JP2008227841A - ビデオルータ - Google Patents

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充弘 岡田
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Abstract

【課題】映像や音声の入力と出力をマトリクス状に接続するビデオルータにおいて、人にとって使い勝手が良いビデオルータを提供する。
【解決手段】n入力及びm出力のマトリクス型のビデオルータにおいて、n個の入力端子と、m個の出力端子と、各入力端子と各出力端子との組み合わせについて接続状態と非接続状態とを切り替えるスイッチを備える。対応付け手段が、入力端子或いは出力端子の一方又は両方について、物理的な端子と仮想的な識別情報とを対応付ける。制御手段が、前記対応付け手段による対応付けに基づいて、人との間における処理を前記仮想的な識別情報を用いて行う。
【選択図】 図3

Description

本発明は、映像や音声の入力と出力をマトリクス状に接続するビデオルータに関し、特に、人にとって使い勝手が良いビデオルータに関する。
例えば、デジタルテレビジョンシステムの放送局等では、複数の映像を出す装置を有している。映像を出す装置としては、例えば、複数のビデオデッキ、スタジオのカメラ、中継車からの中継映像、キー局からの回線映像、静止画装置などがある。これらの装置は、通常、ビデオルータの入力に接続され、また、ビデオルータの出力側は、例えば、放送用出力、録画用ビデオデッキ、回線出力など、複数の装置に接続されている。
ここで、通常、ビデオルータと呼ばれるマトリクススイッチが、入力の装置と出力の装置を自由な組み合わせで接続するために用いられており、番組の編集や記録などに役立てられている。
従来のビデオルータでは、ハードウエア上のマトリクス状態を基にして、ルーティングの制御や表示を設定している。
特開2003−125288号公報
図9には、一般的な2入力及び2出力のルータの一例を示してある。
本例のルータでは、スイッチS1〜S4のオンオフを切り替えることにより、入力A1、A2の出力先を出力D1、D2から選択して出力させることができる。なお、本例では、各出力には、バッファ101、102が備えられている。
例えば、入力A1から出力D1へ出力させるとともに入力A2から出力D2へ出力させる、などの接続が可能である。
また、例えば、入力A2から出力D1へ出力させるとともに入力A2から出力D2へ出力させる、などのように同じ入力を出力させることも可能である。
ここで、n及びmを任意の自然数として、ルータの入力数と出力数は、n入力×m出力のように拡張することが可能である。
図10には、ルーティングを外部から制御可能としたルータの一例を示してある。
本例のルータでは、図9に示されるような構成において、更に、各スイッチS1〜S4を制御する制御装置111を備えている。
制御装置111は、外部の装置から入力と出力とを接続する指示のデータを受け取り、そのデータに基づいてルーティングに必要なスイッチS1〜S4をオンする。
図11には、一般的な12入力及び8出力のルータの一例を示してある。
図11等において、バツ(×)印の部分は、クロスポイント用のスイッチが付いていることを示す。
本例のルータでは、D1〜D8の出力に対して、それぞれ、A1〜A12に入力されている信号を選択して出力させることができる。
更に続けて説明するが、以下は本発明の前提ともなるため、必ずしも全てが従来例であるとは限らない。
図12には、図11に示されるような12入力及び8出力のルータのマトリクス上に6入力及び4出力のマトリクスI、IIを2つ設定した場合の一例を示してある。
この場合、例えば、クロスポイントの制御回路に対する外部からの制御を制御回路上で2つに分け、それぞれの制御入力に対して一方のマトリクスしか制御できないように制限を付ける。これにより、外部から見ると、独立した2つのマトリクスI、IIが存在するように見える。
これらの2つのマトリクスI、IIは、それぞれ別の外部制御からしか接続変更できないため、互いに間違って、別のマトリクスの接続を変更してしまうというミスを防ぐことができる。
このように、マトリクス上に任意の配置でマトリクス(仮想マトリクス)I、IIを設定することが可能であり、同じルータ上に2つ以上の仮想マトリクスを設定することや、仮想マトリクスの配置を任意に変えることなどが可能である。
図13には、図11に示されるような12入力及び8出力のルータのマトリクス上において、入力列の一部を共有した2つの仮想マトリクスI、IIの一例を示してある。
この場合、2つの仮想マトリクスI、IIは、入力を一部共用しており、出力は完全に独立しているように扱うことができる。
本例では、6入力(A1〜A6)×4出力(D1〜D4)のマトリクスIと、10入力(A3〜A12)×4出力(D5〜D8)のマトリクスIIの2つの仮想マトリクスが構成されている。
図14には、図11に示されるような12入力及び8出力のルータのマトリクス上において、出力列の一部を共有した2つの仮想マトリクスI、IIの一例を示してある。
この場合、出力列が共有している部分について、通常のルータと同じように、互いの制御が競合することになるが、それ以外は独立となる。
本例では、6入力(A1〜A6)×4出力(D1〜D4)のマトリクスIと、10入力(A3〜A12)×5出力(D4〜D8)のマトリクスIIの2つの仮想マトリクスが構成されている。
出力D4の制御については、マトリクスIとマトリクスIIの制御が競合するため、上位側で競合時の問題が発生しないように制御する。
以上では、通常のマトリクス制御や、仮想のマトリクス制御について説明してきた。
図15には、6入力及び4出力のルータの一例を示してある。
例えば、図15に示されるように、入力A1、A2に回線信号1、2が接続され、入力A3、A4にVTR1、2が接続されている場合に、増設で回線信号3を1回線追加する必要が発生したときには、その増設回線を入力A5に接続することで、物理的には追加が可能である。
しかしながら、スイッチャー制御パネルでは、パネルの選択スイッチ配列が変えられないため、回線1、2、3を、例えば、入力A1、A2、A3にまとめたいという要求があっても、まとめることができない。
このため、従来のビデオルータでは、VTR1、2の線を入力A3、A4から入力A4、A5へ接続変更して、入力A3を空けてから、新たに回線3を入力A3に接続する必要があった。
また 通常、パネルの選択スイッチには、LED(Light Emitting Diode)等の文字表示器で入力の名称を表示する機能があり、この設定も同様に変更しなければならない。
このように、従来のビデオルータでは、設定変更に大変な手間がかかり、且つ、入力の変更時に一時的に入力信号を外さなければならず、変更を行う信号ラインを使用していない時にしか変更することができないといった問題があった。
本発明は、このような従来の事情に鑑み為されたもので、例えば、入出力の接続状態を把握し易く、設定変更が容易であるなど、人にとって使い勝手が良いビデオルータを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、n入力及びm出力のマトリクス型のビデオルータにおいて、次のような構成とした。
すなわち、n個の入力端子と、m個の出力端子と、各入力端子と各出力端子との組み合わせについて接続状態(オン)と非接続状態(オフ)とを切り替えるスイッチを備えた。そして、対応付け手段が、入力端子或いは出力端子の一方又は両方について、物理的な端子と仮想的な識別情報とを対応付ける。また、制御手段が、前記対応付け手段による対応付けに基づいて、人との間における処理を前記仮想的な識別情報を用いて行う。
従って、物理的な端子に対応付けられた仮想的な識別情報を用いて人との間における処理が行われるため、例えば、入出力の接続状態を把握し易く、設定変更が容易であるなど、人にとって使い勝手を良くすることができる。
ここで、n入力及びm出力のマトリクスについて、n及びmはそれぞれ1以上の整数であり、例えば、少なくとも一方は2以上である。
また、マトリクス上に1つ以上の仮想的なマトリクス(仮想マトリクス)を設定することも可能である。仮想マトリクスでは、入力数はn以下となり、出力数はm以下となる。また、2つ以上の仮想マトリクスの出力が重なる場合には、例えば、任意の態様で、優先制御が行われる。
また、スイッチは、例えば、入力端子と出力端子との全ての組み合わせ(つまり、n×m個)について備えられてもよく、或いは、任意の一部の組み合わせのみについて備えられてもよい。
また、物理的な端子と仮想的な識別情報とを対応付けることは、例えば、入力端子のみについて行われてもよく、或いは、出力端子のみについて行われてもよく、或いは、入力端子と出力端子の両方について行われてもよい。
また、仮想的な識別情報としては、種々な情報が用いられてもよく、例えば、記号や番号などからなる情報を用いることができる。また、例えば、仮想的な識別情報を人により任意に書き換えることが可能な構成が用いられてもよい。
具体例として、入力端子1に入力番号2を対応させ、入力端子2に入力番号3を対応させ、入力端子3に入力番号1を対応させることや、また、出力端子1に出力番号5を対応させ、出力端子2に出力番号2を対応させ、出力端子3に出力番号1を対応させること、などが可能である。
また、物理的な端子と仮想的な識別情報との対応付けとしては、例えば、ソフトウエア的に対応付けのデータがメモリに記憶されてもよく、或いは、対応付けの内容がハードウエアに設定されてもよい。
また、物理的な端子と仮想的な識別情報との対応付けとしては、例えば、人或いは装置により任意に書き換えることが可能な構成とすることができる。
また、仮想的な識別情報を用いて行われる人との間における処理としては、種々な処理が用いられてもよく、例えば、人に対して情報を表示する処理や、人から情報を受け付ける(入力する)処理などを用いることができる。
本発明に係るビデオルータでは、一構成例として、次のような構成とした。
すなわち、前記制御手段は、前記人との間における処理として、前記対応付け手段による対応付けに基づいて、入力端子と出力端子との接続状態を前記仮想的な識別情報を用いて人に対して表示し、入力端子と出力端子との接続状態の切り替え(例えば、スイッチのオンとオフの切り替え)の指示を前記仮想的な識別情報を用いて人から受け付ける。そして、前記制御手段は、前記受け付けた指示の内容に従ってスイッチを制御して、入力端子と出力端子との接続状態を切り替える。
従って、入力端子と出力端子との接続状態が仮想的な識別情報を用いて人に対して表示されるため、その人はその接続状態を容易に把握することができ、また、入力端子と出力端子との接続状態の切り替えの指示が仮想的な識別情報を用いて人により行われるため、その人はその指示を容易に行うことができ、そして、このように仮想的な識別情報を用いて行われた指示の内容に基づいて、その指示の内容に対応したスイッチが制御されて、適切に接続状態が切り替えられる。
ここで、入力端子と出力端子との接続状態を表示する態様としては、種々な態様が用いられてもよく、例えば、いずれの入力端子といずれの出力端子が接続されているかを識別する情報を表示する態様を用いることができ、この場合に、入力端子或いは出力端子の一方又は両方について、物理的な端子の番号等ではなく(或いは、それと共に)、対応する仮想的な識別情報が表示に用いられる。
同様に、入力端子と出力端子との接続状態を切り替えるための指示では、入力端子或いは出力端子の一方又は両方について、物理的な端子の番号等ではなく(或いは、それと共に)、対応する仮想的な識別情報が用いられる。
また、情報を表示する手段としては、例えば、情報を画面に表示する手段を用いることができる。
また、指示などの情報を受け付ける手段としては、例えば、キーボードやマウスなどの操作に応じて情報を受け付ける手段を用いることができる。
本発明に係るビデオルータでは、一構成例として、次のような構成とした。
すなわち、前記対応付け手段は、複数の対応付けを有している。そして、前記制御手段は、前記対応付け手段が有する複数の対応付けの中から1つの対応付けを切り替えて用いる。
従って、物理的な端子と仮想的な識別情報との対応付けが複数用意されて、これら複数の対応付けが切り替えられて用いられることにより、例えば、種々な使用状況に応じて適した対応付けを用いることができる。
ここで、複数の対応付けの中から1つの対応付けを選択する態様としては、例えば、人による操作により受け付けられた指示に応じて1つの対応付けを選択する態様や、或いは、各人(各ユーザ)とそのときに用いるべき対応付けとの対応が予め設定されて記憶されており、それに従って1つの対応付けを選択する態様や、或いは、各使用状況(例えば、放送において各番組など)とそのときに用いるべき対応付けとの対応が予め設定されて記憶されており、それに従って1つの対応付けを選択する態様などを用いることができる。
以上説明したように、本発明に係るビデオルータによると、物理的な端子に対応付けられた仮想的な識別情報を用いて人との間における処理が行われるため、例えば、入出力の接続状態を把握し易く、設定変更が容易であるなど、人にとって使い勝手を良くすることができる。
本発明に係る実施例を図面を参照して説明する。
図1には、本発明の一実施例に係るビデオルータの構成例を示してある。
図1等において、バツ(×)印の部分は、クロスポイント用のスイッチが付いていることを示す。
本例のビデオルータでは、6個の入力端子(A1〜A6)と4個の出力端子(D1〜D4)を有しており、各入力端子と各出力端子との組み合わせ毎にオン(接続する状態)とオフ(接続しない状態)を切り替えるスイッチを備えている。
各スイッチは、例えば、人による操作に応じて或いは予め設定された切替条件に従って自動的に、外部の制御装置からの制御により切り替えることが可能である。
図1の例では、入力端子A1には回線1の信号が入力され、入力端子A2には回線2の信号が入力され、入力端子A3にはVTR1の信号が入力され、入力端子A4にはVTR2の信号が入力される。
また、本例では、ビデオルータの入力6×出力4のマトリクス上に、2つの入力2×出力1の仮想マトリクスI、IIが設定されている。具体的には、出力D1の入力を仮想マトリクスIのグループのA1、A2としており、出力D2の入力を仮想マトリクスIIのグループのA3、A4としている。
各仮想マトリクスI、IIでは、自己のグループに属する各スイッチのオンオフを切り替えることにより、自己のグループに属する入力と出力との接続状態を切り替えることができる。
図2には、本例のビデオルータにおいて入力を増設した場合の一例を示してある。
本例では、出力D1の入力にA5を増設している。具体的には、仮想マトリクスI(図2において、I−1とI−2を合わせたもの)において、入力をA1、A2、A5とし、出力をD1とする。なお、入力端子A5には回線3の信号が入力される。
また、本例では、6入力(A1〜A6)及び1出力(D4)の仮想マトリクスIIIを新たに設定してある。
図3には、仮想マトリクスの配置データの一例を示してある。
この配置データは、例えば、ビデオルータ或いはその制御装置が有するメモリに記憶され、仮想マトリクスにおけるスイッチを制御する際に参照される。
図3に示される配置データは、図1に示される場合に対応している。
ここで、本例の配置データでは、実際のマトリクス上ではなく仮想マトリクスにおける入力であることを表すために、入力側の信号をIN(IN1〜IN5)で表している。
具体的には、仮想マトリクスIについては、入力IN1が入力A1となっており、入力IN2が入力A2となっており、出力はD1となっている。
また、仮想マトリクスIIについては、入力IN1が入力A3となっており、入力IN2が入力A4となっており、出力はD2となっている。
また、他の入出力の組み合わせの所は、使用されない状態(OFF)となっている。
次に、図1の場合から図2の場合へ変更されるときに、仮想マトリクスの配置データを書き換える。
図4には、書き換え後の仮想マトリクスの配置データの一例を示してある。
図4に示される配置データは、図2に示される場合に対応している。
具体的には、仮想マトリクスIについては、入力IN1が入力A1となっており、入力IN2が入力A2となっており、入力IN3が入力A5となっており、出力はD1となっている。
また、仮想マトリクスIIについては、書き換え前と同様であり、入力IN1が入力A3となっており、入力IN2が入力A4となっており、出力はD2となっている。
また、仮想マトリクスIIIについては、入力IN1〜IN5がそれぞれ入力A1〜A5となっており、出力はD4となっている。
また、他の入出力の組み合わせの所は、使用されない状態(OFF)となっている。
このように、仮想マトリクスIについて、図3に示される配置データから図4に示される配置データへ書き換えることにより、出力D1の入力選択をA1、A2、A5の順に連続させて並べることができる。
そして、例えば、仮想マトリクスにおける入出力の接続状態を配置データにおける入力IN1〜IN5と出力D1〜D4の対応を用いて画面に表示することや、この対応を用いて人(操作者)から仮想マトリクスにおけるスイッチの切り替えの指示を受け付けることを行い、実際にビデオルータのスイッチを制御するときには配置データに基づいて入力A1〜A5と出力D1〜D4の対応を用いることにより、人に対しては配置データにおける分かり易い対応付け(IN1〜IN5を用いたもの)を示して使用させるとともに、実際の制御については配置データ(IN1〜IN5とA1〜A5との対応付け)を用いて適切にスイッチを切り替えることができる。
具体的には、各仮想マトリクスI、II、IIIにおけるスイッチを制御する各仮想マトリクスに対応した制御装置では、入力IN1〜IN5と出力D1〜D4の対応を用いて入出力の接続状態を画面などに表示することや、この対応を用いて人から接続状態(スイッチ)の切り替えの指示を受け付けてそれに従って切り替えを制御することを行い、また、人による操作により、配置データの内容(例えば、IN1〜IN5とA1〜A5との対応など)を任意に書き換えることが可能である。
なお、各仮想マトリクスに対応した制御装置としては、各仮想マトリクス毎に別個であってもよく、或いは、2つ以上の仮想マトリクスについて共通であってもよい。
図5には、更に、仮想マトリクスの配置データの一例を示してある。
図5に示される配置データは、図4に示される配置データにおいて仮想マトリクスIIIについて、人によって使い易いように、仮想上の入力IN1〜IN5と実際の入力A1〜A5との対応を書き換えたものである。具体的には、入力IN1、IN2、IN3、IN4、IN5に対してそれぞれA1、A2、A5、A3、A4が対応付けられるように、出力D4に対する入力列の順序を並べ替えて設定している。
ここで、上記では、入力列の並べ替えを示したが、同様にして出力列の並べ替えを行うこともできる。出力列の並べ替えでは、例えば、入力列におけるIN1〜IN5とA1〜A5との対応付けと同様に、仮想上の出力OUT1〜OUT4と実際の出力D1〜D4との対応付けを用いる。
また、例えば、マトリクスのデータを2次元とすることで、入力と出力を自由に配置することも可能である。
図6には、マトリクスのデータを2次元とした配置データの一例を示してある。
本例の仮想マトリクスの配置データは、5入力(IN1〜IN5)×4出力(OUT1〜OUT4)のマトリクスを通常のマトリクスルータと同じ配置となるように設定したものである。
図7には、マトリクスのデータを2次元とした配置データの一例として、図4に示される配置データに対応したものを示してある。これらの配置データは、同じ機能を有している。
図8には、マトリクスのデータを2次元とした配置データの一例として、4つの仮想マトリクスI、II、III、IVについて任意に書き換えたものを示してある。本例では、2次元の仮想マトリクスにより、出力側も同時に設定を変えている。
具体的には、図8の例では、仮想マトリクスIにおいて入力A1と出力D2との接続状態を切り替えることが可能であり、仮想マトリクスIIにおいて入力A2と出力D4との接続状態を切り替えることが可能であるように、設定されている。
なお、この場合には、1つの出力について複数の入力列が競合する場合があるため、競合した場合には、任意の態様を用いて、優先制御を行う必要がある。つまり、1つの入力は複数の出力に分配できるが、1つの出力には1つの入力のみとする。
競合回避の態様としては、例えば、それぞれの制御を行う人或いは装置に切り替えることが可能なスイッチの権限を設定する態様や、或いは、後からきたデータによるスイッチ切り替えの制御を優先的に行うようにする態様や、或いは、自己が出力を使用していないときには出力オフを設定するようにし、そして、他方が切替を行うときに、相手側が出力オフの設定をしていない場合には、マトリクスの切替を禁止し、禁止されているというステータスを返す態様、などが考えられる。
以上のように、本例のビデオルータでは、マトリクスの入力列や出力列の順番を自由に入れ替えることが可能な仮想マトリクスの配置データ(本例では、テーブルデータ)を制御回路などに持たせることにより、マトリクスの入力列や出力列の配置を自由に入れ替えた仮想マトリクスの制御を可能としている。本例の仮想マトリクスの配置データでは、入力列や出力列について実際の物理位置と仮想上の位置とを対応付け、マトリクス型のビデオルータの行や列の配置をソフトウエア上(又は、ハードウエア上)で任意に設定することが可能である。
また、本例のビデオルータでは、例えば、仮想マトリクスの配置データを複数用意しておいて、その中から番組毎に選択するなど、使用状況に応じて任意の配置データを選択的に設定して用いるようなことも可能である。
また、本例のビデオルータでは、入出力される信号としては、種々なものが用いられてもよい。例えば、デジタル信号では映像と音声が重畳され、アナログ信号では映像(ビデオ)と音声(オーディオ)が別個な信号とされる。
一例として、ビデオ信号用(SDI(シリアル・デジタル・インタフェース))のビデオルータにおいて、仮想マトリクスの配置データを元に制御を可能とするビデオルータ用の制御ソフトウエアを実施することが可能である。
また、このような仮想マトリクスの配置データを複数持ち、それぞれについて制御することが可能なビデオルータ用の制御ソフトウエアを実施することが可能である。
また、前記したSDI信号の代わりにデジタル音声(AES/EBU)の信号を切り替えることが可能なデジタル音声ルータ用の制御ソフトウエアを実施することが可能である。
また、前記したSDI信号の代わりにアナログビデオやアナログオーディオの信号を切り替えることが可能なアナログビデオルータ用の制御ソフトウエアを実施することが可能である。
また、ソフトウエアによる制御ばかりでなく、ハードウエアにより制御を行うビデオルータ用の制御ハードウエアを実施することも可能である。
以上のように、本例のビデオルータでは、必要な入出力数を持つ仮想ルータを簡単に構成することができる。
本例のルータは仮想マトリクスで構成されるため、制御する場合にあたかも物理的なマトリクスがあるかのように制御することができ、制御する際(特に、人的に切替等を行う際)に分かり易く制御し易い入出力のマトリクス配置を設定することができる。これにより、制御する回路を間違えたりするような単純なミスを防止することができる。
また、仮想マトリクスであるため、他のマトリクスを運用中においても、他のマトリクスに影響を与えずに、マトリクスの構成変更(設定変更)や新規なマトリクスの構築(作成)などを行うことができる。
このように、本例では、ソフトウエア上(又は、ハードウエア上)に仮想のマトリクスを構築し、そのマトリクスに基づいて実際のハードウエアのルーティング制御を行うことにより、より使い易いマトリクスの設定を可能とすることができる。
例えば、従来のビデオルータでは1つの大きなマトリクスとしてしか扱うことができなかったが、本例のビデオルータでは、複数の小さなマトリクスを設定することができる。また、本例では、複数のマトリクスの入力側については、全ての入力を同時に複数のマトリクスで使用するようなことも可能である。
また、本例のビデオルータでは、例えば、入力(出力も同様)を増設するような場合には、配置データの設定の変更や、増設する入力の接続と増設した入力の名称を変更するだけで、増設を完了することができ、他の回線に影響を与えることがない。
具体的には、ある仮想マトリクスの配置を変更する場合には、その仮想マトリクスを制御する人が物理的な入力線や出力線の接続状態をつなぎ替え、その人が配置データの書き換えや入出力の名称データの書き換えを行うことで、その人の好みに合わせて任意の配置を設定することができる。また、その人は、例えば、スイッチャーパネルをキーボードやマウスで操作することにより、その仮想マトリクスにおける入出力の接続状態(各スイッチ)を切り替えることが可能である。
なお、本例のビデオルータでは、n個の物理的な入力端子A1、A2、・・・、Anと、m個の物理的な出力端子D1、D2、・・・、Dmと、例えば(n×m)個の物理的なスイッチと、物理的な端子(入力端子や出力端子)と仮想的な識別情報(入力に対するIN1、IN2、・・・や、出力に対するOUT1、OUT2、・・・)とを対応付ける配置データを1つ以上有する対応付け手段と、仮想的な識別情報を用いて入出力の接続状態の表示や接続状態の切り替えの指示の受け付けを行う制御手段を備えている。
ここで、本発明に係るシステムや装置などの構成としては、必ずしも以上に示したものに限られず、種々な構成が用いられてもよい。また、本発明は、例えば、本発明に係る処理を実行する方法或いは方式や、このような方法や方式を実現するためのプログラムや当該プログラムを記録する記録媒体などとして提供することも可能であり、また、種々なシステムや装置として提供することも可能である。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。
また、本発明に係るシステムや装置などにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを当該記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
本発明の一実施例に係るビデオルータの構成例を示す図である。 ビデオルータにおいて入力を増設した場合の一例を示す図である。 仮想マトリクスの配置データの一例を示す図である。 書き換え後の仮想マトリクスの配置データの一例を示す図である。 仮想マトリクスの配置データの一例を示す図である。 マトリクスのデータを2次元とした配置データの一例を示す図である。 マトリクスのデータを2次元とした配置データの一例を示す図である。 マトリクスのデータを2次元とした配置データの一例を示す図である。 2入力及び2出力のルータの一例を示す図である。 ルーティングを外部から制御可能としたルータの一例を示す図である。 12入力及び8出力のルータの一例を示す図である。 12入力及び8出力のルータのマトリクス上に6入力及び4出力のマトリクスを2つ設定した場合の一例を示す図である。 12入力及び8出力のルータのマトリクス上において入力列の一部を共有した2つの仮想マトリクスの一例を示す図である。 12入力及び8出力のルータのマトリクス上において出力列の一部を共有した2つの仮想マトリクスの一例を示す図である。 6入力及び4出力のルータの一例を示す図である。
符号の説明
S1〜S4・・スイッチ、 101、102・・バッファ、 111・・制御装置、

Claims (3)

  1. n入力及びm出力のマトリクス型のビデオルータにおいて、
    n個の入力端子と、
    m個の出力端子と、
    各入力端子と各出力端子との組み合わせについて接続状態と非接続状態とを切り替えるスイッチと、
    入力端子或いは出力端子の一方又は両方について、物理的な端子と仮想的な識別情報とを対応付ける対応付け手段と、
    前記対応付け手段による対応付けに基づいて、人との間における処理を前記仮想的な識別情報を用いて行う制御手段と、
    を備えたことを特徴とするビデオルータ。
  2. 請求項1に記載のビデオルータにおいて、
    前記制御手段は、前記人との間における処理として、前記対応付け手段による対応付けに基づいて、入力端子と出力端子との接続状態を前記仮想的な識別情報を用いて人に対して表示し、入力端子と出力端子との接続状態の切り替えの指示を前記仮想的な識別情報を用いて人から受け付け、
    前記制御手段は、前記受け付けた指示の内容に従ってスイッチを制御して、入力端子と出力端子との接続状態を切り替える、
    ことを特徴とするビデオルータ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のビデオルータにおいて、
    前記対応付け手段は、複数の対応付けを有しており、
    前記制御手段は、前記対応付け手段が有する複数の対応付けの中から1つの対応付けを切り替えて用いる、
    ことを特徴とするビデオルータ。
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