JP2008237633A - 遊技機の基板ケース取付構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】主制御基板を収容する基板ケースの裏面と筐体の裏板との間の空間部に挿入される不正基板による主制御基板に対する不正行為を防止可能な基板ケース取付構造を提供する。
【解決手段】スロットマシンの筐体60の裏板60aの内面に左右方向に所定間隔を有して左右一対の左ブラケット41及び右ブラケット45を取り付ける。取り付けられたこれらブラケット間に形成される空間部50に板部材52を配置して空間部50を埋める。板部材52は、空間部50内に挿入されるカバー本体部53と、この下側中央部から下方へ延びてさらに前側に延びるリブ部54を有し、リブ部54は基板ケース40の中央部を支持する。カバー本体部53には、板部材52を裏板60aにボルト55等で固定するための孔部53aと、後側へ延設されて裏板60aの通気孔60bに係合可能な係止アームが設けられる。
【選択図】図3

Description

本発明は、主制御基板を収容した基板ケースを筐体内に取り付けた遊技機の基板ケース取付構造に関する。
遊技機の一例としてスロットマシンが知られている。一般的にスロットマシンは、スタートレバーが操作されると、図柄が描かれた複数のリールが回転し、ストップボタンが押圧操作されると対応するリールが停止するようになっている。またスロットマシンには、入賞役を抽選する抽選手段が設けられ、毎回のゲームにおいて所定の確率で入賞役が抽選されるようになっており、ある入賞役に当選し、遊技者の目押しによりその入賞役に対応する図柄が所定の有効ライン上に表示されると、その入賞が確定してメダルが払い出されるようになっている。
このようなスロットマシンは、特許文献1に記載されているように、主制御基板が筐体内に設けられている。この主制御基板は、リール及びこれを回転駆動するステッピングモータを備えるリールユニットと、メダルを払い出すホッパ装置等の内部機器を統括するとともに、前述した抽選を行うなど、スロットマシン全体の遊技動作を制御する中枢的な役割を担っている。
このため、主制御基板24は、図7(a)(分解斜視図)及び図7(b)(斜視図)に示すように、カシメ状態で封止するとともに開放された場合にはその痕跡が残る封止機構40bを有する基板ケース40内に収容されている。これにより、例えば、抽選確率を変更した偽造ROMの差し替え等の不正行為を受け難くしている。また基板ケース40を開けることなく、主制御基板24の不正改造等を目視検査で発見できるようにするために、基板ケース40は透明なプラスチックで形成されている。
このような主制御基板24を収容した基板ケース40は、その左右両端部を保持する左ブラケット41及び右ブラケット45を介して筐体の裏板の内面に取り付けられる。左ブラケット41は、基板ケース40の裏面に対向して所定厚さを有した平板部42と、平板部42の左側端部から立設するリブ部43を有し、リブ部43の内面には係合凹部43aが設けられている。右ブラケット45は、基板ケース40の裏面に対向して所定厚さを有した平板部44と、平板部44の右側端部から突出する支持突起部47を有し、平板部44の右側下部及び上部には前方に延びる係止アーム49が設けられている。係合凹部43a及び係止アーム49によって、基板ケース40が左ブラケット41及び右ブラケット45に保持された状態を維持する。
特開2006−129895号公報
このような従来の基板ケースを保持する左ブラケット及び右ブラケットを筐体の裏板にねじ等によって固定し、これらのブラケットに基板ケースを装着すると、これらのブラケットは互いに離反した位置に配置されているので、基板ケースの裏面と各ブラケットの平板部の内面と筐体の裏板とによって囲まれた空間部が形成される。このため、この空間部内に不正基板が挿入されると、主制御基板が不正基板からの影響を受けて誤作動して、公正な遊技の提供ができなくなる虞がある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、基板ケースの裏面と筐体の裏板との間に形成された空間部に挿入された不正基板による主制御基板に対する不正行為を防止することができる遊技機の基板ケース取付構造を提供することを目的とする。
このような課題を解決するため、本発明は、以下の特徴を有する。特徴の一つは、制御基板(例えば、実施形態における主制御基板24)を収容した基板ケースの左右方向の両端部を左右一対のブラケット(例えば、実施形態における左ブラケット41,右ブラケット45)で保持し、基板ケースを左右一対のブラケットを介して筐体の内面に取り付けた遊技機(例えば、実施形態におけるスロットマシン1)の基板ケース取付構造であって、基板ケースの裏面側の左右一対のブラケット間の空間部に、該空間部を埋める板部材を設けることを特徴とする。
この特徴によれば、基板ケースの裏面側の左右一対のブラケット間の空間部に、該空間部を埋める板部材を設けることにより、左右一対のブラケット間に形成された空間部を無くすことができる。このため、基板ケースの裏面側に不正基板を挿入するスペースが無くなり、基板ケースの裏面側に不正基板を設けて主制御基板に対する不正行為を防止することができる。
また特徴の一つは、板部材は、裏面に係合突起部(例えば、実施形態における係止アーム56)を有し、係止突起部を筐体に設けられた孔(例えば、実施形態における通気孔60b)に挿入して、板部材を筐体に設けることを特徴とする。
この特徴によれば、板部材の裏面に設けた係止突起部を筐体の孔に挿入するだけで、板部材を筐体の所定位置に設けることができる。このため、板部材の取り付け位置のずれが小さくなって空間部を確実に埋めることができる。
本発明に係わる遊技機によれば、上記特徴を有することによって、基板ケースの裏面と筐体の裏板との間に形成された空間部に挿入された不正基板による主制御基板に対する不正行為を防止可能な遊技機の基板ケース取付構造を提供することができる。
以下、本発明に係わる遊技機の好ましい実施の形態を図1から図6に基づいて説明する。尚、本実施の形態は、遊技機の一例であるスロットマシンについて説明する。
スロットマシン1は、図1(斜視図)及び図2(内部構造図)に示すように、遊技者に面するフロントドア10と、フロントドア10を開閉自在に取り付けた筐体60とを有して構成される。フロントドア10は、機械的に強固な硬質プラスチック製のパネル部11に矩形状の枠組み13を取り付けて構成されている。
枠組み13は、パネル部11内の左右両側の側壁11a,11bに沿って取り付けられた一対の縦フレーム14,15と、パネル部11の上壁11cの内側に沿ってパネル部幅方向に延びる横フレーム16とを有してなる。右側の側壁11bに沿って取り付けられた縦フレーム15に施錠装置ユニット18が取り付けられている。
パネル部11の上部には、演出用の上部ランプ11d、スピーカを備えた放音部11e,11f、液晶ディスプレイ等を有した演出表示装置11gが配設されている。そして、パネル部11の中間部には、透明な硬質プラスチック板で形成された略長方形状の透過窓WDと演出用ランプ11h,11iが設けられ、筐体60内に設けられたリール装置61のリールR1、R2、R3を、遊技者が透過窓WDを介して見ることが可能となっている。
パネル部11の中間部の下側には、遊技者が操作するための操作パネル部20が設けられ、この操作パネル部20には各種のボタン等(メダル投入部MD、ベットボタンB、スタートレバーST、ストップボタンSP1,SP2,SP3)が設けられている。
操作パネル部20の右端には、フロントドア10を開錠するための施錠装置ユニット18の鍵穴KYが設けられ、鍵穴KYに正規の鍵を挿入して開錠操作すると、フロントドア10を筐体60から開くことが可能となっている。また、操作パネル部20の左端には、精算ボタンMRが設けられ、ゲームに賭けたメダルの払い出しを指示すると共に、メダルクレジット手段(図示せず)が内部保留したメダルの払い出しの指示が可能になっている。
パネル部11の下部には、本スロットマシン1のゲーム内容を紹介等するための絵(図示せず)が描かれた下パネル30が設けられ、下パネル30の左右両側には演出用ランプ22,22が設けられている。下パネル30の下方には、遊技メダルを払い出すためのメダル払出口11j、メダル受皿11k、放音部11mが設けられている。
フロントドア10の裏面側の上部には、前述した放音部11e,11fのスピーカSL,SRが設けられ、スピーカSL,SRの間には前述した演出表示装置11gが設けられている。演出表示装置11gの下方には、透過窓WDを形成する略長方形状の枠体19が取り付けられており、この枠体19の下方には、メダル投入部MDより投入された投入物が正規の遊技メダルか否かを判別して振り分けるメダル選別装置G0と、メダル選別装置G0で振り分けられた遊技メダルを筐体60側に設けられたホッパ装置HPへ案内するガイド部材G1と、メダル選別装置G0で振り分けられたメダルをメダル払出口11jへ案内するガイド部材G2と、ホッパ装置HPから出力される払い出し用のメダルをメダル払出口11jへ案内するガイド部材G3とが設けられている。メダル払出口11jの近傍には、前述した放音部11mを構成するスピーカSWが取り付けられている。
枠体19とメダル選別装置G0との間には、長尺状の電気回路基板で形成された中央表示基板21が取り付けられ、この中央表示基板21には、前述した操作パネル部20に設けられているベットボタンBと、スタートレバーSTと、ストップボタンSP1,SP2,SP3等が電気的に配線接続されている。これらB,ST,SP1,SP2,SP3の出力信号はハーネスを介して筐体60に設けられた主制御基板24に転送される。
筐体60内には、主電源装置PWUと、ホッパ装置HPから溢れた遊技メダルを収容する補助貯留部SHPが設けられる他、前述したリール装置61が設けられている。主電源装置PWU内には電源装置基板25が設けられている。リール装置61の上端には回胴装置基板26が取り付けられ、リール装置61の上方には前述した主制御基板24が取り付けられている。主制御基板24は、不正行為を防止するための基板ケース40内に収容されている。基板ケース40の取り付け構造については後述する。
主制御基板24は、半導体メモリ(ROM)とマイクロプロセッサ(MPU)等が搭載されており、このマイクロプロセッサ(MPU)が、半導体メモリ(ROM)に予め記憶されているシステムプログラムとスロットマシンゲーム用のプログラムを実行し、電源装置基板25、回胴装置基板26及び後述するサブ制御基板17に所定の指令を行って夫々に分散制御を行わせることにより、本スロットマシン1全体を集中制御する。
演出表示装置11gの裏面側には、電気回路基板で形成されたサブ制御基板17が設けられている。このサブ制御基板17は、演出表示装置11gによって表示される演出画像の制御を行うマイクロプロセッサと、このマイクロプロセッサが実行するコンピュータプログラム及び演出用データを記憶した読み出し専用メモリ(ROM)と、演出処理の実行中に生じる各種データを一時的に記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)等を備えた電気回路が搭載されている。そして、このサブ制御基板17は、主制御基板24からの制御信号に従って、上部ランプ11d,演出用ランプ11h,11i,22とスピーカSR,SL,SWを駆動して遊技者の視覚及び聴覚に訴える演出を行うと共に、演出表示装置11gを制御して遊技内容に応じた演出表示を行わせる。
このサブ制御基板17は、不正行為を防止するための基板ケース27内に収容されており、この基板ケース27ごと一体として演出表示装置11gの裏面側に着脱可能に取り付けられている。
主制御基板24を収容した基板ケース40は、図3(前側分解斜視図)及び図4(後側分解斜視図)に示すように、その左右両端部を保持する左右一対の左ブラケット41及び右ブラケット45を介して筐体60の裏板60aの内面に取り付けられる。
左ブラケット41は、基板ケース40の裏面に対向してL字状に形成されて所定厚さを有する平板部42と、平板部42の左側端部及び下側端部から立設するリブ部43を有し、左側端部のリブ部43の内面には上下方向に所定間隔を有して配置された複数の係合凹部43aが設けられている。右ブラケット45は、基板ケース40の裏面に対向して逆L字状に形成されて所定厚さを有する平板部44と、平板部44の右側端部から突出する支持突起部47と、平板部44の下側端部から立設するリブ部48とを有し、平板部44の右側上部及び下部には前方に延びる一対の係止アーム49が設けられている。左ブラケット41及び右ブラケット45の各平板部42,44には、ボルトを通すための挿通孔42a,44aが複数設けられている。
係合凹部43aは、基板ケース40の左側面に設けられた係止突起部40aと係合して基板ケース40の左側を保持し、一対の係止アーム49は、基板ケース40の対応する右側下部及び右側上部と係合して基板ケース40の右側を保持する。左ブラケット41及び右ブラケット45は、合成樹脂材料によって一体成型される。
左ブラケット41及び右ブラケット45は、それぞれの挿通孔42a,44aの表側から裏側に向けて挿通されたボルトを筐体60の裏板60aに設けられたねじ孔に螺合することで、筐体60の裏板60aに取り付けられる。左ブラケット41及び右ブラケット45を筐体60の裏板60aに取り付けて、基板ケース40をこれらのブラケットによって保持させると、これらの平板部42,44の内面と、基板ケース40の裏面と、筐体60の裏板60aとによって囲まれる略矩形状の空間部50が形成されるが、この空間部50が板部材52によって埋められる。
板部材52は、空間部50内に挿入されて所定厚さを有する板状のカバー本体部53と、カバー本体部53の下側中央部から下方へ延びてさらに前側に延びるリブ部54とを有し、リブ部54は基板ケース40の中央部の下面に接して基板ケース40の中央部を支持する。カバー本体部53は、正面視において矩形状の空間部50と略同じ大きさで且つ同じ矩形状有している。このため、カバー本体部53が空間部50内に挿入されると、空間部50はカバー本体部53によって埋められた状態になる。カバー本体部53には、ボルト55と螺合するナットを没入する孔部53aが複数設けられ、またカバー本体部53の裏面側には、後側へ延びて上下方向に所定間隔を有して配設された上下一対の係止アーム56が上下に2段設けられている。係止アーム56は、後方側に延びる板状のアーム部56aとアーム部56aの先端部に設けられた突起部56bとを有してなり、アーム部56aの基端部を支点としてアーム部56aの先端側が上下方向に弾性変形可能である。
これらの一対の係止アーム56は、図5(背面図)をさらに追加して説明すると、筐体60の裏板60aに設けられた通気孔60bに係止されて、板部材52を仮止めする働きをする。なお、通気孔60bは、横方向に延びた長孔状であり、筐体60の裏板60aに横方向に所定間隔を有して複数設けられるとともに、上下方向に所定間隔を有して複数段設けられている。
また板部材52のカバー本体部53に設けられた複数の孔部53aは、カバー本体部53を空間部50に挿入して係止アーム56を通気孔60bに係止させると、通気孔60bのいずれかに連通するように配設されており、孔部53aの位置決め作業を容易にしている。
このように、筐体60の裏板60aに取り付けられた一対の左ブラケット41及び右ブラケット45間に板部材52を取り付けることにより、一対のブラケット間に形成された空間部50を無くすことができる。このため、基板ケース40の裏面側に不正基板を挿入可能なスペースを無くすことができ、基板ケース40の裏面側に不正基板を設けて主制御基板24を誤作動させる不正行為を防止することができる。
また、板部材52の裏面に設けた係止アーム56を筐体60の通気孔60bに挿着するだけで、板部材52を筐体60の所定位置に設けることができる。このため、板部材52の取り付け位置のずれを無くして、板部材52によって空間部50を確実に埋めることができる。
なお、前述した実施の形態では、板部材52の裏面に設けた係止アーム56は片持ち支持されて上下方向に弾性変形可能なものを示したが、図6(断面図)に示すように、通気孔60bに係合可能であってボルト51を螺合可能な係合突起部49'としてもよい。係合突起部49'は、内部に貫通孔49'aを有し、貫通孔49'aの少なくとも先端側にボルト51を螺合する雌ねじ49'bが形成されている。この係合突起部49'は、正面視において円形状、矩形状のいずれでもよい。このように内部に雌ねじ49'bを形成した係合突起部49'を板部材52の裏面に設けることで、スロットマシン1を店の遊技島に一旦設置すると、フロントドア10を開けて筐体60内のリール装置61及び基板ケース40を取り外しても、筐体60内から板部材52を取り外すことはできない。つまり、遊技島からスロットマシン1を抜き取って筐体60の裏板60aを露出させてボルト51を脱着しないと板部材52を取り外すことができない。このため、不正を働く者が板部材52を外してスロットマシン1を改造することは困難であり、基板ケース40の裏面側に不正基板を設けて主制御基板24を誤作動させる不正行為をかなりの抑止力をもって防止することができる。
また前述した実施の形態では、主制御基板24を収容する基板ケース40を対象としたが、他の制御基板を収容する基板ケースを対象としてもよい。さらに前述した実施例では、スロットマシン1を例にしたが、パチンコやゲームセンタで用いられているゲーム機などを対象にしてもよい。
本発明の一実施の形態に係わる基板ケース取付構造を装備したスロットマシンの斜視図を示す。 このスロットマシンのフロントドアを開けた状態におけるフロントドア及び筐体の内部構造図を示す。 本発明の一実施の形態に係わる基板ケース取付構造の前側分解斜視図を示す。 本発明の一実施の形態に係わる基板ケース取付構造の後側分解斜視図を示す。 本発明の一実施の形態に係わる筐体の裏板に板部材を取り付けた筐体の背面図を示す。 本発明の他の実施の形態に係わる板部材の縦断面図を示す。 従来の基板ケース取付構造を示し、同図(a)は基板ケース取付構造の分解斜視図であり、同図(b)はブラケットに基板ケースを取り付けた状態の組み立て斜視図である。
符号の説明
1 スロットマシン(遊技機)
24 主制御基板(制御基板)
40 基板ケース
41 左ブラケット(ブラケット)
45 右ブラケット(ブラケット)
50 空間部
52 板部材
56 係止アーム(係止突起部)
60 筐体
60b 通気孔(孔)

Claims (2)

  1. 制御基板を収容した基板ケースの左右方向の両端部を左右一対のブラケットで保持し、前記基板ケースを前記左右一対のブラケットを介して筐体の内面に取り付けた遊技機の基板ケース取付構造であって、
    前記基板ケースの裏面側の前記左右一対のブラケット間の空間部に、該空間部を埋める板部材を設けることを特徴とする遊技機の基板ケース取付構造。
  2. 前記板部材は、裏面に係止突起部を有し、
    前記係止突起部を前記筐体に設けられた孔に挿入して、前記板部材を前記筐体に設けることを特徴とする請求項1に記載の遊技機の基板ケース取付構造。
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