JP2008230605A - 衝撃吸収構造 - Google Patents

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Kazuya Tanaka
和也 田中
Koji Tsuboi
光司 坪井
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Abstract

【課題】歩行者がボンネットに衝突した際にこの歩行者に加えられる衝撃を低減化した衝撃吸収構造を提供することを課題とする。
【解決手段】自動車のボンネット16の直下にエアークリーナ14を配置する。このエアークリーナ14のアッパーケース20の上壁部20Uは、脆弱な部材(押圧されると破損又は変形し易い部材)で構成されている。これにより、人間(主として歩行者)がボンネット上に落下して衝突した際、ボンネット16が変形して上壁部20Uが容易に破損又は変形するので、衝撃のエネルギーが吸収され、歩行者に大きな衝撃が加えられることを回避できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、歩行者がボンネットに衝突した際に歩行者に加えられる衝撃を低減化する衝撃吸収構造に関する。
走行中の自動車と接触した歩行者は、主にバンパに衝突し、ボンネットの上方へ跳ね上げられる。近年、歩行者保護を考慮した自動車構造が益々注目されており、上記のように跳ね上げられてボンネットへ落下してきた歩行者が受ける衝撃が和らぐように、ボンネットで衝撃を吸収させる構造についての幾つかの提案がなされている。
例えば、自動車のボンネットとエンジンルーム内の構成部品との間に合成樹脂製の格子型のリブを立て、ボンネットへ落下してきた歩行者によってリブが変形や倒壊することにより衝撃が吸収され、この歩行者へ大きな衝撃が加えられることを防止している例が提案されている(特許文献1参照)。
特開2000−203378公報(第4−6頁、第1図、第2図)
しかし、特許文献1では、図31に示すように、ボンネットへ落下してきた歩行者はエンジンルーム312内の構成部品314の上面側に直接に当たることがないので、この歩行者に加えられる衝撃を小さくすることができるが、エンジンルーム内への構成部品の搭載スペースの制約上、構成部品314の上にリブ316を設置できない場合があり、この場合では衝撃を吸収することが困難である。
本発明は、上記事実を考慮して、歩行者がボンネットに衝突した際にこの歩行者に加えられる衝撃を低減化した衝撃吸収構造を提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、自動車のボンネット直下に配置された構成部品を取付ける取付手段は、前記ボンネットを介して前記構成部品に押圧力が及ぼされると前記構成部品が下降移動するように取付けたことを特徴とする。
これにより、歩行者がボンネットに衝突した際、ボンネットが変形して構成部品に当接すると構成部品が下降移動し、ボンネットの変形、破損によるエネルギー吸収が妨げられることがない。
請求項2に記載の発明は、前記取付手段が、前記構成部品を保持する変形可能なステーを備えたことを特徴とする。
ここで、ステーとは、荷重の一部又は全部を分担して支える強度部材である。
請求項2に記載の発明により、取付手段の構成を簡易にすることができる。ステーは、例えばブラケットである。
請求項3に記載の発明は、前記取付手段が、前記構成部品を保持するステーと、前記ステーに上下方向に沿って形成された長孔と、前記長孔へ挿通されて前記ステーを車体に固定する固定部材と、を備えたことを特徴とする。
これにより、構成部品に上方から押圧力が及ぼされるとステーが下方へスライド移動する。従って、請求項2に記載の発明と同様、取付手段の構成を簡易にすることができる。
固定部材としては、リベット、ボルト、ネジ等の汎用の部材でよい。
請求項4に記載の発明は、前記取付手段として、前記構成部品を保持するステーと、前記ステーを支えるストッパ部を有するグロメットと、を設け、前記ステーには、前記ストッパ部で係止される被係止部が形成され、前記構成部品に上方から押圧力が及ぼされると、前記ストッパ部から前記被係止部が外れて前記ステーが下方へ移動することを特徴とする。
ここで、グロメットとは、弾性を有する防振部材である。
請求項4に記載の発明により、請求項2や請求項3に記載の発明と同様、取付手段の構成を簡易にすることができる。
請求項5に記載の発明は、前記取付手段として、前記構成部品を保持するステーと、前記ステーを支えるグロメットと、前記グロメットを支持する弾性部材と、を設けたことを特徴とする。
これにより、取付手段の構成を簡易にすることができると共に、押圧力の大きさに応じてステーの下方への移動量、すなわち構成部品の下方への移動量を大きくすることができる。
請求項6に記載の発明は、前記構成部品がエアクリーナであることを特徴とする。
これにより、従来と同様のエアクリーナを上記の取付手段で取付けることが可能になる。
なお、自動車のボンネット直下に配置された構成部品の一部に脆弱部を設け、前記ボンネットを介して前記構成部品に押圧力が及ぼされると、前記脆弱部が変形又は破損して前記構成部品の少なくとも上部が下方へ移動してもよい。
これにより、構成部品をボンネット直下に設けても、歩行者がボンネット上に落下して衝突した際、ボンネットが変形して構成部品に当接して脆弱部が変形又は移動するので、衝撃のエネルギーが吸収され、歩行者に大きな衝撃が加えられることを回避できる。また、ボンネットの変形、破損によるエネルギー吸収が妨げられることがない。
ところで、ボンネットの下側に位置するエンジンルームには、エンジンをはじめ様々な機器部品が配置されており、エアクリーナは、その空所を利用して配置されることが多く、また、エレメントの交換の必要性からエンジンルームにおける最上部に取付けられることが多い。
そこで、前記構成部品がエアクリーナであって、前記エアクリーナのケース上部が前記脆弱部で構成されてもよい。
これにより、ボンネットが変形してケース上部に当接しても、ケース上部の脆弱部が変形又は移動し、ボンネットの変形、破損によるエネルギー吸収が妨げられることがない。
また、前記構成部品がエアクリーナであって、前記エアクリーナのケース上部を支え所定の荷重が作用すると破断する薄肉部を前記脆弱部として設けてもよい。
これにより、薄肉部を破断させるのに必要な力の大きさを任意の大きさに設定することが可能になり、想定される衝撃を緩和し易い。
また、前記脆弱部は、前記ケース内に設けられたエアエレメントの上流側の壁面に設けられていてもよい。
これにより、脆弱部がダスティサイドに設けられているので、脆弱部が変形、破損して脆弱部から空気が入ってきてもエアエレメントで濾過される。従って、脆弱部が破損してもエアエレメントで濾過されていない空気がエンジンに入ることが防止される。
本発明は上記構成としたので、歩行者がボンネットに衝突した際に歩行者に加えられる衝撃を低減化した衝撃吸収構造を実現できる。
以下、実施形態を挙げ、発明の実施の形態について説明する。以下の実施形態では、全て、エアクリーナが自動車のボンネット直下に配置された衝撃吸収構造の例である。また、各実施形態では、その前に説明した実施形態の構成要素と同様の構成要素には同じ符号を付してその説明を省略する。また、基本的に、第1形態〜第3形態は参考例で、第4形態以下で本発明の実施形態を説明している。
[第1形態]
まず、第1形態について説明する。図1、図2に示すように、第1形態では、自動車10のエンジンルーム12内にエアクリーナ14が設けられており、このエアクリーナ14は、ボンネット16の直下に設けられている。
エアクリーナ14は、アッパーケース18と、ロアケース48と、アッパーケース18とロアケース48とに挟持されるエアエレメント28と、により構成される。
エアクリーナ14のアッパーケース18は、アッパーケース上部20がゴム弾性を有する樹脂(EPDM等)で構成され、アッパーケース下部22が、一般的なエアクリーナで用いられているPP、ナイロン等の樹脂で構成されている。
アッパーケース18は、弾性を有する樹脂(EPDM等)よりなるアッパーケース上部20と一般的なエアクリーナで用いられるPP、ナイロン等の樹脂で構成されるアッパーケース下部22とにより形成されている。図示しないインレットパイプからエアクリーナ14のロアケース48内に吸入された空気はエアエレメント28を通過し、アッパーケース18に形成されたアウトレットパイプ30を通って図示しないエンジンへ流れる。
アッパーケース18を製作するには、2色成形等によりアッパーケース上部20とアッパーケース下部22とを一体的に製作してもよいし、別々に製作してインサート成形してもよい。或いは、バイブレーション溶着又は熱溶着等で溶着して製作してもよい。
アッパーケース上部20が変形する際の形状や変形量は、特に限定されない。また、アッパーケース上部20を構成する上壁部20Uと側壁部20Sとで材質が異なってもよい。
本実施形態では、跳ね上げられた歩行者がボンネット16の上に落下した際、ボンネット16が変形してアッパーケース上部20に当接(接触)しても、アッパーケース上部20が変形し易いので、ボンネット16の変形が妨げられることがない。
以上説明したように、本実施形態によれば、エアエレメント28の接触部分等、機能上硬度が必要な部分には一般的なエアクリーナで用いられているPP、ナイロン等の樹脂で形成することができ、必要な部位の剛性を確保できると共に、歩行者がボンネット16に衝突した際に歩行者に加えられる衝撃を低減化でき、しかも、エンジンルーム12内の空間を有効利用することができる。
なお、アッパーケース上部20が、成形後、所定の形状を維持できる程度の硬度を有すると共に、ボンネット16が変形してアッパーケース上部20に当接した際、ボンネット16の変形を大きく妨げないことを条件として、アッパーケース上部20の内側にリブ(図示せず)を設けてもよい。リブは、単純に平板形状の部材を並べたものであってもよいし、この平板形状の部材を格子状に組んだものであってもよい。これにより、エアクリーナ14のケース内の内圧が変化した際のアッパーケース上部20の外形形状の変化を小さくすることができる。
[第2形態]
次に、第2形態について説明する。図3に示すように、第2形態では、第1形態に比べ、エアクリーナのケース上部40の形状が異なる。
ケース上部40は、筒蓋状の上壁部40Uと、上壁部40Uの外径よりも内径が若干大きい側壁部40Sと、上壁部40Uと側壁部40Sとを結合して封止しているリング状の薄肉部40Tと、で構成される。薄肉部40Tの厚みは、成形後、所定の形状を維持でき、かつ、ボンネット16が変形してケース上部40の上壁部40Uに当接して荷重が加えられた際、ボンネット16の変形を大きく妨げずに破断する程度の厚みである。
側壁部40Sの内側には、上壁部40Uが入り込むのに障害となる部位にリブ等を設けない。上壁部40U及び側壁部40Sの材質は樹脂(例えば、ガラス入り、又は、タルク入りのPP)である。
本実施形態では、跳ね上げられた歩行者がボンネット16の上に落下した際、ボンネット16が変形してケース上部40に当接しても、薄肉部40Tが破断して上壁部40Uが側壁部40Sの中に入り込み、ケース上部40が距離H1だけ下方へ移動する。
これにより、衝撃のエネルギーが破断するために吸収されると共に、ケース上部40によってボンネット16の変形が妨げられることがないので、歩行者に加えられる衝撃が和らぐ。
なお、音漏れ対策として、薄肉部40Tの周囲(全周囲或いは部分的周囲)を、厚みが同程度の弾性の樹脂でコーティングしてもよい。
[第3形態]
次に、第3形態について説明する。図4に示すように、第3形態では、第2形態に比べ、薄肉部がエアクリーナ44のロアケース48上部に設けられている。
エアクリーナ44のロアケース48は、エアエレメント28が取付けられたロアケース上部50と、ロアケース上部50の内径よりも外径が若干小さいロアケース下部52と、ロアケース上部50とロアケース下部52とを結合して封止しているリング状の薄肉部54と、で構成される。薄肉部54の厚みは、成形後、所定の形状を維持でき、かつ、ボンネット(図示せず)が変形してロアケース上部50の上壁部(図示せず)に当接して荷重が加えられた際、ボンネットの変形を大きく妨げずに破断する程度の厚みである。
第2形態と同様、ロアケース下部52の外側には、ロアケース上部50の中に入り込むのに障害となるようなリブ等を設けない。
また、ロアケース下部52に設けられた車両取付用のブラケット56が、車体側の取付部58に固定されており、ロアケース下部52に力が加えられてもロアケース下部52が移動しないようになっている。
外部から取入れられ、ロアケース上部50に接続された導入管(インレット)60からエアクリーナ44内に入ってきた空気は、エアエレメント28を通過して上方へ案内される。
本実施形態では、薄肉部54が破断することにより第2形態と同様の効果を奏する。また、薄肉部54がダスティサイドに設けられているので、薄肉部54が破損しても、破損ヶ所から入ってきた空気はエアエレメント28で濾過される。従って、薄肉部54が破損してもエアエレメント28で濾過されていない空気がエンジンに入ることが防止される。
[第4形態]
次に、第4形態について説明する。図5に示すように、第4形態では、エアクリーナ64の車両取付用のブラケット66は、エアクリーナ側に取付けられる弾性部材68と、車両取付部側に取付けられる剛性部材70とで構成される。弾性部材68はゴムと同様の弾性を有する樹脂(EPDM等)で構成され、剛性部材70はPP、ナイロン等の樹脂で構成されている。図6に示すように、弾性部材68は、断面が山形状の部材であり、成形後に所定の形状を維持してエアクリーナ64を保持できる程度の硬度、寸法にされている。また、エアクリーナ64の下方には、エアクリーナ64が下降移動できるように充分なスペースが形成されている。
両者(弾性部材68及び剛性部材70)は2色成形等により一体的に製作されてもよいし、別々に製作してインサート成形してもよい。或いは、バイブレーション溶着又は熱溶着等で溶着して製作してもよい。また、両者を接着剤で接着してもよい。
本実施形態では、跳ね上げられた歩行者がボンネット16の上に落下した際、ボンネットが変形してエアクリーナ64に上方から当接しても、ブラケット66の弾性部材68が変形して断面山形状の部分が延びるか又は略L字状に折れ曲がり、エアクリーナ64のケース67が下方へ移動する(例えば、距離H2だけ下方へ移動する)。従って、エアクリーナ64によってボンネット16の変形が妨げられることがなく、歩行者に加えられる衝撃が和らぐ。
なお、弾性部材68は、成形後に所定の形状を維持してエアクリーナ64を保持できることを条件として、図7に示すように、表面に補強用のリブ72を形成してもよく、また、平板状であってもよい。
[第5形態]
次に、第5形態について説明する。図8、図9に示すように、第5形態では、エアクリーナ64の車両取付用のブラケット76は、エアクリーナ側に取付けられる変形容易な部材78と、車両取付部側に取付けられる剛性部材80と、で構成され、両者はリベット82で結合されている。変形容易な部材78は、塑性変形し易くした薄肉の金属片、バネ特性を有する金属からなる金属片、又は、塑性変形し易い材質の金属(例えばアルミニウム)からなる金属片、で構成される。
ブラケット76をエアクリーナ64に組付ける形態は特に限定しないが、例えばリベット84で組付ける。ブラケット76は、組付け後に所定の形状を維持してエアクリーナ64を保持できる程度の寸法にされている。
なお、図10に示すように、部材78に代えて、断面(側面)を山形状にした部材88を有するブラケット86を用いてもよい。これにより、ボンネットが16変形してエアクリーナ64のケース67に上方から当接したとき、部材88が延び易いので、エアクリーナ64を容易に下方へ移動させることができる。
本実施形態では、第4形態と同様の効果を奏することができる。
[第6形態]
次に、第6形態について説明する。図11に示すように、第6形態では、エアクリーナの車両取付用のブラケット96は、第5形態に比べ、リベット84の軸の幅よりも少し広いガイド用の溝90を上下方向に形成している。ブラケット96の材質は金属であっても樹脂であってもよい。
本実施形態では、跳ね上げられた歩行者がボンネットの上に落下した際、ボンネットが変形してエアクリーナに上方から当接しても、リベット84とエアクリーナとが溝90に沿って下方へ移動する。従って、エアクリーナによってボンネットの変形が妨げられることがなく、歩行者に加えられる衝撃が和らぐ。
なお、リベット84に代えてボルトやネジを用いてもよい。
[第7形態]
次に、第7形態について説明する。第7形態では、エアクリーナの車両取付用のブラケットの補強リブを一部又は全部除去し、エアクリーナに下方へ移動する力が加えられたときにブラケットが破断するようにしている。
例えば、図12に示すように、エアクリーナの車両取付用のブラケット106には、ブラケット106を補強する補強リブ102に切欠100を形成してリブの一部を除去しており、更に、中央部にノッチ部108を形成している。なお、ノッチ部108から先(すなわち車両取付部側)には、防振ゴム118(図13参照)によって支えられるように防振ゴム取付用孔110を形成しておく。
これにより、ボンネットが変形してエアクリーナに上方から当接しても、ノッチ部108に大きな応力が生じてブラケット106が破断し、エアクリーナが下方へ移動するため、ボンネットの変形が妨げられることがない。
また、エアクリーナが下方へ移動する力を受けた際にブラケットが破断し易いのであれば、ノッチ部を形成していないブラケットであってもよい。
更に、図13、図14に示すように、ブラケット106(図12参照)に比べて補強リブを完全に除去したブラケット120としてもよい。
[第8形態]
次に、第8形態について説明する。図15に示すように、第8形態では、エアクリーナ64を保持するブラケット136は、エアクリーナ側に設けられる第1ブラケット部132と、自動車の車両取付部を構成する防振ゴム134に嵌め込まれた第2ブラケット部135と、第1ブラケット部132と第2ブラケット部135とを接続して第1ブラケット部132を支える薄肉部138と、で構成される。
第2ブラケット部135は、防振ゴム134の外周側に形成されたリング状の溝139に嵌まり込んで係止される嵌入部142と、嵌入部142に連続し、上方へすり鉢状に広がる第2側部144と、で構成される。第1ブラケット部132は、エアクリーナ側に取付けられる板部146と、板部146に連続し、下方へ向けてすり鉢状に窄まっている第1側部148と、で構成される。第1側部148の下端の内径は、第2側部144の上端の外径よりもやや大きく、薄肉部138は、第1側部148の下端と第2側部144の上端とに連続している。
薄肉部138は、第1側部148及び第2側部144の全周にわたって設けられていることが望ましいが、エアクリーナ64を保持した状態で形状が維持される限り、部分的に設けられていてもよい。第1側部148、第2側部144の中心軸方向は、ブラケット136が車両に取付けられた状態で垂直方向になっていることが望ましい。
本実施形態では、跳ね上げられた歩行者がボンネットの上に落下した際、ボンネットが変形してエアクリーナ64に当接しても、薄肉部138に大きな応力が作用して破断し、第1ブラケット部132及びエアクリーナ64が下方へ移動できる(例えば、距離H2だけ下方へ移動する)ため、エアクリーナ64によってボンネットの変形が妨げられることがない。
[第9形態]
次に、第9形態について説明する。図16に示すように、第9形態では、エアクリーナ64に取付けられるブラケット156には、中央に円状の開口が形成された板部160を有する。自動車の車両取付部を構成する防振ゴム164には、この板部160の開口部161を引っ掛けて係止する突起166を設ける。突起166はリング状のリブである。突起166の外径Dは、開口部161の内径dよりも大きい。
防振ゴム164の材質は特に限定しないが、40°〜70°(JIS K6253)の範囲内であることが好ましい。また、突起166の寸法は、車両走行時に開口部161が突起166から抜けず、しかも、エアクリーナ64に上方から荷重が加わった際に突起166が撓んで開口部161が抜け下りる限り、特に限定しない。なお、突起は開口部の上下両側に設けてもよい。
突起166の形状は、図17〜図25の何れの形状であってもよい(図17〜図25では、紙面上方向が垂直上方向(天上方向)である)。突起166は、ブラケット156が収まる位置を基準に考えて、対象な位置に設けられても、片側にのみ設けられていてもよい。
本実施形態では、跳ね上げられた歩行者がボンネットの上に落下した際、ボンネットが変形してエアクリーナ64に当接しても、突起166が弾性材で形成されているので、板部160が下方へ押されて突起166が変形し、開口部161が突起166から外れ、ブラケット156及びエアクリーナ64が下方へ移動するため、ボンネットの変形が妨げられることがない。
[第10形態]
次に、第10形態について説明する。図26に示すように、第10形態では、エアクリーナ64に取付けられるブラケット176は、中央に円状の開口が形成された板部180を有する。自動車の車両取付部には、この板部180の開口部181が引っ掛かる程度の深さのリング状の溝185が形成された短円筒状の防振ゴム184と、防振ゴム184に挿通して下方から防振ゴム184を支えると共に締め付け量を一定にするつば付きのカラー188Bと、カラー188Bに挿通してカラー188Bを案内するつば付きのカラー188Aと、カラー188Aの下部が挿通され、カラー188Bを下方から上方へ向けて付勢する圧縮コイルバネ190と、が設けられている。
エアクリーナ64は、圧縮コイルバネ190を介した状態で、ブラケット176をボルト締めすることにより車両に組み付けられている。このため、通常の状態では、圧縮コイルバネ190によって防振ゴム184は上方へ付勢されて上げられており、カラー188Aとカラー188Bとに挟まれた状態になっている(図26(A)参照)。
カラー188Aの外径は、カラー188Bの内径よりも小さくされており、カラー188Bがカラー188Aにガイドされて自在に移動できるようになっている。圧縮コイルバネ190とカラー188Bとは、組み付けられていてもよいし、組み付けられていなくてもよい。圧縮コイルバネ190のバネ定数、長さは、エアクリーナ64の自重によって縮み過ぎず、かつ、歩行者がボンネット上に落下してエアクリーナ64に上方から荷重が加えられた際、充分に縮むように選定されている。
エアクリーナ64を車両へ取付けるには、ブラケット176の開口部181を防振ゴム184の溝に引っ掛け、防振ゴム184の内側にカラー188Bを組付ける。
次に、カラー188Bの下方に圧縮コイルバネ190を設ける。
そして、カラー188Bと圧縮コイルバネ190とにカラー188Aを挿通し、カラー188Aのボルト孔へボルトを通して車両のネジ孔に組付ける。
本実施形態では、跳ね上げられた歩行者がボンネットの上に落下した際、ボンネットが変形してエアクリーナ64に当接しても、板部180によって防振ゴム184が下方へ押されて圧縮コイルバネ190が縮む(図26(B)参照)。従って、エアクリーナ64によってボンネットの変形が妨げられることがなく、歩行者に加えられる衝撃が和らぐ。
[第11形態]
次に、第11形態について説明する。図27に示すように、第11形態では、第10形態に比べ、防振ゴム184とカラー188B(何れも図26参照)を取り除いた形態である。エアクリーナ64に取付けられるブラケット196は、中央に円状の開口が形成された板部200を有しており、カラー188Aと同様にカラー208が開口部201を挿通している。開口部201の内径はカラー208の外径に比べて適度に大きい。ブラケット196は、カラー208が挿通されて下方から上方へ向けて付勢する圧縮コイルバネ210によって上方へ付勢されている。
エアクリーナ64を車両に取付けるには、まず、ブラケット196の下方に圧縮コイルバネ210を設ける。
次に、ブラケット196と圧縮コイルバネ210とにカラー208を挿通し、カラー208のボルト孔へボルトを通して車両のネジ孔に組付ける。
これにより、防振ゴムを設けなくても、第10形態と同様の効果を奏することができる。
[第12形態]
次に、第12形態について説明する。図28に示すように、第12形態では、第11形態に比べ、圧縮コイルバネを板バネ220に変更した形態である。板バネ220の中央には、カラー208が挿通される開口部221が形成されている。板バネ220は、図29に示すように、2本の足で支える形状であってもよいし、図30に示すように、4本の足で支える形状であってもよい。
これにより、第10形態と同様の効果を奏することができる。
以上、実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、上記実施形態は一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。
第1形態でエアクリーナが設けられた自動車を示す斜視図である。 第1形態のエアクリーナを示す側面断面図である(変形した状態を2点鎖線で示す)。 第2形態のエアクリーナを示す側面断面図である(移動した状態を2点鎖線で示す)。 第3形態のエアクリーナを示す側面断面図である(移動した状態を2点鎖線で示す)。 第4形態のエアクリーナを示す側面図である(移動した状態を2点鎖線で示す)。 第4形態でエアクリーナに取付けられるブラケットの部分斜視図である。 第4形態でエアクリーナに取付けられるブラケットの変形例を示す部分斜視図である。 第5形態でエアクリーナを示す側面図である(移動した状態を2点鎖線で示す)。 第5形態でエアクリーナのブラケットを示す斜視図である。 第5形態でエアクリーナのブラケットの変形例を示す斜視図である。 第6形態でエアクリーナのブラケットを示す斜視図である。 第7形態でエアクリーナのブラケットを示す斜視図である。 第7形態でエアクリーナのブラケットの変形例を示す斜視図である。 第7形態でエアクリーナのブラケットの変形例を示す斜視図である。 第8形態で、エアクリーナのブラケットの構成を示す模式的な側面断面図である(移動した状態を2点鎖線で示す)。 第9形態で、エアクリーナのブラケットの構成を示す模式的な側面断面図である(移動した状態を2点鎖線で示す)。 第9形態における防振ゴムの突起の一例を示す拡大部分側面断面図である。 第9形態における防振ゴムの突起の一例を示す拡大部分側面断面図である。 第9形態における防振ゴムの突起の一例を示す拡大部分側面断面図である。 第9形態における防振ゴムの突起の一例を示す拡大部分側面断面図である。 第9形態における防振ゴムの突起の一例を示す拡大部分側面断面図である。 第9形態における防振ゴムの突起の一例を示す拡大部分側面断面図である。 第9形態における防振ゴムの突起の一例を示す拡大部分側面断面図である。 第9形態における防振ゴムの突起の一例を示す拡大部分側面断面図である。 第9形態における防振ゴムの突起の一例を示す拡大部分側面断面図である。 第10形態で、エアクリーナに取付けられたブラケットが支えられていることを示す側面断面図である(図26(A)は通常の状態、図26(B)はエアクリーナに荷重が加えられてブラケットが下方へ移動した状態をそれぞれ示す)。 第11形態で、エアクリーナに取付けられたブラケットが支えられていることを示す側面断面図である(図27(A)は通常の状態、図27(B)はエアクリーナに荷重が加えられてブラケットが下方へ移動した状態をそれぞれ示す)。 第12形態で、エアクリーナに取付けられたブラケットが支えられていることを示す側面断面図である(図28(A)は通常の状態、図28(B)はエアクリーナに荷重が加えられてブラケットが下方へ移動した状態をそれぞれ示す)。 第12形態で用いる板バネの一例を示す斜視図である。 第12形態で用いる板バネの一例を示す斜視図である。 従来の衝撃吸収構造を示す部分側面断面図である。
符号の説明
10 自動車
14 エアクリーナ
16 ボンネット
18 アッパーケース
20 アッパーケース上部
28 エアエレメント
40 ロアケース上部
40T 薄肉部
44 エアクリーナ
48 ロアケース
50 ロアケース上部
54 薄肉部
64 エアクリーナ
66 ブラケット(ステー)
67 ケース
76 ブラケット(ステー)
84 リベット(固定部材)
86 ブラケット(ステー)
96 ブラケット(ステー)
90 溝(長孔)
106 ブラケット(ステー)
118 防振ゴム(グロメット)
134 防振ゴム(グロメット)
136 ブラケット(ステー)
138 薄肉部
139 溝(ストッパ部)
142 嵌入部(被係止部)
156 ブラケット(ステー)
161 開口部(被係止部)
164 防振ゴム(グロメット)
166 突起(ストッパ部)
176 ブラケット(ステー)
184 防振ゴム(グロメット)
190 圧縮コイルバネ(弾性部材)
196 ブラケット(ステー)
210 圧縮コイルバネ(弾性部材)
220 板バネ(弾性部材)

Claims (6)

  1. 自動車のボンネット直下に配置された構成部品を取付ける取付手段は、前記ボンネットを介して前記構成部品に押圧力が及ぼされると前記構成部品が下降移動するように取付けたことを特徴とする衝撃吸収構造。
  2. 前記取付手段が、前記構成部品を保持する変形可能なステーを備えたことを特徴とする請求項1に記載の衝撃吸収構造。
  3. 前記取付手段が、前記構成部品を保持するステーと、
    前記ステーに上下方向に沿って形成された長孔と、
    前記長孔へ挿通されて前記ステーを車体に固定する固定部材と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の衝撃吸収構造。
  4. 前記取付手段として、前記構成部品を保持するステーと、前記ステーを支えるストッパ部を有するグロメットと、を設け、
    前記ステーには、前記ストッパ部で係止される被係止部が形成され、前記構成部品に上方から押圧力が及ぼされると、前記ストッパ部から前記被係止部が外れて前記ステーが下方へ移動することを特徴とする請求項1に記載の衝撃吸収構造。
  5. 前記取付手段として、前記構成部品を保持するステーと、
    前記ステーを支えるグロメットと、
    前記グロメットを支持する弾性部材と、を設けたことを特徴とする請求項1に記載の衝撃吸収構造。
  6. 前記構成部品がエアクリーナであることを特徴とする請求項1〜請求項5のうちの何れか1項に記載の衝撃吸収構造。
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