JP2008227369A - 静電破壊保護回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型で静電耐量の高い静電破壊保護回路を提供すること。
【解決手段】本静電破壊保護回路は、入力端子、出力端子、入出力端子の何れかの端子であるPAD10と電源端子Vdd,Vssとの間に寄生抵抗R21,R22を介して第1のダイオード21,22を接続し、PAD10を介して印加された静電気を第1のダイオード21,22を介して電源端子Vdd,Vssへ流す1次静電破壊保護回路31と、PAD10と電源端子Vdd,Vssとの間に更に寄生抵抗R23,R24を介して第2のダイオード23,24を接続した2次静電破壊保護回路32とを備えて成り、2次静電破壊保護回路32の寄生抵抗R23,R24が、1次静電破壊保護回路31の寄生抵抗R21,R22より小さくされている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体装置の静電破壊保護回路に関し、特に静電気の流入による素子の破壊を防止する静電破壊保護回路に関する。
半導体装置は静電気による素子の破壊防止のため、素子の入力及び出力端子(以下PADという)の内部又は外部に静電破壊保護回路を備えている。その例を図3及び図4を参照して説明する。
図3は、半導体装置内の静電破壊保護回路の構成を示す概略レイアウト図、図4は図3に示す静電破壊保護回路の等価回路である。
従来の静電破壊保護回路は、PAD10と正負の電源電圧VDD,VSSにそれぞれ逆方向にダイオード1,2を接続したものである。すなわち、図4に示すように、正(+)極性の電源端子Vddにダイオード1のカソード端子を寄生抵抗R1を介して接続し、そのアノード端子(A点)をPAD10に接続する。更に、ダイオード1のアノード端子が連結されたPAD10にダイオード2のカソード端子を接続し、そのアノード端子を寄生抵抗R2を介して負(−)極性の電源端子Vssに接続する。ダイオード1は、正極性を有する静電気から内部回路11を保護するためのものであり、ダイオード2は、負極性を有する静電気から内部回路11を保護するためのものである。ダイオード1,2は、P導電型とN導電型が接合されたPN接合ダイオードである。(例えば特許文献1参照。)
上記した従来の静電破壊保護回路の動作を、図4を参照して説明する。PAD10を通じて静電気が印加されると、正極性の静電気の場合、ノードA点の電位が上昇する。その印加された静電気によってA点の電位が、Vddより、ダイオード1のターン−オン電圧(Von)まで上昇すると、ダイオード1は導通状態となる。従って、A点の電位が、Vdd+Vonとなると、ダイオード1と寄生抵抗R1を通じてVddへバイパスされるので、A点の電位の上昇が抑えられ、内部回路11が静電破壊から保護される。
逆に、PAD10を通じて印加された静電気が負極性を有する場合は、A点の電位は下降する。その印加された静電気によって、A点の電位がVssより、ダイオード2のターン−オン電圧(Von)まで下降すると、ダイオード2はターン−オンする。従って、A点の電位が、Vss−Von以下となると、ダイオード2と寄生抵抗R2を通じてVssへバイパスされるので、A点の電位の下降が抑えられ内部回路11が静電破壊から保護される。
また、PAD10からA点までのノードの電圧上昇(又は下降)によって、隣接ノードとの間で静電破壊が生じるため、通常、ダイオード1,2はPAD10に隣接する場所に配置する必要がある。
特開平10−163423号公報
しかし、従来の静電破壊保護回路においては、素子の多機能化に伴うピン数の増加等によって、ダイオードを介したPADと電源端子との距離が大きくなり、図3に示すようなレイアウトとなる。このため、ダイオード1,2と電源端子Vdd,Vss間の寄生抵抗R1,R2が大きくなる傾向にある。このような静電破壊保護回路に、瞬間的に過度な静電気が印加されると、寄生抵抗R1,R2のためにダイオード1,2による電位の抑制が間に合わず、内部回路11が破壊されることがある。
そこで、静電耐量を高めるためには、ダイオード1,2のサイズを大きくするか、ダイオード1,2と電源端子Vdd,Vss間の電源ラインを太くして寄生抵抗R1,R2を小さくするか、特許文献1のように1個目のダイオードが破壊された場合にこれをフォローするために、第2、ダイオードを余分に並べておくといった構成により対応しなければならない。しかし、それらの構成を採った場合、その分、回路面積が大きくなるので結果的に静電破壊保護回路全体が大きくなるという問題がある。これは現在、素子の集積度及び小型化の趨勢から外れることになって好ましくない。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、小型で静電耐量の高い静電破壊保護回路を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1による静電破壊保護回路は、入力端子、出力端子、入出力端子の何れかの端子と電源端子との間に寄生抵抗を介して第1のダイオードを接続し、前記端子を介して印加された静電気を前記第1のダイオードを介して前記電源端子へ流す静電破壊保護回路において、前記端子と前記電源端子との間に更に寄生抵抗を介して第2のダイオードを接続し、前記第2のダイオードと前記電源端子との間の寄生抵抗が、前記第1のダイオードと前記電源端子との間の寄生抵抗より小さくされていることを特徴とする。
また、本発明の請求項2による静電破壊保護回路は、請求項1において、前記第2のダイオードは、前記第1のダイオードよりも前記電源端子に隣接していることを特徴とする。
また、本発明の請求項3による静電破壊保護回路は、請求項1または2において、前記第2のダイオードは、前記第1のダイオードよりもサイズが小さいことを特徴とする。
これらの構成によれば、入力端子、出力端子、入出力端子の何れかの端子を介して印加された静電気が正極性を有し、かつ第1のダイオードと前記電源端子Vddとの間の寄生抵抗が大きい場合、端子と第1のダイオードのアノードとの間の電位(A点の電位)が電源電圧+ターン−オン電圧より上昇し、同端子と第2のダイオードのアノードとの間の電位(B点の電位)も同様に上昇しようとするが、第2のダイオードが第1のダイオードと同様に導通してB点の電位の上昇を抑える。更に、第2のダイオードと電源端子Vddの間の寄生抵抗が、第1のダイオードと前記電源端子Vddとの間のより小さいため、B点の電位の上昇がA点の電位の上昇に比べて抑えられ、これにより内部回路の静電破壊が防止される。また、端子を介して印加される静電気が負極性の場合も、上記の正極性の場合と同様に、第2のダイオードにより内部回路の静電破壊が防止される。
第2のダイオードは、第1のダイオードよりも電源端子の近くに配置されているので、第2のダイオード側の寄生抵抗が、第1のダイオード側の寄生抵抗よりも小さくなる。従って、第2のダイオードを第1のダイオードよりも小型で済ませることができる。
以上説明したように本発明によれば、小型で静電耐量の高い静電破壊保護回路を提供することができるという効果がある。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る半導体装置内の静電破壊保護回路の構成を示す概略レイアウト図である。図2は図1に示す静電破壊保護回路の等価回路である。
本実施の形態の静電破壊保護回路は、図2に判り易く示すように、PAD10と内部回路11との間に、電源電圧端子Vdd,Vss間に並列接続関係にある1次静電破壊保護回路31と2次静電破壊保護回路32とを接続して構成したものである。
1次静電破壊保護回路31は、正極性の電源端子VddとPAD11との間にダイオード21を寄生抵抗R21を介して接続し、ダイオード21のアノード端子が連結されたPAD10と負極性の電源端子Vssとの間にダイオード22を寄生抵抗R22を介して接続構成されている。なお、ダイオード21,22は、第1のダイオードを構成する。
2次静電破壊保護回路32は、ダイオード21及び寄生抵抗R21と並列に、すなわち、PAD10とVddとの間にダイオード23を寄生抵抗R23を介して接続すると共に、ダイオード22及び寄生抵抗R22と並列に、すなわちPAD10とVssとの間にダイオード24を寄生抵抗R24を介して接続構成されている。なお、ダイオード23,24は、第2のダイオードを構成する。
更に、1次静電破壊保護回路31と2次静電破壊保護回路32とは、ダイオード21のアノード端子(A点)とダイオード23のアノード端子(B点)とが寄生抵抗R25を介して接続されることによって接続されている。
ここで、図1に示すように、ダイオード23,24をダイオード21,22よりも電源端子Vdd,Vssの近くに配置することにより、寄生抵抗R23,R24を寄生抵抗R21,R22よりもそれぞれ小さくしている。
このような構成の本実施の形態の静電破壊保護回路の動作を説明する。但し、ダイオード21,22に関しては、従来の静電破壊保護回路のダイオードと同様のため省略し、寄生抵抗R21,22が大きい場合のダイオード23,24の動作について説明する。
PAD10を通じて印加された静電気が正極性を有し、かつ寄生抵抗R21が大きい場合、A点の電位がVdd+Von(ターン−オン電圧)より上昇する。このとき寄生抵抗R25を介してB点の電位もVdd+Vonより上昇しようとするが、ダイオード23がダイオード21と同様に導通してB点の電位の上昇を抑える。更に、ダイオード23とVddの間の寄生抵抗R23はR21より小さいため、B点の電位の上昇はA点の電位の上昇に比べて抑えられ、これにより内部回路11の静電破壊が防止される。
同様に、PAD10を通じて印加された静電気が負極性を有し、かつ寄生抵抗R22が大きい場合も、上記の正極性の場合と同様に、ダイオード24により内部回路11の静電破壊が防止される。
ダイオード23,24は、寄生抵抗R23,24がR21,22よりそれぞれ小さいため、そのサイズはダイオード21,22よりそれぞれ小さくて済む。
従って、本実施の形態によれば、小型で静電耐量の高い静電破壊保護回路を提供することができる。
この他、上記ではダイオードにPN接合ダイオードを用いたケースについて説明したが、ダイオードの一部又は全部にトランジスタを使用しても同様の効果を得る事ができる。
また、ダイオードは半導体装置の外部に設置しても良い。更に、2次静電破壊保護回路32に並列に3次、4次、…n次静電破壊保護回路を接続しても良い。
更には、PAD10の種類は入力、出力、入出力を問わず、何に使われるものであっても良い。また、ダイオードはVdd側のみ、Vss側のみ等、片側だけであっても良い。
本発明の実施の形態に係る半導体装置内の静電破壊保護回路の構成を示す概略レイアウト図である。 図1に示す静電破壊保護回路の等価回路である。 従来の半導体装置内の静電破壊保護回路の構成を示す概略レイアウト図である。 図3に示す静電破壊保護回路の等価回路である。
符号の説明
10 PAD
11 内部回路
1,21 ダイオード
2,22 ダイオード
23 ダイオード
24 ダイオード
R1,R2,R21,R22,R23,R24,R25 寄生抵抗
Vdd 正極性の電源端子
Vss 負極性の電源端子
31 1次静電破壊保護回路
32 2次静電破壊保護回路

Claims (3)

  1. 入力端子、出力端子、入出力端子の何れかの端子と電源端子との間に寄生抵抗を介して第1のダイオードを接続し、前記端子を介して印加された静電気を前記第1のダイオードを介して前記電源端子へ流す静電破壊保護回路において、
    前記端子と前記電源端子との間に更に寄生抵抗を介して第2のダイオードを接続し、前記第2のダイオードと前記電源端子との間の寄生抵抗が、前記第1のダイオードと前記電源端子との間の寄生抵抗より小さくされていることを特徴とする静電破壊保護回路。
  2. 前記第2のダイオードは、前記第1のダイオードよりも前記電源端子に隣接していることを特徴とする請求項1に記載の静電破壊保護回路。
  3. 前記第2のダイオードは、前記第1のダイオードよりもサイズが小さいことを特徴とする請求項1または2に記載の静電破壊保護回路。
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