JP2008231076A - 4−置換オキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンの製造方法 - Google Patents

4−置換オキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンの製造方法 Download PDF

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範洋 谷口
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Abstract

【課題】感熱記録材料の顕色剤、増感剤などの原料として有用な4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンを、穏和な条件で短時間に選択性よく得ることができる4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの製造方法を提供する。
【解決手段】4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンと一般式[1]; R−X …[1]で表されるハロゲン化物を、水性溶媒中において、少なくとも2種のアルカリの混合物で、且つ該アルカリ混合物中に水酸化カリウム2〜65モル%を含有するアルカリの存在下に反応させることを特徴とする一般式[2];
Figure 2008231076

で表される4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、感熱記録材料の顕色剤、増感剤などの原料として有用な4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンを、穏和な条件で短時間に選択性よく得ることができる4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの製造方法に関する。
4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン及びその誘導体は、樹脂の改質剤や添加剤、難燃剤原料、コンクリート減水剤など幅広い用途に用いられ、特に、4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンは、感熱記録材料の顕色剤、増感剤などの原料として有用である。
4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンは、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンとアルキルハライド、アルケニルハライド、アラルキルハライドなどのハロゲン化物をアルカリの存在下で反応することにより製造することができるが、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンは二官能化合物であるために、4,4'−ジ置換オキシジフェニルスルホンが副成し、4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの生成率が低下するという反応選択性の問題がある。この問題を解決するために、反応条件を制御することが検討されている。
例えば、4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンを安価な溶媒を使用し、選択性よく経済的に製造する方法として、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン1モルに対し、1.5〜3モルのアルカリ存在下、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン1質量部に対し、0.3〜1.5質量部の水溶媒中でハロゲン化物を反応させる方法が提案されている(特許文献1)。また、簡単な反応工程で4−アルコキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンを選択的に製造する方法として、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンを溶解したアルカリ性物質の水溶液及び非水混和性有機溶媒との2相溶媒系に、アルキルハライドを添加し、アルカリ性物質を添加してpHを7.5〜9.5に保持する方法が提案されている(特許文献2)。さらに、高純度の4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンを、選択性よく高収率で製造する方法として、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンとハロゲン化炭化水素化合物を、水及び水非混和性有機溶媒中、水酸化カリウム及び炭酸カリウムの存在下に反応させる方法が提案されている(特許文献3)。
しかしながら、これらの製造方法においても副成物である4,4'−ジ置換オキシジフェニルスルホンのみならず、3−置換−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3−置換−4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン、3'−置換−4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンなどの生成抑制や、4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンへの選択性が必ずしも十分とは言えず、反応に長時間を必要としている。特に、感熱記録材料の顕色剤として用いた場合、3−置換−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3−置換−4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン及び3'−置換−4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンなどの副成物の混入は、地肌カブリや保存安定性が不良となる要因になるので問題となる。
WO91/11433号 特開平5−255234号公報 特開2003−81938号公報
本発明は、感熱記録材料の顕色剤、増感剤などの原料として有用な4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンを、穏和な条件で短時間に選択性よく得ることができる4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの製造方法を提供することを目的としてなされたものである。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンとハロゲン化物を、水性溶媒中において、水酸化カリウム2〜65モル%を含有するアルカリ混合物の存在下に反応させることにより、目的とする4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンを穏和な条件で短時間に選択性よく製造し得ることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンと一般式[1];
R−X …[1]
(ただし、式中、Rは、炭素数1〜8個のアルキル基、炭素数2〜8個のアルケニル基又は置換基を有していてもよいアラルキル基であり、Xは、ハロゲンである。)
で表されるハロゲン化物を、水性溶媒中において、少なくとも2種のアルカリの混合物で、且つ該アルカリ混合物中に水酸化カリウム2〜65モル%を含有するアルカリの存在下に反応させることを特徴とする一般式[2];
Figure 2008231076
(ただし、式中、Rは、炭素数1〜8個のアルキル基、炭素数2〜8個のアルケニル基又は置換基を有していてもよいアラルキル基である。)
で表される4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの製造方法、及び、
(2)少なくとも2種のアルカリの混合物が、水酸化カリウム及び水酸化ナトリウムを含むアルカリ混合物である(1)記載の4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの製造方法、
を提供するものである。
本発明の製造方法によれば、感熱記録材料の顕色剤、増感剤などの原料として有用な4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンを、穏和な条件で短時間に選択性よく製造することが可能となる。
本発明の4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの製造方法は、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンと一般式[1];
R−X …[1]
で表されるハロゲン化物を、水性溶媒中において、少なくとも2種のアルカリの混合物で、且つ該アルカリ混合物中に水酸化カリウム2〜65モル%を含有するアルカリの存在下に反応させる一般式[2];
Figure 2008231076
で表される4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの製造方法である。ただし、一般式[1]及び一般式[2]において、Rは、炭素数1〜8個のアルキル基、炭素数2〜8個のアルケニル基又は置換基を有していてもよいアラルキル基であり、一般式[1]において、Xは、ハロゲンである。
一般式[1]においてRで表される炭素数1〜8個のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基などを挙げることができる。炭素数2〜8個のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−メチルアリル基、イソブテニル基、ペンテニル基、イソペンテニル基、ヘキセニル基、1−ブチル−2−ブテニル基、1,3−ブタジエニル基などを挙げることができる。置換基を有していてもよいアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、メチルベンジル基、tert−ブチルベンジル基、フェネチル基などを挙げることができる。なお、かかるアラルキル基の置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、ブチル基、tert−ブチル基、フェニル基などを挙げることができる。Xで表されるハロゲンは、塩素、臭素又はヨウ素であることが好ましく、塩素又は臭素であることが特に好ましい。クロライドとブロマイドは、工業的に入手しやすく、比較的安価であり、反応性と反応の選択性が良好である。
本発明方法に用いるハロゲン化物としては、例えば、メチルハライド、エチルハライド、プロピルハライド、イソプロピルハライド、ブチルハライド、イソブチルハライド、ペンチルハライド、ヘキシルハライド、オクチルハライドなどのアルキルハライド;アリルハライド、2−メチルアリルハライドなどのアルケニルハライド;ベンジルハライド、メチルベンジルハライド、フェネチルハライドなどのアラルキルハライドなどを挙げることができる。
本発明方法に用いるアルカリは、少なくとも2種のアルカリの混合物で、且つ該アルカリ混合物中に水酸化カリウム2〜65モル%を含有するアルカリである。水酸化カリウム以外のアルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物;水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどのアルカリ土類金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどのアルカリ炭酸塩などを挙げることができる。これらのアルカリは、水酸化カリウムとともに1種を単独で、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。これらの水酸化カリウム以外のアルカリの中で、水酸化ナトリウム、水酸化ナトリウムと炭酸ナトリウム、炭酸カリウム又は炭酸水素カリウムとの組み合わせが、反応の選択性をより向上させることができるので、特に好適に用いることができる。少なくとも2種のアルカリの混合物で、且つ該アルカリ混合物中に水酸化カリウム2〜65モル%を含有するアルカリを使用することにより、4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの選択性が向上する機構は不明であるが、本発明で用いられる水性溶媒との組み合わせにおいて、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンのアルカリ塩の溶媒への溶解性が調整されることにより、反応性や選択性が向上するものと考えられる。
本発明方法において、一般式[1]で表されるハロゲン化物の使用量は、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン1モルに対して、0.8〜1.6モルであることが好ましく、0.9〜1.3モルであることがより好ましい。ハロゲン化物の量が4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン1モルに対して0.8〜1.6モルであると、少なくとも2種のアルカリの混合物で、且つ該アルカリ混合物中に水酸化カリウム2〜65モル%を含有するアルカリと水性溶媒との組み合わせにおいて、選択性をより効果的に向上させることができる。
本発明方法に用いる少なくとも2種のアルカリの混合物中の水酸化カリウムの含有量は、2〜65モル%であり、好ましくは5〜55モル%であり、より好ましくは25〜35モル%である。少なくとも2種のアルカリの混合物で、且つ該アルカリ混合物中の水酸化カリウムの含有量が2モル%未満であると、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンの反応性が低下するおそれがある。少なくとも2種のアルカリの混合物中の水酸化カリウムの含有量が65モル%を超えると、4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの選択性が低下するおそれがある。
本発明方法において、少なくとも2種のアルカリの混合物で、水酸化カリウム2〜65モル%を含有するアルカリの使用量は、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン1モルに対して、0.8〜2.0モルであることが好ましく、0.9〜1.5モルであることがより好ましい。少なくとも2種のアルカリの混合物で、且つ該アルカリ混合物中に水酸化カリウム2〜65モル%を含有するアルカリの使用量が、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン1モルに対して0.8〜2.0モルであると、水性溶媒との組み合わせにおいて、選択性をより効果的に向上させることができる。
本発明方法において、水性溶媒の使用量は、特に制限はないが、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンのアルカリ塩を溶解させることができる量であればよく、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン1質量部に対して、1.5〜10.0質量部であることが好ましく、2.0〜5.0質量部であることがより好ましい。水性溶媒の使用量が4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン1質量部に対して1.5質量部未満であると、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンのアルカリ塩を溶解させることが困難となり、4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの選択性が低下するおそれがある。水性溶媒の使用量が4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン1質量部に対して10.0質量部を超えると、バッチスケールが大幅に低下して、生産性が低下するおそれがある。
本発明方法に用いる水性溶媒は、水溶媒及び水と他の水溶性有機溶媒とを含有する混合溶媒である。水溶性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノールなどのアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールなどのグリコール類;グリコール類のモノアルキルエーテル類;グリコール類のジアルキルエーテル類;アセトンなどのケトン類;アセトニトリルなどのニトリル類;テトラヒドロフランなどのエーテル類;酢酸メチル、炭酸ジメチル、炭酸プロピレンなどのエステル類;N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類などを挙げることができる。これらの水溶性有機溶媒は、1種を単独で用いることができ、あるいは、2種以上を組み合わせて用いることもできる。これらの中で、アルコール類、グリコール類及びそれらの混合有機溶媒を好適に用いることができる。水溶性有機溶媒を含有する混合溶媒における水溶性有機溶媒の濃度は、40質量%以下であることが好ましく、30質量%以下であることがより好ましい。水溶性有機溶媒を含有する混合溶媒における水溶性有機溶媒の濃度が40質量%を超えると、4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの選択性が低下するのみならず、4,4'−ジ置換オキシジフェニルスルホンが副成しやすくなるおそれがある。
本発明方法において、水性溶媒とは、水と水溶性有機溶媒との混合物からなる単相系溶媒である。4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンと一般式[1]で表されるハロゲン化物のアルカリ存在下の反応は、水と非水溶性溶媒の混合物からなる2相系溶媒中でも行うことができる。しかし、この場合は、2相系溶媒の調製、2相系溶媒の混合撹拌、2相系溶媒の各成分の分離、回収、精製などに多くの工数と設備を必要とする。また、2相系溶媒を用いると、反応生成物中の4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4'−ジ置換オキシジフェニルスルホン以外の副成物の量が増加する。
本発明方法により4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンを製造すると、得られる反応生成物には目的物質である4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンのほかに、未反応の原料物質である4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、副成物である4,4'−ジ置換オキシジフェニルスルホンなどが含まれる。これらの中で、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンはそれ自体が顕色剤としての効果を有するので、用途によっては、4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンと4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンの混合物をそのまま顕色剤として使用することができ、あるいは、分離精製により高純度の4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンと4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンとに分離することもできる。この場合、分離された4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンは、4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの原料として再利用することができる。一方、4,4'−ジ置換オキシジフェニルスルホンには、顕色剤としての作用がなく、分離回収しても原料としての再利用は容易ではない。このために、本発明方法による4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの製造においては、反応生成物中の4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの含有率を高めるとともに、4,4'−ジ置換オキシジフェニルスルホンの含有率を低くする条件を選ぶことが好ましい。
本発明方法において、反応は、反応容器に4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、少なくとも2種のアルカリの混合物で、且つ該アルカリ混合物中に水酸化カリウム2〜65モル%を含有するアルカリ、水性溶媒を仕込み、いったん溶解させたのち、ハロゲン化物を注加又は滴下して行うことができる。反応温度及び反応時間は、常圧又は加圧下において、25〜150℃で1〜10時間であることが好ましく、50〜120℃で2〜6時間であることがより好ましい。反応終了後、反応生成物を冷却して析出させ、単離して洗浄したのち、必要に応じて再結晶することにより4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンを得ることができる。あるいは、必要に応じて反応終了後、アルカリによりpHを10以上に調整し、70℃以上に加熱したのち副成物の4,4'−ジ置換オキシジフェニルスルホンをろ別し、ろ液を硫酸や塩酸などの酸によりpHを9.0〜9.5に調整し、70℃以上に加熱したのち冷却して析出した4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンを単離して洗浄し、必要に応じて再結晶することにより4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンを得ることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例において、反応生成物の組成は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により分析した。
実施例1
反応容器に、水350g、水酸化カリウム7.1g(0.127モル)、水酸化ナトリウム11.8g(0.295モル)を仕込み溶解したのち、4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン100.0g(0.40モル)を加えて、100℃にて溶解させた。次いで、70℃まで降温して、65〜70℃にて、アリルクロライド32.1g(0.42モル)を6時間かけて滴下したのち、さらに3時間反応した。その後、30℃まで冷却したところ淡黄白色結晶が析出した。この結晶をろ別し、水洗、乾燥したところ反応生成物が113.5g得られた。反応生成物の組成は、4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジアリルオキシジフェニルスルホン/(3−アリル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン及び3'−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの合計)の質量比が、84.1/10.4/2.4/3.1であった。
実施例2
水酸化カリウム4.7g(0.0838モル)と水酸化ナトリウム13.4g(0.335モル)を使用した以外は、実施例1と同様にして、反応生成物114.3gを得た。反応生成物の組成は、4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジアリルオキシジフェニルスルホン/(3−アリル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン及び3'−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの合計)の質量比が、83.7/10.8/2.3/3.2であった。
実施例3
水酸化カリウム9.4g(0.168モル)と水酸化ナトリウム10.1g(0.253モル)を使用した以外は、実施例1と同様にして、反応生成物112.8gを得た。反応生成物の組成は、4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジアリルオキシジフェニルスルホン/(3−アリル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン及び3'−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの合計)質量比が、79.3/15.5/2.3/2.9であった。
実施例4
水酸化カリウム0.8g(0.0143モル)と水酸化ナトリウム16.2g(0.405モル)を使用した以外は、実施例1と同様にして、反応生成物113.1gを得た。反応生成物の組成は、4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジアリルオキシジフェニルスルホン/(3−アリル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン及び3'−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの合計)の質量比が、71.8/23.1/2.1/3.0であった。
実施例5
水酸化カリウム1.9g(0.0339モル)と水酸化ナトリウム15.5g(0.388モル)を使用した以外は、実施例1と同様にして、反応生成物113.9gを得た。反応生成物の組成は、4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジアリルオキシジフェニルスルホン/(3−アリル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン及び3'−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの合計)の質量比が、77.0/17.7/2.2/3.1であった。
実施例6
水酸化カリウム12.5g(0.223モル)と水酸化ナトリウム7.9g(0.198モル)を使用した以外は、実施例1と同様にして、反応生成物113.4gを得た。反応生成物の組成は、4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジアリルオキシジフェニルスルホン/(3−アリル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン及び3'−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの合計)の質量比が、74.6/20.1/2.4/2.9であった。
実施例7
水酸化カリウム14.1g(0.251モル)と水酸化ナトリウム6.7g(0.168モル)を使用した以外は、実施例1と同様にして、反応生成物114.3gを得た。反応生成物の組成は、4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジアリルオキシジフェニルスルホン/(3−アリル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン及び3'−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの合計)の重量比が、71.9/22.7/2.5/2.9であった。
実施例8
水酸化カリウム6.1g(0.109モル)と水酸化ナトリウム10.1g(0.253モル)を使用した以外は、実施例1と同様にして、反応生成物112.2gを得た。反応生成物の組成は、4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジアリルオキシジフェニルスルホン/(3−アリル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン及び3'−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの合計)の質量比が、78.6/15.9/2.3/3.2であった。
実施例9
水酸化カリウム8.1g(0.144モル)と水酸化ナトリウム13.4g(0.335モル)を使用した以外は、実施例1と同様にして、反応生成物114.3gを得た。反応生成物の組成は、4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジアリルオキシジフェニルスルホン/(3−アリル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン及び3'−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの合計)の質量比が、82.8/10.9/3.4/2.9であった。
実施例10
水酸化カリウム10.1g(0.180モル)と水酸化ナトリウム16.8g(0.420モル)を使用した以外は、実施例1と同様にして、反応生成物114.6gを得た。反応生成物の組成は、4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジアリルオキシジフェニルスルホン/(3−アリル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン及び3'−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの合計)の質量比が、83.0/10.2/3.8/3.0であった。
実施例11
水350gの代わりに水200gを使用した以外は、実施例1と同様にして、反応生成物113.9gを得た。反応生成物の組成は、4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジアリルオキシジフェニルスルホン/(3−アリル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン及び3'−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの合計)の質量比が、76.9/17.3/2.5/3.3であった。
実施例12
水350gの代わりに水500gを使用した以外は、実施例1と同様にして、反応生成物112.8gを得た。反応生成物の組成は、4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジアリルオキシジフェニルスルホン/(3−アリル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン及び3'−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの合計)の質量比が、82.3/12.7/2.4/2.6であった。
実施例13
水酸化ナトリウム11.8g(0.295モル)の代わりに水酸化ナトリウム5.9g(0.148モル)と炭酸カリウム20.2g(0.146モル)を使用した以外は、実施例1と同様にして、反応生成物112.5gを得た。反応生成物の組成は、4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジアリルオキシジフェニルスルホン/(3−アリル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン及び3'−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの合計)の質量比が、77.6/16.8/2.4/3.2であった。
実施例14
水350gの代わりに5質量%メタノール水溶液350gを使用した以外は、実施例1と同様にして、反応生成物113.1gを得た。反応生成物の組成は、4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジアリルオキシジフェニルスルホン/(3−アリル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン及び3'−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの合計)の質量比が、80.0/13.6/3.0/3.4であった。
実施例15
アリルクロライド32.1g(0.42モル)の代わりにイソプロピルブロマイド51.7g(0.42モル)を使用した以外は、実施例1と同様にして、反応生成物111.9gを得た。反応生成物の組成は、4−イソプロポキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジイソプロポキシジフェニルスルホン/(3−イソプロピル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3−イソプロピル−4−イソプロポキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン及び3'−イソプロピル−4−イソプロポキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの合計)の質量比が、79.0/16.2/2.1/2.7であった。
実施例16
水350gの代わりに20質量%イソプロパノール水溶液350gを、アリルクロライド32.1g(0.42モル)の代わりにベンジルクロライド53.1g(0.42モル)を使用した以外は、実施例1と同様にして、反応生成物133.4gを得た。反応生成物の組成は、4−ベンジルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジベンジルオキシジフェニルスルホン/(3−ベンジル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3−ベンジル−4−ベンジルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン及び3'−ベンジル−4−ベンジルオシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの合計)の重量比が、79.6/13.8/3.8/2.8であった。
実施例17
アリルクロライド32.1g(0.42モル)の代わりに、ヘキシルブロマイド69.3g(0.42モル)を使用した以外は、実施例1と同様にして、反応生成物124.7gを得た。反応生成物の組成は、4−ヘキシルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジヘキシルオキシジフェニルスルホン/(3−ヘキシル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3−ヘキシル−4−ヘキシルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン及び3'−ヘキシル−4−ヘキシルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの合計)の質量比が、77.1/18.1/2.6/2.2であった。
比較例1
水酸化カリウムを使用せず、水酸化ナトリウム16.8g(0.420モル)を使用した以外は、実施例1と同様にして、反応生成物111.8gを得た。反応生成物の組成は、4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジアリルオキシジフェニルスルホン/(3−アリル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン及び3'−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの合計)の質量比が、68.6/26.6/2.0/2.8であった。
比較例2
水酸化カリウム0.2g(0.00356モル)と水酸化ナトリウム16.6g(0.415モル)を使用した以外は、実施例1と同様にして、反応生成物112.7gを得た。反応生成物の組成は、4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジアリルオキシジフェニルスルホン/(3−アリル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン及び3'−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの合計)の重量比が、68.9/26.1/2.1/2.9であった。
比較例3
水酸化カリウム16.5g(0.294モル)と水酸化ナトリウム5.0g(0.125モル)を使用した以外は、実施例1と同様にして、反応生成物114.1gを得た。反応生成物の組成は、4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジアリルオキシジフェニルスルホン/(3−アリル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン及び3'−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの合計)の質量比が、68.5/26.2/2.5/2.8であった。
比較例4
水酸化カリウム23.6g(0.421モル)を使用し、水酸化ナトリウムを使用しなかった以外は、実施例1と同様にして、反応生成物113.9gを得た。反応生成物の組成は、4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジアリルオキシジフェニルスルホン/(3−アリル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン及び3'−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの合計)の質量比が、62.0/32.7/2.6/2.7であった。
比較例5
水350gの代わりに水168gとo−ジクロロベンゼン317gを、水酸化カリウム7.1g(0.127モル)の代わりに水酸化カリウム28.1g(0.501モル)を、水酸化ナトリウム11.8g(0.295モル)の代わりに炭酸カリウム41.4g(0.300モル)を使用した以外は、実施例1と同様にして、反応生成物113.0gを得た。反応生成物の組成は、4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン/4,4'−ジアリルオキシジフェニルスルホン/(3−アリル−4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホン及び3'−アリル−4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの合計)の質量比が、72.6/18.9/2.7/5.8であった。
実施例1〜17及び比較例1〜5に用いたハロゲン化物のR、溶媒、アルカリ及び水酸化カリウムの含有率を第1表に、反応生成物の収量及び組成を第2表に示し、Rがアリル基、溶媒が水350g、アルカリが水酸化カリウムと水酸化ナトリウムの混合物という条件が共通している14例について、アルカリ中の水酸化カリウムの含有率と反応生成物中の4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの含有率との関係を図1に示す。
Figure 2008231076
Figure 2008231076
図1に見られるように、アルカリ中の水酸化カリウムの含有率が20〜30モル%の近傍の領域で、反応生成物中の4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの含有率が80質量%を超え、アルカリ中の水酸化カリウムの含有率がこの領域よりも低くなっても、高くなっても、反応生成物中の4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの含有率が低下する。反応生成物中の4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの含有率を高めるとともに、4,4'−ジアリルオキシジフェニルスルホンの含有率を低く抑えるという方針により、上記の条件で4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンを製造したとき、アルカリ中の水酸化カリウムの含有率が2〜65モル%であると、反応生成物中の4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの含有率はほぼ70質量%以上となり、水酸化カリウムの含有率が25〜35モル%であると、4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの含有率はほぼ80質量%以上となることが分かる。
本発明の製造方法によれば、感熱記録材料の顕色剤、増感剤などの原料として有用な4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンを、穏和な条件で短時間に選択性よく製造することが可能となる。
アルカリ中の水酸化カリウムの含有率と反応生成物中の4−アリルオキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの含有率との関係を示すグラフである。

Claims (2)

  1. 4,4'−ジヒドロキシジフェニルスルホンと一般式[1];
    R−X …[1]
    (ただし、式中、Rは、炭素数1〜8個のアルキル基、炭素数2〜8個のアルケニル基又は置換基を有していてもよいアラルキル基であり、Xは、ハロゲンである。)
    で表されるハロゲン化物を、水性溶媒中において、少なくとも2種のアルカリの混合物で、且つ該アルカリ混合物中に水酸化カリウム2〜65モル%を含有するアルカリの存在下に反応させることを特徴とする一般式[2];
    Figure 2008231076
    (ただし、式中、Rは、炭素数1〜8個のアルキル基、炭素数2〜8個のアルケニル基又は置換基を有していてもよいアラルキル基である。)
    で表される4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの製造方法。
  2. 少なくとも2種のアルカリの混合物が、水酸化カリウム及び水酸化ナトリウムを含むアルカリ混合物である請求項1記載の4−置換オキシ−4'−ヒドロキシジフェニルスルホンの製造方法。
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