JP2008230826A - シートロール体の製造装置および製造方法 - Google Patents

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聡子 森岡
Harumi Tanaka
治美 田中
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Abstract

【課題】押圧ロールを使用してシートをシートロール体に巻き上げる際に、放電痕などの帯電斑の発生が抑制され、後工程において帯電斑による問題の少ないシートロール体を製造すること。
【解決手段】巻取コアに巻き取られたシートロール体に対する第1の除電手段と、押圧ロール体に対する第1の除電手段とを有するシートロール体の製造装置を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、シートロール体の製造装置および製造方法に関する。
プラスチックフィルム、紙、布帛、金属箔などのシートの製造工程では、各工程の最後でシートをコアに巻き取ってシートロール体に形成する工程がある。このシートロール体を巻き取る工程では、シートを連続供給しながら、そのシートの巻口の上面をシートロール体に対し、押圧ロールで押圧するようにしている。このように押圧ロールで押圧するのは、シートの巻口に空気を巻き込むことにより生じるシワやずれを防止するように空気を排除し、シートロール体を固く均一に巻き上げるために重要な構成要件になっている。
ここで、巻き上げられるシートがプラスチックフィルム、プラスチックシート等の絶縁性シートである場合、巻取中に静電気が発生し、巻取シートが帯電する。巻取シートが帯電すると、後の加工工程において、蒸着金属はじきなどの問題が発生する。この対策として、図6に示すように、絶縁性シートの巻取装置の巻取部に近接して、静電気を除去する静電気除去装置(除電器)が知られている(例えば、特許文献1、参照。)。図6は、従来技術におけるフィルムロール体の製造装置の一例を示した模式図である。図6において、シート1は、搬送ロール102を経て、押圧ロール103により押圧を加えられながらシートロール体104として巻取られる。この巻取装置の巻取部に近接して、静電気除去装置105が設けられている。静電気除去装置105は、放電電極とエアブローノズルを備えている。放電電極は、針電極とアース電極からなり、放電針電極に高電圧を印加して、針とアース電極間でのコロナ放電により正および負のイオンを発生させるものである。静電気除去装置105には、電極に高電圧を供給するための高電圧電源106、および、エアを供給するためのブロア107が、それぞれ連結されている。発生したイオンは、ブロア107から送られたエアとともに、エアブローノズルを通じて、シートロール体104に向け吹き付けられる。静電気除去装置105は、図の左右のシートロール体104にそれぞれ対向させて設けられており、支持手段108によりシートロール体104とは非接触状態にて支持されている。支持手段108は、軸109に固定され、軸109まわりに回転可能に支持されている。軸109は、軸109の回転角を制御可能なモータ110に連結されている。巻取装置の巻取部には、巻取制御手段111が設けられており、シート1の搬送速度や、シートの厚み、シートロール体のコア径などの巻取条件に応じて、搬送ロール102の搬送速度やシートロール体104の回転速度を制御する。この巻取制御手段111から出力されたデータを巻取量演算手段112に入力し、巻取量を計算し、除電能力演算手段113により、あらかじめ設定された巻取量と除電能力の最適値の関係に基づいて、巻取量から除電能力を演算し、除電能力可変手段114により、静電気除去装置105の除電能力を変化させる。これにより、巻き始めから巻き終わりまで帯電が少ないシートを製造することができるとしている。
また、押圧ロールとの摩擦によって巻き取られるシートが帯電するのを防止するために、図7に示すように、押圧ロールと巻取コアとの間に電界を形成して、押圧ロールとシートとの摩擦帯電を抑制する方法が知られている(例えば、特許文献2、参照。)。図7は、従来技術におけるフィルムロール体の製造装置の一例をあらわした模式図である。図7において、シート1は、押圧ロール202により押圧を加えられながら巻取コア204に巻き取られ、シートロール体203が製造される。シート1は搬送ロール205から巻取部の方向に順次搬送され、シートの移動に伴って押圧ロール202は時計回りに、巻取コア204は反時計回りに回転する。巻取コア204には順次シートが巻き取られていくため、シートロール体203は次第に巻き太り、直径が増大する。押圧ロール202は金属等からなる導電性軸223に導電性ゴム222、被覆層221を積層したもので、導線224を通じて電気的に接地されている。巻取コア204は中空構造で、導電性内層243と絶縁性樹脂層242、その保護層241から構成され、導電性内層243に直流電圧Vaを供給する直流電源206が接続されている。図7の装置では、巻取コア204の導電性内壁243に直流電圧Vaが印加され、押圧ロール202が接地されており、両者間に電位差が生じているので、押圧部の近傍に、シートの押圧ロール側に配置された面と巻取コア側に配置された側の面との間に電界が形成される。シートと押圧ロールとの摩擦帯電でシートが負極性に帯電する場合、押圧ロール202を電気的に接地し、巻取コア204に負の電圧を印加して、押圧ロール202から巻取コア204に向かう方向に電界を形成すると、電子が電界の向きと反対方向、つまりシートから押圧ロールに移動しようとする。接圧ロールと絶縁性シートの摩擦帯電で発生する電荷量と、電界による移動電荷量がちょうど釣り合ったとき、電荷の移動が相殺され摩擦帯電が事実上なくなるとしている。
また、シートロール体に巻き取られるシートの摩擦帯電を下げることを目的として、押圧ロールを図8のように、導電性にする対策が提案されている(例えば、特許文献3、参照。)。図8は、従来技術におけるフィルムロール体の製造装置に用いられる押圧ロールの構造を示した概略説明図である。図8において、押圧ロール301は、金属性のロール本体302の表面に、添加剤によって体積抵抗率を10Ω・cm以上1012Ω・cmに調整されたNBRゴム層303がライニングされており、これによりシートの摩擦帯電を下げるとされている。
一方、図9のように、シートのシワによるシートロール体の品位低下の対策として、押圧ロール直前のシートと、押圧ロールとを静電気除去装置により除電することが提案されている(例えば、特許文献4、参照。)。図9は、従来技術におけるフィルムロール体の製造装置の一例をあらわした模式図である。図9において、シート1は、巻取コア402に平行に設置された押圧ロール403により押圧を加えられながら巻取コア402に巻き取られ、シートロール体404が製造される。この際、電位計405および406により、それぞれ押圧ロール403の直前のシートの帯電圧Vfおよび押圧ロールの帯電圧Vpが測定される。除電器407および408により、シートの帯電量を低くし、VfとVpとの差の絶対値を5kV以下にすることにより、シートが押圧ロールに密着して押圧ロール上でのスリップ性が阻害されるために発生するシワが防止できるとしている。
しかしながら、本発明者らが鋭意検討した結果、上記の従来技術には、以下に説明するような問題が存在することを発見した。
すなわち、上記の従来技術においては、特許文献1のように、一部においてはシートの巻厚による静電容量の影響を加味しているものの、コアにシートが積層されることにより発生するシートロールの電位について、十分加味されていなかった。すなわち、特許文献1に記載の除電方法は、最表層に巻かれたシートの帯電による電位のみを考慮して除電能力を演算することとしているが、これは、先に巻かれたシートロール体の内層のシートの帯電の影響を全く考慮していない。確かに、巻き取られるシートの各層の帯電を完全にゼロにできれば、特許文献1の発明で意図するようにシートロール体の帯電(電位)をもゼロとしうるが、発明者らが詳細な検討を行ったところ、特許文献1等に示される従来技術の除電を行っても、巻かれるシートの各層の帯電を完全にゼロとすることは非常に困難(実質的に不可能)であることが判った。これを簡単に説明する。
まず、電荷密度σ(μC/m2)に帯電したシートが導電性コアに巻き取られる場合について考える。除電を行わない場合、シートの絶縁性が高く、電荷の減衰はないものと仮定すると、シートロール体の電位Vrは図10に示すように、電荷密度σの1乗、積層枚数nの2乗に比例して上昇する。図10は、除電を行わない場合のシートロール体の電位推移をあらわした説明図であり、σ=1μC/m2、シート厚み(1枚)10μm、シートの比誘電率3とした場合の計算例である。図10では、計算上、シートロール体の電位が数100kVになることを示しており、通常、この電位上昇を防止すべく除電を行うのである。
ここで、除電器の能力を一定とした場合、すなわち、一定量のイオンを生成している除電器を使用して除電を行う場合、除電器からシートロール体に飛来するイオンは、除電対象物、すなわちシートロール体の電位にほぼ比例する。そのため、シートロール体の電位が比較的低い巻芯部(コアにシートが薄く巻かれた部分)ではイオン量は少なく、シートロール体の電位が上昇した後、イオン量が適量となる。従って、シートロール体の電位は図11に示すように、巻芯部分では除電なしの場合のシートロール体電位とほぼ同じく急激に電位が上昇し、コアに200〜300層程度シートが巻かれた状態まで巻き太ったところで電位がほぼ一定となり、その後若干の低下傾向に転じる。図11は、除電を行った場合と行わなかった場合のシートロール体の電位推移をあらわした説明図である。そのため、除電器の能力、すなわちイオン生成の能力を高めたり、特許文献1に記載の除電方法のように、シートロール体の巻芯部分において特にイオン照射量を多くすることが提案されているが、特許文献1に記載の除電方法においては、除電能力の値を巻長300mごとに見積もっているだけで、最も除電能力が不足する最巻芯部について十分検討されていない。本発明者等が見いだしたように、特に電位上昇が著しい、コアに200〜300層程度シートが巻かれるまでの巻芯部分において除電能力をあげようとすると、著しい除電能力の向上が必要となるのである。これは、シートロール体の最巻芯部において、コアに巻かれたシートの静電容量がμFのオーダーであって、通常除電器の使用が想定される位置(シートが空中を走行している位置)での静電容量(10〜100pF)のオーダーと4ないし5桁違っているためである。このため、シートロール体の最巻芯部においてまで、特許文献1に記載の除電方法を適用しようとしても、例えば幅1mあたり数10mA〜数100mAのイオン照射能力の除電器が必要となり、通常の除電器のイオン照射能力(幅1mあたり高々数10μA程度)の10000〜100000倍の除電能力を必要とするため、実用的でなかった。
このように、シートロール体の最巻芯部においては、電位の急上昇が現実的に不可避であり、各層の帯電を完全にゼロにすることで、シートロール体の電位を完全にゼロにすることは実質的にほぼ不可能であり、シートロール体がある程度の電位をもつことを前提にした上で、後加工で問題を起こさないようにどのように除電するか、どのように電位を管理するかが重要なのである。
以下、これに関連する本発明者らの独自の検討結果を述べる。このように、電位が完全にゼロでないシートロール体においては、シートロール体の巻厚と電位に依存して放電の問題が生じる。発明者らが検討を重ねた結果、シートロール体を巻き上げる際に発生する放電は、シートロール体と、押圧ロールとのギャップ間において発生するもので、かつ、このギャップ間での放電は、帯電した1枚のシートによっておこる放電よりはるかに強い帯電斑を生じさせることが明らかになった。
ギャップ間での放電は、ギャップ間の電界強度が火花放電開始電界強度を超える場合に生じる。この火花放電開始電界強度は、非特許文献2によれば、(1)ごく微小ギャップにおいてはパッシェンカーブであたえられる大きな電界強度、(2)比較的大きなギャップでは空気の絶縁破壊強度で推定できる。
パッシェンカーブは、放電開始電圧Vsがギャップ間距離dgと圧力Pとの積(P・dg)の関数で表せることを示したもので、Vs=B・P・dg/[ln(A)+ln(P・dg)-ln{ln(1+1/γ)}](ただし、A、B、γは気体毎に決まる定数)となる。空気の場合、非特許文献2によれば、P・dg=5.67mm・Torrにおいて、Vs=330Vが最小放電開始電圧といわれている。一方、空気の絶縁破壊強度は約3kV/mmといわれている。
(1)と(2)の境は完全に明確ではないが、非特許文献2によれば、ギャップ長5mm以上で(2)に漸近するといわれ、一方、1mm以下の狭ギャップではほぼ(1)であたえられる電界強度と考えてよい。1mmから5mmの間については明言されていないが、概ねこの2つの曲線を結ぶような電界強度と考えられる。
まず、比較のために、帯電した1枚のシートを接地導体ロールから剥離する場合におこる放電を例にあげる。空気中で、電荷密度の絶対値がσに帯電したシートと、狭いギャップで対峙した導体ロールとの間に生じる電界強度はおよそσ/ε0(ただしε0は真空の比誘電率8.854×10-12F/m)である。これが、(1)1mmのギャップにおいて、パッシェンカーブであたえられる電界強度と等しくなるのは、σ=66μC/m2(ギャップが小さいほどパッシェンカーブであたえられる電界強度は大きいので、狭いギャップではこれより電荷密度が大きくないと放電しない)となり、(2) 3kV/mmを超えるのは、σ=27μC/m2と試算される。従って、シートの帯電による剥離放電は通常(2)の放電で、帯電量がおよそσ=27μC/m2を超えた時に、比較的大きなギャップで剥離放電が生じるのである。この放電によりシートの帯電をうち消す向きに電荷(電子および、正負の空気イオン)の移動が生じる。ここで、放電時の電子雪崩により、移動する電荷量はもとの電荷量を数μC/m2程度上回る。すなわち、シートの帯電量がσ=27μC/m2の時、移動する電荷量は30μC/m2程度である。シートは初期の帯電と逆極性にわずかに帯電するが、放電痕の部分の帯電は高々数μC/m2程度であって、シートの帯電はおおむね中和される。
一方、帯電したシートの積層によりシートロール体が高電位となった場合について考える。接地導体コアに例えば、厚さdf、比誘電率εfのシートがn層巻かれたシートロール体が、接地された芯金の上に厚さdp、比誘電率εpの誘電層が被覆された押圧ロールから剥離される場合におこる放電を考える。
ここで、シートロール体単独での電位をVr、押圧ロール単独での電位をVpとすると、シートロール体と、押圧ロールとの間に生じる電界強度Eg(kV/mm)は、ギャップdgの関数となり、Eg=|Vr- Vp|/(dg+n・dff+dpp)となる。この値が、先ほど同様、(1)パッシェンカーブであたえられる電界強度もしくは、(2)ギャップ5mm以上で空気の絶縁破壊電界強度を超える場合に剥離放電が生じると考えられる。例えば、df=0.01mm、εf=3、n=10、dp=1mm、εp=3とすると、巻かれたシートの場合を考えると、(1)では|Vr- Vp|=5.6kV、(2)では|Vr- Vp|=16.1kVと試算される。すなわち、シートロール体と押圧ロールとの電位差が5.6kVあると、比較的狭いギャップで放電がおこる。ここで、シートロール体表層のシートと、押圧ロールとの摩擦により、ともに1回の摩擦で単位面積あたりσ(μC/m2)帯電するとする(シートの帯電を+σ、押圧ロールの帯電を−σとする)。シートロール体の電位Vr(kV)は電荷密度σの1乗、積層枚数nの2乗に比例して上昇し、上記条件では、コア外径を、0.2mとすると、Vr=σ×(0.19n2-0.13n)で近似できる。一方、押圧ロール電位Vp(kV)は、ほぼ電荷密度σと積層枚数nとの積に比例して上昇し、押圧ロール外径を0.1mとすると、上記条件ではVp=-σ×(75.3n+0.0037n2)で近似できる。
従って、|Vr- Vp|=5.6kVとなり火花放電がおこる電荷密度は、σ=7.3μC/m2(この時、Vr=0.136kV、 Vp=5.5kV)と求められる。火花放電による電荷の移動量は先ほどのシート1枚の場合と同様である。すなわち、シートロール体の各層の電荷密度が高々7.3μC/m2の時でも、約30μC/m2の電荷が移動してしまう。このため、放電痕の部分のシートロール体の電位は低くなるが、この時、シートロール体の最表面のシートにおける放電痕の部分は、はじめの帯電と逆極性に20μC/m2以上帯電してしまうことになる。
ここで、絶縁体においては、放電時の電荷の移動はごく局所領域に限られる。そのため、シート1枚の帯電で放電が起きる場合、全体が強く帯電した中の、放電痕が発生した一部のみが除電された形となるが、シートロール体での放電の場合、弱く帯電したシートの中の一部のみが強く帯電していることとなる。このように弱く帯電したシートの中の一部のみが強く帯電していると、後工程でシートを繰り出して除電を行っても、シート全体として除電器からのイオンを引き寄せがたいために、ほとんど除電ができないのである(全体が強く帯電した中に除電された部分をもつシートであれば、後工程での除電でイオンを引き寄せやすく、除電が容易である)。そのため、このようなシートロール体における放電を防止することが重要である。
シートロール体における放電は上記のように、シートロール体と押圧ロールとの間の電位差により生じる。これに対して、特許文献1に記載の除電方法ではシートロール体のみに対する除電を行っているが、シートロール体の巻芯部においては除電の効果がほとんど得られないのは先に述べたとおりである。一方、シートロール体が巻太ると除電の効果が得られて、シートロール体の電位が徐々に低下するが、シートロール体の電位が下がると、押圧ロールの摩擦帯電が増加してしまう。これは、シートロール体が摩擦により帯電している場合には、シートロール体と押圧ロールとの間に発生する電位差によって、特許文献2に示されるように、摩擦帯電と逆方向への電子の移動を促進する働きがあったためである。シートロール体を除電すると、この働きがかえって弱められ、押圧ロールの帯電が増加する。従って、特許文献1に記載の除電方法では、シートロール体と押圧ロールとの間の電位差を、放電を防止するほど十分に抑えることができなかった。
また、特許文献2に記載の除電方法では摩擦帯電そのものを抑えることに主眼をおいており、むしろ積極的にシートロール体と押圧ロールとの間に電圧を印加している。特に、シートロール体におけるシートの積層厚みが大きい場合には高い電圧の印加が必要であって、この印加電圧自体によって放電がおこる問題があった。
また、特許文献3に記載の方法のように接地導電性の押圧ロールを用いた場合、押圧ロール自体の帯電は抑制されても、シートロール体の帯電は抑制されない。これは、押圧ロールを導電性にすることでシートの摩擦帯電を抑制できるという考えがそもそも間違いであるからである。シートロール体に巻き取られるシートは、押圧ロールとの材質の違いに依存して帯電する。すなわち、シートが帯電するかや、その帯電の極性や大きさがどの程度であるかは押圧ロールの導電性有無とは関係がない。関係するのは、摩擦する材質同士の電子の放出しやすさや、電子の受け取りやすさである。このような、電子の放出しやすさや受け取りやすさは一般に帯電列として知られており、シートと帯電列の近い(すなわち、同程度に電子を放出しやすく、受け取りやすい)材質を押圧ロール表面の材質として選ぶことも知られている。特許文献3においては、このようなシートの摩擦帯電量を抑えるという観点からの検討は行われておらず、単に押圧ロールの表面の材質を導電性にするだけであり、むしろシートロールの帯電量が増加することがある。また、導電性の押圧ロールとすることで、押圧ロールに要求されるその他の仕様を満たさなくなることもある。例えば、ゴムロールの場合で導電性を上げる(体積抵抗を下げる)場合には、導電性の微粒子(例えばカーボン粒子)を混ぜ込むのが一般的である。しかし、微粒子を混ぜ込むと、一般的にゴム硬度が上昇し、必要とする押圧ロールの硬度を超えてしまうことが多い。このように、導電性で(押圧ロール自体の帯電が少なく)かつ、シートロールと帯電列が近い材質を選ぶのは、一般に困難である。また、例えば、シートの材質に応じて(帯電列がかわるため)押圧ロールの表面の材質をかえる必要があり、実用的でないことが多い。
仮に、これらを満足し、押圧ロールに要求されるゴム硬度などの仕様を満たし、かつ、シートの摩擦帯電量が、絶縁性押圧ロールの場合より増加せず、σμC/m2である押圧ロールがあった場合でも、問題解消には不十分である。押圧ロールの帯電がゼロでも、シートの摩擦帯電がある限り、ギャップ間電界強度Eg(kV/mm)はゼロとはならず、Eg=|Vr|/(dg+ n・dff)となる。押圧ロールを導電性にすることで、分子が|Vr -Vp|から|Vr|になり小さくなるが、分母も(dg+n・dff+dpp)から(dg+ n・dff)になるため、電界強度はむしろ大きくなることがある。また、接地導電性ロールの電位が上昇しないため、電位差によってシートロール体の摩擦帯電を抑制する働きも小さい。従って、押圧ロールを接地導電性ロールにするだけでは、十分な放電抑制は行えなかった。
一方、特許文献4に記載の方法においての除電は、シワ防止に対して行われるものであって、押圧ロールの電位を下げることはできたが、かえって押圧ロール−シートロール体間の電界が摩擦帯電を大きくする方向に変化してしまう問題があった。すなわち、特許文献2に示されるように、シートの摩擦帯電の極性と逆極性に帯電した押圧ロールには、シートの摩擦帯電を抑制する働きがあるのに対し、押圧ロールを除電することでこの働きに逆に作用するのである。従って、漫然と押圧ロールを除電しても、押圧ロールの除電による効果が、シートの帯電増加、すなわち、シートロール体の電位上昇と相殺されてしまうことになる。
このように、従来技術においては、シートロール体に対して適切な除電や帯電防止を行えば、シートロール体の各層のシートの帯電を完全にゼロにできるという誤った考えの基に除電を行っていたがために、シートロール体や押圧ロールの残留電位や、それによる電界が押圧ロールとシートロール体間での放電に及ぼす影響は考慮されておらず、帯電斑の発生を抑制することができなかった。
特開2003−171038号公報 特開2002−240995号公報 特開2004−107057号公報 特開平10−175756号公報 特開2002−286776号公報 静電気ハンドブック、静電気学会編、オーム社、1998年、p.1155 静電気ハンドブック、静電気学会編、オーム社、1985年11月、p.123−127
本発明の目的は、かかる課題を解決し、押圧ロールを使用してシートをシートロール体に巻き上げる際に、放電痕などの帯電斑を発生させずに巻き上げることが可能なシートロール体の製造装置および、シートロール体の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明によれば、連続的に供給されるシートをシートロール体に巻き取る装置であって、前記シートロール体を巻き取る巻取コアと、該巻取コアに巻き取られつつあるシートロール体に押圧される押圧ロールと、前記巻取コアに巻き取られた前記シートロール体に対する第1の除電手段と、前記押圧ロールに対する第2の除電手段とを有することを特徴とするシートロール体の製造装置が提供される。
また、本発明の好ましい形態によれば、前記第1の除電手段は、放電電極と該放電電極に接続された出力電圧可変な直流電源とを有するコロナ放電式除電器であって、前記シートロール体の電位を測定する電位測定機構と、該電位測定機構により測定された前記シートロール体の電位により前記直流電源の出力電圧を制御する制御機構とを有するシートロール体の製造装置が提供される。
また、本発明の好ましい形態によれば、前記押圧ロールの表面は体積抵抗率1010Ω・cm以上のゴムで被覆されているシートロール体の製造装置が提供される。
また、本発明の別の形態によれば、連続的に供給されるシートをシートロール体に巻き取る方法であって、前記シートロール体を押圧ロールで押圧しながら巻き取るに際し、前記押圧ロールの電位Vp(kV)と前記シートロール体の電位Vr(kV)との関係が、|Vr-Vp|<3となるよう前記シートロール体と前記押圧ロールとのそれぞれに対して電荷を付与するシートロール体の製造方法が提供される。
また、本発明の好ましい形態によれば、前記押圧ロールの電位Vp(kV)および前記シートロール体の電位Vr(kV)が、|Vp|<3、かつ、|Vr|<3を満たすシートロール体の製造方法が提供される。
また、本発明の好ましい形態によれば、前記押圧ロールとして、該押圧ロールの表面は体積抵抗率1010Ω・cm以上のゴムで被覆されたものを用いるシートロール体の製造方法が提供される。
また、本発明の好ましい形態によれば、前記押圧ロールの電位Vp(kV)と前記シートロール体の電位Vr(kV)との関係が、|Vr-Vp|<3×(1+dpp)(ただし、dp(mm)は押圧ロールのゴム厚み、εpは押圧ロールの被覆ゴムの比誘電率)となるよう電荷を付与するシートロール体の製造方法が提供される。
また、本発明の好ましい形態によれば、前記シートロール体に対する電荷の付与の方法として、放電電極と該放電電極に接続された出力電圧可変な直流電源とを有するコロナ放電器を用い、前記シートロール体の電位を測定し、測定値に基づいて前記直流電源の出力電圧を制御するシートロール体の製造方法が提供される。
また、本発明の好ましい形態によれば、前記シートロール体の電位の時間変化の極性に基づいて、前記直流電源の出力電圧を制御するシートロール体の製造方法が提供される。
本発明において「シート」とは、プラスチックフィルムや紙、布帛、金属箔などのウエブがその代表としてあげられる。特に、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ナイロンフィルム、アラミドフィルム、ポリエチレンフィルムなどのプラスチックフィルムは絶縁性が高く、帯電欠点を抑制する面からも、本発明の対象物として好適である。
本発明において、「シートロール体」とは、コアの上に順次シートが巻き上げられたものをいう。
本発明において、「除電器」および「除電手段」とは、空気中でイオンを生成し、このイオンによって、対象物(本発明においてはシートロール体および押圧ロール)の帯電電荷を中和する装置および手段をいう。
本発明において、「コロナ放電式除電器」とは、大気中で、尖鋭部を有する電極に高電圧を印加することによるコロナ放電によって、尖鋭部近傍の空気を絶縁破壊してイオンを生成し、そのイオンを用いて、対象物の除電を行うものをいう。尖鋭部を有する電極としては、針電極、ナイフエッジ、ワイヤなどがあるが、特に針電極および、その列(針電極列)が好適である。
本発明において、「電位測定機構」としては、回転セクタ式、振動容量式、放射線式などの各種電位計、ならびに電界計などが挙げられる。電界計の場合、電界計の指示値に、対象物(シートロール体または押圧ロール)と電界計との距離を乗算して、電位を測定する。
本発明において、「シートロール体の電位」とは、電位測定機構の測定子をシートロール体の側面に向けて、シートロール体側面の表面から電位測定機構の推奨距離であって、かつ1から10cm離して測定した電位をいう。
本発明において、「シートロール体の電位の時間変化の極性に依存して、前記直流電源の出力電圧を制御する」とは、シートロール体の電位が正に変化している時(負電位が低下している場合および、正電位が上昇している場合)に、除電器により生成される負イオンの量を増加させ、ロール電位が負に変化している時(負電位が上昇している場合および、正電位が低下している場合)に、除電器により生成される正イオンの量を増加させ、ロール電位の変動が小さくなるように制御することをいう。
本発明によれば、以下に説明するとおり、押圧ロールを使用してシートをシートロール体に巻き上げる際に、放電痕などの帯電斑の発生が抑制され、後工程において帯電斑による問題の少ないシートロール体を得ることができる。
以下、本発明の最良の実施形態の例をフィルムロール体製造装置に適用した場合を例にとって、図面を参照しながら説明する。図1に本実施形態のフィルムロール体製造装置を示す。図1において、フィルム1は、矢印Aの方向に走行し、押圧ロール2により押圧を加えながら巻取コア4に巻き取られ、フィルムロール体3が製造される。押圧ロール2は、エアシリンダなどの図示しない押圧手段により巻取コア4に押圧されている。押圧ロール2は接地された導電性の芯金21の上に、ゴム被覆22を有する構造であり、巻取コア4は接地された導電性巻取コア41である。導電性コアとしては、鉄コアやアルミコアなどの金属コアや、導電性層を有する強化プラスチック製コアなどがあげられる。図1に示す巻取装置の前工程には、フィルムを搬送する目的や張力を制御する目的で多数の装置や他のロールが配置されている。図中では巻取部直前の搬送ロール5を図示したが、搬送ロール5から巻取部の方向にフィルムが順次搬送されていく。図1では、フィルムの移動に伴って接圧ロール2は時計回りに、巻取コア4は反時計回りに回転する。巻取コア4には順次フィルムが巻き取られていくため、フィルムロール体3は次第に巻き太り、直径が増大する。図示しない可動機構により、接圧力をフィルムロールの巻径によらず一定にするため、接圧ロールが巻太りに伴って移動する。接圧力は概ね10〜200N/m程度である。
前述のように、フィルムロール体表層のフィルムと、押圧ロールとの摩擦により、ともに1回の摩擦で単位面積あたりσ(μC/m2)帯電するとする(フィルムの帯電を+σ、押圧ロールの帯電を−σとする)と、フィルムロール体電位Vrと押圧ロール電位Vpとは、除電なしでは図2に示すように絶対値が急上昇する。一方、図1に示す第1の除電手段6により、フィルムロール体の側面を除電し、第2の除電手段により押圧ロールの側面を除電すると図3に示すように、フィルムロール体電位Vrと押圧ロール電位Vpの絶対値の上昇は大幅に抑えられるなお、図2は、除電を行わない場合のフィルムロール体および押圧ロールの電位推移をあらわした説明図である。また、図3は、除電を行った場合と行わなかった場合のフィルムロール体の電位推移をあらわした説明図である。押圧ロールの誘電体層の厚みdp、誘電率εpは巻厚によらず一定である。従って、図3に示すように、除電の効果は、フィルムロール体の積層枚数が少ない時点では、押圧ロールの電位低減が主な効果であり、積層枚数が増加(巻厚が増加)すると、フィルムロール体の電位を低減できるようになる。フィルムロール体と、押圧ロールとの間に生じる電界強度Eg(kV/mm)は、ギャップdgの関数で、Eg=|Vr- Vp|/(dg+n・dff+dpp)であり、この値が、パッシェンカーブであたえられる電界強度より小さく、かつ、3kV/mmより小さければ放電を抑制できる。図3に示すように、本実施形態においては、フィルムロール体の積層枚数が少ない時点において、押圧ロールの電位を低減している場合、パッシェンカーブ以上の電界強度となる可能性は非常に低い(例えば、コア4に巻かれた1枚のフィルムが数100μC/m2程度に帯電しているような、実際のフィルム巻取時には起こりがたい状態である)。従って、ギャップ間距離dg=1〜5mmにおいて、ギャップ間電界強度が、3kV/mm未満になればギャップ間での放電を充分抑制しうる。このうち、最も電界強度が大きくなるのはdg=1mmであり、dg=1mmにおいて、|Vr-Vp|/(dg+n・dff+dpp)<3kV/mmを満たせばよい。ここで、n・dの値はフィルム積層厚みであり、巻取中に変化するが、押圧ロールゴム厚dpと押圧ロール被覆ゴムの比誘電率εpの値は巻取中に変化しないので、d(mm)とεとが判っている場合には、巻厚によらずVr(kV)とVp(kV)とが、 |Vr-Vp|< 3×(1+dpp)を満たすようにすればよい。 一方、フィルム積層厚みn・df(mm)とフィルムの比誘電率εfとが既知の場合は、|Vr-Vp|< 3×(1+n・dff)を満たすようにすればよい。|Vr-Vp|の値がこの範囲をはずれると、フィルムの積層厚みによっては、シートロール体と押圧ロールとの間で放電が生じることがあり、好ましくない。
また、|Vr-Vp|<3を満たすようにすれば、フィルム積層厚みやフィルム比誘電率、押圧ロールゴム厚や押圧ロール被覆ゴムの比誘電率の値によらずギャップ間放電を抑制しうる。|Vr-Vp|の値がこの範囲をはずれると、フィルムの積層厚みやフィルムの比誘電率、押圧ロールのゴム厚や押圧ロールの被覆ゴムの比誘電率によっては、シートロール体と押圧ロールとの間で放電が生じることがあり、好ましくない。
ここで、フィルムロール体の後加工時や、巻取後の押圧ロールへの作業者への接触時の放電防止や、巻取中での他の部材への放電などを防止するため、フィルムロール体の電位Vr(kV)および、押圧ロールの電位Vp(kV)が、|Vp|<3、かつ、|Vr|<3を満たすよう、フィルムロール体および押圧ロールを除電することが特に好ましい。このような除電は、図1に示すように、放電電極61と、出力可変な直流電源62とを有する第1の除電手段6によってフィルムロール体3を除電し、放電電極71と、交流電源72とを有する第2の除電手段7によって、押圧ロール2を除電することにより実現できる。
ここで、第1の除電手段は主としてフィルムロール体にイオンを照射する除電手段であり、第2の除電手段は主として押圧ロール体にイオンを照射する、第1の除電手段とは別の除電手段である。本実施形態では、第1の除電手段である、主としてフィルムロール体にイオンを照射する除電手段として、フィルムロール体に対するイオンの有効照射角度が押圧ロールに対するイオンの有効照射角度より大きい除電手段を用いる。ここで、第1および第2の除電手段によるフィルムロール体および押圧ロールに対するイオンの有効照射角度を図4を用いて説明する。第1の除電手段によるフィルムロール体に対するイオンの有効照射角度A1とは、図4に示すように、除電手段であるコロナ放電式除電器の、放電電極の先端部から、フィルムロール体にひいた2つの接線がつくる小さい方の角のうち、イオン照射領域C1に含まれる部分の角度のことである。ただし、押圧ロールの陰になる部分(すなわち、イオンが届かない部分)については、放電電極の先端部から、フィルムロール体にひいた2つの接線がつくる小さい方の角から、この部分に含まれる、放電電極の先端部から押圧ロールにひいた2つの接線がつくる小さい方の角の部分を差し引いてのち、角度を求めればよい。第1の除電手段による押圧ロールに対するイオンの有効照射角度B1についても同様に、放電電極の先端部から、押圧ロールにひいた2つの接線がつくる小さい方の角のうち、イオン照射領域C1に含まれる部分の角度から、この部分に含まれる、放電電極の先端部からフィルムロール体にひいた2つの接線がつくる小さい方の角の部分(すなわち、A1の部分)を差し引いたものとして求められる。このようにして、フィルムロール体に対する有効照射角度A1と押圧ロールに対するイオンの有効照射角度B1とを比べることができる。第2の除電手段に関しても、同様にフィルムロール体に対するイオンの有効照射角度A2と、押圧ロールに対するイオンの有効照射角度B2とを求められる。本実施形態では、第2の除電手段による押圧ロールに対するイオンの有効照射角度B2が第2の除電手段によるフィルムロール体に対するイオンの有効照射角度A2より大きい除電手段を、主として押圧ロールにイオンを照射する除電手段として用いる。なお、コロナ放電式でなく、軟X線式除電器を、押圧ロールの除電に用いる場合は、軟X線照射面の中心を、放電電極の先端部にかえて角度を求めることが可能である。また、市販の除電装置を使用する場合で、その仕様に、イオン照射角やイオン照射範囲、除電範囲等の記載がある場合、その範囲をイオン照射領域とすることができる。また、実際のイオンの照射範囲を、放電器の性能測定装置(例えば、特許文献5、参照。)等により測定することによってもとめてもよい。また、除電装置が針電極を有するコロナ放電式除電器であって、イオン照射領域について仕様に記載がなく、測定困難な場合などは、簡易的に、針の長手方向から±60°の範囲をイオン照射領域とすることもできる。この角度は、針対平板電極の系において知られている照射イオンの分布関数として知られているからである(例えば、非特許文献2、参照。)。
ここで、重要なのは、フィルムロール体電位および押圧ロール電位の測定方法である。一般的に電位計の視野は広く、対象物と電位計測定子との距離に対して、3〜5倍程度の直径を持つ円内の領域の電位の平均的な値を示す。すなわち、フィルムロール体の電位を測定する際に、押圧ロールの近傍で測定すると、押圧ロールの電位の影響をうける。通常、押圧ロールの電位はフィルムロール体の電位と逆極性であるので、押圧ロールの影響がない場合よりも小さな測定値が得られることが多い(逆の場合も同じ)。従って、フィルムロール体の電位測定機構8の測定子81は、フィルムロール体の中心軸に対して、フィルムロール体と押圧ロールとの接線と反対側の位置において電位を測定するのが好ましく、押圧ロールの電位測定機構9の測定子91は、押圧ロールの中心軸に対して、押圧ロールとシートロール体との接線と反対側の位置において電位を測定するのが好ましい。本実施形態のフィルムロール体製造装置における好ましい電位の測定位置を図5に示す。具体的には、図5に示すように、電位測定機構8である電位計の測定子81の位置を含み、フィルムロール体の中心軸に垂直な面内において、測定子の位置とフィルムロール体の中心軸位置とを結ぶ線分と、フィルムロール体の中心軸位置と接点位置とを結ぶ線分とのつくる角D1が90°より大きくなる範囲に測定子をおいて電位を測定するのが好ましい。より好ましくは135°以上である。押圧ロールの電位を測定する際にも同様であり、図5に示すように、電位測定機構9である電位計の測定子91の位置を含み、押圧ロールの中心軸に垂直な面内において、測定子の位置と押圧ロールの中心軸位置とを結ぶ線分と、押圧ロールの中心軸位置と接点位置とを結ぶ線分とのつくる角D2が90°より大きくなる範囲に測定子をおいて電位を測定するのが好ましい。より好ましくは135°以上である。
また、巻取中のフィルムロール体および押圧ロールとの接触のない範囲で、測定子81をフィルムロール体の表面に近づけて配置するのが好ましい。距離は使用する電位計の推奨位置とするのがよいが、概ね10〜100mm程度が好ましい。
このように、フィルムロール体の電位Vr (kV)と押圧ロールの電位Vp(kV)との電位差が上記式|Vr-Vp|< 3×(1+dpp) または、|Vr-Vp|< 3×(1+n・dff)または、|Vr-Vp|<3のいずれかを満たすように除電を行えばフィルムロール体と押圧ロールとの間の放電を抑制できる。
電位を下げるためには、空中を搬送されるフィルムシートのように、通常、除電器を使用する対象物として推奨されている物の場合、除電を強くする、すなわち、除電器において生成されるイオン量を多くすることが有効である。押圧ロールに対してはこの方法で特に問題がない。これは、押圧ロールにおけるゴム層の厚みが薄くとも3mm程度はあって、静電容量が0.001〜0.01μFのオーダー、すなわち、通常除電器の使用が想定される位置における対象物の静電容量での静電容量のオーダーと1ないし2桁しか違わないからである。さらに、押圧ロールの表面はフィルムロール体を巻き上げる最中に同じ面が繰り返し除電される状態である。そのため、押圧ロールにおいては、除電器において生成されるイオン量を多くすれば、電位を下げることは困難ではない。一方、フィルムロール体の場合、除電を強くしようとすると、前述のように、通常の除電器のイオン照射能力(幅1mあたり高々数10μA程度)の10000〜100000倍もの除電能力が必要となるが、実用的な除電器においてフィルムロール体巻芯部分の電位上昇を抑制することはほとんどできない。そればかりか、除電が強すぎる場合には、図2に示した、一旦ピークに達した後のフィルムロール体電位の低下の傾きが急激になる。この部分のフィルムはフィルム1枚の帯電に対して過剰に除電されている状態であって、元の(摩擦帯電による)帯電の極性と逆極性に帯電している状態である。このような帯電があると、巻き取られたフィルムを巻ほぐして使用する際、巻出したフィルムと巻出されたフィルムロール体との間の電位差が大きくなり、電界が強くなって剥離放電を引き起こすことが多い。すなわち、巻取中に放電を抑制できても、フィルムを巻出す際に放電がおこり、フィルムに帯電斑を発生させるので好ましくない。
特に、対象物の電位に従って照射イオン量を変化させるタイプの除電器として一般的な、対象物の電位に依存して除電電極への正負電圧印加時間の比率を変化させる(対象物電位が正の場合、負電圧印加時間を正電圧印加時間より長くする)除電器においては、フィルムロール体巻芯部分の電位上昇を抑制できないばかりか、さらにフィルムが巻太ってから後に、対象物電位をゼロにしようと制御がかかるため、電位はゼロ付近で正負両極性に振れるようになる。フィルムロール体において電位がゼロ付近で正負両極性に振れるのは、巻き取られたフィルムが正負に強く帯電している状態を意味し、好ましくない。
従って、フィルムロール体に対して除電を行う場合には、ロール電位の絶対値を小さくするよりむしろ、ロール電位の変動が小さくなるように除電を行うのが好ましい。
このような除電を行うには、ロール電位の時間変化の値から、ロール電位が正に変化している時(負電位が低下している場合および、正電位が上昇している場合)に、除電器により生成される負イオンの量を増加させ、ロール電位が負に変化している時(負電位が上昇している場合および、正電位が低下している場合)に、除電器により生成される正イオンの量を増加させるように、制御機構10により制御すればよい。
電位の制御にあたっては、正負電圧印加時間の比率を変化させるよりも直接的に印加電圧を変化させる方が好ましい。これは、正負電圧印加時間の比率を変化させるタイプの除電器においては、電位がほぼゼロの場合でも、正負両極性のイオンを(50:50の比率で)照射しているため、容易に電位の変動がおこるためである。従って、ロール電位の変動がほとんどない場合には、電圧を印加せず、ロール電位が正に変化している時に、印加電圧を負に変化させ、ロール電位が負に変化している時に、印加電圧を正に変化させる除電を行うのが好ましい。
このような機能を有する除電器は、除電電極(一般的な針電極列とアース電極とを有する電極)の他に、電位計、および簡単な微分機能と変倍機能をもつ反転増幅器で構成しうる。微分機能、変倍機能は反転増幅器の機能として備えてもよく、個々の機器を順に接続して構成してもかまわない。
一方、押圧ロールについては前述したように除電を強くしても問題ないので、第2の除電手段としては、図1に示すように、商用周波数の電圧をトランスで実効値4〜10kV程度まで昇圧して針電極列に印加する市販の交流除電器を好適に用いられる。また、フィルムロール体電位を前述の除電により一定電位に制御する場合には、押圧ロールもほぼ同じ電位になるように除電器への印加電圧等を制御すればよい。この場合、交流電圧に直流電圧のオフセットをのせてもよいし、第1の除電手段同様に直流の出力可変式電源を用いてもよい。また、正負電圧の印加時間の比率を変化させるタイプの除電器を使用してもよい。
なお、概ね、ゴム厚>フィルム積層厚みとなる、フィルムロール体巻芯から数100層までの部分においては、図2に示すようにフィルムロール体の電位の絶対値よりも押圧ロールの電位の絶対値の方が大きくなり、ギャップ間電界強度にあたえる影響が支配的であることが多い(厳密には、被覆ゴムおよび、フィルムの比誘電率を考慮し、ゴム厚/ゴム比誘電率とフィルム積層厚/フィルム比誘電率とを比較することが好ましいが、通常、ゴムの比誘電率は2〜10程度、フィルムの比誘電率は3付近であるため、簡便には、ゴム厚とフィルム積層厚みの関係でとらえて差し支えない)。従って、特にフィルムロール体の巻芯部分においてゴムロールを除電し、電位を下げることが重要である。
ここで、押圧ロールの被覆ゴムを体積抵抗率1010Ω・cm未満の導電性ゴムとしたり、金属ロールとすれば、フィルムとの摩擦による押圧ロールの帯電電荷を速やかに逃がし、電位を低くできるため、フィルムロール体の電位Vrのみに着目して制御を行えばよいことになる。しかし、これは以下の理由により好ましくない。
金属ロールや導電性ゴムロールを使用して押圧ロール電位Vpをゼロとした場合のギャップ間の電界強度Eg(kV/mm)はEg=|Vr|/(d+n・dff)である。これは、金属ロールや導電性ゴムロール等を使用せず、押圧ロール電位Vpが非ゼロである場合のギャップ間の電界強度Eg=|Vr-Vp|/(d+n・dff+dpp)の式に対して、分子も小さい(VrとVpとは一般に逆極性であることから)が、分母も小さく、必ずしも小さくなるとはいえない。
一方、絶縁ゴムロールを除電して押圧ロール電位Vpをゼロとした場合のギャップ間電界強度Eg(kV/mm)はEg=|Vr|/(d+n・dff+dpp)である。これは、押圧ロール電位Vpが非ゼロである場合のギャップ間の電界強度Eg=|Vr-Vp|/(d+n・dff+dpp)の式の値に対して、分母が同じで、分子だけを小さくできる(VrとVpとは一般に逆極性であることから)のである。すなわち、体積抵抗率が1010Ω・cm以上となる絶縁ゴムを用いれば、ゴムの静電容量分だけギャップ間電界を緩和できるのである。従って、絶縁ゴムロールを使用し、除電すれば、フィルムロール体において許容される電位の絶対値を大きくすることができるのである。このようなゴムとしては、特に導電性付与のためのカーボンや酸化チタン等の粒子を添加せずに製造された、ニトリルゴムや、フッ素ゴム、エチレンプピレンゴム、クロロプレンゴム、シリコンゴム等があげられる。一方、導電性ゴムロールの場合、ゴムロール自身の電位は低いが、ギャップ間の電界を緩和する働きがなくなり、フィルムロール体において許容される電位の絶対値が小さくなり、制御が困難となるのである。
なお、かかる押圧ロールの被覆ゴムの体積抵抗率は、シート状に形成したゴム自体の体積抵抗率を、JIS規格C6481(1994)に記載の方法に添って測定するか、ゴム被覆押圧ロールのままで以下の方法で測定する。金属薄膜(例えばアルミニウム蒸着層付きフィルムのアルミニウム層)をロールの表面に貼りつけ、ロールの芯金と金属薄膜との電圧を印加して電流を測定する。ロールの表面に貼りつけた金属薄膜の面積をS、芯金の半径をr1、ロールの半径をr2、印加電圧をV、電流をIとすると、体積抵抗率ρvは、ρv=(V/I)×{S(r1+r2)}/{2r2(r2-r1)}で求められる。なお、本実施形態においては、印加電圧Vを100Vとする。
但し、ゴムロールを除電し、低電位に抑える(または、フィルムロール体との電位差を所定の範囲に抑える)と、ゴムロールとフィルムとの摩擦帯電が抑制されにくくなる(導電性ゴム等を使用しゴムロール電位を低電位に抑えた場合も同様である)。つまり、ゴムロールを除電しない場合に比べて、フィルムロール体の電位上昇速度が速くなるのである。従って、ゴムロールを除電する場合、フィルムロール体に対する除電をゴムロールを除電しない場合のままとするのではなく、ゴムロール−フィルムロール体間の電位差が上記所望の範囲となるように、フィルムロール体の除電を制御することが重要である。
本発明は、フィルムロール製造装置に限らず、紙や布帛等のシートロール体の製造装置として使用することができる。また、同様の方法により、押圧を与えながら積層物を製造する場合にも応用することができるが、その応用範囲が、これらに限られるものではない。
本実施形態のフィルムロール体製造装置の一例をあらわした模式図である。 除電を行わない場合のフィルムロール体および押圧ロールの電位推移をあらわした説明図である。 除電を行った場合と行わなかった場合のフィルムロール体の電位推移をあらわした説明図である。 本実施形態のフィルムロール体製造装置における第1および第2の除電手段によるシートロール体および押圧ロールに対するイオンの有効照射角度を示した説明図である。 本実施形態のフィルムロール体製造装置における好ましい電位の測定位置を示した説明図である。 従来技術におけるフィルムロール体の製造装置の一例をあらわした模式図である。 従来技術におけるフィルムロール体の製造装置の一例をあらわした模式図である。 従来技術におけるフィルムロール体の製造装置に用いられる押圧ロールの構造を示した概略説明図である。 従来技術におけるフィルムロール体の製造装置の一例をあらわした模式図である。 除電を行わない場合のシートロール体の電位推移をあらわした説明図である。 除電を行った場合と行わなかった場合のシートロール体の電位推移をあらわした説明図である。
符号の説明
1 フィルム
2 押圧ロール
3 フィルムロール体
4 巻取コア
5 搬送ロール
6 第1の除電手段
7 第2の除電手段
8 電位測定機構
9 電位測定機構
10 制御機構
21 導電性の芯金
22 ゴム被覆
41 導電性巻取コア
61 放電電極
62 出力可変な直流電源
71 放電電極
72 交流電源
81 測定子
91 測定子
102 搬送ロール
103 押圧ロール
104 シートロール体
105 静電気除去装置
106 高電圧電源
107 ブロア
108 支持手段
109 軸
110 モータ
111 巻取制御手段
112 巻取量演算手段
113 除電能力演算手段
114 除電能力可変手段
202 押圧ロール
203 シートロール体
204 巻取コア
206 直流電源
221 被覆層
222 導電性ゴム
223 導電性軸
224 導線
241 保護層
242 絶縁性樹脂層
243 導電性内層
301 押圧ロール
302 ロール本体
303 NBRゴム層
402 巻取コア
403 押圧ロール
404 シートロール体
405 電位計
406 電位計
407 除電器
408 除電器
A1 第1の除電手段によるフィルムロール体に対するイオンの有効照射角度
A2 第2の除電手段によるフィルムロール体に対するイオンの有効照射角度
B1 第1の除電手段による押圧ロールに対するイオンの有効照射角度
B2 第2の除電手段による押圧ロールに対するイオンの有効照射角度
C1 第1の除電手段によるイオン照射領域
C2 第2の除電手段によるイオン照射領域
D1 電位計測定子の位置とフィルムロール体の中心軸位置とを結ぶ線分と、フィルムロール体の中心軸位置と接点位置とを結ぶ線分とのつくる角
D2 電位計測定子の位置と押圧ロールの中心軸位置とを結ぶ線分と、押圧ロールの中心軸位置と接点位置とを結ぶ線分とのつくる角

Claims (9)

  1. 連続的に供給されるシートをシートロール体に巻き取る装置であって、前記シートロール体を巻き取る巻取コアと、該巻取コアに巻き取られつつあるシートロール体に押圧される押圧ロールと、前記巻取コアに巻き取られた前記シートロール体に対する第1の除電手段と、前記押圧ロールに対する第2の除電手段とを有することを特徴とするシートロール体の製造装置。
  2. 前記第1の除電手段は、放電電極と該放電電極に接続された出力電圧可変な直流電源とを有するコロナ放電式除電器であって、前記シートロール体の電位を測定する電位測定機構と、該電位測定機構により測定された前記シートロール体の電位により前記直流電源の出力電圧を制御する制御機構とを有することを特徴とする請求項1に記載のシートロール体の製造装置。
  3. 前記押圧ロールの表面は体積抵抗率1010Ω・cm以上のゴムで被覆されていることを特徴とする請求項1または2に記載のシートロール体の製造装置。
  4. 連続的に供給されるシートをシートロール体に巻き取る方法であって、前記シートロール体を押圧ロールで押圧しながら巻き取るに際し、前記押圧ロールの電位Vp (kV)と前記シートロール体の電位Vr(kV)との関係が、|Vr-Vp|<3となるよう前記シートロール体と前記押圧ロールとのそれぞれに対して電荷を付与することを特徴とするシートロール体の製造方法。
  5. 前記押圧ロールの電位Vp(kV)および前記シートロール体の電位Vr(kV)が、|Vp|<3、かつ、|Vr|<3を満たすことを特徴とする請求項4に記載のシートロール体の製造方法。
  6. 前記押圧ロールとして、該押圧ロールの表面は体積抵抗率1010Ω・cm以上のゴムで被覆されたものを用いることを特徴とする請求項4または5に記載のシートロール体の製造方法。
  7. 前記押圧ロールの電位Vp(kV)と前記シートロール体の電位Vr(kV)との関係が、|Vr-Vp|<3×(1+dpp)(ただし、dp(mm)は押圧ロールのゴム厚み、εpは押圧ロールの被覆ゴムの比誘電率)となるよう電荷を付与することを特徴とする請求項6に記載のシートロール体の製造方法。
  8. 前記シートロール体に対する電荷の付与の方法として、放電電極と該放電電極に接続された出力電圧可変な直流電源とを有するコロナ放電器を用い、前記シートロール体の電位を測定し、測定値に基づいて前記直流電源の出力電圧を制御することを特徴とする請求項4〜7のいずれかに記載のシートロール体の製造方法。
  9. 前記シートロール体の電位の時間変化の極性に基づいて、前記直流電源の出力電圧を制御することを特徴とする請求項8に記載のシートロール体の製造方法。
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