JP2008235366A - 電子部品の樹脂封止方法及び樹脂封止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電子部品の樹脂封止にあたり、ボンディングワイヤ等に封止用樹脂が接触する際に前記封止用樹脂が溶融して粘度が低くなっている状態を、形成することができる樹脂封止方法を提供する。
【解決手段】電子部品106が搭載された基板105を上金型101に装着し、下金型102のキャビティ部に収容された樹脂114を溶融し、上金型101に保持された電子部品106を溶融された樹脂114に浸漬して樹脂封止する電子部品の樹脂封止方法において、樹脂114を加熱により溶融させる工程の前に、樹脂114を下金型102のキャビティに収容する工程と、下金型102を上金型101に接触させるために下金型102を上昇させる工程と、下金型102と上金型101とが接触した後に型内を所定の圧力まで真空引きする工程と、を完了させることを特徴とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、電子部品の樹脂封止方法及び樹脂封止装置に関し、より具体的には、半導体素子及び当該半導体素子の外部接続端子等の電極に接続されたボンディングワイヤを樹脂封止する樹脂封止工程を有する電子部品の樹脂封止方法及び当該方法に用いられる樹脂封止装置に関する。
電子機器の高機能化並びに小型化に伴い、この電子機器に搭載される半導体装置に対してより高機能化、高集積化が要求されている。
この為、当該半導体装置に於ける半導体素子、特に大規模半導体集積回路素子(LSI)に於いては、複数の機能回路ブロックを収容し、且つ当該機能回路ブロックを構成するトランジスタ等の能動素子、抵抗素子等の受動素子並びに配線などの微細化・高集積化がなされつつある。
当該半導体素子は、複数の機能ブロックを含むことから、多数の外部接続端子を必要とする。従って、当該外部接続端子は、その相互間隔並びにピッチについて更なる縮小化が図られている。この為、当該半導体素子の外部接続用端子に接続されるボンディングワイヤも、より小さな直径のものが適用される。
更に、前記配線基板などの支持体上の電極端子にあっても、より小形化、高密度化が求められている。しかしながら、小形化、高密度化には限度があり、半導体素子に対してより近い位置に配設することが困難となりつつある。この為、前記半導体素子の外部接続端子と支持体上の電極端子とを接続する前記ボンディングワイヤの長さが長くなる傾向にある。
一方、前記半導体素子をボンディングワイヤ等と共に気密封止して半導体装置を形成する際には、封止方法の一つとして樹脂封止法が採られているが、その樹脂封止法としては従来所謂トランスファーモールド法が用いられている。
当該トランスファーモールド法は、配線基板或いはリードフレーム等の支持体、当該支持体上に搭載された半導体素子、及び当該半導体素子の外部接続端子と前記配線基板上の電極端子或いはリードフレームとを接続するボンディングワイヤ等を金型内に配置し、当該金型内に封止用樹脂を圧入(注入)して樹脂封止を行うものである。
しかしながら、かかるトランスファーモールド法では、金型内へ封止用樹脂を高圧をもって注入するため、ボンディングワイヤの径が小である場合或いはボンディングワイヤ長が長い場合、封止用樹脂の流れに因り当該ボンディングワイヤの変形及び/或いは断線を生じ、更に他のボンディングワイヤとの短絡を生じてしまう恐れが大である。
このため、トランスファーモールド法に代えて、コンプレッションモールド(圧縮成型)法が注目されている。
かかるコンプレッションモールド法にあっては、配線基板或いはリードフレーム等の支持体、当該支持体上に搭載された半導体素子、及び当該半導体素子の外部接続端子と前記配線体上の電極端子或いはリードフレームとを接続するボンディングワイヤ等を含む被樹脂封止体を上金型に装着し、一方下金型に設けられたキャビティ内に粉末又は顆粒状の封止用樹脂を収容し、当該封止用樹脂を加熱溶融した状態に於いて、上金型及び下金型を型閉めすることにより、被樹脂封止物を溶融樹脂に浸漬して樹脂封止する。
図1は、従来のコンプレッションモールド法に用いられる樹脂封止装置の概略構成を示す図である。
図1を参照するに、従来のコンプレッションモールド法に用いられる樹脂封止装置10は、上金型1と下金型2とから大略構成される。上金型1は、筐体3の上部に固定され、下型部2は、当該下金型2を昇降させるためのボールネジ4が両端に取り付けられている。
上金型1には、配線基板5、当該配線基板5上に搭載された半導体素子6、及び当該半導体素子6の外部接続端子と前記配線基板5上の電極端子とを接続するボンディングワイヤ7等を含む被樹脂封止体が装着される。また、上金型1において、配線基板5が装着される箇所には真空吸着穴8が形成されており、配線基板5を上金型1に装着すると、図示を省略する真空源によって、配線基板5は上金型1に吸着固定される。
上金型1には、ヒータ9が挿入されており、配線基板5はかかるヒータ9により所定の温度に加熱される。
また、上金型1と当該上金型1が固定された筐体3の上部には、型内真空穴11が貫通形成されており、上金型1の最下面上、即ち、下金型2に対向する面上にはパッキン12が取り付けられている。下金型2がボールネジ4により上昇して上金型1に接触すると、上述の図示を省略する真空源、型内真空穴11、及びパッキン12等により、型内を真空状態にすることができる。
下金型2には、リリースフィルム13を介して封止用樹脂14が設けられる。下金型2は、モータ駆動機構によって昇降する。具体的には、筐体3の上方に設けられた下金型用モータ15が回動すると、当該下金型用モータ15に回動自在に取り付けられたベルト16を介して、下金型2の両端に配置されたボールネジ4が回動し、それによって、下金型2は昇降する。
下金型2の上面上、即ち、上金型1に対向する面上であって、上金型1のパッキン12に対応する箇所には、パッキン17が取り付けられている。下金型2がボールネジ4により上昇して上金型1に接触すると、上述の図示を省略する真空源、型内真空穴11、及びパッキン12と相俟って、パッキン17等により、型内を真空状態にすることができる。
当該パッキン12が位置している箇所より内側には、クランパ18、更にその内側にはキャビティ底面形成部材19が設けられている。
クランパ18の下部には圧縮バネ20が配設されており、下金型2がボールネジ4により上昇すると、上金型1に装着された配線基板5を圧縮バネ20のバネ圧でクランプする。
下金型2の下部には、キャビティ底面形成部材モータ21が設けられており、キャビティ底面形成部材モータ21が回動すると、当該キャビティ底面形成部材モータ21に接続されたボールネジ22を介して、キャビティ底面形成部材19は、下金型2とは独立して昇降することが出来る。
リリースフィルム13を介して下金型2に設けられた封止用樹脂14を加熱するためのヒータ23がキャビティ底面形成部材19内に挿入されており、封止用樹脂14はかかるヒータ23により所定の温度に加熱される。
また、下金型2の底面にはリリーフィルム13を固定するための真空穴24が設けられ、図示しない真空源によって、クランパ18とキャビティ底面形成部材19とのギャップ、及びクランパ18とその外側に設けられたブロック部材25とのギャップから、リリースフィルム13を吸着固定する。
次に、上述の構造を備えた樹脂封止装置10を用いた樹脂封止の工程について、図2も参照して説明する。ここで、図2は、図1に示す樹脂封止装置10を用いた樹脂封止の工程を示すフローチャートである。
当該樹脂封止の工程においては、下金型2のキャビティ底面形成部材19内に挿入されているヒータ23により、キャビティ底面形成部材19は、常時所定の温度に加熱される。
まず、上金型1に、配線基板5、当該配線基板5上に搭載された半導体素子6、及び当該半導体素子6の外部接続端子と前記配線基板5上の電極端子とを接続するボンディングワイヤ7等を含む被樹脂封止体を装着する(ステップS1)。
具体的には、上金型1に形成された真空吸着穴8を介して、図2において図示を省略する真空源によって、かかる被樹脂封止体は、上金型1に吸着固定される。このとき、配線基板5は、上金型1に挿入されているヒータ9により所定の温度に加熱される。
一方、下金型2には、リリーフィルム13を設ける(ステップS2)。
具体的には、下金型2の底面に設けられた真空穴24を介して、図示しない真空源によって、リリースフィルム13を下金型2に吸着固定する。この時点では、下金型2は最下点(原点)に位置している。
次いで、キャビティ底面形成部材19上に位置するリリースフィルム13の上方に形成されたキャビティに封止用樹脂14を収容する(ステップS3)。
具体的には、図示を省略する樹脂計量装置にて計量された粉末又は顆粒状の封止用樹脂14をキャビティに収容する。
上述のように、キャビティ底面形成部材19は、ヒータ23により常時所定の温度に加熱されているため、キャビティ底面形成部材19上に位置するリリースフィルム13の上方に形成されたキャビティに封止用樹脂14を収容した同時に、封止用樹脂14の溶融が開始する。キャビティにおける封止用樹脂14の収容にあっては、当該キャビティに封止用樹脂14が不均一に収容されたり、キャビティ14外部への漏れ等の不良の発生を防止するために、封止用樹脂14をキャビティ内に均一に収容する必要がある。
次に下金型2のパッキン17と、上金型1のパッキン12とが接触する高さまで、即ち、上金型1と下金型2とが接触して真空引きができる高さまで、下金型用モータ15を駆動して、ベルト16及びボールネジ4を介して下金型2を上昇させる(ステップS4)。
下金型2のパッキン17と、上金型1のパッキン12とが接触すると、型内は密閉されるが、更に、上述の図示を省略する真空源により、型内真空穴11を介意して、型内を所定の圧力まで真空引きをし、圧力を低下させる(ステップS5)。
次に、下金型用モータ15を駆動して、下金型2を更に上昇させる(ステップS6)。
具体的には、下金型2のクランパ18が配線基板5に接触してから更に、下金型2を約0.2乃至1mm上昇させる。
クランパ18の下部には圧縮バネ20が配設されており、下金型2が上昇すると、上金型1に装着された配線基板5を圧縮バネ20のバネ圧(反力)でクランプする。これにより、その後の工程(型締工程)において、封止用樹脂14がキャビティから漏れ出ることを防止することができる。なお、この時点で、上金型1に装着された配線基板5上に搭載された半導体素子6及び当該半導体素子6の外部接続端子と前記配線基板5上の電極端子とを接続するボンディングワイヤ7等に封止用樹脂14が接触するが、溶融が始まり封止用樹脂14の粘度が低くなっている必要がある。
次に、下金型2をロックし下金型2の配設位置を維持したままの状態で、キャビティ底面形成部材モータ21を回動し、最下点(原点)にあるキャビティ底面形成部材19を、ボールネジ22を介して上昇させる(ステップS7)。
かかるキャビティ底面形成部材19の内部には、リリースフィルム13を介して下金型2に設けられた樹脂14を加熱するためのヒータ23が挿入されており、型締状態の下、封止用樹脂14はかかるヒータ23により所定の温度に加熱され、成形が開始する。
キャビティ底面形成部材19が所定の高さまで上昇すると、当該上昇は停止され、溶融された封止用樹脂14が固化されるまでこの状態が保持される(ステップS8)。封止用樹脂14の固化が終了すると、成形は完了する。なお、成形時間は、封止用樹脂14の種類によって定まる。
次に、型内の真空を開放して(ステップS9)、キャビティ底面形成部材モータ21を回動し、キャビティ底面形成部材19を、ボールネジ22を介して最下点(原点)まで下降する(ステップS10)。
しかる後、下金型2全体を最下点(原点)位置まで下降させる(ステップS11)。
上金型1には、成形が完了した配線基板5、当該配線基板5上に搭載された半導体素子6、及び当該半導体素子6の外部接続端子と前記配線基板5上の電極端子とを接続するボンディングワイヤ7等を含む被樹脂封止体が残っており、かかる被樹脂封止体を上金型1に吸着固定するために形成した真空状態を解き、前記配線基板5を上金型1から取り出すことにより、一連の樹脂封止工程が終了する。
このようなコンプレッションモールド法によれば、金型内への封止用樹脂の圧入が行われないため、封止用樹脂14の流れに因るボンディングワイヤ7の変形及び/或いは断線等を生ずる恐れが少ない。
そのほか、上下型の型締め時に、キャビティ形成部に嵌装された複数のチップとワイヤとのほぼ直下部から摺動部材が上動して、摺動部材の天面上にある所要量の溶融樹脂も上昇し、複数のチップとワイヤとを浸漬内包して所要圧力で圧縮成形する態様が提案されている(特許文献1参照)。
また、半導体装置を金型中に載置して、金型と半導体装置との間に供給した硬化性液状シリコーン組成物を所定の成形温度で圧縮成形することによりシリコーン硬化物で封止した半導体装置を製造する方法であって、硬化性液状シリコーン組成物が、室温で90Pa・s以下の粘度を有し、キュラストメーターで測定した、前記成形温度における測定直後から1kgf・cmのトルクに達するまでの時間が1分以上であり、かつ1kgf・cmのトルクから5kgf・cmのトルクに達するまでの時間が1分以内であることを特徴とする方法も提案されている(特許文献2参照)。
特開2004−230707号公報 特開2005−268565号公報
このようなコンプレッションモールド法では、封止用樹脂14がキャビティ底面形成部材19上に位置するリリースフィルム13の上方に形成されたキャビティに収容されて、キャビティ底面形成部材19内に設けられたヒータ23による封止用樹脂14の加熱が開始されて(ステップS3)から、キャビティ底面形成部材19を上昇させて行われる型締めまでの時間が重要である。
キャビティ底面形成部材19内に設けられたヒータ23により、キャビティ底面形成部材19は常時所定の温度に加熱されており、かかる加熱により、キャビティに収容された封止用樹脂14の溶融及び凝固(固化)が進行し、封止用樹脂14の粘度が時間の経過と共に、刻々と変化するからである。これについて、図3を参照して説明する。
ここで、図3は、図2に示す樹脂封止工程における、時間の変化と、下金型2が位置する高さ及び封止用樹脂14がリリースフィルム13を介して設けられるキャビティ底面形成部材19の温度と、の関係を表したグラフである。図3に示すグラフにおいて、横軸は時間を、左縦軸は下金型2が位置する高さを、右縦軸はキャビティ底面形成部材19の温度示し、実線部は時間の変化と下金型2が位置する高さとの関係を、点線部は時間の変化と封止用樹脂14がリリースフィルム13を介して設けられるキャビティ底面形成部材19の温度との関係を示す。
下金型2が最下点(原点)に位置している状態で、下金型2のキャビティ底面形成部材19上に位置するリリースフィルム13の上方に形成されたキャビティに、封止用樹脂14を収容する。キャビティ底面形成部材19内に挿入されているヒータ23により、キャビティ底面形成部材19は、常時所定の温度に加熱されているため、前記キャビティに封止用樹脂14を収容すると同時に、封止用樹脂14の溶融が開始する。従って、前記キャビティへの封止用樹脂14の収容は、短時間で行う必要がある。
前記キャビティに封止用樹脂14を収容すると、加熱されているキャビティ底面形成部材19の温度は、当該温度よりも低い常温の封止用樹脂17がキャビティに収容されることにより、一旦低下するものの、直ぐに再度上昇し、以後、所定の加熱温度(本例では、約175℃)が維持される。
キャビティに封止用樹脂14が収容された後、下金型2のパッキン17と上金型1のパッキン12とが接触する高さまで、即ち、上金型1と下金型2とが接触して真空引きができる高さまで、下金型2は高速上昇する。型内の真空引きは短時間で行われるが、真空圧が所定の圧力に達するまで、下金型2はその高さ位置を維持する。
その後、クランパ18が配線基板5をクランプする高さまで、下金型2を高速上昇させ、型締可能な高さ位置まで下金型2を更に上昇させる。その後一定時間、当該高さ位置を保持し、成形が完了すると下金型2は最下点(原点)位置まで下降する。
上述したように、成形時間は、封止用樹脂14の種類によって定まり、使用する樹脂によっては、上金型1に装着してから溶融が開始する迄の時間が短く、時間が更に経過すると凝固(固化)が開始される。即ち、時間の経過と共に、凝固(固化)が進行し粘度が上昇してしまった封止用樹脂14とボンディングワイヤ7とが接触して、ボンディングワイヤ7の変形を招来してしまうおそれがある。そのため、封止用樹脂14の凝固(固化)が開始する前に、以下に説明する工程を完了している必要がある。
第1に、キャビティ底面形成部材19上に位置するリリースフィルム13の上方に形成されたキャビティに、封止用樹脂14を収容する工程である。
キャビティ底面形成部材19内に挿入されているヒータ23により、キャビティ底面形成部材19は、常時所定の温度に加熱されているため、前記キャビティに封止用樹脂14を収容すると同時に、封止用樹脂14の溶融が開始する。
一方、キャビティにおける封止用樹脂14の収容にあっては、当該キャビティに封止用樹脂14が不均一に収容されたり、キャビティ14外部への漏れ等の不良の発生を防止するために、封止用樹脂14をキャビティ内に均一に収容する必要がある。
しかし、前記キャビティへの封止用樹脂14の均一な収容を短時間で行うことは困難であり、また、前記キャビティへの封止用樹脂14の均一な収容を短時間で行うために、特別な封止用樹脂収容機能が必要となる。
第2に、下金型2を上昇させる工程である。
図1に示す樹脂封止装置10のように、一般に樹脂封止装置は安全面を考慮し、上金型1を固定して、下金型2が上昇する構造となっている。封止用樹脂14を下金型2の前記キャビティに収容するにあたり、下金型2の高さ位置はある程度低い位置である必要があり、かかる位置から上金型1までの距離が下金型2のストロークになる。
キャビティに封止用樹脂14が収容された後、下金型2のパッキン17と、上金型1のパッキン12とが接触する高さまで、即ち、上金型1と下金型2とが接触して真空引きができる高さまで、下金型2を上昇させなければならないが、これを短時間で行うためには、下金型2を高速上昇させなければならない。
下金型2には、キャビティ底面形成部材モータ21等が設けられており重量物であるため、下金型2を高速上昇させるためには、大規模な機械的機構が必要となる。また、コンプレッションモールド法の場合、精密な位置制御を要し、サーボ機能も必要になるため、更に大規模な構造となってしまう。
第3に、下金型2と上金型1とが接触した後に、型内を所定の圧力まで真空引きする工程である。
上述のように、キャビティに封止用樹脂14を収容し、下金型2のパッキン17と、上金型1のパッキン12とが接触する高さまで下金型2を上昇させ、下金型2のパッキン17と上金型1のパッキン12とが接触した後、型内を所定の圧力まで真空引きをしてから、型締工程に進むが、前記真空引きが不十分であると、成形品にボイドが発生してしまう。よって、型内を所定の圧力まで真空引きをし、圧力を低下させる必要がある。これを短時間で行うためには、大規模な真空ユニットが必要となる。
上述したように、成形時間は、封止用樹脂14の種類によって定まり、使用する樹脂によっては、上金型1に装着してから溶融が開始する迄の時間が短く、時間が更に経過すると凝固(固化)が開始されるため、これら3つの工程を、封止用樹脂14の凝固(固化)が開始する前に短時間で完了させている必要がある。
しかしながら、これら3つの工程を短時間で行うためには、特別な機能が必要であり、
樹脂封止装置の大規模化や複雑化を招く。その結果、高価な装置が必要となり、電子部品の製造のコストの上昇を招くおそれがある。
そこで、本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、電子部品の樹脂封止方法であって、当該樹脂封止にあたり、ボンディングワイヤ等に封止用樹脂が接触する際に前記封止用樹脂が溶融して粘度が低くなっている状態を、特別な機能や装置を要することなく形成することができる方法、及び当該樹脂封止方法に用いられる安価で構造の複雑化を招来することのない樹脂封止装置を提供することを本発明の目的とする。
本発明の一観点によれば、電子部品が搭載された基板を上金型に装着し、下金型のキャビティ部に収容された樹脂を溶融し、前記上金型に保持された前記電子部品を溶融された前記樹脂に浸漬して樹脂封止する電子部品の樹脂封止方法であって、前記樹脂を加熱により溶融させる工程の前に、前記樹脂を前記下金型の前記キャビティに収容する工程と、前記下金型を前記上金型に接触させるために前記下金型を上昇させる工程と、前記下金型と前記上金型とが接触した後に型内を所定の圧力まで真空引きする工程と、を完了させることを特徴とする電子部品の樹脂封止方法が提供される。
前記樹脂を前記下金型の前記キャビティに収容する工程において、前記キャビティに収容された前記樹脂に型を押し付けて、前記電子部品及び前記電子部品と前記基板とを接続する配線の体積に対応する体積を有する樹脂逃げとなる凹部を形成し、前記電子部品と前記配線を前記樹脂の凹部内に位置させて樹脂封止することとしてもよい。また、前記下金型を前記上金型に接触させるために前記下金型を上昇させる工程において、前記下金型を上昇させるタイミングは、前記樹脂の粘度に応じて設定されることとしてもよい。
本発明の別の観点によれば、電子部品が搭載された基板を上金型に装着し、下金型のキャビティ部に収容された樹脂を溶融して、前記上金型に保持された前記電子部品を溶融された前記樹脂に浸漬して樹脂封止する電子部品の樹脂封止装置であって、前記下金型の下方に、前記下金型と独立して昇降することができる熱源体を設けたことを特徴とする樹脂封止装置が提供される。
本発明の別の観点によれば、電子部品が搭載された基板を上金型に装着し、下金型のキャビティ部に収容された樹脂を溶融して、前記上金型に保持された電子部品を溶融された前記樹脂に浸漬して樹脂封止する電子部品の樹脂封止装置であって、前記下金型に、前記下金型のキャビティ部を加熱するパルスヒータを設けたことを特徴とする樹脂封止装置が提供される。
本発明によれば、電子部品の樹脂封止方法であって、当該樹脂封止にあたり、ボンディングワイヤ等に封止用樹脂が接触する際に前記封止用樹脂が溶融して粘度が低くなっている状態を、特別な機能や装置を要することなく形成することができる方法、及び当該樹脂封止方法に用いられる安価で構造の複雑化を招来することのない樹脂封止装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
[本発明の第1の実施の形態]
まず、図4を参照して本発明の第1の実施の形態に係る樹脂封止装置の構造について説明し、次いで、図5乃至図10を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る樹脂封止方法について説明する。
1.本発明の第1の実施の形態に係る樹脂封止装置の構造
図4は、本発明の第1の実施の形態に係る樹脂封止装置の概略構成を示す図である。
図4を参照するに、本発明の第1の実施の形態に係る樹脂封止装置100は、上金型101と下金型102とから大略構成される。上金型101は、筐体103の上部に固定され、下型部102は、当該下金型102を昇降させるためのボールネジ104が両端に取り付けられている。
上金型101には、配線基板105、当該配線基板105上に搭載された半導体素子106、及び当該半導体素子106の外部接続端子と前記配線基板105上の電極端子とを接続するボンディングワイヤ107等を含む被樹脂封止体が装着される。また、上金型101において、配線基板105が装着される箇所には真空吸着穴108が形成されており、配線基板105を上金型101に装着すると、図示を省略する真空源によって、配線基板105は上金型101に吸着固定される。
上金型101には、ヒータ109が挿入されており、配線基板105はかかるヒータ109により所定の温度に加熱される。なお、当該ヒータ109として、図4に示す例では複数の円柱状のカートリッジヒーターが用いられているが、形状はこれに限られず、また、ヒータの種類も問わない。
また、上金型101と当該上金型101が固定された筐体103の上部には、型内真空穴111が貫通形成されており、上金型101の最下面上、即ち、下金型102に対向する面上にはパッキン112が取り付けられている。下金型102がボールネジ104により上昇して上金型101に接触すると、上述の図示を省略する真空源、型内真空穴111、及びパッキン112等により、型内を真空状態にすることができる。
下金型102には、ポリウレタン等から成るリリースフィルム113を介して封止用樹脂114が設けられる。下金型102は、モータ駆動機構によって昇降する。具体的には、筐体103の上方に設けられた下金型用モータ115が回動すると、当該下金型用モータ115に回動自在に取り付けられたベルト116を介して、下金型2の両端に配置されたボールネジ104が回動し、それによって、下金型102は昇降する。
下金型102の上面上、即ち、上金型101に対向する面上であって、上金型101のパッキン112に対応する箇所には、パッキン117が取り付けられている。下金型102がボールネジ104により上昇して上金型101に接触すると、上述の図示を省略する真空源、型内真空穴111、及びパッキン112と相俟って、パッキン117等により、型内を真空状態にすることができる。
当該パッキン112が位置している箇所より内側には、クランパ118、更にその内側にはキャビティ底面形成部材119が設けられている。
クランパ118の下部には圧縮バネ120が配設されており、下金型102がボールネジ104により上昇すると、上金型101に装着された配線基板105を圧縮バネ120のバネ圧でクランプする。
下金型102の下部には、キャビティ底面形成部材モータ121が設けられており、キャビティ底面形成部材モータ121が回動すると、当該キャビティ底面形成部材モータ121に接続されたボールネジ122を介して、キャビティ底面形成部材119は、下金型102とは独立して昇降することが出来る。
キャビティ底面形成部材119の下方には、熱源体であるヒータブロック130が、キャビティ底面形成部材119と独立して配置されている。ヒータブロック130は、下金型102の底面に設けられたエアシリンダ131によって上下に移動することができる。ヒータブロック130は、例えば、コンスタントヒータ等と称され、ヒータブロック130の内部には、カートリッジタイプ等のヒータ130aが挿入されており、任意の温度に設定出来るようになっている。
ヒータブロック130は、電源を入れて所定時間経過すると加熱するものであり、本例では、常時加熱されている。ヒータブロック130がキャビティ底面形成部材119に接触すると、熱はキャビティ底面形成部材119に伝導し、封止用樹脂114は所定の温度に加熱される。また、ヒータブロック130とキャビティ底面形成部材119との接触を解くことにより、キャビティ底面形成部材119への熱の伝導は遮断される。
また、下金型102の底面にはリリーフィルム113を固定するための真空穴124が設けられ、図示しない真空源によって、リリースフィルム113を吸着固定する。
なお、図4に示す樹脂封止装置100では、配線基板105の装着、封止用樹脂104の収容、リリースフィルム113の配設は手動で行うように設定されているが、これらを全て自動で行うことができる装置であれば、量産効率の向上を図ることができる。
2.本発明の第1の実施の形態に係る樹脂封止装置を用いた樹脂封止の方法
次に、上述の構造を備えた樹脂封止装置100を用いた樹脂封止の工程について、図5乃至図10も参照して説明する。
ここで、図5は、図4に示す樹脂封止装置100を用いた樹脂封止の工程を示すフローチャートである。図6乃至図9は、図5に示す樹脂封止の工程における樹脂封止装置100の動作を説明するための図(その1)乃至(その4)である。図10は、キャビティへの封止用樹脂114の収容の仕方を説明するための図である。なお、説明を分かりやすくするために、図6乃至図9では、上金型101及び下金型102の主要部を図示し、下金型102の駆動機構等の図示は省略し、また、図10では、上金型101の図示を省略し、下金型102については、クランパ118及びキャビティ底面形成部材119のみ図示している。
樹脂封止工程においては、まず、下金型102、キャビティ底面形成部材119及びヒータブロック130が原点に位置に配設される(図6(a)参照)。キャビティ底面形成部材119の上方にはキャビティが形成され、当該キャビティに後の工程で封止用樹脂114が収容される。なお、ヒータブロック130は、常時所定の温度に加熱されている。
まず、上金型101に、配線基板105、当該配線基板105上に搭載された半導体素子106、及び当該半導体素子106の外部接続端子と前記配線基板105上の電極端子とを接続するボンディングワイヤ107等を含む被樹脂封止体を装着する(図5のステップS101、図6(b)参照)。
具体的には、上金型101に形成された真空吸着穴108を介して、図4において図示を省略する真空源によって、かかる被樹脂封止体は、上金型101に吸着固定される。このとき、配線基板105は、上金型101に挿入されているヒータ109により所定の温度、例えば、約150乃至200℃に加熱される。なお、リリースフィルム113として、例えば、ポリウレタン系等から成り、約20乃至100μmの厚さを有するフィルムを用いてもよい。
一方、下金型102には、リリーフィルム113を設ける(図5のステップS102、図6(b)参照)。
具体的には、下金型102の底面に設けられた真空穴124を介して、図4において図示しない真空源によって、リリースフィルム113を下金型102に吸着固定する。この時点では、下金型102及びヒータブロック130は最下点(原点)に位置している。
次いで、キャビティ底面形成部材119上に位置するリリースフィルム113の上方に形成されたキャビティに封止用樹脂114を収容する(図5のステップS103、図7(c)参照)。
具体的には、図示を省略する樹脂計量装置にて計量された粉末又は顆粒状の封止用樹脂114をキャビティに収容する。なお、当該封止用樹脂114を、樹脂封止装置100内で自動計量して、キャビティに収容することとしてもよい。
封止用樹脂114をキャビティに収容する際には、ヒータブロック130は最下点(原点)に位置し、ヒータブロック130はキャビティ底面形成部材119に接触していない。従って、この時点では、キャビティ底面形成部材119上に位置するリリースフィルム113の上方に形成されたキャビティに収容された封止用樹脂114は常温であり、封止用樹脂114の溶融は開始していない。
よって、封止用樹脂114をキャビティへの収容を短時間ではなく、所定の時間をかけることができ、キャビティに封止用樹脂114が不均一に収容されたり、キャビティの外部への漏れ等の不良の発生を防止すべく、封止用樹脂114をキャビティ内に均一に収容することができる。仮に、キャビティに封止用樹脂114が不均一に収容されたとしても、封止用樹脂114の溶融は未だ開始されていないため、スキージ等で容易に均すことが可能である。
また、例えば、図10に示すように、キャビティに均一に収容した封止用樹脂114に逃げ型140を押付けて、半導体素子106とボンディングワイヤ107の樹脂逃げを形成することにより、後の工程で溶融した封止用樹脂114によるフローに因り、ボンディングワイヤ107が変形してしまうことを防止することができる。
図1に示す樹脂封止装置10では、キャビティ底面形成部材19は、ヒータ23により常時所定の温度に加熱されているため、キャビティ底面形成部材19上に位置するリリースフィルム13の上方に形成されたキャビティに封止用樹脂14を収容した同時に、封止用樹脂14の溶融が開始する。従って、封止用樹脂14がキャビティ内に不均一に収容されてしまうと、これを修正することはできず、また、図10に示すような半導体素子106とボンディングワイヤ107の樹脂逃げを形成することは出来ない。よって、キャビティへの封止用樹脂14の収容の失敗は許されないため、キャビティに封止用樹脂14を確実に収容するための特別な手段・設備が必要である。
一方、図4に示す樹脂封止装置100では、キャビティに均一に収容した封止用樹脂114に、半導体素子105とボンディングワイヤの体積に対応する体積を有する逃げ型140を押付けて、略同一体積を有する凹状の樹脂逃げを形成し、当該樹脂逃げに、半導体素子106とボンディングワイヤ107が入り込むため、溶融した封止用樹脂114によるフローに因り、ボンディングワイヤ107が変形してしまうことを防止することができる。
次に、下金型102のパッキン117と、上金型101のパッキン112とが接触する高さまで、即ち、上金型101と下金型102とが接触して真空引きができる高さまで、下金型用モータ115(図4参照)を駆動して、ベルト116及びボールネジ4を介して下金型102を上昇させる(図5のステップS104、図7(d)参照)。
この時点では、キャビティ底面形成部材119上に位置するリリースフィルム113の上方に形成されたキャビティに収容された封止用樹脂114は常温であり、封止用樹脂114の溶融は未だ開始していない。従って、下金型102を上昇を、図1に示す例のように高速で行う必要はない。よって、下金型用モータ115(図4参照)として、大トルクの高出力モータを使用する必要はない。低出力のモータに減速機を組み合わせることにより、ギア比を高くすることにより、必要トルクを得ることができるため、低出力のモータであっても、重量のある下金型102を容易に上昇させることができる。
下金型102のパッキン117と、上金型101のパッキン112とが接触すると、型内は密閉されるが、更に、上述の図示を省略する真空源により、型内真空穴111を介意して、型内を所定の圧力まで真空引きをし、絶対圧で1乃至10KPa程度まで圧力を低下させる(図5のステップS105)。
上述のように、この時点では、キャビティ底面形成部材119上に位置するリリースフィルム113の上方に形成されたキャビティに収容された封止用樹脂114は常温であり、封止用樹脂114の溶融は未だ開始していないため、真空引き工程を短時間で行う必要はない。所望の圧力に達することができる限り、小型の真空ポンプにより、真空引きを行うことができる。
このように、本例によれば、図1に示す樹脂封止装置10では短時間で行う必要があるキャビティに封止用樹脂114を収容する工程、下金型102を上昇させる工程、及び下金型102と上金型101とが接触した後に、型内を所定の圧力まで真空引きする工程を、封止用樹脂114の溶融が開始される前に完了している。
次に、当該樹脂封止の工程において常時所定の温度に加熱されているヒータブロック130を、下金型102の底面に設けられたエアシリンダ131によって上昇させて、キャビティ底面形成部材119に接触させ、キャビティ底面形成部材119への加熱を開始する(図5のステップS106、図8(e)参照)。
ヒータブロック130がキャビティ底面形成部材119に接触すると、熱伝導により、キャビティ底面形成部材119の表面の温度が、例えば、約150乃至200℃にまで上昇し、キャビティ底面形成部材119上に位置するリリースフィルム113の上方に形成されたキャビティに収容された封止用樹脂114の溶融が開始される。
キャビティ底面形成部材119は、図1に示すヒータ23が挿入されたキャビティ底面形成部材19よりも薄肉構造となっており、熱容量が小さいため、短時間でキャビティ底面形成部材119の加熱を行うことができる。
次に、下金型用モータ115を駆動して、下金型102を更に上昇させる(図5のステップS107、図8(f)参照)。
具体的には、下金型102のクランパ118が配線基板105に接触してから更に、下金型102を約0.2乃至1mm上昇させる。
クランパ118の下部には圧縮バネ120が配設されており、下金型102が上昇すると、上金型101に装着された配線基板105を圧縮バネ120のバネ圧(反力)でクランプする。これにより、その後の工程(型締工程)において、封止用樹脂114がキャビティから漏れ出ることを防止することができる。
なお、この時点で、上金型101に装着された配線基板105上に搭載された半導体素子106及び当該半導体素子106の外部接続端子と前記配線基板105上の電極端子とを接続するボンディングワイヤ107等に封止用樹脂114が接触するが、溶融が始まり封止用樹脂114の粘度が低くなっているため、ボンディングワイヤ107が変形することはない。
次に、下金型102をロックし下金型102の配設位置を維持したままの状態で、キャビティ底面形成部材モータ121(図4参照)を回動し、最下点(原点)にあるキャビティ底面形成部材119を、ボールネジ122を介して上昇させ、溶融された封止樹脂114に半導体素子106と半導体素子106と配線基板105とを接続するボンディングワイヤ107とを浸漬する(図5のステップS108、図9(g)参照)。
ここでは、上昇するキャビティ底面形成部材119の位置が所定の位置に達すると、当該キャビティ底面形成部材119の上昇を停止する位置制御、又はキャビティ底面形成部材119の下方に配置され、図4では図示を省略する荷重計をモニタリングしながら、所定の荷重に達すると、当該キャビティ底面形成部材119の上昇を停止する圧力制御のいずれの制御方法を採用することができる。
キャビティ底面形成部材119が所定の高さまで上昇すると、当該上昇は停止され、溶融された封止用樹脂114が固化されるまでこの状態が保持される(図5のステップS109)。当該保持時間は、封止用樹脂114の樹脂の特性に因るが、例えば、約60乃至180秒程度としてもよく、封止用樹脂114の固化が終了すると、成形は完了する。
次に、ヒータブロック130を、下金型102の底面に設けられたエアシリンダ131によって下降させて、ヒータブロック130とキャビティ底面形成部材119との接触を解き、キャビティ底面形成部材119への熱伝導を遮断してキャビティ底面形成部材119への加熱を停止する(図5のステップS110)。
同時に、型内の真空を開放して(図5のステップS111)、キャビティ底面形成部材モータ121(図4参照)を回動し、キャビティ底面形成部材119を最下点(原点)まで下降する(図5のステップS112)。
しかる後、下金型102全体を最下点(原点)位置まで下降させる(図5のステップS113)。
上金型101には、成形が完了した配線基板105、当該配線基板105上に搭載された半導体素子106、及び当該半導体素子106の外部接続端子と前記配線基板105上の電極端子とを接続するボンディングワイヤ107等を含む被樹脂封止体が残っており、かかる被樹脂封止体を上金型101に吸着固定するために形成した真空状態を解き、前記配線基板105を上金型101から取り出すことにより、一連の樹脂封止工程が終了し、図9(h)に示す状態となる。
しかる後、キャビティ底面形成部材119を冷却する(図5のステップS114)。具体的には、例えば、キャビティ底面形成部材119に、クリーンエアーをブローする等の空冷方式によってキャビティ底面形成部材119を冷却する。キャビティ底面形成部材119は、図1に示すヒータ23が挿入されたキャビティ底面形成部材19よりも薄肉構造となっており、熱容量が小さいため、短時間でキャビティ底面形成部材119の冷却を行うことができる。これによって、次の樹脂封止工程に備えることができる。
図1に示す態様では、封止用樹脂14が短時間で溶融し固化することに鑑み、封止用樹脂14を短時間でキャビティに収容し、更に、下金型2を上昇させる工程及び下金型2と上金型1とが接触した後に、型内を所定の圧力まで真空引きする工程を短時間で行う必要があり、そのため、特別な機能を必要とし、樹脂封止装置の大規模化や複雑化を招いていた。
一方、本例によれば、図1に示す樹脂封止装置10では短時間で行う必要があるキャビティに封止用樹脂114を収容する工程、下金型102を上昇させる工程、及び下金型102と上金型101とが接触した後に、型内を所定の圧力まで真空引きする工程を、封止用樹脂14の溶融が開始される前に完了させ、次いで、ヒータブロック130とキャビティ底面形成部材119とを接触させて、キャビティ底面形成部材119を加熱して封止用樹脂114を溶融して型締成形をしている。
更に、ヒータブロック130とキャビティ底面形成部材119の接触又は非接触により、ヒータブロック130のキャビティ底面形成部材119への熱の伝導を許容又は遮断する構造を簡易に形成することができる。
[本発明の第2の実施の形態]
まず、図11を参照して本発明の第2の実施の形態に係る樹脂封止装置の構造について説明し、次いで、図12乃至図16を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る樹脂封止方法について説明する。
1.本発明の第2の実施の形態に係る樹脂封止装置の構造
図11は、本発明の第2の実施の形態に係る樹脂封止装置の概略構成を示す図である。なお、図11において、図4を参照して説明した箇所と同じ箇所には同じ符合を付し、その説明を省略する。
図4を参照して説明した本発明の第1の実施の形態に係る樹脂封止装置100では、キャビティ底面形成部材119の下方に、ヒータブロック130が、キャビティ底面形成部材119と独立して配置されている。ヒータブロック130は、下金型102の底面に設けられたエアシリンダ131によって上下に移動することができる構造となっている。
これに対し、図11に示すように、本発明の第2の実施の形態に係る樹脂封止装置200では、リリースフィルム113を介して下金型102に設けられた封止用樹脂114を加熱するためのパルスヒータ263がキャビティ底面形成部材259内に挿入されており、封止用樹脂114はかかるパルスヒータ263により所定の温度に加熱される。
パルスヒータ263は、電源を入れると短時間で温度が上昇するものであり、ヒータブロック130に比し、薄肉構造となっている。
パルスヒータ263の電源を入れて温度が上昇すると、パルスヒータ263の熱はキャビティ底面形成部材259に伝導し、封止用樹脂114は所定の温度に加熱される。また、パルスヒータ263の電源を切ることにより、パルスヒータ263からキャビティ底面形成部材259への熱の伝導は遮断される。
このように、本発明の第2の実施の形態に係る樹脂封止装置200によれば、キャビティ底面形成部材259の熱源であるパルスヒータ263がキャビティ底面形成部材259の内部に設けられている。従って、本発明の第1の実施の形態に係る樹脂封止装置100のように、キャビティ底面形成部材119の熱源であるヒータブロック130を上下動させる機構を設ける必要はなく、樹脂封止装置200をシンプルな構成にすることが出来る。また、かかる樹脂封止装置200では、配線基板105全体の成形処理ではなく、パルスピートが可能なサイズに沿ってキャビティ底面形成部材259させることができる。
2.本発明の第1の実施の形態に係る樹脂封止装置を用いた樹脂封止の方法
次に、上述の構造を備えた樹脂封止装置200を用いた樹脂封止の工程について、図13乃至図16も参照して説明する。ここで、図12は、図11に示す樹脂封止装置を用いた樹脂封止の工程を示すフローチャートである。図13乃至図16は、図12に示す樹脂封止の工程において、図11に示す樹脂封止装置200の動作を説明するための図(その1)乃至(その4)である。なお、説明を分かりやすくするために、図13乃至図16では、上金型101及び下金型202の主要部を図示し、下金型202の駆動機構等の図示は省略している。
本発明の第2の実施の形態の樹脂封止工程においても、本発明の第1の実施の形態の樹脂封止工程と同様に、まず、下金型102及びキャビティ底面形成部材259が原点に位置に配設される(図13(a)参照)。キャビティ底面形成部材259の上方にはキャビティが形成され、当該キャビティに後の工程で封止用樹脂114が収容される。
まず、上金型101に、配線基板105、当該配線基板105上に搭載された半導体素子106、及び当該半導体素子106の外部接続端子と前記配線基板105上の電極端子とを接続するボンディングワイヤ107等を含む被樹脂封止体を装着する(図12のステップS201、図13(b)参照)。
具体的には、上金型101に形成された真空吸着穴108を介して、図11において図示を省略する真空源によって、かかる被樹脂封止体は、上金型101に吸着固定される。このとき、配線基板105は、上金型101に挿入されているヒータ109により所定の温度、例えば、約150乃至200℃に加熱される。
一方、下金型202には、リリーフィルム113を設ける(図12のステップS202、図13(b)参照)。なお、リリースフィルム113として、例えば、ポリウレタン系等から成り、約20乃至100μmの厚さを有するフィルムを用いてもよい。
具体的には、下金型202の底面に設けられた真空穴124を介して、図11において図示しない真空源によって、リリースフィルム113を下金型202に吸着固定する。この時点では、下金型202及パルスヒータブロック263は最下点(原点)に位置している。
次いで、キャビティ底面形成部材259上に位置するリリースフィルム113の上方に形成されたキャビティに封止用樹脂114を収容する(図12のステップS203、図14(c)参照)。
具体的には、図示を省略する樹脂計量装置にて計量された粉末又は顆粒状の封止用樹脂114をキャビティに収容する。なお、当該封止用樹脂114を、樹脂封止装置200内で自動計量して、キャビティに収容することとしてもよい。
封止用樹脂114をキャビティに収容する際には、未だパルスヒータ263の電源は未だ入っておらず、動作していない。従って、この時点では、キャビティ底面形成部材119上に位置するリリースフィルム113の上方に形成されたキャビティに収容された封止用樹脂114は常温であり、封止用樹脂114の溶融は未だ開始しない。
よって、封止用樹脂114をキャビティへの収容を短時間ではなく、所定の時間をかけることができ、キャビティに封止用樹脂114が不均一に収容されたり、キャビティの外部への漏れ等の不良の発生を防止すべく、封止用樹脂114をキャビティ内に均一に収容することができる。仮に、キャビティに封止用樹脂114が不均一に収容されたとしても、封止用樹脂114の溶融は未だ開始されていないため、スキージ等で容易に均すことが可能である。
また、本発明の第1の実施の形態と同様に、本実施の形態においても、例えば、図10に示す態様を適用することができ、キャビティに均一に収容した封止用樹脂114に逃げ型140を押付けて樹脂逃げを形成し、当該樹脂逃げに、半導体素子106とボンディングワイヤ107が入り込むため、溶融した封止用樹脂114によるフローに因り、ボンディングワイヤ107が変形してしまうことを防止することができる。
次に、下金型202のパッキン117と、上金型101のパッキン112とが接触する高さまで、即ち、上金型101と下金型202とが接触して真空引きができる高さまで、下金型用モータ115(図11参照)を駆動して、ベルト116及びボールネジ104を介して下金型202を上昇させる(図12のステップS204、図14(d)参照)。
この時点では、キャビティ底面形成部材259上に位置するリリースフィルム113の上方に形成されたキャビティに収容された封止用樹脂114は常温であり、封止用樹脂114の溶融は未だ開始していない。従って、下金型202の上昇を、図1に示す例のように高速で行う必要はない。よって、本発明の第1の実施の形態と同様に、本実施の形態においても、下金型用モータ115(図11参照)として、大トルクの高出力モータを使用する必要はなく、低出力のモータであっても、重量のある下金型202を容易に上昇させることができる。
下金型202のパッキン117と、上金型101のパッキン112とが接触すると、型内は密閉されるが、更に、上述の図示を省略する真空源により、型内真空穴111を介して、型内を所定の圧力まで真空引きをし、絶対圧で1乃至10KPa程度まで圧力を低下させる(図12のステップS205)。
上述のように、この時点では、キャビティ底面形成部材259上に位置するリリースフィルム113の上方に形成されたキャビティに収容された封止用樹脂114は常温であり、封止用樹脂114の溶融は未だ開始していないため、本発明の第1の実施の形態と同様に、本実施の形態においても、真空引き工程を短時間で行う必要はなく、所望の圧力に達することができる限り、小型の真空ポンプにより、真空引きを行うことができる。
このように、本実施の形態においても、本発明の第1の実施の形態と同様に、図1に示す樹脂封止装置10では短時間で行う必要があるキャビティに封止用樹脂114を収容する工程、下金型202を上昇させる工程、及び下金型202と上金型101とが接触した後に、型内を所定の圧力まで真空引きする工程を、封止用樹脂114の溶融が開始される前に完了している。
次に、パルスヒータ263の電源を入れて動作させて、キャビティ底面形成部材119への加熱を開始し、温度を上昇させる(図12のステップS206、図15(e)参照)。パルスヒータ263の電源を入れると、キャビティ底面形成部材119の温度は短時間で上昇し、キャビティ底面形成部材259の表面の温度が、例えば、約150乃至200℃にまで上昇する。キャビティ底面形成部材259上に位置するリリースフィルム263の上方に形成されたキャビティに収容された封止用樹脂114の溶融が開始される。
キャビティ底面形成部材259は、図1に示すキャビティ底面形成部材19よりも薄肉構造となっており、熱容量が小さいため、短時間でキャビティ底面形成部材259の加熱を行うことができる。
次に、下金型用モータ115を駆動して、下金型202を更に上昇させる(図12のステップS207、図15(f)参照)。
具体的には、下金型202のクランパ118が配線基板105に接触してから更に、下金型202を約0.2乃至1mm上昇させる。
クランパ118の下部には圧縮バネ120が配設されており、下金型102が上昇すると、上金型101に装着された配線基板105を圧縮バネ120のバネ圧(反力)でクランプする。これにより、その後の工程(型締工程)において、封止用樹脂114がキャビティから漏れ出ることを防止することができる。
なお、この時点で、上金型101に装着された配線基板105上に搭載された半導体素子106及び当該半導体素子106の外部接続端子と前記配線基板105上の電極端子とを接続するボンディングワイヤ107等に封止用樹脂114が接触するが、溶融が始まり封止用樹脂114の粘度が低くなっているため、ボンディングワイヤ107が変形することはない。
次に、下金型202をロックし下金型202の配設位置を維持したままの状態で、キャビティ底面形成部材モータ121(図11参照)を回動し、最下点(原点)にあるキャビティ底面形成部材259を、ボールネジ122を介して上昇させ、溶融された封止樹脂114に半導体素子106と半導体素子106と配線基板105とを接続するボンディングワイヤ107とを浸漬する(図11のステップS208、図16(g)参照)。
キャビティ底面形成部材259の位置の上昇の停止にあっては、本発明の第1の実施の形態と同様に、位置制御又は圧力制御のいずれの制御方法を採用することができる。
キャビティ底面形成部材259が所定の高さまで上昇すると、当該上昇は停止され、溶融された封止用樹脂114が固化されるまでこの状態が保持される(図11のステップS209)。当該保持時間は、封止用樹脂114の樹脂の特性に因るが、例えば、約60乃至180秒程度としてもよく、封止用樹脂114の固化が終了すると、成形は完了する。
成形が完了すると、パルスヒータ263の電源を切ってキャビティ底面形成部材259への加熱を停止する(図11のステップS210)。
同時に、型内の真空を開放して(図12のステップS211)、キャビティ底面形成部材モータ121(図11参照)を回動し、キャビティ底面形成部材259を最下点(原点)まで下降する(図12のステップS212)。
しかる後、下金型202全体を最下点(原点)位置まで下降させる(図12のステップS213)。
上金型101には、成形が完了した配線基板105、当該配線基板105上に搭載された半導体素子106、及び当該半導体素子106の外部接続端子と前記配線基板105上の電極端子とを接続するボンディングワイヤ107等を含む被樹脂封止体が残っており、かかる被樹脂封止体を上金型101に吸着固定するために形成した真空状態を解き、前記配線基板105を上金型101から取り出すことにより、一連の樹脂封止工程が終了し、図16(h)に示す状態となる。
しかる後、本発明の第1の実施の形態と同様に、キャビティ底面形成部材259に、クリーンエアーをブローする等の空冷方式によってキャビティ底面形成部材259を冷却し(図12のステップS214)、次の樹脂封止工程に備える。
このように、本発明の第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様に、図1に示す樹脂封止装置10では短時間で行う必要があるキャビティに封止用樹脂114を収容する工程、下金型202を上昇させる工程、及び下金型202と上金型101とが接触した後に型内を所定の圧力まで真空引きする工程を、封止用樹脂114の溶融が開始される前に完了させ、次いで、パルスヒータ263の電源を入れてキャビティ底面形成部材259を加熱して封止用樹脂114を溶融して型締成形をしている。
更に、パルスヒータ263の電源の接続又は非接続により、パルスヒータ263のキャビティ底面形成部材259への熱の伝導を許容又は遮断する構造を簡易に形成することができる。
また、本発明の第2の実施の形態に係る樹脂封止装置200では、キャビティ底面形成部材259の熱源であるパルスヒータ263がキャビティ底面形成部材259の内部に設けられているため、本発明の第1の実施の形態に係る樹脂封止装置100のように、キャビティ底面形成部材119の熱源であるヒータブロック130を上下動させる機構を設ける必要はなく、樹脂封止装置200をシンプルな構成にすることが出来る。
次に、図17を参照して、本発明の第1又は第2の実施の形態に係る樹脂封止方法における、時間の変化と、下金型102(202)が位置する高さ及び封止用樹脂114がリリースフィルム113を介して設けられるキャビティ底面形成部材119(259)の温度と、の関係を説明する。図17に示すグラフにおいて、横軸は時間を、左縦軸は下金型102(202)が位置する高さを、右縦軸はキャビティ底面形成部材119(259)の温度示し、実線部は時間の変化と下金型102(202)が位置する高さとの関係を、点線部は時間の変化と封止用樹脂114がリリースフィルム113を介して設けられるキャビティ底面形成部材119(259)の温度との関係を示す。
下金型102(202)が最下点(原点)に位置している状態で、下金型102(202)のキャビティ底面形成部材119(259)上に位置するリリースフィルム113の上方に形成されたキャビティに、封止用樹脂114を収容する。
本発明の第1の実施の形態においては、この時点で未だヒータブロック130は最下点(原点)に位置し、ヒータブロック130はキャビティ底面形成部材119に接触していない。また、本発明の第2の実施の形態においては、この時点で未だパルスヒータ263の電源は入っておらず、動作していない。
従って、この時点では、キャビティ底面形成部材119(259)上に位置するリリースフィルム113の上方に形成されたキャビティに収容された封止用樹脂114は常温であり、封止用樹脂114の溶融は開始していない。
よって、封止用樹脂114をキャビティへの収容を短時間ではなく、所定の時間をかけることができ、キャビティに封止用樹脂114が不均一に収容されたり、キャビティの外部への漏れ等の不良の発生を防止すべく、封止用樹脂114をキャビティ内に均一に収容することができる。仮に、キャビティに封止用樹脂114が不均一に収容されたとしても、封止用樹脂114の溶融は未だ開始されていないため、スキージ等で容易に均すことが可能である。
キャビティに封止用樹脂114が収容された後、下金型102(202)のパッキン117と、上金型101のパッキン112とが接触する高さまで、即ち、上金型101と下金型102(202)とが接触して真空引きができる高さまで、下金型102(202)を上昇させる。このとき、下金型102(202)の上昇ストロークは、約200mmであるが、キャビティに収容された封止用樹脂114は常温であり、封止用樹脂114の溶融は未だ開始しないため、当該上昇を高速で行う必要はない。型内の真空引きは短時間で行われるが、真空圧が所定の圧力に達するまで、下金型102(202)はその高さ位置を維持する。
真空引きが完了すると、本発明の第1の実施の形態においては、常時所定の温度に加熱されているヒータブロック130を上昇させて、キャビティ底面形成部材119に接触させ、キャビティ底面形成部材119への加熱を開始し、封止用樹脂114の溶融を開始させる。また、本発明の第2の実施の形態においては、パルスヒータ263の電源を入れて動作させて、キャビティ底面形成部材119への加熱を開始し、温度を上昇させ、キャビティに収容された封止用樹脂114の溶融を開始させる。
次に、下金型102(202)を配線基板105のクランプ高さまで上昇させる。ボンディングワイヤ107等に封止用樹脂114が接触する際に、封止用樹脂114の粘度が低くなるように、下金型102(202)の上昇のタイミングを合わせれば良い。
次に、下金型102(202)をロックし下金型102(202)の配設位置を維持したままの状態で、キャビティ底面形成部材119(259)を上昇させて型締めを行い、成形を進行させる。
溶融された封止用樹脂114が固化されるまで所定時間この状態が保持され、封止用樹脂114の固化が終了すると、成形は完了する。
次いで、本発明の第1の実施の形態では、ヒータブロック130を下降させて、キャビティ底面形成部材119への熱伝導を遮断してキャビティ底面形成部材119への加熱を停止する。同時に、型内の真空を開放して、キャビティ底面形成部材119を最下点(原点)まで下降し、しかる後、下金型102全体を最下点(原点)位置まで下降させる。
また、本発明の第2の実施の形態では、成形が完了すると、パルスヒータ263の電源を切ってキャビティ底面形成部材259への加熱を停止する。同時に、型内の真空を開放して、キャビティ底面形成部材259を最下点(原点)まで下降し、しかる後、下金型202全体を最下点(原点)位置まで下降させる。
図3に示すように、図1に示す態様では、封止用樹脂14が短時間で溶融し固化することに鑑み、封止用樹脂14を短時間でキャビティに収容し、更に、下金型2を上昇させる工程及び下金型2と上金型1とが接触した後に、型内を所定の圧力まで真空引きする工程を短時間で行う必要があり、そのため、特別な機能を必要とし、樹脂封止装置の大規模化や複雑化を招いていた。
一方、本発明の実施の形態によれば、図1に示す樹脂封止装置10では短時間で行う必要があるキャビティに封止用樹脂114を収容する工程、下金型202を上昇させる工程、及び下金型202と上金型101とが接触した後に、型内を所定の圧力まで真空引きする工程を、封止用樹脂114の溶融が開始される前に完了させ、次いで、本発明の第1の実施の形態では、ヒータブロック130をキャビティ底面形成部材119に接触させてキャビティ底面形成部材119を加熱して、また、本発明の第2の実施の形態では、パルスヒータ263の電源を入れてキャビティ底面形成部材259を加熱して、封止用樹脂114を溶融して型締成形をしている。
即ち、本発明の実施の形態では、封止用樹脂114への加熱から型締成形までの時間によって、キャビティに封止用樹脂114を収容する工程、下金型202を上昇させる工程、及び下金型202と上金型101とが接触した後に、型内を所定の圧力まで真空引きする工程の各工程時間が制限されることはない。
例えば、溶融開始から固化するまでの時間が約10乃至15秒である樹脂、即ち、当該樹脂への加熱から型締成形までを約10乃至15秒で完了させなければならない樹脂を封止用樹脂として使用する場合、図1に示す樹脂封止装置10では、キャビティに封止用樹脂を収容する工程、下金型2を上昇させる工程、及び下金型2と上金型1とが接触した後に、型内を所定の圧力まで真空引きする工程の全ての工程を約10乃至15秒の間に完了させる必要がある。
これに対し、本発明の実施の形態では、このような時間の制限なく、キャビティに封止用樹脂を収容する工程、下金型102(202)を上昇させる工程、及び下金型102(202)と上金型101とが接触した後に型内を所定の圧力まで真空引きする工程の全ての工程を行うことができる。
また、本発明の実施の形態では、これら3つの工程に左右されずに成形タイミングを設定することができるため、使用することができる封止用樹脂の種類は従来に比し多く、対象品種に最適なコンプレッションモールドを行うことができる。
更に、本発明の実施の形態によれば、工程の順序を変更することにより、従来、短時間で行わなければならなかったキャビティへの封止用樹脂114の収容を丁寧に行うことができるため、当該樹脂の収容を短時間で行うための特別な機構は必要としない。また、仮にキャビティへの封止用樹脂114の所望の収容が達成できない場合であっても、当該樹脂は常温であるため、再度収容を試みることが出来る。更に、当該収容の状態の良否検査も行うことが出来るため、当該収容が原因となって不良の被樹脂封止体の形成を回避することができ歩留まりを向上させることができると共に、不良の被樹脂封止体の発生に因り金型を補修しなければならない状態を回避することができる。
なお、本発明の実施の形態によれば、従来方式に比し、1サイクル処理時間が長くなるおそれがある。しかしながら、これは封止用樹脂をキャビティに収容してから型締めを行うまでの時間が長くなるだけであって、その後の保持時間は従来と変わらない。例えば、封止用樹脂をキャビティに収容してから型締めを行う時間が従来約15秒であったところ、これが本発明の実施の形態では約30秒になったとしても、その後の保持時間は従来と本発明の実施の形態とでは変わらない。
例えば、当該保持時間を約120秒とすると、合計で、従来は約135(=15+120)秒であったところ、これが本発明の実施の形態では約150(=30+120)秒になっただけであり、約11%長くなったにすぎない。また、本発明の実施の形態の1サイクル処理時間が従来方式に比し長くなるとは言え、トランスファーモールド方式と比較すると、本発明の実施の形態では約半分の時間で成形することが出来る。
また、本発明の実施の形態によれば、下金型102(202)を上昇させる工程において、当該上昇を高速で行う必要はないため、当該上昇のために、高出力のモータを用いた大規模な駆動機構を用いる必要はなく、シンプルな構造の樹脂封止装置100(200)で処理することができる。
よって、樹脂封止装置を小型化することができ、更に、装置の価格を下げることができる。また、樹脂封止装置を小型化により、当該樹脂封止装置を導入する際にその占有スペースを小さくすることができるため、たとえ処理時間が長くなったとしても、コストの総計を低くすることができる。
更に、下金型102(202)を上昇させる工程において、当該上昇を高速で行う必要はないため、高速動作のために発生する振動や、停止位置の精度が落ちる等の問題が発生することを回避することができ、定期的なメンテナンスの負担を軽減することができる。また、下金型102(202)を上昇動作の起動及び停止の際に、無理な力が働かないため、樹脂封止装置100(200)の駆動部の寿命を伸ばすことができる。
また、本発明の実施の形態によれば、下金型102(202)と上金型101とが接触した後に、型内を所定の圧力まで真空引きする工程を短時間で行う必要はないため、安価な真空源でも当該工程に対応することができる。よって、大規模で高価な真空ユニットを設ける必要はなく、当該工程における消費電力や消費空圧を低く抑えることができる。
[半導体装置の製造]
次に、本発明の実施の形態に係る樹脂封止方法を用いた半導体装置の製造方法の例について、図18を参照して説明する。
此処に示す製造工程にあっては、大形の配線基板を適用し、当該配線基板に複数個の半導体装置を搭載し、樹脂封止後、個々の半導体装置に分離する工程を示している。
図18にあっては、大形の配線基板に3個の半導体装置を形成する状態を例示している。
まず、図18(a)に示すように、背面(電子回路素子・電子回路などの非形成面)にダイボンディングフィルム301が貼り付けられた半導体素子106を、当該ダイボンディングフィルム301を介して配線基板105上に搭載・固着する。
次に、図18(b)に示すように、前記半導体素子106の外部接続端子と配線基板105上の電極端子(図示せず)とを、ボンディングワイヤ107を用いて接続する。
次いで、図18(c)に示すように、本発明による樹脂封止方法を適用して、配線基板105上に搭載・固着された半導体素子106、ボンディングワイヤ107を封止用樹脂114により一括して樹脂封止する。
次いで、図18(d)に示すように、配線基板105の他方の主面に、半田ボールからなる外部接続端子302を複数個配設する。
しかる後、図18(e)に示すように、配線基板105、当該配線基板1052の一方の主面にあって封止用樹脂114により樹脂封止された半導体素子106並びに当該半導体素子106から導出されたボンディングワイヤ107を1つの単位として、ダイシングソーを用いたダイシング等により個片化し、個々の半導体装置310を形成する。
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。
以上の説明に関し、更に以下の項を開示する。
(付記1)
電子部品が搭載された基板を上金型に装着し、下金型のキャビティ部に収容された樹脂を溶融し、前記上金型に保持された前記電子部品を溶融された前記樹脂に浸漬して樹脂封止する電子部品の樹脂封止方法であって、
前記樹脂を加熱により溶融させる工程の前に、
前記樹脂を前記下金型の前記キャビティに収容する工程と、前記下金型を前記上金型に接触させるために前記下金型を上昇させる工程と、前記下金型と前記上金型とが接触した後に型内を所定の圧力まで真空引きする工程と、を完了させることを特徴とする電子部品の樹脂封止方法。
(付記2)
付記1記載の電子部品の樹脂封止方法であって、
溶融された前記樹脂が固化して成形が完了すると、前記下金型を冷却することを特徴とする電子部品の樹脂封止方法。
(付記3)
付記1又は2記載の電子部品の樹脂封止方法であって、
前記樹脂を前記下金型の前記キャビティに収容する工程において、前記キャビティに収容された前記樹脂に、型を押付けて、前記電子部品及び前記電子部品と前記基板とを接続する配線の体積に対応する体積を有する樹脂逃げとなる凹部を形成し、
前記電子部品と前記配線を前記樹脂の凹部内に位置させて樹脂封止する電子部品の樹脂封止方法。
(付記4)
付記1乃至3いずれか一項記載の電子部品の樹脂封止方法であって、
前記下金型を前記上金型に接触させるために前記下金型を上昇させる工程において、
前記下金型を上昇させるタイミングは、前記樹脂の粘度に応じて設定されることを特徴とする電子部品の樹脂封止方法。
(付記5)
付記4記載の電子部品の樹脂封止方法であって、
前記下金型を前記上金型に接触させるために前記下金型を上昇させる工程において、
前記下金型を上昇させる前記タイミングは、前記電子部品と前記基板とを接続する配線に前記樹脂が接触する際に、前記樹脂の粘度が低く前記配線が変形することがないように設定されることを特徴とする電子部品の樹脂封止方法。
(付記6)
付記1乃至5いずれか一項記載の電子部品の樹脂封止方法であって、
前記下金型の下方に設けられ、所定の温度を有する熱源体を前記下金型に接触させることにより、前記下金型のキャビティ部は加熱され、前記キャビティ部に収容された前記樹脂は溶融することを特徴とする電子部品の樹脂封止方法。
(付記7)
付記6記載の電子部品の樹脂封止方法であって、
溶融された前記樹脂が固化して成形が完了すると、前記熱源体と前記下金型との接触が解かれ、前記熱源体から前記下金型の前記キャビティ部への熱の伝導が遮断されることを特徴とする電子部品の樹脂封止方法。
(付記8)
付記1乃至5いずれか一項記載の電子部品の樹脂封止方法であって、
前記下金型に設けられたパルスヒータの電源を入れることにより、前記下金型のキャビティ部は加熱され、前記キャビティ部に収容された前記樹脂は溶融することを特徴とする電子部品の樹脂封止方法。
(付記9)
付記8記載の電子部品の樹脂封止方法であって、
溶融された前記樹脂が固化して成形が完了すると、前記パルスヒータの電源を切り、前記パルスヒータから前記下金型の前記キャビティ部への熱の伝導が遮断されることを特徴とする電子部品の樹脂封止方法。
(付記10)
電子部品が搭載された基板を上金型に装着し、下金型のキャビティ部に収容された樹脂を溶融して、前記上金型に保持された前記電子部品を溶融された前記樹脂に浸漬して樹脂封止する電子部品の樹脂封止装置であって、
前記下金型の下方に、前記下金型と独立して昇降することができる熱源体を設けたことを特徴とする樹脂封止装置。
(付記11)
付記10記載の樹脂封止装置であって、
前記熱源体が前記下金型の下方に接触することにより、前記下金型のキャビティ部は加熱され、前記キャビティ部に収容された前記樹脂を溶融は溶融され、
前記熱源体と前記下金型との接触が解かれることにより、前記熱源体から前記下金型のキャビティ部への熱の伝導は遮断されることを特徴とする樹脂封止装置。
(付記12)
付記10又は11記載の樹脂封止装置であって、
前記熱源体の昇降動作は、前記下金型の駆動機構とは別の機構により行われることを特徴とする樹脂封止装置。
(付記13)
電子部品が搭載された基板を上金型に装着し、下金型のキャビティ部に収容された樹脂を溶融して、前記上金型に保持された電子部品を溶融された前記樹脂に浸漬して樹脂封止する電子部品の樹脂封止装置であって、
前記下金型に、前記下金型のキャビティ部を加熱するパルスヒータを設けたことを特徴とする樹脂封止装置。
(付記14)
付記13記載の樹脂封止装置であって、
前記パルスヒータの電源が入ることにより、前記下金型のキャビティ部は加熱され、前記キャビティ部に収容された前記樹脂を溶融は溶融され、
前記パルスヒータの電源が切られることにより、前記パルスヒータから前記下金型のキャビティ部への熱の伝導は遮断されることを特徴とする樹脂封止装置。
従来のコンプレッションモールド法に用いられる樹脂封止装置の概略構成を示す図である。 図1に示す樹脂封止装置を用いた樹脂封止の工程を示すフローチャートである。 図2に示す樹脂封止工程における、時間の変化と下金型が位置する高さ及びキャビティ底面形成部材の温度との関係を表したグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る樹脂封止装置の概略構成を示す図である。 図4に示す樹脂封止装置を用いた樹脂封止の工程を示すフローチャートである。 図5に示す樹脂封止の工程において、図4に示す樹脂封止装置の動作を説明するための図(その1)である。 図5に示す樹脂封止の工程において、図4に示す樹脂封止装置の動作を説明するための図(その2)である。 図5に示す樹脂封止の工程において、図4に示す樹脂封止装置の動作を説明するための図(その3)である。 図5に示す樹脂封止の工程において、図4に示す樹脂封止装置の動作を説明するための図(その4)である。 キャビティへの封止用樹脂の収容の仕方を説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態に係る樹脂封止装置の概略構成を示す図である。 図11に示す樹脂封止装置を用いた樹脂封止の工程を示すフローチャートである。 図12に示す樹脂封止の工程において、図11に示す樹脂封止装置の動作を説明するための図(その1)である。 図12に示す樹脂封止の工程において、図11に示す樹脂封止装置の動作を説明するための図(その2)である。 図12に示す樹脂封止の工程において、図11に示す樹脂封止装置の動作を説明するための図(その3)である。 図12に示す樹脂封止の工程において、図11に示す樹脂封止装置の動作を説明するための図(その4)である。 本発明の第1又は第2の実施の形態に係る樹脂封止方法における、時間の変化と下金型が位置する高さ及びキャビティ底面形成部材の温度との関係を表したグラフである。 本発明の実施の形態に係る樹脂封止方法を用いた半導体装置の製造方法の例を示す図である。
符号の説明
101 上金型
102、202 下金型
105 配線基板
106 半導体素子
107 ボンディングワイヤ
114 封止用樹脂
119、259 キャビティ底面形成部材
125 エアーシリンダ
130 ヒータブロック
140 逃げ型
263 パルスヒータ

Claims (5)

  1. 電子部品が搭載された基板を上金型に装着し、下金型のキャビティ部に収容された樹脂を溶融し、前記上金型に保持された前記電子部品を溶融された前記樹脂に浸漬して樹脂封止する電子部品の樹脂封止方法であって、
    前記樹脂を加熱により溶融させる工程の前に、
    前記樹脂を前記下金型の前記キャビティに収容する工程と、前記下金型を前記上金型に接触させるために前記下金型を上昇させる工程と、前記下金型と前記上金型とが接触した後に型内を所定の圧力まで真空引きする工程と、を完了させることを特徴とする電子部品の樹脂封止方法。
  2. 請求項1記載の電子部品の樹脂封止方法であって、
    前記樹脂を前記下金型の前記キャビティに収容する工程において、前記キャビティに収容された前記樹脂に型を押付けて、前記電子部品及び前記電子部品と前記基板とを接続する配線の体積に対応する体積を有する樹脂逃げとなる凹部を形成し、
    前記電子部品と前記配線を前記樹脂の凹部内に位置させて樹脂封止する電子部品の樹脂封止方法。
  3. 請求項1又は2記載の電子部品の樹脂封止方法であって、
    前記下金型を前記上金型に接触させるために前記下金型を上昇させる工程において、
    前記下金型を上昇させるタイミングは、前記樹脂の粘度に応じて設定されることを特徴とする電子部品の樹脂封止方法。
  4. 電子部品が搭載された基板を上金型に装着し、下金型のキャビティ部に収容された樹脂を溶融して、前記上金型に保持された前記電子部品を溶融された前記樹脂に浸漬して樹脂封止する電子部品の樹脂封止装置であって、
    前記下金型の下方に、前記下金型と独立して昇降することができる熱源体を設けたことを特徴とする樹脂封止装置。
  5. 電子部品が搭載された基板を上金型に装着し、下金型のキャビティ部に収容された樹脂を溶融して、前記上金型に保持された電子部品を溶融された前記樹脂に浸漬して樹脂封止する電子部品の樹脂封止装置であって、
    前記下金型に、前記下金型のキャビティ部を加熱するパルスヒータを設けたことを特徴とする樹脂封止装置。
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