JP2008240010A - マイクロ波プラズマ処理装置 - Google Patents

マイクロ波プラズマ処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008240010A
JP2008240010A JP2007078205A JP2007078205A JP2008240010A JP 2008240010 A JP2008240010 A JP 2008240010A JP 2007078205 A JP2007078205 A JP 2007078205A JP 2007078205 A JP2007078205 A JP 2007078205A JP 2008240010 A JP2008240010 A JP 2008240010A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antenna
stage
wall
microwave
vacuum chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007078205A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5071927B2 (ja
Inventor
Hideaki Yamada
英明 山田
Akiyoshi Chayahara
昭義 茶谷原
Yoshiaki Mokuno
由明 杢野
Shinichi Shikada
真一 鹿田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST filed Critical National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority to JP2007078205A priority Critical patent/JP5071927B2/ja
Publication of JP2008240010A publication Critical patent/JP2008240010A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5071927B2 publication Critical patent/JP5071927B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Plasma Technology (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

【課題】扁平で均一な形状のプラズマを形成することができ、基板表面の観察が容易なマイクロ波プラズマ処理装置を提供すること。
【解決手段】
導電性材料で形成された真空室(2)と、真空室(2)内側の上壁面に固定され、貫通孔(3)を有し、導電性材料で形成されたアンテナ(4)と、アンテナ(4)に対向して配置され、基板(S)を搭載可能なステージ(5)とを備え、貫通孔(3)の一端が真空室(2)の外部に接続され、貫通孔(3)の他端が、アンテナ(4)のステージ(5)に対向する面に位置し、プラズマ用の原料ガスが、貫通孔(3)を通ってアンテナ(4)およびステージ(5)の間隙に供給され、マイクロ波が真空室(5)の外部から供給され、アンテナ(4)およびステージ(5)の間隙にプラズマを発生させ、貫通孔(3)を介して、ステージ(5)に搭載された基板(S)の表面を観察可能である。
【選択図】図1

Description

本発明はマイクロ波プラズマ処理装置に関する。
マイクロ波によって発生するプラズマは、エッチング等の表面処理や化学蒸着等の表面付着法等の各種の用途に利用されている。例えば、以下に示すマイクロ波プラズマを使用したCVDによるダイヤモンド成長装置が知られている。
公知のマイクロ波プラズマCVD装置の一例を図5に示す(下記非特許文献1参照)。マイクロ波プラズマCVD装置101は、マイクロ波源102、導波管103、マイクロ波導入誘電体窓104、空洞共振器型の真空室105、内部に冷却水Wが通っているステージ106、ガス原料導入口105aおよび排気口105bを備えている。ステージ106上には必要に応じて基板支持体が載置される。このマイクロ波プラズマCVD装置101では、真空室105内に、メタン(CH4)ガス等の炭化水素系ガスやアルコ−ル系ガ
ス等の炭素源ガスの他に、水素(H2)ガスやヘリウム(He)ガス、アルゴン(Ar)
ガス等の不活性ガスなどを原料ガスとしてガス原料導入口105aから供給し、導波管103から伝搬されるマイクロ波によってプラズマPを発生させる。発生したプラズマPによって原料ガスが化学反応し、ステージ106上に配設された基板表面にダイヤモンドを成長させる。
また、下記特許文献1には、図6に示したように、側壁に内部の観察用の窓10が設けられた真空容器1内に、上下2つの電極板3u、3dを同軸で対向するように、一対のランチャを配置し、プラズマ発生用の原料ガス7を対向するランチャ間に導入し、各ランチャにマイクロ波電力Pu、Pdを供給してプラズマボール15を発生させるマイクロ波プラズマ発生装置が開示されている。同装置では、上下のランチャからのマイクロ波電力Pu、Pdを増大させて、プラズマボール15の形状および密度を増大させることができる。
また、下記特許文献2には、図7に示したように、ステージを兼ねた電極板114上にプラズマ140を形成することができるマイクロ波プラズマ反応器が開示されている。
一方、ダイヤモンドの成長においては、良質のダイヤモンドの成長に望ましい基板の温度範囲が存在する。従って、基板温度を観測することが必要であり、基板温度に応じて、供給するガスの流量やマクロ波電力を調節することが望ましい。そのために従来では、図8(a)、(b)に示すように石英板を用いた観察用の窓を真空室の壁面に備え、放射温度計で基板温度を測定している。図8の(a)、(b)において、ガス導入と記載した近傍の石英板には原料ガスを通過させるための小さい孔が開いており、この孔を介して原料ガスが真空室の内部に供給される。
特開2004−346385号公報 特許第3483147号公報 電気学会・マイクロ波プラズマ調査専門委員会編、「マイクロ波プラズマの技術」、オーム社発行、151〜152頁
発生するプラズマを有効利用し、基板上のできるだけ広い範囲にダイヤモンドを均一に成長させるには、基板表面に近傍に扁平なプラズマを発生させることが望ましい。しかし
、上記特許文献1および上記非特許文献1では、球状または半球状のプラズマを形成することはできるが、扁平なプラズマを形成することはできない。
また、図4(a)、(b)に示したように、比較的広い空間内で原料ガスの環状の流れが発生し、特に(b)に示したように真空領域が複雑な形状をしている場合、ガスの流れも複雑になり、乱流も発生しやすく、したがって発生するプラズマの均一性を実現することが難しい。上記特許文献2では、扁平な形状のプラズマを発生させることを試みているが、原料ガスの供給口、排出口の位置および真空内壁の形状から、同様の問題がある。
一方、基板表面の観察に関しては、上記特許文献1および非特許文献1では、球状または半球状の厚いプラズマの層を介してして観察することになる。通常、基板温度を測定する場合、非接触の赤外線センサを用いて測定するので、プラズマの層の影響を受けて基板表面の温度を正確に測定することができない。また、上記特許文献2には、基板を観察する手段に関して何ら開示されていない。
本発明は、上記した問題を解決するために成されたものであり、扁平で均一な形状のプラズマを形成することができ、原料ガスの流れを一様に保持することができ、且つ、プラズマ近傍に配置された基板表面の観察が容易なマイクロ波プラズマ処理装置を提供することを目的とする。
本発明の目的は、以下の手段によって達成される。
即ち、本発明に係るマイクロ波プラズマ処理装置は、導電性材料で形成された真空室と、該真空室内側の上壁面に固定され、貫通孔を有し、導電性材料で形成された第1アンテナと、該第1アンテナに対向して配置され、基板を搭載可能なステージとを備え、前記貫通孔の一端が前記真空室の外部に接続され、前記貫通孔の他端が、前記第1アンテナの前記ステージに対向する面に位置し、プラズマ用の原料ガスが、前記貫通孔の前記一端から前記他端を通って前記第1アンテナおよび前記ステージの間隙に供給され、マイクロ波が前記真空室の外部から供給され、前記第1アンテナおよび前記ステージの前記間隙にプラズマを発生させ、前記貫通孔を介して、前記ステージに搭載された基板の表面を観察可能であることを特徴としている。
前記ステージの外側壁および前記真空室の内側壁は、前記マイクロ波の導波路を形成し、前記マイクロ波は、該導波路の下方から供給されることができる。
また、前記ステージの外側壁および前記真空室の内側壁は、それぞれ円筒形であり、円筒軸が相互に一致するように配置され、前記貫通孔の前記他端は、前記ステージの円筒軸上に形成されていることができる。
また、前記第1アンテナの外側壁および前記真空室の内側壁は、前記マイクロ波の導波路を形成し、前記マイクロ波は、該導波路の上方から供給されてもよい。
また、前記アンテナの外側壁および前記真空室の内側壁は、それぞれ円筒形に形成され、円筒軸が相互に一致するように配置され、前記貫通孔の前記他端は、前記第1アンテナの円筒軸上に形成されていることができる。
また、マイクロ波プラズマ処理装置は、真空室内側の上壁面から所定距離だけ離隔して配置され、導電性材料で形成された第2アンテナをさらに備え、前記第2アンテナは前記第1アンテナの外側に配置され、前記第1アンテナの外側壁および前記第2アンテナの内
側壁と、前記第2アンテナの外側壁および前記真空室の内側壁とは、それぞれ前記マイクロ波の導波路を形成することができる。
また、前記第1アンテナの外側壁、前記第2アンテナの内側壁、前記第2アンテナの外側壁、および前記真空室の内側壁は、それぞれ円筒形であり、円筒軸が相互に一致するように配置されていることができる。
また、前記第1アンテナと前記ステージとの間隔は、前記マイクロ波の自由空間波長の1/10以下であることができる。
また、前記貫通孔の内径は、前記マイクロ波の自由空間波長の1/10以下であることができる。
本発明のマイクロ波プラズマ処理装置によれば、ダイヤモンド合成に適した扁平で均一な形状のプラズマを形成することができ、原料ガスの流れを一様に保持することができ、且つ、プラズマ近傍に配置された基板表面の観察が容易となる。
従って、ダイヤモンドの合成中に基板表面の温度を正確に測定することができるので、原料ガス圧やマイクロ波電力等の条件を適切に制御することができ、基板温度をダイヤモンドの合成に適した温度に維持することができる。また、これら条件の変化に依らず、原料ガスの流れを一様に保持することができる。
以下、本発明に係る実施の形態を、添付した図面に基づいて説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本実施の形態に係るマイクロ波プラズマ処理装置の概略構成を示す断面図である。本マイクロ波プラズマ処理装置(以下、単に処理装置とも記す)1は、真空室2と、真空室2内側の上壁面に固定され、貫通孔3を有するアンテナ4と、アンテナ4に対向して配置されたステージ5と、一端がアンテナ4の貫通孔3に接続され、側壁に開口部6を有する筒部7と、筒部7の他端に配置された石英板で形成された窓部8と、放射温度計9とを備えている。図1では、ステージ5の上に基板Sが搭載されている。
本処理装置1において、マイクロ波発生手段(図示せず)で発生されたマイクロ波は、導波管(図示せず)を経由し、下方から真空室2内部に供給される。真空室2、アンテナ4、およびステージ5は、何れも導電性材料(銅、モリブデン等の金属や合金等)で側形が円筒形に形成され、各円筒の中心軸(以下、円筒軸と記す)を略一致させて配置されている。従って、下方から導入されたマイクロ波は、対向する真空室2の内側壁とステージ5の外側壁とが形成する導波路を通過する。
また、原料ガスは、図1において破線矢印で示したように、筒部7の側壁の開口部6(より正確には開口部6で筒部7に接続された分岐管)から供給され、貫通孔3、アンテナ4およびステージ5の間隙を通り、真空室5の外側壁とステージの内側壁との間(上記したマイクロ波の導波路)から排気される。原料ガスには、通常使用されるガスを使用する。例えば、メタン(CH4)ガス等の炭化水素系ガスやアルコ−ル系ガス等の炭素源ガス
の他、水素(H2)ガスやヘリウム(He)ガス、アルゴン(Ar)ガス等の不活性ガス
などを使用する。
以上のように原料ガスおよびマイクロ波が供給されて、アンテナ4およびステージ5の
間隙にプラズマPが形成される。このとき、アンテナ4およびステージ5は、それらの外径と比較して両者の間隔が十分に狭く配置されているので、プラズマPは扁平な形状に形成される。また、上記したように、ガスは、ステージ5に対向するアンテナ4の端面の略中央に形成された貫通孔3の開口から供給され、アンテナ4とステージ5との間隙を放射状に流れて下方に排気されるので、アンテナ4とステージ5との間隙において局所的な環状の流れや乱流を形成することなく、全体として比較的単純で一様な流れを形成する。
また、筒部7および貫通孔3がそれぞれの円筒軸が略一致するように配置され、その軸の延長線上に基板Sが配置されているので、窓部8、筒部7および貫通孔3を介して基板Sの表面の一部を直接に見通すことができる光路(以下、基板観察用の光路と記す)が形成される。しかも、アンテナ4およびステージ5の間隔が狭いので、形成されるプラズマPは扁平な形状になり、基板観察用の光路上に位置するプラズマPの厚さが比較的薄く、プラズマPの影響を殆ど受けることなく、放射温度計9によって基板Sの表面温度を観測することができる。
従って、基板Sの表面温度を正確に測定することができ、測定した温度が良好なダイヤモンドを形成するための適正温度になるように、供給する原料ガス圧、マイクロ波電力を制御することが可能になる。例えば、基板Sの測定温度が高い場合、供給する原料ガス圧、マイクロ波電力を低減させ、基板Sの測定温度が低い場合、供給する原料ガス圧、マイクロ波電力を増大させる。
なお、アンテナ4およびステージ5の間に形成されるプラズマPは、原料ガス圧が高くなるにつれて扁平な形状から球形に近づく。その場合にも、アンテナ4およびステージ5の間隔が狭いので、上記と同様に、プラズマPの影響を殆ど受けることなく、基板Sの表面を観察することができる。
また、アンテナ4内部およびステージ5内部には、所定の流路を形成し、冷却水を循環させることができる。その場合、ステージ5の冷却水による影響を抑制するために、熱伝導性の低い物質を基板Sとステージ5との間に配置することが有効である。従って、放射温度計9によって基板Sの表面温度を観測することによって、熱伝導性の低い物質を基板Sとステージ5との間に配置する必要性の有無を判断することもできる。
アンテナ4とステージ5との間隔に関しては、間隔が広い場合、プラズマを集中する効率が低下し、ダイヤモンドの合成効率が低下するので、アンテナ4とステージ5との間隔は、使用するマイクロ波の自由空間波長の約1/10以下であることが望ましい。
また、ダイヤモンドは熱伝導性が良好なので、基板表面の一部の温度が測定できれば、制御が可能である。従って、基板観察用の光路を形成する貫通孔3および筒部7の内径は、使用する測定手段が必要とする測定径以上の内径であればよく、基板の一部を見通すことが可能な大きさであればよい。但し、貫通孔3を設けたことによるプラズマ形状への影響を低減するため、使用するマイクロ波の自由空間波長の約1/10以下であることが望ましい。
(第2の実施の形態)
図2は、本発明の第2の実施の形態に係るマイクロ波プラズマ処理装置の概略構成を示す断面図である。本マイクロ波プラズマ処理装置1aは、真空室2aと、真空室2a内側の上壁面に固定され、貫通孔3を有するアンテナ4aと、アンテナ4aに対向して配置されたステージ5aと、一端がアンテナ4aの貫通孔3に接続され、側壁に開口部6を有する筒部7と、筒部7の他端に配置された窓部8と、放射温度計9とを備えている。ステージ5aの上には基板Sが搭載されている。
本第2の実施の形態の処理装置1aは、第1の実施の形態の処理装置1と類似する構成をしている。従って、ここでは主として処理装置1aが処理装置1と異なる点について説明する。
まず、処理装置1aでは、真空室5aの上部に形成された開口からマイクロ波が供給される。また、マイクロ波を導入する位置が異なることに依存して、使用するマイクロ波の周波数を考慮してアンテナ4aおよびステージ5aの形状も適宜変更され得る。これら以外、各部の形状、材質、各部相互の位置関係などは同じである。例えば、供給された原料ガスは、ステージ5aに対向するアンテナ4aの端面に形成された貫通孔3の開口から供給され、アンテナ4aとステージ5aとの間隙を放射状に流れた後、下方に排気される。
従って、図2に示した処理装置1aは、処理装置1と同様の効果を奏することができる。即ち、アンテナ4aとステージ5aとの間隙に、扁平な形状のプラズマPが形成される。また、窓部8、筒部7および貫通孔3によって基板観察用の光路が形成される。
(第3の実施の形態)
図3は、本発明の第3の実施の形態に係るマイクロ波プラズマ処理装置の概略構成を示す断面図である。(a)は縦断面図、(b)はB−B線に沿った水平断面図であり、(b)においては一部の構成要素のみ示している。
本マイクロ波プラズマ処理装置1bは、真空室2bと、真空室2b内側の上壁面に固定され、貫通孔3を有する第1アンテナ4bと、支持部10を介して真空室2b内側の上壁面に固定され、第1アンテナ4bの外周に配置された第2アンテナ4cと、第1アンテナ4bに対向して配置されたステージ5bと、一端がアンテナ4bの貫通孔3に接続され、側壁に開口部6を有する筒部7と、筒部7の他端に配置された窓部8と、放射温度計9とを備えている。ステージ5bの上には基板Sが搭載されている。
本第3の実施の形態の処理装置1bは、第1および第2の実施の形態の処理装置1、1aと類似する構成をしている。従って、ここでは主として処理装置1bが処理装置1、1aと異なる点について説明する。
まず、処理装置1bでは、真空室2bの上部に形成された開口からマイクロ波が供給される。また、上記したように、第2アンテナ4cが、支持部10を介して真空室2b内側の上壁面に固定されている。第2アンテナ4cは導電性材料(銅、モリブデン等の金属や合金等)で外形が円筒形に形成され、真空室2b、第1アンテナ4b、第2アンテナ4cおよびステージ5bは各円筒軸を略一致させて配置されている。支持部10も導電性材料で形成されている。
処理装置1bでは、処理装置1aと同様に、対向する第2アンテナ4cの外側壁および真空室2bの内側壁とが、供給されるマイクロ波の導波路として機能する。さらにこれに加えて、対向する第1アンテナ4bの外側壁および第2アンテナ4cの内側壁もマイクロ波の導波路として機能する。即ち、供給されるマイクロ波は、比較的細い支持部10によって支持された第2アンテナ4cの端面と真空室2b内側の上壁面との間を通過し、第2アンテナ4bの外側壁および第2アンテナ4cの内側壁の間隙を伝搬する。従って、第1アンテナ4bおよび第2アンテナ4cとステージ5bとの間隙に、マイクロ波電力が供給される。
一方、原料ガスは、図1の処理装置1と同様に、開口部6、筒部7および貫通孔3を経由して、第1アンテナの端部の開口から供給され、第1アンテナ4bおよび第2アンテナ
4cとステージ5bとの間隙を放射状に流れ、下方に排気される。従って、原料ガスは、局所的な環状の流れや乱流を形成することなく、全体として比較的単純で一様な流れを形成する。
以上のことから、第1アンテナ4bおよび第2アンテナ4cとステージ5bとの間隙に、扁平な形状のプラズマが形成される。
また、図3に示した処理装置1bは、基板表面の観察に関して、図1および図2に示した処理装置1および1aと同様の効果を奏することができる。即ち、窓部8、筒部7および貫通孔3によって基板観察用の光路が形成されるので、放射温度計9によって基板表面を観察することができる。
以上、第1〜第3の実施の形態として本発明を説明したが、本発明はこれらに限定されず、種々変更して実施することができる。
例えば、上記した第1〜第3の実施の形態では、アンテナ、ステージおよび真空室の側壁が全て円筒形である場合を説明したが、これに限定されず、外部から真空室に供給されるマイクロ波を、アンテナとステージとの間隙に伝送することができる導波路として機能する形状であればよい。
また、窓部8は、赤外線を透過することができ、ガスが外部に漏れるのを防止することができる材質であればよく、石英でなくともよい。
また、放射温度計9は、赤外線を検知して非接触で温度を測定することができる装置であればよい。
また、第3の実施の形態では、2つのアンテナを同軸状に配置する場合を説明したが、3つ以上のアンテナを同軸状に配置してもよい。
また、貫通孔3は、アンテナの円筒軸上になくてもよい。アンテナの外径が大きければ、形成するプラズマの分布を劣化させない範囲で、アンテナの円筒軸から離れた位置に貫通孔3を形成してもよい。
また、筒部7が1つの円筒で形成されている場合を説明したが、所定波長の赤外線の反射手段(鏡など)を間に配置して、2つ以上の円筒を接続してもよい。即ち、筒部が屈曲していても、反射手段によって筒部に沿って光路が形成されるようになっていればよい。
また、1台の真空容器内に、第1〜第3の実施の形態として示したマイクロ波プラズマ処理装置を複数備えることも可能である。
図4は、実際に製作したマイクロ波プラズマ処理装置を示す断面図である。これは、第1の実施の形態に該当する。
図4に示したように、アンテナの外径d1が約100mm、ステージの外径d2が約200mm、貫通孔の内径d3が約10mm、ステージ上に搭載した基板表面とアンテナとの間隔gが約10mmとした。ステージの上に基板が搭載されるので、基板の厚さを考慮して、ステージに対向するアンテナの端面の形状は、中央部が窪んだ形状をしている。
このマイクロ波プラズマ処理装置のステージに直径が約25mmの基盤を搭載し、周波
数2.45GHzのマイクロ波を供給し、アンテナとステージとの間に扁平なプラズマを形成した。そして、窓から基板表面の温度を直接観測しながら、マイクロ波電力および原料ガス圧を調節し、基板上に良好なダイヤモンドを形成することができた。
本発明の第1の実施の形態に係るマイクロ波プラズマ処理装置の概略構成を示す縦断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るマイクロ波プラズマ処理装置の概略構成を示す縦断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係るマイクロ波プラズマ処理装置の概略構成を示す図であり、(a)は縦断面図、(b)はB−B線に沿った水平断面図である。 本発明のマイクロ波プラズマ処理装置の一例を示す縦断面図である。 従来のマイクロ波プラズマ処理装置の概略構成を示す縦断面図である。 従来のマイクロ波プラズマ処理装置の概略構成を示す縦断面図である。 従来のマイクロ波プラズマ処理装置の概略構成を示す縦断面図である。 従来のマイクロ波プラズマ処理装置内に配置された基板表面を観察する方法および原料ガスの流れを示す縦断面図である。
符号の説明
1、1a、1b マイクロ波プラズマ処理装置
2、2a、2b 真空室
3 貫通孔
4、4a、4b、4c アンテナ
5、5a、5b ステージ
6 開口部
7 筒部
8 窓部
9 放射温度計

Claims (9)

  1. 導電性材料で形成された真空室と、
    該真空室内側の上壁面に固定され、貫通孔を有し、導電性材料で形成された第1アンテナと、
    該第1アンテナに対向して配置され、基板を搭載可能なステージとを備え、
    前記貫通孔の一端が前記真空室の外部に接続され、
    前記貫通孔の他端が、前記第1アンテナの前記ステージに対向する面に位置し、
    プラズマ用の原料ガスが、前記貫通孔の前記一端から前記他端を通って前記第1アンテナおよび前記ステージの間隙に供給され、
    マイクロ波が前記真空室の外部から供給され、前記第1アンテナおよび前記ステージの前記間隙にプラズマを発生させ、
    前記貫通孔を介して、前記ステージに搭載された基板の表面を観察可能であることを特徴とするマイクロ波プラズマ処理装置。
  2. 前記ステージの外側壁および前記真空室の内側壁が、前記マイクロ波の導波路を形成し、
    前記マイクロ波が、該導波路の下方から供給されることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマ処理装置。
  3. 前記ステージの外側壁および前記真空室の内側壁が、それぞれ円筒形であり、円筒軸が相互に一致するように配置され、
    前記貫通孔の前記他端が、前記ステージの円筒軸上に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のマイクロ波プラズマ処理装置。
  4. 前記第1アンテナの外側壁および前記真空室の内側壁が、前記マイクロ波の導波路を形成し、
    前記マイクロ波が、該導波路の上方から供給されることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波プラズマ処理装置。
  5. 前記アンテナの外側壁および前記真空室の内側壁が、それぞれ円筒形に形成され、円筒軸が相互に一致するように配置され、
    前記貫通孔の前記他端が、前記第1アンテナの円筒軸上に形成されていることを特徴とする請求項4に記載のマイクロ波プラズマ処理装置。
  6. 真空室内側の上壁面から所定距離だけ離隔して配置され、導電性材料で形成された第2アンテナをさらに備え、
    前記第2アンテナが前記第1アンテナの外側に配置され、
    前記第1アンテナの外側壁および前記第2アンテナの内側壁と、前記第2アンテナの外側壁および前記真空室の内側壁とが、それぞれ前記マイクロ波の導波路を形成することを特徴とする請求項4または5に記載のマイクロ波プラズマ処理装置。
  7. 前記第1アンテナの外側壁、前記第2アンテナの内側壁、前記第2アンテナの外側壁、および前記真空室の内側壁が、それぞれ円筒形であり、円筒軸が相互に一致するように配置されていることを特徴とする請求項6に記載のマイクロ波プラズマ処理装置。
  8. 前記第1アンテナと前記ステージとの間隔が、前記マイクロ波の自由空間波長の1/10以下であることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載のマイクロ波プラズマ処理装置。
  9. 前記貫通孔の内径が、前記マイクロ波の自由空間波長の1/10以下であることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載のマイクロ波プラズマ処理装置。
JP2007078205A 2007-03-26 2007-03-26 マイクロ波プラズマ処理装置 Expired - Fee Related JP5071927B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007078205A JP5071927B2 (ja) 2007-03-26 2007-03-26 マイクロ波プラズマ処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007078205A JP5071927B2 (ja) 2007-03-26 2007-03-26 マイクロ波プラズマ処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008240010A true JP2008240010A (ja) 2008-10-09
JP5071927B2 JP5071927B2 (ja) 2012-11-14

Family

ID=39911697

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007078205A Expired - Fee Related JP5071927B2 (ja) 2007-03-26 2007-03-26 マイクロ波プラズマ処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5071927B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012054132A (ja) * 2010-09-02 2012-03-15 Panasonic Corp プラズマ処理装置及び方法
KR20150012190A (ko) * 2013-07-24 2015-02-03 파나소닉 주식회사 플라즈마 처리 장치 및 플라즈마 처리 방법

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01139768A (ja) * 1987-11-26 1989-06-01 Nec Corp 気相成長装置
JPH06267870A (ja) * 1993-03-16 1994-09-22 Canon Inc 堆積膜形成方法および装置
JPH07135094A (ja) * 1993-11-11 1995-05-23 Mitsubishi Heavy Ind Ltd マイクロ波誘導プラズマへの原料供給方法及び装置
JPH0963793A (ja) * 1995-08-25 1997-03-07 Tokyo Electron Ltd プラズマ処理装置
JPH09232297A (ja) * 1996-02-23 1997-09-05 Tokyo Electron Ltd 熱処理装置
JPH11273895A (ja) * 1998-03-24 1999-10-08 Micro Denshi Kk マイクロ波を利用したプラズマ発生装置
JPH11329792A (ja) * 1998-12-17 1999-11-30 Canon Inc マイクロ波供給器
JP2004060037A (ja) * 2002-07-31 2004-02-26 Kobe Steel Ltd ダイヤモンドの製造方法及びダイヤモンド製品
JP2007280877A (ja) * 2006-04-11 2007-10-25 National Institute Of Advanced Industrial & Technology マイクロ波プラズマ処理装置

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01139768A (ja) * 1987-11-26 1989-06-01 Nec Corp 気相成長装置
JPH06267870A (ja) * 1993-03-16 1994-09-22 Canon Inc 堆積膜形成方法および装置
JPH07135094A (ja) * 1993-11-11 1995-05-23 Mitsubishi Heavy Ind Ltd マイクロ波誘導プラズマへの原料供給方法及び装置
JPH0963793A (ja) * 1995-08-25 1997-03-07 Tokyo Electron Ltd プラズマ処理装置
JPH09232297A (ja) * 1996-02-23 1997-09-05 Tokyo Electron Ltd 熱処理装置
JPH11273895A (ja) * 1998-03-24 1999-10-08 Micro Denshi Kk マイクロ波を利用したプラズマ発生装置
JPH11329792A (ja) * 1998-12-17 1999-11-30 Canon Inc マイクロ波供給器
JP2004060037A (ja) * 2002-07-31 2004-02-26 Kobe Steel Ltd ダイヤモンドの製造方法及びダイヤモンド製品
JP2007280877A (ja) * 2006-04-11 2007-10-25 National Institute Of Advanced Industrial & Technology マイクロ波プラズマ処理装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012054132A (ja) * 2010-09-02 2012-03-15 Panasonic Corp プラズマ処理装置及び方法
KR20150012190A (ko) * 2013-07-24 2015-02-03 파나소닉 주식회사 플라즈마 처리 장치 및 플라즈마 처리 방법
KR101586907B1 (ko) 2013-07-24 2016-01-19 파나소닉 주식회사 플라즈마 처리 장치 및 플라즈마 처리 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP5071927B2 (ja) 2012-11-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5082229B2 (ja) プラズマ処理装置
KR101012910B1 (ko) 플라즈마 처리 장치 및 그것에 이용하는 기판 가열 기구
JP5631088B2 (ja) プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
US9909215B2 (en) Method of CVD plasma processing with a toroidal plasma processing apparatus
JP4852997B2 (ja) マイクロ波導入装置及びプラズマ処理装置
CN101410549A (zh) 微波等离子体cvd系统
EP1681705A1 (en) Plasma processing apparatus
KR20090127219A (ko) 마이크로파 플라즈마 처리 장치
JP5071927B2 (ja) マイクロ波プラズマ処理装置
US10704161B2 (en) Toroidal plasma processing apparatus with a shaped workpiece holder
CN114438473A (zh) 一种高功率微波等离子体金刚石膜沉积装置
JP2008251660A (ja) プラズマ処理装置
JP2016113303A (ja) マイクロ波プラズマcvd法によるダイヤモンド薄膜の合成方法
JP2021026855A (ja) プラズマ処理装置及び制御方法
JP2007266595A (ja) プラズマ処理装置及びそれに用いる基板加熱機構
JPWO2016104205A1 (ja) プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
Li et al. Simulation of diamond synthesis by microwave plasma chemical vapor deposition with multiple substrates in a substrate holder
JPH11135442A (ja) 堆積膜形成装置及び堆積膜形成方法
JP7304280B2 (ja) ダイヤモンド合成用cvd装置
JP2016153515A (ja) マイクロ波プラズマcvd装置
TWI388245B (zh) Plasma processing device
JP2015018686A (ja) マイクロ波プラズマ処理装置、スロットアンテナ及び半導体装置
JPH0463284A (ja) マイクロ波プラズマcvd装置
JP2007258570A (ja) プラズマ処理装置
JP2008251838A (ja) プラズマ処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090910

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110815

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110927

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120814

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120815

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5071927

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150831

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees