JP2015059395A - トンネル接続構造およびトンネル接続方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】、簡単でかつ低コストな構造により、トンネル間接続部の継手位置の曲げモーメントを低減することができる。【解決手段】シールド工法により先行して構築される単円トンネル10A、10Bを構成する単円セグメントに対して、大断面トンネル1を構成する接続セグメント21を接続するためのトンネル接続構造であって、単円セグメントのトンネル周方向の一部に介挿されて設けられるとともに、トンネル周方向の一端の第1接合端面31に第1単円セグメント11が接続され、他端の第2接合端面32に接続セグメント21の接続主桁及び第2単円セグメント12の単円主桁の両方が接続される接合セグメント30を備え、接合セグメント30の第2接合端面32には、単円主桁と接続主桁とがトンネル軸方向にずれた位置で接続される構成のトンネル接続構造を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、シールド工法により先行して構築されるトンネルと別のトンネルを接続するためのトンネル接続構造およびトンネル接続方法に関する。
従来、シールド工法によって構築される近接する複数のトンネル同士を連結するトンネル構造として、特許文献1に記載されるように先行して施工されたシールドトンネル同士の間に外殻部(支保構造体)を設け、その支保構造体の内側の地山を掘削することにより大断面地下空間を構築する拡幅構造が一般的に知られている。
特許文献1のような拡幅構造では、例えば図15に示すように、シールドトンネル4A、4Bを構成するセグメントの外面に仮補填ケース41を着脱自在に取り付けた接続セグメント接合用凹部4aが形成され、前記仮補填ケース41中に充填材を充填することにより接続セグメント接合用凹部4aを仮に補填できるようにしている。
そして、この場合、シールドトンネル4A、4Bに接続セグメントを接合する際において、接続セグメント接合用凹部4aに接続セグメントの端部を嵌合させて、セグメント同士を接合することで、両シールドトンネル4A、4Bの間に接続セグメントによる拡幅覆工が延設されて切り拡げられた拡幅構造となっている。
特許第4782704号公報
しかしながら、従来のトンネル接続構造では、以下のような問題があった。
すなわち、従来の拡幅構造では、図15において、シールドトンネル4A、4Bのセグメントの外面に切欠部(接続セグメント接合用凹部4a)を設ける必要となることから、セグメントが複雑な構造となり、製造にかかるコストが増大するという問題があった。
また、シールドトンネルの施工中には、トンネル掘削直後で組み立てられるセグメントの前記切欠部に充填材が充填されるものの、トンネル構造上、接続部の継手位置に大きな曲げモーメントが作用し、発生断面力が大きくなる。したがって、セグメント同士の接続部の設計が過大となるうえ、コストが増大するという問題があり、その点で改善の余地があった。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、簡単でかつ低コストな構造により、トンネル間接続部の継手位置の曲げモーメントを低減することができるトンネル接続構造およびトンネル接続方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るトンネル接続構造では、先行して構築される単円トンネルを構成する単円セグメントに対して、該単円トンネルとは別のトンネルを構成する接続セグメントを接続するためのトンネル接続構造であって、前記単円セグメントのトンネル周方向の一部に介挿されて設けられるとともに、トンネル周方向の一端の第1接合端面に前記単円セグメントが接続され、他端の第2接合端面に前記接続セグメントの接続主桁及び前記単円セグメントの単円主桁の両方が接続される接合セグメントを備え、該接合セグメントの前記第2接合端面には、前記単円主桁と前記接続主桁とがトンネル軸方向にずれた位置で接続されることを特徴としている。
また、本発明に係るトンネル接続方法では、上述したトンネル接続構造を用いたトンネル接続方法であって、前記単円セグメントのトンネル周方向の一部に前記接合セグメントを介挿し、該接合セグメントの前記第1接合端面及び第2接合端面に前記単円主桁を接続してリング状の単円トンネルを構築する工程と、前記第2接合端面の前記単円主桁を接続していないトンネル軸方向にずれた位置に、前記接続セグメントの前記接続主桁を接続する工程と、を有することを特徴としている。
本発明では、接合セグメントの第2接合端面に単円トンネルの単円セグメントと、別のトンネルの接続セグメントとの両方を同時に、且つそれぞれの主桁同士を干渉させることなく接続することができる。そのため、単円トンネルを安定させた状態のまま、単円セグメントの一部に接合セグメントを介して接続セグメントを接続することができる。そして、主桁同士を干渉させることなく接続することが可能であるので、その接合部分の周辺地山の安定性を確保した後に、接合セグメントに接続される単円セグメントを取り外し、残った単円セグメントと接続セグメントとによって外殻を形成させた大空間地下空間を構築することができる。
そして、本発明では、接合セグメントが従来のように特殊な切欠部が設けられた複雑な構造のセグメントではなく、簡単な構造となるうえ、切欠部を設けたセグメントのような過大な曲げモーメントが作用することがないという利点がある。
また、本発明に係るトンネル接続構造では、前記第2接合端面に接続される前記単円主桁と前記接続主桁は、少なくとも一方が複数設けられ、前記単円主桁と前記接続主桁がトンネル軸方向に交互に配置されていることが好ましい。
このような構成とすることで、接合セグメントの第2接合端面に接続される単円主桁と接続主桁とがトンネル軸方向にバランス良く配置されることとなり、曲げモーメントの安定性を高めることができる。
また、本発明に係るトンネル接続構造では、前記接合セグメントと、該接合セグメントの前記第1接合端面及び前記第2接合端面に接続される単円セグメントとは、それぞれトンネル半径方向における地山側の外周面位置がトンネル周方向において一致していることを特徴としている。
この場合には、単円トンネルにおける地山側のトンネル外周面位置を一致させた切欠部の無い構造となり、トンネル周方向に連結される個々の単円セグメント同士の外周面が全周にわたって滑らかに連続するため、偏心に伴う曲げが作用することはなく、上述したような過大な曲げモーメントが作用しない構造をより確実に実現することができる。
また、シールド工法により単円トンネルを構築する場合には、切欠部が無いことからシールドマシンの筒状のシールド内面と単円トンネル(単円セグメント)の外面との隙間を最小限にできるので、施工中の水密性(すなわち、テールシールによる水密性)を確保することが可能になる。
また、本発明に係るトンネル接続構造では、前記接合セグメントのトンネル周方向の中間部分または前記第1接合端面には、前記第2接合端面に対向するエンドプレートが設けられ、前記第2接合端面を構成する接合プレートと、前記エンドプレートとを連結する補剛材が設けられていることが好ましい。
この場合には、接続セグメントや単円セグメントによるトンネル周方向の軸力を、接合セグメントの接合プレートに設けた補剛材からエンドプレートを介して単円トンネル全体に伝達することができる。
また、本発明に係るトンネル接続構造では、前記単円主桁及び前記接続主桁には、前記第2接合端面に接続する端部にボルト孔を有する接続板が設けられ、該接続板を前記第2接合端面に当接させてボルトで連結されていることが好ましい。
この場合には、第2接合端面に対して単円主桁及び接続主桁をボルト接合により簡単に、且つ短時間で取り付けて接続することができるので、効率よく施工を行うことが可能となる。
また、本発明に係るトンネル接続構造では、前記第2接合端面に接続される前記単円主桁は、前記接続セグメントが前記第2接合端面に接続された後の状態において、前記第2接合端面に対して着脱可能に接続されていることが好ましい。
この場合には、単円主桁が例えばボルト接合等の着脱可能な接合手段によって接合セグメントの第2接合端面に接続されているので、接続セグメントを接合セグメントの第2接合端面に接続した後に、第2接合端面に接続される単円主桁を容易に取り外して撤去することが可能となる。
また、本発明に係るトンネル接続構造では、前記第2接合端面の下側部分からトンネル周方向の外側に向けて突出する凸部が形成され、該凸部の地山側の外周面には、少なくとも前記接続セグメントが当接していることが好ましい。
本発明によれば、接合セグメントが単円トンネルの上側に位置し、接合セグメントの第2接合端面に単円セグメントだけでなく接続セグメントも接続された場合には、その第2接合端面の部分に作用する曲げモーメントが大きくなるが、第2接合端面に接続される接続主桁が凸部の外周面に当接し、接続主桁の荷重を接合セグメント全体で負担することができる。そのため、前記第2接合端面の部分に作用する曲げモーメントを抑制することができ、トンネルの安定性を確保することができる。
また、本発明に係るトンネル接続構造では、前記接合セグメントの前記第2接合端面と、該第2接合端面に接続される前記単円セグメントの端面には、それぞれ同一のトンネル半径方向位置に接合シール溝、及び単円シール溝がトンネル軸方向に連続して設けられ、これらシール溝に沿って接合シール材及び単円シール材が連続して備えられ、該接合シール材と該単円シール材同士がトンネル軸方向に連続して当接し、前記第2接合端面に接合される前記接続セグメントに設けられた接続板には、接続シール溝が前記単円シール溝と同一のトンネル半径方向位置に連続して設けられ、前記接続シール溝に沿って接続シール材が連続して備えられ、前記第2接合端面に接続される前記単円セグメントの単円シール材と前記接続セグメントの接続シール材とがトンネル軸方向に連続するととともに、前記接合シール材に当接したシール構造を有することが好ましい。
また、本発明に係るトンネル接続方法では、前記接続セグメントを前記接合セグメントの前記第2接合端面に接続する前に、前記単円セグメントと該接合セグメントの該第2接合端面との間に設けられたシール材同士が同一のトンネル半径方向位置においてトンネル軸方向に連続して当接し、該第2接合端面に該接続セグメントが接続された後、取り外された前記単円セグメントの接続板の代わりに介挿された前記接続セグメントの端面に備えられたシール材と、残置された該単円主桁に備えられた前記シール材と、がトンネル軸方向に連続し、前記単円セグメント及び前記接続セグメントに備えられたシール材と、前記接合セグメントに備えられたシール材同士が同一のトンネル半径方向位置においてトンネル軸方向に連続して当接することが好ましい。
本発明によれば、トンネル内部への地下水の浸水を防止するためのシール構造が、接合セグメントに対して単円セグメントのみが接続されている場合、及び接続セグメントが接続された場合において、同一のトンネル半径方向位置に備えられることから、接続トンネルの接続前後で地下水がトンネル内空側へ浸水することを防止することが可能となる。
また、本発明に係るトンネル接続構造では、前記接合セグメントと前記接続セグメントとに備えられたスキンプレートは、互いにトンネル周方向に連設されていることが好ましい。
この場合、接合セグメントに接続セグメントが接続された後でも、接合セグメントと接続セグメントのそれぞれのトンネル外周面に位置するスキンプレート同士がトンネル周方向に連設し、両スキンプレート間に隙間が形成されないので、地下水がトンネル内空側へ浸水することを防止することが可能となる。
また、本発明に係るトンネル接続構造では、前記別のトンネルは、近接する2本の前記単円トンネルを連結して構成される楕円形状のトンネルであり、前記接続セグメントが前記2本の単円トンネルのそれぞれの単円セグメントに前記接合セグメントを介して連結される構成とするようにしてもよい。
この発明では、接合セグメントによる単円セグメントと別のトンネルとの間の接続位置を、楕円形状のトンネルにおけるトンネル外側の位置にすることで、トンネル断面を大きく膨らませることなく楕円形に近い形状にすることが可能となり、接合セグメントとの継手部に発生する曲げモーメントを低減することができる。
また、本発明に係るトンネル接続方法では、前記接続セグメントを前記接合セグメントの第2接合端面に接続する前に、前記第2接合端面に接続されている単円セグメントのスキンプレートの一部又は全てを取り外すことが好ましい。
この場合には、第2接合端面に接続されている単円セグメントのスキンプレートが設けられているときには、単円トンネルのみでトンネルとして機能させることができる。そして、接続セグメントを第2接合端面に接続する直前にのみ、前記スキンプレートの一部又は全てを取り外すことで、接続主桁の第2接合端面への接続部分の領域が開放され、その接続主桁を単円セグメントのスキンプレートに干渉することなく接続することができる。
また、本発明に係るトンネル接続方法では、前記第2接合端面に前記接続セグメントが接続された後、前記第2接合端面に接続されている単円セグメントの前記単円主桁を撤去することが好ましい。
この場合には、接合セグメントの第2接合端面に別のトンネルの接続セグメントが接続されるので、その接合部分の周辺地山の安定性を確保した後に、接合セグメントに接続される単円セグメントを取り外して撤去することができ、残った単円セグメントと接続セグメントとによって外殻を形成させた大空間地下空間を構築することができる。
本発明のトンネル接続構造およびトンネル接続方法によれば、簡単でかつ低コストな構造により、トンネル間接続部の継手位置の曲げモーメントを低減することができる。
本発明の実施の形態によるトンネル接続構造を用いた大断面トンネルの施工状態を示すトンネル断面図である。 図1に示すトンネル接続構造の斜視図であって、(a)は単円トンネルと接続セグメントとがトンネル軸方向に一致して設けられた図、(b)はトンネル軸方向に半ピッチだけずらした状態の図である。 図1に示すトンネル接続構造の拡大図であって、(a)は第2単円セグメントの単円主桁を接続セグメントの接続主桁よりも手前側から見た図、(b)は接続主桁を単円主桁よりも手前側から見た図である。 接合セグメントを斜め第2接合端面側から見た斜視図である。 第2単円セグメントの接合セグメントの接続側をトンネル内周面側から見た斜視図であって、(a)は接続セグメントの接続前の状態を示す図、(b)は接続セグメントの接続後の状態を示す図である。 接続セグメントの接合セグメントの接続側をトンネル内周面側から見た斜視図である。 接続主桁及び単円主桁を接続した状態の接合セグメントを斜め第2接合端面側から見た斜視図である。 接合セグメントの第2接合端面側の一部をトンネル内空側から見た図である。 図8に示すA−A線断面図である。 図8に示すB−B線断面図であって、(a)は第2接合端面に接続セグメントを接続した状態の図、(b)は第2接合端面と接続セグメントとの接続前の状態の図である。 トンネル接続構造を用いたトンネル接続方法による施工状態を示すトンネル断面図である。 図11に続くトンネル接続方法による施工状態を示すトンネル断面図である。 トンネル接続方法によって構築された大断面トンネルの完成図である。 変形例によるトンネル接続構造の図であって、図3(a)に対応する図である。 従来のトンネル接続構造を示すトンネル断面図である。
以下、本発明の実施の形態によるトンネル接続構造およびトンネル接続方法について、図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施の形態によるトンネル接続構造は、例えば道路トンネルの分岐合流部等の大断面地下空間を築造する場合に採用され、シールド工法により先行して平行して構築される2本の単円トンネル10(10A、10B)同士の間に後行で拡幅トンネル部20を構築し、全体として略楕円形状の大断面トンネル1を構築する際に適用される。この大断面トンネル1(単円トンネルとは別のトンネル)の外殻は、2本の単円トンネル10A、10Bの外側を取り囲む形状をなしている。
単円トンネル10は、シールド掘削機(図示省略)によって掘進し、セグメントを用いて円形トンネル壁を形成するシールド工法によって構築されるシールドトンネルである。ここで、前記シールド掘削機としては、例えば切羽を密閉方式による掘削方式で、カッタ、推進ジャッキ、スキンプレートなどを備えた周知の機構を有するものが採用される。
ここで、図1のトンネル断面図は、トンネル軸方向で切羽側から発進側を見た図であって、大断面トンネル1の施工途中の状態である。
なお、図1において紙面に向けて左側に位置する一方を第1単円トンネル10Aとし、右側に位置する他方を第2単円トンネル10Bとする。
また、図1に示す大断面トンネル1、単円トンネル10、拡幅トンネル部20において、紙面に直交する方向をトンネル軸方向とし、トンネル軸方向に平行な軸線回りに周回する方向をトンネル周方向とする。また、図1に示す大断面トンネル1において、紙面左右方向をトンネル幅方向Wとする。
単円トンネル10A、10Bは、地山Gに円管状に延設されるセグメントにより構築され、互いに所定の距離をあけてほぼ平行に設けられている(図11参照)。なお、単円トンネル10A、10B同士の離間は、トンネル軸方向に沿って一定であることに限らず、施工条件に合わせて任意に変化してもよい。そして、単円トンネル10A、10Bは、それぞれ円形断面で施工され、大断面トンネル1の完成時には、当該単円トンネル10A、10B同士が互いに対向する部分のセグメント(後述する第2単円セグメント12)が解体され、大断面トンネル1の略楕円形状をなす外殻を形成する一部のセグメント(後述する第1単円セグメント11)が本設として残される構造となっている。
単円トンネル10A、10Bを構成するセグメントは、上述した大断面トンネル1の外殻の一部を構成する複数の第1単円セグメント11と、大断面トンネル1の構築時に撤去される部分を構成する複数の第2単円セグメント12と、単円セグメント11、12のトンネル周方向の一部に介挿されるとともに、大断面トンネル1の外殻のうち接続セグメント21に接続される接合セグメント30と、からなる(図2乃至図4参照)。すなわち、単円トンネル10は、複数の第1単円セグメント11、複数の第2単円セグメント12、及び一対の接合セグメント30によって、円形断面となるようにトンネル周方向に接合されている。
接合セグメント30は、単円セグメント11、12のトンネル周方向の一部に介挿されて設けられ、断面視で単円トンネル10A、10BのセンターラインC1(トンネル幅方向Wの中心を通る鉛直中心軸)よりも外側で、且つ水平中心線C2に対して略斜め45度(例えば、45度±5度)に位置している。さらに具体的には、接合セグメント30の第2接合端面32がトンネル周方向でセンターラインC1からの距離L1が30度の位置となっている。そのため、単円トンネル10におけるトンネル周方向に占める割合は、本実施の形態において、第1単円セグメント11が第2単円セグメント12の1/3程度となっている。なお、上記では接合セグメント30を略斜め45度の位置としているが、これに限らず、例えば略斜め30度〜60度の範囲に設定することが可能である。
第1単円セグメント11は、地山側の外周面と内空側の内周面との四隅を覆う鋼材から形成されている円弧板状枠体と、この円弧板状枠体の外周面に円筒周面形状に湾曲されて溶接されているスキンプレートと、円弧板状枠体の内部に打設されているコンクリートとから概略構成されている合成セグメントが用いられる。そして、大断面トンネル1の外殻の左右両側部に位置するように一対の単円トンネル10A、10Bのそれぞれに配置されている。単円トンネル10のうち第1単円セグメント11が配置される部分のトンネル周方向の両端部のそれぞれに接合セグメント30が接合されている。
なお、第1単円セグメント11は、4つの側面を覆う鋼材にはボルト接合用のボルトボックスが設けられており、このボルトボックスを使用してトンネル周方向及びリング方向に隣接するセグメントに対してボルト締結により接合される。
第2単円セグメント12は、図5(a)、(b)に示すように、トンネル周方向に沿って延在される複数本(ここでは3本)の単円主桁13と、これら単円主桁13の外周面に円筒周面形状に湾曲されて溶接されるスキンプレート14と、単円主桁13のトンネル周方向の端部に設けられた接続板15と、トンネル軸方向に連続して接続板15に設けられた単円シール溝16A及び単円シール溝16Aに沿って連続して設けられる単円シール材16Bによって構成された第1シール構造16と、を備えた鋼製セグメントが用いられ、接合セグメント30を介して第1単円セグメント11(図1参照)に対して構築後に撤去することが可能に接合されている。
なお、図5(b)に示す二点鎖線は、接続セグメント21を接合セグメント30に接続する際において、第2接合端面32側で単円主桁13同士の間の一部を取り除いて形成される切欠部15aと、取り外されるスキンプレート14とを示している。
ここで、接合セグメント30の具体的な構成について説明する前に、拡幅トンネル部20について説明する。
図1に示す拡幅トンネル部20は、2本の単円トンネル10A、10Bの外側で、それら単円トンネル10A、10B同士の上側と下側で接続する扁平円弧板状で一定の厚みで湾曲されたアーチ形状の接続セグメント21(21A、21B)を設けた状態で、上側接続セグメント21Aと下側接続セグメント21Bとの間の領域20Aである。この領域20Aの地山G1は、上下の接続セグメント21A、21Bがそれぞれ単円トンネル10A、10Bに接続されて設置された後、ショベル等の掘削機械を用いて掘削されることになる。
接合セグメント30に接続される接続セグメント21A、21Bは、それぞれトンネル周方向に沿って複数に分割されている。分割されている個々の接続セグメント21A、21Bは、図6に示すように、トンネル周方向に沿って延在される複数本(ここでは2本)の接続主桁22と、これら接続主桁22の外周面に扁平円周面形状に湾曲されて溶接されるスキンプレート23と、接続主桁22のトンネル周方向の端部に設けられた接続板24と、トンネル軸方向に連続して接続板24に設けられた接続シール溝25A及び接続シール溝25Aに沿って連続して設けられる接続シール材25Bによって構成された第2シール構造25と、を備えた鋼製セグメントが用いられ、単円トンネル10のセグメント(第1単円セグメント11、第2単円セグメント12、接合セグメント30)と同じ幅寸法となっている(図2(a)参照)。
また、接合セグメント30に接続される接続セグメント21A、21Bに設けられるスキンプレート23は、それ以外の接続セグメントに設けられるスキンプレートよりも板厚を厚くしたり、補強材を設けること等によって補強されることが望ましい。それは接続主桁22と単円主桁13がオーバーラップする範囲では、トンネル軸方向に渡す縦リブ(図示しない)を設けることができないため、他のセグメントに比べてスキンプレートの強度が不足するためである。
接続セグメント21A、21Bは、図1に示すように、大断面トンネル1の楕円形状をなす外殻のうち天端部分と下盤部分に配置されている。すなわち、上側接続セグメント21Aは突曲面を上側に向けて配置され、下側接続セグメント21Bは突曲面を下側に向けて配置されている。
図4及び図7に示すように、接合セグメント30は、地山側の外周面と内空側の内周面との四隅を覆う鋼材から形成されている枠体33と、枠体33の外周面に円筒周面形状に湾曲されて溶接されているスキンプレート34と、から概略構成された鋼製セグメントからなる。この接合セグメント30は、第1単円セグメント11と第2単円セグメント12とのセグメントピース間に介在し、トンネル周方向における一端の第1接合端面31で第1単円セグメント11の接合面11a(図1参照)に接続し、他端の第2接合端面32で第2単円セグメント12の接合面12a(図3(a)参照)及び接続セグメント21の接合面21a(図3(b)参照)を同時に接続することが可能な構成となっている。
ここで、図2(a)は、単円トンネル10の第1単円セグメント11、接合セグメント30、及び接続セグメント21の接合構造を示しており、第2単円セグメント12が撤去された状態(図13参照)を示している。
なお、図2(a)において、単円トンネル10のセグメントピッチと接続セグメント21のセグメントピッチとをトンネル軸方向に一致させた構成となっているが、これに限定されることはない。例えば、図2(b)に示すように、単円トンネル10と接続セグメント21のピッチをトンネル幅方向で半ピッチだけずらした位置に設けるようにすることも可能である。
図3(a)、(b)、及び図4に示すように、接合セグメント30は、上述したように第1接合端面31と第2接合端面32を有し、第2接合端面32の下側部分からトンネル周方向の外側に向けて突出する凸部35が設けられている。この凸部35の地山側の外周面35aには、接続セグメント21が当接されている。
第1接合端面31には、第1単円セグメント11の接合面に対してボルト接合可能な図示しないボルトボックスが設けられている。
また、第2接合端面32には、図7及び図8に示すように、第2単円セグメント12の3本の単円主桁13と接続セグメント21の2本の接続主桁22とがトンネル軸方向に交互にずれた位置で接続される。すなわち、第2接合端面32には、単円主桁13用のボルト孔32aが設けられる単円主桁接合部32Aと、接続主桁22用のボルト孔32aが設けられる接続主桁接合部32Bとが、それぞれ単円主桁13と接続主桁22に対応する位置に設けられている。これにより、単円主桁13及び接続主桁22は、第2接合端面32に対してボルトにより着脱可能に接続されるようになっている。なお、図7では、見易くするために接続セグメント21のスキンプレート23、及び第2単円セグメント12のスキンプレート14が省略されている。
接合セグメント30には、図8、図9及び図10に示すように、トンネル周方向の中間部分には、第2接合端面32に対向するエンドプレート36が設けられ、第2接合端面32を構成する接合プレートと、エンドプレート36とを連結する補剛プレート37(補剛材)が設けられている。補剛プレート37は、面方向を接合セグメント30のスキンプレート34と略平行にして配置されている。
また、補剛プレート37のトンネル半径方向の位置を接続セグメント21の接続主桁22が設置される領域の位置とすることで、トンネル周方向の軸力を良好に伝達することが可能となる。なお、補剛プレート37は、鋼製に限定するものではなく、コンクリート製や鋼・コンクリート製でも良い。さらに、補剛プレート37、エンドプレート36、及びスキンプレート34で囲まれた空間にコンクリートを充填する構造であっても良い。
また、図4及び図10(a)、(b)に示すように、接合セグメント30の第2接合端面32には、トンネル軸方向に連続して設けられる接合シール溝38Aと、この接合シール溝38Aに沿って連続して設けられる接合シール材38Bと、によって構成される第3シール構造38を有している。
そして、接合シール材38Bと、単円シール材16B及び接続シール材25Bとは、それぞれのセグメント同士の接続状態において、同一のトンネル半径方向位置であって、セグメント外周寄りの位置に配置されている。
次に、上述したトンネル接続構造を用いたトンネル接続方法と、トンネル接続構造の作用について、図面に基づいて詳細に説明する。
ここでは、図1に示すように、シールド工法により先行して構築される2本の単円トンネル10A、10Bを施工し、この単円セグメントに対して、大断面トンネル1の拡幅トンネル部20の接続セグメント21を接続する施工方法について説明する。
図11に示すように、先ず、先行して2本の単円トンネル10A、10Bを施工する。これら単円トンネル10A、10Bのそれぞれは、通常のシールド工法が採用され、立坑などの発進坑から所定外径のシールド掘削機により掘進させ、その掘進と同時に掘削機本体のシールド内で単円セグメント11、12を組み立てられてシールドトンネルとして構築される。
このとき、単円トンネル10のトンネル周方向の一部(上述した略斜め45度の位置の2箇所)に接合セグメント30を介挿し、図2(a)、図3(a)、及び図7に示すように、接合セグメント30における第2接合端面32の単円主桁接合部32Aに第2単円セグメント12の単円主桁13をボルトにより接続してリング状の単円トンネル10を構築する。なお、2本の単円トンネル10A、10Bは、2本並行で同時に掘進してもよいし、いずれか一方のトンネルを先行させて掘進させてもよい。
このとき構築される単円トンネル10は、接合セグメント30に接続される第2単円セグメント12が図5(a)に示すようにスキンプレート14を有するセグメントが接続されているため、従来のように特殊な切欠部が設けられた複雑な構造のセグメントに比べて簡単な構造ですみ、切欠部を設けたセグメントのような過大な曲げモーメントが作用することがない構造となっている。
また、このとき、単円トンネル10における地山側のトンネル外周面位置を一致させた切欠部の無い構造となり、トンネル周方向に連結される個々の単円セグメント11、12同士の外周面が全周にわたって滑らかに連続するため、偏心に伴う曲げが作用することばく、過大な曲げモーメントが作用しない構造をより確実に実現することができる。
次に、図12に示すように、各単円トンネル10A、10Bのそれぞれの上下2箇所に配置される接合セグメント30に、接続セグメント21(21A、21B)を接続する(図13参照)。具体的には、隣接する単円トンネル10A、10Bを構築後、上記接続セグメント21の設置領域に、各単円トンネル10A、10Bの内空側から周辺地山に向けて地山改良剤等の薬液や液体窒素等を注入して地山改良を行い、接続セグメント21を設置するために適当な領域の地山を掘削した後に、既設の単円トンネル10A、10Bの接合セグメント30に接続される第2単円セグメント12のスキンプレート14を撤去する。
ここでは、図5(b)に示すように、隣接する単円主桁13同士の間の接続板15の一部をガス切断などで取り除いて切欠部15aを形成するとともに、スキンプレート14を取り外す。この切欠部15aを形成することで、接合セグメント30における第2接合端面32の接続主桁接合部32Bと単円トンネル10の外方とが連通された状態となる。
続いて、図7に示すように、接続セグメント21の2本の接続主桁22をそれぞれ第2単円セグメント12の単円主桁13同士の間に配置させ、接続主桁22の接続板24を接続主桁接合部32Bにボルト接合する(図1参照)。これにより、第2接合端面32において、単円主桁13が接続されていないトンネル軸方向にずれた位置で互いに干渉することなく接続主桁22が接続され、断面が楕円形状の大断面トンネル1の外殻部が構築されることになる。
このように、接合セグメント30の第2接合端面32に接続されている第2単円セグメント12のスキンプレート14が取り外されていないときには、単円セグメント11、12及び接合セグメント30のみでトンネルとして機能させることができる。そして、接合セグメント30を第2接合端面32に接続する直前にのみ、スキンプレート14を取り外すことで、接続主桁22の第2接合端面32への接続部分の領域が開放され、その接続主桁22を第2単円セグメント12のスキンプレート14に干渉することなく接続することができる。
しかも、接合セグメント30に接続セグメント21が接続された後でも、接合セグメント30と接続セグメント21のそれぞれのトンネル外周面に位置するスキンプレート23、34同士がトンネル周方向に連設し、両スキンプレート23、34間に隙間が形成されないので、地下水がトンネル内空側へ浸水することを防止することが可能となる。
また、本実施の形態では、第2接合端面32に接続される単円主桁13と接続主桁22がトンネル軸方向に交互に配置されているので、単円主桁13と接続主桁22とがトンネル軸方向にバランス良く配置されることとなり、曲げモーメントの安定性を高めることができる。
また、接続セグメント21を接合セグメント30の第2接合端面32に接続する前に、第2単円セグメント12と接合セグメント30の第2接合端面32との間に設けられた単円シール材16B、接合シール材38B同士が同一のトンネル半径方向位置においてトンネル軸方向に連続して当接することになる。さらに、第2接合端面32に接続セグメント21が接続された後、取り外された第2単円セグメント12の接続板15の切欠部15aの代わりに介挿された接続セグメント21の端面に備えられた接続シール材25Bと、残置された単円主桁に備えられた単円シール材16Bと、がトンネル軸方向に連続し、単円シール材16B及び接続シール材25Bと、接合シール材38Bとが同一のトンネル半径方向位置においてトンネル軸方向に連続して当接することになる。
そのため、拡幅トンネル部の接続前後で地下水がトンネル内空側へ浸水することを防止することが可能となる。
次いで、図1に示すように、上下の接続セグメント21A、21Bを各単円トンネル10A、10Bに接続した後、拡幅トンネル部20において接続セグメント21と2本の単円トンネル10A、10Bの第2単円セグメント12との間の領域20Aの地山G1を掘削する。このとき、接合セグメント30の第2接合端面32に接続セグメント21が接続されるので、その接合部分の周辺地山の安定性を確保した後に、大断面トンネル1の内部に存在する接合セグメント30に接続される接続板15を除く第2単円セグメント12を取り外して撤去する。これにより、図13に示すように、撤去されずに地山内に残った第1単円セグメント11と接続セグメント21A、21Bとによって外殻を形成させた大空間地下空間(大断面トンネル1)が構築される(図2(a)参照)。
このように本実施の形態では、図1に示すように、接合セグメント30の第2接合端面32に単円トンネル10A、10Bの第2単円セグメント12と、拡幅トンネル部20の接続セグメント21A、21Bとの両方を同時に、且つそれぞれの単円主桁13、接続主桁22同士を干渉させることなく接続することができる。そのため、2本の単円トンネル10A、10Bをそれぞれ安定させた状態のまま、第1単円セグメント11の一部に接合セグメント30を介して接続セグメント21A、21Bを接続することができる。
そして、本実施の形態では、第2接合端面32を構成する接合プレートとエンドプレート36とを連結する補剛プレート37が設けられているので、補剛プレート37は、第2接合端面32自体の変形を抑えることができるのは勿論、接続セグメント21や第2単円セグメント12によるトンネル周方向の軸力を、接合セグメント30の前記接合プレートに設けた補剛プレート37からエンドプレート36を介して単円トンネル10全体にトンネル周方向に効率よく伝達することができる利点がある。
また、本実施の形態では、単円主桁13及び接続主桁22のそれぞれには、第2接合端面32に接続する端部にボルト孔を有する接続板15、24が設けられているので、第2接合端面32に対して単円主桁13及び接続主桁22をボルト接合により簡単に、且つ短時間で取り付けて接続することができるので、効率よく施工を行うことが可能となる。
なお、接続セグメント21を接合セグメント30の第2接合端面32に接続した後に、前記第2接合端面32の下側部分からトンネル周方向の外側に向けて突出する凸部35の外周面側に向かって、第2接合端面32に接続される単円主桁13を現場で迅速に撤去するため、第2接合端面32の方向をトンネル法線方向よりも傾けて設置し、クサビ形状がさらに大きくなるような形状で設置しておくとよい。このようにしておくと接続セグメント21を現場で設置する場合にも、第2接合端面32に対する位置合わせが容易になり都合が良い。
また、先に設置したトンネルには外圧によりトンネル周方向に軸圧縮力が働いているため、トンネルの一部のセグメントを撤去する際に抵抗が生じて作業しにくくなる。そのため、第2接合端面32の向かい合う接続板の表面が滑り易い素材の面材(例えばフッ素樹脂板)を予め設置しておくことで、単円主桁13の撤去がより容易になる。
さらに、本実施の形態では、図3(a)及び図7に示すように、接合セグメント30の第2接合端面32の下側部分に凸部35が形成され、凸部35の地山側の外周面35aに第2単円セグメント12の単円主桁13のトンネル内空側が当接しているので、接合セグメント30が単円トンネル10A、10Bの上側に位置し、接合セグメント30の第2接合端面32に第2単円セグメント12だけでなく接続セグメント21も接続された場合には、その第2接合端面32の部分に作用する曲げモーメントが大きくなるが、第2接合端面32に接続される単円主桁13が凸部35の外周面35aに当接して、単円主桁13の荷重を接合セグメント30全体で負担することができる。そのため、第2接合端面32の部分に作用する曲げモーメントを抑制することができ、トンネルの安定性を確保することができる。
さらにまた、本実施の形態では、単円トンネル10の接合セグメント30と接続セグメント21との間の接続位置を、楕円形状の大断面トンネル1におけるトンネル外側の位置にすることで、トンネル断面を大きく膨らませることなく楕円形に近い形状にすることが可能となり、接合セグメント30との継手部に発生する曲げモーメントを低減することができる。
以上、本発明によるトンネル接続構造およびトンネル接続方法の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施の形態では、2本の単円トンネル10A、10B同士を拡幅トンネル部20で連結して楕円形状の大断面トンネル1を構築する場合に本トンネル接続構造を適用しているが、このような適用例に限定されることはなく、例えば、1本の単円トンネル10に対して接続セグメントを備えて形成される拡幅部を設けるような場合にも適用することができる。
また、単円トンネル10のセグメントの構成として、本実施の形態のように接合セグメント30を除いて合成セグメントからなる第1単円セグメント11と鋼製セグメントからなる第2単円セグメント12の二種類を備えているが、これに限定されることはなく、トンネル全周にわたって全てのセグメントが鋼製セグメントであってもかまわない。
また、接合セグメント30を設ける数量は、本実施の形態では1本の単円トンネル10のトンネル周方向において2箇所としているが、1箇所であってもかまわない。
さらに、接合セグメント30の具体的な構成として、エンドプレート36や補剛プレート37の形状、厚さ、取り付け位置等は適宜変更することができ、省略することも可能である。
また、接合セグメント30における第2接合端面32と単円主桁13及び接続主桁22との接続がボルト・ナットによる接合であることに制限されず、例えばワンタッチ式のボルト接合等の他の接続手段を採用してもよい。そして、第2接合端面32は、単円主桁13及び接続主桁22のそれぞれの本数、大きさ等の構成に合わせた接合面に適宜設定することが可能である。
さらに、接合セグメント30として、本実施の形態では凸部35が形成されているが、この突出長などの構成は適宜変更することができるし、省略することも可能である。
さらに、本実施の形態では、接合セグメントのトンネル周方向の中間部分に第2接合端面に対向するエンドプレート36を設けた構成としているが、エンドプレート36はこの位置であることに制限されることはない。例えば、図14に示すように、第1接合端面31をエンドプレート36と兼ね、補剛プレート37のトンネル周方向の長さを大きく取る構成とすることも可能である。
1 大断面トンネル
10、10A、10B 単円トンネル
11 第1単円セグメント
12 第2単円セグメント
13 単円主桁
14 スキンプレート
16 第1シール構造
16A 単円シール溝
16B 単円シール材
20 拡幅トンネル部
21、21A、21B 接続セグメント
22 接続主桁
23 スキンプレート
25 第2シール構造
25A 接続シール溝
25B 接続シール材
30 接合セグメント
31 第1接合端面
32 第2接合端面
36 エンドプレート
37 補剛プレート(補剛材)
38 第3シール構造
38A 接合シール溝
38B 接合シール材

Claims (14)

  1. 先行して構築される単円トンネルを構成する単円セグメントに対して、該単円トンネルとは別のトンネルを構成する接続セグメントを接続するためのトンネル接続構造であって、
    前記単円セグメントのトンネル周方向の一部に介挿されて設けられるとともに、トンネル周方向の一端の第1接合端面に前記単円セグメントが接続され、他端の第2接合端面に前記接続セグメントの接続主桁及び前記単円セグメントの単円主桁の両方が接続される接合セグメントを備え、
    該接合セグメントの前記第2接合端面には、前記単円主桁と前記接続主桁とがトンネル軸方向にずれた位置で接続されることを特徴とするトンネル接続構造。
  2. 前記第2接合端面に接続される前記単円主桁と前記接続主桁は、少なくとも一方が複数設けられ、
    前記単円主桁と前記接続主桁がトンネル軸方向に交互に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のトンネル接続構造。
  3. 前記接合セグメントと、該接合セグメントの前記第1接合端面及び前記第2接合端面に接続される単円セグメントとは、それぞれトンネル半径方向における地山側の外周面位置がトンネル周方向において一致していることを特徴とする請求項1又は2に記載のトンネル接続構造。
  4. 前記接合セグメントのトンネル周方向の中間部分または前記第1接合端面には、前記第2接合端面に対向するエンドプレートが設けられ、
    前記第2接合端面を構成する接合プレートと、前記エンドプレートとを連結する補剛材が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のトンネル接続構造。
  5. 前記単円主桁及び前記接続主桁には、前記第2接合端面に接続する端部にボルト孔を有する接続板が設けられ、
    該接続板を前記第2接合端面に当接させてボルトで連結されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のトンネル接続構造。
  6. 前記第2接合端面に接続される前記単円主桁は、前記接続セグメントが前記第2接合端面に接続された後の状態において、前記第2接合端面に対して着脱可能に接続されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のトンネル接続構造。
  7. 前記第2接合端面の下側部分からトンネル周方向の外側に向けて突出する凸部が形成され、
    該凸部の地山側の外周面には、少なくとも前記接続セグメントが当接していることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のトンネル接続構造。
  8. 前記接合セグメントの前記第2接合端面と、該第2接合端面に接続される前記単円セグメントの端面には、それぞれ同一のトンネル半径方向位置に接合シール溝、及び単円シール溝がトンネル軸方向に連続して設けられ、これらシール溝に沿って接合シール材及び単円シール材が連続して備えられ、該接合シール材と該単円シール材同士がトンネル軸方向に連続して当接し、
    前記第2接合端面に接合される前記接続セグメントに設けられた接続板には、接続シール溝が前記単円シール溝と同一のトンネル半径方向位置に連続して設けられ、前記接続シール溝に沿って接続シール材が連続して備えられ、前記第2接合端面に接続される前記単円セグメントの単円シール材と前記接続セグメントの接続シール材とがトンネル軸方向に連続するととともに、前記接合シール材に当接したシール構造を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のトンネル接続構造。
  9. 前記接合セグメントと前記接続セグメントとに備えられたスキンプレートは、互いにトンネル周方向に連設されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のトンネル接続構造。
  10. 前記別のトンネルは、近接する2本の前記単円トンネルを連結して構成される楕円形状のトンネルであり、
    前記接続セグメントが前記2本の単円トンネルのそれぞれの単円セグメントに前記接合セグメントを介して連結されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のトンネル接続構造。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載のトンネル接続構造を用いたトンネル接続方法であって、
    前記単円セグメントのトンネル周方向の一部に前記接合セグメントを介挿し、該接合セグメントの前記第1接合端面及び第2接合端面に前記単円主桁を接続してリング状の単円トンネルを構築する工程と、
    前記第2接合端面の前記単円主桁を接続していないトンネル軸方向にずれた位置に、前記接続セグメントの前記接続主桁を接続する工程と、
    を有することを特徴とするトンネル接続方法。
  12. 前記接続セグメントを前記接合セグメントの第2接合端面に接続する前に、
    前記第2接合端面に接続されている単円セグメントのスキンプレートの一部又は全てを取り外すことを特徴とする請求項11に記載のトンネル接続方法。
  13. 前記第2接合端面に前記接続セグメントが接続された後、前記第2接合端面に接続されている単円セグメントの前記単円主桁を撤去することを特徴とする請求項11又は12に記載のトンネル接続方法。
  14. 前記接続セグメントを前記接合セグメントの前記第2接合端面に接続する前に、前記単円セグメントと該接合セグメントの該第2接合端面との間に設けられたシール材同士が同一のトンネル半径方向位置においてトンネル軸方向に連続して当接し、
    該第2接合端面に該接続セグメントが接続された後、取り外された前記単円セグメントの接続板の代わりに介挿された前記接続セグメントの端面に備えられたシール材と、残置された該単円主桁に備えられた前記シール材と、がトンネル軸方向に連続し、
    前記単円セグメント及び前記接続セグメントに備えられたシール材と、前記接合セグメントに備えられたシール材同士が同一のトンネル半径方向位置においてトンネル軸方向に連続して当接することを特徴とする請求項11乃至13のいずれか1項に記載のトンネル接続方法。
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