JP2008235448A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】n+型のSiC基板10上に設けられたn−型のSiCエピタキシャル層20に、p型のウエル領域22を形成し(工程1)、このウエル領域22に高濃度不純物n+を注入したソース領域23を形成する(工程2)。基板表面に酸化膜30とポリシリコン層40を順次形成し(工程3,4)、エッチングによってゲート電極41をパターニングする。このとき、ゲート電極41の一部を、ソース領域23とオーバーラップさせる(工程5)。高濃度不純物層(ソース領域23)上のゲート絶縁膜32を除去し(工程6)、その除去した領域に、良好な絶縁性を有する絶縁膜50を埋め込む(工程7)。これにより、SiC基板10の高濃度不純物層23,24上の絶縁膜50の絶縁耐圧及び信頼性を向上することができる。
【選択図】図1
Description
この半導体装置は、SiCウエハを用いて形成された縦型のDIMOSFET(Double Implanted Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)で、n+型のSiC基板1の主面上に形成されたSiCエピタキシャル層2と、このSiCエピタキシャル層2の上に設けられたソース電極3及びゲート電極4と、このSiC基板1の裏面に設けられたドレイン電極5を備えている。SiCエピタキシャル層2は、n−型のドリフト領域21、p型のウエル領域22、n+型のソース領域23、及びp+型のコンタクト領域24を有している。ソース領域23はソース電極3と接続され、ウエル領域22はコンタクト領域24を介して、このソース電極3と電気的に接続されている。SiCエピタキシャル層2の表面のうち、ソース電極3が形成されている箇所以外の領域にゲート絶縁膜6が形成され、このゲート絶縁膜6を介して、ゲート電極4が設けられている。
n+型のSiC基板1の主面に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法でn−型のSiCエピタキシャル層2を形成し、このSiCエピタキシャル層2の表面にウエル形成用のマスクを設け、p型不純物を注入してウエル領域22を形成する。これにより、SiCエピタキシャル層2は、n−型のドリフト領域21とp型のウエル領域22に分離される。
ゲート絶縁膜を形成するために、SiCエピタキシャル層2の表面全体を熱酸化して酸化膜を生成した後、ソース電極を形成する開口部をエッチングで除去する。これにより、残った酸化膜がゲート絶縁膜6となる。
この半導体装置は、図2と同様に、SiCウエハを用いて形成された縦型のDIMOSFETである。以下、図1に従ってDIMOSFETの製造方法を説明する。
n+型のSiC基板10上に、n−型不純物をドープしたSiCエピタキシャル層20を形成する。このSiCエピタキシャル層20は、例えばCVD法を用い、1000〜1600℃の温度で、1〜20μmの膜厚になるように、SiCをエピタキシャル成長させて形成する。
ウエル領域22が形成されたSiCエピタキシャル層20の表面にソース領域形成用のマスクを設け、n+型不純物を注入してソース領域23を形成する。n+型不純物としては、例えばP(燐)やN(窒素)等のイオンを使用する。これにより、ウエル領域内にコンタクト部分も含むソース領域23が形成される。この時点では、コンタクト領域は、まだソース領域から分離されていない。
次に、DI構造が形成されたSiCエピタキシャル層20の表面全体に、ゲート絶縁膜用の酸化膜30を形成する。酸化膜30の形成処理方法としては、例えば、O2,H2O,NH3,N2O,NO,N2,Ar等のガスを用いた熱酸化、熱酸窒化、プラズマ酸化、プラズマ酸窒化、プラズマ窒化、オゾン酸化、アニール処理等を組み合わせる。これにより、SiCエピタキシャル層20の表面全体に酸化膜30が形成されるが、n+不純物が注入されたソース領域23では酸化速度が速いので、このソース領域23上の酸化膜30は、図1cに示すように、他の部分よりも厚くなる。
酸化膜30の上に、ゲート電極用のポリシリコン層40を形成する。ポリシリコン層40には、PやBを高濃度にドープしたポリシリコンを使用するが、シリサイド、ポリサイド、高融点金属等の導電層を使用することもできる。
通常のパターニング処理により、ゲート電極形成を行う。このとき、ゲート電極は、その一部がソース領域23の一部とオーバーラップするように形成する。これは、SiC基板は通常のSi基板とは異なり、高濃度不純物が熱拡散されにくいので、熱処理によってゲート電極の下側に高濃度不純物を拡散させることができないためである。また、通常のSi基板の場合には、ゲート電極を先に形成し、形成したゲート電極をマスクとして高濃度不純物を注入するが、SiC基板では、ゲート電極形成と不純物注入の順序が逆になっていることも、同じ理由によるものである。
ゲート絶縁膜31,32の内で、ソース領域23とゲート電極41に挟まれたゲート絶縁膜32を除去する。この除去方法としては、ポリシリコンやSiCが殆どエッチングされず、酸化膜のみをエッチングする薬液やガス中にウエハを入れて、高濃度不純物上のゲート絶縁膜32を除去する。ゲート絶縁膜32が酸化膜や酸窒化膜の場合は、エッチング材として希釈HF(フッ化水素)水溶液やHFベーパーが有効である。
ゲート絶縁膜32が除去された領域に、良好な絶縁性を有する絶縁膜50を埋め込む。この埋め込み方法としては、LP−TEOS(Low Pressure-Tetraethyl Orthosilicate),LP−SiN,HTO(High Temperature Oxide),LTO(Low Temperature Oxide)等のLP(Low Pressure)−CVD法や、プラズマCVD法、オゾンCVD法、ALD(Atomic Layer Deposition)等を使用する。また、絶縁膜50の材料としては、Si酸化膜、Si酸窒化膜、Si窒化膜や、Al,Ti,Ta,Hf,Zrの酸化膜、またはシリケート膜を用いる。これにより、図1gに示すように、ソース領域23とゲート電極41の間に絶縁膜50が埋め込まれると共に、このゲート電極41の表面全体に絶縁膜50が形成される。
シリコンデバイスの製造で一般的に使用されている方法を用い、コンタクト領域24へのコンタクト及びソース配線61と、ゲート電極41へのコンタクト及ゲート配線(図示せず)を形成し、更にSiC基板10の裏面にオーミック接続されたドレイン電極62を形成する。これにより、図1hに示すような縦型のDIMOSFETが完成する。
この図3の製造工程は、図1中の工程7(図1g)に代えて行うものである。
実施例1の工程1〜工程6と同様の工程で、ソース領域23とゲート電極41に挟まれたゲート絶縁膜32を除去した後、SiC基板に接する界面の界面準位を低減する目的で、薄い酸化膜または酸窒化膜による界面絶縁膜51を形成する。この界面絶縁膜51の膜厚は、1〜20nmである。また、処理方法としては、例えば、O2,H2O,NH3,N2O,NO,N2,Ar等のガスを用いた熱酸化、熱酸窒化、プラズマ酸化、プラズマ酸窒化、プラズマ窒化、オゾン酸化、アニール処理等を組み合わせる。
薄い界面絶縁膜51で覆われたソース領域23とゲート電極41の間に、良好な絶縁性を有する絶縁膜52を埋め込む。この埋め込み方法としては、LP−TEOS,LP−SiN,HTO,LTO等のLP−CVD法や、プラズマCVD法、オゾンCVD法、ALD等を使用する。また、絶縁膜の材料としては、Si酸化膜、Si酸窒化膜、Si窒化膜や、Al,Ti,Ta,Hf,Zrの酸化膜、またはシリケート膜を用いる。これにより、図3bに示すように、ソース領域23とゲート電極41の間に界面絶縁膜51を介して良好な絶縁性を有する絶縁膜52が埋め込まれると共に、このゲート電極41の表面全体に界面絶縁膜51と絶縁膜52が層状に形成される。
(a) DIMOSFETに限らず、MOSFETやMOSキャパシタ等のゲート酸化膜を使用したSiCデバイスに適用することができる。
(b) 縦型のDIMOSFETに限らず、ソース、ゲート及びドレインが同一平面上に並んだ横型のMOSFETに対しても、同様に適用可能である。
(c) 工程1〜工程5の処理は、SiC基板を用いた半導体装置製造に一般的なものであり、処理の順番や方法は、これに限定されるものではない。
20 SiCエピタキシャル層
21 ドリフト領域
22 ウエル領域
23 ソース領域
24 コンタクト領域
30 酸化膜
31,32 ゲート絶縁膜
40 ポリシリコン層
41 ゲート電極
50,52 絶縁膜
51 界面絶縁膜
Claims (5)
- MOSトランジスタのソース形成領域に高濃度不純物を注入したSiC基板の表面に、熱酸化膜とゲート電極用の導電層を順次形成する処理と、
前記導電層と熱酸化膜を選択的に除去し、一部が前記高濃度不純物領域にオーバーラップするゲート電極と該ゲート電極下側の熱酸化膜によるゲート絶縁膜を形成する処理と、
前記ゲート絶縁膜の内、前記高濃度不純物領域にオーバーラップする部分を除去する処理と、
前記ゲート絶縁膜が除去された領域に、絶縁膜を埋め込む処理とを、
順次行うことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - MOSトランジスタのソース形成領域に高濃度不純物を注入したSiC基板の表面に、熱酸化膜とゲート電極用の導電層を順次形成する処理と、
前記導電層と熱酸化膜を選択的に除去し、一部が前記高濃度不純物領域にオーバーラップするゲート電極と該ゲート電極下側の熱酸化膜によるゲート絶縁膜を形成する処理と、
前記ゲート絶縁膜の内、前記高濃度不純物領域にオーバーラップする部分を除去する処理と、
前記ゲート絶縁膜が除去された前記高濃度不純物領域の表面に、Si酸化膜またはSi酸窒化膜を形成する処理と、
前記ゲート絶縁膜が除去され、表面に前記Si酸化膜またはSi酸窒化膜が形成された領域に、絶縁膜を埋め込む処理とを、
順次行うことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記埋め込んだ絶縁膜を貫通して前記ソース形成領域の高濃度不純物に接続するソース配線及び前記ゲート電極に接続するゲート配線を形成する処理と、
前記SiC基板の裏面にオーミック接続されたドレイン電極を形成する処理とを、
行うことを特徴とする請求項1または2記載の半導体装置の製造方法。 - 前記高濃度不純物領域にオーバーラップするゲート絶縁膜の除去は、希釈HF水溶液またはHFベーパーによるエッチングで行うことを特徴とする請求項1、2または3記載の半導体装置の製造方法。
- 前記埋め込む絶縁膜の材料は、Si酸化膜、Si酸窒化膜、Si窒化膜、Al酸化膜、Ti酸化膜、Ta酸化膜、Hf酸化膜、Zr酸化膜、またはシリケート膜であることを特徴とする請求項1、2または3記載の半導体装置の製造方法。
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