JP2008230071A - プリンタ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】印刷やラミネート処理の搬送路とカッティング処理の搬送路を上下平行に配置したプリンタ装置において、下側搬送路で詰まったシートの除去を容易に行えるようにする。
【解決手段】カッティング処理部に連続する下側の第二搬送路71は、シートロール収容室6内の上部に配置されており、上面のガイドパネル72と、右側と左側とに二分割された下側のガイドパネル73,74とによって構成されていて、下面の幅方向の中央部は開放されている。カッティング処理部から第二搬送路71内へ進入した剥離紙付粘着シートが詰まった場合は、シートロール収容室6の内部へ手を入れて第二搬送路71の下側のガイドパネル73,74の間から詰まった剥離紙付粘着シートを除去することができる。
【選択図】図7

Description

この発明は、プリンタ部とカッティング処理部を備えた複合処理型のプリンタ装置に関するものであり、特に、印刷用シートのジャム発生時における修復作業の容易化を図ったプリンタ装置に関するものである。
ロール状に巻かれたシートに印刷するとともに任意の形状に切抜くカッティング処理を行うプリンタ装置や、印刷とラミネート処理とカッティング処理を行うプリンタ装置は広く知られている。
特許文献1記載のプリンタ装置は、ワードプロセッサユニットを内蔵し、シート供給の上流側にプリンタヘッドを配置し、下流側に切り抜きヘッドを配置したもので、例えばラベルを作成する場合には、入力部から所望の文字や図形を入力し、これらの文字をプリンタヘッドによってシートに印字させた後、切り抜きヘッドによってそれぞれ寸法の異なる矩形の輪郭を有するラベルとして切り抜くものである。
特許文献2記載のプリンタ装置は、シート搬送路の上流側から順に、プリンタ部とラミネート処理部とカッティング処理部を配置し、ラミネート処理部とカッティング処理部との間の搬送路に凹部を設けてあり、カッティング処理工程の逆方向送り過程において、カッティング処理部の搬送ローラにより上流へ送られるシートが、搬送路中の凹部に入り込むようにすることによって、シート全体を巻戻さなくてもよいように構成している。
特許文献3中のカッティング装置は、シート搬送路の上流側から順に、プリンタ部と、シートを幅方向に切断する切断手段と、シート搬送路上と退避位置とへ切替制御されるシートガイドと、カッティング処理部とが配置されている。シートガイドは、カッティング処理工程において逆方向(上流方向)へ送られるシートの進路をシート搬送路外へ案内するものである。シート搬送路上を送られつつプリンタ部で印刷されたシートが、切断手段により後続部分から切離されてカッティング処理部へ搬送されると、シート搬送路上にシートガイドが移動し、カッティングされるシートの上流部は、シートガイドに当たってシート搬送路外へ案内される。このように、一組の印刷単位でシートを切断し、カッティング処理工程ではこのシートが上流側搬送路へ戻らないように構成して、ジャムやシート詰まりの発生を防止している。
特開平11-165443号公報 特開平11-221792号公報 特開2003-11095号公報(請求項2)
シートロールを用いて印刷とラミネート処理やカッティング処理を行うプリンタ装置の場合、1サイクルのラベル作成工程を終えるまで一枚単位にシートを切断しない特許文献1の構成では、一枚のラベル作成が終了するまで、次の動作サイクルを開始することはできず、ラベル作成に時間がかかる。
特許文献2記載のプリンタ装置は、ラミネート処理部とカッティング処理部との間の搬送路にシート溜まりとなる凹部を設けていて、カッティング処理時に全てのシート搬送機構を正逆両方向へ駆動する必要はなく、カッティング処理部のみのシート移動でカッティング行う。したがって、印刷及びラミネート処理とカッティング処理とを並行させること、即ち、先頭の印刷部分に対してカッティング処理を行っている間に、次のラベル印刷を開始してカッティング処理部側へシートを送るように制御手段を構成することも不可能ではないが、カッティング処理中にカッティング処理部から逆行したシートと、上流のラミネート処理部から送られてくるシートが凹部内で折重なると、シートが折曲がったり詰まったりする虞があり、また、凹部の容量により印刷シート長は決められる。また、十分な容量の凹部を配置することは小型化の妨げにもなる。
特許文献3記載のカッティング装置は、プリンタ部で印刷したシートの印刷部分を切断手段により切断し、切断した部分をカッティング処理部へ送って前後に移動しつつカッティングするもので、カッティング処理時にはカッティング処理部の上流でシートガイドが搬送路上に現れ、シートが逆方向へ移動されるときにシートガイドにより進行方向を変換されて上流搬送路の外へ進むようにすることによって、搬送路中のシート詰まりを防止している。したがって、カッティング処理時にはシートガイドが搬送路を遮断しているので、上流から後続のシートを下流へ送ることができず、カッティング処理と後続のシートに対する印刷を並行処理することは不可能である。
このように、従来の構成においては、作成できる一枚のラベル長に制限があったり、1サイクルを終了するまで次の処理サイクルに入ることが困難でラベル作成に時間がかかったりするという問題がある。
上記のような問題を解決するには、印刷やラミネート等のように一方向へシートを移動して処理を行う搬送路と、正逆両方向へシートを移動してカッティング処理を行う搬送路とを分離して、印刷やラミネート等の処理を終えた部分をカッティング処理部側に送り、印刷側の搬送路とカッティング処理側の搬送路とでそれぞれ処理を並行に行うようにすればよい。この場合、二系統の搬送路を直列ではなく上下平行に配置すれば、機器の横幅も減少することになって好都合であるが、下側の搬送路でシートの詰まりが発生したときは上方からシートを除去することは困難であるので、何等かの対応策が必要となる。
そこで、二系統の搬送路を上下平行に配置し、且つ下側搬送路のシート除去作業やメンテナンス等の作業性が良好なプリンタ装置を提供するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明は上記課題を解決することを目的とする。
この発明は、上記目的を達成するために提案するものであり、ロール状に巻かれた印刷用シートに対して印刷或いは印刷とラミネート処理に加えてカッティング処理を行うプリンタ装置において、印刷用シートをプリンタ部、或いはプリンタ部とラミネート処理部等へ送る第一搬送路と、第一搬送路の下に配置したカッティング処理部並びに第二搬送路と、第一搬送路中に配置されて印刷用シートの進路を第一搬送路とカッティング処理部とに切替える経路切替装置と、カッティング処理部へ供給された印刷用シートを切断する切断機構を備え、第二搬送路の下側にシートロール収容室を配置するとともに第二搬送路の下面の幅方向の中央部は開放されており、シートロール収容室内に第二搬送路の下面及び第二搬送路内の印刷用シートの下面が露出するように形成したことを特徴とするプリンタ装置を提供するものである。
また、上記第二搬送路は、一枚の上面ガイドパネルと、上面ガイドパネルの下面に対向する位置にあって幅方向に離間した左右一対の下面ガイドパネルとからなり、前記一対の下面ガイドパネルにより印刷用シートを支持するプリンタ装置を提供するものである。
本発明のプリンタ装置は、印刷やラミネート等のように一方向へシートを移動して処理を行う搬送路と、正逆両方向へシートを移動してカッティング処理を行う搬送路とを分離して、上下二段に配置することにより、印刷側の搬送路とカッティング処理側の搬送路とでそれぞれ処理を並行に行うことができて処理速度が向上し、機器の横幅も減少して小型化できる。また、下側の第二搬送路の下面が解放されていて、第二搬送路の下のシートロール収容室内に第二搬送路の下面が露出しているので、第二搬送路でシート詰まりが発生したときは、シートロール収容室内に手を入れて詰まったシートを下側から除去することができ、シート除去作業やメンテナンス等の作業性が良好である。
この発明は、ロール状に巻かれた印刷用シートに対して印刷或いは印刷とラミネート処理に加えてカッティング処理を行うプリンタ装置において、印刷用シートをプリンタ部、或いはプリンタ部とラミネート処理部等へ送る第一搬送路と、第一搬送路の下に配置したカッティング処理部並びに第二搬送路と、第一搬送路中に配置されて印刷用シートの進路を第一搬送路とカッティング処理部とに切替える経路切替装置と、カッティング処理部へ供給された印刷用シートを切断する切断機構を備え、第二搬送路の下側にシートロール収容室を配置するとともに第二搬送路の下面の幅方向の中央部は開放されており、シートロール収容室内に第二搬送路の下面及び第二搬送路内の印刷用シートの下面が露出するように形成することにより、二系統の搬送路を上下平行に配置し、且つ下側搬送路のシート除去作業やメンテナンス等の作業性が良好なプリンタ装置を提供するという目的を達成した。
図1は、剥離紙付粘着シートに対して二色印刷と表面のラミネート処理及びカッティング処理を行うプリンタ装置1を示し、左側面に第一プリンタ部2、上面左に第二プリンタ部3、上面右にラミネート処理部4が配置されており、これら三つの機構部2,3,4はそれぞれフレームに対してヒンジ結合されていて、図2に示すように一端を引上げて反転することにより内面側を露出させることができる。また、上記構成に対し、剥離紙付粘着シートの幅方向の一側に各機構部2,3,4をフレームに対してヒンジ結合させることで、一端を引上げて反転することにより内面側を露出させるようにしてもよい。
図3はフロントカバーを外した状態のプリンタ装置1の正面図であり、図4は要部以外の箇所を非表示として簡略化した正面図である。図4に示すようにフレーム5の中央部下側は、シートロール収容室6であり、シートロール支持軸7に装着した剥離紙付粘着シートロールSRは空中に支持されている。シートロール収容室6の左から上に掛けて第一搬送路8が配置されていて、この第一搬送路8は、シートロール収容室6の左から上方に向かい右方向へ反転する半円形の反転曲面部8aと、反転曲面部8aの上端からフレーム5の右側へ向かって水平に伸びる平面である非反転曲面部8bとによって構成されており、第一搬送路8の下には第一搬送路8と平行に第二搬送路71が配置されている
第一搬送路8は、要所に形成したスリットを通じて内面側からモータ駆動の搬送ローラ9と従動形のガイドローラ10の頂点が露出していて、シートロール収容室6側の入口から数えて二番目のローラは、金属あるいはセラミックなどの硬質素材の表面に滑り止め加工を施したグリッドローラ11であり、後述する印刷工程においてグリッドローラ11により剥離紙付粘着シートの送り量を精密に制御するように構成している。
モータ駆動される搬送ローラ9に対してはピンチローラ12が弾接しており、グリッドローラ11に対向するピンチローラ12は、カム駆動されるリンク(図示せず)に支持されていて、印刷工程以外の送り工程においてはグリッドローラ11から離れており、制御部により印刷工程のみグリッドローラ11へ弾接するように制御される。即ち、搬送ローラ9とピンチローラ12とで剥離紙付粘着シートSを挟んで正方向(剥離紙付粘着シートロールSRから下流方向)へ送り、印刷時には搬送ローラ9並びにグリッドローラ11とピンチローラ12とで剥離紙付粘着シートSを挟んで逆方向へ剥離紙付粘着シートSを送る。
第一搬送路8の反転曲面部8aの左端に対向して垂直姿勢で配置された第一プリンタ部2と、反転曲面部8aの上端に対向して水平姿勢で配置された第二プリンタ部3は同一の構成であり、インクリボンロールIRの受台であるプリンタ部筐体13に平面型のサーマルヘッド13を取付けてあり、印刷工程においてサーマルヘッド14は、カム機構(図示せず)により図4の浮上位置からガイドローラ10へ接する下降位置へ平行移動し、剥離紙付粘着シートSの表面に熱転写印刷を行う。例えば、第一プリンタ部2に黒インクリボンを装着し、第二プリンタ部3には赤インクリボンを装着しておくことにより、黒と赤の二色印刷を行うことができる。
第一搬送路8の反転曲面部8aにサーマルヘッド14を対向配置させることにより、直線搬送路へ複数のサーマルヘッドを配置したものよりも装置の横幅を抑えることができるとともに、プラテンローラ或いはリブなどによってシートを局所的に隆起させる必要がないことから、端面型サーマルヘッドでなく平面型サーマルヘッドで満足すべき印刷品質が得られ、剥離紙からシートが浮上がるトンネリングが発生する虞もない。
第一プリンタ部2と第二プリンタ部3は、上流側の端部の軸穴15を本体フレーム5に設けた軸16に係合させており、図3に示すフック形で先端が楔形のラッチ17によってフレーム5に閉鎖状態で固定されている。バネによってロック位置へ付勢されているラッチ17をロック解除方向へ操作することによって、第一プリンタ部2並びに第二プリンタ部3は、軸16を支点として回転させて開くことができ、閉じればラッチ17がフレーム5の係止部(図示せず)に自動的に係合して固定される。
図4に示すように、プリンタ部筐体13の左右両側面には前後一対の開放軸受18が形成されていて、この開放軸受でインクリボンロールIRのコアを受けている。一対の開放軸受18のそれぞれの近傍にはギヤが配置されており、上流側(シートロール収容室に近い側)のギヤは巻取りギヤ19、下流側のギヤは供給ギヤ20で、それぞれ中間ギヤ21を介してインクリボンロールIRのコアの端部に備えられているギヤGに連結している。
前後一対の中間ギヤ21は、それぞれ巻取りギヤ19並びに供給ギヤ20の軸と同軸の揺動レバー22の先端に取付けられており、前後二つの揺動レバー22の他端部に架設された引張りコイルバネ23のバネ力により、中間ギヤ21がインクリボンコアの端部のギヤGに弾接している。供給ギヤ20の軸にはトルクリミッタ式ブレーキ(図示せず)が連結されていて、インクリボン巻取り時にインクリボンには適切なバックテンションが与えられる。
前後二つの揺動レバー22の中間部には、相互に接近する方向へ延びるリンク部22aが形成されていて、揺動レバー22とは別にプリンタ部筐体13の側面に軸Aにより取付けたリンクレバー24の先端のピンが、二つの揺動レバー22のリンク部22aの先端部にある長穴へ係合して二つの揺動レバー22の連動リンク機構を構成している。
図4のように、第一プリンタ部2と第二プリンタ部3を閉じた状態では、引張りコイルバネ23のバネ力により中間ギヤ21はそれぞれ外側方向へ付勢されてインクリボンIRのコアの端部のギヤGに弾接しており、リンクレバー24の後端は本体フレーム5に設けた第一ストッパーピン25に当たって反時計方向の回動を阻止されている。即ち、中間ギヤ21はインクリボンロールIRのギヤGから離れる方向へ移動することはできず、巻取りギヤ19から確実に動力が伝達される。
一方、図5のように第一プリンタ部2と第二プリンタ部3を軸回りに回転させてサーマルヘッド側の面を露出させた状態では、リンクレバー24の後端がフレーム5に設けた第二ストッパーピン26に当たって反時計方向に回動され、二つの揺動レバー22はリンクレバー24により引張りコイルバネ23のバネ力に抗して中間ギヤ21が接近する方向へ回動される。これにより中間ギヤ21はインクリボンロールIRのギヤGから離れ、インクリボンロールIRの脱着が可能となる。
上記の構成においては、第一プリンタ部2や第二プリンタ部3を回転して反転させることにより、上方からインクリボンロールIRの取外しと装填とが容易に行えるので、カートリッジ式インクリボンを用いる必要がなく、カートリッジ交換式としたものよりも消耗品コストを節減できるという利点がある。
本体右上部に配置したラミネート処理部4は、剥離紙付ラミネートシートロールLRを用い、プリンタ部2,3によって印刷を行われた剥離紙付粘着シートSの表面にラミネートシートLを圧着するもので、プリンタ部2,3のサーマルヘッド14に代えてカム機構により昇降する圧着ローラ27を備えていて、第一プリンタ部2や第二プリンタ部3とは開閉時の回転方向が逆である。また、剥離紙付ラミネートシートロールLRの巻き径が大きいため中間ギヤの数をプリンタ部2,3の中間ギヤ21よりも増やしているほかは、第一プリンタ部2や第二プリンタ部3と基本的に同一構造であり、プリンタ部2,3と同様の引張りコイルバネ23’およびリンク機構により、開放時には中間ギヤ21’が剥離紙付ラミネートシートロールLRのコアのギヤGから離れ、閉鎖時には中間ギヤ21’が剥離紙付ラミネートシートロールLRのギヤGへ弾接する。
ラミネート処理部4の圧着ローラ27に対向している第一搬送路8のガイドローラ10のやや下流には、ラミネートシートLを切断するためのカッター刃28が配置されていて、ラミネート処理時にカッター刃28が第一搬送路8の上流方向へ向かって斜め下に駆動され、剥離紙付粘着シートSの表面に貼付されたラミネートシートLの終端部を切断する。
第一搬送路8のカッター刃配置位置の直後には経路切替フラップ51が設けられており、経路切替フラップ51の右斜め下にカッティング処理部61が配置されている。また、第一搬送路8の下に配置された第二搬送路71の右端は経路切替フラップ51に対向している。
経路切替フラップ51は、第一搬送路8上を送られてくる剥離紙付粘着シートSの経路を第一搬送路8の終端方向またはカッティング処理部61方向に切替えるもので、カム機構(図示せず)により前後中間部の軸52を支点として、図4と図8における水平位置と時計方向へ一定角度回動した位置とに切替えられる。
経路切替フラップ51は、内部に上中下の三層のシート通路53,54,55が形成されており、上段シート通路53と下段シート通路55は水平で、中段シート通路54は右下がりに傾斜していて、中段シート通路54と下段シート通路55は、それぞれ剥離紙付粘着シートSの入り口となる側、即ち、中段シート通路54においては左側、下段シート通路55においては右側の上下幅を拡大して、剥離紙付粘着シートSを確実に導入できるようにしている。
経路切替フラップ51の直後にはモータ駆動形の鋏56が配置されており、印刷済みの剥離紙付粘着シートSが経路切替フラップ51の中段シート通路54を通じてカッティング処理部へ送られてきたときに、剥離紙付粘着シートSの印刷範囲の終端で剥離紙付粘着シートSを切断する。
カッティング処理部61は、通常のカッティングプロッタと同様の構成で、シートの幅方向へ移動制御されるカッティングヘッド62を備え、カッティングデータに基づき、グリッドローラ63による送り機構により剥離紙付粘着シートSを前後両方向に移動しつつ、カッティングヘッド62をシートの幅方向へ駆動して、剥離紙付粘着シートSの粘着シートのみをカッティングデータのとおりにカッティングするものである。
図6(a) (b) (c) は第二搬送路71を示し、上下二層のガイドパネル72,73,74の間に剥離紙付粘着シートSを保持するもので、上面のガイドパネル72は搬送路の全幅に亘る幅の一枚のパネルであり、(b)に示すように下側のガイドパネル73,74は、二部材に分割されて幅方向の両側縁部に配置されていて、第二搬送路71の下面の幅方向の中央部は前後両端に亘って開放されている。
第二搬送路71の全体的な形状は、図4に示したように、上側の第一搬送路8の形状に合わせて左端部を下方へ湾曲させてあり、これにより搬送路長を確保している。
図6(c)は、カッティング処理部61から経路切替フラップ51の下段シート通路55を通じて第二搬送路71内へ剥離紙付粘着シートSが進入した状態を示し、剥離紙付粘着シートSの左右両側縁部が下側のガイドパネル73,74に支持され、カッティング処理部61のカッティング動作に伴い、第二搬送路71内を前後に移動する。
図7は、プリンタ装置を前面斜め下から見た斜視図であり、同図のようにシートロール収容室6のフロントドア6aを開放して、剥離紙付粘着シートロールSRの着脱を行う。また、フロントドア6aを開ければ、第二搬送路71の下面を見ることができ、第二搬送路71の下面中央部は長手方向に開放されていて剥離紙付粘着シートSの下面が露出している。したがって、第二搬送路71内で剥離紙付粘着シートSが詰まったときは、シートロール収容室6の内部へ手を入れて第二搬送路71の下側のガイドパネル73,74の間から詰まった剥離紙付粘着シートSを除去することができる。
続いて、上記の構成によるプリンタ装置1の一連の動作を説明する。まず、図4のように、剥離紙付シートロールSRの剥離紙付粘着シートSの先端を第一搬送路8の入口に差し込むと、入口に配置した第一シートセンサ29がシートの挿入を検知して送り機構のモータが起動し、搬送ローラ9とピンチローラ12とによってシートを挟んで引き込み、第一搬送路8に沿って上方へ送る。このとき、入口から二番目の搬送ローラであるグリッドローラ11に対向するピンチローラ12は浮上していて、グリッドローラ11を除く搬送ローラ9によってシートが送られる。
剥離紙付粘着シートSの先端が、ラミネート処理部4の圧着ローラ27の直前位置に配置した第二シートセンサ30の位置に達したときに、第二シートセンサ30の検知信号によって送りを停止するとともに、グリッドローラ11に対向するピンチローラ12をグリッドローラ11へ弾接させて剥離紙付粘着シートSを挟む。
第二シートセンサ30の位置から第二プリンタ部3のサーマルヘッド14の位置までの搬送路長は既知であるから、印刷すべきシート長データに応じてシートを下流に送るか、または上流に巻戻し、シート上の印刷開始点が第二プリンタ部3のサーマルヘッド14の直下に位置した時点で、剥離紙付粘着シートSを巻戻しつつ印刷工程に入る。
黒インクリボンを装着した第一プリンタ部2と、赤インクリボンを装着した第二プリンタ部3は、それぞれ印刷データに基づく印刷制御部の制御によりサーマルヘッド14をシート表面へ圧接させて印刷を行う。
このように、グリッドローラ11とピンチローラ12とでシートを挟み込む前に、シートをシート幅方向のガイド(図示せず)に沿わせて搬送させることにより、シートの直進性が確保される。また、シートを巻戻しつつ印刷するときに、シートの先端が拘束されていないので、シートをシートロールから引出しながら印刷する構成に比較して、シートの斜行および方向変位の累積による縦皺の発生やシート詰まりの虞がきわめて少なくなる。
印刷が終了した時点でグリッドローラ11に弾接しているピンチローラ12を浮上させ、剥離紙付粘着シートSを下流へ送り、再び第二シートセンサ30により剥離紙付粘着シートSの先端を検知し、ここから剥離紙付粘着シートSの先端を第二シートセンサ30の次の搬送ローラ9の先まで送る。
そして、図8に示すように、ラミネート処理部4の圧着ローラ27を下降して、剥離紙付粘着シートSシートのラミネート範囲の終端が圧着ローラ位置へ達するまで剥離紙付粘着シートSを下流へ送り、印刷済み剥離紙付粘着シートSの表面へラミネートシートを圧着する。剥離紙付粘着シートSの先端部は、経路切替フラップ51の水平な上段シート通路53を通過して第一搬送路8の右端から外へ送り出される。
ラミネート処理完了後にラミネート処理部4の圧着ローラ27は上昇し、図9に示すように、カッター刃28が第一搬送路8の上流方向へ向かって斜め下に駆動され、剥離紙付粘着シートSの表面に貼付されたラミネートシートLの終端部を切断する。
次に、シート送り方向を逆転し、図10に示すように、剥離紙付粘着シートSの先端が経路切替フラップ51を通過するまで巻戻し、経路切替フラップ51を時計方向へ回動し、中段シート通路54の上流側入り口を持上げて第一搬送路8へ対向させる。そして、再び送り機構の送り方向を逆転し、剥離紙付粘着シートSを下流へ送る。
図11に示すように、剥離紙付粘着シートSは経路切替フラップ51の中段シート通路54を通って右斜め下へ進み、カッティング処理部61へ送られる。印刷データに基づいたシートの印刷範囲(余白部分を含む)の終端が鋏56の位置に達したときに、シート送りを停止し、カッティング処理部61のグリッドローラ63に対向するピンチローラ12を下降して剥離紙付粘着シートSを挟むとともに、鋏56を駆動して剥離紙付粘着シートSを切断する。
続いて、シート送り方向を逆転し、図12に示すように、剥離紙付粘着シートSの先端が経路切替フラップ51を通過するまで巻戻し、経路切替フラップ51を反時計方向へ回動して初期位置へ戻す。このとき、切断されてカッティング処理部61上に残った剥離紙付粘着シートSの後端は経路切替フラップ51の下段シート通路55の入口に対向しており、図13に示すように、カッティング処理部61が剥離紙付粘着シートSの送りを正逆両方向に切替えつつカッティングヘッド62をシートの幅方向へ往復駆動してカッティング動作を行い、剥離紙付粘着シートSは第一搬送路8の直下に配置された第二搬送路71へ進入する。
印刷済みの剥離紙付粘着シートSにカッティング処理を開始する時点で、第一搬送路8側では新規の印刷工程に入り、上述した工程を最初から実行する。このように、搬送路を第一搬送路8と第二搬送路71に分離して、それぞれ独立したシート送りを可能に形成するとともに、カッティングと次のシート印刷を並行処理するように制御手段を構成することにより、全体的な処理速度が著しく向上する。
カッティング処理が終了するとカッティング処理部61のグリッドローラ63に弾接しているピンチローラ12を上昇し、図14に示すようにカッティング処理済の剥離紙付粘着シートSは搬送ローラ9とピンチローラ12により外部へ排出される。
尚、この発明は上記の実施形態に限定するものではなく、この発明の技術的範囲内において種々の改変が可能であり、この発明がそれらの改変されたものに及ぶことは当然である。
本発明の実施の一形態を示し、プリンタ装置の斜視図。 プリンタ部、ラミネート処理部、前面ドアを開放した状態のプリンタ装置の斜視図。 フロントカバーを外した状態のプリンタ装置の正面図。 主要機構部のみを表示して簡略化した正面図。 プリンタ部とラミネート処理部を開放した状態の正面図。 第二搬送路を示し、(a)は斜視図、(b)は透視斜視図、(c)は剥離紙付粘着シートが進入した状態の透視斜視図である。 プリンタ装置の斜視図。 ラミネート処理工程を示す正面図。 図8に続くラミネートシート切断工程を示す正面図。 図9に続く巻戻し工程を示す正面図。 図10に続くカッティング処理部への送り工程を示す正面図。 図11に続くシート切断工程を示す正面図。 図12に続くカッティング処理工程を示す正面図。 図13に続くカッティングシート排出工程を示す正面図。
符号の説明
1 プリンタ装置
2 第一プリンタ部
3 第二プリンタ部
4 ラミネート処理部
5 フレーム
6 シートロール収容室
8 第一搬送路
9 搬送ローラ
10 ガイドローラ
11 グリッドローラ
12 ピンチローラ
13 プリンタ部筐体
14 サーマルヘッド
18 開放軸受
19 巻取りギヤ
20 供給ギヤ
21 中間ギヤ
22 揺動レバー
22a リンク部
23 引張りコイルバネ
24 リンクレバー
25 第一ストッパーピン
26 第二ストッパーピン
27 圧着ローラ
28 カッター刃
29 第一シートセンサ
30 第二シートセンサ
51 経路切替フラップ
53 上段シート通路
54 中段シート通路
55 下段シート通路
56 鋏
61 カッティング処理部
62 カッティングヘッド
63 グリッドローラ
71 第二搬送路
72 (上側)ガイドパネル
72. 73 (下側)ガイドパネル

Claims (2)

  1. ロール状に巻かれた印刷用シートに対して印刷或いは印刷とラミネート処理に加えてカッティング処理を行うプリンタ装置において、印刷用シートをプリンタ部、或いはプリンタ部とラミネート処理部等へ送る第一搬送路と、第一搬送路の下に配置したカッティング処理部並びに第二搬送路と、第一搬送路中に配置されて印刷用シートの進路を第一搬送路とカッティング処理部とに切替える経路切替装置と、カッティング処理部へ供給された印刷用シートを切断する切断機構を備え、第二搬送路の下側にシートロール収容室を配置するとともに第二搬送路の下面の幅方向の中央部は開放されており、シートロール収容室内に第二搬送路の下面及び第二搬送路内の印刷用シートの下面が露出するように形成したことを特徴とするプリンタ装置。
  2. 上記第二搬送路は、一枚の上面ガイドパネルと、上面ガイドパネルの下面に対向する位置にあって幅方向に離間した左右一対の下面ガイドパネルとからなり、前記一対の下面ガイドパネルにより印刷用シートを支持する請求項1記載のプリンタ装置。
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