JP2008234923A - 坩堝、蒸着装置及び有機el装置の製造方法 - Google Patents

坩堝、蒸着装置及び有機el装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】蒸着装置の大型化を回避することができ、かつ、蒸着量の調節が容易な坩堝、蒸着装置及び有機EL装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】1つの坩堝5に異なる蒸発材料を収容可能な複数の収容部5d、5eが設けられているので、複数種類の蒸着材料を用いる場合であっても坩堝5を2つ以上設ける必要は無い。このため、2つ以上の坩堝を収容する大型の容器は必要なくなる。また、開口部分7又は開口部分8の少なくとも一部を遮蔽可能であると共に、遮蔽する面積を調節可能なシャッタ部材9が当該開口部分7、8に設けられていることとしたので、複数種類の蒸着材料のそれぞれについて蒸発量の調節が容易になる。これにより、蒸着装置の大型化を回避することができ、かつ、蒸着量の調節が容易な坩堝を得ることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、坩堝、蒸着装置及び有機EL装置の製造方法に関する。
有機EL装置は、電子機器の表示部などに用いられている表示装置である。一般的には、発光層を含んだ有機層を一対の電極で挟持した有機EL素子が基板上に設けられた構成になっている。有機層としては、低分子型の有機層や高分子型の有機層が挙げられる。有機EL装置の低分子型有機層を作成する方法として、例えば真空蒸着法があげられる。
真空蒸着法では、2種類以上の材料による共蒸着が行われる。この共蒸着によりホスト−ゲスト系の有機層が形成されることになる。ホスト−ゲスト系の有機層は発光効率が高くなることが知られている。共蒸着を行う際には、ゲスト材料のドープ濃度によって発光効率が変化するため、ゲスト材料のドープ濃度を厳密に制御し、安定した濃度となるように有機層を形成する必要がある。
共蒸着の具体的な方法として、特許文献1に示すように、2つの坩堝を別々に加熱する方法が知られている。この方法では2つの坩堝を別々に加熱するため、2つの坩堝の間で温度のぶれが生じ、ドープ濃度が変化してしまうという問題である。安定した混合比率を得る方法としては、例えば2つ以上の坩堝をひとつの容器に入れ、これらの坩堝を同時に加熱して温度を安定させる構成が知られている。
特開平10−195639号公報
しかしながら、上記手法では、2つ以上の坩堝を収容する大型の容器が必要になる。このため、蒸着装置自体が大型化してしまう。また、温度のぶれは生じにくくなるものの、坩堝ごとに蒸着量の調節が必要になってしまうという問題がある。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、蒸着装置の大型化を回避することができ、かつ、蒸着量の調節が容易な坩堝、蒸着装置及び有機EL装置の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る坩堝は、開口部分を有し蒸着材料を収容する分割された複数の収容部と、前記開口部分に設けられ、当該開口部分の少なくとも一部を遮蔽可能であると共に、遮蔽する面積を調節可能な遮蔽部材とを具備することを特徴とする。
本発明によれば、1つの坩堝に複数の収容部が設けられているので、複数種類の蒸着材料を用いる場合であっても坩堝を2つ以上設ける必要は無い。このため、2つ以上の坩堝を収容する大型の容器は必要なくなる。また、開口部分の少なくとも一部を遮蔽可能であると共に、遮蔽する面積を調節可能な遮蔽部材が開口部分に設けられていることとしたので、複数種類の蒸着材料のそれぞれについて蒸発量の調節が容易になる。これにより、蒸着装置の大型化を回避することができ、かつ、蒸着量の調節が容易な坩堝を得ることができる。
上記の坩堝は、前記複数の収容部を仕切る壁部が設けられており、前記遮蔽部材が前記壁部に支持されていることを特徴とする。
本発明によれば、複数の収容部を仕切る壁部が設けられていることとしたので、従来の坩堝に壁部を配置するだけで、複数の収容部が分割された坩堝を得ることができる。これにより、坩堝を新たに設計しなおす必要が無くなる。また、遮蔽部材が壁部に支持されていることとしたので、遮蔽部材の位置ずれを防ぐことができる。
上記の坩堝は、前記開口部分の面積が等しくなるように前記複数の収容部が分割されていることを特徴とする。
本発明によれば、開口部分の面積が等しくなるように複数の収容部が分割されているので、遮蔽部材によって遮蔽する面積を調節しやすくなる。
上記の坩堝は、前記開口部分の面積が互いに異なるように前記複数の収容部が分割されていることを特徴とする。
本発明によれば、開口部分の面積が互いに異なるように複数の収容部が分割されているので、例えば必要な蒸着材料の量が異なる場合に、必要量の少ない方の蒸着材料を開口部分の面積が小さい収容部に収容し、必要量の多い方の蒸着材料を開口部分の面積が大きい収容部に収容することができる。このように、蒸着材料の必要量に応じて当該蒸着材料を収容する収容部を選択することにより、蒸着材料を必要以上に収容することを防ぐことができ、蒸着材料を節約することができる。
上記の坩堝は、前記遮蔽部材が、前記開口部分ごとに設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、遮蔽部材が開口部分ごとに設けられていることとしたので、各開口部分についての遮蔽面積を独立して調節することができる。これにより、蒸発量の調節をより細かく行うことができる。
本発明に係る蒸着装置は、上記の坩堝と、前記坩堝を加熱する加熱手段とを具備することを特徴とする。
本発明によれば、蒸着装置の大型化を回避することができ、かつ、蒸着量の調節が容易な坩堝を有しているので、装置コストが低く安定した蒸着濃度で蒸着可能な蒸着装置を得ることができる。また、加熱手段は1つの坩堝を加熱するだけで済むため、加熱温度のぶれを回避することができる。
本発明に係る有機EL装置の製造方法は、上記の蒸着装置を用いて基板の表面に有機層を蒸着形成することを特徴とする。
本発明によれば、装置コストが低く安定した蒸着濃度で蒸着可能な蒸着装置を用いて基板の表面に有機層を蒸着形成するので、発光効率の高い有機層を有する有機EL装置を製造することができる。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態を図面に基づき説明する。
(蒸着装置)
図1は、本実施形態に係る蒸着装置1の構成を示す図である。
蒸着装置1は、基板11の表面に薄膜を蒸着形成するための装置であり、チャンバ2と、基板保持部3と、蒸着源4とを主体として構成されている。
チャンバ2は、外部との間を密閉可能に形成されており、図示しないポンプなどの減圧装置によって内部が減圧可能になっている。
基板保持部3は、チャンバ2内の天井側(図中上側)に設けられており、基板11を保持可能になっている。
蒸着源4は、坩堝5と、加熱装置6と主体として構成されている。
坩堝5は円筒状の容器であり、内部に蒸着材料を収容可能になっている。加熱装置6は、坩堝5の外周を覆うように設けられており、例えば電熱線などの加熱機構が設けられている。
また、加熱装置6は、温度差により坩堝5内での壁面付着を防ぐために、加熱機構を坩堝5の上部と下部に独立して設けてもよい。
図2は、坩堝5の構成を示す斜視図である。図2では、坩堝5の内部の構成を把握できるように外周部の一部を切り取った構成を示している。
同図に示すように、坩堝5は、外周部5aと底部5zとを有する円筒状の容器である。坩堝5の円筒の一方の端部(図中上側)は、開口部5bになっている。
坩堝5の内部には、壁部5cが設けられている。壁部5cは、坩堝5の内部を仕切る仕切り壁であり、坩堝5の底部5zから所定の高さに設けられている。壁部5cは、外周部5aと一体的に設けられている。この壁部5cによって、坩堝5の内部のうち底部5zから所定の高さの領域が2つの領域に分割されている。これらの分割された領域は、それぞれ蒸着材料を収容する収容部5d及び収容部5eになっている。収容部5d及び収容部5eは、坩堝5の外周部5aと、壁部5cと、底部5zとによって囲まれている。収容部5d及び収容部5eは、壁部5cの上端部において開口部分7及び開口部分8を有している。開口部分7の面積及び開口部分8の面積は等しい面積になっている。収容部5d及び収容部5eにはそれぞれ異なる蒸着材料を収容することができるようになっており、蒸発した蒸着材料は、壁部5cの上端部の開口部分7及び開口部分8から放出されるようになっている。
壁部5c上には、シャッタ部材(遮蔽部材)9が設けられている。シャッタ部材9は、半円形状の板状部材であり、壁部5cに支持されている。シャッタ部材9には軸部材9bを介して回動調節部9aが設けられている。シャッタ部材9は、軸部材9bを回動軸として開口部分7又は開口部分8側に回動可能に設けられている。回動調節部9aは、時計回り又は反時計回りに回動可能になっている。回動調節部9aを回動させることにより、軸部材9bを介してシャッタ部材9が連動して回動するようになっている。例えば回動調節部9aを図中の時計回りに回動させるとシャッタ部材9が開口部分8側に傾くように回動し、回動調節部9aを図中の反時計回りに回動させるとシャッタ部材9が開口部分7側に傾くように回動する。シャッタ部材9の傾きが大きいほど、開口部分7又は開口部分8の遮蔽される面積が大きくなる。本実施形態では、シャッタ部材9が開口部分8側に傾いた状態に調節されており、開口部分8の一部がシャッタ部材9によって覆われた状態になっている。
図3は、坩堝5の構成を示す平面図である。
同図に示すように、開口部分7はシャッタ部材9によって遮蔽されていないため、収容部5dの開口領域7aの面積は開口部分7の面積と同一である。開口部分8の一部がシャッタ部材9によって遮蔽されているため、その分収容部5eの開口領域8aの面積は開口部分8の面積よりも小さくなっている。この結果、収容部5dの開口領域7aは収容部5eの開口領域8aよりも大きくなっている。収容部5dの開口領域7aと収容部5eの開口領域8aとの面積比はA:Bになっている。
蒸着により有機EL装置の有機層などの有機薄膜を形成する場合、有機薄膜の主成分を構成するホスト材料と有機薄膜にドーピングするゲスト材料とを用いてほぼ同一の温度で共蒸着を行うのが一般的である。例えば上記の坩堝5を用いて共蒸着を行う場合、開口領域の面積が大きい収容部5dにホスト材料を収容し、開口領域の面積が小さい収容部5eにゲスト材料を収容する。
有機層に含まれるホスト材料の重量とゲスト材料の重量との理想的な比率がM:Nである場合、ホスト材料とゲスト材料との間で所定温度における単位面積あたりの蒸発量が同じであれば、収容部5dの開口領域7aの面積Aと収容部5eの開口領域8aの面積Bとの比A:BをM:Nに一致させることにより、共蒸着によってホスト材料の重量とゲスト材料の重量との比率がM:Nになるような有機層を形成することができる。
実際には、ホスト材料とゲスト材料との間で所定温度における単位面積あたりの蒸発量が異なるため、A:BをM:Nに一致させても、有機層中のホスト材料の重量とゲスト材料の重量との比率はM:Nにはならない。そこで、ホスト材料とゲスト材料との間の所定温度における単位面積あたりの蒸発量を併せて考慮する必要がある。
つまり、所定温度におけるホスト材料の単位面積あたりの蒸発量と、所定温度におけるゲスト材料の単位面積あたりの蒸発量との比がh:gである場合、収容部5dの開口領域7aの面積Aと収容部5eの開口領域8aの面積Bとの比A:Bを(M/h):(N/g)に一致させることにより、共蒸着によってホスト材料の重量とゲスト材料の重量との比率がM:Nになるような有機層を形成することができる。本実施形態では、これにもとづいて面積Aと面積Bとの比A:Bを設定する。なお、面積Aと面積Bとの比A:Bを実験によって求めても構わない。
(有機EL装置)
図4は、有機EL装置10の構成を示す図である。
同図に示すように、有機EL装置10は、基板11と、陽極12と、正孔注入層13と、発光層14と、陰極15とを主体として構成されている。正孔注入層13と発光層14とによって有機層16が構成されている。ここでは、基板11側から光を射出するボトムエミッション型の有機EL装置10を例に挙げて説明する。
基板11は、例えばガラスや石英、プラスチックなどの光透過可能な材料からなる。陽極12は、ITO(Indium Tin Oxide)などの光透過可能な導電材料からなる電極である。正孔注入層13は、発光層14に正孔を注入する層であり、例えば低分子の有機材料からなる。正孔注入層13の材料としては、例えばLiF等のアルカリ金属のフッ化物あるいは酸化物、マグネシウムリチウム合金等が挙げられる。
発光層14は、正孔注入層13からの正孔と陰極15からの電子とを結合させて光を発生させる層であり、例えば低分子の有機材料からなる。発光層14の材料としては、白色の蛍光あるいは燐光を発光することが可能な公知の低分子材料を用いることができ、例えばアントラセンやピレン、8−ヒドロキシキノリンアルミニウム、ビススチリルアントラセン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、クマリン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、ピロロピリジン誘導体、ペリノン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、チアジアゾロピリジン誘導体などの低分子材料(ホスト材料)に、ルブレン、キナクリドン誘導体、フェノキサゾン誘導体、DCM、DCJ、ペリノン、ペリレン誘導体、クマリン誘導体、ジアザインダセン誘導体等のドーパント(ゲスト材料)を添加して用いることができる。陰極15は、例えばアルミニウムやカルシウムなどの金属からなる電極である。
陽極12と陰極15との間に電圧を印加することにより、陽極12から正孔注入層13を介して発光層14に正孔が注入される。同時に、陰極15から発光層14に電子が注入される。この正孔と電子とが発光層14内で結合することによって発光し、発光した光は基板11側から外部に射出されるようになっている。
(有機EL装置の製造方法)
次に、上記の有機EL装置10の製造方法を説明する。
まず、基板11上に例えばスパッタリング法などの手法によって陽極12を形成する。陽極12を形成した後、この基板11を上記の蒸着装置1内へ移動し、陽極12が形成された面が蒸着源4に対向するように基板11を基板保持部3に保持させる。蒸着源4には、坩堝5を装着しておく。坩堝5のうち開口領域の面積の大きい収容部5dにはホスト材料17を所定量収容しておく。坩堝5のうち開口領域の面積の小さい収容部5eにはゲスト材料18を所定量収容しておく。
この状態で加熱装置6によって坩堝5を加熱すると、図5に示すように収容部5dの開口領域7aからホスト材料17が蒸発すると共に、収容部5eの開口領域8aからゲスト材料18が蒸発する。蒸発したホスト材料17及びゲスト材料18は、陽極12上に付着し、正孔注入層13が形成される。正孔注入層13を形成した後、ホスト材料17及びゲスト材料18を入れ替え、同様の手法によって発光層14を形成する。発光層14の形成後は、蒸着装置1から基板11を取り出し、発光層14上に陰極15を形成する。
このように、本実施形態によれば、1つの坩堝5に異なる蒸発材料を収容可能な複数の収容部5d、5eが設けられているので、複数種類の蒸着材料を用いる場合であっても坩堝5を2つ以上設ける必要は無い。このため、2つ以上の坩堝を収容する大型の容器は必要なくなる。また、開口部分7又は開口部分8の少なくとも一部を遮蔽可能であると共に、遮蔽する面積を調節可能なシャッタ部材9が当該開口部分7、8に設けられていることとしたので、複数種類の蒸着材料のそれぞれについて蒸発量の調節が容易になる。これにより、蒸着装置の大型化を回避することができ、かつ、蒸着量の調節が容易な坩堝を得ることができる。また、加熱装置6が1つの坩堝5を加熱するだけで済むため、加熱温度のぶれを回避することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を説明する。本実施形態では、坩堝の構成が第1実施形態と異なっているため、この点を中心に説明する。
図6は、本実施形態に係る坩堝の構成を示す斜視図である。
同図に示すように、本実施形態に係る坩堝25には、シャッタ部材が2つ設けられている。坩堝25は、シャッタ部材に関する構成以外では、第1実施形態に記載の坩堝5と同様の構成になっている。
シャッタ部材29aは、壁部25c上のうち開口部分27側に配置されている。シャッタ部材29aは、例えば軸部材29d(図7参照)を介して回動調節部29c(図7参照)に接続されている。回動調節部29cを回動させることによって、開口部分27側に傾くように回動可能に設けられている。シャッタ部材29aの傾きが大きいほど、開口部分27を遮蔽する面積が大きくなるようになっている。
シャッタ部材29bは、壁部25cのうち開口部分28側に配置されている。シャッタ部材29bは、例えば軸部材29fを介して回動調節部29fに接続されている。回動調節部29eを回動させることによって、開口部分28側に傾くように回動可能に設けられている。シャッタ部材29bの傾きが大きいほど、開口部分28を遮蔽する面積が大きくなるようになっている。このように、開口部分27及び開口部分28を遮蔽する面積を独立して調節可能になっている。
また、シャッタ部材29a、29bは蒸発した材料がシャッタ上で冷却され再付着することが無い様にそれぞれが独立した過熱装置を具備していてもよい。
ここでは、例えばシャッタ部材29aの傾きの大きさよりもシャッタ部材29bの傾きの大きさが大きくなるように各シャッタ部材29a、29bの傾きを調節している。このため、シャッタ部材29aの遮蔽する面積よりもシャッタ部材29bの遮蔽する面積の方が大きくなっている。
図7は、この坩堝25についての底部25zに平行な面における断面図である。
同図に示すように、開口部分27及び開口部分28はシャッタ部材29a及びシャッタ部材29bによってそれぞれ遮蔽されているため、収容部25dの開口領域7aの面積及び収容部25eの開口領域8aの面積は、開口部分7の面積及び開口部分8の面積よりも小さくなっている。開口部分8の一部がシャッタ部材9によって遮蔽されているため、その分収容部5eの開口領域8aの面積は開口部分8の面積よりも小さくなっている。また、シャッタ部材29aの遮蔽する面積よりもシャッタ部材29bの遮蔽する面積の方が大きくなっている。この結果、収容部25dの開口領域27aは収容部25eの開口領域28aよりも大きくなっている。開口領域27aの面積及び開口領域28aの面積の比はA:Bになっている。この面積比は、第1実施形態と同様の手法によって設定する。
このように、本実施形態によれば、シャッタ部材29a及びシャッタ部材29bが開口部分7及び開口部分8についてそれぞれ設けられていることとしたので、当該開口部分7及び開口部分8についての遮蔽面積を独立して調節することができる。これにより、蒸発量の調節をより細かく行うことができる。
本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。
例えば、収容部5dの開口部分7の面積と収容部5eの開口部分8の面積とを異なるように壁部5cを設けるようにしても良い。例えば図8には、開口部分7の面積を開口部分8の面積よりも大きくした場合の例を示している。これにより、例えば必要な蒸着材料の量が異なる場合に、必要量の少ない方の蒸着材料については開口部分の面積が小さい収容部5eに収容し、必要量の多い方の蒸着材料については開口部分の面積が大きい収容部5dに収容することができる。このように、蒸着材料の必要量に応じて当該蒸着材料を収容する収容部を選択することにより、蒸着材料を必要以上に収容することを防ぐことができ、蒸着材料を節約することができる。
また、上記実施形態では、坩堝5内の1箇所に壁部5cを設けて当該坩堝5内を2分割する構成であったが、これに限られることは無い。例えば、坩堝5内の2箇所に壁部をそれぞれ設けることで、坩堝5内を開口面積の等しい3つの収容部にそれぞれ分割する構成にしても良い。各領域の開口面積比は上記実施形態と同様の手法によってあらかじめ設定しておく。また、坩堝5内を開口面積の等しい4つ以上の収容部にそれぞれ分割する構成であっても構わない。この場合、収容部ごとにシャッタ部材9を設ける構成にすることが好ましい。
また、上記実施形態では、有機EL装置10について、基板11側から光を射出するボトムエミッション型の有機EL装置を例に挙げて説明したが、これに限られることはなく、基板11とは反対側の面から光を射出するボトムエミッション型の有機EL装置であっても本発明の適用は勿論可能である。この場合、陰極15をマグネシウム銀、ITO、IXO等の透光性、導電性を有する材質で形成する必要がある。
本発明の第1実施形態に係る蒸着装置の構成を示す図。 本実施形態に係る蒸着装置の坩堝の構成を示す斜視図。 本実施形態に係る坩堝の構成を示す断面図。 本実施形態に係る有機EL装置の構成を示す図。 本実施形態に係る有機EL装置の製造過程を示す工程図。 本発明の第2実施形態に係る蒸着装置の坩堝の構成を示す断面図。 本実施形態に係る坩堝の構成を示す断面図。 本発明に係る他の坩堝の構成を示す断面図。
符号の説明
1…蒸着装置 2…チャンバ 3…基板保持部 4…蒸着源 5、25…坩堝 5a…外周部 5b…開口部 5c…壁部 5d、5e…収容部 5z…底部 6…加熱装置 7、8…開口部分 9…シャッタ部材 10…EL装置 16…有機層

Claims (7)

  1. 開口部分を有し蒸着材料を収容する分割された複数の収容部と、
    前記開口部分に設けられ、当該開口部分の少なくとも一部を遮蔽可能であると共に、遮蔽する面積を調節可能な遮蔽部材と
    を具備することを特徴とする坩堝。
  2. 前記複数の収容部を仕切る壁部が設けられており、
    前記遮蔽部材が前記壁部に支持されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の坩堝。
  3. 前記開口部分の面積が等しくなるように前記複数の収容部が分割されている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の坩堝。
  4. 前記開口部分の面積が互いに異なるように前記複数の収容部が分割されている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の坩堝。
  5. 前記遮蔽部材が前記開口部分ごとに設けられている
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちいずれか一項に記載の坩堝。
  6. 請求項1乃至請求項5に記載の坩堝と、
    前記坩堝を加熱する加熱手段と
    を具備することを特徴とする蒸着装置。
  7. 請求項6に記載の蒸着装置を用いて基板の表面に有機層を蒸着形成することを特徴とする有機EL装置の製造方法。
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