JP2008239237A - Icタグ付プラスチックキャップ - Google Patents

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Abstract

【課題】ICタグへの情報の送受信が妨害されず、確実にICタグに製品情報を入力し且つ入力された製品情報を確実に出力することが可能なICタグ付プラスチックキャップを提供する。
【解決手段】天板21の上面に、製品情報が記憶されたICタグ10が設けられているプラスチックキャップであって、天板21の内面側に遮蔽部材50が設けられており、遮蔽部材50によって、天板21の上面に設けられたICタグ10中のアンテナ3と容器内容液の液面との間にICタグ10への信号の送受信が妨害されない程度の間隔が保持される。
【選択図】図2

Description

本発明は、製品情報が記憶されたICタグが天板に取り付けられたプラスチックキャップに関する。
従来、各種の製品には、製造年月日、製造・販売者名、使用期限などの製品情報を表示したバーコードが広く利用されている。ところで、バーコードは、コード化された情報をリーダーで読取るため、バーコードの印刷面を平面とする必要があり、このため、ボトルやキャップなどの包装材料の分野では、バーコードの印刷面が制限され、また、コード化できる情報量も限られたものとなってしまうという問題がある。
そこで、最近では、ICタグを用いた情報表示の技術が利用されるようになってきた。ICタグとは、RFID(Radio Frequency Identification)とも呼ばれるものであり、所定の情報が記憶されたICチップを無線アンテナとともに樹脂やガラス等の誘電体材料に埋め込んでタグ(荷札)状に形成した超小型の通信端末である。このようなICタグは、無線通信により、ICチップに記憶された製品情報を読取るものであり、例えばICチップのメモリには、数百バイトのデータを記録することができ、多くの製品情報を記録できるという利点がある。また、ICタグは、非接触で記録された情報を読取ることができ、接触による摩耗などの問題もなく、さらには、商品の形態に併せた形状に加工したり、小型化、薄型化なども可能であるという利点がある。
このようなICタグが設けられたキャップとして、特許文献1及び2には、天板にICタグが埋め込まれたものが提案されている。
特開2006−62716号公報 特開2005−321935号公報
ところで、上記のようなICタグには、通信を電磁誘導方式により行うタイプと電波方式により行うタイプとがある。電磁誘導方式のICタグは、通信が水分による影響を受け難いという利点があるものの、大面積であるという欠点があり、一方、電波方式のICタグは、通信が水分による影響を受け易いという欠点があるものの、小面積であるという利点を有しているため、現在、キャップの分野では、この電波方式のICタグが検討されている。
しかるに、前述した天板にICタグが設けられているキャップでは、飲料等の水分を含有する内容物が充填された容器に適用した場合、電波方式のICタグであるため、上記のような情報の送受信が困難になるという問題があった。即ち、飲料等に含まれている水分が誘電損失やインピーダンスの不整合を引き起こし、この結果、ICタグへの情報の送受信が妨害されてしまうのである。
従って、本発明の目的は、ICタグへの情報の送受信が妨害されず、確実にICタグに製品情報を入力し且つ入力された製品情報を確実に出力することが可能なICタグ付プラスチックキャップを提供することにある。
本発明によれば、天板と、天板周縁部から降下したスカート壁とを有し、該天板の上面には、製品情報が記憶されたICタグが設けられているとともに、該天板の下面には、容器口部と密着するシール部が形成されているプラスチックキャップにおいて、
前記天板上面に設けられたICタグ中のアンテナと容器内容液の液面との間に該ICタグへの信号の送受信が妨害されない程度の間隔が形成され得るように、前記天板の内面側に遮蔽部材が設けられていることを特徴とするプラスチックキャップが提供される。
本発明においては、
(1)前記シール部が、前記スカート壁と間隔をおいて天板の下面から下方に延びているインナーリングからなり、容器口部に装着されたときに、該インナーリングの外面が容器口部の内面と密着することにより密封性が確保されること、
(2)前記遮蔽部材は、底壁部と該底壁部の周縁から立ち上がった環状側壁部とを有し、該環状側壁部の上端には外方に延びている薄肉のフランジ部が形成されており、該底壁部によって前記間隔が保持されていること、
(3)前記フランジ部の上面が、前記インナーリングの付け根部分から離隔して前記天板の内面に熱溶着されていること、
(4)前記フランジ部の上面が、前記インナーリングの内面側の付け根部分に熱溶着されていること、
(5)前記遮蔽部材は、前記インナーリングの内面下方部分で、該インナーリングの下端部が形成する開口を閉じるように設けられていること、
(6)前記遮蔽部材は、熱溶着により前記インナーリングに固定されていること、
(7)前記遮蔽部材は、底壁部と該底壁部の周縁部から立ち上がった環状側壁部とからなり、該環状側壁部は、該底壁部の周縁部から上方に向かって傾斜して延びている傾斜部と、該傾斜部の上端から外方に延びているフランジ部と、該フランジ部の内方側上面から上方に延びている上方補助部とを有しており、該フランジ部の上面及び/または上方補助部の外面が前記インナーリングの下端及び/または下方部分内面に熱溶着していること、
が好適である。
本発明のプラスチックキャップにおいては、天板の内面側に設けられている遮蔽部材により、天板の上面に取り付けられたICタグ中のアンテナと容器内容液(例えば水)の液面との間に十分な間隔を保持せしめることができる。このため、このキャップを飲料等の水分を含有する内容液が充填された容器に適用した場合においても、内容液が誘電損失やインピーダンスの不整合を引き起こすことにより送受信を阻害するという不都合が防止され、ICタグへの製品情報の送信(入力)及び入力された製品情報の受信(出力)を確実に行うことが可能となる。
上記の遮蔽部材は、熱溶着により天板の内面に取り付けられていることが好ましく、これにより、例えばシャワーなどにより吹き付けられる洗浄水や無菌充填に際して使用する殺菌水が遮蔽部材と天板の内面との間に侵入するという不都合を確実に防止することができ、水分による信号伝送の妨害を確実に防止することができる。例えば、本発明のような遮蔽部材の代わりに、容器口部に嵌めこまれる中栓などを利用してICタグ中のアンテナと容器内容液の液面との間に所定の間隔が保持されるような構造とした場合には、無菌充填を行う際に実施するキャップに対する殺菌処理時にキャップ天板の下面側に殺菌水等が浸入してしまうため、この殺菌水によって信号伝送が妨害されてしまうが、本発明では、上記処理を行った場合においても、ICタグへの情報の送受信を確実に行うことが可能となる。
また、遮蔽部材は、単にICタグのアンテナ(具体的にはICタグが設けられている天板の大部分)と容器内容液の液面との間に十分な間隔を確保するために設けられる部材であり、極めて簡単な形状を有する部材である。従って、キャップ及び遮蔽部材を、それぞれ圧縮成形等により形成し、次いでキャップの天板上面にICタグを取り付け且つ天板内面に遮蔽部材を取り付けるという手段で製造することができ、生産性が高い。
また、本発明では、インナーリングと遮蔽部材とが別体であるため、インナーリングの長さを必要以上に長くせずに、容器内容液とICタグとの間に、水分による信号の伝送妨害(誘電損失やインピーダンスの不整合による)を確実に防止し得る大きさの間隔を確保することができる。即ち、遮蔽部材とインナーリングとが一体的に形成されているような構造では、圧縮成形では製造が困難であり、射出成形によりキャップの製造を行なうことが必要となり、成形時間が長くなったり、生産性の低下が否めない。しかるに、インナーリングと遮蔽部材とが別体となっている本発明では、インナーリングを備えたキャップと遮蔽部材とを、それぞれ別個に短時間での圧縮成形によって成形し、次いで熱溶着等により遮蔽部材をインナーリングに取り付けることにより適宜製造できるため、生産性が極めて高い。
さらに、遮蔽部材は、ICタグ中のアンテナと容器内容液の液面との間に信号の送受信が妨害されない程度の間隔が保持されるような大きさを有していればよいため、キャップの大きさに応じて、遮蔽部材の大きさを適宜変更することができる。例えば、キャップ径が大きい場合にも、遮蔽部材の大きさを小さくすることができ、必要以上に大きな遮蔽部材を設ける必要はなく、設計の自由度が大きいという利点がある。
本発明において、遮蔽部材は、底壁部と該底壁部の周縁から立ち上がった環状側壁部とを有し、該環状側壁部の上端には外方に延びている薄肉のフランジ部が形成されており、該底壁部によって前記間隔を保持するという形態とすることができ、この場合には、薄肉のフランジ部の上面をインナーリングと間隔をおいて天板内面に熱溶着したり或いはインナーリングの内面付け根部分に熱溶着することにより、しっかりと遮蔽部材を固定することができ、遮蔽部材の固定作業が極めて容易である。
また、本発明においては、容器口部とのシールに寄与するインナーリングの下端の開口を閉じるように遮蔽部材を設けることもできる。この場合には、天板に設けられているICタグ中のアンテナの全面と容器内容液の液面との間に一定の間隔が保持されるため、内容液によるICタグへの送受信の阻害を確実に防止できる。
また、上記のように、インナーリングの下端の開口を閉じるように遮蔽部材を設ける場合には、遮蔽部材を、底壁部と該底壁部の周縁部から立ち上がった環状側壁部とから形成し、且つ該環状側壁部を、該底壁部の周縁部から上方に向かって傾斜して延びている傾斜部と、該傾斜部の上端から外方に延びているフランジ部とを備えた形態とし、該フランジ部の内側上面から上方に延びている上方補助部を形成し、該フランジ部の上面及び/または上方補助部の外面を前記インナーリングの下端及び/または下方部分内面に熱溶着せしめることが好適である。このような構造とすることにより、インナーリングによるシール性を損なうことなく、遮蔽部材をしっかりとインナーリングに固定することができる。また、この場合には、環状側壁部の傾斜部の軸方向長さを調整することにより、インナーリングが短い場合にも、ICタグが保持されている天板と遮蔽部材の底壁部との間隔を大きくし、容器内容液が接触する該底壁部とICタグとの間に大きな間隔を設定することができる。
本発明を、以下、添付図面に示す具体例に基づいて説明する。
図1は、本発明のプラスチックキャップに取り付けられるICタグの側断面図であり、
図2は、図1のICタグが取り付けられた本発明のプラスチックキャップの一例を容器口部と共に示す半断面側面図であり、
図3は、図1のICタグが取り付けられた本発明のプラスチックキャップの他の例を容器口部と共に示す半断面側面図であり、
図4は、図1のICタグが取り付けられた本発明のプラスチックキャップの他の例を容器口部と共に示す半断面側面図である。
図1を参照して、本発明のプラスチックキャップに取り付けられるICタグ(全体として10で示す)は、誘電体基板1を備えており、この誘電体基板1の表面に金属製アンテナ3とICチップ5が固定されている。
誘電体基板1は、非導電性材料から形成されるが、一般的には熱溶着可能な熱可塑性樹脂から形成される。このような熱可塑性樹脂としては、特に制限されないが、一般的には、このICタグ10が取り付けられるプラスチックキャップを構成する樹脂基材と同様の樹脂からなるものであり、例えばポリプロピレン製のキャップにICタグ10を設ける場合には、ポリプロピレンにより誘電体基板1が形成されていることが好ましい。
また、誘電体基板1の表面には、必要により、接着剤層(図示せず)を形成しておくこともでき、これにより、金属製アンテナをしっかりと誘電体基板1に接着固定することができる。このような接着剤としては、一般に、ポリオレフィン樹脂を不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフト変性した酸変性オレフィン樹脂が好適である。
アンテナ3は、通常、アルミニウム、銅、銀、金などの低抵抗金属の薄膜(厚みが5乃至50μm程度)からなるものであり、所定のパターン形状を有しており、信号の送受信に使用される。このアンテナ3の外径Lは、通常、18mm程度である。
尚、図1から理解されるように、後述するプラスチックキャップの天板にこのICタグ10を熱溶着等により接着固定するために、基板1の周縁部分はアンテナ3により被覆されておらず、その上面が露出している。
ICチップ5は、フリップチップ実装などにより、上記のアンテナ3に導通するように設けられるものであり、このICタグ10が取り付けられるプラスチックキャップに関する情報が記憶されるものであり、上記のアンテナ3を介しての信号の送信により、所定の情報が記憶され、またアンテナ3を介してICタグ10に記憶された情報が読み取られるものである。
また、図1に示されているように、上記のICチップ5は、一般に、ポリイミド、ビスマレイミド樹脂などの封止剤7により、封止されて保護されている。
尚、誘電体基板1の厚みは、その表面にアンテナ3を形成し且つICチップ5を実装する作業を行い得る程度の強度を示すようなものであればよく、一般的には10乃至1000μm程度である。
上述したICタグ10が取り付けられたプラスチックキャップの構造を示す図2を参照して、全体として20で示すプラスチックキャップは、天板21と、天板21の周縁部から降下しているスカート壁23とから成っている。
スカート壁23の内面には、このキャップ20が装着される容器の口部70の外面に設けられている螺条71と螺子係合する螺条25が形成されており、スカート壁23の下端には、破断可能なブリッジ27を介してタンパーエビデント(TE)バンド29が設けられており、TEバンド29の内面には、上向きのフラップ片30が間欠的に周状に形成されている。
即ち、このキャップ20は螺条25による螺子係合によって容器口部70に装着され、容器口部70に装着されたキャップ20を、開栓方向に回転させることにより容器口部70から取り除かれるが、開栓に際して、TEバンド29の内面に形成されているフラップ片30が容器口部70の外面に形成されている顎部73と係合し、TEバンド29の上昇が制限され、ブリッジ27が破断してTEバンド29がスカート壁23から切り離される。この結果、TEバンド29が切り離されているという事実から、一般の需要者は、キャップ20が容器口部70から一旦取り除かれたという事実を認識することができるのである。
一方、天板21の上面には、前述したICタグ10が取り付けられている。このICタグ10は、図2に示されているように、通常、ICチップ5が設けられている部分7側が下方となるような位置関係で基板1の露出面と天板21の上面とを熱溶着することにより取り付けられる。従って、天板21の上面の中央部分には、このようなICチップ5が設けられて突出している部分を受け入れるような凹部21aが形成されている。また、図2では、ICタグ10中のアンテナ3が設けられている領域がLで示されている。
また、上述したICタグ10が熱溶着される天板21の上面の外周縁部分にICタグ10の基板1の厚みに相当する大きさの段差37を形成しておくことが好ましく、これにより、キャップ20の上端面を滑らかなフラットな面とし、キャップ20の外観を良好に保持することができる。
尚、上述したICタグ10は、嵌め込み等により天板21の上面に機械的に固定することも可能であり、また、天板21の外周部分に環状の突起を設けておき、ICタグ10を載置した状態で、この突起を屈曲してICタグ10の周縁部分を固定することも可能である。このようにしてICタグ10を設けた場合には、ICタグ10の基板1は、特に熱可塑性樹脂製のような熱溶着性の材料で形成されている必要はなく、ガラス等の誘電材料で形成されていてもよい。
一方、天板21の下面には、前述したスカート壁23と間隔をおいて下方に延びており、外面側が膨出した形状のインナーリング31が設けられており、このインナーリング31よりも外方部分にアウターリング33が形成されており、またインナーリング31の付け根部分の外面側には環状の小突起35が形成されている。
即ち、前述した螺子係合によりキャップ20を容器口部70に装着したとき、容器口部70の上方部分の内面がインナーリング31の外面に密着し、容器口部70の上端部分の外面側がアウターリング33の内面に密着し、かつ容器口部70の上端面が小突起35に密接し、これにより、良好な密封性シールが確保されるものである。
本発明においては、天板21の内面には、インナーリング31で取り囲まれている部分に、遮蔽部材50が取り付けられている。即ち、このような遮蔽部材50を設けることにより、容器口部70に装着された状態において、天板21に取り付けられているICタグ10のアンテナ3と容器内容液の液面との間に一定の間隔が保持されることとなる。従って、既に述べたように、このキャップ20を飲料等の水分を含有する内容液が充填された容器に適用した場合においても、水分による誘電損失やインピーダンスの不整合に起因する信号(電磁波)の伝送阻害が発生する事なく、ICタグへの製品情報の送信(入力)及び入力された製品情報の受信(出力)を確実に行うことが可能となるわけである。
本発明において、遮蔽部材50は、底壁部51と底壁部51の周縁部から立ち上がった環状側壁部53とからなっており、この底壁部51により、ICタグ10のアンテナ3と容器内容液の液面との間に、信号の送受信が妨害されない程度に十分な間隔が保持されることとなる。
また、上記のような遮蔽部材50において、環状側壁部53の上端からは薄肉のフランジ部55が外方に延びており、この薄肉のフランジ部55が天板21の内面に熱溶着されており、これにより、遮蔽部材50はしっかりと天板内面に固定され、遮蔽部材50の内部への容器内容液の漏洩を防止し得るばかりか、例えば無菌充填に際して使用する殺菌水の天板21の下面側への侵入も確実に防止することができ、水分による信号伝送の妨害を確実に防止することができる。この場合、熱溶着を行なわず、インナーリング31の付け根部分の内面側に遮蔽部材を嵌め込むことも可能であるが、この場合には、遮蔽部材50が不安定となり、水分の遮断効果が不十分となり、特に無菌充填を適用するような場合には、殺菌水などを侵入し、ICタグ10への送受信が不安定となるおそれがあるため、熱溶着により遮蔽部材50を設けることが好適である。
また、上記のような構造の遮蔽部材50において、環状側壁部53の長さは、底壁部51とICタグ10のアンテナ3形成領域Lとの間隔dが、底壁部51の下面が容器内容液の液面と接触している状態でのICタグ10への信号の伝送が水により妨害されない程度のものとすればよい。例えば信号の周波数やアンテナ3のパターンなどによっても異なるが、一般に、上記間隔dが7mm以上となるように、環状側壁部53の長さを設定する。
さらに、底壁部51の面積は、ICタグ10のアンテナ3形成領域Lの大部分において、上記の間隔が確保されるようにすればよく、アンテナ3形成領域Lの全体にわたって上記のような間隔dが維持されることを要しない。即ち、一般に、アンテナ3形成領域Lの径の大部分において、上記の間隔dが確保されていれば、インナーリング31と環状側壁53の上方部分との間に容器内容液が浸入しても信号の送受信に与える影響を無視することができる。
従って、ICタグ10に比して天板の径が大きい大径のキャップについては、遮蔽部材50の径(底壁部の径)をかなり小径とし、インナーリング31の付け根部分と環状側壁部53の上端部分との間に比較的大きな間隔が形成されていてもよい。
また、図2の例では、薄肉のフランジ部55の上面が天板21の内面に熱溶着されているが、図3に示すように、薄肉のフランジ部55の上面をインナーリング31の内面付け根部分に熱溶着させることもできる。特に、図2のキャップは、大型のキャップの場合に、遮蔽部材50のサイズを必要以上に大きくせず、小型化できるという点で有利であり、図3に示すキャップは、どのような大きさのキャップ或いはICタグ10に対しても、確実に信号の送受信の阻害を防止することができ、特に小型のキャップに適用されるという利点がある。
さらに、上述した図2及び図3の例では、遮蔽部材50は、天板21の内面に直接設けられているが、このような遮蔽部材50をインナーリング31に設けることもできる。図4には、このような態様を示した。
図4の態様のキャップは、遮蔽部材50がインナーリング31に設けられている点を除けば、実質的に図2或いは図3のキャップと同じ構造を有している。即ち、図4において、インナーリング31の下方部分には、インナーリング31の下端部が形成する開口を閉じるように遮蔽部材50が取り付けられている。このような位置に遮蔽部材50を設けることによって、容器口部70に装着された状態において、ICタグ10が設けられている天板21の下面と容器内容液との接触が確実に防止されるとともに、ICタグ10と容器内容液の液面との間に一定の間隔dが保持されることとなる。従って、既に述べたように、このキャップ20を飲料等の水分を含有する内容液が充填された容器に適用した場合においても、水分による誘電損失やインピーダンスの不整合に起因する信号(電磁波)の伝送阻害が発生する事なく、ICタグへの製品情報の送信(入力)及び入力された製品情報の受信(出力)を確実に行うことが可能となるわけである。
また、容器口部70のシール性を確保するために使用されるインナーリング31の下端開口が遮蔽部材50によって閉じられているため、ICタグ10中のアンテナ3の実質上全面と容器内容液の液面との間に十分な間隔が確保されるため、ICタグ10が多少偏心して設けられたような場合においても、容器内容液による誘電損失やインピーダンス不整合による送受信の阻害を確実に防止することができる。
このような位置に設けられる遮蔽部材50は、底壁部61と底壁部61の周縁部から立ち上がった環状側壁部63とからなっている。この環状側壁部63は、上方に向かって外方に傾斜した傾斜部63aと傾斜部63aの上端から外方に延びているフランジ部63bとを有しており、このフランジ部63bの内方側上面からは、上方補助部63cが上方にほぼ直立して延びている。即ち、このような遮蔽部材50は、インナーリング31の下方部分から環状側壁部63の上方補助部63cを嵌めこみ、フランジ部63bの上面をインナーリング31の下端に押し付けるようにして熱溶着することにより、フランジ部63bの上面とインナーリング31の下端或いは上方補助部63cの外面とインナーリング31の内面部分とが熱溶着でしっかりと固定されることとなり、容器内容液の天板21の下面側への漏洩を確実に防止することができるばかりか、例えば無菌充填に際して使用する殺菌水の天板21の下面側への浸入も確実に防止することができ、水分による信号伝送の阻害を確実に防止することができる。この場合においても、熱溶着を行なわず、インナーリング31の内面に嵌合等の機械的手段によって遮蔽部材50を取り付けることも可能であるが、先にも述べたように、この場合には、遮蔽部材50が不安定となり、水分の遮断効果が不十分となるおそれがあるため、熱溶着により、遮蔽部材50を取り付けることが好適である。
本発明において、上記のような構造の遮蔽部材50の大きさ(環状側壁部63の長さ等)は、底壁部61とICタグ10との間隔dが、前記と同様、底壁部61の下面が水と接触している状態でのICタグ10への信号の伝送が水により妨害されない程度のものとすればよい。
特に、上記のような遮蔽部材50では、傾斜部63aの軸方向長さを大きく設定することにより、インナーリング31の長さを短くした場合にも上記間隔dを大きく設定することができ、生産性の高い圧縮成形により本発明のキャップ20を生産できる。
上記の図4に示されているように遮蔽部材50は、ICタグ10の大きさ(アンテナ3の外径の長さ)にかかわらず、アンテナ3の全面と内容液の液面との間に確実に所定の間隔dが確保され、特にICタグ10への信号の送受信の妨害を確実に防止できるという点で、最も好適であり、特に小径のキャップに好適に適用される。
上述した図2乃至図4に示した本発明のプラスチックキャップ20は、ポリプロピレンやポリエチレンに代表される各種の熱可塑性樹脂を用いて、それぞれ圧縮成形によりキャップ形状の成形体、遮蔽部材50を成形し、次いで該成形体の所定の位置に遮蔽部材50を熱溶着等により取り付け、さらに、天板21の上面に熱溶着等によりICタグ10を取り付けることにより製造される。この場合、上記の圧縮成形の代わりに射出成形を用いることも可能であるが、生産性などの見地から、圧縮成形を採用することが好適である。即ち、インナーリング31の長さが長いと、射出成形により成形を行わざるを得ないが、本発明では、インナーリング31の長さを短くして、前記間隔dを水による信号の送受信の妨害が生じない程度に十分な長さに設定できるため、圧縮成形により成形を行うことが可能となるわけである。
本発明のキャップによれば、ICタグ10中のアンテナ3と容器内容液の液面との間に十分な間隔が確保されるため、容器内容液による誘電損失やインピーダンス不整合による送受信の阻害を確実に防止することができるが、特に遮蔽部材50の取り付け(熱溶着)を容易に行うことができる。
本発明のプラスチックキャップに取り付けられるICタグの側断面図。 図1のICタグが取り付けられた本発明のプラスチックキャップの一例を容器口部と共に示す半断面側面図。 図1のICタグが取り付けられた本発明のプラスチックキャップの他の例を容器口部と共に示す半断面側面図。 図1のICタグが取り付けられた本発明のプラスチックキャップのさらに他の例を容器口部と共に示す半断面側面図。
符号の説明
10:ICタグ
21:天板
23:スカート壁
31:インナーリング
50:遮蔽部材
51,61:底壁部
53,63:環状側壁部
55,63c:フランジ部

Claims (8)

  1. 天板と、天板周縁部から降下したスカート壁とを有し、該天板の上面には、製品情報が記憶されたICタグが設けられているとともに、該天板の下面には、容器口部と密着するシール部が形成されているプラスチックキャップにおいて、
    前記天板上面に設けられたICタグ中のアンテナと容器内容液の液面との間に該ICタグへの信号の送受信が妨害されない程度の間隔が形成され得るように、前記天板の内面側に遮蔽部材が設けられていることを特徴とするプラスチックキャップ。
  2. 前記シール部が、前記スカート壁と間隔をおいて天板の下面から下方に延びているインナーリングからなり、容器口部に装着されたときに、該インナーリングの外面が容器口部の内面と密着することにより密封性が確保される請求項1に記載のプラスチックキャップ。
  3. 前記遮蔽部材は、底壁部と該底壁部の周縁から立ち上がった環状側壁部とを有し、該環状側壁部の上端には外方に延びている薄肉のフランジ部が形成されており、該底壁部によって前記間隔が保持されている請求項1または2に記載のプラスチックキャップ。
  4. 前記フランジ部の上面が、前記インナーリングの付け根部分から離隔して前記天板の内面に熱溶着されている請求項3に記載のプラスチックキャップ。
  5. 前記フランジ部の上面が、前記インナーリングの内面側の付け根部分に熱溶着されている請求項3に記載のプラスチックキャップ。
  6. 前記遮蔽部材は、前記インナーリングの内面下方部分で、該インナーリングの下端部が形成する開口を閉じるように設けられている請求項2に記載のプラスチックキャップ。
  7. 前記遮蔽部材は、熱溶着により前記インナーリングに固定されている請求項6に記載のプラスチックキャップ。
  8. 前記遮蔽部材は、底壁部と該底壁部の周縁部から立ち上がった環状側壁部とからなり、該環状側壁部は、該底壁部の周縁部から上方に向かって傾斜して延びている傾斜部と、該傾斜部の上端から外方に延びているフランジ部と、該フランジ部の内方側上面から上方に延びている上方補助部とを有しており、該フランジ部の上面及び/または上方補助部の外面が前記インナーリングの下端及び/または下方部分内面に熱溶着している請求項7に記載のプラスチックキャップ。
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