JP2008239736A - 防水剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】塗布後の疎水効果の高い撥水性を発現することができる防水剤組成物を提供する。
【解決手段】特定のエチレン系繰り返し単位を有する樹脂、及び、該樹脂100質量部に対して、50〜2000質量部の有機溶媒を含有することを特徴とする防水剤組成物。
【選択図】なし
【解決手段】特定のエチレン系繰り返し単位を有する樹脂、及び、該樹脂100質量部に対して、50〜2000質量部の有機溶媒を含有することを特徴とする防水剤組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、コンクリートやモルタルなどの多孔質無機材料に塗布した場合に、優れた撥水性を発現することができる防水剤組成物に関するものである。
近年、コンクリートやモルタルなどの多孔質無機材料からなる構造物が結露、塩害などにより劣化することが問題となっている。
これらの問題点を解決するために、多孔質無機材料内部への水分の侵入を防止することが必要であり、かつ、それに関するいくつかの方法が知られている。
例えば、特許文献1(特開平6−128562号公報)では加水分解性オルガノシランとシラノール末端ポリジオルガノシロキサンを主成分とした防水剤が、特許文献2(特開2003−55600号公報)ではシリコーン樹脂エマルションを含有した防水剤が提示され、従来技術が改善されているが、より撥水性が持続するものが求められていた。
特開平6−128562号公報
特開2003−55600号公報
これらの問題点を解決するために、多孔質無機材料内部への水分の侵入を防止することが必要であり、かつ、それに関するいくつかの方法が知られている。
例えば、特許文献1(特開平6−128562号公報)では加水分解性オルガノシランとシラノール末端ポリジオルガノシロキサンを主成分とした防水剤が、特許文献2(特開2003−55600号公報)ではシリコーン樹脂エマルションを含有した防水剤が提示され、従来技術が改善されているが、より撥水性が持続するものが求められていた。
本発明は、上記問題点を解決し、塗布後の疎水効果の高い撥水性を発現することができる防水剤組成物を提供することを目的とする。
上記課題は、下記構成により達成られた。
(1)(A)下記一般式(C−I)で表される構造を有する樹脂、及び、該樹脂100質量部に対して、50〜2000質量部の(B)有機溶媒を含有することを特徴とする防水剤組成物。
式(C−I)中、
R1は、水素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基を表す。
R2は、−COOR3、−CON(R3)(R4)、−Ph−(R5)n、または−R6を表す。
R3及びR6は、炭化水素基、または、フッ素原子もしくはアルキルシリル基が置換した炭化水素基を表す。
R4は、水素原子またはアルキル基を表す。
R5は、アルキル基を表す。
−Ph−(R5)nは、n個のR5が置換したフェニル基を表す。
nは、0〜4の整数を表す。
(2)樹脂(A)が側鎖にアルキルシリル基を有する樹脂であることを特徴とする上記(1)に記載の防水剤組成物。
(3)樹脂(A)がさらにフッ素原子を有することを特徴とする上記(1)または(2)に記載の防水剤組成物。
R1は、水素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基を表す。
R2は、−COOR3、−CON(R3)(R4)、−Ph−(R5)n、または−R6を表す。
R3及びR6は、炭化水素基、または、フッ素原子もしくはアルキルシリル基が置換した炭化水素基を表す。
R4は、水素原子またはアルキル基を表す。
R5は、アルキル基を表す。
−Ph−(R5)nは、n個のR5が置換したフェニル基を表す。
nは、0〜4の整数を表す。
(2)樹脂(A)が側鎖にアルキルシリル基を有する樹脂であることを特徴とする上記(1)に記載の防水剤組成物。
(3)樹脂(A)がさらにフッ素原子を有することを特徴とする上記(1)または(2)に記載の防水剤組成物。
本発明の防水剤組成物は、(A)一般式(C−I)で表される構造を有する樹脂、及び、該樹脂100質量部に対して、50〜2000質量部の(B)有機溶媒を含有することを特徴とする。
本発明で用いる樹脂(A)は、一般式(C−I)で表される構造を有し、無機材料の表面内部に浸透して、水及びそれと共存する塩素イオンなどの侵入を抑制する能力を発揮する成分である。
本発明で用いる樹脂(A)は、一般式(C−I)で表される構造を有し、無機材料の表面内部に浸透して、水及びそれと共存する塩素イオンなどの侵入を抑制する能力を発揮する成分である。
一般式(C−1)におけるR3及びR6としての炭化水素基は、(アルキル置換)シクロアルキル基、(アルキル置換)アルケニル基、(アルキル置換)シクロアルケニル基、(アルキル置換)アリール基、(アルキル置換)アラルキル基等が挙げられる。
R3及びR6の炭化水素基としてのアルキル基は、炭素数3〜20の直鎖状または分岐状のアルキル基が好ましく、より好ましくは分岐状のアルキル基である。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−メチル−3−ブチル基、2−メチル−3−ペンチル基、メチルヘキシル基、ジメチルペンチル基、イソオクチル基、トリメチルペンチル基、エチルヘキシル基、ジメチルヘプチル基、ジメチルヘプチル基、テトラメチルヘプチル基等が挙げられる。
シクロアルキル基としては、単環式でも、多環式でもよい。具体的には、炭素数5以上のモノシクロ、ビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ構造等を有する基を挙げることができる。その炭素数は6〜30個が好ましく、特に炭素数7〜25個が好ましい。好ましいシクロアルキル基としては、アダマンチル基、ノルアダマンチル基、デカリン残基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、ノルボルニル基、セドロール基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデカニル基、シクロドデカニル基を挙げることができる。より好ましくは、アダマンチル基、ノルボルニル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、テトラシクロドデカニル基、トリシクロデカニル基を挙げることができる。より好ましくは、ノルボルニル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基である。
アルケニル基としては、炭素数1〜20の直鎖または分岐のアルケニル基が好ましく、分岐のアルケニル基がより好ましい。
アリール基は、炭素数6〜20のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基を挙げることができ、好ましくはフェニル基である。
アラルキル基は、炭素数7〜12のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等を挙げることができる。
R3及びR6炭化水素基としての、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アリール基、アラルキル基が有してもよい好ましい置換基であるアルキル基は、R3の炭化水素基としてのアルキル基と同様である。
アリール基は、炭素数6〜20のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基を挙げることができ、好ましくはフェニル基である。
アラルキル基は、炭素数7〜12のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等を挙げることができる。
R3及びR6炭化水素基としての、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アリール基、アラルキル基が有してもよい好ましい置換基であるアルキル基は、R3の炭化水素基としてのアルキル基と同様である。
R3およびR6のフッ素原子またはアルキルシリル基が置換した炭化水素基としては、フッ素原子またはアルキルシリル基を有するアルキル基、フッ素原子またはアルキルシリル基を有するシクロアルキル基、または、フッ素原子またはアルキルシリル基を有するア
リール基が挙げられる。
フッ素原子またはアルキルシリル基を有するアルキル基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜4)は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子またはアルキルシリル基で置換された直鎖又は分岐アルキル基であり、さらに他の置換基を有していてもよい。
フッ素原子またはアルキルシリル基を有するシクロアルキル基は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子またはアルキルシリル基で置換された単環または多環のシクロアルキル基であり、さらに他の置換基を有していてもよい。
フッ素原子またはアルキルシリル基を有するアリール基としては、フェニル基、ナフチル基などのアリール基の少なくとも1つの水素原子がフッ素原子またはアルキルシリル基で置換されたものが挙げられ、さらに他の置換基を有していてもよい。
フッ素原子が置換した炭化水素基の具体例としては、例えば、p−フルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェニル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロプロピル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロブチル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基、ヘキサフルオロ(2−メチル)イソプロピル基、ノナフルオロブチル基、オクタフルオロイソブチル基、ノナフルオロヘキシル基、ノナフルオロ−t−ブチル基、パーフルオロイソペンチル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロ(トリメチル)ヘキシル基、2,2,3,3-テトラフルオロシクロブチル基、パーフルオロシクロヘキシル基などが挙げられる。
リール基が挙げられる。
フッ素原子またはアルキルシリル基を有するアルキル基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜4)は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子またはアルキルシリル基で置換された直鎖又は分岐アルキル基であり、さらに他の置換基を有していてもよい。
フッ素原子またはアルキルシリル基を有するシクロアルキル基は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子またはアルキルシリル基で置換された単環または多環のシクロアルキル基であり、さらに他の置換基を有していてもよい。
フッ素原子またはアルキルシリル基を有するアリール基としては、フェニル基、ナフチル基などのアリール基の少なくとも1つの水素原子がフッ素原子またはアルキルシリル基で置換されたものが挙げられ、さらに他の置換基を有していてもよい。
フッ素原子が置換した炭化水素基の具体例としては、例えば、p−フルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェニル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロプロピル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロブチル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基、ヘキサフルオロ(2−メチル)イソプロピル基、ノナフルオロブチル基、オクタフルオロイソブチル基、ノナフルオロヘキシル基、ノナフルオロ−t−ブチル基、パーフルオロイソペンチル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロ(トリメチル)ヘキシル基、2,2,3,3-テトラフルオロシクロブチル基、パーフルオロシクロヘキシル基などが挙げられる。
R3およびR6のアルキルシリル基が置換した炭化水素基におけるアルキルシリル基としては、例えば、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリブチルシリル基などが挙げられる。
アルキルシリル基が置換した炭化水素基の具体例としては、トリメチルシリルメチル基、トリメチルシリルエチル基、トリメチルシリルプロピル基などを挙げることができる。
アルキルシリル基が置換した炭化水素基の具体例としては、トリメチルシリルメチル基、トリメチルシリルエチル基、トリメチルシリルプロピル基などを挙げることができる。
R4及びR5としてのアルキル基についても、R3及びR6の炭化水素基としてのアルキル基と同様である。
本発明の樹脂(A)は、溶解度パラメーター(SP値)が20.0以下が好ましく、18以下であることがより好ましい。極性基の少ない、疎水的な繰り返し単位を導入して、SP値が小さい樹脂を使用することで、防水性を向上させる。
本発明のSP値は、溶解性を示す指標であり、一般に値が大きいほど親水的で、値が小さいほど疎水的であることを表す。SP値を化学構造から求める方法は1種類ではなく、Smallによる方法、Hanssenによる方法、Fedorsによる方法などが、J.Appl.Chem.,3,71(1953)、Chem.Rev.,75,731(1975)、Polym.Eng.Sci.,14,147(1974)に報告されている。本発明におけるSP値は、Fedrosによる方法を用いた。
SP値とは、凝集エネルギー密度((蒸発エネルギー)/(モル体積)で求まる)の平方根で定義される値である。例として、ポリアクリル酸の繰り返し単位のSP値を求める。ポリアクリル酸を原子団ごとに区切ると、−(CH2)−が1個、−CH−が1個、−COOHが1個と数えることができる。−(CH2)−の蒸発エネルギーは4940J/mol、−CH−の蒸発エネルギーは3430J/mol、−COOHの蒸発エネルギーは27630J/molであるので、蒸発エネルギーの総和は36000J/molである。同様に、−(CH2)−のモル体積は16.1cm3/mol、−CH−のモル体積は−1J/mol、−COOHのモル体積は285J/molであるので、モル体積の総和は43.6J/molである。したがって、SP値=(36000/43.6)1/2=28.7と算出できる。
SP値が10.0〜20.0の繰り返し単位がより好ましい。
樹脂(A)は、SP値が10.0〜20.0の繰り返し単位を50モル%以上含有していることが好ましく、より好ましくは70モル%以上である。
樹脂(A)の重量平均分子量は、GPCによる標準ポリスチレン換算で5000〜500000が好ましく、10000〜100000がより好ましい。
樹脂(A)は、SP値が10.0〜20.0の繰り返し単位を50モル%以上含有していることが好ましく、より好ましくは70モル%以上である。
樹脂(A)の重量平均分子量は、GPCによる標準ポリスチレン換算で5000〜500000が好ましく、10000〜100000がより好ましい。
有機溶媒(B)は、樹脂(A)を均一に溶解すると共に無機材料への組成物の塗布作業及び浸透を容易にするための成分である。
有機溶媒(B)としては、メタノール、エタノール、イソプロパノールのようなアルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテアルコール及びエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトンのようなケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチルのようなエステル類;n−へキサン、ガソリン、ゴム揮発油、ミネラルスピリット、灯油のような脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素を例示することができる。
混合質量比0:100〜50:50の極性溶媒と炭化水素溶媒の混合溶媒を用いることが好ましい。
混合質量比0:100〜50:50の極性溶媒と炭化水素溶媒の混合溶媒を用いることが好ましい。
有機溶媒(B)の配合量は、樹脂(A)100質量部に対して50〜2000質量部であり、好ましくは100〜1000質量部である。有機溶媒(B)の配合量が50質量部未満であると低温時に樹脂(A)が析出しやすくなり、2000質量部を超えると樹脂 (A)の濃度が低くなりすぎて、何度も塗布しなければならず、塗布作業性が低下する。
本発明においては成分(A)及び(B)のほかにも必要に応じて他の添加剤を配合することができる。
また、防水剤組成物は必要に応じて、その他の添加剤を添加してもよい。その他の添加剤としては、例えば、造膜助剤、可塑剤、防腐剤、防かび剤、消泡剤、レベリング剤、顔料分散剤、沈降防止剤、たれ防止剤、艶消し剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤などが挙げられる。これら添加剤は単独で使用してもよいし、併用してもよい。
これらの添加剤の総量は、組成物の全量に対し、10質量%以下が好ましい。
これらの添加剤の総量は、組成物の全量に対し、10質量%以下が好ましい。
防水剤組成物を製造する方法としては、各成分を均一に混合できれば特に制限されない。
例えば、本発明の樹脂と、溶媒と、必要に応じてその他の添加剤とを容器に入れ、これらを高速撹拌機などの混合手段によって均一に混合分散する方法などが挙げられる。
例えば、本発明の樹脂と、溶媒と、必要に応じてその他の添加剤とを容器に入れ、これらを高速撹拌機などの混合手段によって均一に混合分散する方法などが挙げられる。
得られた組成物の塗装方法は、基材面に均一に塗布できれば特に制限はない。塗装方法としては、例えば、吹付け塗り、刷毛塗り、ローラ塗り、コテ塗り、フローコータ塗り、ローラーコータ塗りなどが挙げられる。塗装後、乾燥処理することによって塗膜となる。
以下、実施例を挙げ、本発明を具体的に説明する。なお、以下において部は質量%を表す。
表1に示す成分を用いて、樹脂100質量部に対し、溶媒100質量部を混合し、各組成物を調製した。溶媒の混合比は質量比である。
(樹脂)
PS:ポリスチレンVP−8000(日本曹達製)
PCH:ポリシクロヘキシルメタクリレート(関東化学製)
PIB:ポリイソブチルアクリレート(関東化学製)
SiC:ポリ(プロピルメタクリル−ヘプタイソブチルPSS)−(tブチルメタクリレート)共重合体(ALDRICH製)
SiF:アリルトリメチルシラン−(tブチルトリフルオロメチルアクリレート)共重合体(下記合成例に従って合成)
SLX:ヘキシルトリメトキシシランとポリジオルガノシロキサン(20/1)の混合物(特開平6−128562号公報の記載に従って調製)
MA:ポリメタクリル酸
PS:ポリスチレンVP−8000(日本曹達製)
PCH:ポリシクロヘキシルメタクリレート(関東化学製)
PIB:ポリイソブチルアクリレート(関東化学製)
SiC:ポリ(プロピルメタクリル−ヘプタイソブチルPSS)−(tブチルメタクリレート)共重合体(ALDRICH製)
SiF:アリルトリメチルシラン−(tブチルトリフルオロメチルアクリレート)共重合体(下記合成例に従って合成)
SLX:ヘキシルトリメトキシシランとポリジオルガノシロキサン(20/1)の混合物(特開平6−128562号公報の記載に従って調製)
MA:ポリメタクリル酸
SP値は、樹脂のSP値である。
各樹脂の重量平均分子量は、PS:8000、PIB:300000、SiF:7500、SLX:100000、MA:100000である。
各樹脂の重量平均分子量は、PS:8000、PIB:300000、SiF:7500、SLX:100000、MA:100000である。
(溶媒)
T:トルエン
K:キシレン
I:イソプロパノール
T:トルエン
K:キシレン
I:イソプロパノール
<SiFの合成例>
窒素雰囲気に保ったモノマー溶液調製槽にテトラヒドロフラン(以下、「THF」と記す。)60mL、アリルトリメチルシラン11g、t−ブチルトリフルオロメチルアクリレート20gを調製した。
次いで、窒素雰囲気に保った別の容器に窒素雰囲気に保った別の容器にTHF5mL、
及び和光純薬工業(株)製重合開始剤V−65 1gを仕込んで溶解し、開始剤溶液を調製した。窒素雰囲気に保った重合槽に、THF5mLを投入して攪拌しながら65℃に昇温した後、モノマー溶液及び開始剤溶液を、各々2時間かけて65℃に保った重合槽内に供給した。滴下終了後、重合温度を65℃に保ったまま2時間撹拌し、室温まで冷却してTHF20mL追加して希釈し重合液を取り出した。得られた重合液を1Lの含水メタノールに滴下してポリマーを沈殿させ、ろ過した。得られた湿ポリマーをとりだし、20mmHg(2.66kPa)、40℃にて40時間乾燥することにより、目的とする樹脂SiFを得た。
1H-NMRから求めたポリマー組成比は40/60(モル比)であった。また、GPC測定により求めた標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は7500、分散度は1.6であった。
窒素雰囲気に保ったモノマー溶液調製槽にテトラヒドロフラン(以下、「THF」と記す。)60mL、アリルトリメチルシラン11g、t−ブチルトリフルオロメチルアクリレート20gを調製した。
次いで、窒素雰囲気に保った別の容器に窒素雰囲気に保った別の容器にTHF5mL、
及び和光純薬工業(株)製重合開始剤V−65 1gを仕込んで溶解し、開始剤溶液を調製した。窒素雰囲気に保った重合槽に、THF5mLを投入して攪拌しながら65℃に昇温した後、モノマー溶液及び開始剤溶液を、各々2時間かけて65℃に保った重合槽内に供給した。滴下終了後、重合温度を65℃に保ったまま2時間撹拌し、室温まで冷却してTHF20mL追加して希釈し重合液を取り出した。得られた重合液を1Lの含水メタノールに滴下してポリマーを沈殿させ、ろ過した。得られた湿ポリマーをとりだし、20mmHg(2.66kPa)、40℃にて40時間乾燥することにより、目的とする樹脂SiFを得た。
1H-NMRから求めたポリマー組成比は40/60(モル比)であった。また、GPC測定により求めた標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は7500、分散度は1.6であった。
〔防水性試験〕
普通ポリトランドセメント:豊浦標準砂=1:3(質量比)の配合比のモルタルを、フロー値が170±5となるように水セメント比を調整した後、混練し、寸法10×10×10cmの成形体を得た。次にこの成形体を養生した後、供試体を調製した。その後、この供試体の表面に各組成物を400g /m2の塗布量になるように刷毛で塗布した。塗布後、25℃、50%RHの雰囲気中で1日乾燥した後、動的接触角計(協和界面科学社製)の拡張縮小法により、水滴の後退接触角を測定した。初期液滴サイズ7μLを6μL/秒の速度にて8秒間吐出後吸引し、吐出中の動的接触角が安定した値を前進接触角、吸引中の動的接触角が安定した値を後退接触角として測定した。測定温度は23℃である。
防水性の指標としては、前進接触角と後退接触角との差を用いた。値が小さいほど水の滑り性がよく、防水能が高いことを示す。
普通ポリトランドセメント:豊浦標準砂=1:3(質量比)の配合比のモルタルを、フロー値が170±5となるように水セメント比を調整した後、混練し、寸法10×10×10cmの成形体を得た。次にこの成形体を養生した後、供試体を調製した。その後、この供試体の表面に各組成物を400g /m2の塗布量になるように刷毛で塗布した。塗布後、25℃、50%RHの雰囲気中で1日乾燥した後、動的接触角計(協和界面科学社製)の拡張縮小法により、水滴の後退接触角を測定した。初期液滴サイズ7μLを6μL/秒の速度にて8秒間吐出後吸引し、吐出中の動的接触角が安定した値を前進接触角、吸引中の動的接触角が安定した値を後退接触角として測定した。測定温度は23℃である。
防水性の指標としては、前進接触角と後退接触角との差を用いた。値が小さいほど水の滑り性がよく、防水能が高いことを示す。
表1の結果から、本発明の組成物は、防水能が高いことがわかる。
Claims (3)
- 樹脂(A)が側鎖にアルキルシリル基を有する樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の防水剤組成物。
- 樹脂(A)がさらにフッ素原子を有することを特徴とする請求項1または2に記載の防水剤組成物。
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