JP2008233776A - 反射防止フイルムおよび画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、十分な表面硬度を有しヘイズ値が低い反射防止フイルムと、その反射防止フイルムを含む画像表示装置に関するものである。
反射防止フイルムは、一般に、陰極管表示装置(CRT)、プラズマディスプレイパネル(PDP)および液晶表示装置(LCD)のような画像表示装置において、外光の反射によるコントラスト低下や像の映り込みを防止するために、光学干渉の原理を用いて反射率を低減するようにディスプレイの最表面に配置される。
反射防止フイルムは、通常、基材フイルム上に屈折率が高い高屈折率層と屈折率が低い低屈折率層を積層して構成されている(特許文献1参照)。高屈折率層は、無機粒子とバインダーから構成されることが多く、無機粒子としては一般的にスズやアンチモンなどの金属酸化物粒子が用いられており、バインダー成分には無機粒子を層中に保持する機能が必要であるために多官能硬化性樹脂が使用されている。
一方、反射防止フイルムに対する要求性能として、透明性や表面硬度等があり、積層体である反射防止フイルム中の各層においても各々の性能が要求されることは必須である。例えば、高屈折率層は、高い屈折率を維持するために層中の大半をスズやアンチモン誘導体などの金属酸化物粒子で構成されている。しかしながら、これらの金属酸化物粒子自体には架橋性が無いためにバインダー成分の添加が必須であるが、バインダー成分は屈折率が比較的高くないために高屈折率化の妨げとなり、ひいては得られる反射防止フイルムの性能低下にも繋がっていた(特許文献2および3参照)。更に、スズやアンチモン誘導体などの粒子を含む層を反射防止フイルム中に含むと、フイルムのヘイズ値を増加させるという課題があった。
他方、低屈折率層は、フッ素を含む化合物から得られる塗料を塗布硬化して得られているが、フッ素を含む塗料から得られる膜の屈折率は低下するが、硬度は低いものが多い(特許文献4参照)。
特開昭59−50401号公報
特開平08−297201号公報
特開2000−356705号公報
特開2002−283509号公報
そこで本発明の目的は、十分な表面硬度を有しヘイズ値が低い反射防止フイルムを提供することにある。
かかる目的を達成するために本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、高屈折率層に単独で高い屈折率を有し硬化性官能基を有する有機化合物を用い、低屈折率層を中空シリカ粒子から構成することにより、目的を達成した反射防止フイルムを見出した。
本発明の反射防止フイルムは、基材フイルムの少なくとも片方の面に、ハードコート層、高屈折率層および低屈折率層がこの順に積層された反射防止フイルムであって、該高屈折率層は次の一般式(1)
(上記一般式中、R1、R2、R3およびR4の少なくとも一カ所はカルボキシル基、カルボニル基を含むエステル残基から成り、前記官能基を有しない箇所は水素を表す。)で示されるカルボキシフェニル基および/またはそのエステル残基が結合したフルオレン化合物を含有し、該低屈折率層はシリカ粒子とバインダー成分を含有することを特徴とする反射防止フイルムである。
本発明の反射防止フイルムの好ましい態様によれば、前記のカルボキシフェニル基はフタル酸または安息香酸誘導体由来の基であり、そのエステルはフタル酸エステルまたは安息香酸エステル誘導体由来の基である。
本発明の反射防止フイルムの好ましい態様によれば、前記のシリカ粒子は、細孔かつ/または外殻の内部に多孔質かつ/または空洞が形成されたシリカ粒子であって、その数平均粒子径が5から200nmの範囲内のシリカ粒子である。
本発明の反射防止フイルムの好ましい態様によれば、前記の低屈折率層に用いられるバインダーが、シリカ粒子と結合して成るシロキサンポリマーまたは活性エネルギー線硬化成分を含むことである。
本発明の反射防止フイルムは、画像表示装置のディスプレイ等の最表面に配置し使用することができる。
本発明によれば、高屈折率層を金属系粒子ではなく、単独で架橋性があり、かつ高屈折率を示すことが可能な有機化合物によって構成することによって、透明性が高く表面硬度が高い反射防止フイルムが得られる。
本発明の反射防止フイルムは、基材フイルムの少なくとも片方の面に、ハードコート層と、単独で高い屈折率を示し且つ多官能硬化性部位を有する化合物を硬化してなる高屈折率層と、その高屈折率層よりも基材フイルムから遠い側に、シリカ粒子を含む低屈折率層を積層することにより構成されている。
[反射防止フイルム]
反射防止フイルムは反射防止膜と同意である。反射防止フイルムの必要性や要求される性能などは、特開昭59−50401号公報に記載されているように、0.03以上好ましくは0.05以上の屈折率差を有する高屈折率層と低屈折率層を積層させて構成されることが好ましく、そして、支持基材である基材フイルムから計測し最も離れた層は、低屈折率層であることが好ましい。屈折率差とは、隣接する層間の屈折率を相対的に比較した値であり、相対的に屈折率が低い層を低屈折率層と呼び、相対的に屈折率が高い層を高屈折率層と呼ぶ。また、反射防止性能を補うために積層フイルム中に中屈折率層を設ける手法も特開昭59−50401号公報に記載されている。
反射防止フイルムは反射防止膜と同意である。反射防止フイルムの必要性や要求される性能などは、特開昭59−50401号公報に記載されているように、0.03以上好ましくは0.05以上の屈折率差を有する高屈折率層と低屈折率層を積層させて構成されることが好ましく、そして、支持基材である基材フイルムから計測し最も離れた層は、低屈折率層であることが好ましい。屈折率差とは、隣接する層間の屈折率を相対的に比較した値であり、相対的に屈折率が低い層を低屈折率層と呼び、相対的に屈折率が高い層を高屈折率層と呼ぶ。また、反射防止性能を補うために積層フイルム中に中屈折率層を設ける手法も特開昭59−50401号公報に記載されている。
本発明の反射防止フイルムは、基材フイルムの少なくとも片方の面に、ハードコート層と、上記の一般式(1)で表されるカルボキシフェニル基および/またはそのエステル残基を含むフルオレン化合物を含む高屈折率層と、シリカ粒子とバインダー成分を含む低屈折率層をこの順に積層してなる反射防止フイルムである。
反射防止フイルムとして良好な性能を示すには、分光測定において最低反射率が好ましくは1.0%未満であり、より好ましくは0.7%以下であり、更に好ましくは0.5%以下であることが望ましい。また、反射防止フイルムは、画像表示装置の表面層に使用されることが多いため、高透明性への寄与が大きい低ヘイズ値であることや、高い表面硬度を保持していることが好ましい。
更に、反射防止フイルムは、ディスプレイなどの用途に用いられることもあり、その性能の一つとして低ヘイズ値であることが要求されることがある。その際の要求ヘイズ値は、1.0%未満が好ましく、より好ましくは0.6%以下である。ヘイズ値が1.0%以上になると、透過画像の鮮明度が低下するなどの問題が生じることがある。また、表面硬度は、一般的に鉛筆硬度で示される値がF以上であることが好ましい。表面の鉛筆硬度がF未満では、反射防止フイルムの表面に傷が付き易くなるため、積層厚さに変化が起こり反射防止性能が低下するばかりではなく、表示画像の乱れにも繋がることがある。
[ハードコート層]
ハードコート層は、透明支持体である基材フイルムに耐傷性を付与するために設けられる。ハードコート層は、基材フイルムとその上の層との接着性を強化する機能も有する。
ハードコート層は、透明支持体である基材フイルムに耐傷性を付与するために設けられる。ハードコート層は、基材フイルムとその上の層との接着性を強化する機能も有する。
ハードコート層は、アクリル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、エポキシ系ポリマー、シリコン系ポリマーやシリカ系化合物等を用いて形成することができる。顔料をハードコート層に添加してよい。アクリル系ポリマーは、多官能アクリレートモノマーから合成することが好ましい。ウレタン系ポリマーの例には、メラミンポリウレタンが含まれる。シリコン系ポリマーとしては、テトラアルコキシシランやアルキルトリアルコキシシラン等のシラン化合物と、グリシジル基やメタクリル等の反応性基を有するシランカップリング剤との共加水分解物が好ましく用いられる。更に、ハードコート層は、上記のポリマーを2種類以上組み合わせて用いてもよい。シリカ系化合物としては、コロイダルシリカが好ましく用いられる。
ハードコート層の強度は、1kg荷重の鉛筆硬度で、H以上であることが好ましく、より好ましくは2H以上であり、さらに好ましくは3H以上である。ハードコート層の厚さは、硬度などの物性の観点から薄すぎると性能維持が難しくなるために好ましくなく、更に、厚すぎると透明性が失われることがあるので、0.5μmから20μmの範囲が好ましい。
[高屈折率層]
高屈折率層とは、隣接する層よりも屈折率が高い層を意味する。高屈折率層は、カルボキシフェニル基および/またはそのエステルが結合した、次の一般式(1)
高屈折率層とは、隣接する層よりも屈折率が高い層を意味する。高屈折率層は、カルボキシフェニル基および/またはそのエステルが結合した、次の一般式(1)
(上記一般式中、R1、R2、R3およびR4の少なくとも一カ所はカルボキシル基、カルボニル基を含むエステル残基から成り、前記官能基を有しない箇所は水素を表す。)で示されるフルオレン化合物を含むものであり、カルボン酸が反応してエステル化し分子中に架橋性官能基を有し、その架橋性官能基が硬化してなることが好ましい。
高屈折率層の厚さは、反射光の光干渉の観点から、50nmから190nmの範囲であることが好ましく、更に好ましくは80nmから160nmの範囲である。
[上記の一般式(1)で示される化合物]
上記の一般式(1)で示される化合物は、分子中にフルオレン部位とカルボキシフェニル基(カルボン酸から誘導されるエステル残基を含む)部位とを兼ね備えている化合物である。高屈折率層中の上記の一般式(1)で示される化合物は単一化合物でも良いし、2種以上の混合物であっても良い。カルボキシフェニル基の例としては、安息香酸やフタル酸およびそれらの誘導体由来の基(部位)が挙げられる。
上記の一般式(1)で示される化合物は、分子中にフルオレン部位とカルボキシフェニル基(カルボン酸から誘導されるエステル残基を含む)部位とを兼ね備えている化合物である。高屈折率層中の上記の一般式(1)で示される化合物は単一化合物でも良いし、2種以上の混合物であっても良い。カルボキシフェニル基の例としては、安息香酸やフタル酸およびそれらの誘導体由来の基(部位)が挙げられる。
安息香酸部位とは、分子中のベンゼン環の1カ所にカルボニル基を有する部位を示し、カルボニル基はカルボキシル基でも良いし、エステル構造であっても良い。カルボニル基がエステル構造である場合、そのエステル由来の分子中に架橋性部位および/または水素結合部位を有し、それぞれが架橋および/または水素結合をしていることが好ましい。
また、フタル酸部位とは、分子中のベンゼン環の2カ所にカルボニル基を有する部位を示し、カルボニル基はカルボン酸由来の基でも良いし、エステル構造であっても良い。カルボニル基がエステル構造である場合、そのエステル由来の分子中に架橋性部位および/または水素結合部位を有し、それぞれが、架橋および/または水素結合をしていることが好ましい。
架橋性部位および/または水素結合部位とは、他の分子と反応可能な部位および水素結合な可能な部位であれば良く、例として、アクリル基、メタクリル基、グリシジル基、イソシアネート基、イソシアヌレート基、アミノ基、水酸基、酸無水物、チオールおよびハロゲン等の脱離基、ビニル基およびアミノ基等が挙げられる。
一般式(1)で示されるフルオレン化合物の具体例としては、例えば、9,9−ビス(3−カルボキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−安息香酸アリル)フルオレン、9(3−カルボキシフェニル)−9−(3,4−ジカルボキシフェニル)フルオレンおよびこれら化合物のエステル誘導体を含む化合物が挙げられる。
高屈折率層が示す屈折率は、反射防止機能付与の観点より高ければ高いことが望ましく、好ましくは1.58以上であり、より好ましくは1.61以上である。
[最低反射率]
最低反射率とは、光線反射スペクトルを測定した際に400nmから700nmの波長領域において反射率が最低になった値を指す。フイルムの反射防止性能を比較する場合、最低反射率は一つの指標となり、最低反射率の値が小さいほど反射防止性能が良好であると言える。
最低反射率とは、光線反射スペクトルを測定した際に400nmから700nmの波長領域において反射率が最低になった値を指す。フイルムの反射防止性能を比較する場合、最低反射率は一つの指標となり、最低反射率の値が小さいほど反射防止性能が良好であると言える。
[低屈折率層]
低屈折率層は、基材フイルム上に積層される層の中の1層であり、隣接する一層(空気層を除く)よりも相対的に屈折率が低い層である。屈折率を低下させる方法としては、フッ素系高分子化合物を用いる方法(特開2002−36457号公報参照。)や、密度を低下させる方法が(特開平8−83581号公報36457号公報参照。)が知られている。
低屈折率層は、基材フイルム上に積層される層の中の1層であり、隣接する一層(空気層を除く)よりも相対的に屈折率が低い層である。屈折率を低下させる方法としては、フッ素系高分子化合物を用いる方法(特開2002−36457号公報参照。)や、密度を低下させる方法が(特開平8−83581号公報36457号公報参照。)が知られている。
本発明で低屈折率層に用いられるシリカ粒子とは、ケイ素化合物または有機珪素化合物の重合(縮合)体のいずれかからなる組成物を含んでいる粒子を指し、一般例として、SiO2などのケイ素化合物から導出される粒子の総称である。
シリカ粒子の形状は、積層後の屈折率の観点から球状が好ましく、また、中空を有するシリカ粒子および/または多孔質のシリカ粒子であることが好ましい。シリカ粒子が多面体構造であると、低屈折率層中で隙間無く積層する可能性があり、画像表示装置に必要な透明性が得られないことが考えられる。また、中空を有するシリカ粒子または多孔質のシリカ粒子を用いることにより、低屈折率層の密度を下げる効果が得られる。以後、中空を有するシリカ粒子と多孔質のシリカ粒子を中空シリカと称する。
中空シリカ粒子の数平均粒子径は、好ましくは5nmから200nmであり、より好ましくは5nmから180nmであり、更に好ましくは10nmから150nmである。
中空シリカの数平均粒子径が5nmよりも小さくなると、低屈折率層中の空隙密度が低下することによる屈折率の上昇や透明度の低下が起こる場合がある。また、中空シリカ粒子の数平均粒子径が200nmよりも大きくなると、低屈折率層の厚さが大きくなり良好な反射防止性能が得られなくなる場合がある。
ここで、中空シリカ粒子の数平均粒子径とは、透過型電子顕微鏡で中空シリカを測定した際に観測される球体の外径の平均値を示す。
低屈折率層中の組成として中空シリカ粒子が占める重量比率は、好ましくは1重量%から90重量%であり、より好ましくは5重量%から80重量%であり、更に好ましくは10重量%から70重量%である。中空シリカ粒子の添加量が少ないと、良好な低屈折率が得られないし、中空シリカ粒子の添加量が多すぎると、製膜性や高屈折率層との密着性が低下したりするために、表面硬度の低下に繋がることがある。
本発明の反射防止フイルムを構成する低屈折率層に用いられる中空シリカ粒子は、表面処理工程を経て塗料成分として用いられることが好ましい。この表面処理工程は、一段階で行われても良いし、多段階で行われても良い。中空シリカ粒子に共有結合を介してバインダー成分を導入する表面処理を行うことができる化合物として、シランカップリング剤を用いることが好ましい。
シランカップリング剤とは、分子中にSi−OH基または加水分解を経てSi−OH基となる化合物であり、バインダー成分の全てをシランカップリング剤で構成しても良いし、他の硬化性樹脂と併用しても良く、公知および既知シランカップリング剤を使用することができる。例として、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等のアルキルシリケート類、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン等のアルキルアルコキシシラン類、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のビニルシラン類、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等のエポキシシラン類、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等のアクリロキシシラン類(アクリル基がメタクリロキシ基となるメタクリロキシシラン類を含む)、3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン類、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプトシラン類等が挙げられる。
本発明では、低屈折率層を構成する成分として、更に開始剤や硬化剤や触媒を含むことができる。開始剤および触媒は中空シリカ粒子とバインダー成分との反応を促進したり、バインダー成分間の反応を促進するために用いられる。開始剤としては、塗料組成物から得られた塗布膜の硬化を開始あるいは塗布膜の硬化を促進せしめるものが好ましい。硬化剤としては、キレート化剤などに代表される多価金属化合物などが挙げられる。
上記の開始剤、硬化剤および触媒は、公知または周知されているものを使用することができる。また、複数の開始剤を同時に用いても良いし、単独で用いても良い。さらに、酸性触媒や、熱重合開始剤や光重合開始剤を併用しても良い。酸性触媒の例としては、塩酸水溶液、蟻酸および酢酸などが挙げられる。熱重合開始剤の例としては、過酸化物やアゾ化合物が挙げられる。また、光重合開始剤の例としては、アリールケトン系化合物、含硫黄系化合物、アシルホスフィンオキシド系化合物およびアミン系化合物などが挙げられる。開始剤および硬化剤の添加割合は、塗料組成物中のバインダー成分量に対して0.001重量%から30重量%が好ましく、より好ましくは0.05重量%から20重量%であり、更に好ましくは0.1重量%から10重量%である。
その他として、本発明で使用する塗料組成物には更に、各種シランカップリング剤、界面活性剤、増粘剤、レベリング剤などの添加剤を必要に応じて適宜添加しても良い。低屈折率層の厚さは反射光の光干渉の観点より、50nmから190nmの範囲であることが好ましく、更に好ましくは80nmから160nmの範囲である。
低屈折率層が示す屈折率は、反射防止機能付与の観点より低ければ低いことが望ましく、好ましくは1.40以下であり、より好ましくは1.37以下である。
[基材フイルム]
本発明で用いられる基材フイルムの材料としては、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、アセチルプロピオニルセルロースおよびニトロセルロース等のセルロースエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−1,2−ジフェノキシエタン−4,4’−ジカルボキシレートおよびポリブチレンテレフタレートのポリエステル、シンジオタクチックポリスチレン等のポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリメチルメタクリレートおよびポリエーテルケトンなどが好ましい。これらの中でも、トリアセチルセルロース、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートおよびポリエチレンナフタレートが特に好ましく用いられる。
本発明で用いられる基材フイルムの材料としては、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、アセチルプロピオニルセルロースおよびニトロセルロース等のセルロースエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−1,2−ジフェノキシエタン−4,4’−ジカルボキシレートおよびポリブチレンテレフタレートのポリエステル、シンジオタクチックポリスチレン等のポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリメチルメタクリレートおよびポリエーテルケトンなどが好ましい。これらの中でも、トリアセチルセルロース、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートおよびポリエチレンナフタレートが特に好ましく用いられる。
基材フイルムの光透過率は、80%以上であることが好ましく、より好ましくは86%以上である。また、基材フイルムのヘイズは、2.0%以下であることが好ましく、より好ましくは1.0%以下である。基材フイルムには、赤外線吸収剤あるいは紫外線吸収剤を添加してもよく、これらの添加量は、基材フイルムの0.01〜20重量%であることが好ましく、より好ましくは0.05〜10質量%である。
滑り剤として、無機化合物の粒子を基材フイルムに添加してもよい。無機化合物の例には、SiO2、TiO2、BaSO4、CaCO3、タルクおよびカオリンが含まれる。
更に、基材フイルムに、表面処理を実施してもよい。表面処理の例には、薬品処理、機械的処理、コロナ放電処理、火焔処理、紫外線照射処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処理、混酸処理およびオゾン酸化処理0が含まれる。これらの中でもグロー放電処理、紫外線照射処理、コロナ放電処理および火焔処理が好ましく、さらに好ましい処理はグロー放電処理と紫外線処理である。
基材フイルムの厚さは、自己支持性及び透明性の観点から10μmから500μmの範囲のものが好ましく用いられる。
[その他の層]
反射防止フイルムには、さらに、防湿層、帯電防止層、下塗り層や保護層を設けてもよい。また、基材フイルムには、接着層、シールド層および滑り層を設けてもよい。シールド層は、電磁波や赤外線を遮蔽するために設けられる。
反射防止フイルムには、さらに、防湿層、帯電防止層、下塗り層や保護層を設けてもよい。また、基材フイルムには、接着層、シールド層および滑り層を設けてもよい。シールド層は、電磁波や赤外線を遮蔽するために設けられる。
[反射防止フイルムの製造]
反射防止フイルムは、基材フイルムの少なくとも片面に、ハードコート層、高屈折率層および低屈折率層を順次塗布し、硬化することにより製造することができる。
反射防止フイルムは、基材フイルムの少なくとも片面に、ハードコート層、高屈折率層および低屈折率層を順次塗布し、硬化することにより製造することができる。
反射防止フイルムの製造は、基材フイルム上の少なくとも片方の面にハードコート層を形成した後に、ハードコート層上に高屈折率層を形成し、継いで高屈折率層上に低屈折率層を形成する工程を行い成される。
反射防止フイルムの各層の形成は、塗料組成物をディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法などの塗布工程により基材フイルム上のハードコート層上に塗布することにて行われる。また、塗布後に得られる各層は溶媒を含まないことが好ましいために、塗布後には乾燥工程を設けることが望ましく、乾燥工程では加熱することが好ましい。加熱温度は、用いられる溶媒の沸点およびポリマーのガラス転移温度などから決定することができる。更に、乾燥後の形成層に対して熱またはエネルギー線を照射することによる硬化操作を行ってもよい。硬化を熱により行う場合、乾燥工程と硬化工程とを同時に行ってもよい。
これらの工程で加熱を行う場合は、製造コストの観点からその温度は常温から200℃であることが好ましい。
反射防止フイルムは、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)や陰極管表示装置(CRT)のような画像表示装置に適用することができる。反射防止フイルムは、高屈折率層が画像表示装置の画像表示面側になるように配置することができる。反射防止フイルムが基材フイルムを有する場合は、透明支持体側を画像表示装置の画像表示面に接着する。反射防止フイルムは、更に、ケースカバー、光学用レンズ、眼鏡用レンズ、ウインドウシールド、ライトカバーやヘルメットシールドにも利用することができる。
次に、実施例に基づいて本発明の反射防止フイルムについて具体的に説明する。
[高屈折率層構成塗料の調整]
[高屈折率層構成塗料(a)の調整]
攪拌機、還流冷却管、ドライエアー導入管および温度計を備えた4口フラスコに、9,9−Bis(3,4−dicarboxyphenyl)fluorene Dianhydride(JFEケミカル株式会社製、商品名 BPAF)100.0g、アクリル酸2−ヒドロキシエチル(日本触媒株式会社製)50.7g、ヒドロキノン(和光純薬工業株式会社製)0.08g、およびシクロヘキサノン100.4gを仕込み、85℃の温度まで昇温した。次いで、これに触媒として1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(東京化成工業株式会社製)1.51gを加え、85℃の温度で5時間攪拌し、常温まで冷却し、メチルイソブチルケトンで固形分率が3.5%となるように希釈し、“イルガキュア”(登録商標)907(チバスペシャリティーケミカルス社製)を固形分に対して3.0重量%となるように添加し、高屈折率層構成塗料(a)を得た。
[高屈折率層構成塗料(a)の調整]
攪拌機、還流冷却管、ドライエアー導入管および温度計を備えた4口フラスコに、9,9−Bis(3,4−dicarboxyphenyl)fluorene Dianhydride(JFEケミカル株式会社製、商品名 BPAF)100.0g、アクリル酸2−ヒドロキシエチル(日本触媒株式会社製)50.7g、ヒドロキノン(和光純薬工業株式会社製)0.08g、およびシクロヘキサノン100.4gを仕込み、85℃の温度まで昇温した。次いで、これに触媒として1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(東京化成工業株式会社製)1.51gを加え、85℃の温度で5時間攪拌し、常温まで冷却し、メチルイソブチルケトンで固形分率が3.5%となるように希釈し、“イルガキュア”(登録商標)907(チバスペシャリティーケミカルス社製)を固形分に対して3.0重量%となるように添加し、高屈折率層構成塗料(a)を得た。
[高屈折率層構成塗料(b)の調整]
攪拌機、還流冷却管、ドライエアー導入管および温度計を備えた4口フラスコに、9,9−Bis(3,4−dicarboxyphenyl)fluorene Dianhydride(JFEケミカル株式会社製、商品名 BPAF)100.0g、アクリル酸2−ヒドロキシエチル(日本触媒株式会社製)50.7g、ヒドロキノン(和光純薬工業株式会社製)0.08g、およびシクロヘキサノン100.4gを仕込み、85℃の温度まで昇温した。次いで、これに触媒として1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(東京化成工業株式会社製)1.51gを加え、85℃の温度で5時間攪拌し、o-フェニルフェノールグリシジルエーテル(三光株式会社製 商品名 OPP−G)129.5g、シクロヘキサノン84.8gを加え、次いで、触媒として、ジメチルベンジルアミン(和光純薬株式会社製)1.21gを加え、85℃の温度で6時間攪拌し、室温まで冷却し、メチルイソブチルケトンで固形分率が3.5%となるように希釈し、“イルガキュア”(登録商標)907(チバスペシャリティーケミカルス社製)を固形分に対して3.0重量%となるように添加し、高屈折率層構成塗料(b)を得た。
攪拌機、還流冷却管、ドライエアー導入管および温度計を備えた4口フラスコに、9,9−Bis(3,4−dicarboxyphenyl)fluorene Dianhydride(JFEケミカル株式会社製、商品名 BPAF)100.0g、アクリル酸2−ヒドロキシエチル(日本触媒株式会社製)50.7g、ヒドロキノン(和光純薬工業株式会社製)0.08g、およびシクロヘキサノン100.4gを仕込み、85℃の温度まで昇温した。次いで、これに触媒として1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(東京化成工業株式会社製)1.51gを加え、85℃の温度で5時間攪拌し、o-フェニルフェノールグリシジルエーテル(三光株式会社製 商品名 OPP−G)129.5g、シクロヘキサノン84.8gを加え、次いで、触媒として、ジメチルベンジルアミン(和光純薬株式会社製)1.21gを加え、85℃の温度で6時間攪拌し、室温まで冷却し、メチルイソブチルケトンで固形分率が3.5%となるように希釈し、“イルガキュア”(登録商標)907(チバスペシャリティーケミカルス社製)を固形分に対して3.0重量%となるように添加し、高屈折率層構成塗料(b)を得た。
[高屈折率層構成塗料(c)の調整]
金属酸化物粒子入り高屈折率層構成用塗料として、“オプスター”(登録商標)TU4005(JSR社製)を、メチルイソブチルケトンで固形分濃度が5.0重量%となるように希釈して、高屈折率層構成塗料(c)を得た。
金属酸化物粒子入り高屈折率層構成用塗料として、“オプスター”(登録商標)TU4005(JSR社製)を、メチルイソブチルケトンで固形分濃度が5.0重量%となるように希釈して、高屈折率層構成塗料(c)を得た。
[高屈折率層構成塗料(d)の調整]
攪拌機、還流冷却管、ドライエアー導入管および温度計を備えた4口フラスコに、アクリル酸2−ヒドロキシエチル(日本触媒株式会社製)50.7g、ヒドロキノン0.08g(和光純薬工業株式会社製)、およびシクロヘキサノン100.4gを仕込み、85℃の温度まで昇温した。次いで、これに触媒として1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(東京化成工業株式会社製)1.51gを加え、85℃の温度で5時間攪拌し、室温まで冷却し、メチルイソブチルケトンで固形分率が3.5%となるように希釈し、“イルガキュア”(登録商標)907(チバスペシャリティーケミカルス社製)を固形分に対して3.0重量%となるように添加し、高屈折率層構成塗料(d)を得た。
攪拌機、還流冷却管、ドライエアー導入管および温度計を備えた4口フラスコに、アクリル酸2−ヒドロキシエチル(日本触媒株式会社製)50.7g、ヒドロキノン0.08g(和光純薬工業株式会社製)、およびシクロヘキサノン100.4gを仕込み、85℃の温度まで昇温した。次いで、これに触媒として1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(東京化成工業株式会社製)1.51gを加え、85℃の温度で5時間攪拌し、室温まで冷却し、メチルイソブチルケトンで固形分率が3.5%となるように希釈し、“イルガキュア”(登録商標)907(チバスペシャリティーケミカルス社製)を固形分に対して3.0重量%となるように添加し、高屈折率層構成塗料(d)を得た。
[低屈折率層構成塗料(a)の調整]
30mlナスフラスコに、回転子と、パーフルオロブチルエチルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製)3.57g(0.012mol)と2−プロパノール1.5g(和光純薬工業(株)製)を入れ、50〜55℃の温度に昇温し、約10分間かけて3規定に調製した蟻酸水溶液 0.65gを滴下しながら100〜200rpmで撹拌した。滴下終了後約2時間撹拌した後、反応溶液を常温にまで冷却し、さらにメチルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製)3.91g(0.029mol)と2−プロパノール12.5gを加えて、固形分20%濃度の溶液にした後、20〜25℃で水1.55gを約10分間かけて滴下し、その後常温で約1時間100〜200rpmで撹拌した。その後、反応温度を60℃の温度に昇温してから、約2時間撹拌し、その後常温まで冷却した。その後、2−プロパノール24.04gを加えて固形分濃度10%まで希釈し、共重合体とした。
30mlナスフラスコに、回転子と、パーフルオロブチルエチルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製)3.57g(0.012mol)と2−プロパノール1.5g(和光純薬工業(株)製)を入れ、50〜55℃の温度に昇温し、約10分間かけて3規定に調製した蟻酸水溶液 0.65gを滴下しながら100〜200rpmで撹拌した。滴下終了後約2時間撹拌した後、反応溶液を常温にまで冷却し、さらにメチルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製)3.91g(0.029mol)と2−プロパノール12.5gを加えて、固形分20%濃度の溶液にした後、20〜25℃で水1.55gを約10分間かけて滴下し、その後常温で約1時間100〜200rpmで撹拌した。その後、反応温度を60℃の温度に昇温してから、約2時間撹拌し、その後常温まで冷却した。その後、2−プロパノール24.04gを加えて固形分濃度10%まで希釈し、共重合体とした。
得られた共重合体の屈折率を測定し、結果を表1に示した。共重合比は、メチルトリメトキシシラン/パーフルオロブチルエチルトリメトキシシランが7/3mol比である。
次に、300ml用セパラブルフラスコにメチルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製)30g(0.22mol)、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製)20.6g(0.094mol)を入れ、2−プロパノール 78.2gを溶媒として投入した後、特開2001−233611号公報に開示されている方法によって製造した2−プロパノール分散型中空シリカゾル(屈折率1.30、数平均粒子径45nm、固形分20.5質量%)を約93.31g添加した。その後、温度を約20℃に設定し、攪拌ばねで約270rpmの回転数で攪拌しながら、1規定に調製した蟻酸水溶液17.4gを約20分かけて添加した。蟻酸水溶液の添加を終了後、そのままの設定温度と回転数にて約1時間攪拌を行った。その後、60℃の温度に設定したオイルバスを用いて昇温し反応溶液の温度を60℃の温度に設定した。その後60℃の温度で3時間、同じ回転数で攪拌し、その後約0℃の冷水を用いて常温以下に冷却し、冷蔵庫(庫内温度約7〜8℃)で保存し、シランの無機微粒子分散ポリマー溶液(固形分20質量%)240.49gを得た。このポリマー溶液に対してメタノール溶液177.9gを加え、次いで、アルミニウムトリスアセチルアセトネート2.1gをシランの微粒子分散ポリマー溶液に投入し、攪拌しながら、2−プロパノール1009.62gを加え、その後メチルイソブチルケトン355.8gを加えた。その後、上記で作製した共重合体を48.08g加え、全有機溶媒に対してメタノール含有率10質量%、2−プロパノール70質量%、メチルイソブチルケトン20質量%とし、コーティング材料の低屈折率層構成塗料(a)を得た。
次に、300ml用セパラブルフラスコにメチルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製)30g(0.22mol)、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製)20.6g(0.094mol)を入れ、2−プロパノール 78.2gを溶媒として投入した後、特開2001−233611号公報に開示されている方法によって製造した2−プロパノール分散型中空シリカゾル(屈折率1.30、数平均粒子径45nm、固形分20.5質量%)を約93.31g添加した。その後、温度を約20℃に設定し、攪拌ばねで約270rpmの回転数で攪拌しながら、1規定に調製した蟻酸水溶液17.4gを約20分かけて添加した。蟻酸水溶液の添加を終了後、そのままの設定温度と回転数にて約1時間攪拌を行った。その後、60℃の温度に設定したオイルバスを用いて昇温し反応溶液の温度を60℃の温度に設定した。その後60℃の温度で3時間、同じ回転数で攪拌し、その後約0℃の冷水を用いて常温以下に冷却し、冷蔵庫(庫内温度約7〜8℃)で保存し、シランの無機微粒子分散ポリマー溶液(固形分20質量%)240.49gを得た。このポリマー溶液に対してメタノール溶液177.9gを加え、次いで、アルミニウムトリスアセチルアセトネート2.1gをシランの微粒子分散ポリマー溶液に投入し、攪拌しながら、2−プロパノール1009.62gを加え、その後メチルイソブチルケトン355.8gを加えた。その後、上記で作製した共重合体を48.08g加え、全有機溶媒に対してメタノール含有率10質量%、2−プロパノール70質量%、メチルイソブチルケトン20質量%とし、コーティング材料の低屈折率層構成塗料(a)を得た。
[低屈折率層構成塗料(b)の調整]
シリカゾルとしてOSCAL−1235(触媒化成工業株式会社製)20gにジペンタエリスリトールヘキサアクリレート2.0gを撹拌しながら加え、IPAで希釈し固形分濃度を3.0重量%とし、“イルガキュア”(登録商標)907(チバスペシャリティーケミカルス社製)を固形分に対して3.0重量%となるように添加し、低屈折率層構成塗料(b)を得た。
シリカゾルとしてOSCAL−1235(触媒化成工業株式会社製)20gにジペンタエリスリトールヘキサアクリレート2.0gを撹拌しながら加え、IPAで希釈し固形分濃度を3.0重量%とし、“イルガキュア”(登録商標)907(チバスペシャリティーケミカルス社製)を固形分に対して3.0重量%となるように添加し、低屈折率層構成塗料(b)を得た。
[実施例1]
基材フイルムとして、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フイルム上にハードコートが施工されている“タフトップ”(登録商標)100L−C0T0(東レフイルム加工株式会社製)を用いた。この基材フイルム上に、高屈折率層構成塗料(a)をバーコーター#4を用いて塗布後、100℃の温度で1分間乾燥後、約300mJ/cm2の紫外線を照射し高屈折率層を形成した。この高屈折率層上に、低屈折率層構成塗料(a)をバーコーター#3を用いて塗布後、130℃の温度で約2分間乾燥し低屈折率層を形成し、反射防止フイルムを得た。形成後の低屈折率層と高屈折率層の厚さは、それぞれ約0.1μmであった。
基材フイルムとして、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フイルム上にハードコートが施工されている“タフトップ”(登録商標)100L−C0T0(東レフイルム加工株式会社製)を用いた。この基材フイルム上に、高屈折率層構成塗料(a)をバーコーター#4を用いて塗布後、100℃の温度で1分間乾燥後、約300mJ/cm2の紫外線を照射し高屈折率層を形成した。この高屈折率層上に、低屈折率層構成塗料(a)をバーコーター#3を用いて塗布後、130℃の温度で約2分間乾燥し低屈折率層を形成し、反射防止フイルムを得た。形成後の低屈折率層と高屈折率層の厚さは、それぞれ約0.1μmであった。
[実施例2]
高屈折率層構成形成に高屈折率層構成塗料(b)を用い、低屈折率層形成に低屈折率層構成塗料(a)を用いたこと以外は実施例1と同様に行い、反射防止フイルムを得た。
高屈折率層構成形成に高屈折率層構成塗料(b)を用い、低屈折率層形成に低屈折率層構成塗料(a)を用いたこと以外は実施例1と同様に行い、反射防止フイルムを得た。
[比較例1]
高屈折率層構成形成に高屈折率層構成塗料(c)を用い、低屈折率層形成に低屈折率層構成塗料(a)を用いこと以外は実施例1と同様に行い、反射防止フイルムを得た。
高屈折率層構成形成に高屈折率層構成塗料(c)を用い、低屈折率層形成に低屈折率層構成塗料(a)を用いこと以外は実施例1と同様に行い、反射防止フイルムを得た。
[比較例2]
高屈折率層構成形成に高屈折率層構成塗料(a)を用い、低屈折率層形成に低屈折率層構成塗料(b)を用いたこと以外は実施例1と同様に行い、反射防止フイルムを得た。
高屈折率層構成形成に高屈折率層構成塗料(a)を用い、低屈折率層形成に低屈折率層構成塗料(b)を用いたこと以外は実施例1と同様に行い、反射防止フイルムを得た。
[比較例3]
高屈折率層構成形成に高屈折率層構成塗料(c)を用い、低屈折率層形成に低屈折率層構成塗料(b)を用いたこと以外は実施例1と同様に行い、反射防止フイルムを得た。
高屈折率層構成形成に高屈折率層構成塗料(c)を用い、低屈折率層形成に低屈折率層構成塗料(b)を用いたこと以外は実施例1と同様に行い、反射防止フイルムを得た。
[比較例4]
高屈折率層構成形成に高屈折率層構成塗料(d)を用い、低屈折率層形成に低屈折率層構成塗料(b)を用いたこと以外は実施例1と同様に行い、反射防止フイルムを得た。
高屈折率層構成形成に高屈折率層構成塗料(d)を用い、低屈折率層形成に低屈折率層構成塗料(b)を用いたこと以外は実施例1と同様に行い、反射防止フイルムを得た。
[比較例5]
高屈折率層構成形成に、ペンタエリスリトールトリアクリレートをイソプロパノールで3.0重量%となるように希釈した溶液に“イルガキュア”(登録商標)907(チバスペシャリティーケミカルス社製)を固形分に対して3.0重量%となるように添加した塗料を用い、低屈折率層形成に低屈折率層構成塗料(a)を用いたこと以外は実施例1と同様に行い、反射防止フイルムを得た。
高屈折率層構成形成に、ペンタエリスリトールトリアクリレートをイソプロパノールで3.0重量%となるように希釈した溶液に“イルガキュア”(登録商標)907(チバスペシャリティーケミカルス社製)を固形分に対して3.0重量%となるように添加した塗料を用い、低屈折率層形成に低屈折率層構成塗料(a)を用いたこと以外は実施例1と同様に行い、反射防止フイルムを得た。
[反射防止フイルムの評価]
上記のようにして作製した反射防止フイルムについて、次に示す性能評価を実施した。得られた結果を表1に示す。
上記のようにして作製した反射防止フイルムについて、次に示す性能評価を実施した。得られた結果を表1に示す。
[反射防止性能]
反射防止性能の評価は、島津製作所製の分光光度計UV−3100を用いて400nmから700nmの波長範囲で行い、光線反射率の最小値(ボトム反射率)が1.0%未満であった場合は評価:○とし、それ以外の評価は×として評価した。
反射防止性能の評価は、島津製作所製の分光光度計UV−3100を用いて400nmから700nmの波長範囲で行い、光線反射率の最小値(ボトム反射率)が1.0%未満であった場合は評価:○とし、それ以外の評価は×として評価した。
[透明性]
透明性は、ヘイズ値を測定することにより判定した。測定は、JIS K 7136(2006年)に基づき、日本電色工業(株)製のヘイズメーターを用いて測定を行い、測定結果が1.0未満を○とし、それ以外を×として評価を行った。
透明性は、ヘイズ値を測定することにより判定した。測定は、JIS K 7136(2006年)に基づき、日本電色工業(株)製のヘイズメーターを用いて測定を行い、測定結果が1.0未満を○とし、それ以外を×として評価を行った。
[表面硬度]
反射防止フイルムの反射防止層施工面側の表面硬度は、鉛筆硬度により評価し、JIS K 5400 8.4.2(1999年)に従って試験を行い、鉛筆硬度がF以上のものを○とし、Fより低いものを×として評価した。
反射防止フイルムの反射防止層施工面側の表面硬度は、鉛筆硬度により評価し、JIS K 5400 8.4.2(1999年)に従って試験を行い、鉛筆硬度がF以上のものを○とし、Fより低いものを×として評価した。
本発明の反射防止フイルムは、透明性が高く表面硬度が高いので、特に液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)および陰極管表示装置(CRT)のような画像表示装置の反射防止材として好適である。
Claims (7)
- カルボキシフェニル基が、フタル酸および/またはフタル酸エステル誘導体由来の基であることを特徴とする請求項1記載の反射防止フイルム。
- カルボキシフェニル基が、安息香酸および/または安息香酸エステル誘導体由来の基であることを特徴とする請求項1記載の反射防止フイルム。
- シリカ粒子が、細孔かつ/または外殻の内部に多孔質かつ/または空洞が形成されたシリカ粒子であって、その数平均粒子径が5から200nmの範囲内である請求項1から3のいずれかに記載の反射防止フイルム。
- 低屈折率層に用いられるバインダーが、シリカ粒子と結合して成るシロキサンポリマーを含むことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の反射防止フイルム。
- 低屈折率層に用いられるバインダーが、活性エネルギー線硬化成分を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の反射防止フイルム。
- 請求項1から6のいずれかに記載の反射防止フイルムを含む画像表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007076843A JP2008233776A (ja) | 2007-03-23 | 2007-03-23 | 反射防止フイルムおよび画像表示装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007076843A JP2008233776A (ja) | 2007-03-23 | 2007-03-23 | 反射防止フイルムおよび画像表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP (1) | JP2008233776A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014500519A (ja) * | 2010-10-20 | 2014-01-09 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | 相互接続された空隙を有する低屈折率拡散体要素 |
-
2007
- 2007-03-23 JP JP2007076843A patent/JP2008233776A/ja active Pending
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US9465145B2 (en) | 2010-10-20 | 2016-10-11 | 3M Innovative Properties Company | Low refractive index diffuser element having interconnected voids |
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JP2018194855A (ja) * | 2010-10-20 | 2018-12-06 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | 相互接続された空隙を有する低屈折率拡散体要素 |
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