JPH1130446A - 冷凍サイクル - Google Patents

冷凍サイクル

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Publication number
JPH1130446A
JPH1130446A JP18513697A JP18513697A JPH1130446A JP H1130446 A JPH1130446 A JP H1130446A JP 18513697 A JP18513697 A JP 18513697A JP 18513697 A JP18513697 A JP 18513697A JP H1130446 A JPH1130446 A JP H1130446A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
port
valve
compressor
switching
condenser
Prior art date
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Pending
Application number
JP18513697A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisashi Komaki
久司 古牧
Noriaki Miyazaki
典明 宮崎
Noburu Kasai
宣 笠井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Saginomiya Seisakusho Inc
Original Assignee
Saginomiya Seisakusho Inc
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Filing date
Publication date
Application filed by Saginomiya Seisakusho Inc filed Critical Saginomiya Seisakusho Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置のコスト上昇と大型化を防ぎ、設計の自
由度を確保しつつ、冷凍サイクルの圧縮機が負荷の大き
さに応じて停止した際に、圧縮機の吐出側と吸入側との
冷媒圧力の差圧を減らし、且つ、凝縮器内の冷媒圧力の
低下を防ぐこと。 【解決手段】 圧縮機3の運転を停止させる際に電磁弁
13に通電させて、凝縮器5の入口5aに連通していた
圧縮機3の吐出口3aをキャピラリチューブ9に連通さ
せると共に、レシーバ7を介してキャピラリチューブ9
に連通していた凝縮器5の出口5bを凝縮器5の入口5
aに連通させ、反対に、停止状態の圧縮機3の運転を再
開する際に電磁弁13に対する通電を停止させて、キャ
ピラリチューブ9に連通していた圧縮機3の吐出口3a
を凝縮器5の入口5aに連通させると共に、それまで凝
縮器5の入口5aに連通していた凝縮器5の出口5bを
レシーバ7を介してキャピラリチューブ9に連通させる
構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍庫等の冷媒の
循環回路を構成する冷凍サイクルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】冷凍サイクルを構成する圧縮機が停止し
た際に、圧縮機の吐出側と吸入側との冷媒圧力の差圧を
減らしつつ凝縮器内の冷媒圧力の低下を防ぐための従来
技術の一つとして、特公昭63−61581号公報に開
示された冷凍サイクルが知られている。
【0003】この特公昭63−61581号公報に開示
された従来の冷凍サイクルは、図8に模式図で示すよう
に、圧縮機21の吐出口21aを凝縮器22の入口22
aに接続し、この凝縮器22の出口22bをキャピラリ
チューブ24を介して蒸発器23の入口23aに接続す
ると共に、この蒸発器23の出口23bを圧縮機21の
吸入口21bに接続して冷凍サイクルの基本部分を構成
している。
【0004】そして、圧縮機21の吐出口21aと凝縮
器22の入口22aとの間に、凝縮器22から圧縮機2
1に向かう冷媒の逆流を防ぐ逆止弁29を介設し、凝縮
器22の出口22bとキャピラリチューブ24との間に
差圧型開閉弁25を介設すると共に、圧縮機21の吐出
口21aと逆止弁29との間から分岐させた圧力導入管
26を差圧型開閉弁25に接続して、この圧力導入管2
6により、圧縮機21の吐出口21aから吐出された冷
媒を差圧型開閉弁25に導入する構成としている。
【0005】このような構成の冷凍サイクルによれば、
圧縮機21の運転中には、圧縮機21から導入される高
圧の冷媒が、凝縮器22において凝縮される際に圧損を
生じるため、凝縮器22の出口22bから差圧型開閉弁
25に導入される凝縮後の冷媒の圧力よりも、圧力導入
管26により圧縮機21の吐出口21aから差圧型開閉
弁25に導入される冷媒圧力の方が勝るので、凝縮器2
2の出口22bとキャピラリチューブ24との間が差圧
型開閉弁25を介して接続される。
【0006】一方、圧縮機21が停止すると、圧縮機2
1の内部において吐出口21a側から吸入口21b側に
冷媒の漏れが生じるために、圧力導入管26により圧縮
機21の吐出口21aから差圧型開閉弁25に導入され
る冷媒圧力が急激に降下して、凝縮器22の出口22b
から差圧型開閉弁25に導入される凝縮後の冷媒の圧力
がこれに勝り、差圧型開閉弁25の開閉状態が逆転する
ので、凝縮器22の出口22bとキャピラリチューブ2
4との間が差圧型開閉弁25において遮断される。
【0007】従って、上述した従来の冷凍サイクルで
は、圧縮機21の停止中においては、凝縮器22から圧
縮機21に向かう冷媒の逆流が逆止弁29により阻止さ
れ、且つ、凝縮器22からキャピラリチューブ24に向
かう冷媒の流れが差圧型開閉弁25により遮断されて、
凝縮器21aの冷媒圧力がある程度高圧に保たれること
になる。
【0008】これにより、従来の冷凍サイクルによれ
ば、圧縮機21の運転を再開して差圧型開閉弁25の開
閉状態が再度逆転し、凝縮器22の出口22bとキャピ
ラリチューブ24とが差圧型開閉弁25により接続され
た際に、その後に圧縮機21を暫く運転し続けなくても
即座に、圧縮機21の吐出口21a側の冷媒が高圧とな
るので、蒸発器23での冷却動作が始まるまでの圧縮機
21の無駄な運転時間をなくしてエネルギの浪費を抑え
ることができる。
【0009】しかも、上述した従来の冷凍サイクルで
は、圧縮機21の停止中においては、圧縮機21の吐出
口21aから吐出されて圧力導入管26に充満している
高圧冷媒が、圧縮機21の内部において生じる吐出口2
1a側から吸入口21b側への冷媒の漏れにより、低圧
側である蒸発器23側に流入し、圧縮機21の吐出口2
1a側の冷媒と吸入口21b側の冷媒との圧力差が緩和
されることになる。
【0010】これにより、従来の冷凍サイクルによれ
ば、吐出口21a側の冷媒と吸入口21b側の冷媒との
圧力差が緩和された状態で圧縮機21の運転を再開する
ことから、大きな負荷をかけずに効率よく圧縮機21を
始動させることができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の冷凍サイクルでは、差圧型開閉弁25の開閉状態を
圧縮機21の運転及び停止に応じて変移させるために、
圧縮機21の吐出口21a側の冷媒圧力を差圧型開閉弁
25に導入する圧力導入管26が必要不可欠であるた
め、この圧力導入管26の分だけ部品点数と組付工程が
増えて装置コストが嵩んでしまうと共に、この圧力導入
管26を配設するためのスペースを確保しなければなら
ず、その分だけ冷凍サイクルが大型化してしまうという
不具合があった。
【0012】また、圧縮機21の吐出口21a側の冷媒
圧力を差圧型開閉弁25に導入するための圧力導入管2
6が必要不可欠であることから、この圧力導入管26の
配置か、或は、圧縮機21、凝縮器22、蒸発器23、
キャピラリチューブ24、並びに、差圧型開閉弁25の
配置かのどちらか一方が、他方の存在により制約されて
しまい、冷凍サイクルの設計の自由度を損ねてしまうと
いう不具合があった。
【0013】その上、上述した従来の冷凍サイクルで
は、圧縮機21の運転停止に伴って差圧型開閉弁25の
開閉状態を逆転させるには、凝縮器22の出口22b側
の冷媒圧力の方が勝るように、圧力導入管26により差
圧型開閉弁25に導入される冷媒の圧力を急激に降下さ
せなければならない。
【0014】このため、上述した従来の冷凍サイクル
は、運転の停止に伴って内部で吐出口21a側から吸入
口21b側への冷媒の漏れが生じるロータリ式の圧縮機
を用いた冷凍サイクルには適用できるものの、運転を停
止しても内部で吐出口21a側から吸入口21b側への
冷媒の漏れが生じないレシプロ式の圧縮機を用いた冷凍
サイクルには適用することができないという不具合があ
った。
【0015】しかも、上述した従来の冷凍サイクルで
は、圧縮機21と凝縮器22の入口22aとの間であっ
て、圧力導入管26よりも凝縮器22寄りの部分に逆止
弁29を設けておかないと、圧縮機21が運転を停止し
ている状態で、圧力導入管26とキャピラリチューブ2
4とが差圧型開閉弁25を介して連通した際に、凝縮器
22の入口22aが圧力導入管26と差圧型開閉弁25
とを介してキャピラリチューブ24に連通して、本来の
流路以外の冷媒流路が形成されてしまい、この流路を経
て冷媒が逆流して凝縮器22付近の冷媒の高圧状態を維
持できなくなってしまう。
【0016】即ち、上述した従来の冷凍サイクルでは、
圧縮機21の運転停止中に、凝縮器22の冷媒圧力を圧
縮機21の運転停止の直前の高圧状態に保つには、圧力
導入管26よりも凝縮器22寄りの部分に設ける逆止弁
29が必要不可欠であり、この逆止弁29を余分に必要
とする分だけ、部品点数の増加による装置コストの上昇
を一層招いてしまうという不具合があった。
【0017】本発明は前記事情に鑑みなされたもので、
本発明の目的は、冷凍サイクルを構成する圧縮機が停止
した際に、圧縮機の吐出側と吸入側との冷媒圧力の差圧
を減らしつつ凝縮器内の冷媒圧力の低下を防ぐに当た
り、圧縮機の形式に制約を受けず、且つ、本来の冷凍サ
イクルに必要な管路以外の管路の増加やその増加した管
路の組付工程の増加による装置コストの上昇を招くこと
なく、装置の大型化を防ぎ、また、設計の自由度を確保
することができる冷凍サイクルを提供することにある。
【0018】また、本発明の第2の目的は、冷媒の逆流
防止用の弁の必要をなくして、管路やその組付工程の増
加に伴う装置コストの上昇の防止に加えて、より一層装
置コストの上昇を防止することができる冷凍サイクルを
提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】前記第1の目的を達成す
るため請求項1に記載した本発明の冷凍サイクルは、圧
縮機の吐出口から高圧で吐出された冷媒を凝縮器に入口
側から導入してこの凝縮器において凝縮し、この凝縮さ
れた前記冷媒を前記凝縮器の出口側から蒸発器の入口側
に供給し、この入口側に供給された前記凝縮された冷媒
を前記蒸発器において蒸発させて、この蒸発器で蒸発さ
せた前記冷媒を前記蒸発器の出口側から前記圧縮機の吸
入口に供給して、この吸入口から前記圧縮機に取り込む
冷凍サイクルにおいて、コイルへの通電及びこの通電の
停止により第1の切換状態と第2の切換状態とのうち一
方から他方に状態が変移する電磁弁を設け、前記電磁弁
の第1の切換状態において、前記吐出口を前記凝縮器の
入口側に連通させると共に、前記凝縮器の出口側を前記
蒸発器の入口側に連通させ、前記電磁弁の第2の切換状
態において、前記吐出口を前記蒸発器の入口側に連通さ
せ、前記凝縮器の入口側を前記吐出口から遮断させると
共に、前記凝縮器の出口側を前記蒸発器の入口側から遮
断させるようにしたことを特徴とする。
【0020】また、請求項2に記載した本発明の冷凍サ
イクルは、前記電磁弁が、前記コイルを備えこのコイル
への通電及び通電の停止により吸引子に対して離間接近
する方向にプランジャを往復移動させる電磁ソレノイド
と、この電磁ソレノイドに取着される弁ハウジングとを
有しており、この弁ハウジング内に、前記プランジャが
往復移動可能に収容される一次室と、この一次室に第1
パイロット通路を介して連通する二次室とが形成されて
おり、また、前記弁ハウジングに、前記二次室に連通し
前記圧縮機の吐出口が接続される高圧側ポートと、前記
二次室に連通し前記凝縮器の入口が接続される第1切換
ポートと、前記一次室に連通し前記蒸発器の入口が接続
される低圧側ポートとが形成されており、前記吸引子
が、前記一次室の前記第1パイロット通路に対向する箇
所に取着されていて、前記吸引子に、前記凝縮器の出口
が接続される第2切換ポートと、この第2切換ポートと
前記プランジャ通路とを連通する第2パイロット通路と
が形成されており、前記プランジャに、前記吸引子に対
して離間する方向に移動した第1移動箇所において前記
第1パイロット通路を閉塞すると共に、前記吸引子に対
して接近する方向に移動した第2移動箇所において前記
第1パイロット通路を開放する第1ニードル弁と、前記
第1移動箇所において前記第2パイロット通路を開放す
ると共に前記第2移動箇所において前記第2パイロット
通路を閉塞する第2ニードル弁と、前記第1移動箇所に
おいて前記低圧側ポートと前記第2切換ポートとの間の
前記冷媒の通流を可能とする冷媒通路とが形成されてお
り、さらに、前記第1切換ポートと前記凝縮器の入口と
の間に、前記圧縮機の吐出口から前記二次室を介して前
記第1切換ポートに向かう前記冷媒の流れを可能とし、
前記第1切換ポートから前記二次室を介して前記圧縮機
の吐出口に向かう前記冷媒の流れを不能とする逆止弁が
介設されており、前記第1の切換状態において前記電磁
弁が前記プランジャを前記第1移動箇所に位置させると
共に、前記第2の切換状態において前記電磁弁が前記プ
ランジャを前記第2移動箇所に位置させ、前記第2の切
換状態における前記プランジャの前記第2ニードル弁に
よる前記第2パイロット通路の閉塞により、前記凝縮器
の出口側を前記蒸発器の入口側から遮断させると共に、
前記第2移動箇所における前記プランジャの前記第1ニ
ードル弁による前記第1パイロット通路の開放に伴う、
この第1パイロット通路を介した前記一次室と前記二次
室との連通と、前記逆止弁による前記第1切換ポートか
ら前記二次室を介して前記圧縮機の吐出口に向かう前記
冷媒の流れの不能化とにより、前記凝縮器の入口側を前
記吐出口から遮断させるものとした。
【0021】さらに、前記第2の目的を達成するため請
求項3に記載した本発明の冷凍サイクルは、前記電磁弁
が、弁ハウジングと、この弁ハウジング内に往復移動可
能に収容された弁体と、前記コイルを備えこのコイルへ
の通電及び通電の停止により前記弁体を前記弁ハウジン
グ内で往復移動させる電磁ソレノイドとを有しており、
前記弁ハウジングに、前記圧縮機の吐出口が接続される
高圧側ポート、前記凝縮器の入口が接続される第1切換
ポート、前記凝縮器の出口が接続される第2切換ポー
ト、並びに、前記蒸発器の入口が接続される低圧側ポー
トが、前記弁ハウジングの内部において相互に連通可能
に形成されており、前記弁体に、前記高圧側ポートを前
記第1切換ポートと前記低圧側ポートとのうちいずれか
一方に選択的に接続すると共に、前記第1切換ポートと
前記低圧側ポートとのうちいずれか他方、及び、前記第
2切換ポートを、前記弁ハウジング内において前記一方
及び前記高圧側ポートから遮断する切換流路が形成され
ており、前記第1の切換状態において前記電磁ソレノイ
ドが、前記切換流路が前記高圧側ポートを前記一方に接
続して、これら高圧側ポート及び一方を前記弁ハウジン
グ内において前記他方及び前記第2切換ポートから遮断
する第1の切換箇所に前記弁体を位置させ、前記第2の
切換状態において前記電磁ソレノイドが、前記切換流路
が前記高圧側ポートを前記他方に接続して、これら高圧
側ポート及び他方を前記弁ハウジング内において前記一
方及び前記第2切換ポートから遮断する第2の切換箇所
に前記弁体を位置させるものとした。
【0022】また、請求項4に記載した本発明の冷凍サ
イクルは、前記電磁ソレノイドが前記コイルへの通電及
び通電の停止によりこのコイルに対して出没するプラン
ジャをさらに備え、このプランジャの出没方向における
一端のプランジャ部分に前記弁体が連結されており、前
記コイルが前記出没方向における他端側から前記プラン
ジャの外側に着脱可能に嵌装されているものとした。
【0023】請求項1に記載した本発明の冷凍サイクル
によれば、電磁弁の第1の切換状態においては、圧縮機
からの冷媒が電磁弁を介して凝縮器に導入され、さら
に、電磁弁を介して蒸発器に導入された後、圧縮機に取
り込まれる。
【0024】一方、電磁弁の第2の切換状態において
は、圧縮機からの冷媒が電磁弁を介して蒸発器に導入さ
れ、さらに、蒸発器から圧縮機に取り込まれると共に、
凝縮器が圧縮機及び蒸発器の双方から遮断されて、この
圧縮機及び蒸発器の双方から遮断された凝縮器の入口側
から出口側までの間に、圧縮機の吐出口から導入された
高圧の冷媒が封止された状態となる。
【0025】従って、コイルへの通電及びこの通電の停
止により電磁弁の状態を第1の切換状態と第2の切換状
態とのうち一方から他方に変移させることにより、冷媒
を導入する管路や逆流防止のための部品を追加して装置
のコスト上昇や大型化を招くことなく、或は、設計の自
由度を損ねることなく、さらには、圧縮機がロータリ式
であるかレシプロ式であるかといった形式を問わず、圧
縮機が負荷の大きさに応じて停止した際に、圧縮機の吐
出口側と吸入口側との冷媒圧力の差圧を減らしつつ凝縮
器内の冷媒圧力の低下を防ぐことが可能となる。
【0026】また、請求項2に記載した本発明の冷凍サ
イクルによれば、電磁ソレノイドによるプランジャの一
次室内での往復移動と、逆止弁による圧縮機の吐出口か
ら二次室を介して第1切換ポートに向かう冷媒の流れの
許容、及び、第1切換ポートから二次室を介して圧縮機
の吐出口に向かう冷媒の流れの阻止という単純な構造及
び動作により、圧縮機の停止時に凝縮器を圧縮機及び蒸
発器の双方から遮断させて、圧縮機の停止時における圧
縮機の吐出口側と吸入口側との冷媒圧力の差圧の減少と
凝縮器内の冷媒圧力低下の防止とを実現し、冷凍サイク
ルの大型化をより一層防ぐことが可能となる。
【0027】さらに、請求項3に記載した本発明の冷凍
サイクルによれば、電磁ソレノイドによる弁ハウジング
内での弁体の往復移動という単純な構造及び動作によ
り、圧縮機の停止時に凝縮器の入口側と出口側とが連通
して閉回路が構成され、これにより、凝縮器が圧縮機の
停止時に圧縮機及び蒸発器の双方から遮断されるので、
冷媒の流れを許容する方向を一方向に規定する逆流防止
のための構成を別途設けることなく、圧縮機の停止時に
おける圧縮機の吐出口側と吸入口側との冷媒圧力の差圧
の減少と凝縮器内の冷媒圧力低下の防止とを実現し、冷
凍サイクルの大型化をより一層防ぐことが可能となる。
【0028】また、請求項4に記載した本発明の冷凍サ
イクルによれば、電磁弁のコイルを弁体及びこの弁体が
収容される弁ハウジングから離れたプランジャの他端側
部分に着脱させる構成として、故障等に伴うコイルの交
換を、弁ハウジングの各ポートに対する圧縮機や凝縮
器、蒸発器の配管を外すことなく行えるようにし、コイ
ルの交換に伴うメンテナンス作業時に冷媒の漏出が起こ
らないようにすることが可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】次に、本発明の冷凍サイクルの実
施形態について図面を参照して説明する。
【0030】図1は本発明の冷凍サイクルの概略構成を
示す模式図であり、図1中引用符号1で示す本実施形態
の冷凍サイクルは、圧縮機3、凝縮器5、レシーバ7、
キャピラリチューブ9、蒸発器11、並びに、電磁弁1
3を備えている。
【0031】次に、本発明の第1実施形態に係る冷凍サ
イクルにおいて使用される図1の電磁弁13の具体的構
成を、図2及び図3の断面図を参照して説明する。
【0032】第1実施形態の電磁弁13は、図2に示す
ように、電磁ソレノイド15と、この電磁ソレノイド1
5に取着される弁本体16と、この弁本体16に対する
冷媒の流れの向きを規制する逆止弁17で構成されてい
る。
【0033】前記電磁ソレノイド15は、固定鉄心であ
る吸引子15aと、この吸引子15aの外周に配置され
たコイル15bと、吸引子15aと同軸上に配設された
可動鉄心であるプランジャ15cとを有している。
【0034】前記コイル15bは、コイルボビン15d
に巻回されており、このコイルボビン15dを略コ字状
の外函15eにはめ込んだ状態で、この外函15e及び
コイルボビン15dごと吸引子15aの外周に嵌装され
ており、これらコイルボビン15d及び外函15eを挿
通して外函15eの外方に突出する吸引子15aの一端
側部分にストッパリング15fを嵌着することで、吸引
子15aの外周に配置された状態にコイル15bを固定
するように構成されている。
【0035】前記プランジャ15cは前記コイルボビン
15dの中心孔内に、吸引子15aの他端に対して離間
接近する方向に移動可能に収容されていて、このプラン
ジャ15cの周面には、吸引子15aの他端に対向する
プランジャ15cの一端から反対側の他端に亘って通路
溝15g(冷媒通路に相当)が形成されており、プラン
ジャ15cの一端から他端に亘ってプランジャ15cの
中心部を貫通する貫通路15hが形成されていて、一端
寄りの貫通路15h部分に環状突起からなるストッパ1
5jが突設されている。
【0036】前記貫通路15hのストッパ15jよりも
プランジャ15cの他端寄り部分には、金属製の2つの
弁体15k,15mとこれら弁体15k,15mに挟ま
れた金属製のコイルスプリング15nとが、貫通路15
hの延在方向に移動可能に収容されており、弁体15k
には貫通路15hからプランジャ15cの一端側外方に
突出する第2ニードル弁15pが突設され、弁体15m
には貫通路15hからプランジャ15cの他端側外方に
突出する第1ニードル弁15rが突設されている。
【0037】そして、前記プランジャ15cは、ストッ
パ15jよりもプランジャ15cの一端側の貫通路15
h部分と第2ニードル弁15pとの間に嵌挿されたコイ
ルスプリング15sにより、コイルボビン15d内にお
いて吸引子15aの他端からプランジャ15cの一端が
離間する方向に付勢されている。
【0038】また、前記吸引子15aの一端には第2の
切換ポート15tが形成されていて、この第2の切換ポ
ート15tから吸引子15aの他端に至る第2パイロッ
ト通路15vが吸引子15aに貫設されている。
【0039】前記弁本体16は、一方の端面に凹部16
b(一次室に相当)が形成され、他方の端面に凹部16
cが形成された柱状の弁ハウジング16aを有してお
り、この弁ハウジング16aの一方の端面には筒状のプ
ランジャチューブ16dが突設されている。
【0040】前記プランジャチューブ16dは、一方の
端面を電磁ソレノイド15側に向けた姿勢で弁ハウジン
グ16aを電磁ソレノイド15に取着した状態で、電磁
ソレノイド15の外函15fを挿通してコイルボビン1
5dの中心孔内に挿入可能な外形と、プランジャ15c
を吸引子15aに対して離間接近する方向に移動可能に
収容可能な内形とで形成されている。
【0041】さらに、弁ハウジング16aの内部には、
2つの凹部16b,16cを連通させる第1パイロット
通路16eが形成されている。
【0042】そして、弁ハウジング16aの側面には、
凹部16bの内部と外部とを連通する低圧側ポート16
fと、凹部16cの内部と外部とを連通する高圧側ポー
ト16gとが形成されている。
【0043】尚、本実施形態では、請求項中の第1の切
換ポートと二次室とが凹部16cによって構成されてい
る。
【0044】前記逆止弁17は、凹部16cに嵌着され
る管路6内に配設されており、この管路6により、図1
に示すように、凝縮器5の入口5aと電磁弁13とが接
続される。
【0045】そして、図2に示すように、逆止弁17
は、管路6内に収容される弁筒17aと、この弁筒17
aの凹部16c側とは反対側の端面に形成された弁座1
7bと、この弁座17bに連接されたスリット付のボー
ル弁受け17cと、このボール弁受け17cの内部から
弁座17bまでの間の部分に転動可能に収容されたボー
ル弁17dとを有している。
【0046】前記逆止弁17は、高圧側ポート16gか
ら凹部16cを経て流体が流入した際に、この流体圧に
よりボール弁17dが弁座17bから離間することによ
り、ボール弁受け17cのスリット(図示せず)を流体
が通過して、逆止弁17よりも凝縮器5側の管路6部分
に達することができる一方、凝縮器5側の管路6部分か
ら流体が流入した際に、この流体圧によりボール弁17
dが弁座17bに当接しこれを閉塞することにより、流
体が凹部16cを経て高圧側ポート16gに達すること
ができないように構成されている。
【0047】このように構成された第1実施形態の電磁
弁13は、コイル15bへの通電が行われていない状態
(第1の切換状態に相当)において、コイルスプリング
15sの付勢力によりプランジャ15cが吸引子15a
から離間して、吸引子15aの第2パイロット通路15
vから弁体15kの第2ニードル弁15pの先端が離間
し、これにより、プランジャチューブ16dとプランジ
ャ15cの通路溝15gとにより画成される通路、凹部
16b、及び、第2パイロット通路15vを介して、低
圧側ポート16fと第2の切換ポート15tとが連通す
るように構成されている。
【0048】また、第1実施形態の電磁弁13は、コイ
ル15bへの通電が行われていない状態において、コイ
ルスプリング15nの付勢力により弁体15mの第1ニ
ードル弁15rの先端が第1パイロット通路16eに当
て付けられてこれを閉塞し、これにより、凹部16cを
介して高圧側ポート16gと管路6とが連通すると共
に、高圧側ポート16gと低圧側ポート16fとの間が
遮断されるように構成されている。
【0049】一方、第1実施形態の電磁弁13は、コイ
ル18bへの通電が行われている状態(第2の切換状態
に相当)において、図3に示すように、コイルスプリン
グ15sの付勢力に抗してプランジャ15cが吸引子1
5aに吸着されると共に、金属製の弁体15kもプラン
ジャ15cと同様に吸引子15a側に吸引されて、吸引
子15aの第2パイロット通路15vに弁体15kの第
2ニードル弁15pの先端が吸着してこれを閉塞し、こ
れにより、低圧側ポート16fと第2の切換ポート15
tとの間が遮断されるように構成されている。
【0050】また、第1実施形態の電磁弁13は、コイ
ル15bへの通電が行われている状態において、金属製
のコイルスプリング15nと弁体15mとが共に、プラ
ンジャ15cと同じく吸引子15a側に吸引されて、第
1ニードル弁15rの先端が第1パイロット通路16e
から離間し、これにより、凹部16cを介して高圧側ポ
ート16gと管路6とが連通すると共に、凹部16c、
第1パイロット通路16e、及び、凹部16bを介し
て、高圧側ポート16gと低圧側ポート16fとが連通
するように構成されている。
【0051】そして、図1に示すように、電磁弁13の
凹部16cには前記管路6を介して凝縮器5の入口5a
が接続され、高圧側ポート16gには管路4を介して圧
縮機3の吐出口3aが接続され、低圧側ポート16fに
は管路10及びキャピラリチューブ9を介して蒸発器1
1の入口11aが接続され、第2の切換ポート15tに
は管路8及びレシーバ7を介して凝縮器5の出口5bが
接続されていると共に、圧縮機3の吸入口3bには蒸発
器11の出口11bが接続されている。
【0052】次に、上述した構成による第1実施形態の
冷凍サイクル1の動作(作用)について説明する。
【0053】まず、圧縮機3の運転時に電磁弁13は、
コイル15bへの通電が行われていない、図2に示す切
換状態にあり、従って、圧縮機3の吐出口3aが電磁弁
13の高圧側ポート16g、凹部16c、及び、管路6
を経て凝縮器5の入口5aに接続され、また、レシーバ
7が電磁弁13の第2の切換ポート15t及び低圧側ポ
ート16fを経てキャピラリチューブ9に接続される。
【0054】そして、管路6内の逆止弁17は、高圧側
ポート16gから凹部16cを経て流入する流体の凝縮
器5の入口5a側への通流を許容することから、冷凍サ
イクル1は、圧縮機3の吐出口3aから高圧で吐出され
た冷媒(図示せず)が、電磁弁13を経て凝縮器5に入
口5aから導入されて凝縮され、この凝縮された冷媒が
出口5bからレシーバ7に供給されて気体から液にされ
た後、この液冷媒が電磁弁13を経てキャピラリチュー
ブ9に導入されて霧状に絞られ、この霧状に絞られた液
冷媒が入口11aから蒸発器11に導入されて蒸発し、
蒸発して気体となった後の冷媒が蒸発器11の出口11
bから圧縮機3の吸入口3bから取り込まれるという、
通常の冷凍運転状態となる。
【0055】これに対し、圧縮機3の運転停止時に電磁
弁13は、コイル15bへの通電が行われている、図3
に示す切換状態にあり、従って、圧縮機3の吐出口3a
が、電磁弁13の高圧側ポート16g、凹部16c、及
び、管路6を経て凝縮器5の入口5aに接続されると共
に、電磁弁13の高圧側ポート16g、凹部16c、第
1パイロット通路16e、凹部16b、及び、低圧側ポ
ート16fを経てキャピラリチューブ9に接続され、ま
た、電磁弁13の第2の切換ポート15t及び低圧側ポ
ート16fを経たレシーバ7とキャピラリチューブ9と
の接続が遮断される。
【0056】そして、管路6内の逆止弁17は、凝縮器
5の入口5aから凹部16cを経て流入する流体の高圧
側ポート16g側への通流、つまり、逆流を許容せず阻
止することから、圧縮機3の運転時に圧縮機3の吐出口
3aから吐出された高圧冷媒が充満していた凝縮器5
が、これよりも低圧側の蒸発器11側や、圧縮機3の吐
出口3a側から遮断されて独立(孤立)した状態とな
り、従って、この独立した状態の凝縮器5部分、つま
り、逆止弁17から凝縮器5、レシーバ7、管路8を経
て電磁弁13の第2の切換ポート15tにかけての部分
に冷媒が封止されて、この封止された冷媒が高圧のまま
に保持される。
【0057】これにより、圧縮機3の運転を再開した際
に、その後に圧縮機3を暫く運転し続けなくても即座
に、圧縮機3の吐出口3a側の冷媒が高圧となるので、
蒸発器11での冷却動作が始まるまでの圧縮機3の無駄
な運転時間がなくなってエネルギの浪費が抑制される。
【0058】一方、蒸発器11側においては、圧縮機3
の吐出口3aが電磁弁13、キャピラリチューブ9、及
び、蒸発器11を介して圧縮機3の吸入口3bに連通す
ることから、圧縮機3の吐出口3aから吐出されて電磁
弁13の高圧側ポート16gに亘る部分に充満した高圧
冷媒が、電磁弁13、キャピラリチューブ9、及び、蒸
発器11を介して圧縮機3の吸入口3b側に流れ込み、
この冷媒の流れにより、圧縮機3の吐出口3a側と吸入
口3b側との冷媒の圧力差が次第に解消される。
【0059】これにより、吐出口3a側の冷媒と吸入口
3b側の冷媒との圧力差が緩和された状態で圧縮機3の
運転を再開することから、圧縮機3が大きな負荷のかか
らない状態で効率よく始動される。
【0060】このように第1実施形態の冷凍サイクル1
によれば、圧縮機3の運転を停止させる際に電磁弁13
のコイル15bに通電させて、それまで凝縮器5の入口
5aに連通していた圧縮機3の吐出口3aをキャピラリ
チューブ9に連通させると共に、それまでレシーバ7を
介してキャピラリチューブ9に連通していた凝縮器5の
出口5bをキャピラリチューブ9から遮断させ、反対
に、停止状態の圧縮機3の運転を再開する際に電磁弁1
3のコイル15bに対する通電を停止させて、それまで
キャピラリチューブ9に連通していた圧縮機3の吐出口
3aを凝縮器5の入口5aに連通させると共に、それま
でキャピラリチューブ9から遮断されていた凝縮器5の
出口5bをレシーバ7を介してキャピラリチューブ9に
連通させ、また、凝縮器5の入口5aから電磁弁13を
経て圧縮機3の吐出口3aに向かう冷媒の逆流を逆止弁
17により阻止する構成とした。
【0061】このため、圧縮機3の運転の停止中に凝縮
器5を圧縮機3や蒸発器11側から遮断して、圧縮機3
の吐出口3a側と吸入口3b側との冷媒の圧力差を解消
すると共に、圧縮機3の運転中に圧縮機3の吐出口3a
から吐出された高圧冷媒を充満させたまま封止して凝縮
器5側を高圧状態に保持し、圧縮機3の運転再開時に、
蒸発器11での冷却動作が始まるまでの圧縮機3の無駄
な運転時間をなくしてエネルギの浪費を抑制すると共
に、圧縮機3を大きな負荷のかからない状態で効率よく
始動させるために、通常の冷凍サイクル1に必要な部品
に新たな管路を加えて設ける必要をなくし、冷凍サイク
ル1のコストの上昇や大型化を防ぎ、且つ、新たな管路
の追加により設計の自由度が損なわれるのを防ぐことが
できる。
【0062】しかも、本実施形態の冷凍サイクル1によ
れば、電磁弁13の各ポートの接続状態を変移させるこ
とで、圧縮機3の運転の停止中に凝縮器5を圧縮機3や
蒸発器11側から遮断して、圧縮機3の運転中に圧縮機
3の吐出口3aから吐出された高圧冷媒を充満させたま
ま封止して凝縮器5側を高圧状態に保持することができ
るので、圧縮機3の形式が、停止中に吐出口3a側と吸
入口3b側とが内部で冷媒の漏れが生じるロータリ式で
あっても、或は、冷媒の漏れが生じないレシプロ式であ
っても、それに関係なく適用することができる。
【0063】その上、本実施形態の冷凍サイクル1によ
れば、プランジャ15cの往復移動により第1及び第2
パイロット通路16e,15vを開閉させることで、管
路6、第2の切換ポート15t、低圧側ポート16f、
並びに、高圧側ポート16gの接続状態の変移を行うよ
うに電磁弁13を構成したので、電磁弁13の構成及び
動作をロータリ式の切換弁に比べて簡略化し、電磁弁1
3やその周辺部材が占有するスペースを小さくして冷凍
サイクル1の大型化をより一層防ぐことができる。
【0064】次に、本発明の第2実施形態に係る冷凍サ
イクルにおいて使用される図1の電磁弁13の具体的構
成を、図4の断面図を参照して説明する。
【0065】第2実施形態の電磁弁13は、図4に示す
ように、電磁ソレノイド18と弁本体19とで構成され
ている。
【0066】前記電磁ソレノイド18は、固定鉄心であ
る吸引子18aと、この吸引子18aの外周に配置され
たコイル18bと、このコイル18b内に挿通された筒
状のプランジャチューブ18cと、このプランジャチュ
ーブ18c内に収容されて吸引子18aと同軸上に配設
された可動鉄心であるプランジャ18dとを有してい
る。
【0067】前記コイル18bは、コイルボビン18e
に巻回されており、このコイルボビン18eを略コ字状
の外函18fにはめ込んだ状態で、この外函18f及び
コイルボビン18eごと吸引子18aの外周に嵌装され
ており、これら外函18f及びコイルボビン18eを挿
通するボルト18gを吸引子18aの一端に螺着するこ
とで、吸引子18aの外周に配置された状態にコイル1
8bを固定するように構成されている。
【0068】前記プランジャチューブ18cは、外函1
8f及びコイルボビン18eを挿通してその一端が吸引
子18aの他端側に嵌着されており、プランジャチュー
ブ18cの他端側は、ボルト18gとは反対側の外函1
8f部分からその外方に延出している。
【0069】前記プランジャ18dをプランジャチュー
ブ18c内に収容した状態で吸引子18aの他端に対向
するプランジャ18dの一端には、略円筒状の凹部18
hが形成されており、この凹部18hに収容されるコイ
ルスプリング18jにより、プランジャチューブ18c
内において吸引子18aの他端からプランジャ18dの
一端が離間する方向に付勢されている。
【0070】また、前記プランジャ18dの他端には、
前記弁本体19側に延出する連結アーム18kが突設さ
れている。
【0071】前記弁本体19は、弁ハウジング19a
と、この弁ハウジング19aに形成された弁座19b
と、この弁座19b上を移動する弁体19cとを有して
いる。
【0072】前記弁ハウジング19aは、一端が閉塞さ
れた有底の筒状を呈していて、弁ハウジング19aの開
放端は、外函18fからその外方に延出したプランジャ
チューブ18cの他端側に嵌着されており、弁ハウジン
グ19aの閉塞端寄りの周面部分には、弁ハウジング1
9aの内部と外部とを連通する第1の切換ポート19d
が形成されている。
【0073】前記弁座19bは、弁ハウジング19aの
閉塞端寄りであって第1の切換ポート19dと略対向す
る周面部分に形成されていて、この弁座19bの外面は
弁ハウジング19aの外部に露出し、弁座19bの内面
は平坦に形成されて、弁ハウジング19aの内部に突出
している。
【0074】そして、前記弁座19bには、弁ハウジン
グ19aの開放端側から閉塞端側に向かって順に、高圧
側ポート19e、低圧側ポート19f、及び、第2の切
換ポート19gが、いずれも、内面から外面に貫通して
弁ハウジング19aの内部と外部とを連通するように形
成されており、隣り合う2つのポート、つまり、高圧側
ポート19eと低圧側ポート19fとの間隔、及び、低
圧側ポート19fと第2の切換ポート19gとの間隔
は、互いに等しい寸法で形成されている。
【0075】前記弁体19cは、前記弁座19bの内面
上に摺動可能に配置されていて、この弁座19bの内面
上を摺動する弁体19c面には凹部19h(切換流路に
相当)が形成されており、この弁体19cには前記プラ
ンジャ18dの他端の連結アーム18kが連結されてい
る。
【0076】このように構成された第2実施形態の電磁
弁13は、コイル18bへの通電が行われていない状態
(第1の切換状態に相当)において、コイルスプリング
18jの付勢力によりプランジャ18dが吸引子18a
から離間して、図5に弁本体19の拡大断面図で示すよ
うに、低圧側ポート19fと第2の切換ポート19gと
が弁体19cにより覆われて弁ハウジング19aの内部
から遮断され、これにより、凹部19hを介して低圧側
ポート19fと第2の切換ポート19gとが連通すると
共に、弁ハウジング19aの内部を介して第1の切換ポ
ート19dと高圧側ポート19eとが連通するように構
成されている。
【0077】また、第2実施形態の電磁弁13は、コイ
ル18bへの通電が行われている状態(第2の切換状態
に相当)において、図6に断面図で示すように、コイル
スプリング18jの付勢力に抗してプランジャ18dが
吸引子18aに吸着されて、図7に弁本体19の拡大断
面図で示すように、高圧側ポート19eと低圧側ポート
19fとが弁体19cにより覆われて弁ハウジング19
aの内部から遮断され、これにより、凹部19hを介し
て高圧側ポート19eと低圧側ポート19fとが連通す
ると共に、弁ハウジング19aの内部を介して第1の切
換ポート19dと第2の切換ポート19gとが連通する
ように構成されている。
【0078】そして、図1に示すように、電磁弁13の
第1の切換ポート19dには凝縮器5の入口5aが接続
され、高圧側ポート19eには圧縮機3の吐出口3aが
接続され、低圧側ポート19fにはキャピラリチューブ
9を介して蒸発器11の入口11aが接続され、第2の
切換ポート19gにはレシーバ7を介して凝縮器5の出
口5bが接続されていると共に、圧縮機3の吸入口3b
には蒸発器11の出口11bが接続されている。
【0079】次に、上述した構成による第2実施形態の
冷凍サイクル1の動作(作用)について説明する。
【0080】まず、圧縮機3の運転時に電磁弁13は、
コイル18bへの通電が行われていない、図4及び図5
に示す切換状態にあり、従って、圧縮機3の吐出口3a
が電磁弁13の高圧側ポート19e及び第1の切換ポー
ト19dを経て凝縮器5の入口5aに接続され、また、
レシーバ7が電磁弁13の第2の切換ポート19g及び
低圧側ポート19fを経てキャピラリチューブ9に接続
される。
【0081】このため、冷凍サイクル1は、圧縮機3の
吐出口3aから高圧で吐出された冷媒(図示せず)が、
電磁弁13を経て凝縮器5に入口5aから導入されて凝
縮され、この凝縮された冷媒が出口5bからレシーバ7
に供給されて気体から液にされた後、この液冷媒が電磁
弁13を経てキャピラリチューブ9に導入されて霧状に
絞られ、この霧状に絞られた液冷媒が入口11aから蒸
発器11に導入されて蒸発し、蒸発して気体となった後
の冷媒が蒸発器11の出口11bから圧縮機3の吸入口
3bから取り込まれるという、通常の冷凍運転状態とな
る。
【0082】これに対し、圧縮機3の運転停止時に電磁
弁13は、コイル18bへの通電が行われている、図6
及び図7に示す切換状態にあり、従って、圧縮機3の吐
出口3aが電磁弁13の高圧側ポート19e及び低圧側
ポート19fを経てキャピラリチューブ9に接続され、
また、凝縮器5の入口5aが電磁弁13の第1の切換ポ
ート19d及び第2の切換ポート19gを経て凝縮器5
の出口5bに接続される。
【0083】このため、圧縮機3の運転時に圧縮機3の
吐出口3aから吐出された高圧冷媒が充満していた凝縮
器5が、これよりも低圧側の蒸発器11側から遮断され
て独立の閉回路を構成するようになり、従って、この凝
縮器5と電磁弁13の第1の切換ポート19d及び第2
の切換ポート19gとを経由する閉回路内に冷媒が封止
されてこの封止された冷媒が高圧のままに保持される。
【0084】これにより、圧縮機3の運転を再開した際
に、その後に圧縮機3を暫く運転し続けなくても即座
に、圧縮機3の吐出口3a側の冷媒が高圧となるので、
蒸発器11での冷却動作が始まるまでの圧縮機3の無駄
な運転時間がなくなってエネルギの浪費が抑制される。
【0085】一方、蒸発器11側においては、圧縮機3
の吐出口3aが電磁弁13、キャピラリチューブ9、及
び、蒸発器11を介して圧縮機3の吸入口3bに連通す
ることから、圧縮機3の吐出口3aから吐出されて電磁
弁13の高圧側ポート19eに亘る部分に充満した高圧
冷媒が、電磁弁13、キャピラリチューブ9、及び、蒸
発器11を介して圧縮機3の吸入口3b側に流れ込み、
この冷媒の流れにより、圧縮機3の吐出口3a側と吸入
口3b側との冷媒の圧力差が次第に解消される。
【0086】これにより、吐出口3a側の冷媒と吸入口
3b側の冷媒との圧力差が緩和された状態で圧縮機3の
運転を再開することから、圧縮機3が大きな負荷のかか
らない状態で効率よく始動される。
【0087】このように本実施形態の冷凍サイクル1に
よれば、圧縮機3の運転を停止させる際に電磁弁13の
コイル18bに通電させて、それまで凝縮器5の入口5
aに連通していた圧縮機3の吐出口3aをキャピラリチ
ューブ9に連通させると共に、それまでレシーバ7を介
してキャピラリチューブ9に連通していた凝縮器5の出
口5bを凝縮器5の入口5aに連通させ、反対に、停止
状態の圧縮機3の運転を再開する際に電磁弁13のコイ
ル18bに対する通電を停止させて、それまでキャピラ
リチューブ9に連通していた圧縮機3の吐出口3aを凝
縮器5の入口5aに連通させると共に、それまで凝縮器
5の入口5aに連通していた凝縮器5の出口5bをレシ
ーバ7を介してキャピラリチューブ9に連通させる構成
とした。
【0088】このため、圧縮機3の運転の停止中に凝縮
器5を圧縮機3や蒸発器11側から遮断して、圧縮機3
の吐出口3a側と吸入口3b側との冷媒の圧力差を解消
すると共に、圧縮機3の運転中に圧縮機3の吐出口3a
から吐出された高圧冷媒を充満させたまま封止して凝縮
器5側を高圧状態に保持し、圧縮機3の運転再開時に、
蒸発器11での冷却動作が始まるまでの圧縮機3の無駄
な運転時間をなくしてエネルギの浪費を抑制すると共
に、圧縮機3を大きな負荷のかからない状態で効率よく
始動させるために、通常の冷凍サイクル1に必要な部品
に新たな管路や逆止弁等の新たな部品を加えて設ける必
要をなくし、冷凍サイクル1のコストの上昇や大型化を
防ぎ、且つ、新たな部品の追加により設計の自由度が損
なわれるのを防ぐことができる。
【0089】しかも、本実施形態の冷凍サイクル1によ
れば、電磁弁13の各ポートの接続状態を変移させるこ
とで、圧縮機3の運転の停止中に凝縮器5を圧縮機3や
蒸発器11側から遮断して、圧縮機3の運転中に圧縮機
3の吐出口3aから吐出された高圧冷媒を充満させたま
ま封止して凝縮器5側を高圧状態に保持することができ
るので、圧縮機3の形式が、停止中に吐出口3a側と吸
入口3b側とが内部で冷媒の漏れが生じるロータリ式で
あっても、或は、冷媒の漏れが生じないレシプロ式であ
っても、それに関係なく適用することができる。
【0090】その上、本実施形態の冷凍サイクル1によ
れば、弁座19bの内面上でプランジャ18dに連動し
て弁体19cが往復移動することにより、第1の切換ポ
ート19d、高圧側ポート19e、低圧側ポート19
f、並びに、第2の切換ポート19gの接続状態の変移
を行うように電磁弁13を構成したので、電磁弁13の
構成及び動作をロータリ式の切換弁に比べて簡略化し、
電磁弁13やその周辺部材が占有するスペースを小さく
して冷凍サイクル1の大型化をより一層防ぐことができ
る。
【0091】さらに、本実施形態の冷凍サイクル1によ
れば、弁本体19の弁ハウジング19aに嵌着される他
端側とは反対側のプランジャチューブ18cの一端側か
ら、コイルボビン18eに巻回されたコイル18bを着
脱可能に嵌装する構成としたので、断線等の故障に伴う
コイル18bの交換を、圧縮機3の吐出口3a、凝縮器
5の入口5a、レシーバ7を経由した凝縮器5の出口5
b、キャピラリチューブ9を経由した蒸発器11の入口
11aに対する接続用の配管を、弁ハウジング19aの
各ポートから外すことなく行えるようにし、コイル18
bの交換に伴うメンテナンス作業時に冷媒の漏出が起こ
らないようにすることができる。
【0092】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載した
本発明の冷凍サイクルによれば、圧縮機の吐出口から高
圧で吐出された冷媒を凝縮器に入口側から導入してこの
凝縮器において凝縮し、この凝縮された前記冷媒を前記
凝縮器の出口側から蒸発器の入口側に供給し、この入口
側に供給された前記凝縮された冷媒を前記蒸発器におい
て蒸発させて、この蒸発器で蒸発させた前記冷媒を前記
蒸発器の出口側から前記圧縮機の吸入口に供給して、こ
の吸入口から前記圧縮機に取り込む冷凍サイクルにおい
て、コイルへの通電及びこの通電の停止により第1の切
換状態と第2の切換状態とのうち一方から他方に状態が
変移する電磁弁を設け、前記電磁弁の第1の切換状態に
おいて、前記吐出口を前記凝縮器の入口側に連通させる
と共に、前記凝縮器の出口側を前記蒸発器の入口側に連
通させ、前記電磁弁の第2の切換状態において、前記吐
出口を前記蒸発器の入口側に連通させ、前記凝縮器の入
口側を前記吐出口から遮断させると共に、前記凝縮器の
出口側を前記蒸発器の入口側から遮断させる構成とし
た。
【0093】このため、電磁弁の第1の切換状態におい
ては、圧縮機からの冷媒が電磁弁を介して凝縮器に導入
され、さらに、電磁弁を介して蒸発器に導入された後、
圧縮機に取り込まれる。
【0094】一方、電磁弁の第2の切換状態において
は、圧縮機からの冷媒が電磁弁を介して蒸発器に導入さ
れ、さらに、蒸発器から圧縮機に取り込まれると共に、
凝縮器が圧縮機及び蒸発器の双方から遮断されて、この
圧縮機及び蒸発器の双方から遮断された凝縮器の入口側
から出口側までの間に、圧縮機の吐出口から導入された
高圧の冷媒が封止された状態となる。
【0095】従って、コイルへの通電及びこの通電の停
止により電磁弁の状態を第1の切換状態と第2の切換状
態とのうち一方から他方に変移させることにより、冷媒
を導入する管路や逆流防止のための部品を追加して装置
のコスト上昇や大型化を招くことなく、或は、設計の自
由度を損ねることなく、さらには、圧縮機がロータリ式
であるかレシプロ式であるかといった形式を問わず、圧
縮機が負荷の大きさに応じて停止した際に、圧縮機の吐
出口側と吸入口側との冷媒圧力の差圧を減らしつつ凝縮
器内の冷媒圧力の低下を防ぐことができる。
【0096】また、請求項2に記載した本発明の冷凍サ
イクルによれば、前記電磁弁が、前記コイルを備えこの
コイルへの通電及び通電の停止により吸引子に対して離
間接近する方向にプランジャを往復移動させる電磁ソレ
ノイドと、この電磁ソレノイドに取着される弁ハウジン
グとを有しており、この弁ハウジング内に、前記プラン
ジャが往復移動可能に収容される一次室と、この一次室
に第1パイロット通路を介して連通する二次室とが形成
されており、また、前記弁ハウジングに、前記二次室に
連通し前記圧縮機の吐出口が接続される高圧側ポート
と、前記二次室に連通し前記凝縮器の入口が接続される
第1切換ポートと、前記一次室に連通し前記蒸発器の入
口が接続される低圧側ポートとが形成されており、前記
吸引子が、前記一次室の前記第1パイロット通路に対向
する箇所に取着されていて、前記吸引子に、前記凝縮器
の出口が接続される第2切換ポートと、この第2切換ポ
ートと前記プランジャ通路とを連通する第2パイロット
通路とが形成されており、前記プランジャに、前記吸引
子に対して離間する方向に移動した第1移動箇所におい
て前記第1パイロット通路を閉塞すると共に、前記吸引
子に対して接近する方向に移動した第2移動箇所におい
て前記第1パイロット通路を開放する第1ニードル弁
と、前記第1移動箇所において前記第2パイロット通路
を開放すると共に前記第2移動箇所において前記第2パ
イロット通路を閉塞する第2ニードル弁と、前記第1移
動箇所において前記低圧側ポートと前記第2切換ポート
との間の前記冷媒の通流を可能とする冷媒通路とが形成
されており、さらに、前記第1切換ポートと前記凝縮器
の入口との間に、前記圧縮機の吐出口から前記二次室を
介して前記第1切換ポートに向かう前記冷媒の流れを可
能とし、前記第1切換ポートから前記二次室を介して前
記圧縮機の吐出口に向かう前記冷媒の流れを不能とする
逆止弁が介設されており、前記第1の切換状態において
前記電磁弁が前記プランジャを前記第1移動箇所に位置
させると共に、前記第2の切換状態において前記電磁弁
が前記プランジャを前記第2移動箇所に位置させ、前記
第2の切換状態における前記プランジャの前記第2ニー
ドル弁による前記第2パイロット通路の閉塞により、前
記凝縮器の出口側を前記蒸発器の入口側から遮断させる
と共に、前記第2移動箇所における前記プランジャの前
記第1ニードル弁による前記第1パイロット通路の開放
に伴う、この第1パイロット通路を介した前記一次室と
前記二次室との連通と、前記逆止弁による前記第1切換
ポートから前記二次室を介して前記圧縮機の吐出口に向
かう前記冷媒の流れの不能化とにより、前記凝縮器の入
口側を前記吐出口から遮断させる構成とした。
【0097】このため、電磁ソレノイドによるプランジ
ャの一次室内での往復移動と、逆止弁による圧縮機の吐
出口から二次室を介して第1切換ポートに向かう冷媒の
流れの許容、及び、第1切換ポートから二次室を介して
圧縮機の吐出口に向かう冷媒の流れの阻止という単純な
構造及び動作により、圧縮機の停止時に凝縮器を圧縮機
及び蒸発器の双方から遮断させて、圧縮機の停止時にお
ける圧縮機の吐出口側と吸入口側との冷媒圧力の差圧の
減少と凝縮器内の冷媒圧力低下の防止とを実現し、冷凍
サイクルの大型化をより一層防ぐことができる。
【0098】さらに、請求項3に記載した本発明の冷凍
サイクルによれば、前記電磁弁が、弁ハウジングと、こ
の弁ハウジング内に往復移動可能に収容された弁体と、
前記コイルを備えこのコイルへの通電及び通電の停止に
より前記弁体を前記弁ハウジング内で往復移動させる電
磁ソレノイドとを有しており、前記弁ハウジングに、前
記圧縮機の吐出口が接続される高圧側ポート、前記凝縮
器の入口が接続される第1切換ポート、前記凝縮器の出
口が接続される第2切換ポート、並びに、前記蒸発器の
入口が接続される低圧側ポートが、前記弁ハウジングの
内部において相互に連通可能に形成されており、前記弁
体に、前記高圧側ポートを前記第1切換ポートと前記低
圧側ポートとのうちいずれか一方に選択的に接続すると
共に、前記第1切換ポートと前記低圧側ポートとのうち
いずれか他方、及び、前記第2切換ポートを、前記弁ハ
ウジング内において前記一方及び前記高圧側ポートから
遮断する切換流路が形成されており、前記第1の切換状
態において前記電磁ソレノイドが、前記切換流路が前記
高圧側ポートを前記一方に接続して、これら高圧側ポー
ト及び一方を前記弁ハウジング内において前記他方及び
前記第2切換ポートから遮断する第1の切換箇所に前記
弁体を位置させ、前記第2の切換状態において前記電磁
ソレノイドが、前記切換流路が前記高圧側ポートを前記
他方に接続して、これら高圧側ポート及び他方を前記弁
ハウジング内において前記一方及び前記第2切換ポート
から遮断する第2の切換箇所に前記弁体を位置させる構
成とした。
【0099】このため、電磁ソレノイドによる弁ハウジ
ング内での弁体の往復移動という単純な構造及び動作に
より、圧縮機の停止時に凝縮器の入口側と出口側とが連
通して閉回路が構成され、これにより、凝縮器が圧縮機
の停止時に圧縮機及び蒸発器の双方から遮断されるの
で、冷媒の流れを許容する方向を一方向に規定する逆流
防止のための構成を別途設けることなく、圧縮機の停止
時における圧縮機の吐出口側と吸入口側との冷媒圧力の
差圧の減少と凝縮器内の冷媒圧力低下の防止とを実現
し、冷凍サイクルの大型化をより一層防ぐことができ
る。
【0100】また、請求項4に記載した本発明の冷凍サ
イクルによれば、前記電磁ソレノイドが前記コイルへの
通電及び通電の停止によりこのコイルに対して出没する
プランジャをさらに備え、このプランジャの出没方向に
おける一端のプランジャ部分に前記弁体が連結されてお
り、前記コイルが前記出没方向における他端側から前記
プランジャの外側に着脱可能に嵌装されている構成とし
た。
【0101】このため、電磁弁のコイルを弁体及びこの
弁体が収容される弁ハウジングから離れたプランジャの
他端側部分に着脱させる構成として、故障等に伴うコイ
ルの交換を、弁ハウジングの各ポートに対する圧縮機や
凝縮器、蒸発器の配管を外すことなく行えるようにし、
コイルの交換に伴うメンテナンス作業時に冷媒の漏出が
起こらないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る冷凍サイクルの概略構成を示す模
式図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る冷凍サイクルに使
用される電磁弁の非通電状態における断面図である。
【図3】通電状態における図2の電磁弁の断面図であ
る。
【図4】本発明の第2実施形態に係る冷凍サイクルに使
用される電磁弁の非通電状態における断面図である。
【図5】図4の弁本体の拡大断面図である。
【図6】通電状態における図4の電磁弁の断面図であ
る。
【図7】図6の弁本体の拡大断面図である。
【図8】従来の冷凍サイクルの概略構成を示す模式図で
ある。
【符号の説明】 1 冷凍サイクル 3 圧縮機 3a 吐出口 3b 吸入口 5 凝縮器 5a 凝縮器入口 5b 凝縮器出口 11 蒸発器 11a 蒸発器入口 11b 蒸発器出口 13 電磁弁 15,18 電磁ソレノイド 15a,18a 吸引子 15b,18b コイル 15c,18d プランジャ 15g 通路溝(冷媒通路) 15p 第2ニードル弁 15r 第1ニードル弁 15t,19g 第2の切換ポート 15v 第2パイロット通路 16a,19a 弁ハウジング 16b 凹部(一次室) 16c 凹部(第1の切換ポート、二次室) 16e 第1パイロット通路 16f,19f 低圧側ポート 16g,19e 高圧側ポート 17 逆止弁 19b 弁座 19c 弁体 19d 第1の切換ポート 19h 凹部(切換流路)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機の吐出口から高圧で吐出された冷
    媒を凝縮器に入口側から導入してこの凝縮器において凝
    縮し、この凝縮された前記冷媒を前記凝縮器の出口側か
    ら蒸発器の入口側に供給し、この入口側に供給された前
    記凝縮された冷媒を前記蒸発器において蒸発させて、こ
    の蒸発器で蒸発させた前記冷媒を前記蒸発器の出口側か
    ら前記圧縮機の吸入口に供給して、この吸入口から前記
    圧縮機に取り込む冷凍サイクルにおいて、 コイルへの通電及びこの通電の停止により第1の切換状
    態と第2の切換状態とのうち一方から他方に状態が変移
    する電磁弁を設け、 前記電磁弁の第1の切換状態において、前記吐出口を前
    記凝縮器の入口側に連通させると共に、前記凝縮器の出
    口側を前記蒸発器の入口側に連通させ、 前記電磁弁の第2の切換状態において、前記吐出口を前
    記蒸発器の入口側に連通させ、前記凝縮器の入口側を前
    記吐出口から遮断させると共に、前記凝縮器の出口側を
    前記蒸発器の入口側から遮断させるようにした、 ことを特徴とする冷凍サイクル。
  2. 【請求項2】 前記電磁弁は、前記コイルを備えこのコ
    イルへの通電及び通電の停止により吸引子に対して離間
    接近する方向にプランジャを往復移動させる電磁ソレノ
    イドと、この電磁ソレノイドに取着される弁ハウジング
    とを有しており、この弁ハウジング内には、前記プラン
    ジャが往復移動可能に収容される一次室と、この一次室
    に第1パイロット通路を介して連通する二次室とが形成
    されており、また、前記弁ハウジングには、前記二次室
    に連通し前記圧縮機の吐出口が接続される高圧側ポート
    と、前記二次室に連通し前記凝縮器の入口が接続される
    第1切換ポートと、前記一次室に連通し前記蒸発器の入
    口が接続される低圧側ポートとが形成されており、前記
    吸引子は、前記一次室の前記第1パイロット通路に対向
    する箇所に取着されていて、前記吸引子には、前記凝縮
    器の出口が接続される第2切換ポートと、この第2切換
    ポートと前記プランジャ通路とを連通する第2パイロッ
    ト通路とが形成されており、前記プランジャには、前記
    吸引子に対して離間する方向に移動した第1移動箇所に
    おいて前記第1パイロット通路を閉塞すると共に、前記
    吸引子に対して接近する方向に移動した第2移動箇所に
    おいて前記第1パイロット通路を開放する第1ニードル
    弁と、前記第1移動箇所において前記第2パイロット通
    路を開放すると共に前記第2移動箇所において前記第2
    パイロット通路を閉塞する第2ニードル弁と、前記第1
    移動箇所において前記低圧側ポートと前記第2切換ポー
    トとの間の前記冷媒の通流を可能とする冷媒通路とが形
    成されており、さらに、前記第1切換ポートと前記凝縮
    器の入口との間には、前記圧縮機の吐出口から前記二次
    室を介して前記第1切換ポートに向かう前記冷媒の流れ
    を可能とし、前記第1切換ポートから前記二次室を介し
    て前記圧縮機の吐出口に向かう前記冷媒の流れを不能と
    する逆止弁が介設されており、前記第1の切換状態にお
    いて前記電磁弁は前記プランジャを前記第1移動箇所に
    位置させると共に、前記第2の切換状態において前記電
    磁弁は前記プランジャを前記第2移動箇所に位置させ、
    前記第2移動箇所における前記プランジャの前記第2ニ
    ードル弁による前記第2パイロット通路の閉塞により、
    前記凝縮器の出口側を前記蒸発器の入口側から遮断させ
    ると共に、前記第2移動箇所における前記プランジャの
    前記第1ニードル弁による前記第1パイロット通路の開
    放に伴う、この第1パイロット通路を介した前記一次室
    と前記二次室との連通と、前記逆止弁による前記第1切
    換ポートから前記二次室を介して前記圧縮機の吐出口に
    向かう前記冷媒の流れの不能化とにより、前記凝縮器の
    入口側を前記吐出口から遮断させる請求項1記載の冷凍
    サイクル。
  3. 【請求項3】 前記電磁弁は、弁ハウジングと、この弁
    ハウジング内に往復移動可能に収容された弁体と、前記
    コイルを備えこのコイルへの通電及び通電の停止により
    前記弁体を前記弁ハウジング内で往復移動させる電磁ソ
    レノイドとを有しており、前記弁ハウジングには、前記
    圧縮機の吐出口が接続される高圧側ポート、前記凝縮器
    の入口が接続される第1切換ポート、前記凝縮器の出口
    が接続される第2切換ポート、並びに、前記蒸発器の入
    口が接続される低圧側ポートが、前記弁ハウジングの内
    部において相互に連通可能に形成されており、前記弁体
    には、前記高圧側ポートを前記第1切換ポートと前記低
    圧側ポートとのうちいずれか一方に選択的に接続すると
    共に、前記第1切換ポートと前記低圧側ポートとのうち
    いずれか他方、及び、前記第2切換ポートを、前記弁ハ
    ウジング内において前記一方及び前記高圧側ポートから
    遮断する切換流路が形成されており、前記第1の切換状
    態において前記電磁ソレノイドは、前記切換流路が前記
    高圧側ポートを前記一方に接続して、これら高圧側ポー
    ト及び一方を前記弁ハウジング内において前記他方及び
    前記第2切換ポートから遮断する第1の切換箇所に前記
    弁体を位置させ、前記第2の切換状態において前記電磁
    ソレノイドは、前記切換流路が前記高圧側ポートを前記
    他方に接続して、これら高圧側ポート及び他方を前記弁
    ハウジング内において前記一方及び前記第2切換ポート
    から遮断する第2の切換箇所に前記弁体を位置させる請
    求項1記載の冷凍サイクル。
  4. 【請求項4】 前記電磁ソレノイドは前記コイルへの通
    電及び通電の停止によりこのコイルに対して出没するプ
    ランジャをさらに備え、このプランジャの出没方向にお
    ける一端のプランジャ部分に前記弁体が連結されてお
    り、前記コイルは前記出没方向における他端側から前記
    プランジャの外側に着脱可能に嵌装されている請求項3
    記載の冷凍サイクル。
JP18513697A 1997-07-10 1997-07-10 冷凍サイクル Pending JPH1130446A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022055866A1 (en) * 2020-09-14 2022-03-17 Emerson Climate Technologies, Inc. Refrigerant isolation using a reversing valve
US20220307736A1 (en) * 2021-03-23 2022-09-29 Emerson Climate Technologies, Inc. Heat-Pump System With Multiway Valve
US11732916B2 (en) 2020-06-08 2023-08-22 Emerson Climate Technologies, Inc. Refrigeration leak detection
US11940188B2 (en) 2021-03-23 2024-03-26 Copeland Lp Hybrid heat-pump system

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