JP2015059395A - トンネル接続構造およびトンネル接続方法 - Google Patents
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Abstract
Description
すなわち、従来の拡幅構造では、図15において、シールドトンネル4A、4Bのセグメントの外面に切欠部(接続セグメント接合用凹部4a)を設ける必要となることから、セグメントが複雑な構造となり、製造にかかるコストが増大するという問題があった。
また、シールド工法により単円トンネルを構築する場合には、切欠部が無いことからシールドマシンの筒状のシールド内面と単円トンネル(単円セグメント)の外面との隙間を最小限にできるので、施工中の水密性(すなわち、テールシールによる水密性)を確保することが可能になる。
ここで、図1のトンネル断面図は、トンネル軸方向で切羽側から発進側を見た図であって、大断面トンネル1の施工途中の状態である。
また、図1に示す大断面トンネル1、単円トンネル10、拡幅トンネル部20において、紙面に直交する方向をトンネル軸方向とし、トンネル軸方向に平行な軸線回りに周回する方向をトンネル周方向とする。また、図1に示す大断面トンネル1において、紙面左右方向をトンネル幅方向Wとする。
なお、第1単円セグメント11は、4つの側面を覆う鋼材にはボルト接合用のボルトボックスが設けられており、このボルトボックスを使用してトンネル周方向及びリング方向に隣接するセグメントに対してボルト締結により接合される。
なお、図5(b)に示す二点鎖線は、接続セグメント21を接合セグメント30に接続する際において、第2接合端面32側で単円主桁13同士の間の一部を取り除いて形成される切欠部15aと、取り外されるスキンプレート14とを示している。
図1に示す拡幅トンネル部20は、2本の単円トンネル10A、10Bの外側で、それら単円トンネル10A、10B同士の上側と下側で接続する扁平円弧板状で一定の厚みで湾曲されたアーチ形状の接続セグメント21(21A、21B)を設けた状態で、上側接続セグメント21Aと下側接続セグメント21Bとの間の領域20Aである。この領域20Aの地山G1は、上下の接続セグメント21A、21Bがそれぞれ単円トンネル10A、10Bに接続されて設置された後、ショベル等の掘削機械を用いて掘削されることになる。
なお、図2(a)において、単円トンネル10のセグメントピッチと接続セグメント21のセグメントピッチとをトンネル軸方向に一致させた構成となっているが、これに限定されることはない。例えば、図2(b)に示すように、単円トンネル10と接続セグメント21のピッチをトンネル幅方向で半ピッチだけずらした位置に設けるようにすることも可能である。
第1接合端面31には、第1単円セグメント11の接合面に対してボルト接合可能な図示しないボルトボックスが設けられている。
また、補剛プレート37のトンネル半径方向の位置を接続セグメント21の接続主桁22が設置される領域の位置とすることで、トンネル周方向の軸力を良好に伝達することが可能となる。なお、補剛プレート37は、鋼製に限定するものではなく、コンクリート製や鋼・コンクリート製でも良い。さらに、補剛プレート37、エンドプレート36、及びスキンプレート34で囲まれた空間にコンクリートを充填する構造であっても良い。
そして、接合シール材38Bと、単円シール材16B及び接続シール材25Bとは、それぞれのセグメント同士の接続状態において、同一のトンネル半径方向位置であって、セグメント外周寄りの位置に配置されている。
ここでは、図1に示すように、シールド工法により先行して構築される2本の単円トンネル10A、10Bを施工し、この単円セグメントに対して、大断面トンネル1の拡幅トンネル部20の接続セグメント21を接続する施工方法について説明する。
そのため、拡幅トンネル部の接続前後で地下水がトンネル内空側へ浸水することを防止することが可能となる。
また、先に設置したトンネルには外圧によりトンネル周方向に軸圧縮力が働いているため、トンネルの一部のセグメントを撤去する際に抵抗が生じて作業しにくくなる。そのため、第2接合端面32の向かい合う接続板の表面が滑り易い素材の面材(例えばフッ素樹脂板)を予め設置しておくことで、単円主桁13の撤去がより容易になる。
さらに、接合セグメント30の具体的な構成として、エンドプレート36や補剛プレート37の形状、厚さ、取り付け位置等は適宜変更することができ、省略することも可能である。
さらに、接合セグメント30として、本実施の形態では凸部35が形成されているが、この突出長などの構成は適宜変更することができるし、省略することも可能である。
10、10A、10B 単円トンネル
11 第1単円セグメント
12 第2単円セグメント
13 単円主桁
14 スキンプレート
16 第1シール構造
16A 単円シール溝
16B 単円シール材
20 拡幅トンネル部
21、21A、21B 接続セグメント
22 接続主桁
23 スキンプレート
25 第2シール構造
25A 接続シール溝
25B 接続シール材
30 接合セグメント
31 第1接合端面
32 第2接合端面
36 エンドプレート
37 補剛プレート(補剛材)
38 第3シール構造
38A 接合シール溝
38B 接合シール材
Claims (14)
- 先行して構築される単円トンネルを構成する単円セグメントに対して、該単円トンネルとは別のトンネルを構成する接続セグメントを接続するためのトンネル接続構造であって、
前記単円セグメントのトンネル周方向の一部に介挿されて設けられるとともに、トンネル周方向の一端の第1接合端面に前記単円セグメントが接続され、他端の第2接合端面に前記接続セグメントの接続主桁及び前記単円セグメントの単円主桁の両方が接続される接合セグメントを備え、
該接合セグメントの前記第2接合端面には、前記単円主桁と前記接続主桁とがトンネル軸方向にずれた位置で接続されることを特徴とするトンネル接続構造。 - 前記第2接合端面に接続される前記単円主桁と前記接続主桁は、少なくとも一方が複数設けられ、
前記単円主桁と前記接続主桁がトンネル軸方向に交互に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のトンネル接続構造。 - 前記接合セグメントと、該接合セグメントの前記第1接合端面及び前記第2接合端面に接続される単円セグメントとは、それぞれトンネル半径方向における地山側の外周面位置がトンネル周方向において一致していることを特徴とする請求項1又は2に記載のトンネル接続構造。
- 前記接合セグメントのトンネル周方向の中間部分または前記第1接合端面には、前記第2接合端面に対向するエンドプレートが設けられ、
前記第2接合端面を構成する接合プレートと、前記エンドプレートとを連結する補剛材が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のトンネル接続構造。 - 前記単円主桁及び前記接続主桁には、前記第2接合端面に接続する端部にボルト孔を有する接続板が設けられ、
該接続板を前記第2接合端面に当接させてボルトで連結されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のトンネル接続構造。 - 前記第2接合端面に接続される前記単円主桁は、前記接続セグメントが前記第2接合端面に接続された後の状態において、前記第2接合端面に対して着脱可能に接続されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のトンネル接続構造。
- 前記第2接合端面の下側部分からトンネル周方向の外側に向けて突出する凸部が形成され、
該凸部の地山側の外周面には、少なくとも前記接続セグメントが当接していることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のトンネル接続構造。 - 前記接合セグメントの前記第2接合端面と、該第2接合端面に接続される前記単円セグメントの端面には、それぞれ同一のトンネル半径方向位置に接合シール溝、及び単円シール溝がトンネル軸方向に連続して設けられ、これらシール溝に沿って接合シール材及び単円シール材が連続して備えられ、該接合シール材と該単円シール材同士がトンネル軸方向に連続して当接し、
前記第2接合端面に接合される前記接続セグメントに設けられた接続板には、接続シール溝が前記単円シール溝と同一のトンネル半径方向位置に連続して設けられ、前記接続シール溝に沿って接続シール材が連続して備えられ、前記第2接合端面に接続される前記単円セグメントの単円シール材と前記接続セグメントの接続シール材とがトンネル軸方向に連続するととともに、前記接合シール材に当接したシール構造を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のトンネル接続構造。 - 前記接合セグメントと前記接続セグメントとに備えられたスキンプレートは、互いにトンネル周方向に連設されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のトンネル接続構造。
- 前記別のトンネルは、近接する2本の前記単円トンネルを連結して構成される楕円形状のトンネルであり、
前記接続セグメントが前記2本の単円トンネルのそれぞれの単円セグメントに前記接合セグメントを介して連結されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のトンネル接続構造。 - 請求項1乃至10のいずれか1項に記載のトンネル接続構造を用いたトンネル接続方法であって、
前記単円セグメントのトンネル周方向の一部に前記接合セグメントを介挿し、該接合セグメントの前記第1接合端面及び第2接合端面に前記単円主桁を接続してリング状の単円トンネルを構築する工程と、
前記第2接合端面の前記単円主桁を接続していないトンネル軸方向にずれた位置に、前記接続セグメントの前記接続主桁を接続する工程と、
を有することを特徴とするトンネル接続方法。 - 前記接続セグメントを前記接合セグメントの第2接合端面に接続する前に、
前記第2接合端面に接続されている単円セグメントのスキンプレートの一部又は全てを取り外すことを特徴とする請求項11に記載のトンネル接続方法。 - 前記第2接合端面に前記接続セグメントが接続された後、前記第2接合端面に接続されている単円セグメントの前記単円主桁を撤去することを特徴とする請求項11又は12に記載のトンネル接続方法。
- 前記接続セグメントを前記接合セグメントの前記第2接合端面に接続する前に、前記単円セグメントと該接合セグメントの該第2接合端面との間に設けられたシール材同士が同一のトンネル半径方向位置においてトンネル軸方向に連続して当接し、
該第2接合端面に該接続セグメントが接続された後、取り外された前記単円セグメントの接続板の代わりに介挿された前記接続セグメントの端面に備えられたシール材と、残置された該単円主桁に備えられた前記シール材と、がトンネル軸方向に連続し、
前記単円セグメント及び前記接続セグメントに備えられたシール材と、前記接合セグメントに備えられたシール材同士が同一のトンネル半径方向位置においてトンネル軸方向に連続して当接することを特徴とする請求項11乃至13のいずれか1項に記載のトンネル接続方法。
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