JP2008240293A - シールド工法用セグメント - Google Patents

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Abstract

【課題】 緩衝材を鋼殻部に容易に配設することのできる構造を提案し、これにより、効率よくセグメントを製造することを可能にして、セグメントのコンクリート部にクラックの発生を抑制しつつ信頼性を高める。
【解決手段】 セグメント本体2は、その湾曲外面を構成し内面側が開放形状とされた鋼製の鋼殻部21と、この鋼殻部21に中詰めされるコンクリート構造部24とを備える。鋼殻部21の補剛板部22にはそれぞれ合成樹脂製の緩衝材23が取着されており、各緩衝材23は、補剛板部22に対して嵌着可能な装着部233を備えて形成されている。そして、この装着部233は、補剛板部22に嵌め込まれることにより補剛板部22の両側面を挟持して固定される挟持片234を備えている
【選択図】 図4

Description

本発明は、シールド工法に用いられるセグメントに関し、特にシールドトンネルの曲線部に好適な構造を備えたシールド工法用セグメントに関する。
道路や鉄道等のトンネルあるいは下水道管渠築造用のトンネルなどを構築する場合、シールド工法が広く採用されている。シールド工法は、先端に掘削刃を備えたシールドマシンを地中で推進させながらトンネル穴を掘削していくものである。そして、このシールドマシンで地盤を掘進しつつ、掘削部の周囲内壁面に沿ってセグメントを順次組み立てることによってトンネルの壁体を構築する。
この種のセグメントは、例えばトンネル内の内周を複数に分割する大きさであり、内周方向およびシールドトンネルの進路方向に順次接合されていく。鋼板のみで製造された鋼製のセグメントを用いた場合は、トンネル内面が鋼板を組み合わせた構造となるため、平滑となりにくいことがあり、水路トンネル等では流下機能を確保するためにコンクリートを打設(二次覆工)して内面の平滑性を確保するようにしなければならないこともあった。このため、セグメント組立(一次覆工)とコンクリート打設(二次覆工)の二工程を必要とし、工期短縮の支障となることもあった。
そこで、近時では、鋼板のみで製造された鋼製セグメントだけでなく、セグメントを組み立てると同時にトンネル内面がコンクリート面で平滑に形成される、コンクリート製セグメント、あるいは鋼殻部にコンクリートを中詰め充填したコンクリート中詰め鋼製セグメントなどが使用されることも多くなっている(例えば、特許文献1、2等参照。)。
このようなセグメントを採用することにより、トンネルの内壁面をコンクリートや樹脂にてコーティングする二次覆工の工程を省略することができ、二次覆工によってトンネル断面が縮小してしまうことを回避して、経済的・工期的なデメリットを解消することが可能となっている。
特開2001−220999号公報 特開2006−299792号公報
しかしながら、このような従来のコンクリート中詰め鋼製セグメントは、掘削されたトンネル内に組み立てられていく工程で、鋼殻部に大きな荷重がかかることで鋼殻部がねじれ変形し、そのねじれ変形に中詰めコンクリートが追従できずに、コンクリート内表面にクラックが発生するおそれがあった。
特に、図2に例示するような急曲線部(L1>L2)を有するトンネル構造体Tでは、シールド機Sを用いて構築する際、曲率半径Rが小さくなるほど、セグメント1に不均等にジャッキ推力等による施工時荷重が作用しやすくなる。
このような荷重が集中することにより、鋼殻部の歪み変位量が、コンクリート部の許容歪み変位量以上となる場合、コンクリート内表面部にクラックを生じさせてしまい、シールド不良を発生させてしまうといった問題があった。
つまり、このようにして製作されたセグメントでは、
・鋼製セグメントの製作時に溶接に伴う歪みが発生すること、
・歪んだ鋼製セグメント内にコンクリートを打設すると、鋼枠が歪んだ状態のままコンクリートが硬化すること、
・上記セグメントにシールドジャッキ推力が作用した場合、歪みが戻されるように鋼枠がねじれ変形すること、
・その際、鋼製部材とコンクリート部材の変形挙動が異なること、
・その結果としてコンクリートにクラックを生じさせることになること
等により、実用化が阻まれていた。
かかる問題点の対応策として、鋼製セグメントの製作歪みを、熱処理等によって無くす方法により、コンクリートへのクラック防止を図る方法が採られている。しかしながら、歪み除去に熟練技術を要する上、コスト負担を強いられていた。
そこで、鋼殻部内補剛板部に緩衝材を設け、シールドジャッキ推力載荷時に鋼殻部からコンクリート部に伝播されるねじれ変位を緩衝材に吸収させることで、打設されたコンクリート内表面部におけるクラックの発生を抑制できるようにしたセグメントが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
本発明では、上記のような技術背景にかんがみてなされたものであり、コンクリートを打設する前に、鋼殻部内の補剛板部に緩衝材を配設して、荷重負荷時にコンクリートに作用する応力を緩和するとともに、この緩衝材を鋼殻部内の補剛板部に容易に配設することのできる構造を提案し、これにより、効率よくセグメントを製造することを可能にして、セグメントのコンクリート内表面部へのクラックの発生を抑制しつつ信頼性を高めることのできるシールド工法用セグメントを提供するものである。
上記した目的を達成するため、本発明は、シールドマシンで地盤を掘進しつつ、このシールドマシンの後方で掘削部の周囲内壁面に沿って湾曲形状のセグメント本体を順次組み立てることにより壁体を構築するシールド工法用のセグメントであって、前記セグメント本体は、外面側がセグメント本体の湾曲外面を構成するとともに内面側が開放形状とされて複数の補剛板部が配設された鋼殻部と、この鋼殻部に中詰めされてセグメント本体の湾曲内面を構成するコンクリート構造部とを有し、前記鋼殻部の補剛板部にはそれぞれ合成樹脂製の緩衝材が取着されており、各緩衝材は、その一端面がコンクリート構造部の湾曲内面に達するように配置されるとともに、補剛板部に対して嵌着可能な装着部を備えて形成されていることを特徴とする。
このような構成により、緩衝材を補剛板部に嵌着させて容易に取り付けることができ、簡単な作業で緩衝材を鋼殻部内の補剛板部に設けることができる。したがって、緩衝材の取着作業に背着テープを用いた手間のかかる作業をする必要がなくなり、作業性が高められる。また、こうして設けた緩衝材により、鋼殻部に生じる歪み変形を吸収させることができ、コンクリート構造部にクラックが発生するのを抑制することが可能になる。
また、本発明は前記構成において、緩衝材の装着部が、補剛板部に嵌め込まれることにより補剛板部の両側面を挟持して固定される挟持片を備えていることを特徴としている。
これにより、補剛板部に緩衝材の装着部を嵌め込むだけで、緩衝材が補剛板部に固定され、さらに簡単な作業で緩衝材を取り付けることが可能となる。
また、本発明において前記緩衝材の装着部は、硬度の高い合成樹脂系材料からなることを特徴としている。
これにより、緩衝材を安価な材料で形成することも可能になり、製造コストを抑えることができる。
また、本発明のシールド工法用セグメントは前記構成において、緩衝材の装着部に、補剛板部の側面に設けられた凸部に嵌合しうる凹部が設けられていることを特徴としている。あるいは、前記緩衝材の装着部には、補剛板部の側面に設けられた凹部に嵌合しうる凸部が設けられていてもよい。
このような構成により、補剛板部に設けられた凸部または凹部に、緩衝材の凹部または凸部を互いに嵌め合わせるだけで緩衝材を補剛板部に設けることができ、手間がかからず容易に取り付けることができる。また、かかる緩衝材の凹部または凸部により、補剛板部に対する位置決めが可能になり、迅速に取付作業を進めることができる。
上述のように構成される本発明のシールド工法用セグメントによれば、セグメント本体に設けた緩衝材によって、シールドジャッキ推力載荷時に、コンクリート構造部の湾曲内面へのクラック発生を防止することが可能となり、良好なシールド性能を維持することができる。また、上記緩衝材は容易に配設することができるので作業性が高められ、効率よくセグメントを製造することができ、信頼性を高めることが可能になる。
以下、本発明に係るシールド工法用セグメントを実施するための最良の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1および図2はシールド工法によるセグメント構築工程を示す説明図である。
本発明に係るセグメント1は、シールドマシンSで地盤を掘進しつつ、このシールドマシンSの後方で掘削部の周囲内壁面に沿って湾曲形状のセグメント本体2を、順次組み立てることにより壁体を構築するシールド工法において用いられるものである。
また、本発明のセグメント1は、図2に示すように、トンネルTの進路に急曲線部を有する場合においても好適に用いることができるように構成されている。ここで、急曲線部は曲率半径Rが小さく、L1よりもL2の方が大きくなるようなトンネル進路をいうものとする。
セグメント1のセグメント本体2は、外面側がセグメント本体の湾曲外面を構成するとともに内面側が開放形状とされて複数の補剛板部が配設された鋼殻部と、この鋼殻部に中詰めされてセグメント本体の湾曲内面を構成するコンクリート構造部とを有している。
鋼殻部の補剛板部にはそれぞれ合成樹脂製の緩衝材が取着されており、各緩衝材は、その一端面がコンクリート構造部の湾曲内面に達するように配置されるとともに、補剛板部に対して嵌着可能な装着部を備えて形成されている。
このように補剛板部に嵌着可能とされた緩衝材は、補剛板部に装着部を介して取り付けられ、コンクリート構造部内に埋設される。これにより、コンクリート構造部に生じうる歪み変位を吸収して、コンクリート構造部にクラックが発生するのを防止することができるようになっている。
次に、本発明に係るシールド工法用セグメントの実施例1について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図3は実施例1のセグメントの鋼殻部の一例を示す斜視図、図4は実施例1のセグメントの断面図、図5は図4の実施例1のセグメントにおける緩衝材の木口面を示す側面図である。
例示の形態に係るセグメント1は、セグメント本体2の湾曲外面を構成し内面側が開放形状とされた鋼製の鋼殻部21と、この鋼殻部21に中詰めされてセグメント本体2の湾曲内面を構成するコンクリート構造部24とを備えて形成されている。
図3に例示するように、鋼殻部21は、略円弧状に湾曲してセグメント本体2の湾曲外面を構成する外板部211と、この外板部211の四周端縁部に立設された縁板部212とを備えている。
縁板部212のうち、長辺側の縁板部212は、その前面側がシールドジャッキJが当接する当接面となり、後面側が既設のセグメント本体との接合面となる。また、短辺側の縁板部212は、トンネルTの周方向に組み立てられる他のセグメント本体2との連結端面となる。
このような鋼殻部21の開放形状の内側には、対向する長辺側の縁板部212に対して、短辺方向に架け渡された複数の補剛板部22が備えられている。補剛板部22は、鋼板製の板状部材であり、鋼殻部21が外力を受けたとき変形を生じにくいように補強する部材となっている。
これらの各補剛板部22には、コンクリート構造部24におけるクラックを防止する緩衝材23が取着される。本実施例におけるセグメント1では、補剛板部22に合成樹脂製の緩衝材23がそれぞれ取着されている。
図4に示すように、緩衝材23は、その一端面(上端面)がコンクリート構造部24の湾曲内面に達する高さで形成されており、補剛板部22に対して湾曲内面寄り(図中上方)に配置されるとともに、補剛板部22と同軸上に配設される。
緩衝材23は、補剛板部22の上部において歪み応力に対する緩衝作用をなす緩衝部231と、補剛板部22に対して嵌着可能となされた装着部233とを備えている。
図5に示すように、緩衝材23の緩衝部231は、略帯板状に形成されて、コンクリート構造部24に接する両側面に、それぞれアンカー部232が一体的に形成されている。例示の形態では、アンカー部232は、先端部が上方へ屈曲して断面鉤状に形成されている。これにより、緩衝材23とコンクリート構造部24との付着性を高めて両者が一体化され、緩衝材23とコンクリート構造部24との界面に微少な隙間ができることを防止している。
また、緩衝材23の装着部233は、補剛板部22の両側面を挟持して固定することを可能にする挟持片234を備えている。図示するように、挟持片234は補剛板部22の板幅に相当する間隔をあけて延設された一対の板片からなり、互いに下端部方向に窄められて成形されている。また、挟持片234の最下縁はテーパー状にそれぞれ形成されている。
緩衝材23は、超高分子量ポリエチレンやSBR、さらには、HDPE(高密度ポリエチレン)などの合成樹脂系材料を用いて押出成形することにより形成することができる。上記合成樹脂系材料には、リサイクル材料を用いることも可能である。これらの合成樹脂系材料は、緩衝材23として用いたとき、圧縮降伏強度がコンクリートの破壊強度程度あり、下水用途として耐酸性、耐アルカリ性に優れ、鋼殻部21との接着性が良好となって、荷重時の歪み応力を吸収し、かつ、シールドジャッキJに反力を伝達できることから、好適に採用することができる。
また、かかる緩衝材23の装着部233は、緩衝部231よりも硬度の高い合成樹脂系材料から構成されていてもよい。この場合、緩衝部231をSBRで形成し、装着部233をポリ塩化ビニルで形成することが好ましい。
このように、緩衝材23に用いる材料を、緩衝部231と装着部233とで異なる合成樹脂とすることで、所望の歪み吸収性能を確保するとともに、安価に製造することが可能となる。
上記のように構成される緩衝材23は、補剛板部22に装着部233が嵌め込まれて配設固定される。装着部233は、補剛板部22に取り付けるに際し、補剛板部22を挟み込むように装着することで、挟持片234が補剛板部22の板幅に対応して押し拡げられ、装着部233の形状および材料的特性により補剛板部22に確実に固定される。
したがって、補剛板部22に緩衝材23を取着する作業を極めて容易に行うことができ、接着テープ等で仮固定したり、養生したりする必要がなく、作業効率を高めることができる。
そして、このように緩衝材23を取着した補剛板部22を備える鋼殻部21の湾曲内側に、コンクリートが中詰めされてコンクリート構造部24が形成されている。鋼殻部21全体へのコンクリートの流動性を確保するため、補剛板部22の辺縁は、外板部211から離隔した状態で対向する縁板部212に連結されている。また、コンクリート構造部24の側縁部に、セグメント1間の目地となるコーキング材25が配設されていてもよい。
この実施例1のセグメント1では、複数のセグメント本体2が、シールドマシンSのシールドジャッキJ,Jによって掘削されたトンネルTの壁面に、周方向に環状となるように連結されるとともに、トンネルTの長手方向に複数隣接配置されて、円筒状の構造物が地中に構築される。
ここで、例えば、図2に例示したような急曲線部が構築される場合には、シールドマシンSのシールドジャッキJ,Jの推力がセグメント1の鋼殻部21の縁板部212に不均等に作用する。このため、縁板部212の変位量に差が発生し、セグメント1を変形させることがある。
一方、コンクリート構造部24は、その内面側が緩衝材23によって、構築された円筒状の構造物の周方向に、複数に分割されている。したがって、コンクリート構造部24が緩衝材23に切り離されることとなり、分割されたコンクリート構造部24の変位量は、鋼殻部21の変位量の数分の1とすることができる。例えば、コンクリート構造部24が周方向に均等に分割されている場合には、分割されたコンクリート構造部24の変位量は、鋼殻部21の変位量に対して分割された個数分の1となる。
この結果、分割されたコンクリート構造部24の湾曲内面側の変形を抑制することができ、コンクリート構造部24の湾曲内面に圧壊若しくは剥離によるクラックを防止することが可能となり、良好なシールド性能を維持することができる。そして、下水と接触することになるコンクリート構造部24の湾曲内面にクラックがないことにより、下水の浸入やコンクリートの劣化を防止することができる。
次に、本発明に係るシールド工法用セグメントの実施例2について、図面を参照しつつ説明する。
図6は実施例2のセグメントの鋼殻部の一例を示す斜視図、図7は実施例2のセグメントの斜視図、図8は図7の実施例2のセグメントにおける緩衝材の斜視図である。
なお、この実施例2の形態に係るセグメント1は、鋼殻部21の補剛板部22と、これに取着される緩衝材23の装着部233の構成に特徴を有し、その他の基本構成は前記実施例1とほぼ同様であるので、この特徴的構成について詳細に説明し、他の構成については上記実施例1と共通の符号を用いて説明を省略する。
図示するように、この形態のセグメント本体2の鋼殻部21においては、補剛板部22の側面に凸部221および凹部222が複数個ずつ均等配置して設けられている。凸部221は、補剛板部22の一方の側面に突設されて、略円柱形状に形成されている。また、凹部222は、凸部221と同方向の側面に略円柱形状に凹設されても、また補剛板部22を貫通する略円柱形状の中空部であってもよい。
このような補剛板部22に対し、緩衝材23は板状に形成されて、その装着部233には、前記凸部221に嵌合しうる凹部235、または前記凹部222に嵌合しうる凸部236が形成されている。図8に示すように、緩衝材23の一側面には、両端部近傍に略円柱形状の凸部236が突設されており、中央部近傍に凹部235が設けられている。これらの配設位置は、補剛板部22の凸部221および凹部222に対応させてある。
また、例示した緩衝材23は、緩衝部231の上端縁237が面取りして形成されている。さらに緩衝材23の両側部は、鋼殻部21の縁板部212に合致する切欠238が形成されている。
かかる緩衝材23は、補剛板部22に装着部233が嵌着されて配設固定される。装着部233は、補剛板部22に取り付けるに際し、緩衝材23の凸部236を補剛板部22の凹部222に嵌め込み、かつ、緩衝材23の凹部235に補剛板部22の凸部221を嵌め込むようにするだけで、容易に装着することができる。さらに、こうした嵌め込み作業によって、自ずと緩衝材23が補剛板部22に対して適切な配置で位置決めされ、切欠238が鋼殻部21の縁板部212の上端部に嵌め合わせられるようになっている。
したがって、補剛板部22に緩衝材23を取着する作業を極めて容易に行うことができ、接着テープ等で仮固定したり、養生したりする必要がなく、作業効率を高めることができる。なお、緩衝材23の装着部233は、補剛板部22の凸部221に嵌合する凹部235のみが配設される構成であっても、また、補剛板部22の凹部222に嵌合する凸部236のみが配設される構成であってもよい。
そして、このように緩衝材23を取着した補剛板部22を備える鋼殻部21の湾曲内側に、コンクリートが中詰めされてコンクリート構造部24が形成され、セグメント1が構成される。例示のコンクリート構造部24は、湾曲内面側のエッジ部241が、緩衝材23の上端縁237に対応するテーパー状に形成されている。
この実施例2のセグメント1も、複数のセグメント本体2が、シールドマシンSのシールドジャッキJ,Jによって掘削されたトンネルTの壁面に、周方向に環状となるように連結されるとともに、トンネルTの長手方向に複数隣接配置されて、円筒状の構造物が地中に構築される。そして、緩衝材23によって分割されたコンクリート構造部24の湾曲内面側において変形を抑制することができ、コンクリート構造部24の圧壊若しくは剥離によるクラックを防止することが可能となり、良好なシールド性能を維持することができる。これにより、トンネルTへの下水の浸入やコンクリートの劣化を防止することができる。
以上、本発明の最良の実施形態について詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
すなわち、前記セグメント1では、トンネルの周方向に複数の湾曲形状のセグメント1を、他のセグメント1と環状を呈するように組み立てる構成のものについて説明してきたが、本発明は特にこれに限られず、例えば、平板形状、矩形版状、多角形版状のセグメント等、側面の円弧が一定角度で屈曲されるか、あるいは直線状のセグメントで立坑もしくはトンネル等の地中に埋設される構造体の壁体を構成するものであれば、断面形状は、断面矩形状等の多角形形状、楕円形形状若しくは長円形形状に構築されるもの等、どのような形状のセグメントであってもよい。本発明は、いずれの壁体の構成であっても、上記の作用効果を得ることができる。
また、地中にトンネルTの壁面を構築する例について説明してきたが、本発明はこれに限らず、立坑をジャッキ推力を用いて圧入工法によって構築する場合等にも適用することができる。
本発明に係るシールド工法用セグメントは、下水用管渠、上水用管渠、道路や鉄道等のトンネル、あるいは電力・エネルギー用のトンネル等、各種のトンネルを構築するシールド工法において好適に利用することができる。
シールド工法によるセグメント構築工程を一部省略して示す説明図である。 シールド工法によって構築されるトンネルの急曲線部を示す説明図である。 実施例1のセグメントの鋼殻部の一例を示す斜視図である。 実施例1のセグメントの断面図である。 図4の実施例1のセグメントにおける緩衝材の木口面を示す側面図である。 実施例2のセグメントの鋼殻部の一例を示す斜視図である。 実施例2のセグメントの斜視図である。 図7の実施例2のセグメントにおける緩衝材の斜視図である。
符号の説明
1 セグメント
2 セグメント本体
21 鋼殻部
211 外板部
212 縁板部
22 補剛板部
221 凸部
222 凹部
23 緩衝材
231 緩衝部
232 アンカー部
233 装着部
234 挟持片
235 凹部
236 凸部
24 コンクリート構造部

Claims (5)

  1. シールドマシンで地盤を掘進しつつ、このシールドマシンの後方で掘削部の周囲内壁面に沿って湾曲形状のセグメント本体を順次組み立てることにより壁体を構築するシールド工法用のセグメントであって、
    前記セグメント本体は、外面側がセグメント本体の湾曲外面を構成するとともに内面側が開放形状とされて複数の補剛板部が配設された鋼殻部と、この鋼殻部に中詰めされてセグメント本体の湾曲内面を構成するコンクリート構造部とを有し、
    前記鋼殻部の補剛板部にはそれぞれ合成樹脂製の緩衝材が取着されており、各緩衝材は、その一端面がコンクリート構造部の湾曲内面に達するように配置されるとともに、補剛板部に対して嵌着可能な装着部を備えて形成されていることを特徴とするシールド工法用セグメント。
  2. 前記緩衝材の装着部は、補剛板部に嵌め込まれることにより補剛板部の両側面を挟持して固定される挟持片を備えていることを特徴とする請求項1に記載のシールド工法用セグメント。
  3. 前記緩衝材の装着部は、硬度の高い合成樹脂系材料からなることを特徴とする請求項2に記載のシールド工法用セグメント。
  4. 前記緩衝材の装着部には、補剛板部の側面に設けられた凸部に嵌合しうる凹部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のシールド工法用セグメント。
  5. 前記緩衝材の装着部には、補剛板部の側面に設けられた凹部に嵌合しうる凸部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のシールド工法用セグメント。
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