JP2008239156A - 石炭バンカ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】この石炭バンカ50は、石炭塊(以下、単に石炭と呼ぶ)1を貯蔵すると共に石炭1を排出する排出口3aを有したバンカ本体3と、バンカ本体3内に水を注入する注水管4と注水弁5を備えた注水手段51と、バンカ本体3に衝撃を加える槌打手段52と、バンカ本体3内に貯蔵された石炭1を微粉炭機14に供給するために排出口3aを開閉する石炭ゲート8と、石炭ゲート8開放時に石炭1が落下しているか否かを検出する透過型センサ(落下検出手段)9と、透過型センサ9の検出結果に基づいて注水手段51、槌打手段52及び石炭ゲート8を制御する制御装置(制御手段)20と、を備えて構成されている。
【選択図】図1
Description
従来技術として特許文献1には、中空の本体上部と、該本体上部の下方に連続して截頭逆円錐形をなす中空の本体下部と、該本体下部に接続されて下方へ延びる円筒状のバンカシュートとからなる石炭バンカにおいて、本体下部の軸心に対してバンカシュートの軸心が水平方向へ偏るようにバンカシュートを本体下部に接続する石炭バンカについて開示されている。
また、石炭が微粉炭機に供給されなくなると、微粉炭機が無負荷運転となり、石炭塊をすり潰すミルボール同士が接触してミルボールを損傷するといった問題も発生する。
また、石炭の固化が発生した場合は、人力により大きなハンマー等でバンカの外壁を打撃して衝撃を与えて固化を解消する方法も行なわれていたが、ハンマーの重量が重く重労働であるばかりでなく、危険を伴うものであった。
また、特許文献1に開示されている従来技術は、バンカ内部の構造に関する発明であり、ゲートを閉じて長期間貯蔵した場合、石炭が固化するといった課題は解決されていない。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、バンカ内の石炭の固化を解消するために注水手段と槌打手段とを備え、状況に応じてこれらの手段を単独に或いは組み合わせることにより、ゲート開放時に石炭が落下しない状況をなくして、微粉炭機に安定的に石炭を供給することを可能とした石炭バンカを提供することを目的とする。
石炭は長期間一定の圧力を加えられると各石炭塊同士が密着して固化することがある。このような状態で石炭ゲートを開放しても、上からの圧力だけでは固化は解消されない。そこで本発明では、バンカ本体に外部から衝撃を与えて各石炭塊同士の密着度合いを解消し、更に水を注入することにより促進するものである。また、衝撃と注水をどのように使い分けるかを判断するために、石炭ゲートを開放したときに石炭がバンカ本体から落下しているか否かを検出する手段を備えるものである。そしてこれらの制御は制御手段により制御される。これにより、石炭ゲートが開放すると自動的に最適な手段で石炭の固化を解消することができる。
比較的短期間の貯蔵の場合、石炭ゲートを開放した後、水を注入するだけで固化が解消される場合がある。本発明は石炭ゲートを開放した後、所定の時間に亘ってバンカ本体内に水を注入するようにしたものである。これにより、簡易な方法により石炭の固化を解消することができる。
バンカ本体内に水を注入しただけでは石炭の固化を解消できない場合がある。そのような時は、外部から衝撃を加えることにより固化が解消される可能性がある。本発明は石炭ゲートを開放した後、所定の時間に亘ってバンカ本体内に水を注入すると共に、バンカ本体に衝撃を加えるようにしたものである。これにより、より確実に石炭の固化を解消することができる。
バンカ本体内に所定の時間水を注入しても、固化の具合と注入する時間により石炭の固化が解消されない場合がある。そこで本発明では、そのような場合は更に時間を延長して注水するものである。これにより、注水のみで石炭の固化を解消する可能性を大きくすることができる。
石炭塊を粉砕して微粉炭にする微粉炭機は、できるだけ石炭塊に水分が少ないほうが好ましい。そこで本発明では、注水後に落下検出手段により石炭塊の落下が継続していることを検出した場合は、直ちに注水を停止するものである。これにより、可能な限り石炭塊に水分の含有量を少なくすることができる。
バンカ本体内に所定の時間水を注入し、且つ衝撃を加えても、固化の具合により石炭の固化が解消されない場合がある。そこで本発明では、そのような場合は更に時間を延長して注水すると共に、再度バンカに衝撃を加えるものである。これにより、より確実に石炭の固化を解消する可能性を大きくすることができる。
石炭塊を粉砕して微粉炭にする微粉炭機は、できるだけ石炭塊に水分が少ないほうが好ましく、また、バンカ本体の損傷を少なくする意味でもバンカ本体に加える衝撃の回数は少ないほうが好ましい。そこで本発明では、注水後に落下検出手段により石炭塊の落下が継続していることを検出した場合は、直ちに注水を停止すると共に、バンカ本体への衝撃を停止するものである。これにより、可能な限り石炭塊に水分の含有量を少なくすると共に、バンカ本体の衝撃回数を減らすことができる。
バンカ本体に注水を行なわずにバンカ本体に衝撃のみを加えて石炭の固化を解消できる可能性もある。しかし、固化が長期間継続すると石炭塊同士が密着して衝撃だけでは固化が解消されない場合がある。そのようなときは、別の手段としてバンカ本体内に水を注入して密着性を弱めることが必要である。そこで本発明では、衝撃にも拘わらず石炭塊が落下しない場合、バンカ本体内に水を注入するものである。これにより、衝撃の効果を高めて石炭の固化を解消し易くすることができる。
バンカ本体に注水を行なうのみで石炭の固化を解消できる可能性もある。しかし、固化が長期間継続すると圧力により石炭塊同士が密着して注水だけでは固化が解消されない場合がある。そのようなときは、別の手段としてバンカ本体内に衝撃を加えて密着の弱い部分を破壊する必要である。そこで本発明では、注水にも拘わらず石炭塊が落下しない場合、バンカ本体に衝撃を加えるものである。これにより、注水だけでは解消しない石炭の固化を機械的な振動を加えることにより解消し易くすることができる。
石炭ゲートを開放すると、自重により石炭が落下する構造の場合、石炭が通過する通路に透過型の光センサを備えておくことにより、石炭が落下することにより光を遮ったことを光センサが検出することができる。これにより、石炭の落下の有無を自動的に検出することができる。
石炭ゲートがいつ開放されても石炭を落下させるためには、石炭ゲートが閉鎖されているときに予めバンカ本体内に注水したり、バンカ本体に衝撃を加えておいて、石炭が固化しないようにすることが重要である。これにより、石炭ゲート開放時の石炭固化を事前に防止することができる。
図1は本発明の石炭バンカを備えた火力発電システムの模式図である。この火力発電システム100は、貯炭場10に貯炭された石炭1をベルトコンベア2により搬送して石炭バンカ50に貯蔵し、必要時に石炭ゲート8を開放して給炭機11に積載する。給炭機11は例えば、ベルトコンベアのようにベルトが移動して、そのベルト上に積載された石炭を微粉炭機14の給炭管12に供給する。微粉炭機14はモータ16により減速機19を介してミルボールを回転して石炭をすりつぶして微粉炭とし、送風機15の風で燃料管13を介してバーナ17に送られる。ボイラ18はバーナ17により燃焼された微粉炭の火力により高圧蒸気を発生して図示しない発電機のタービンを回転する。以上が全体の概略説明であるが、本発明の主旨は石炭バンカ50にあるので、それ以外の微粉炭機14、及びボイラ18の詳しい説明は省略する。
即ち、制御装置20は、石炭ゲート8を開放した後、所定の時間に亘ってバンカ本体3内に水を注入するように注水手段51を制御するものであり、比較的短期間の貯蔵の場合、石炭ゲート8を開放した後、水を注入するだけで固化が解消される場合がある。本実施形態は石炭ゲート8を開放した後、所定の時間に亘ってバンカ本体3内に水を注入するようにしたものである。これにより、簡易な方法により石炭の固化を解消することができる。
即ち、制御装置20は、石炭ゲート8を開放した後、所定の時間に亘ってバンカ本体3内に水を注入すると共に、バンカ本体3に衝撃を加えるように注水手段51及び槌打手段52を制御するものであり、バンカ本体3内に水を注入しただけでは石炭の固化を解消できない場合がある。そのような時は、外部から衝撃を加えることにより固化が解消される可能性がある。本実施形態は石炭ゲート8を開放した後、所定の時間に亘ってバンカ本体3内に水を注入すると共に、バンカ本体3に衝撃を加えるようにしたものである。これにより、より確実に石炭の固化を解消することができる。
また、制御装置20は、石炭ゲート8を開放した後、注水手段51により所定の時間に亘ってバンカ本体3内に水を注入した結果、透過型センサ9により石炭の落下を検出し、所定の時間に亘って当該状態が継続した場合、注水を停止するように注水手段51を制御するものであり、石炭を粉砕して微粉炭にする微粉炭機14は、できるだけ石炭に水分が少ないほうが好ましい。そこで本実施形態では、注水後に透過型センサ9により石炭の落下が継続していることを検出した場合は、直ちに注水を停止するものである。これにより、可能な限り石炭塊に水分の含有量を少なくすることができる。
Claims (11)
- 石炭塊を粉砕して微粉炭を生成する微粉炭機に前記石炭塊を供給する石炭バンカであって、
前記石炭塊を貯蔵すると共に石炭塊を排出する排出口を有したバンカ本体と、前記バンカ本体内に水を注入する注水手段と、前記バンカ本体に衝撃を加える槌打手段と、前記バンカ本体内に貯蔵された石炭塊を前記微粉炭機に供給するために前記排出口を開閉する石炭ゲートと、該石炭ゲート開放時に前記排出口から前記石炭塊が落下しているか否かを検出する落下検出手段と、前記落下検出手段の検出結果に基づいて前記注水手段、前記槌打手段及び前記石炭ゲートを制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする石炭バンカ。 - 前記制御手段は、前記石炭ゲートを開放した後、所定の時間に亘って前記バンカ本体内に水を注入するように前記注水手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の石炭バンカ。
- 前記制御手段は、前記石炭ゲートを開放した後、所定の時間に亘って前記バンカ本体内に水を注入すると共に、前記バンカ本体に衝撃を加えるように前記注水手段及び前記槌打手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の石炭バンカ。
- 前記制御手段は、前記石炭ゲートを開放した後、前記注水手段により所定の時間に亘って前記バンカ本体内に水を注入したにも拘わらず前記落下検出手段が前記石炭塊の落下を検出しない場合、新たに注水時間を設定して前記バンカ本体内に水を注入するように前記注水手段を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の石炭バンカ。
- 前記制御手段は、前記石炭ゲートを開放した後、前記注水手段により所定の時間に亘って前記バンカ本体内に水を注入した結果、前記落下検出手段により石炭塊の落下を検出し、前記所定の時間に亘って当該状態が継続した場合、前記注水を停止するように前記注水手段を制御することを特徴とする請求項1、2又は4に記載の石炭バンカ。
- 前記制御手段は、前記石炭ゲートを開放した後、前記注水手段により所定の時間に亘って前記バンカ本体内に水を注入すると共に、前記バンカ本体に衝撃を加えたにも拘わらず前記落下検出手段が石炭塊の落下を検出しない場合、新たに注水時間を設定して前記バンカ本体内に水を注入すると共に、前記バンカ本体に衝撃を加えるように前記注水手段及び前記槌打手段を制御することを特徴とする請求項1又は3に記載の石炭バンカ。
- 前記制御手段は、前記石炭ゲートを開放した後、前記注水手段により所定の時間に亘って前記バンカ本体内に水を注入すると共に、前記バンカ本体に衝撃を加えた結果、前記落下検出手段が石炭塊の落下を検出し、前記所定の時間に亘って当該状態が継続した場合、前記注水を停止すると共に前記バンカ本体の衝撃を停止するように前記注水手段及び前記槌打手段を制御することを特徴とする請求項1、2又は5に記載の石炭バンカ。
- 前記制御手段は、前記石炭ゲートを開放した後、前記落下検出手段により石炭塊の落下を検出できないとき、前記槌打手段により所定時間に亘って前記バンカ本体に衝撃を加え、該衝撃にも拘わらず前記落下検出手段が石炭塊の落下を検出しない場合、前記バンカ本体内に水を注入するように前記注水手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の石炭バンカ。
- 前記制御手段は、前記石炭ゲートを開放した後、前記落下検出手段により石炭塊の落下を検出できないとき、前記注水手段により所定時間に亘って前記バンカ本体内に水を注入し、該注入にも拘わらず前記落下検出手段が石炭塊の落下を検出しない場合、前記バンカ本体に衝撃を加えるように前記槌打手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の石炭バンカ。
- 前記落下検出手段は、光透過センサにより構成されることを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載の石炭バンカ。
- 前記制御手段は、前記石炭ゲートを閉鎖した状態で、所定の時間に亘って前記バンカ本体内に水を注入すると共に、前記バンカ本体に衝撃を加えるように前記注水手段及び前記槌打手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の石炭バンカ。
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