JP2008234992A - 絶縁用樹脂組成物およびこれを用いた電線・ケーブル - Google Patents

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昌啓 箕輪
Junichi Nishioka
淳一 西岡
Tomoo Oishi
智雄 大石
Naoko Nakamura
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Abstract

【課題】電線・ケーブルの大径化や可撓性の低下を招くことなく、絶縁体の静電容量を小さくする。
【解決手段】ポリメチルペンテン樹脂に、軟化剤としてパラフィン系プロセスオイルおよび/または流動パラフィンを配合した絶縁用樹脂組成物、および、このような絶縁用樹脂組成物からなる被覆を備えた電線・ケーブルである。
【選択図】なし

Description

本発明は、X線装置のX線管球と高電圧発生装置間とを連結するX線用高電圧ケーブルのような低静電容量を求められる電線・ケーブルの絶縁体材料などとして有用な絶縁用樹脂組成物およびこれを用いた電線・ケーブルに関する。
一般に、X線装置のX線管球と高電圧発生装置間を連結するX線用高電圧ケーブルにおいては、外径が細く軽量であること、可撓性が良好で取り扱いやすいこと、高圧絶縁体の静電容量が小さく、高電圧の繰り返し課電に追従できることなどが要求されている。
従来、かかるX線用高電圧ケーブルとしては、低圧線心の2条と裸導体の1〜2条とを撚り合わせ、この上に内部半導電層を設け、さらにこの上に、高圧絶縁体、外部半導電層、遮蔽層およびシースを順に設けてなるものが知られている。高圧絶縁体には、一般に、柔軟性があり、かつ、電気特性が比較的良好なEPゴム(エチレンプロピレンゴム)が使用されている(例えば、特許文献1参照)。
近時、X線装置は大幅に進歩し、それに伴い一段と高性能なケーブルが要求されてきており、特に、高圧絶縁体の低静電容量化に対する要求が高まっている。
高圧絶縁体の静電容量を小さくするためには、高圧絶縁体の厚さを厚くすればよいが、その場合、ケーブルが大径化するという問題を生じる。また、高圧絶縁体の材料として、従来のEPゴム(誘電率約3.0)より誘電率の低い材料、例えば誘電率が2.3程度の架橋ポリエチレンやポリエチレンなどを使用することも考えられるが、これらの誘電率の低い絶縁材料は硬さが大きいため、ケーブルの可撓性が損なわれるという問題を生ずる。
特開2002−245866号公報
本発明はこのような従来技術の課題を解決するためになされたもので、ケーブルの大径化や可撓性の低下を招くことなく、絶縁体の静電容量を小さくすることができる絶縁用樹脂組成物およびこれを用いた電線・ケーブルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の絶縁用樹脂組成物は、ポリメチルペンテン樹脂および軟化剤を含有することを特徴とするものである。
また、本発明の電線・ケーブルは、上記絶縁用樹脂組成物からなる被覆を有することを特徴とするものである。
本発明の絶縁用樹脂組成物および電線・ケーブルによれば、ケーブルの大径化や可撓性の低下を招くことなく、絶縁体の静電容量を小さくすることができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
まず、本発明の絶縁用樹脂組成物について説明する。
本発明の絶縁用樹脂組成物は、ポリメチルペンテン樹脂を主剤とするものである。ポリメチルペンテン樹脂としては、4−メチル−1−ペンテンおよび/または3−メチル−1−ペンテンの重合体、4−メチル−1−ペンテンおよび/または3−メチル−1−ペンテンと、他のα−オレフィンとの共重合体が挙げられる。本発明の目的のためには、なかでも、4−メチル−1−ペンテンの単独重合体、または、4−メチル−1−ペンテンおよび/または3−メチル−1−ペンテンと、他のα−オレフィンとの共重合体が好ましい。他のα−オレフィンとしては、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコサンなどが挙げられる。
ポリメチルペンテン樹脂として使用される市販品としては、例えばTPX MX001、TPX MX002、TPX MX004、TPX MX021、TPX MX321、TPX RT18、TPX DX845(以上、いずれも三井化学社製 商品名)などが挙げられる。
本発明の絶縁用樹脂組成物には、軟化剤が配合される。軟化剤としては、ポリメチルペンテン樹脂と相溶性があり、かつ、誘電率の低いものが好ましく、パラフィン系プロセスオイルや流動パラフィンなどが使用される。この軟化剤の配合量は、ポリメチルペンテン樹脂100重量部に対して5〜45重量部が好ましく、10〜40重量部がより好ましい。配合量が5重量部未満では、絶縁体の低静電容量化と可撓性の両立が困難になり、45重量部を超えると、軟化剤が表面にブリードしやすくなる。
本発明に使用される絶縁用樹脂組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて、ポリメチルペンテン樹脂以外のポリマー成分を配合することができる。このようなポリマー成分としては、例えばエチレン・プロピレン共重合体(EPM)、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(EPDM)などのエチレンプロピレンゴム、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)などのポリエチレン、ポリプロピレン(PP)、エチレン・アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン・アクリル酸メチル共重合体(EMA)、エチレン・メタクリル酸エチル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリイソプチレン、メタロセン触媒によりエチレンにプロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、オクテンなどのα−オレフィンや環状オレフィンなどを共重合させたものなどが挙げられる。
また、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて、無機充填剤、架橋剤、架橋助剤、難燃剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、可塑剤、滑剤、その他の添加剤を配合することができる。
本発明の絶縁用樹脂組成物は、誘電率が2.8以下であることが好ましく、2.4以下であることがより好ましい。誘電率が2.8を超えると、ケーブルを大径化せずに絶縁体の低静電容量化を図ることが困難になる。この誘電率は、高圧シェーリングブリッジ法により、1kV、周波数50Hzの条件で測定される。
また、本発明に使用される絶縁用樹脂組成物は、デュロメータ硬さが90以下であることが好ましく、80〜40であることがより好ましい。デュロメータ硬さが90を超えると、ケーブルの可撓性、取り扱い性が低下する。このデュロメータ硬さは、JIS K 6253のタイプAデュロメータにより測定される。
本発明の絶縁用樹脂組成物は、前述した各成分をバンバリーミキサー、タンブラー、加圧ニーダ、混練押出機、ミキシングローラなどの通常の混練機を用いて均一に混練することにより容易に製造することができる。
また、このようにして得られた絶縁用樹脂組成物を、導体外周に直接もしくは他の被覆を介して押出し被覆するか、あるいはテープ状に成形したものを巻き付けることにより、本発明の電線・ケーブルが製造される。
本発明の絶縁用樹脂組成物は、例えば電力ケーブル、高圧電子機器用ケーブル、制御用ケーブル、通信ケーブル、計装用ケーブル、信号用ケーブル、移動用ケーブルなどの各種電線・ケーブルの絶縁材、シース材をはじめ、プラグなどの電線・ケーブルの付属品など、電気絶縁性が要求される用途に広く用いることができる。特に、本発明の絶縁用樹脂組成物は、誘電率が小さく、かつ、柔軟性に優れているので、X線用高電圧ケーブルなどの高電圧電子機器用ケーブルの絶縁体材料として有用である。
図1は、上記絶縁用樹脂組成物を用いた本発明の電線・ケーブルの一実施形態を示す横断面図である。
図1において、1は、銅やアルミなどからなる導体1を示しており、この導体1上には、内部半導電層2、絶縁体3、外部半導電層4およびシース5が順に設けられている。内部半導電層2および外部半導電層4は、例えば汎用の半導電性エチレンプロピレンゴムの押出被覆により形成され、絶縁体3は、前述したポリメチルペンテン樹脂および軟化剤を含有する絶縁用樹脂組成物の押出被覆により形成される。さらに、シース5は、例えば塩化ビニル樹脂の押出被覆により形成される。
このように構成されるケーブルにおいては、従来の同種のケーブルと比較して、絶縁体4の静電容量を小さくすることができるうえ、ケーブルの可撓性を低下させることはなく、ケーブル外径も従来と同等程度とすることができる。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
実施例1〜6
ポリメチルペンテン樹脂(三井化学社製 商品名 TPX MX002)、パラフィン系プロセスオイル(出光興産社製 商品名 ダイアナプロセスオイルPW−150)および流動パラフィン(松村石油研究所製 商品名 モレスコホワイトP−200)を用い、表1に示す配合で各成分を均一に混練して絶縁用樹脂組成物を得た。
上記各実施例で得られた絶縁用樹脂組成物について、下記に示す方法で各種特性を評価した。
[硬さ]
2mm厚さの試験用シートを作製し、JIS K 6253のタイプAデュロメータにより測定した。
[引張り強さおよび伸び]
2mm厚さの試験用シートを作製し、JIS C 6251に準拠して室温で測定した(引張速度500mm/分)。
[誘電率]
0.5mm厚さの試験用シートを作製し、高圧シェーリングブリッジ法により、1kV、周波数50Hzの条件で測定した。
[ブリード]
2mm厚さの試験用シートを作製し、23℃の環境下、24時間放置して、シート表面のブリードの有無を目視により観察した。
これらの測定結果を表1下欄に示す。なお、本発明との比較のために、ポリメチルペンテン樹脂単独と、従来仕様の、EPDM(三井化学社製 商品名三井EPT1045)に、タルク(竹原化学社製 商品名 ハイトロン)、パラフィン系プロセスオイル(出光興産社製 商品名 ダイアナプロセスオイルPW−150)および有機化酸化物(日本油脂社製 商品名 パークミルD)を配合した組成物について、実施例と同様の評価を行った結果を、それぞれ比較例1および比較例2として、表1にその組成とともに併せ示す。
Figure 2008234992
表1から明らかなように、本発明に係る絶縁用樹脂組成物は、誘電率が2.2〜2.3と低いうえに、デュロメータ硬さも90以下であり、これを用いたケーブルの可撓性の向上、低静電容量化に寄与するものであることが確認された。
本発明の電線・ケーブルの一実施形態を示す横断面図である。
符号の説明
1…導体、2…内部半導電層、3…絶縁体、4…外部半導電層、5…シース

Claims (7)

  1. ポリメチルペンテン樹脂および軟化剤を含有することを特徴とする絶縁用樹脂組成物。
  2. ポリメチルペンテン樹脂100重量部に対し、軟化剤5〜45重量部を含むことを特徴とする請求項1記載の絶縁用樹脂組成物。
  3. 軟化剤は、パラフィン系プロセスオイルおよび/または流動パラフィンであることを特徴とする請求項1または2記載の絶縁用樹脂組成物。
  4. 誘電率が2.8以下、デュロメータ硬さが90以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の絶縁用樹脂組成物。
  5. ポリメチルペンテン樹脂は、4−メチル−1−ペンテンの単独重合体および/または4−メチル−1−ペンテンと他のα−オレフィンとの共重合体であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の絶縁用樹脂組成物。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項記載の絶縁用樹脂組成物からなる被覆を有することを特徴とする電線・ケーブル。
  7. 電線・ケーブルが、高電圧電子機器用ケーブルであることを特徴とする請求項6記載の電線・ケーブル。
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