JP2008228466A - ワイヤハーネス用プロテクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】1つの成形型で成型した1つのプロテクタでありながら、成型後であっても所望の配索ルートに沿って変形可能で、その内部に配設するワイヤハーネス全体を長手方向において一様に外装して保護できるワイヤハーネス用プロテクタを提供する。
【解決手段】長尺状に形成され、取付対象物19上に配設される樋状のワイヤハーネス用プロテクタ1であって、それぞれ長手方向に適宜長さに延びた非可撓性樹脂素材から成る硬質部4a,4b,4cと可撓性樹脂素材より成る軟質部5a,5bとを二色成型により交互に複数形成して成り、硬質部は一定の形状を保持しつつ、軟質部が適当に伸縮して屈曲することができ、内部にワイヤハーネス12を配設できるようにした。
【選択図】図8
【解決手段】長尺状に形成され、取付対象物19上に配設される樋状のワイヤハーネス用プロテクタ1であって、それぞれ長手方向に適宜長さに延びた非可撓性樹脂素材から成る硬質部4a,4b,4cと可撓性樹脂素材より成る軟質部5a,5bとを二色成型により交互に複数形成して成り、硬質部は一定の形状を保持しつつ、軟質部が適当に伸縮して屈曲することができ、内部にワイヤハーネス12を配設できるようにした。
【選択図】図8
Description
本発明は、ワイヤハーネスに外装されるワイヤハーネス用プロテクタに係り、特にワイヤハーネスの配索に対応してフレキシブルに変形可能なワイヤハーネス用プロテクタに関するものである。
ワイヤハーネス用プロテクタは、その内部にワイヤハーネスを収納して保護しつつ、該ワイヤハーネスを所定の配索位置に保持するためのものであって、概ね長尺溝状を成し、配設対象の所定の配設ルートに整合した屈曲形状を有して、上記配設対象に対して配置固設されるものである。
例えば、自動車の車体等に配索されるワイヤハーネスは、他の機材や部材を回避したルートに配設されるため、自ずとこのワイヤハーネスを保護するワイヤハーネス用プロテクタも数カ所に屈曲部を備えたものとなっている。このような構成を採るワイヤハーネス用プロテクタの例としては、特許文献1を挙げることができる。一般に、この種のプロテクタは、硬質樹脂素材から成る成型品であり、予め成型した形状は、成型後或いは配設時において、ワイヤハーネスの配設ルートに合わせて変形させることはできない。
従って、例えば車体の左右の対称位置にプロテクタを配設するには、鏡映対称の成形型を2つ用意しなければならず、高コスト化するという問題があった。このような問題点を解決すべく創作されたプロテクタとしては、特許文献1に開示されているものを挙げることができる。特許文献1に記載されているワイヤハーネス用プロテクタは、硬質樹脂素材より成る所定の屈曲形状を有する長尺溝状の2つのプロテクタが、蛇腹状に形成された連結部によって互いに端部同士で連結されて成っている。
特開2003−87928号公報
しかしながら、このような従来のワイヤハーネス用プロテクタでは、蛇腹状の連結部位置において該プロテクタの内部に配設したワイヤハーネスが外部に露出してしまい、その露出部分を保護することができなくなるという問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑みて創作されたものであり、1つの成形型で成型した1つのプロテクタでありながら、成型後であっても所望の配索ルートに沿って変形することが可能であり、その内部に配設するワイヤハーネス全体を長手方向において一様に外装して保護することができるワイヤハーネス用プロテクタを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のワイヤハーネス用プロテクタは、ワイヤハーネスに外装する樋状に形成されるワイヤハーネス用プロテクタであって、このプロテクタは、それぞれ長手方向に延びた適宜長さの非可撓性樹脂素材より成る硬質部と、可撓性樹脂素材より成る軟質部とが連続的に一体化して形成され、硬質部を一定の形状に保持しつつ、軟質部を適当に屈曲伸縮させることによって、ワイヤハーネスの配索経路に沿ってプロテクタを変形させて配設することができるようにしたことを特徴としている。
また、プロテクタは、長手方向における長さをそれぞれ適当にとった、硬質部と軟質部とを二色成型によって、交互に複数形成して成ることを特徴としている。
本発明によれば、プロテクタの長手方向における所定の長さを有する硬質部と軟質部とを交互に、好ましくは二色成型したことによって、成型後であっても軟質部を屈曲又は伸縮させることで、プロテクタを3次元的に自由に屈曲させることが可能である。従って、プロテクタは、1つの成形型で成型した1つのプロテクタでありながら、ワイヤハーネスの鏡映対称の配設位置或いは所望の配設ルートに沿って変形させながら配設することが可能である。また、本発明においては、プロテクタの内部に配設するワイヤハーネス全体を長手方向において一様に外装して保護することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態を図1乃至8を参照しながら詳細に説明する。図1は、本実施形態のワイヤハーネス用プロテクタ(以下、「プロテクタ」という。)1を示している。プロテクタ1は長尺状に形成され、樋状、即ち、断面が凹形状を成している。この樋形状は、平坦な底部2と、この底部2の左右両端から垂直に立ち上がった互いに対向する2つの側壁3a,3bとから構成される略U字形を成している。該プロテクタ1は、それぞれ長手方向に適宜長さに延びた非可撓性樹脂素材より成る硬質部4a,4b,4cと、可撓性樹脂素材より成る軟質部5a,5bとを連続的に交互に複数形成して成る。本実施形態のワイヤハーネス用プロテクタ1は、その両端部分と中央部分とが硬質部4a,4b,4c、それらの間が軟質部5a,5bであり、すなわち合計5つの部分から成っている。
この交互に形成される硬質部4a,4b,4cと軟質部5a,5bとは、二色成型によって形成することができる。硬質部4a,4b,4cを成す非可撓性樹脂素材としては、従来公知の汎用性の硬質樹脂を用いることができ、好ましくはポリプロピレンやポリエチレン等の比較的硬質樹脂を採用することができる。軟質部5a,5bを成す可撓性樹脂素材としては、従来公知の汎用性の軟質樹脂であって、合成ゴム等のように伸縮性を備えた樹脂を用いることが好ましく、例えばエラストマ樹脂を採用することができる。ただし、硬質部4a,4b,4c及び軟質部5a,5bを成す樹脂素材としては、互いの樹脂素材の結合性が良好な素材を選択する。
図3に示すように、プロテクタ1の適当な硬質部4a,4cの外底面6a,6cのほぼ中央には、フック7a,7bが配設される。このフック7a,7bは、図6に示すように、プロテクタ1を取り付ける取付対象物8に形成された取付孔9a,9bに挿入して係止し、プロテクタ1を取付対象物8に固着するためのものである。図3に示すように、フック7a,7bは、外底面6a,6cから互いに平行に垂下した2本の垂下部10a,10bと、これらの垂下部10a,10bの下端から、それぞれプロテクタ1の幅方向外向きに返し状に形成される抜け止11a,11bとから成る。このように形成されるフック7a,7bは、図3に示すように、プロテクタ1の長手方向に並ぶ硬質部4a,4b,4cの中でも両端部分に位置する硬質部4a,4cの外底面に形成される。勿論、フック7a,7bは、プロテクタ1の長手方向における中央部分に位置する硬質部4bの外底面6b、若しくは、軟質部5a,5bの外底面6d,6eに形成することも可能である。
こうして形成された本実施形態のワイヤハーネス用プロテクタ1は、軟質部5a,5bが可撓性を発現するので、ワイヤハーネス12の配索経路に柔軟に対応して配設することができる。このプロテクタ1を屈曲させる際には、硬質部4a,4b,4cは、ほぼ一定の形状を保持しつつ、軟質部5a,5bが適当に伸縮して屈曲するようになっている。
例えば、図4に示すように、プロテクタ1を左右方向に屈曲する際には、プロテクタ1が曲がって描くカーブの内側に位置する軟質部5a,5bの側壁3や底部2は、圧縮されて縮む。これに対して、プロテクタ1が曲がって描くカーブの外側に位置する軟質部5a,5bの側壁3や底部2は、伸張されて延びる。つまり、本実施形態のプロテクタ1は、該プロテクタ1の軟質部5a,5bの幅方向において、このような変形が生じることによって屈曲することができるようになっている。
また、このプロテクタ1は、左右方向に屈曲できるのみならず、上下方向に屈曲することも可能であり、この場合には図5に示すように、左右の側壁3a,3bの上部を圧縮させつつ、底部2を伸張すれば、プロテクタ1を上向きに屈曲することができ、左右の側壁3a,3bの上部を伸張させつつ、底部2を圧縮すれば該プロテクタ1を下向きに屈曲することができる。
従って、例えば、図6に示すように、縦断面略L状に鉤形を成す取付対象物8の天板部13及び鉛直壁部14の外側に、一連のワイヤハーネス用プロテクタ1を配設することができる。取付対象物8がこのような形態である場合には、取付対象物8の天板部13の適当な部位に、該プロテクタ1の一方のフック7aを係入するための長円形を成す取付孔9aを予め穿孔する。この取付孔9aは、天板部13の表裏に亘って貫通させて穿設する。また、取付対象物8の鉛直壁部14の適当な部位には、プロテクタ1の他方のフック7aを係入する、該鉛直壁部14の表裏に貫通した長円形を成す取付孔9bを予め穿孔する。このように形成された取付対象物8にプロテクタ1を装着する場合には、プロテクタ1を取付対象物8の外壁に沿って、プロテクタ1の外底面6を取付対象物8の外側面に当接させるように、略L字形に変形させて、その両端部に位置する硬質部4a,4cの外底面6a,6cに形成されたフック7a,7bを、それぞれ天板部13と鉛直壁部14とに形成された取付孔9a,9bに係入して装着する。
縦断面略L字形を成す取付対象物18の底板部15及び鉛直壁部16の内側に、一連のワイヤハーネス用プロテクタ1を配設する場合には、図7に示すように、取付対象物18の底板部15の適当な部位に、プロテクタ1の一方のフック7bを係入するための長円形の取付孔17bを予め穿孔し、取付対象物18の鉛直壁部16の適当な部位に、プロテクタ1の他方のフック7aを係入する、鉛直壁部16の表裏に貫通した長円形の取付孔17aを予め穿孔する。これらの取付孔17a,17bは、何れも底板部15や鉛直壁部16の表裏に亘って貫通したものである。このように形成された取付対象物18にプロテクタ1を装着する場合には、プロテクタ1の外底面6を取付対象物18の内側面に当接させるように、取付対象物18の内壁に沿って略L字形に変形させて、その両端部に位置する硬質部4a,4cの外底面6a,6cに形成されたフック7a,7bを、それぞれ底板部15と鉛直壁部16とに形成された取付孔9a,9bに係入して装着する。
例えば、本実施形態のワイヤハーネス用プロテクタ1を使用する場合には、図8に示すように、プロテクタ1を右曲がりに「く」字形に屈曲させて取付対象物19に対して装着しつつ、この樋状を成すプロテクタ1の内部に、ワイヤハーネス12をこのプロテクタ1と同様に右曲がりに屈曲させながら配設する。勿論、プロテクタ1やワイヤハーネス12は、右曲がりに限らず、左曲がりや上下何れの向きに曲げて配設することも可能である。即ち、ワイヤハーネス12は、その長手方向において一様にプロテクタ1を外装して保護し、鏡映対称に配設したり、或いは、所望の配設ルートに沿って変形させながら配設することが可能である。
以上説明したように、本発明のワイヤハーネス用プロテクタ1は、1つの成形型を用いて二色成型することによって、硬質部4a,4b,4cと軟質部5a,5bとを交互に複数連続的に形成して得られる1つのプロテクタ1であって、所望の配設ルートに沿って変形させながら配設することが可能なものであり、その主旨を逸脱しない範囲において様々な形態で実施することができる。
1 ワイヤハーネス用プロテクタ
2 底部
3a,3b 側壁
4a,4b,4c 硬質部
5a,5b 軟質部
6a〜6e 外底面
7a,7b フック
8 取付対象物
9a,9b 取付孔
10a,10b 垂下部
11a,11b 抜け止
12 ワイヤハーネス
13 天板部
14 鉛直壁部
15 底板部
16 鉛直壁部
17a,17b 取付孔
18 取付対象物
19 取付対象物
2 底部
3a,3b 側壁
4a,4b,4c 硬質部
5a,5b 軟質部
6a〜6e 外底面
7a,7b フック
8 取付対象物
9a,9b 取付孔
10a,10b 垂下部
11a,11b 抜け止
12 ワイヤハーネス
13 天板部
14 鉛直壁部
15 底板部
16 鉛直壁部
17a,17b 取付孔
18 取付対象物
19 取付対象物
Claims (2)
- ワイヤハーネスに外装される樋状のワイヤハーネス用プロテクタであって、該プロテクタは、それぞれ長手方向に適宜長さに延びた非可撓性樹脂素材より成る硬質部と可撓性樹脂素材より成る軟質部とが一体的に連接されて形成され、上記硬質部は一定の形状を保持しつつ、上記軟質部が適宜に伸縮し、屈曲し得ることを特徴とする、ワイヤハーネス用プロテクタ。
- 前記プロテクタは、長手方向における長さをそれぞれ適当にとった、前記硬質部と前記軟質部とを交互に二色成型により複数形成して成ることを特徴とする、請求項1に記載のワイヤハーネス用プロテクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007064084A JP2008228466A (ja) | 2007-03-13 | 2007-03-13 | ワイヤハーネス用プロテクタ |
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JP2007064084A JP2008228466A (ja) | 2007-03-13 | 2007-03-13 | ワイヤハーネス用プロテクタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008228466A true JP2008228466A (ja) | 2008-09-25 |
Family
ID=39846420
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2007064084A Pending JP2008228466A (ja) | 2007-03-13 | 2007-03-13 | ワイヤハーネス用プロテクタ |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2008228466A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104620453A (zh) * | 2012-09-10 | 2015-05-13 | 矢崎总业株式会社 | 线束 |
JP2016037093A (ja) * | 2014-08-06 | 2016-03-22 | 三菱自動車エンジニアリング株式会社 | 車両用ドアのロアサッシュ |
-
2007
- 2007-03-13 JP JP2007064084A patent/JP2008228466A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN104620453B (zh) * | 2012-09-10 | 2018-04-10 | 矢崎总业株式会社 | 线束 |
US9947439B2 (en) | 2012-09-10 | 2018-04-17 | Yazaki Corporation | Dark exterior wire harness with heat-reflection and identification portion |
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Legal Events
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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A02 | Decision of refusal |
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