JP2008240196A - 滑り止め機能を持つダブルラッセル編地及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】 滑り止め機能とクッション機能を発揮すると共に、ダブルラッセル編地表面から剥げ落ちにくい発泡合成樹脂膜からなる滑り止め材が形成された、ダブルラッセル編地を提供する。
【解決手段】 このダブルラッセル編地は、表地と裏地、及びこの表地と裏地とを繋ぐ連結糸で構成されている。表地及び/又は裏地は、略六角形状又は略菱形状の透かし目を持つメッシュ状組織となっている。メッシュ状組織を構成している編糸を略囲繞する状態で発泡合成樹脂膜が形成されている。そして、編糸表面と発泡合成樹脂膜との間に空洞が設けられている。一方、メッシュ状組織を構成している透かし目の箇所には合成樹脂膜が形成されていない。発泡合成樹脂膜の発泡は、熱膨張性マイクロカプセルが膨張することによって生じている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、少なくとも片面に発泡合成樹脂膜を形成して滑り止め機能を付与したダブルラッセル編地及びその製造方法に関し、特に、各種クッション材又は滑り止めシートとして使用するのに適したダブルラッセル編地及びその製造方法に関するものである。
ダブルラッセル編地は、表地と裏地、及びこの両者を繋ぐ連結糸で構成されており、立体編物とも呼称されるものである。したがって、通気性、通水性、嵩高性及び垂直に起立している連結糸による弾力性のため、クッション材として用いられている。たとえば、絨毯や敷物の下に、ダブルラッセル編地を敷き、絨毯や敷物に更にクッション性を付与すると共に、床と絨毯や敷物の間の通気性を良好にして、湿気たり黴が生えたりするのを防止している。
しかしながら、ダブルラッセル編地の表面は、合成樹脂製マルチフィラメント又はモノフィラメントよりなる編糸で構成されているため、滑りやすいということがあった。このため、ダブルラッセル編地表面にシリコーンゴム等のゴム系材料をコーティングして、滑り止め機能を発揮させることが提案されている(特許文献1)。また、立体編物であるダブルラッセル編地ではなく、平面的な編織物の両面に、熱膨張性マイクロカプセルを含有したゴム系材料を塗布して、滑り止めシートを得ることも提案されている(特許文献2)。
特開2004−162204公報(特許請求の範囲、段落番号0030) 特開平9−183177号公報(特許請求の範囲、段落番号0006及び0012)
特許文献1及び2には、滑り止め機能を発揮するゴム系材料を、どのようにして、ダブルラッセル編地又は平面的な編織物に塗布するのかについて、全く記載されていない。そこで、本発明者は、ゴム系・非ゴム系材料を問わず、また溶剤系・非溶剤系・水系を問わず、種々の材料を用い、種々の方法で滑り止め機能を持つシートを得ることを試みた。この結果、ダブルラッセル編地表面に、熱膨張性マイクロカプセルを含有した水性樹脂エマルジョンを塗布すると、ダブルラッセル編地表面に特異な形態で、滑り止め機能を有する合成樹脂膜が形成されることを見出した。すなわち、編糸と合成樹脂膜との間で新たにクッション機能を発揮されると共に、滑り止め機能をも発揮することを見出した。本発明は、このような知見に基づいてなされたものである。
すなわち、本発明は、表地と裏地、及び該表地と該裏地とを繋ぐ連結糸で構成され、該表地と該裏地の少なくともいずれか一方は、略六角形状又は略菱形状の透かし目を持つメッシュ状組織であるダブルラッセル編地において、該メッシュ状組織を構成している編糸を略囲繞する状態で発泡合成樹脂膜が形成され、かつ、該編糸表面と該発泡合成樹脂膜との間に空洞が設けられており、該メッシュ状組織を構成している透かし目の箇所には合成樹脂膜が形成されていないことを特徴とする滑り止め機能を持つダブルラッセル編地に関するものである。
また、本発明は、上記ダブルラッセル編地を製造する方法に関するものでもあり、その要旨は、表地と裏地、及び該表地と該裏地とを繋ぐ連結糸で構成され、該表地と該裏地の少なくともいずれか一方は、略六角形状又は略菱形状の透かし目を持つメッシュ状組織であるダブルラッセル編地を準備する工程と、該メッシュ状組織を構成している編糸表面のみに、熱膨張性マイクロカプセルを含有する水性樹脂エマルジョンを塗布する工程と、塗布後に、水性樹脂エマルジョンを乾燥させると共に、熱膨張性マイクロカプセルを膨張させる工程と、を具備することを特徴とする滑り止め機能を持つダブルラッセル編地の製造方法というものである。
本発明で用いるダブルラッセル編地は、ダブルラッセル編機によって編成され、表地と裏地、及びこの両者を繋ぐ連結糸で構成されてなるものであり、従来周知のものである。ダブルラッセル編地には、表地及び裏地の編組織として種々のものがある。たとえば、二本以上の鎖編糸で編成された編糸によって、略六角形状又は略菱形状の透かし目を持つメッシュ状の組織のものや、鎖編糸と挿入糸とで編成されたプレーンな組織のものもある。本発明では、表地と裏地のいずれか一方又は両方に、前記したメッシュ状の組織のものを採用する。たとえば、表地にメッシュ状組織を採用し、裏地にプレーンな組織を採用してもよいし、その逆であってもよい。また、表地と裏地の両方にメッシュ状組織を採用してもよい。
本発明に用いるダブルラッセル編地には、表地及び/又は裏地の編糸中に、バインダーフィラメントを混入させておくのが好ましい。バインダーフィラメントとしては、低融点融着繊維が用いられる。たとえば、低融点成分を鞘とし、高融点成分を芯とした芯鞘型繊維が用いられる。低融点成分及び高融点成分の組み合わせとしては、低融点ポリエステル/高融点ポリエステルや低融点ナイロン/高融点ナイロン等が用いられる。具体的には、商品名「メルティ」(ユニチカファイバー株式会社製)やフロールM(同前)等が用いられる。このバインダーフィラメントを混入させた後、加熱処理することによって、表地及び/又は裏地の編糸を構成する各フィラメント間が融着される。これによって、表地及び/又は裏地の形態安定性が向上し、ひいてはダブルラッセル編地全体の形態安定性も向上して、水性樹脂エマルジョンの塗布を均一に行えるという利点がある。
本発明では、メッシュ状組織となっている表地及び/又は裏地の編糸表面に、発泡合成樹脂膜が形成されている。したがって、編糸の存在しない、略六角形状や略菱形状の透かし目の箇所には、発泡合成樹脂膜又はその他の合成樹脂膜は形成されていない。透かし目に合成樹脂膜が形成されると、ダブルラッセル編地の特徴である通水性や通気性が低下するからである。
発泡合成樹脂膜とは、内部に気泡を持つ合成樹脂膜のことである。気泡は、どのようにして形成されてもよいが、本発明に係る製造方法によれば、熱膨張性マイクロカプセルが膨張することによって形成されることとなる。つまり、熱膨張性マイクロカプセルを加熱して、マイクロカプセルの外殻を膨張させることにより、膨張マイクロカプセルの内包部が気泡となる。また、マイクロカプセルが膨張して外殻が破れた場合であっても、内包されていたガスが合成樹脂膜中に残存すれば、それが気泡となる。
発泡合成樹脂膜は、メッシュ状組織を構成している編糸を略囲繞する状態で設けられている。ここで、編糸を略囲繞するとは、表地及び/又は裏地を構成している編糸表面を完全に覆い、一部はこの編糸裏面まで回り込んでいるという意味である。具体的には、図1及び図2 に示したとおりである。そして、この編糸表面と発泡合成樹脂膜との間には、空洞が設けられており、編糸裏面に回り込んでいる発泡合成樹脂膜は、編糸と結合している。したがって、発泡合成樹脂膜は、編糸表面との間に空洞を保持しながら、編糸から脱落することなく、編糸に付着した状態となっているのである。
周知のダブルラッセル編地に、前述した状態の発泡合成樹脂膜を形成する好ましい方法は、以下のとおりである。まず、熱膨張性マイクロカプセルを含有する水性樹脂エマルジョンを準備する。熱膨張性マイクロカプセルとは、加熱したときにガス化する液体物質を、熱可塑性樹脂の殻壁で内包したプラスチック微小球(粒径は10〜30μm程度)のことであり、加熱により殻壁内部のガス圧が増し同時に熱可塑性樹脂の殻壁が軟化することで膨張するものである。加熱したときにガス化する液体物質としては、低沸点炭化水素や芳香族炭化水素等の有機溶剤、又はアジト化合物やヒドラジド化合物等の分解ガス発生物質等が用いられる。有機溶剤の場合は、加熱することにより、揮発してガス化する。また、分解ガス発生物質は、加熱することにより、化合物が分解して、炭酸ガスや窒素ガス等を発生しガス化する。具体的に用いられる熱膨張性マイクロカプセルとしては、エクスパンセル(ケマ・ノーベル社製)、マイクロスフェアーF50、マイクロスフェアーF60(松本油脂製薬社製)、アドバンセルEM(積水化学工業社製)等が用いられる。また、予め水性合成樹脂エマルジョンと熱膨張性マイクロカプセルとが混合されている、フォーミングバインダーSTR728(松井色素化学工業所社製)を用いることもできる。
水性合成樹脂エマルジョンとしては、酢酸ビニルホモポリマーエマルジョン、酢酸ビニルコポリマーエマルジョン、エチレン−酢酸ビニル共重合エマルジョン、アクリル系エマルジョン、アクリル−スチレン系共重合エマルジョン、塩化ビニリデンエマルジョン、ウレタン系エマルジョン、ポリオレフィン系エマルジョン等が用いられる。水性合成樹脂エマルジョンは、それを塗布して乾燥すると、水分が蒸発すると共に、重合体粒子が凝集して皮膜を形成するものである。熱膨張性マイクロカプセルを含有する水性樹脂エマルジョンは、市販の水性合成樹脂エマルジョンに、市販の熱膨張性マイクロカプセルを添加混合すれば、容易に得ることができる。また、この際、架橋剤、顔料、防黴剤、香料、抗菌剤等の任意成分を添加混合してもよい。熱膨張性マイクロカプセルの添加量は、任意であるが、一般的には0.01〜1質量部程度である。
ダブルラッセル編地の表地及び/又は裏地であって、メッシュ状組織を構成している編糸表面に、熱膨張性マイクロカプセルを含有する水性樹脂エマルジョンを塗布する。塗布量は、編糸表面に十分にエマルジョンが付着する程度であって、連結糸や裏面には水性樹脂エマルジョンが流動していかない程度に、適宜調整する。また、この塗布は、表地及び/又は裏地全面に施してよいし(もちろん、透かし目の箇所には塗布しない。)、部分的にストライプ状や千鳥模様状に塗布してもよい。ここで、熱膨張性マイクロカプセルを含有する水性樹脂エマルジョンの粘度は、15000〜20000cp(25℃、B型粘度計にて測定)程度であるのが好ましい。粘度が15000cp未満になると、編糸表面に塗布しても、水性樹脂エマルジョンが編糸表面に滞留せず、連結糸等を通って裏面まで流動してしまう傾向が生じる。また、粘度が20000cpを超えると、編糸表面に均一に付着しにくくなる傾向が生じる。編糸表面への塗布は、従来公知の方法で行うことができるが、グラビアロールに転写された水性樹脂エマルジョンを、編糸表面に再転写して行うのが好ましい。この方法により、比較的均一に、水性樹脂エマルジョンを編糸表面に塗布することができる。
水性樹脂エマルジョンを塗布した後、乾燥工程に導入する。乾燥温度は任意であるが、一般的に、100〜140℃程度であるのが好ましい。乾燥温度が100℃未満であると、水性樹脂エマルジョンから水分を蒸発させて皮膜形成するのに長時間必要になったり、熱膨張性マイクロカプセルが十分に膨張しない傾向となる。また、乾燥温度が140℃にを超えると、水性樹脂エマルジョンによる皮膜形成よりも、熱膨張性マイクロカプセルの膨張が先行し、皮膜表面があばた状になる傾向が生じる。つまり、乾燥温度及び乾燥時間については、皮膜形成とマイクロカプセルの膨張とのバランスを考慮して、適宜調整する。
本発明は、ダブルラッセル編地の表地及び/又は裏地のメッシュ状組織の編糸表面に、熱膨張性マイクロカプセルを含有する水性樹脂エマルジョンを塗布する点が特徴である。メッシュ状組織の編糸表面に水性樹脂エマルジョンを塗布するので、水性樹脂エマルジョンは平面方向に流動せずに、編糸の裏面に流動し、一部連結糸に到達する。これによって、編糸が発泡合成樹脂膜で略囲繞された状態を現出することができる。また、水性樹脂エマルジョンを使用しているので、皮膜形成は重合体粒子の凝集により行われ、この凝集の際にマイクロカプセルが膨張する。したがって、凝集と膨張とのバランスにより、合成樹脂膜に適度の気泡が発生すると共に、合成樹脂膜自体の体積が増加してゆく。合成樹脂膜は、編糸を略囲繞した状態となって、編糸裏面では連結糸に付着しているので、体積の増加分によって、編糸表面側から上方(連結糸の反対方向)へ持ち上がり、合成樹脂膜と編糸表面の間に空洞が生じるのである。
以上のようにして得られた滑り止め機能を持つダブルラッセル編地は、その表地及び/又は裏地のメッシュ状組織を構成している編糸表面に、図1及び図2に示した状態の発泡合成樹脂膜を有している。したがって、この発泡合成樹脂膜が滑り止め機能を発揮するのである。表地及び裏地の両者に発泡合成樹脂膜を設けた、滑り止め機能を持つダブルラッセル編地は、床と絨毯や敷物の間に敷いて、絨毯や敷物の滑りを防止すると共に、適度なクッション性を与える。また、表地又は裏地のいずれか一方に発泡合成樹脂膜を設けたものは、合成樹脂膜が椅子の座部や背もたれ部に当接するようにして置き敷きして用いれば、人が座ったときに、ダブルラッセル編地が滑りにくく、しかも適度なクッション性及び通気性を与え、好ましいものである。
本発明に係る滑り止め機能を持つダブルラッセル編地は、表地及び/又は裏地に設けた発泡合成樹脂膜が、表地及び/又は裏地のメッシュ状組織を構成している編糸表面と密着せずに、編糸表面と発泡合成樹脂膜との間に空洞が形成されていると共に、合成樹脂膜自体も発泡しているため、滑り止め機能と共にクッション性を更に向上させうるという効果を奏する。つまり、編糸表面と合成樹脂膜との間に形成されている空洞、及び合成樹脂膜に包含されている気泡によって、さらにクッション性が付加されているのである。また、この発泡合成樹脂膜は、編糸を略囲繞した状態となっているため、摩擦や摩耗によって、剥げ落ちにくいという効果も奏する。なお、この発泡合成樹脂膜は、メッシュ状組織の透かし目の箇所には設けられないため、ダブルラッセル編地自体の持つ、通気性及び通水性を阻害しないという効果も奏する。
また、本発明に係る滑り止め機能を持つダブルラッセル編地の製造方法は、表地及び/又は裏地がメッシュ状組織を持つダブルラッセル編地を使用し、このメッシュ状組織を構成している編糸に、熱膨張性マイクロカプセルを含有する水性樹脂エマルジョンを塗布し、乾燥して皮膜形成とマイクロカプセルの膨張を生じさせるものであるから、発泡合成樹脂膜で編糸を略囲繞することができ、また、編糸表面と発泡合成樹脂膜との間に空洞を形成させることができるという効果を奏する。すなわち、特定の組織のダブルラッセル編地と、熱膨張性マイクロカプセルと、水性樹脂エマルジョンという三者の組み合わせによって、従来にはない格別顕著な作用効果を奏するのである。
以下、実施例に基づいて本発明を説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。本発明は、特定の組織のダブルラッセル編地表面に、熱膨張性マイクロカプセルを含有した水性樹脂エマルジョンを塗布すると、ダブルラッセル編地表面に特異な形態で、滑り止め機能を有する合成樹脂膜が形成されるとの知見に基づくとして解釈されるべきである。
実施例1
[ダブルラッセル編地の準備]
6枚筬を具備したダブルラッセル編機を用いて、L1〜L6筬に、下記糸条を供給した。
1:280デニール/48フィラメントの黒原着のポリエステルマルチフィラメント
2:280デニール/48フィラメントの黒原着のポリエステルマルチフィラメント
3:1号ナイロンモノフィラメント
4:1号ナイロンモノフィラメント
5:280デニール/48フィラメントの黒原着のポリエステルマルチフィラメント
6:30番地双糸の低融点ポリエステルバインダーフィラメント
そして、図3に示す組織で編成した。図3に示す組織を4テンポ表示すると、以下のとおりである。
1:2111/1222/1011/1211/1011/1211/1011/1222/2122/2322/2122/2322/2122/2322
2:1222/2122/2322/2122/2322/2122/2322/2111/1211/1011/1211/1011/1211/1011
3:2110/1210/1210/1210/1210/1210/1210/1223/1223/2123/2123/2123/2123/2123
4:1223/2123/2123/2123/2123/2123/2123/2110/1210/1210/1210/1210/1210/1210
5:1112/1110/1112/1110/1112/1101/1112/2221/2223/2221/2223/2221/2223/2221
6:2221/2223/2221/2223/2221/2223/2221/1112/1110/1112/1110/1112/1110/1112
得られたダブルラッセル編地は、表地及び裏地が略六角形状の透かし目を持つメッシュ状組織で構成された黒色の布地であり、この表地及び裏地が連結糸(1号ナイロンモノフィラメント)で連結されたものであった。そして、これを160℃の条件で加熱処理し、200cm巾にプレセットした。この加熱処理によって、低融点ポリエステルバインダーフィラメントの表面は溶融又は軟化し、黒原着のポリエステルマルチフィラメントが融着した。この結果、裏地の形態安定性が向上し、そのため、ダブルラッセル編地全体も、形態安定性が向上した。
[水性樹脂エマルジョンの準備]
下記組成の粘度約20000cpの水性樹脂エマルジョンを準備した。
熱膨張性マイクロカプセル 1質量部
[マツミンフォーミングバインダーSTR−728(松井色素化学化学工業所社製の熱膨張性マイクロカプセル含有アクリル系樹脂エマルジョン)]
水性合成樹脂エマルジョン 97質量部
[マツミンバインダー0420F(松井色素化学化学工業所社製のアクリル樹脂エマルジョン)]
架橋剤 2質量部
[マツミンフィクサーF(松井色素化学化学工業所社製のポリエチレン尿素系架橋剤)]
黒色顔料の水分散液 適量
水 適量
準備した水性樹脂エマルジョンを樹脂槽に入れて、グラビアロールでピックアップして、グラビアロールからダブルラッセル編地の裏地に転写した。転写後、6m/分の搬送速度で、6チャンバーの加熱ゾーンと冷却ゾーンを持つ装置に導入した。具体的には、100℃に設定した第一加熱ゾーンに導入した後、130℃に設定した第二、第三及び第四ゾーンに導入し、その後、常温に設定した第五及び第六ゾーンに導入した。塗布された水性樹脂エマルジョンは、第一ゾーンから第四ゾーンにおいて、乾燥されると共に、水性樹脂エマルジョン中の熱膨張性マイクロカプセルが膨張した。以上のようにして、図1及び図2に示す発泡合成樹脂膜を裏地の編糸表面に備えた滑り止め機能を持つダブルラッセル編地が得られた。
実施例2
実施例1において、グラビアロールからダブルラッセル編地の裏地に、水性樹脂エマルジョンを転写した後、編地巾の約六分の一巾で、二カ所においてスクレパーで水性樹脂エマルジョンを掻き落として、ストライプ状に水性樹脂エマルジョンを塗布した。その後は、実施例1と同一の方法で滑り止め機能を持つダブルラッセル編地を得た。
実施例3
6に供給する糸条として、30デニール/2フィラメントの低融点ポリエステルバインダーフィラメントに代えて、280デニール/48フィラメントの黒原着のポリエステルマルチフィラメントを使用する他は、実施例1と同一の方法で滑り止め機能を持つダブルラッセル編地を得た。この場合には、水性樹脂エマルジョンを塗布する際に、裏地が変形したり歪んだりするため、均一な塗布を行えない傾向が生じた。しかしながら、全体としては、良好な滑り止め機能を持つダブルラッセル編地が得られた。
本発明の一例に係る滑り止め機能を持つダブルラッセル編地の断面写真であり、発泡合成樹脂膜の形成状態を示したものである。 図1の拡大写真であり、編糸表面と発泡合成樹脂膜との間に空洞が形成されている状態を示したものである。 実施例で採用したタブルラッセル編地の編組織図である。

Claims (6)

  1. 表地と裏地、及び該表地と該裏地とを繋ぐ連結糸で構成され、該表地と該裏地の少なくともいずれか一方は、略六角形状又は略菱形状の透かし目を持つメッシュ状組織であるダブルラッセル編地において、該メッシュ状組織を構成している編糸を略囲繞する状態で発泡合成樹脂膜が形成され、かつ、該編糸表面と該発泡合成樹脂膜との間に空洞が設けられており、該メッシュ状組織を構成している透かし目の箇所には合成樹脂膜が形成されていないことを特徴とする滑り止め機能を持つダブルラッセル編地。
  2. 表地及び/又は裏地を構成している編糸中に、バインダーフィラメントが混入されており、該バインダーフィラメントによって編糸を構成しているフィラメント間が融着されている請求項1記載の滑り止め機能を持つダブルラッセル編地。
  3. 発泡合成樹脂膜の発泡は、熱膨張性マイクロカプセルが膨張することによって生じる請求項1又は2記載の滑り止め機能を持つダブルラッセル編地。
  4. 表地と裏地、及び該表地と該裏地とを繋ぐ連結糸で構成され、該表地と該裏地の少なくともいずれか一方は、略六角形状又は略菱形状の透かし目を持つメッシュ状組織であるダブルラッセル編地を準備する工程と、
    該メッシュ状組織を構成している編糸表面のみに、熱膨張性マイクロカプセルを含有する水性樹脂エマルジョンを塗布する工程と、
    塗布後に、水性樹脂エマルジョンを乾燥させると共に、熱膨張性マイクロカプセルを膨張させる工程と、
    を具備することを特徴とする滑り止め機能を持つダブルラッセル編地の製造方法。
  5. 表地及び/又は裏地を構成している編糸中に、バインダーフィラメントが混入されており、該バインダーフィラメントによって編糸を構成しているフィラメント間が融着されている請求項4記載の滑り止め機能を持つダブルラッセル編地の製造方法。
  6. 水性樹脂エマルジョンの乾燥温度及び熱膨張性マイクロカプセルの膨張温度が、100〜140℃である請求項4又は5記載の滑り止め機能を持つダブルラッセル編地の製造方法。
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