請求項13の発明は、回転軸の周囲に配列された複数のシリンダボア内にピストンが収容されており、前記ピストンが前記回転軸と一体化されたカム体を介して前記回転軸の回転に連動されており、前記ピストンによって前記シリンダボア内に区画される圧縮室に吸入圧領域から冷媒を導入するための導入通路を有するロータリバルブを備え、前記ロータリバルブは、前記回転軸と一体的に回転し、前記回転軸は、電磁クラッチを介して外部駆動源に連結される固定容量型ピストン式圧縮機における冷媒吸入構造を対象とし、請求項1の発明は、圧縮機内の吸入圧領域と前記導入通路の出口とを連通する状態と遮断する状態とに切り換えられる切り換え手段が設けられており、前記切り換え手段は、前記圧縮機内の吸入圧領域と前記導入通路の出口とを連通する位置と遮断する位置とに切り換え配置される弁体と、前記連通する位置に前記弁体を配置するために前記弁体に掛けられる作動圧を導入する作動圧室と、前記作動圧室に作動圧を付与する作動圧付与手段とを備え、前記吸入圧領域の圧力と前記作動圧室内の圧力とは、前記弁体を介して対抗していることを特徴とする。
作動圧は、吸入圧領域の圧力よりも高く、作動圧が作動圧室に導入されている状態では、弁体が連通する位置に配置されている。作動圧が作動圧室に導入されていない状態では、弁体が前記遮断する位置に配置される。弁体が前記遮断する位置に配置されていると、圧縮機内の吸入圧領域と導入通路の出口との連通が遮断される。圧縮機の運転が開始される際(回転軸の回転が開始される際)には、切り換え手段が前記遮断する状態にされた後に回転軸の回転が開始されると、起動ショックが緩和される。圧縮機内の吸入圧領域と導入通路の出口との連通が遮断されるため、切り換え手段が前記遮断する状態にあるときに圧縮される冷媒量が少なく、起動ショック緩和の効果が高い。
好適な例では、前記作動圧付与手段は、作動圧室形成凹部を備え、前記弁体は、前記作動圧室形成凹部内にスライド可能に嵌入されており、前記弁体は、前記作動圧室形成凹部内に前記作動圧室を区画し、前記圧縮機内の吸入圧領域の圧力と前記作動圧室内の圧力とは、前記弁体を介して対抗しており、前記切り換え手段は、前記連通する位置から前記遮断する位置へ前記弁体を戻す復帰バネを備えている。
作動圧室の作動圧が抜かれると、弁体が復帰バネのばね力によって前記遮断する位置へ復帰する。作動圧が作動圧室に導入されていない状態では、作動圧室形成凹部に嵌入されている弁体が前記遮断する位置に配置され、切り換え手段が前記遮断する状態にある。復帰バネの採用は、弁体を遮断する位置へ復帰させる上で簡便な構成である。
好適な例では、前記切り換え手段が前記遮断する状態にあるときには、前記弁体は、前記導入通路の入口を前記圧縮機内の吸入圧領域から遮断する位置に配置される。
圧縮機内の吸入圧領域と導入通路の入口との連通が遮断されるため、切り換え手段が前記遮断する状態にあるときに圧縮される冷媒量が少なく、起動ショック緩和の効果が高い。
好適な例では、前記導入通路は、前記ロータリバルブの端面に入口を有すると共に、前記ロータリバルブの周面に出口を有し、前記ロータリバルブの回転軸線は、前記端面と交差し、前記ロータリバルブを回転可能に収容するバルブ収容室の外部で前記回転軸線を包囲するガイド筒がその筒内を前記導入通路の入口に連通するように設けられており、前記弁体は、前記ガイド筒にスライド可能に嵌合されており、前記弁体は、前記ガイド筒の筒内に連通する内部通路を有し、前記内部通路の入口は、前記弁体が前記遮断する位置にあるときには、前記作動圧室形成凹部内に入り込んで遮蔽され、前記内部通路の入口は、前記弁体が前記連通する位置にあるときには、前記作動圧室形成凹部外にあって前記圧縮機内の吸入圧領域内に露出する。
弁体の内部通路の入口が作動圧室形成凹部内に対して出入りする構成は、十分な通路断面積を確保する上で好適である。
好適な例では、前記ガイド筒は、前記弁体以外の部材に対して前記回転軸の半径方向へ移動を許容されるように前記弁体以外の部材とは別体に形成されている。
作動圧室形成凹部を形成する部材とガイド筒とが別部材である場合、作動圧室形成凹部の軸芯とガイド筒の軸芯とが一致しないと、弁体と作動圧室形成凹部を形成する部材との間のクリアランス、あるいは弁体とガイド筒との間のクリアランスを小さくすることが難しい。このクリアランス管理は、冷媒洩れを防止する上で重要である。回転軸に対して回転軸の半径方向へガイド筒の移動を許容する構成は、作動圧室形成凹部の軸芯とガイド筒の軸芯との一致を容易にする。
好適な例では、前記導入通路は、前記ロータリバルブの端面に入口を有すると共に、前記ロータリバルブの周面に出口を有し、前記弁体は、前記導入通路の入口から該導入通路内に嵌入されており、前記切り換え手段が前記遮断する状態にあるときには、前記弁体は、前記導入通路の内部で前記導入通路の出口を前記圧縮機内の吸入圧領域から遮断する位置に配置される。
導入通路の内部で弁体によって導入通路の出口を圧縮機内の吸入圧領域から遮断する構成は、切り換え手段が遮断する状態にあるときの冷媒圧縮量を低減する上で非常に有効である。
好適な例では、前記導入通路は、前記回転軸の内部に前記回転軸の回転軸線の方向に延びる軸内通路を有し、前記導入通路の出口は、前記回転軸の周面を貫通して前記軸内通路に連通しており、前記弁体は、前記導入通路内を前記回転軸線の方向へスライド可能に前記軸内通路内に嵌入されており、前記弁体は、前記軸内通路内を前記回転軸線の方向へ移動されて前記連通する位置と前記遮断する位置とに切り換え配置され、前記遮断する位置は、前記弁体が前記軸内通路から前記導入通路の出口を遮断する位置である。
弁体がスライドされて前記遮断する位置に配置されると、導入通路の出口が軸内通路から遮断され、軸内通路から圧縮室への冷媒流入が阻止される。軸内通路の内部で弁体によって導入通路の出口を軸内通路から遮断する構成は、切り換え手段が遮断する状態にあるときの冷媒圧縮量を低減する上で最適である。
好適な例では、前記弁体は、前記遮断する位置で平面の弁座面に面接触する平面のシール面を有する。
平面のシール面と平面の弁座面とが面接触した状態では、導入通路の出口が圧縮機内部の吸入圧領域から遮断される。平面のシール面と平面の弁座面とを面接触させる構成は、冷媒洩れを防止する上で有利である。
好適な例では、前記作動圧付与手段は、前記作動圧室から吐出圧領域に至る流入通路を有し、前記作動圧室には前記吐出圧領域の冷媒が前記流入通路を介して導入される。
吐出圧領域の冷媒圧(吐出圧)は、作動圧として好適である。
好適な例では、吐出圧領域内の冷媒から油を分離するオイルセパレータが前記流入通路上に設けられており、前記オイルセパレータよりも下流の前記流入通路には絞りが設けられており、前記オイルセパレータよりも下流の前記流入通路は、前記オイルセパレータにて分離された油を前記絞りへ導く油通路である。
吐出圧が作動圧室へ波及して弁体が前記遮断する位置から前記連通する位置へ瞬時に移動してしまうと、起動ショックの緩和効果が低下する。絞りへ油を導く構成は、吐出圧が作動圧室へ急激に波及して弁体が前記遮断する位置から前記連通する位置へ瞬時に移動することを防止する。
好適な例では、圧縮機内の吐出圧領域と圧縮機内の吸入圧領域とは、外部冷媒回路を介して接続されており、前記流入通路は、前記外部冷媒回路における吐出圧領域に接続されており、前記作動圧付与手段は、前記流入通路を開閉する電磁開閉弁と、前記外部冷媒回路における吐出圧領域と前記流入通路との接続部よりも前記外部冷媒回路側の下流に設けられた逆止弁とを備えている。
電磁開閉弁が開いた状態では、吐出圧領域から作動圧室へ吐出圧が波及し、弁体が前記連通する位置に配置される。電磁2方弁が閉じると、弁体が前記連通する位置から前記遮断する位置へ移行する。電磁開閉弁を閉じてから電磁クラッチを繋ぐと、弁体が前記遮断する位置にある状態で圧縮機の運転が開始され、起動ショックが緩和される。その後に電磁開閉弁を開くと、弁体が前記遮断する位置から前記連通する位置へ移行する。
好適な例では、前記作動圧付与手段は、電磁3方弁を備え、前記作動圧室は、共通通路を介して前記電磁3方弁に接続されており、前記電磁3方弁は、供給通路を介して吐出圧領域に接続されており、前記電磁3方弁は、放出通路を介して吸入圧領域に接続されており、前記電磁3方弁は、前記共通通路と前記供給通路とを連通させる第1状態と、前記共通通路と前記放出通路とを連通させる第2状態とに切り換えられるようになっている。
電磁3方弁が第1状態になると、吐出圧領域の冷媒が供給通路及び共通通路を経由して作動圧室へ供給され、弁体が連通する位置に配置される。電磁3方弁が第2状態になると、作動圧室内の冷媒が供給通路及び放出通路を経由して吸入圧領域へ放出され、弁体が遮断する位置に配置される。
好適な例では、前記シリンダボアを形成するシリンダブロックにリヤハウジングが連結されており、前記リヤハウジング内には吸入室が形成されており、前記作動圧室は、前記リヤハウジング内に区画されている。
請求項14及び請求項15の発明は、回転軸の周囲に配列された複数のシリンダボア内にピストンが収容されており、前記ピストンが前記回転軸と一体化されたカム体を介して前記回転軸の回転に連動されており、前記ピストンによって前記シリンダボア内に区画される圧縮室に吸入圧領域から冷媒を導入するための導入通路を有するロータリバルブを備え、前記ロータリバルブは、前記回転軸と一体的に回転し、前記回転軸は、クラッチを介して外部駆動源に連結され、圧縮機内の吸入圧領域と前記導入通路の出口とを連通する状態と遮断する状態とに切り換えられる切り換え手段が設けられており、前記切り換え手段は、前記圧縮機内の吸入圧領域と前記導入通路の出口とを連通する位置と遮断する位置とに切り換え配置される弁体と、前記弁体に掛けられて前記連通する位置に前記弁体を配置するための作動圧を導入する作動圧室と、前記作動圧を付与する作動圧付与手段とを備えており、前記作動圧付与手段は、吐出圧領域の冷媒を前記作動圧室に供給可能な第1状態と供給不能な第2状態とに切り換え配置される切り換え弁を備えている固定容量型ピストン式圧縮機における運転制御方法を対象とし、請求項14の発明は、前記電磁クラッチを遮断状態から連結状態に切り換える際には、前記切り換え弁を前記第2状態にした後に前記電磁クラッチを遮断状態にし、その後、前記切り換え弁を前記第1状態に切り換えることを特徴とする。
このような切り換え弁の切り換えと電磁クラッチの励消磁との関係は、起動ショックの緩和効果を高める。
好適な例では、前記クラッチは、励磁によって連結状態になる電磁クラッチであり、前記電磁クラッチを消磁状態から励磁状態に切り換える際には、前記電磁クラッチを励磁するための前記電磁クラッチに対する電流供給を徐々に増大してゆき、供給電流値が最大になった後に前記切り換え弁を前記第2状態から前記第1状態へ切り換える。
このような切り換え弁の切り換えと電磁クラッチの励消磁との関係は、起動時の急激なトルク変動を低減する効果を高める。
本発明は、起動ショック緩和の効果を高めることができるという優れた効果を奏する。
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。
図1に示すように、連結された一対のシリンダブロック11,12の一方のシリンダブロック11にはフロントハウジング13が連結されており、他方のシリンダブロック12にはリヤハウジング14が連結されている。シリンダブロック11,12、フロントハウジング13及びリヤハウジング14は、固定容量型ピストン式圧縮機10の全体ハウジングを構成する。フロントハウジング13には圧縮機内の吐出圧領域としての吐出室131が形成されており、リヤハウジング14には圧縮機内の吐出圧領域としての吐出室141及び圧縮機内の吸入圧領域としての吸入室142が形成されている。圧縮機内とは、固定容量型ピストン式圧縮機10の全体ハウジングの内部のことであり、圧縮機外とは、固定容量型ピストン式圧縮機10の全体ハウジングの外部のことである。
シリンダブロック11とフロントハウジング13との間にはバルブプレート15、弁形成プレート16及びリテーナ形成プレート17が介在されている。シリンダブロック12とリヤハウジング14との間にはバルブプレート18、弁形成プレート19及びリテーナ形成プレート20が介在されている。バルブプレート15,18には吐出ポート151,181が形成されており、弁形成プレート16,19には吐出弁161,191が形成されている。吐出弁161,191は、吐出ポート151,181を開閉する。リテーナ形成プレート17,20にはリテーナ171,201が形成されている。リテーナ171,201は、吐出弁161,191の開度を規制する。
シリンダブロック11,12には回転軸21が回転可能に支持されている。シリンダブロック11,12には軸孔111,121が貫設されており、軸孔111,121には回転軸21が通されている。回転軸21の外周面は、軸孔111,121の内周面に接しており、回転軸21は、軸孔111,121の内周面を介してシリンダブロック11,12によって直接支持されている。軸孔111に接する回転軸21の外周面部分は、シール周面211となっており、軸孔121に接する回転軸21の外周面部分は、シール周面212となっている。
回転軸21にはカム体としての斜板23が固着されている。斜板23は、シリンダブロック11,12間の斜板室24に収容されている。フロントハウジング13と回転軸21との間にはリップシール型の軸シール部材22が介在されている。軸シール部材22は、フロントハウジング13と回転軸21との間からのガス洩れを防止する。フロントハウジング13から外部に突出する回転軸21の突出端部は、電磁クラッチ25を介して外部駆動源である車両エンジン26に接続されている。回転軸21は、電磁クラッチ25を介して車両エンジン26から回転駆動力を得る。
図2(a)に示すように、シリンダブロック11には複数のシリンダボア27が回転軸21の周囲に配列されるように形成されている。図2(b)に示すように、シリンダブロック12には複数のシリンダボア28が回転軸21の周囲に配列されるように形成されている。前後(フロントハウジング13側を前側、リヤハウジング14を後側としている)で対となるシリンダボア27,28には両頭ピストン29が収容されている。
図1に示すように、回転軸21と一体的に回転する斜板23の回転運動は、シュー30を介して両頭ピストン29に伝えられ、両頭ピストン29がシリンダボア27,28内を前後に往復動する。両頭ピストン29は、シリンダボア27,28内に圧縮室271,281を区画する。
回転軸21内には軸内通路31が回転軸21の回転軸線210に沿って形成されている。軸内通路31の入口311は、シリンダブロック12内の回転軸21の端面にあってリヤハウジング14内の吸入室142に開口している。軸孔111内の回転軸21には軸内通路31の出口312が回転軸21のシール周面211に開口するように形成されている。軸孔121内の回転軸21には軸内通路31の出口313が回転軸21のシール周面212に開口するように形成されている。
図2(a)に示すように、シリンダブロック11には連通路32がシリンダボア27と軸孔111とに連通するように形成されている。図2(b)に示すように、シリンダブロック12には連通路33がシリンダボア28と軸孔121とに連通するように形成されている。回転軸21の回転に伴い、軸内通路31の出口312,313は、連通路32,33に間欠的に連通する。
両頭ピストン29がシリンダボア27側で吸入行程の状態(両頭ピストン29が図1の左側から右側へ移動する行程)にあるときには、出口312と連通路32とが連通する。両頭ピストン29がシリンダボア27側で吸入行程の状態にあるときには、回転軸21の軸内通路31内の冷媒が出口312及び連通路32を経由してシリンダボア27の圧縮室271に吸入される。
両頭ピストン29がシリンダボア27側で吐出行程の状態(両頭ピストン29が図1の右側から左側へ移動する行程)にあるときには、出口312と連通路32との連通が遮断される。両頭ピストン29がシリンダボア27側で吐出行程の状態にあるときには、圧縮室271内の冷媒が吐出ポート151から吐出弁161を押し退けて吐出室131へ吐出される。吐出室131へ吐出された冷媒は、通路341を介して外部冷媒回路34へ流出する。
両頭ピストン29がシリンダボア28側で吸入行程の状態(両頭ピストン29が図1の右側から左側へ移動する行程)にあるときには、出口313と連通路33とが連通する。両頭ピストン29がシリンダボア28側で吸入行程の状態にあるときには、回転軸21の軸内通路31内の冷媒が出口313及び連通路33を経由してシリンダボア28の圧縮室281に吸入される。
両頭ピストン29がシリンダボア28側で吐出行程の状態(両頭ピストン29が図1の左側から右側へ移動する行程)にあるときには、出口313と連通路33との連通が遮断される。両頭ピストン29がシリンダボア28側で吐出行程の状態にあるときには、圧縮室281内の冷媒が吐出ポート181から吐出弁191を押し退けて吐出室141へ吐出される。吐出室141へ吐出された冷媒は、通路342を介して外部冷媒回路34へ流出する。
外部冷媒回路34上には、冷媒から熱を奪うための熱交換器37、膨張弁38、及び周囲の熱を冷媒に移すための熱交換器39が介在されている。膨張弁38は、熱交換器39の出口側のガス温度の変動に応じて冷媒流量を制御する。外部冷媒回路34へ流出した冷媒は、吸入室142へ還流する。
回転軸21のシール周面211の部分は、回転軸21に一体形成された第1ロータリバルブ35となり、回転軸21のシール周面212の部分は、回転軸21に一体形成された第2ロータリバルブ36となる。つまり、回転軸21は、ロータリバルブである。回転軸線210は、ロータリバルブの回転軸線であり、回転軸21の端面(つまりロータリバルブの端面)は、ロータリバルブの回転軸線210と交差する。軸内通路31及び出口312,313は、ロータリバルブの導入通路を構成し、軸孔111は、第1ロータリバルブ35を収容するバルブ収容室であり、軸孔121は、第2ロータリバルブ36を収容するバルブ収容室である。
図3,4に示すように、吸入室142を形成するリヤハウジング14の端壁40の内面には円筒41が一体形成されており、円筒41の筒内である作動圧室形成凹部411にはスプール形状の弁体42がスライド可能に嵌入されている。弁体42は、円板形状のピストン部43と円筒部44とを備え、円筒部44には導入口441が円筒部44の外周面に開口し、且つ円筒部44の筒内442に連通するように形成されている。筒内442は、弁体42の内部通路である。ピストン部43は、作動圧室形成凹部411内に作動圧室412を区画する。吸入室142内の圧力(吸入圧)と作動圧室412内の圧力とは、弁体42を介して対抗する。
リヤハウジング14側のシリンダブロック12の端面には円筒形状のガイド筒45が円筒41に対向するように一体形成されている。ガイド筒45の筒内451は、軸内通路31(導入通路)の入口311に連通している。ガイド筒45の先端と円筒41の先端とは、離れており、弁体42の円筒部44は、ガイド筒45にスライド可能に嵌合されている。ガイド筒45の内周面にはサークリップ46が取り付けられており、サークリップ46とピストン部43との間には復帰バネ47が介在されている。復帰バネ47は、端壁40に近づけるように弁体42を付勢する。弁体42が端壁40に近づくと、作動圧室412の容積が減少する。
図3に示す状態では、導入口441の全体が吸入室142内に露出する位置にあり、軸内通路31がガイド筒45の筒内451、円筒部44の筒内442及び導入口441を介して吸入室142に連通している。図4に示す状態では、導入口441の全体が作動圧室形成凹部411内に入り込んでいる位置にあり、軸内通路31と吸入室142との連通が遮断されている。図3は、弁体42が軸内通路31と吸入室142とを連通する位置にある状態を示し、図4は、弁体42が軸内通路31と吸入室142とを遮断する位置にある状態を示す。
図3,4に示すように、端壁40には通口401が作動圧室412内に開口するように貫設されており、通口401には電磁3方弁48の供給ポート481が管路63を介して連通されている。
作動圧付与手段を構成する切り換え弁としての電磁3方弁48を構成する筒形状のバルブハウジング49は、小径筒部491と大径筒部492とを備え、バルブハウジング49の小径筒部491内には固定鉄心50が固定して収容されていると共に、小径筒部491内には可動鉄心51がスライド可能に嵌入されている。小径筒部491と大径筒部492との段差493と可動鉄心51のフランジ511との間には付勢バネ52が介在されている。付勢バネ52は、固定鉄心50から可動鉄心51を遠ざける方向へ可動鉄心51を付勢する。固定鉄心50は、コイル53への電流供給による励磁に基づいて付勢バネ52のばね力に抗して可動鉄心51を引き付ける。
可動鉄心51内には第1弁体54が固定鉄心50に対向するように、且つ固定鉄心50に接離可能に収容されている。可動鉄心51に対向する固定鉄心50の端面には弁座501が一体形成されており、第1弁体54は、付勢バネ55によって弁座501に向けて付勢されている。固定鉄心50内には通路56が弁座501を貫通するように形成されている。通路56の入口561は、管路57を介して吐出室141に連通されている。
バルブハウジング49の大径筒部492には蓋58が嵌合されており、蓋58に対向する可動鉄心51の端面には第2弁体60が蓋58に接離可能に止着されている。蓋58には排出ポート581が貫設されている。第2弁体60が蓋58に接した状態では、排出ポート581が大径筒部492の筒内494から遮断される。排出ポート581は、管路59を介して吸入室142に連通されている。
大径筒部492の筒内494は、可動鉄心51の周面に形成された溝61を介して固定鉄心50と可動鉄心51との間の空間62に連通されている。又、大径筒部492の筒内494は、大径筒部492に貫設された供給ポート481及び管路63を介して作動圧室412に連通されている。
図1に示すように、電磁3方弁48及び電磁クラッチ25は、制御コンピュータCの励消磁制御を受ける。制御コンピュータCには空調装置作動スイッチ64、室温設定器65及び室温検出器66が信号接続されている。空調装置作動スイッチ64がON状態にある場合、制御コンピュータCは、室温設定器65によって設定された目標室温と、室温検出器66によって検出された検出室温との温度差に基づいて、電磁3方弁48及び電磁クラッチ25に対する電流供給(励消磁)を制御する。
検出温度が目標温度よりも低い場合、又は、検出温度が目標温度よりも高く、且つ検出温度と目標温度との温度差が許容差以下である場合、制御コンピュータCは、電磁クラッチ25に対する電流供給を停止する。このときには、電磁クラッチ25は遮断状態となり、車両エンジン26の回転駆動力が回転軸21に伝達されることはない。検出温度が目標温度よりも高く、且つ検出温度と目標温度との温度差が許容差を超える場合、制御コンピュータCは、電磁クラッチ25に対する電流供給を行なう。このときには、電磁クラッチ25は連結状態となり、車両エンジン26の回転駆動力が回転軸21に伝達される。
図6のタイミングチャートにおける波形K1は、電磁クラッチ25に対する電流の供給タイミングを示す。波形Vは、電磁3方弁48に対する電流の供給タイミングを示す。波形Vのうちの第1通電期間部V1は、電磁クラッチ25への通電を開始する開始タイミングt1に対応して設定されており、波形Vのうちの第2通電期間部V2は、電磁クラッチ25への通電を終わらせる終了タイミングt2に対応して設定されている。第1通電期間部V1の開始タイミングt3は、開始タイミングt1よりも前であり、第1通電期間部V1の終了タイミングt4は、開始タイミングt1よりも後である。つまり、制御コンピュータCは、電磁クラッチ25に対する電流供給を開始する際には、先ず電磁3方弁48に対して電流供給を行ない、その後に電磁クラッチ25に対して電流供給を行なう。又、第2通電期間部V2の開始タイミングt5は、終了タイミングt2よりも前であり、第2通電期間部V2の終了タイミングは、終了タイミングt2と同じである。
図5は、固定容量型ピストン式圧縮機10の運転を制御するための運転制御プログラムを示すフローチャートであり、制御コンピュータCは、フローチャートで示す運転制御プログラムに基づいて固定容量型ピストン式圧縮機10の運転を制御する。以下、フローチャートで示す運転制御プログラムに従って固定容量型ピストン式圧縮機10の運転制御を説明する。
固定容量型ピストン式圧縮機10は、運転停止状態(電磁クラッチ25が遮断されている状態)にあり、電磁3方弁48は、消磁状態(通電停止状態)にあるとする。電磁3方弁48が消磁されている状態では、図3に示すように、第1弁体54が弁座501から離れており、且つ第2弁体60が排出ポート581を閉じている。作動圧室412内が吐出圧相当の圧力になっている場合には、弁体42が図3に示す連通する位置にあるが、作動圧室412内が吸入圧相当の圧力になっている場合には、弁体42が図4に示す遮断する位置にある。
制御コンピュータCは、検出温度と目標温度との比較に基づいて、運転開始モード(電磁クラッチ25へ通電開始するモード)であるか否かを判断している(ステップS1)。運転開始モードである場合(ステップS1においてYES)、制御コンピュータCは、電磁3方弁48へ通電を開始する(ステップS2)。電磁3方弁48に対して電流供給が行われると、図4に示すように、第1弁体54が弁座501に接して通路56が閉じられ、且つ第2弁体60が蓋58から離れて排出ポート581が開かれる。この状態では、作動圧室412は、通口401、管路63、供給ポート481、筒内494、排出ポート581、及び管路59からなる放出通路を介して吸入室142と連通し、作動圧室412内が吸入室142内と同じ圧力領域となる。そのため、弁体42が復帰バネ47のばね力によって図4に示す遮断する位置に確実に配置され、導入口441と吸入室142との連通が遮断される。
制御コンピュータCは、電磁3方弁48への通電開始から時間α〔図6に例示の場合には(t1−t3)=α〕が経過したか否かを判断している(ステップS3)。電磁3方弁48への通電開始から時間αが経過した場合(ステップS3においてYES)、制御コンピュータCは、電磁クラッチ25へ通電を開始する(ステップS4)。これにより、電磁クラッチ25が遮断状態から連結状態に移行し、回転軸21及び斜板23が回転を開始する。
制御コンピュータCは、電磁クラッチ25への通電開始から時間β〔図6に例示の場合には(t4−t1)=β〕が経過したか否かを判断している(ステップS5)。電磁クラッチ25への通電開始から時間βが経過した場合(ステップS5においてYES)、制御コンピュータCは、電磁3方弁48への通電を停止する(ステップS6)。電磁3方弁48に対して電流供給が停止されると、図3に示すように、第1弁体54が弁座501から離れて通路56が開かれ、且つ第2弁体60が蓋58に接して排出ポート581が閉じられる。この状態では、吸入室142と作動圧室412との連通が遮断される。又、作動圧室412は、通口401、管路63、供給ポート481、筒内494、溝61、空間62、通路56及び管路57からなる供給通路を介して吐出室141に連通する。これにより、吐出室141内の冷媒圧力(吐出圧)が作動圧室412へ導入され、作動圧室412内が吐出室141内と同じ圧力領域となる。通口401及び管路63は、作動圧室412と電磁3方弁48とを接続する共通通路である。
吐出室141内の冷媒の圧力(作動圧)は、筒内442内の圧力よりも高く、作動圧室412内の圧力は、筒内442の圧力と復帰バネ47のバネ力とに抗して、弁体42を図3に示す連通する位置に配置する。これにより、導入口441が吸入室142内に露出して導入口441と吸入室142とが連通し、吸入室142内の冷媒が導入口441を介して軸内通路31へ流入する。
電磁3方弁48への通電を停止した後、制御コンピュータCは、検出温度と目標温度との比較に基づいて、運転停止モード(電磁クラッチ25への通電を停止するモード)であるか否かを判断している(ステップS7)。運転停止モードである場合(ステップS7においてYES)、制御コンピュータCは、電磁3方弁48へ通電を開始する(ステップS8)。電磁3方弁48への通電が開始されると、作動圧室412と吐出室141との連通が遮断されると共に、作動圧室412と吸入室142とが連通される。つまり、作動圧室412内の吐出圧相当の作動圧が吸入室142へ放出され、作動圧室412内の作動圧が抜かれる。
制御コンピュータCは、電磁3方弁48への通電開始から時間γ〔図6に例示の場合には(t2−t5)=γ〕が経過したか否かを判断している(ステップS9)。電磁3方弁48への通電開始から時間γが経過した場合(ステップS9においてYES)、制御コンピュータCは、電磁3方弁48及び電磁クラッチ25への通電を停止する(ステップS10)。ステップS10の処理後、制御コンピュータCは、ステップS1へ移行する。
図6における波形T1は、トルク変動の一例である。電磁クラッチ25へ通電が開始されたときには、トルクが変動するが、電磁クラッチ25に通電を開始する際には、この開始前に電磁3方弁48に通電をし、電磁クラッチ25に通電を開始した後に電磁3方弁48への通電を停止することにより、電磁クラッチ25に通電が開始されたときの急激なトルク変動〔波形T1における変動部T11〕が抑制される。又、電磁クラッチ25への通電が停止されたときにも、トルクが変動するが、電磁クラッチ25への通電を停止する際には、その前に電磁3方弁48への通電を行なうことにより、電磁クラッチ25への通電が停止されたときの急激なトルク変動が抑制される。
電磁3方弁48、作動圧室412及び弁体42は、圧縮機内の吸入圧領域である吸入室142と、導入通路である軸内通路31の出口312,313とを連通する状態と遮断する状態とに切り換えられる切り換え手段を構成する。図3では、電磁3方弁48は、吐出圧領域である吐出室141の冷媒を作動圧室412に供給可能な第1状態(消磁状態)にある。図4では、電磁3方弁48は、吐出圧領域である吐出室141の冷媒を作動圧室412に供給不能な第2状態(励磁状態)にある。
第1の実施形態では以下の効果が得られる。
(1)作動圧である吐出室141内の圧力が作動圧室412に導入されていない状態では、弁体42が図4に示す遮断する位置に配置される。弁体42が遮断する位置に配置されていると、固定容量型ピストン式圧縮機10内の吸入圧領域である吸入室142と導入口441との連通が遮断される。固定容量型ピストン式圧縮機10の運転が開始される際(回転軸21の回転が開始される際)には、予め弁体42が遮断する位置に配置された後に回転軸21の回転が開始されるために、吸入室142から筒内442及び軸内通路31への冷媒流入がない。そのため、急激なトルク変動が抑制されて起動ショックが緩和される。しかも、固定容量型ピストン式圧縮機10内の吸入室142と導入口441との連通が遮断されるため、弁体42が遮断する位置にあるときに圧縮される冷媒量が少なく、トルク変動抑制の効果、つまり起動ショック緩和の効果が高い。
(2)作動圧室412内の作動圧が抜かれると、弁体42が復帰バネ47のばね力によって遮断する位置へ復帰する。復帰バネ47の採用は、弁体42を遮断する位置へ復帰させる上で簡便な構成である。
(3)弁体42の筒内442の入口である導入口441は、弁体42が遮断する位置にあるときには、作動圧室形成凹部411内に入り込んで遮蔽され、弁体42が連通する位置にあるときには、作動圧室形成凹部411外にあって吸入室142内に露出する。導入口441が作動圧室形成凹部411内に対して出入りする構成は、導入口441を大きくして導入通路の十分な通路断面積を確保する上で好適である。
次に、図7の第2の実施形態を説明する。装置構成は第1の実施形態の場合と同じである。
第2の実施形態では、装置構成は、第1の実施形態の場合と同じであるが、波形K2における通電開始部K21で示すように、電磁クラッチ25に通電を開始する際の通電量を徐々に増やしてゆく点が第1の実施形態の場合と異なる。供給電流値が最大になった後、電磁3方弁48への通電が停止される。電磁クラッチ25へのこのような通電開始により、トルク変動を表す波形T2における変動部T21の変動が第1の実施形態の場合よりも抑制される。
切り換え手段がない従来の固定容量型ピストン式圧縮機では、起動時のトルクが大きい(電磁クラッチ25への負荷が大きい)ため、本実施形態と同じように通電量を徐々に増やしてゆくと、電磁クラッチ25において滑りが生じる。そのため、電磁クラッチ25の信頼性を確保することが難しい。
本実施形態では、起動時のトルクが小さい(電磁クラッチ25への負荷が小さい)ため、電磁クラッチ25に対する通電量を徐々に増やしてゆく運転制御が可能である。
次に、図8及び図9の第3の実施形態を説明する。第1の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
図8に示すように、熱交換器37よりも上流の外部冷媒回路34A上には逆止弁68が介在されており、逆止弁68よりも上流の外部冷媒回路34Aと作動圧室412とは、通口401及び流入通路Lによって接続されている。逆止弁68は、外部冷媒回路34Aと流入通路Lとの接続部よりも下流の外部冷媒回路34Aに設けられている。外部冷媒回路34A内は、吐出圧領域である。流入通路L上には電磁開閉弁67が介在されている。電磁開閉弁67及び逆止弁68は、作動圧付与手段を構成する。切り換え弁としての電磁開閉弁67は、制御コンピュータCの励消磁制御を受ける。図8では、電磁開閉弁67は、励磁状態にあり、電磁開閉弁67は、流入通路Lを開いた開状態にある。電磁開閉弁67が励磁状態にあるときには、逆止弁68よりも上流の外部冷媒回路34Aにおける冷媒(吐出冷媒)が作動圧室412へ流入可能である。図9(a)では、電磁開閉弁67は、消磁状態にあり、電磁開閉弁67は、流入通路Lを遮断した閉状態にある。電磁開閉弁67は、非通電状態(消磁状態)では閉じる常閉型の電磁開閉弁であるが、電磁開閉弁67が閉状態にあるときにも、若干のガス洩れが可能になっている。
図9(b)のタイミングチャートにおける波形W1は、電磁開閉弁67に対する電流の供給タイミングを示す。電磁開閉弁67に対する通電は、電磁クラッチ25への通電開始より後〔例えば1秒後であり、図示の例では(t6−t1)後〕に開始され、電磁開閉弁67に対する通電後の通電停止は、電磁クラッチ25に対する終了タイミング〔図9(b)の例では時刻t2に通電停止〕と同じである。
電磁クラッチ25への通電が停止されるときには、電磁開閉弁67に対する通電も同時に停止され、電磁開閉弁67が開状態から閉状態へ移行する。電磁クラッチ25への通電が停止されると、つまり固定容量型ピストン式圧縮機10の運転が停止されると、冷媒の吐出が無くなるため、逆止弁68が閉じる。これにより、固定容量型ピストン式圧縮機10内の圧力の均衡化が迅速に進む。
固定容量型ピストン式圧縮機10の運転が停止されているときには、電磁開閉弁67が閉状態にあるが、電磁開閉弁67では若干のガス洩れが可能であるため、作動圧室412内及び通口401と電磁開閉弁67との間の流入通路L内に残留する吐出圧相当の冷媒が電磁開閉弁67を経由して逆止弁68よりも上流の外部冷媒回路34へ洩れ出てゆく。そのため、作動圧室412内の圧力の均衡化も進む。従って、次に電磁クラッチ25への通電が開始される時点〔図9(b)の例では時刻t1〕までには、弁体42が復帰バネ47のばね力によって図9(a)に示す遮断する位置に配置される。
電磁クラッチ25への通電が開始される前では、電磁開閉弁67は消磁状態(閉状態)にあり、電磁クラッチ25への通電よりも後に電磁開閉弁67への通電が開始される。そのため、電磁クラッチ25への通電開始から若干の間は弁体42が遮断する位置にあり、吸入室142内の冷媒が軸内通路31へ流入することはない。これにより、固定容量型ピストン式圧縮機10の起動時の起動ショックが緩和される。
電磁クラッチ25への通電が開始された後、電磁開閉弁67に通電が開始されると、電磁開閉弁67が閉状態から開状態へ移行し、逆止弁68より上流の外部冷媒回路34Aと作動圧室412とが連通する。電磁クラッチ25への通電開始後(つまり、固定容量型ピストン式圧縮機10が運転開始された後)では、冷媒の吐出により逆止弁68が開いた状態に維持され、吐出冷媒が外部冷媒回路34を経由して吸入室142へ還流する。電磁クラッチ25への通電が継続している状態(つまり、固定容量型ピストン式圧縮機10が運転されている状態)にあるときには、電磁開閉弁67が開状態に維持され、逆止弁68よりも上流の外部冷媒回路34Aにおける冷媒圧力(吐出圧)が流入通路L及び電磁開閉弁67を介して作動圧室412へ波及する。これにより、弁体42が図8に示す連通する位置に配置される。
逆止弁68、電磁開閉弁67、作動圧室412及び弁体42は、圧縮機内の吸入圧領域である吸入室142と、導入通路の出口312,313とを連通する状態と遮断する状態とに切り換えられる切り換え手段を構成する。図8では、電磁開閉弁67は、吐出圧領域である外部冷媒回路34Aの冷媒を作動圧室412に供給可能な第1状態(励磁状態)にある。図9(a)では、電磁開閉弁67は、外部冷媒回路34Aの冷媒を作動圧室412に供給不能な第2状態(消磁状態)にある。
第3の実施形態においても、第1の実施形態の場合と同様の効果が得られる。
次に、図10及び図11の第4の実施形態を説明する。第3の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
第4の実施形態では、第3の実施形態における常閉型の電磁開閉弁67の代わりに、常開型の電磁開閉弁67Aが用いられている。常開型の電磁開閉弁67Aは、非通電状態で開き、通電状態で閉じるものである。図10では、切り換え弁としての電磁開閉弁67Aは、非通電状態であって流入通路Lを開いており、図11(a)では、電磁開閉弁67Aは、通電状態であって流入通路Lを閉じている。電磁開閉弁67A及び逆止弁68は、作動圧付与手段を構成する。
図11(b)のタイミングチャートにおける波形W2は、電磁開閉弁67Aに対する電流の供給タイミングを示す。電磁クラッチ25への通電が開始される際には、電磁クラッチ25への通電開始〔図示の例では時刻t1〕よりも前に電磁開閉弁67Aに対する通電が開始〔図示の例では時刻t3〕され、電磁クラッチ25への通電開始した後には電磁開閉弁67Aに対する通電が停止される〔図示の例では時刻t4〕。
固定容量型ピストン式圧縮機10の運転が停止されると、冷媒の吐出が無くなるため、逆止弁68が閉じる。これにより、固定容量型ピストン式圧縮機10内の圧力の均衡化が迅速に進む。固定容量型ピストン式圧縮機10の運転が停止されているときには、電磁開閉弁67Aが開状態にあるため、作動圧室412内及び通口401と電磁開閉弁67Aとの間の流入通路L内に残留する吐出圧相当の冷媒が電磁開閉弁67Aを経由して逆止弁68よりも上流の外部冷媒回路34Aへ洩れ出てゆく。そのため、作動圧室412内の圧力の均衡化も迅速に進む。従って、次に電磁クラッチ25への通電が開始される時点までには、弁体42が復帰バネ47のばね力によって図11(a)に示す遮断する位置に配置される。電磁クラッチ25への通電開始の前〔図示の例では(t1−t3)前〕から通電開始の後〔図示の例では(t4−t1)後〕にわたって弁体42が遮断する位置にあり、吸入室142内の冷媒が軸内通路31へ流入することはない。これにより、固定容量型ピストン式圧縮機10の起動時の起動ショックが緩和される。
逆止弁68、電磁開閉弁67A、作動圧室412及び弁体42は、圧縮機内の吸入圧領域である吸入室142と、導入通路の出口とを連通する状態と遮断する状態とに切り換えられる切り換え手段を構成する。図10では、電磁開閉弁67Aは、吐出圧領域である外部冷媒回路34Aの冷媒を作動圧室412に供給可能な第1状態(消磁状態)にある。図9(a)では、電磁開閉弁67は、外部冷媒回路34Aの冷媒を作動圧室412に供給不能な第2状態(励磁状態)にある。
第4の実施形態においても、第1の実施形態の場合と同様の効果が得られる。
次に、図12(a),(b)の第5の実施形態を説明する。第1の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
弁体42の円筒部44に嵌合するガイド筒45Aは、有底円筒形状であって、シリンダブロック12や回転軸21等とは別体に形成されている。ガイド筒45Aの底壁は、シリンダブロック12の端面122に接しており、ガイド筒45Aは、回転軸21に対して回転軸21の半径方向へ移動を許容されるように弁体42の円筒部44に嵌合されている。ガイド筒45Aの底壁には通口452がガイド筒45Aの筒内451と軸内通路31とを連通するように形成されており、ガイド筒45Aの底壁とピストン部43との間には復帰バネ47が介在されている。図12(a)では弁体42が連通する位置に配置されており、図12(b)では弁体42が遮断する位置に配置されている。電磁3方弁48の励消磁タイミングは、第1の実施形態の場合と同じである。
弁体42が遮断する位置にあるときに、弁体42と円筒41との間からや、弁体42とガイド筒との間から冷媒が洩れると、起動ショックの緩和効果が低下する。
ガイド筒45Aが回転軸21に対して回転軸21の半径方向へ移動を許容されるように弁体42の円筒部44に嵌合されているため、作動圧室形成凹部411の軸芯413とガイド筒45Aの軸芯453とが一致する。そのため、弁体42の円筒部44と円筒41との間のクリアランスや、弁体42の円筒部44とガイド筒45Aとの間のクリアランスを小さくすることができ、弁体42の円筒部44の周面に沿った冷媒洩れを防止することができる。
次に、図13,14の第6の実施形態を説明する。第1の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
円筒41にはピストン69がスライド可能に嵌入されており、ピストン69には伝達ロッド70が連結されている。ピストン69は、作動圧室形成凹部411内に作動圧室412を区画する。伝達ロッド70は、軸内通路31A内に入り込んでいる。軸内通路31Aは、小径通路314と、小径通路314よりも大径の大径通路315とを備えている。小径通路314内の伝達ロッド70には円筒形状の円周面体71が止着されており、大径通路315内の伝達ロッド70には円筒形状の円周面体72が止着されている。円筒形状の円周面体71は、回転軸21の回転軸線210の方向へスライド可能、且つ出口312を開閉可能に小径通路314に嵌入されており、円筒形状の円周面体72は、回転軸21の回転軸線210の方向へスライド可能、且つ出口313を開閉可能に大径通路315に嵌入されている。円筒形状の円周面体72の筒内は、円周面体71と円周面体72との間の軸内通路31Aと、軸内通路31Aの入口311と円周面体72との間の軸内通路31Aとを連通している。
小径通路314と大径通路315との間の段差316と円周面体72との間には復帰バネ73が介在されている。復帰バネ73は、ピストン69を作動圧室形成凹部411に押し込むように円周面体71,72、伝達ロッド70及びピストン69の全体を作動圧室412に向けて付勢している。円周面体71,72、伝達ロッド70及びピストン69は、作動圧室形成凹部411内に作動圧室412を区画する弁体を構成する。
図14は、円周面体71,72が出口312,313を閉じた状態を示し、出口312,313と軸内通路31Aとの連通が遮断されている。図13は、円周面体71,72が出口312,313を開いた状態を示し、出口312,313と軸内通路31Aとが連通されている。電磁3方弁48への通電が行われると、円周面体71,72が復帰バネ73のばね力によって図13に示す連通する位置から図14に示す遮断する位置へ配置される。電磁3方弁48の励消磁タイミングは、第1の実施形態の場合と同じである。
第6の実施形態では第1の実施形態と同様の効果が得られる。又、第6の実施形態では、円周面体71,72が遮断する位置にあるときに圧縮室271,281に流入可能な冷媒は、出口312,313内及び連通路32,33内の冷媒のみであるため、起動ショックの緩和効果は、第1の実施形態の場合よりも高い。
なお、ピストン69と伝達ロッド70との間で相対回転可能な構成とすれば、復帰バネ73と回転軸21との間での相対回転を防止することができ、復帰バネ73と回転軸21との間での相対回転に起因する復帰バネ73あるいは回転軸21の磨耗損傷を回避することができる。あるいは、円周面体72と復帰バネ73との間で相対回転可能な構成としてもよい。
次に、図15(a),(b)の第7の実施形態を説明する。第6の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
伝達ロッド70の先端に円板形状の円板74が止着されている。図15(a)に示すように、円周面体72が出口313を閉じる位置にあるときには、円板74は、軸内通路31A内において出口312よりも上流側にあり、軸内通路31Aの冷媒が出口312を介して圧縮室271へ流入不能である。図15(b)に示すように、円周面体72が出口313を開く位置にあるときには、円板74は、軸内通路31A内において出口312よりも下流側にあり、軸内通路31Aの冷媒が出口312を介して圧縮室271へ流入可能である。電磁3方弁48〔図14参照〕への通電が行われると、筒75が復帰バネ73のばね力によって図15(a)に示す遮断する位置から図15(b)に示す連通する位置へ配置される。円板74、円周面体72、伝達ロッド70及びピストン69は、作動圧室形成凹部411内に作動圧室412を区画する弁体を構成する。
第7の実施形態では第6の実施形態と同様の効果が得られる。
次に、図16(a),(b)の第8の実施形態を説明する。第6の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
ピストン69には筒75がピストン69に対して相対回転可能に連結されている。筒75は、軸内通路31Aにスライド可能に嵌入されている。筒75の先端には端壁752が形成されている。軸内通路31Aの行き止まりとなる内端には角ピン76が止着されており、筒75の端壁752には角ピン76が相対的にスライド可能に挿通されている。筒75及び角ピン76は、回転軸21と一体的に回転し、端壁752に角ピン76を挿通した状態で軸内通路31A内をスライド可能である。
筒75は、小径通路314に嵌入された小径筒部77と、大径通路315に嵌入された大径筒部78とを備える。吸入室142内における大径筒部78には導入口751が吸入室142と筒75の筒内750とを連通するように形成されている。
小径通路314内における小径筒部77には通口771が小径筒部77内に連通するように形成されており、大径筒部78には通口781が大径筒部78内に連通するように形成されている。
小径筒部77と大径筒部78との間の段差753と、回転軸21側の段差316との間には復帰バネ73が介在されている。復帰バネ73は、ピストン69を作動圧室形成凹部411に押し込むように筒75を作動圧室412に向けて付勢している。ピストン69及び筒75は、作動圧室形成凹部411内に作動圧室412を区画する弁体を構成する。
図16(b)は、弁体としての小径筒部77が出口312を閉じた状態を示し、弁体としての大径筒部78が出口313を閉じた状態を示す。これにより、出口312,313と筒75の筒内750との連通が遮断されている。図16(a)は、小径筒部77の通口771と出口312とが連通した状態を示し、大径筒部78の通口781と出口313とが連通した状態を示し、出口312,313と筒内750とが連通されている。吸入室142の冷媒は、導入口751、筒内750、通口771、出口312及び連通路32を介して圧縮室271へ流入可能であり、吸入室142の冷媒は、導入口751、筒内750、通口781、出口313及び連通路33を介して圧縮室281へ流入可能である。電磁3方弁48〔図14参照〕への通電が行われると、筒75が復帰バネ73のばね力によって図16(a)に示す連通する位置から図16(b)に示す遮断する位置へ配置される。電磁3方弁48の励消磁タイミングは、第1の実施形態の場合と同じである。
第8の実施形態では第6の実施形態と同様の効果が得られる。
次に、図17,18の第9の実施形態を説明する。第5の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
図17に示すように、熱交換器37よりも上流の外部冷媒回路34A上には逆止弁内蔵型のオイルセパレータ79が介在されている。
図18(a),(b)に示すように、オイルセパレータ79を構成するハウジング80内には冷媒旋回用筒81が嵌合して固定されている。冷媒旋回用筒81は、ハウジング80内を油分離室82と弁収容室83とに区画している。油分離室82は、オイルセパレータ79よりも上流の外部冷媒回路34Aに連通しており、外部冷媒回路34Aの冷媒は、油分離室82内へ流入する。外部冷媒回路34Aから油分離室82内へ流入した冷媒は、冷媒旋回用筒81の周囲を旋回する。冷媒旋回用筒81の周囲を旋回した冷媒は、油分離室82に臨む冷媒旋回用筒81の筒口811から筒内812へ流入する。
ハウジング80内には弁体85が冷媒旋回用筒81の他方の筒口813を開閉可能に収容されている。弁体85は、圧縮ばね86によって筒口813を閉じる位置に向けて付勢されている。筒内812内の冷媒の圧力が圧縮ばね86のばね力に打ち勝つと、筒内812の冷媒が弁体85を押し退けて弁収容室83へ流出する。冷媒旋回用筒81、弁体85及び圧縮ばね86は、逆止弁87を構成する。
端壁40には絞り孔402が貫設されている。絞りとしての絞り孔402は、作動圧室412と管路84とを連通している。油分離室82は、管路84及び絞り孔402を介して作動圧室412に連通されている。油分離室82内の圧力(吐出圧力)は、管路84及び絞り孔402を介して作動圧室412へ波及する。絞り孔402及び管路84は、オイルセパレータ79よりも下流の流入通路を構成する。
固定容量型ピストン式圧縮機10及び外部冷媒回路34からなる回路内には油が入れられており、この油は、冷媒と共に流動する。
外部冷媒回路34Aから油分離室82へ流入した冷媒は、冷媒旋回用筒81の周りを旋回し、冷媒と共に流動するミスト状の油が油分離室82内で分離される。冷媒旋回用筒81の周りを旋回した冷媒は、筒内812へ流入し、冷媒から分離された油は、管路84及び絞り孔402を経由して作動圧室412へ流入可能である。管路84及び絞り孔402は、作動圧室412から吐出圧領域である外部冷媒回路34Aに至る流入通路を構成する。
固定容量型ピストン式圧縮機10の運転が停止していて固定容量型ピストン式圧縮機10内の圧力がバランスしている場合、弁体42は、復帰バネ47のバネ力によって図18(b)に示す遮断する位置に保持される。固定容量型ピストン式圧縮機10の運転が開始されるときには、吸入室142から軸内通路31への冷媒流入がないため、起動ショックが緩和される。
固定容量型ピストン式圧縮機10の運転の開始に伴って油分離室82内の圧力が上昇してくると、作動圧室412内の圧力も上昇し、弁体42が復帰バネ47のばね力に抗して図18(a)に示す連通する位置に配置される。絞り孔402は、管路84と作動圧室412との間の通路断面積を絞っているため、吐出室131,141内の圧力が上昇しても、作動圧室412内の圧力が急上昇することはない。又、オイルセパレータ79で分離された油が絞り孔402へ入り込むため、絞り孔402に入り込んだ油が通路抵抗となって作動圧室412内の圧力の急上昇の抑制に寄与する。作動圧室412内の圧力の急上昇が抑制されると、弁体42が遮断する位置から連通する位置へ瞬時に移動してしまうことはない。従って、起動ショックの緩和効果が高くなる。
第9の実施形態では、電磁3方弁48や電磁開閉弁67を用いないため、第1〜5の実施形態に比べてコスト的に有利である。
次に、図19(a),(b)の第10の実施形態を説明する。第1の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
リヤハウジング14には連絡室88及び弁孔891が形成されており、連絡室88内には板形状の開閉プレート90が弁孔891を開閉可能に収容されている。弁孔891は、連絡室88と吸入室142とを隔てる隔壁89に貫設されている。軸内通路31の入口311は、シリンダブロック12内の回転軸21の端面にあってリヤハウジング14内の連絡室88に開口している。
作動圧室形成凹部411にはピストン91が嵌入されており、ピストン91には伝達ロッド92が一体形成されている。伝達ロッド92の先端には開閉プレート90が止着されている。連絡室88側の隔壁89の面には平面の弁座面892が形成されており、開閉プレート90は、弁座面892に接離する。弁座面892に接する開閉プレート90のシール面901は、平面に形成されている。つまり、開閉プレート90が弁孔891を閉じたときには、開閉プレート90のシール面901は、弁座面892に面接触している。ピストン91、伝達ロッド92及び開閉プレート90は、作動圧室形成凹部411内に作動圧室412を区画し、且つ弁孔891を開閉する弁体93を構成する。
ピストン91と作動圧室形成凹部411の底414との間には復帰バネ94が介在されている。復帰バネ94は、ピストン91を作動圧室形成凹部411に押し込む方向へ付勢する。図19(b)では弁体93が弁孔891を開いて連絡室88と吸入室142とを連通する位置にあり、図19(a)では弁体93が弁孔891を閉じて連絡室88と吸入室142との連通を遮断する位置にある。復帰バネ94は、弁体93を前記連通する位置から前記遮断する位置に向けて付勢している。
回転軸21の端面に対向する開閉プレート90の背面には複数のストッパ902が突設されている。ストッパ902は、シリンダブロック12の端面122に突設された筒部123の先端に接離可能である。弁体93が図19(b)に示す連通する位置に配置されている状態では、ストッパ902が筒部123の先端に当接しており、弁体93が図19(a)に示す遮断する位置に配置されている状態では、ストッパ902が筒部123の先端から離れている。
電磁3方弁48が励磁された状態では、弁体93が図19(b)に示す連通する位置に配置され、吸入室142内の冷媒が連絡室88へ流入不能である。電磁3方弁48が消磁された状態では、弁体93が図19(a)に示す連通する位置に配置され、吸入室142内の冷媒が弁孔891、連絡室88及び軸内通路31を経由して圧縮室271(図1参照)及び圧縮室281へ流入可能である。
電磁3方弁48の励消磁タイミングは、第1の実施形態の場合と同じである。従って、第10の実施形態においても起動ショックの緩和効果が得られる。又、板形状の開閉プレート90を収容する連絡室88の容積を小さくできるため、第1の実施形態の場合と同様に起動ショックの緩和効果が高い。
次に、図20の第11の実施形態を説明する。第1の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
固定容量型ピストン式圧縮機10Aの全体ハウジングは、シリンダブロック12とフロントハウジング13とリヤハウジング14とから構成されており、シリンダブロック12とフロントハウジング13との間の斜板室24に斜板23が収容されている。斜板23に連係された片頭ピストン95は、斜板23の回転に伴ってシリンダボア28内を往復動する。回転軸21にはロータリバルブ36がシリンダブロック12に対応して設けられており、リヤハウジング14には弁体42が作動圧室412を区画するように設けられている。
第11の実施形態では第1の実施形態と同様の効果が得られる。
本発明では以下のような実施形態も可能である。
○第1の実施形態において、作動圧室412へ供給される吐出冷媒を熱交換器37よりも上流の外部冷媒回路から取り入れてもよい。
○電磁3方弁48をリヤハウジング14に連結して組み込んでもよい。
○電磁開閉弁67,67Aをリヤハウジング14に連結して組み込んでもよい。
○逆止弁68を固定容量型ピストン式圧縮機のハウジングに連結して組み込んでもよい。
○オイルセパレータ79を固定容量型ピストン式圧縮機のハウジングに連結して組み込んでもよい。
○電磁3方弁48を励磁したときには弁体42が遮断する位置に配置され、電磁3方弁48を消磁したときには弁体42が連通する位置に配置されるようにしてもよい。
○第1ロータリバルブ35及第2ロータリバルブ36を回転軸21とは別体に形成してもよい。
第1の実施形態を示す圧縮機全体の側断面図。 (a)は、図1のA−A線断面図。(b)は、図1のB−B線断面図。 部分拡大側断面図。 部分拡大側断面図。 運転制御プログラムを示すフローチャート。 タイミングチャート。 第2の実施形態を示すタイミングチャート。 第3の実施形態を示す圧縮機全体の側断面図。 (a)は部分拡大側断面図。(b)はタイミングチャート。 第4の実施形態を示す部分拡大側断面図。 (a)は部分拡大側断面図。(b)はタイミングチャート。 (a),(b)は、第5の実施形態を示す部分拡大側断面図。 第6の実施形態を示す圧縮機全体の側断面図。 圧縮機全体の側断面図。 (a),(b)は、第7の実施形態を示す部分拡大側断面図。 (a),(b)は、第8の実施形態を示す部分拡大側断面図。 第9の実施形態を示す圧縮機全体の側断面図。 (a),(b)は、第9の実施形態を示す部分拡大側断面図。 (a),(b)は、第10の実施形態を示す部分拡大側断面図。 第11の実施形態を示す圧縮機全体の側断面図。
符号の説明
10,10A…固定容量型ピストン式圧縮機。11,12…シリンダブロック。111,121…バルブ収容室としての軸孔。131,141…吐出圧領域としての吐出室。14…リヤハウジング。142…圧縮機内の吸入圧領域としての吸入室。21…回転軸。210…回転軸線。211,212…シール周面。23…カム体としての斜板。25…電磁クラッチ。26…外部駆動源としての車両エンジン。27,28…シリンダボア。271,281…圧縮室。29…両頭ピストン。31,31A…導入通路を構成する軸内通路。311…入口。312,313…出口。34…外部冷媒回路。34A…吐出圧領域としての外部冷媒回路。35…第1ロータリバルブ。36…第2ロータリバルブ。402…絞りとしての絞り孔。411…作動圧室形成凹部。412…作動圧室。42,93…切り換え手段を構成する弁体。441…内部通路の入口としての導入口。442…内部通路としての筒内。47,73,94…復帰バネ。48…作動圧付与手段を構成する切り換え弁としての電磁3方弁。45,45A…ガイド筒。451…筒内。56…供給通路を構成する通路。57…供給通路を構成する管路。59…放出通路を構成する管路。63…共通通路を構成する管路。67,67A…作動圧付与手段を構成する切り換え弁としての電磁開閉弁。68,87…逆止弁。71,72…弁体を構成する円周面体。74…弁体を構成する円板。75…弁体を構成する筒。79…オイルセパレータ。82…流入通路を構成する油分離室。84…流入通路を構成する管路。892…弁座面。901…シール面。95…片頭ピストン。L…流入通路。

Claims (15)

  1. 回転軸の周囲に配列された複数のシリンダボア内にピストンが収容されており、前記ピストンが前記回転軸と一体化されたカム体を介して前記回転軸の回転に連動されており、前記ピストンによって前記シリンダボア内に区画される圧縮室に吸入圧領域から冷媒を導入するための導入通路を有するロータリバルブを備え、前記ロータリバルブは、前記回転軸と一体的に回転し、前記回転軸は、クラッチを介して外部駆動源に連結される固定容量型ピストン式圧縮機における冷媒吸入構造において、
    圧縮機内の吸入圧領域と前記導入通路の出口とを連通する状態と遮断する状態とに切り換えられる切り換え手段が設けられており、前記切り換え手段は、前記圧縮機内の吸入圧領域と前記導入通路の出口とを連通する位置と遮断する位置とに切り換え配置される弁体と、前記連通する位置に前記弁体を配置するために前記弁体に掛けられる作動圧を導入する作動圧室と、前記作動圧室に作動圧を付与する作動圧付与手段とを備え、前記吸入圧領域の圧力と前記作動圧室内の圧力とは、前記弁体を介して対抗している固定容量型ピストン式圧縮機における冷媒吸入構造。
  2. 前記切り換え手段は、作動圧室形成凹部を備え、前記弁体は、前記作動圧室形成凹部内にスライド可能に嵌入されており、前記弁体は、前記作動圧室形成凹部内に前記作動圧室を区画し、前記圧縮機内の吸入圧領域の圧力と前記作動圧室内の圧力とは、前記弁体を介して対抗しており、前記切り換え手段は、前記連通する位置から前記遮断する位置へ前記弁体を戻す復帰バネを備えている請求項1に記載の固定容量型ピストン式圧縮機における冷媒吸入構造。
  3. 前記切り換え手段が前記遮断する状態にあるときには、前記弁体は、前記導入通路の入口を前記圧縮機内の吸入圧領域から遮断する位置に配置される請求項2に記載の固定容量型ピストン式圧縮機における冷媒吸入構造。
  4. 前記導入通路は、前記ロータリバルブの端面に入口を有すると共に、前記ロータリバルブの周面に出口を有し、前記ロータリバルブの回転軸線は、前記端面と交差し、前記ロータリバルブを回転可能に収容するバルブ収容室の外部で前記回転軸線を包囲するガイド筒がその筒内を前記導入通路の入口に連通するように設けられており、前記弁体は、前記ガイド筒にスライド可能に嵌合されており、前記弁体は、前記ガイド筒の筒内に連通する内部通路を有し、前記内部通路の入口は、前記弁体が前記遮断する位置にあるときには、前記作動圧室形成凹部内に入り込んで遮蔽され、前記内部通路の入口は、前記弁体が前記連通する位置にあるときには、前記作動圧室形成凹部外にあって前記圧縮機内の吸入圧領域内に露出する請求項3に記載の固定容量型ピストン式圧縮機における冷媒吸入構造。
  5. 前記ガイド筒は、前記弁体以外の部材に対して前記回転軸の半径方向へ移動を許容されるように前記弁体以外の部材とは別体に形成されている請求項4に記載の固定容量型ピストン式圧縮機における冷媒吸入構造。
  6. 前記導入通路は、前記ロータリバルブの端面に入口を有すると共に、前記ロータリバルブの周面に出口を有し、前記弁体は、前記導入通路の入口から該導入通路内に嵌入されており、前記切り換え手段が前記遮断する状態にあるときには、前記弁体は、前記導入通路の内部で前記導入通路の出口を前記圧縮機内の吸入圧領域から遮断する位置に配置される請求項2に記載の固定容量型ピストン式圧縮機における冷媒吸入構造。
  7. 前記導入通路は、前記回転軸の内部に前記回転軸の回転軸線の方向に延びる軸内通路を有し、前記導入通路の出口は、前記回転軸の周面を貫通して前記軸内通路に連通しており、前記弁体は、前記導入通路内を前記回転軸線の方向へスライド可能に前記軸内通路内に嵌入されており、前記弁体は、前記軸内通路内を前記回転軸線の方向へ移動されて前記連通する位置と前記遮断する位置とに切り換え配置され、前記遮断する位置は、前記弁体が前記軸内通路から前記導入通路の出口を遮断する位置である請求項6に記載の固定容量型ピストン式圧縮機における冷媒吸入構造。
  8. 前記弁体は、前記遮断する位置で平面の弁座面に面接触する平面のシール面を有する請求項3に記載の固定容量型ピストン式圧縮機における冷媒吸入構造。
  9. 前記作動圧付与手段は、前記作動圧室から吐出圧領域に至る流入通路を有し、前記作動圧室には前記吐出圧領域の冷媒が前記流入通路を介して導入される請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の固定容量型ピストン式圧縮機における冷媒吸入構造。
  10. 吐出圧領域内の冷媒から油を分離するオイルセパレータが前記流入通路上に設けられており、前記オイルセパレータよりも下流の前記流入通路には絞りが設けられており、前記オイルセパレータよりも下流の前記流入通路は、前記オイルセパレータにて分離された油を前記絞りへ導く油通路である請求項9に記載の固定容量型ピストン式圧縮機における冷媒吸入構造。
  11. 圧縮機内の吐出圧領域と圧縮機内の吸入圧領域とは、外部冷媒回路を介して接続されており、前記流入通路は、前記外部冷媒回路における吐出圧領域に接続されており、前記作動圧付与手段は、前記流入通路を開閉する電磁開閉弁と、前記外部冷媒回路における吐出圧領域と前記流入通路との接続部よりも前記外部冷媒回路側の下流に設けられた逆止弁とを備えている請求項9に記載の固定容量型ピストン式圧縮機における冷媒吸入構造。
  12. 前記作動圧付与手段は、電磁3方弁を備え、前記作動圧室は、共通通路を介して前記電磁3方弁に接続されており、前記電磁3方弁は、供給通路を介して吐出圧領域に接続されており、前記電磁3方弁は、放出通路を介して吸入圧領域に接続されており、前記電磁3方弁は、前記共通通路と前記供給通路とを連通させる第1状態と、前記共通通路と前記放出通路とを連通させる第2状態とに切り換えられるようになっている請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の固定容量型ピストン式圧縮機における冷媒吸入構造。
  13. 前記シリンダボアを形成するシリンダブロックにリヤハウジングが連結されており、前記リヤハウジング内には吸入室が形成されており、前記作動圧室は、前記リヤハウジング内に区画されている請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載の固定容量型ピストン式圧縮機における冷媒吸入構造。
  14. 回転軸の周囲に配列された複数のシリンダボア内にピストンが収容されており、前記ピストンが前記回転軸と一体化されたカム体を介して前記回転軸の回転に連動されており、前記ピストンによって前記シリンダボア内に区画される圧縮室に吸入圧領域から冷媒を導入するための導入通路を有するロータリバルブを備え、前記ロータリバルブは、前記回転軸と一体的に回転し、前記回転軸は、クラッチを介して外部駆動源に連結され、圧縮機内の吸入圧領域と前記導入通路の出口とを連通する状態と遮断する状態とに切り換えられる切り換え手段が設けられており、前記切り換え手段は、前記圧縮機内の吸入圧領域と前記導入通路の出口とを連通する位置と遮断する位置とに切り換え配置される弁体と、前記連通する位置に前記弁体を配置するために前記弁体に掛けられる作動圧を導入する作動圧室と、前記作動圧室に作動圧を付与する作動圧付与手段とを備えており、前記作動圧付与手段は、吐出圧領域の冷媒を前記作動圧室に供給可能な第1状態と供給不能な第2状態とに切り換え配置される切り換え弁を備えている固定容量型ピストン式圧縮機における運転制御方法において、
    前記クラッチを遮断状態から連結状態に切り換える際には、前記切り換え弁を前記第2状態にした後に前記クラッチを連結状態にし、その後、前記切り換え弁を前記第1状態に切り換える固定容量型ピストン式圧縮機における運転制御方法。
  15. 前記クラッチは、励磁によって連結状態になる電磁クラッチであり、前記電磁クラッチを消磁状態から励磁状態に切り換える際には、前記電磁クラッチを励磁するための前記電磁クラッチに対する電流供給を徐々に増大してゆき、供給電流値が最大になった後に前記切り換え弁を前記第2状態から第1状態へ切り換える請求項14に記載の固定容量型ピストン式圧縮機における運転制御方法。
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