JP2008228503A - インバータ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】直流電源との間に配置される電流センサにより相電流を検出するインバータ装置において、制御性の向上を図ることを目的とする。
【解決手段】インバータ回路と、直流電源とインバータ回路間の電流を検出する電流センサと、インバータ回路にPWM変調により交流電流をモータへ出力させる制御回路とを備え、制御回路は、キャリア周期内における上アームスイッチング素子のON期間終端近傍のタイミングにおいて、電流センサにより相電流を検出する制御を行うものである。この構成により、相電流検出のタイミングと当該検出電流が反映されるキャリア周期との間を短縮する。
【選択図】図2

Description

本発明は、直流電源との間に設けられた電流センサにより、相電流を検出するインバータ装置に関する。特に、高変調時、高速回転時における制御性の向上を図るものである。
直流電源との間に設けた電流センサにより相電流を検出するインバータ装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。これについて、以下説明する。図13にインバータ装置とその周辺の電気回路を示す。インバータ装置21の制御回路12は、シャント抵抗6からの電圧により2相分の相電流を検出する。当該2個の電流値から残り1相分の相電流を演算する(固定子巻線4の中性点において、キルヒホッフの電流の法則を適用する)。
これらの電流値に基づき、センサレスDCブラシレスモータ11(以降モータと称す)を構成する磁石回転子5による誘起電圧を演算し、その位置検出を行う。そして、この位置検出、通信による回転数指令信号(図示せず)等に基づき、インバータ回路10を構成するスイッチング素子2(IGBT、FET,トランジスタ等が用いられる)を、接続線18を介して制御する。これにより、バッテリー1からの直流電圧がPWM変調でスイッチングされ、正弦波状の交流電流がモータ11を構成する固定子巻線4へ出力される。インバータ回路10を構成するダイオード3は、固定子巻線4に流れる電流の循環ルートとなる。スイッチング素子2について、上アームスイッチング素子をU、V、W、下アームスイッチング素子をX、Y、Zと定義する。
図14に、3相変調の50%変調における波形の特性図を示す。U相端子電圧41、V相端子電圧42、W相端子電圧43及び中性点電圧29を示している。3相変調においては、変調が上がるにつれDuty50%を中心に0%と100%の両方向に伸びる。これらの端子電圧はPWM変調にて縦軸に示すDuty(%)で実現される。中性点電圧29は、各相の端子電圧の和を求め3で除した値である。また、相電圧は、端子電圧から中性点電圧を引いた値であり、正弦波になる。
図15に、図14に縦破線で示した位相30度〜90度における1キャリア内(キャリア周期)での上アームスイッチング素子U,V,WのON期間(Duty)を中央から左右対称に表示している。U相の上アームスイッチング素子UのON期間を細実線で表わし、V相の上アームスイッチング素子VのON期間を中実線で表わし、W相の上アームスイッチング素子WのON期間を太実線で表わしている。これは、一般的に、マイコンのタイマ機能により具現化される。同一相の上アームスイッチング素子がONならば下アームスイッチング素子はOFF、上アームスイッチング素子がOFFならば下アームスイッチング素子はONの関係にある。但し、上アームスイッチング素子と下アームスイッチング素子との短絡防止のためデッドタイム期間が設けられる。
シャント抵抗6による相電流検出の詳細は割愛するが、上アームスイッチング素子U,V,WのON、OFF状態で電源ライン(シャント抵抗6)に流れる相電流を知ることができる。上アームスイッチング素子のONする相が無い時は流れず(非通電、下循環)、1相のみON時はその相の電流が流れ(通電)、2相ON時は残りの相の電流が流れ(通電)、3相全てON時は流れない(非通電、上循環)。従って、上アームスイッチング素子U、V、WのONを確認することで、検出可能な相電流を知る事ができる。但し、シャント抵抗6による電流検出において、上記ON時間が、電流検出するために必要な最低限の所定時間以上あることが条件になる。
ここで、通電とは、バッテリー1からインバータ回路10(モータ11)へ電力供給される状態のことであり、非通電とは、バッテリー1からインバータ回路10(モータ11)へ電力供給されない状態のことと定義する。また、非通電における、下循環とは下アームスイッチング素子X,Y,Z全てがONとなり、下アームとモータ11間で電流が循環している状態のことであり、上循環とは上アームスイッチング素子U,V,W全てがONとなり、上アームとモータ11間で電流が循環している状態のことと定義する。
図15において、シャント抵抗6による電流検出が可能となる期間を検出期間として、実線矢印で表示し、実線矢印近傍に検出される電流がどの相の電流かを示す。この場合、U相の相電流の検出期間をU、V相の相電流の検出期間をVと表示している。
位相60度において、相電流検出のタイミング例を白三角で示す。上アームスイッチング素子UのON期間先端近傍のタイミングにおいて、U相の相電流を検出し、上アームスイッチング素子WのON期間先端近傍のタイミングにおいて、V相の相電流を検出する。この電流検出タイミングは、マイコンタイマの始点に近く設定が容易である。図14、図15と同様に、図16、図17に100%変調の場合を示す。
これら検出された相電流の、PWM演算、PWM変調への反映例について、図18により説明する。連続した3キャリア周期を、k1、k2、k3とする。図の上から、PWM変調期間、PWM演算期間、電流検出のタイミングを示す。キャリア周期k1において検出された相電流は、位相情報などとともに、キャリア周期k2において使用される。そして、キャリア周期k3におけるPWM変調が演算される。同様に、キャリア周期kn(nは整数)において検出された相電流は、キャリア周期kn+1において使用され、ャリア周期kn+2におけるPWM変調が演算される。
一例として、キャリア周波数7.5kHz(キャリア周期133μS)、モータ回転数9000rpm(150Hz)、4極モータとする。1キャリア周期は、モータ回転角度3.6度に相当する。そのため、キャリア周期knにおいて検出された相電流が、ャリア周期kn+2におけるPWM変調に反映されるまでに、図15の変調50%においては、モータ回転角度が凡そ6度、図17の変調100%においては、モータ回転角度が凡そ7度それぞれ進むことになる。
特開2003−189670号公報(第14頁、第1図、第2図、第3図、第5図、第15頁、第4図、第6図)
上記のように、キャリア周期knにおいて検出された相電流は、キャリア周期kn+1において使用され、キャリア周期kn+2におけるPWM変調が演算される。即ち、キャリア周期knにおいて検出された相電流は、キャリア周期kn+2におけるPWM変調に反映される。これは、制御回路(マイコン等)がPWM変調の演算に、またPWM変調以外の演算も必要なため、相当の演算時間を必要とし、キャリア周期kn+1の期間で演算時間を確保することになるためである。
本来、キャリア周期knにおいて検出された相電流は、次のャリア周期kn+1におけるPWM変調に反映されるべきであるが、次の次のャリア周期kn+2におけるPWM変調まで反映できない。このため、電流検出からPWM変調への反映までに、モータの回転角度が少なからず進むことになり、検出された相電流に基づき演算される磁石回転子の位置(誘起電圧)とのズレが大きくなる。その結果、制御性の低下を招くこととなる。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、直流電源との間に配置される電流センサにより相電流を検出するインバータ装置において、制御性の向上を図ることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のインバータ装置は、直流電源のプラス側に接続される上アームスイッチング素子とマイナス側に接続される下アームスイッチング素子とを備えたインバータ回路と、直流電源とインバータ回路間の電流を検出する電流センサと、インバータ回路にPWM変調により交流電流をセンサレスDCブラシレスモータへ出力させる制御回路とを備え、制御回路はキャリア周期内における上アームスイッチング素子のON期間終端近傍のタイミングにおいて、電流センサにより相電流を検出する制御を行うものである。この構成により、相電流検出のタイミングと当該検出電流が反映されるキャリア周期との間を短縮できる。これにより、制御性の向上を図ることができる。
本発明のインバータ装置は、相電流検出のタイミングと当該検出電流が反映されるキャリア周期との間を短縮する。これにより、制御性の向上を図ることができる。
第1の発明は、直流電源のプラス側に接続される上アームスイッチング素子とマイナス側に接続される下アームスイッチング素子とを備えたインバータ回路と、直流電源とインバータ回路間の電流を検出する電流センサと、インバータ回路にPWM変調により交流電流をセンサレスDCブラシレスモータへ出力させる制御回路とを備え、制御回路はキャリア周期内における上アームスイッチング素子のON期間終端近傍のタイミングにおいて、電流センサにより相電流を検出する制御を行うものである。この構成により、相電流検出のタイミングと当該検出電流が反映されるキャリア周期との間を短縮できる。これにより、制御性の向上を図ることができる。
第2の発明は、第1の発明のインバータ装置において、PWM変調が高変調時に、当該制御を行うものである。高変調時には、キャリア周期内における上アームスイッチング素子のON期間の終端がキャリア周期終端に近くなる。そのため、相電流検出のタイミングと当該検出電流が反映されるキャリア周期との間が短く、本発明の効果が大きい。
第3の発明は、第1または第2の発明のインバータ装置において、上アームスイッチング素子のON期間を、キャリア周期の終端側へスライドさせて、当該制御を行うものである。これにより、キャリア周期内における上アームスイッチング素子のON期間の終端を、キャリア周期終端に近くできる。そのため、相電流検出のタイミングと当該検出電流が反映されるキャリア周期との間を充分に短縮でき、本発明の効果を大きくできる。
第4の発明は、第1乃至第3の発明のインバータ装置において、モータが高速回転時に、当該制御を行うものである。モータが高速回転時においては、1キャリア周期当りのモータ回転角度が大きい。そのため、相電流検出のタイミングと当該検出電流が反映されるキャリア周期との間を短縮し、その間のモータ回転角度進みを短縮する本発明は、その効果が大きい。
第5の発明は、第1乃至第4の発明のインバータ装置において、PWM変調を3相変調とするものである。3相変調においては、キャリア周期内において、上循環期間があるため、上アームスイッチング素子のON期間の先端と終端の差が大きい。そのため、相電流検出のタイミングと当該検出電流が反映されるキャリア周期との間が相当値以上短縮され、本発明の確実な効果が得られる。
第6の発明は、第1乃至第5の発明のインバータ装置において、電動圧縮機のモータを駆動するものである。電動圧縮機は、立ち上がりに高回転数となり、安定するに従い回転数が低下する、回転数可変のルームエアコン、カーエアコンなどに使用されるため、制御性の高いことが求められる。また、インバータ装置一体型電動圧縮機では、インバータ装置が小さいこと、振動に強いことが必要になる。そのため、シャント抵抗など1個の電流センサにより電流検出する本発明は好適である。
第7の発明は、第1乃至第6の発明のインバータ装置において、車両に搭載されるものである。車両用においては、搭載スペースに制約があり小型化が必要で、走行振動に対する耐振性も必要なため、シャント抵抗など1個の電流センサにより電流検出する本インバータ装置は有用である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。尚、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るインバータ装置22とその周辺の電気回路である。インバータ装置22の制御回路7は、シャント抵抗6からの電圧により、相電流を検出する。
制御回路7は、検出された相電流値に基づき、モータ11を構成する磁石回転子5による固定子巻線4の誘起電圧を演算し、磁石回転子5の位置検出を行う。そして、この位置検出、回転数指令信号(図示せず)等に基づき、インバータ回路10を構成するスイッチング素子2を制御し、バッテリー1からの直流電圧をPWM変調でスイッチングすることにより、正弦波状の交流電流をモータ11の固定子巻線4へ出力する。
インバータ回路10を構成するダイオード3は、固定子巻線4に流れる電流の循環ルートとなる。スイッチング素子2について、上アームスイッチング素子をU、V、W、下アームスイッチング素子をX、Y、Zと定義する。
電流センサとしては、シャント抵抗6に限らず、ホール素子を用いたものなど瞬時ピーク電流が検出できるものであれば良い。また、電源ラインのプラス側に設けても良い。シャント抵抗ならば、小型化耐振性向上が実現し易い。制御回路7は、上アームスイッチング素子U、V、W、下アームスイッチング素子X、Y、Zと、ドライブ回路などを介して接続線18により接続されており、各スイッチング素子を制御している。スイッチング素子2がIGBT、パワーMOSFETの場合はゲート電圧を、パワートランジスタの場合はベース電流を制御する。
図2に、50%3相変調の位相30度〜90度における上アームのON期間、検出期間と、位相60度に電流検出のタイミング例を黒三角で示す。電流検出のタイミング例以外は、背景技術における図15と同じである。上アームスイッチング素子UのON期間終端近傍のタイミングにおいて、U相の相電流を検出し、上アームスイッチング素子WのON期間終端近傍のタイミングにおいて、V相の相電流を検出する。相電流検出のタイミングを、図15においては、ON期間先端近傍のタイミングとしていたのに対し、図2においては、ON期間終端近傍のタイミングとする。これにより、相電流検出のタイミングと当該検出電流が反映されるキャリア周期との間を短縮できる。従って、制御性の向上を図ることができる。
尚、上記実施の形態においては、位相60度において説明したが、他の位相でも同様である。
(実施の形態2)
図3に、100%3相変調の位相30度〜90度における上アームのON期間、検出期間と、位相60度に電流検出タイミング例を黒三角で示す。電流検出タイミング例以外は、背景技術における図17と同じである。上アームスイッチング素子UのON期間終端近傍のタイミングにおいて、U相の相電流を検出し、上アームスイッチング素子WのON期間終端近傍のタイミングにおいて、V相の相電流を検出する。相電流検出のタイミングを、図17においては、ON期間先端近傍のタイミングとしていたのに対し、図3においては、ON期間終端近傍のタイミングとする。これにより、相電流検出のタイミングと当該検出電流が反映されるキャリア周期との間を短縮できる。従って、制御性の向上を図ることができる。
100%変調の図3においては、キャリア周期内における上アームスイッチング素子のON期間の終端がキャリア周期終端に近くなっている。そのため、50%変調の図2に比較し、相電流検出のタイミングと当該検出電流が反映されるキャリア周期との間が、更に短縮される。そのため、更に本発明の効果が大きい。
尚、上記実施の形態においては、100%変調を例に挙げたが、80%〜100%を高変調としてもよい。また、100%変調以上となる飽和時にも適用できる。
(実施の形態3)
図4に、図3の改良例を示す。図3の位相60度において、上アームスイッチング素子WのON期間を、キャリア周期の終端側へスライドさせる。これに伴い、電流検出タイミング例の黒三角も、キャリア周期の終端側へスライドする。これにより、図3に比較し、V相電流検出のタイミングと当該検出電流が反映されるキャリア周期との間が、更に短縮される。そのため、更に本発明の効果を大きくできる。
尚、上記実施の形態においては、上アームスイッチング素子WのON期間を、キャリア周期の終端側へスライドさせたが、位相により、上アームスイッチング素子UまたはVをスライドさせることになる。また、図2に適用してもよい。更には、図2において、上アームスイッチング素子WのON期間及び上アームスイッチング素子UのON期間双方を、終端側へスライドさせてもよい。
(実施の形態4)
上記実施の形態において検出された相電流の、PWM演算、PWM変調への反映例について、図5により説明する。黒丸で示す電流検出のタイミングが、キャリア周期終端近傍にある点以外、背景技術における図18と同じである。
一例として、キャリア周波数7.5kHz(キャリア周期133μS)、モータ回転数9000rpm(150Hz)、4極モータの場合とする。1キャリア周期は、モータ回転角度3.6度に相当する。そのため、キャリア周期kn(nは整数)において検出された相電流が、キャリア周期kn+2におけるPWM変調に反映されるまでに、図2の変調50%においては、モータ回転角度が凡そ4.5度、図3の変調100%においては、モータ回転角度が凡そ4度それぞれ進むことになる。背景技術における図18に比較すると、変調50%においては6度から4.5度、変調100%においては7度から4度に、それぞれ低減される。
モータ回転数が高いほど、1キャリア周期当りのモータ回転角度が大きくなる。そのため、モータ回転数が高いほど、本発明の効果が大きくなる。高速回転とは、凡そ8000rpm(133Hz)以上が相当する。
(実施の形態5)
上記実施の形態は、3相変調にて説明している。以下、2相変調にて説明する。図6は、50%2相変調における各相の変調を示す波形図であり、図7は、100%2相変調における各相の変調を示す波形図である。3相変調の図14、図16と同様に、U相端子電圧41、V相端子電圧42、W相端子電圧43及び中性点電圧29を示している。2相変調においては、変調が上がるにつれDuty0%から100%の方向に伸びる。これらの端子電圧はPWM変調にて縦軸に示すDuty(%)で実現される。中性点電圧29は、各相の端子電圧の和を求め3で除した値である。また、相電圧は、端子電圧から中性点電圧を引いた値であり、正弦波になる。
図8に、図6に縦破線で示した位相90度〜150度における1キャリア内(キャリア周期)での上アームのON期間、検出期間と電流検出タイミング例を黒三角で示す。これらの表示方法に関しては、3相変調の場合と同様である。図2の3相変調の場合と比較すると、図8の2相変調の場合、黒三角の電流検出タイミングが、キャリア周期の中央よりになっている。これは、3相変調においては、キャリア周期の中央に上循環期間があるため、上アームスイッチング素子のON期間の先端と終端の差が大きくなり、黒三角の電流検出タイミングが、キャリア周期の終端側よりになるためである。そのため、3相変調においては、2相変調に比較し、本発明の効果が大きくなる。
図9は、100%2相変調における各相の変調を示す波形図である。高変調の場合の効用に関しては、図3の3相変調の場合と同様である。
図10は、図9の位相120度において、上アームスイッチング素子VのON期間を、キャリア周期の終端側へスライドさせたものである。これに伴い、電流検出タイミングの黒三角も、キャリア周期の終端側へスライドする。この効用に関しては、図4の3相変調の場合と同様である。
尚、上記実施の形態においては、位相120度において説明したが、他の位相でも同様である。
(実施の形態6)
図11に、電動圧縮機40の右側にインバータ装置22を密着させて取り付けた例を示す。金属製筐体32の中に圧縮機構部28、モータ11等が設置されている。冷媒は、吸入口33から吸入され、圧縮機構部28(この例ではスクロール)がモータ11で駆動されることにより、圧縮される。この圧縮された冷媒は、モータ11を通過する際にモータ11を冷却し、吐出口34より吐出される。
インバータ装置22は電動圧縮機40に取り付けられるように、ケース30を使用している。発熱源となるインバータ回路部10は、低圧配管38を介して低圧冷媒で冷却される。電動圧縮機40の内部でモータ11の固定子巻線4に接続されているターミナル39は、インバータ回路部10の出力部に接続される。保持部35でインバータ装置22に固定される接続線36には、バッテリー1への電源線と回転数信号を送信するエアコンコントローラ(図示せず)との信号線がある。
電動圧縮機は、回転数可変のルームエアコン、カーエアコンなどに使用されるため、制御性の高いことが求められる。また、上記のようなインバータ装置一体型電動圧縮機では、インバータ装置22が小さいこと、振動に強いことが必要になる。そのため、シャント抵抗など1個の電流センサにより電流検出する本発明の実施の形態として好適である。
尚、上記実施の形態において、電動圧縮機の圧縮機構部をスクロールとしたが、これに限るものではない。また、圧縮された冷媒がモータを冷却する高圧型について示したが、低圧型でもよい。
(実施の形態7)
図12は、本発明のインバータ装置を圧縮機に一体に構成し(実施の形態6)、空調装置に適用して車両60に搭載した一例を示す。インバータ装置一体型電動圧縮機61及び室外熱交換器63、室外ファン62が、車両60の前方のエンジンルーム(乃至モータルーム)に搭載される。一方、車両室内には室内送風ファン65、室内熱交換器67、エアコンコントローラ64が配置されている。空気導入口66から車外空気を吸込み、室内熱交換器67で熱交換した空気を車室内に吹き出す。
車両、特に電気自動車やハイブリッドカーにおいては、走行性能確保、搭載性の面から、車両用空調装置にも小型軽量が求められ、その中でも重量があり、しかも狭いモータルーム(乃至エンジンルーム)内やその他のスペースに取り付けられる電動圧縮機の小型軽量化は重要課題である。また、走行時などの振動に対する耐振性も必要である。
本発明のインバータ装置は、上記各実施の形態に示すシャント抵抗6など電流センサ1個の構成により、小型化と耐振性が実現できる。従って、本発明のインバータ装置は、これら車両用として大変好適である。
尚、上記各実施の形態において、直流電源をバッテリーとしたが、これに限るものではなく、商用交流電源を整流した直流電源などでもよい。モータをセンサレスDCブラシレスモータとしたが、リラクタンスモータ等にも適用できる。正弦波駆動に限らず相電流の検出が必要となる駆動方式に適用できる。
以上のように、本発明にかかるインバータ装置は、制御性を高めることができる。また、小型で耐振などの信頼性を向上できるので、各種民生用製品、各種産業用機器に適用できる。
本発明の実施の形態1に係るインバータ装置とその周辺の電気回路図 同50%3相変調の位相30度〜90度における上アームのON期間、検出期間と電流検出タイミング例を示す特性図 本発明の実施の形態2に係る100%3相変調の位相30度〜90度における上アームのON期間、検出期間と電流検出タイミング例を示す特性図 本発明の実施の形態3に係る上アームスイッチング素子のON期間を、キャリア周期の終端側へスライドさせる場合の電流検出タイミング例を示す特性図 本発明の実施の形態4に係る電流検出をPWM変調に反映するタイミングの説明図 本発明の実施の形態5に係る50%2相変調における各相の変調を示す波形図 同100%2相変調における各相の変調を示す波形図 同50%2相変調の位相90度〜150度における上アームのON期間、検出期間と電流検出タイミング例を示す特性図 同100%2相変調の位相90度〜150度における上アームのON期間、検出期間と電流検出タイミング例を示す特性図 同上アームスイッチング素子のON期間を、キャリア周期の終端側へスライドさせる場合の電流検出タイミング例を示す特性図 本発明の実施の形態6に係るインバータ装置一体型電動圧縮機の断面図 本発明の実施の形態7に係るインバータ装置を搭載した車両の模式図 直流電源との間の電流センサにより相電流を検出するインバータ装置とその周辺の電気回路図 50%3相変調における各相の変調を示す波形図 50%3相変調の位相30度〜90度における上アームのON期間、検出期間と電流検出タイミング例を示す特性図 100%3相変調における各相の変調を示す波形図 100%3相変調の位相30度〜90度における上アームのON期間、検出期間と電流検出タイミング例を示す特性図 電流検出をPWM変調に反映するタイミングの説明図
符号の説明
1 バッテリー
2 スイッチング素子
3 ダイオード
4 固定子巻線
5 磁石回転子
6 シャント抵抗(電流センサ)
7 制御回路
10 インバータ回路
11 センサレスDCブラシレスモータ
22 インバータ装置
40 電動圧縮機
60 車両

Claims (7)

  1. 直流電源のプラス側に接続される上アームスイッチング素子とマイナス側に接続される下アームスイッチング素子とを備えたインバータ回路と、前記直流電源と前記インバータ回路間の電流を検出する電流センサと、前記インバータ回路にPWM変調により交流電流をセンサレスDCブラシレスモータへ出力させる制御回路とを備え、前記制御回路はキャリア周期内における上アームスイッチング素子のON期間終端近傍のタイミングにおいて、前記電流センサにより相電流を検出する制御を行うことを特徴とするインバータ装置。
  2. 前記PWM変調が高変調時に、前記制御を行う請求項1に記載のインバータ装置。
  3. 前記上アームスイッチング素子のON期間を、キャリア周期の終端側へスライドさせて、前記制御を行う請求項1または請求項2に記載のインバータ装置。
  4. 前記モータが高速回転時に、前記制御を行う請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載のインバータ装置。
  5. 前記PWM変調は3相変調である請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載のインバータ装置。
  6. 電動圧縮機のモータを駆動する請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載のインバータ装置。
  7. 車両に搭載される請求項1から請求項6のうちいずれか一項に記載のインバータ装置。
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