JP2008228527A - ステータ鉄心と電動機のステータおよび電動機 - Google Patents

ステータ鉄心と電動機のステータおよび電動機 Download PDF

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Abstract

【課題】 ＡＣサーボモータのモータ損失を低減化するとともにコギングトルクの増大化を防止することができる同期電動機用ステータとその電動機を提供することを目的とする。
【解決手段】 ステータ鉄心の歯部の内周側を連結した分割鉄心構造にて、ヨーク部鉄心１の径方向のヨーク幅５が歯部鉄心２の歯部幅６の半分よりも狭く、かつ、ヨーク部鉄心１の軸方向の長さヨーク部鉄心長７が歯部鉄心の軸方向の長さ歯部鉄心長８よりも長い電動機のステータである。
【選択図】 図１

Description

本発明は、ＡＣサーボモータ用ステータ鉄心の構成に関する。
従来のＡＣサーボモータは、空隙部の磁気エネルギーの変化を緩和しコギングトルクを低減化するために歯部鉄心の内周側を連結する（例えば、特許文献１参照）などの方法がとられていた。
図３は、従来のステータ鉄心の構造を示す側断面図である。図４はスロット部の構成を示す展開図である。図において、１はヨーク部鉄心、２は歯部鉄心、３はコイル、４は歯部鉄心２の連結橋絡部、５はヨーク幅、６は歯部幅、７はヨーク部鉄心長、８は歯部鉄心長である。
ヨーク部鉄心１の軸方向の長は、図３に示すように歯部鉄心４の軸方向の長と同一の長さとなっている。また、ヨーク幅は図４に示すように歯部幅の１／２以上となっている。
ステータ鉄心としてヨーク部鉄心１の磁気断面積は、スロット内の漏れ磁束を考慮して歯部鉄心４の磁気断面と同等以上の寸法比とし、各積層鉄心の材料としては同一の材料を用いている。
特開平６−５４４６８号公報
ところが、ＡＣサーボモータは、小形軽量化と制御性に多大の悪影響を与えるコギングトルクの低減化が必要となる。モータの銅損を低減するためにスロット面積を大きくした場合、ステータ鉄心の磁気飽和により磁気エネルギー変化が増大しコギングトルクが大きくなるなどの問題があった。又、モータの鉄損を低減するための低鉄損材料は、内周側を連結した橋絡部の打ち抜き加工性に問題があり使用できなかった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、モータの損失を低減化するとともにコギングトルクの増大化を防止することができるＡＣサーボモータ用のステータとこれを用いた電動機を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したものである。
請求項１に記載の発明は、積層されたリング状のヨーク部鉄心と、前記ヨーク部鉄心の内周側に等間隔で配列されかつ積層された歯部鉄心と、隣り合う前記歯部鉄心の内周側を連結した橋絡部とを設けたステータ鉄心において、前記ヨーク部鉄心の径方向の幅が前記歯部鉄心の周方向の幅の半分よりも狭く、かつ、前記ヨーク部鉄心の軸方向の長さが前記歯部鉄心の軸方向の長さよりも長いものである。
請求項２に記載の発明は、前記ヨーク部鉄心が前記歯部鉄心よりも珪素含有率の多い電磁鋼板を用いたものである。
請求項３に記載の発明は、前記ヨーク部鉄心が前記歯部鉄心よりも板厚の薄い電磁鋼板を用いたものである。
請求項４に記載の発明は、前記ヨーク部鉄心がアモルファス合金を用いたものである。
請求項５に記載の発明は、請求項１から請求項４記載のステータ鉄心と、隣り合う前記歯部鉄心の間に形成されたスロットに装入したステータコイルとからなる電動機のステータである。
請求項６に記載の発明は、請求項５記載の電動機のステータと、前記ステータの内周側に空隙を介して設けたロータとからなる電動機である。
請求項１に記載の発明によると、ヨーク部鉄心の径方向の幅を歯部鉄心の幅よりも狭くし、ヨーク部の長さを歯部の長さよりも長くすることにより、コギングトルクが問題とならない磁気断面積を確保することができ、これらによりスロット面積を大きして銅損を低減することができる。
また請求項２、３，４に記載の発明によると、ヨーク部鉄心は単純形状なため打ち抜き加工性に優れており、歯部鉄心の材料よりも低鉄損の材料を使用することができるため鉄損を低減することができる。
請求項５、６に記載の発明によると、コギングトルクが小さく、打ち抜き加工性のよい安価な電動機を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図１は、本発明の同期電動機用ステータ鉄心の側断面図、図２はスロット部の構成を示す図である。図の符号は従来例で述べたものと同じである。図１において、ヨーク部鉄心長７は歯部鉄心長８より長くしている。また図２のヨーク幅は歯部幅の１／２以下としている。
したがって、コギングトルクを小さくでき、打ち抜き加工性に優れている。また、歯部鉄心の材料よりも低鉄損の材料を使用することができるため鉄損を低減することができ、安価な電動機を得ることができる。
本発明が従来技術と異なる部分は、ヨーク部の径方向の幅が前記歯部の幅よりも狭く、かつ、軸方向の長さとしてヨーク部の長さが歯部の長さよりも長いことである
本発明の実施例を示す同期電動機用ステータ鉄心の側断面図 本発明の実施例を示す同期電動機用ステータ鉄心の構成を示す展開図 従来の同期電動機用ステータ鉄心を示す側断面図 従来の同期電動機用ステータ鉄心の構成を示す展開図
符号の説明
１ ヨーク部鉄心
２ 歯部鉄心
３ コイル
４ 連結橋絡部
５ ヨーク幅
６ 歯部幅

Claims (6)

  1. 積層されたリング状のヨーク部鉄心と、前記ヨーク部鉄心の内周側に等間隔で配列されかつ積層された歯部鉄心と、隣り合う前記歯部鉄心の内周側を連結した橋絡部とを設けたステータ鉄心において、
    前記ヨーク部鉄心の径方向の幅が前記歯部鉄心の周方向の幅の半分よりも狭く、かつ、前記ヨーク部鉄心の軸方向の長さが前記歯部鉄心の軸方向の長さよりも長いことを特徴とするステータ鉄心。
  2. 前記ヨーク部鉄心は、前記歯部鉄心よりも珪素含有率の多い電磁鋼板を用いたものであることを特徴とする請求項１記載のステータ鉄心。
  3. 前記ヨーク部鉄心は、前記歯部鉄心よりも板厚の薄い電磁鋼板を用いたものであることを特徴とする請求項１記載のステータ鉄心。
  4. 前記ヨーク部鉄心は、アモルファス合金を用いたものであることを特徴とする請求項１記載のステータ鉄心。
  5. 請求項１から請求項４記載のステータ鉄心と、隣り合う前記歯部鉄心の間に形成されたスロットに装入したステータコイルとからなることを特徴とする電動機のステータ。
  6. 請求項５記載の電動機のステータと、前記ステータの内周側に空隙を介して設けたロータとからなることを特徴とする電動機。
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