JP2008225354A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】搬送手段によって搬送される記録材の実際の搬送速度を画像形成速度に整合させて、画像のずれ等の画像欠陥の発生を抑制すると共に、搬送手段自体の経時変化に対しても十分安定した記録材の搬送性能を維持する。
【解決手段】所定の駆動回転速度で回転する駆動搬送回転体2aを用いて搬送する搬送手段2と、所定の画像形成速度で画像が形成可能な画像形成手段1と、搬送される記録材P上に前記画像形成速度に対応したマークを形成するマーク形成手段3と、このマーク形成手段3によって形成されたマークを検知するマーク検知手段4と、このマーク検知手段4によって検知されたマーク検知情報から記録材Pの実際の搬送速度を算出する速度算出手段5と、この速度算出手段5によって算出された記録材Pの実際の搬送速度が画像形成速度と整合するように駆動搬送回転体2aの駆動回転速度を調整する調整手段6とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】所定の駆動回転速度で回転する駆動搬送回転体2aを用いて搬送する搬送手段2と、所定の画像形成速度で画像が形成可能な画像形成手段1と、搬送される記録材P上に前記画像形成速度に対応したマークを形成するマーク形成手段3と、このマーク形成手段3によって形成されたマークを検知するマーク検知手段4と、このマーク検知手段4によって検知されたマーク検知情報から記録材Pの実際の搬送速度を算出する速度算出手段5と、この速度算出手段5によって算出された記録材Pの実際の搬送速度が画像形成速度と整合するように駆動搬送回転体2aの駆動回転速度を調整する調整手段6とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、送り孔のない連続して連なる連続記録材を用いる画像形成装置に関する。
電子写真方式等の画像形成方式にて、連続して連なる連続記録材に対し画像を形成する画像形成装置は、短時間で大量の印刷が可能なことから、近年、広く使用されるようになっている。このような画像形成装置としては、記録材として送り孔のないものを用いる所謂ピンレス方式と、記録材として送り孔を設けたものを用いる所謂ピンフィード方式とが知られている。
そして、このような連続記録材を用いる画像形成装置における記録材上への画像記録部位では記録材が一定速度で搬送される必要があり、ピンレス方式にあっては、記録材への画像記録部位より下流側に記録材を搬送駆動するための駆動搬送ロールを設ける一方、上流側に記録材への張力を付与する張力付与ロールを設け、搬送される記録材のたるみをなくして一定速度で搬送するようにしている。また、ピンフィード方式にあっては、送り孔搬送機構(トラクタ)を使用して記録材の送り孔による搬送を行うことで記録材が一定速度で搬送されるようにしている。
ピンフィード方式では、記録材の搬送速度はトラクタによって決まるため、記録材自体の厚さが変化しても記録材搬送速度には大きな変化は見受けられないものの、ピンレス方式では、駆動搬送ロールに記録材を巻き付けて搬送するようにすると、特に、記録材厚が厚くなった場合には、駆動搬送ロールの回転速度と記録材搬送速度の間に差が生じるようにもなる。そのため、記録材搬送速度を画像形成速度に整合させることが重要な課題となっている。
記録材の搬送速度を制御する方式としては各種の方式が提案されており、ピンフィード方式では記録材の厚さを検出して予め決められた搬送速度に設定する方式(特許文献1参照)が、一方、ピンレス方式では送り孔付き連続記録材の送り孔を利用してその検知タイミングによって記録材の速度を制御するようにした方式(特許文献2参照)などが開示されている。
記録材の搬送速度を制御する方式としては各種の方式が提案されており、ピンフィード方式では記録材の厚さを検出して予め決められた搬送速度に設定する方式(特許文献1参照)が、一方、ピンレス方式では送り孔付き連続記録材の送り孔を利用してその検知タイミングによって記録材の速度を制御するようにした方式(特許文献2参照)などが開示されている。
本発明の技術的課題は、送り孔のない連続的に連なる連続記録材に対し画像を形成するに際し、搬送手段によって搬送される記録材の実際の搬送速度を画像形成速度に整合させて、画像のずれ等の画像欠陥の発生を抑制すると共に、搬送手段自体の経時変化に対しても十分安定した記録材の搬送性能が維持できることが可能な画像形成装置を提供することにある。
すなわち、本件請求項1に係る発明は、搬送方向に沿った送り孔のない連続的に連なる連続記録材を搬送する画像形成装置であって、所定の駆動回転速度で回転する駆動搬送回転体を用い連続記録材を当該駆動搬送回転体の周面に沿って搬送する搬送手段と、所定の画像形成速度で記録材上に画像が形成可能な画像形成手段と、搬送される記録材上に前記画像形成速度に対応したマークを形成するマーク形成手段と、このマーク形成手段によって形成されたマークを検知するマーク検知手段と、このマーク検知手段によって検知されたマーク検知情報から記録材の実際の搬送速度を算出する速度算出手段と、この速度算出手段によって算出された記録材の実際の搬送速度が前記画像形成速度と整合するように前記駆動搬送回転体の駆動回転速度を調整する調整手段とを備える画像形成装置である。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る画像形成装置において、マーク形成手段は画像形成手段が兼用するものである画像形成装置である。
請求項3に係る発明は、請求項1に係る画像形成装置において、マーク形成手段が画像形成手段とは別体に設けられる画像形成装置である。
請求項4に係る発明は、請求項1に係る画像形成装置のうち、画像形成手段がトナー像を形成するものである態様において、画像形成手段によって形成されたトナー像が記録材上に転写される転写位置より記録材搬送方向下流側に、記録材上に転写されたトナー像を定着する定着手段を更に設け、マーク検知手段が、この定着手段より下流側に配置されている画像形成装置である。
請求項5に係る発明は、請求項1に係る画像形成装置において、画像形成手段より記録材搬送方向上流側に設けられ且つ記録材に事前に付されたマークを検知する事前マーク検知手段を更に備え、この事前マーク検知手段によって検知された事前マーク検知情報に基づいて画像形成手段での作像開始時期を決定する画像形成装置である。
請求項3に係る発明は、請求項1に係る画像形成装置において、マーク形成手段が画像形成手段とは別体に設けられる画像形成装置である。
請求項4に係る発明は、請求項1に係る画像形成装置のうち、画像形成手段がトナー像を形成するものである態様において、画像形成手段によって形成されたトナー像が記録材上に転写される転写位置より記録材搬送方向下流側に、記録材上に転写されたトナー像を定着する定着手段を更に設け、マーク検知手段が、この定着手段より下流側に配置されている画像形成装置である。
請求項5に係る発明は、請求項1に係る画像形成装置において、画像形成手段より記録材搬送方向上流側に設けられ且つ記録材に事前に付されたマークを検知する事前マーク検知手段を更に備え、この事前マーク検知手段によって検知された事前マーク検知情報に基づいて画像形成手段での作像開始時期を決定する画像形成装置である。
請求項1に係る発明によれば、送り孔のない連続記録材に対して画像を形成するに際し、搬送手段によって搬送される記録材の実際の搬送速度を画像形成速度に整合させることができ、画像のずれ等の画像欠陥の発生を抑制することが可能になると共に、搬送手段自体の経時変化に対してもその影響を抑えることができ、十分安定した記録材の搬送性能を維持することができるようになる。
請求項2に係る発明によれば、装置構成が簡略化されると共に画像と同じようにマークが形成されることから、更に、記録材の搬送速度を画像形成速度により精度よく整合させることができるようになる。
請求項3に係る発明によれば、マーク形成に対しての自由度を増やすことができ、マークの画像形成に対する影響を一層軽減することができるようになる。
請求項4に係る発明によれば、定着手段による記録材の影響を省くことができ、マークの検知精度を一層向上させることができるようになる。
請求項5に係る発明によれば、事前のマークを検知した情報に基づいて作像開始時期を決めることで、一層画像のずれを抑えることができるようになる。
請求項2に係る発明によれば、装置構成が簡略化されると共に画像と同じようにマークが形成されることから、更に、記録材の搬送速度を画像形成速度により精度よく整合させることができるようになる。
請求項3に係る発明によれば、マーク形成に対しての自由度を増やすことができ、マークの画像形成に対する影響を一層軽減することができるようになる。
請求項4に係る発明によれば、定着手段による記録材の影響を省くことができ、マークの検知精度を一層向上させることができるようになる。
請求項5に係る発明によれば、事前のマークを検知した情報に基づいて作像開始時期を決めることで、一層画像のずれを抑えることができるようになる。
先ず、本発明が適用される実施の形態モデルの概要について説明する。
◎実施の形態モデルの概要
図1は、本発明を具現化する実施の形態モデルに係る画像形成装置の概要を示す。ここで、本実施の形態モデルに係る画像形成装置の代表的モデルの一つは、図1に示すように、搬送方向に沿った送り孔のない連続的に連なる連続記録材(記録材)Pを搬送する画像形成装置であって、所定の駆動回転速度で回転する駆動搬送回転体2aを用い記録材Pを駆動搬送回転体2aの周面に沿って搬送する搬送手段2と、所定の画像形成速度で記録材P上に画像が形成可能な画像形成手段1と、搬送される記録材P上に前記画像形成速度に対応したマークを形成するマーク形成手段3と、このマーク形成手段3によって形成されたマークを検知するマーク検知手段4と、このマーク検知手段4によって検知されたマーク検知情報から記録材Pの実際の搬送速度を算出する速度算出手段5と、この速度算出手段5によって算出された記録材Pの実際の搬送速度が画像形成速度と整合するように駆動搬送回転体2aの駆動回転速度を調整する調整手段6とを備えている。
◎実施の形態モデルの概要
図1は、本発明を具現化する実施の形態モデルに係る画像形成装置の概要を示す。ここで、本実施の形態モデルに係る画像形成装置の代表的モデルの一つは、図1に示すように、搬送方向に沿った送り孔のない連続的に連なる連続記録材(記録材)Pを搬送する画像形成装置であって、所定の駆動回転速度で回転する駆動搬送回転体2aを用い記録材Pを駆動搬送回転体2aの周面に沿って搬送する搬送手段2と、所定の画像形成速度で記録材P上に画像が形成可能な画像形成手段1と、搬送される記録材P上に前記画像形成速度に対応したマークを形成するマーク形成手段3と、このマーク形成手段3によって形成されたマークを検知するマーク検知手段4と、このマーク検知手段4によって検知されたマーク検知情報から記録材Pの実際の搬送速度を算出する速度算出手段5と、この速度算出手段5によって算出された記録材Pの実際の搬送速度が画像形成速度と整合するように駆動搬送回転体2aの駆動回転速度を調整する調整手段6とを備えている。
本実施の形態モデルでの画像形成手段1としては、その画像形成方式は特に限定されないが、高速で画像形成を可能とする観点からすれば、電子写真方式によってトナー像を形成する画像形成方式が好ましい。また、画像形成手段1による画像形成速度は、例えばトナー像を形成保持する像保持体が用いられる態様においてはその像保持体の周速度を検知して直接的に求めるようにしてもよいし、画像形成手段1自体のプロセス速度から間接的に求めるようにしても差し支えない。尚、「所定の画像形成速度」とは、例えば記録材Pの厚さに応じて設定される適正画像形成速度を意味する。
また、搬送手段2は、駆動搬送回転体2aを備えて記録材Pをその周面に沿って搬送できるものであれば特に限定されないが、送り孔のない記録材Pを搬送する観点からすれば、その代表的態様としては、画像形成手段1より記録材搬送方向下流側に配置されて記録材Pを少なくともその回転方向に沿って搬送する駆動搬送回転体2aと、上流側に配置されて記録材Pに当該部位より上流方向への張力を付与する張力付与部材2bとの組合せが挙げられる。ここで、「所定の駆動回転速度」とは、駆動搬送回転体2aの回転速度を意味し、「所定の画像形成速度」と同様に、例えば記録材Pの厚さに応じた適正速度に設定される。尚、駆動搬送回転体2aとしては、記録材Pを搬送できるものであれば特に限定されないが、ロール部材やベルト部材等が挙げられる。
ここで、駆動搬送回転体2aを用いて、記録材Pがその周面に沿って搬送される際の記録材Pの搬送速度と記録材P自体の厚さとの関係について説明する。
図2(a)は、駆動搬送回転体2aに対し記録材Pが巻き付いて搬送される様子を示したもので、記録材Pが所定の搬送速度で搬送されるためには、駆動搬送回転体2aに記録材Pを十分巻き付けて滑らないように搬送する必要がある。ここで、記録材Pの搬送速度Vは、駆動搬送回転体2aの回転速度(周速)V1に追随してもたらされるものであり、この回転速度V1に略一致するが、記録材Pと駆動搬送回転体2aとの境界での滑りがない場合には、記録材Pの厚さhを考慮すると、記録材Pの裏面側(駆動搬送回転体2a周面側)ではその速度がV1であり、一方、記録材Pの表面側ではV2となり、記録材Pの搬送速度Vは両者の平均値となる。すなわち、V=(V1+V2)/2となる。
図2(a)は、駆動搬送回転体2aに対し記録材Pが巻き付いて搬送される様子を示したもので、記録材Pが所定の搬送速度で搬送されるためには、駆動搬送回転体2aに記録材Pを十分巻き付けて滑らないように搬送する必要がある。ここで、記録材Pの搬送速度Vは、駆動搬送回転体2aの回転速度(周速)V1に追随してもたらされるものであり、この回転速度V1に略一致するが、記録材Pと駆動搬送回転体2aとの境界での滑りがない場合には、記録材Pの厚さhを考慮すると、記録材Pの裏面側(駆動搬送回転体2a周面側)ではその速度がV1であり、一方、記録材Pの表面側ではV2となり、記録材Pの搬送速度Vは両者の平均値となる。すなわち、V=(V1+V2)/2となる。
ここで、仮に、記録材Pの厚さが厚さ分Δh厚くなった場合を想定すると、この厚い記録材Pでは、その表面側の速度V2がV2’(>V2)に変化するようになる。そのため、記録材Pの搬送速度は、V’=(V1+V2’)/2となり、当初のVより速くなる。尚、記録材Pの厚さが薄く変化するような場合には逆に搬送速度が遅くなる。
そして、このような関係は、図2(b)に示すように、駆動搬送回転体2aの外径の変化によってももたらされる。今、仮に、駆動搬送回転体2aの半径がRとすると、(a)同様、このときの記録材Pの搬送速度Vは、V=(V1+V2)/2となる。
ここで、駆動搬送回転体2aの半径がΔR分細くなったことを想定すると、駆動搬送回転体2a自体の回転速度(周速)はV1からV1’(V1>V1’)に減速される。そのため、記録材P自体の厚さの変化を考えなくても、記録材Pの表面側の速度はV2からV2’(V2>V2’)に変化するようになり、記録材Pの搬送速度は、V’=(V1’+V2’)/2となり、当初の搬送速度Vより遅くなる。尚、駆動搬送回転体2aの外径が太くなる事態は殆どないが、この場合には、搬送速度が速くなる。
ここで、駆動搬送回転体2aの半径がΔR分細くなったことを想定すると、駆動搬送回転体2a自体の回転速度(周速)はV1からV1’(V1>V1’)に減速される。そのため、記録材P自体の厚さの変化を考えなくても、記録材Pの表面側の速度はV2からV2’(V2>V2’)に変化するようになり、記録材Pの搬送速度は、V’=(V1’+V2’)/2となり、当初の搬送速度Vより遅くなる。尚、駆動搬送回転体2aの外径が太くなる事態は殆どないが、この場合には、搬送速度が速くなる。
このような記録材Pの搬送速度の変化は小さいが、例え小さい場合であっても、特に、高速の画像形成に際しては記録材P上での画像位置に大きく影響するようになり、画像ずれ等の画像欠陥に繋がるようにもなる。そのため、このような駆動搬送回転体2aの回転速度設定が必要となる。
このような記録材Pの厚さ変化への対応策として、厚さを数段階に分類し、その分類に合わせた駆動搬送回転体2aの回転速度を予め設定することで、画像形成速度との整合を図ることも想定されるが、記録材Pの様々な厚さに対応し得るものとは言えず、特に高速で画像形成を行うものでは記録材Pへの安定した画像形成を大きく損なうようにもなる。
更に、駆動搬送回転体2a自体の経時変化に対しては、単に使用する記録材Pの厚さに対応させて搬送速度を予め設定することでは解決されるものではない。
したがって、本実施の形態モデルのごとく、記録材Pの実際の搬送速度を画像形成速度に整合させることが重要となる。
更に、駆動搬送回転体2a自体の経時変化に対しては、単に使用する記録材Pの厚さに対応させて搬送速度を予め設定することでは解決されるものではない。
したがって、本実施の形態モデルのごとく、記録材Pの実際の搬送速度を画像形成速度に整合させることが重要となる。
本実施の形態モデルでのマークは、記録材Pのいずれの位置に形成されてもよいが、マークと異なる画像を良好に保つ観点からすれば、記録材Pの画像形成領域外あるいは裏面側に形成されることが好ましい。そして、マーク形成手段3は、画像形成手段1が兼用するようにしてもよいし、画像形成手段1とは別体に設けられてもよい。
マーク形成手段3を画像形成手段1と別体に設ける場合には、マーク形成手段3としてその形成方式は限定されないが、例えばインクジェット方式の適用も可能となる。この場合、形成面は記録材Pの表面/裏面のいずれでもよく、また、インキの色調を選定することも容易になされ、画像形成手段1によって形成される画像の視認性に対する影響を低減することも可能になる。
マーク形成手段3を画像形成手段1と別体に設ける場合には、マーク形成手段3としてその形成方式は限定されないが、例えばインクジェット方式の適用も可能となる。この場合、形成面は記録材Pの表面/裏面のいずれでもよく、また、インキの色調を選定することも容易になされ、画像形成手段1によって形成される画像の視認性に対する影響を低減することも可能になる。
マーク検知手段4は、マーク形成手段3によって形成されたマークを検知できる位置に設けられればよく、好ましくは、記録材Pの搬送経路が直線的になっている部位に設ける方が記録材の搬送速度の検知精度を向上させる観点から好ましい。
また、画像形成手段1がトナー像を形成するものであり、この画像形成手段1によって形成されたトナー像が記録材P上に転写される転写位置より下流側に、このトナー像を定着する定着手段を備えた態様においては、マーク検知手段4は定着手段の下流側に配置することが、マークの検知精度を一層向上させる観点から好ましい。
また、画像形成手段1がトナー像を形成するものであり、この画像形成手段1によって形成されたトナー像が記録材P上に転写される転写位置より下流側に、このトナー像を定着する定着手段を備えた態様においては、マーク検知手段4は定着手段の下流側に配置することが、マークの検知精度を一層向上させる観点から好ましい。
更に、速度算出手段5は、マーク形成手段3によるマーク検知情報から記録材の実際の搬送速度を算出するものであり、例えば複数のマークの検知間隔から記録材の搬送速度を算出するようにすればよい。このとき、マークは隣り合うマークの間隔から算出するようにしてもよいし、隣り合うマークに限らず、例えば二つのマークの間隔から算出するようにすればよい。
更にまた、調整手段6による駆動搬送回転体2aの駆動搬送速度の調整時期は特に限定されず、例えば本印刷前の試し印刷等でマーク形成を行って記録材の搬送速度が適正な速度になるように駆動搬送回転体2aの回転速度を調整し、その後はその条件で本印刷を行うようにしてもよいし、本印刷時にも適宜速度調整を行うようにしてもよい。
更にまた、調整手段6による駆動搬送回転体2aの駆動搬送速度の調整時期は特に限定されず、例えば本印刷前の試し印刷等でマーク形成を行って記録材の搬送速度が適正な速度になるように駆動搬送回転体2aの回転速度を調整し、その後はその条件で本印刷を行うようにしてもよいし、本印刷時にも適宜速度調整を行うようにしてもよい。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明をより詳細に説明する。
◎実施の形態1
図3は、本発明が適用された画像形成装置の実施の形態1を示す。同図において、本実施の形態の画像形成装置は、記録材P上に画像を形成する画像形成ユニット10と、図示外のパソコン等のデータ処理装置から送出される画像データを記憶蓄積し、所定のタイミングで画像形成ユニット10に送出するページバッファ41等を搭載したデータ送出ユニット40とで構成され、記録材Pとして送り孔のない連続記録材を用いることで、高速且つ大量の画像形成が実現できるようになっている。
◎実施の形態1
図3は、本発明が適用された画像形成装置の実施の形態1を示す。同図において、本実施の形態の画像形成装置は、記録材P上に画像を形成する画像形成ユニット10と、図示外のパソコン等のデータ処理装置から送出される画像データを記憶蓄積し、所定のタイミングで画像形成ユニット10に送出するページバッファ41等を搭載したデータ送出ユニット40とで構成され、記録材Pとして送り孔のない連続記録材を用いることで、高速且つ大量の画像形成が実現できるようになっている。
画像形成ユニット10は、トナー像を形成保持する感光体ドラム11を装置内の上部に配置し、下方に設けた記録材供給部26から供給される記録材Pに感光体ドラム11上のトナー像を転写した後、画像形成ユニット10外に排出するようにしたものである。
感光体ドラム11の周囲には、感光体ドラム11の感光層に対し一様な帯電電荷を付与するための二つの帯電器12,13、帯電された感光層に静電潜像を形成するための露光器14、感光体ドラム11上に形成された静電潜像を顕像化するためにトナー現像を行う現像器15、感光体ドラム11上のトナー像を記録材P上に転写する転写器16、感光体ドラム11上の残留トナーを清掃する清掃器17、清掃後の感光体ドラム11上を除電する、例えばLEDからなる除電器18が配置されている。
感光体ドラム11の周囲には、感光体ドラム11の感光層に対し一様な帯電電荷を付与するための二つの帯電器12,13、帯電された感光層に静電潜像を形成するための露光器14、感光体ドラム11上に形成された静電潜像を顕像化するためにトナー現像を行う現像器15、感光体ドラム11上のトナー像を記録材P上に転写する転写器16、感光体ドラム11上の残留トナーを清掃する清掃器17、清掃後の感光体ドラム11上を除電する、例えばLEDからなる除電器18が配置されている。
また、記録材供給部26から供給された記録材Pは、この記録材供給部26の上方近傍に設けられた二つの案内部材27(27a,27b)の端面に沿うように搬送され、記録材供給部26内等にて記録材Pに残された折り癖等を除去するようになっており、折り癖を除去された記録材Pは、上流側への張力を付与しつつ記録材搬送を行う張力付与ロール21を介して感光体ドラム11と転写器16とが対向する転写位置に導かれる。
記録材Pは、転写位置にてトナー像が転写された後、転写されたトナー像を定着する定着器22を経由して、記録材Pを挟持して所定の搬送速度で記録材Pを搬送するための駆動搬送部材23から、装置外へと排出されるようになっている。
記録材Pは、転写位置にてトナー像が転写された後、転写されたトナー像を定着する定着器22を経由して、記録材Pを挟持して所定の搬送速度で記録材Pを搬送するための駆動搬送部材23から、装置外へと排出されるようになっている。
本実施の形態の定着器22は、高速定着を可能にするために、例えばハロゲンランプからの光源を反射板で集光するタイプのフラッシュ定着方式を使用している。また、本実施の形態における駆動搬送部材23は、記録材Pを所定の搬送速度で搬送するために、例えば三本のロール構成が採られており、駆動搬送ロール23aに二つの従動ロール23b,23cを接触させて、記録材Pが駆動搬送ロール23aの周面に沿って充分な巻き付き量を確保して搬送されるようになっている。更に、本実施の形態の転写器16は、感光体ドラム11に対し非接触に対向して配置される転写ユニット25に一体的に取り付けられており、この転写ユニット25には、張力付与ロール21側から搬送された記録材Pを定着器22側へ大きい曲率で湾曲搬送するためのガイド部材(図示せず)が転写器16を挟むように設けられている。尚、駆動搬送部材23としては記録材Pを周面に沿って搬送できるようになっていれば上述の態様に限定されるものではなく、例えばベルト状の駆動搬送部材を利用するようにしてもよいし、他の公知の方式を適用してもよい。また、転写器16も記録材Pに非接触な方式に限定されるものではない。
そして、特に本実施の形態では、感光体ドラム11上に形成されるトナー像にて通常の画像以外にマーク形成にも適用されるようになっている。また、転写位置より記録材搬送方向上流側にて記録材Pの裏面側(転写位置における転写器16側)に記録材Pに事前に供された事前マークを検知する事前マーク検知器28を設ける一方、転写位置より下流側で定着器22より上流側の範囲内に設けられて記録材Pの表面側(トナー像が転写される面側)に転写されたマークを検知するマーク検知器29が設けられている。尚、ここで、マークとは、感光体ドラム11上に形成されるトナー像と同様に形成されるものであり、通常画像が形成される画像形成領域内に形成されるものであってもよいし、この画像形成領域とは別の領域に形成されるものであっても差し支えなく、マーク検知器29は記録材P上に形成されたマークが検知できる位置に配設されていればよい。
更に、画像形成ユニット10内には、記録材Pが送り孔付きタイプのものも使用できるように、送り孔搬送機構(トラクタ)24が設けられ、記録材Pとして送り孔なし仕様(所謂ピンレスタイプ)のものと送り孔付き仕様(所謂ピンフィードタイプ)のものの両タイプのものが適用できるようになっている。また、送り孔なしタイプの記録材Pを使用する場合には、トラクタ24が退避して駆動搬送部材23が用いられ、記録材Pを駆動搬送ロール23aの回転速度に応じた速度で搬送するようになる一方、送り孔付きタイプの記録材Pを搬送する場合には、駆動搬送部材23による搬送はなされずに、トラクタ24によって記録材Pが所定の搬送速度で搬送され、定着器22より下流側にて駆動搬送部材23の代わりに図示外の搬送部材によって記録材Pを画像形成ユニット10外へ送り搬送するようになる。
また、画像形成ユニット10内の下方には、画像形成ユニット10の主電源や制御装置を含む主電源ユニット31と、定着器22用の二つの定着電源ユニット32,33と、画像形成ユニット10内の飛散トナーを集塵するフィルタユニット34などが設けられている。
また、画像形成ユニット10内の下方には、画像形成ユニット10の主電源や制御装置を含む主電源ユニット31と、定着器22用の二つの定着電源ユニット32,33と、画像形成ユニット10内の飛散トナーを集塵するフィルタユニット34などが設けられている。
このような構成の画像形成装置において、駆動搬送部材23等の駆動制御は、主電源ユニット31内に設けられた制御装置によって制御されるようになっている。図4は、本実施の形態における制御方式の概略を示すブロック図であり、主電源ユニット31内の制御装置31aに対し、事前マーク検知器28やマーク検知器29からの事前マークやマークに対する検知情報が入力され、これらの検知情報に基づいて感光体ドラム11等による作像部での作像タイミングを決定したり、駆動搬送部材23の駆動搬送ロール23aに対する回転速度の調整を行うようになっている。
特に、作像部では、感光体ドラム11が回転速度の可変設定可能なメインモータM1によって駆動回転されており、感光体ドラム11の回転速度はこのメインモータM1の回転速度に比例するようになる。また、露光器14や現像器15も作像タイミングを基に起動され、所定の速度で夫々の作像動作を行うようになっている。
一方、駆動搬送ロール23aは、回転速度の可変が可能なモータM2によって駆動されており、このモータM2の速度を変更することで、駆動搬送ロール23aの回転速度を調整できるようになっている。
一方、駆動搬送ロール23aは、回転速度の可変が可能なモータM2によって駆動されており、このモータM2の速度を変更することで、駆動搬送ロール23aの回転速度を調整できるようになっている。
そして、駆動搬送ロール23aの調整は、マーク検知器29による複数のマーク検知情報から制御装置31a内の速度算出部311にて記録材Pの実際の搬送速度を算出し、この算出された搬送速度が感光体ドラム11の回転速度と整合するように、駆動搬送ロール23aの回転速度を調整するようになる。尚、制御装置31aとしては、作像処理を制御することは言うまでもなく、本実施の形態では感光体ドラム11の回転速度も制御装置31aで把握できるようになっている。
また、本実施の形態では、記録材供給部26内の記録材Pは図5(a)に示すように、裏面側に事前マークMK1が施されている。この事前マークMK1は、例えば記録材Pの折り目(ミシン目)毎の端部にプリントされており、この事前マークMK1を事前マーク検知器28で検知し、所定のタイミングで感光体ドラム11に対するトナー像の作像を開始するようになっている。そのため、記録材Pの折り目毎に合ったトナー像が記録材P上に形成されるようになる。
一方、感光体ドラム11上には、通常画像としてのトナー像を形成すると共に、図5(b)に示すようなマークMK2を、例えば通常画像が形成される画像形成領域以外の領域に形成する。そのため、転写位置を通過した記録材P上には、所定のトナー像(通常画像)とマークMK2が形成されるようになる。
一方、感光体ドラム11上には、通常画像としてのトナー像を形成すると共に、図5(b)に示すようなマークMK2を、例えば通常画像が形成される画像形成領域以外の領域に形成する。そのため、転写位置を通過した記録材P上には、所定のトナー像(通常画像)とマークMK2が形成されるようになる。
次に、本実施の形態における送り孔なしタイプの記録材Pを用いた場合の画像形成装置の作動について、図3を中心に説明する。
本実施の形態における記録材Pの搬送経路は、次のようになっている。すなわち、記録材供給部26から供給された記録材Pは、案内部材27によって折り癖が修正された後、張力付与ロール21によって上流方向へ張力が付与された状態で転写ユニット25に到達する。転写ユニット25内のガイド部材(図示せず)に沿って案内された記録材Pには、転写位置にて感光体ドラム11上に形成されたトナー像が転写される。トナー像が転写された記録材Pは定着器22によって定着された後に、駆動搬送部材23を経由して装置外へ排出される。
本実施の形態における記録材Pの搬送経路は、次のようになっている。すなわち、記録材供給部26から供給された記録材Pは、案内部材27によって折り癖が修正された後、張力付与ロール21によって上流方向へ張力が付与された状態で転写ユニット25に到達する。転写ユニット25内のガイド部材(図示せず)に沿って案内された記録材Pには、転写位置にて感光体ドラム11上に形成されたトナー像が転写される。トナー像が転写された記録材Pは定着器22によって定着された後に、駆動搬送部材23を経由して装置外へ排出される。
このとき、本実施の形態では、転写位置にて記録材P上には新たにマークMK2が形成され、このマークMK2がマーク検知器29によって検知される。そして、マーク検知器29によって検知されたマークMK2の間隔から、記録材Pの実際の搬送速度が制御装置31a内にて算出され、この算出された実際の搬送速度が作像部での画像形成速度に整合するように駆動搬送ロール23aの回転速度を調整するようになる。
ここで、マークMK2と記録材Pの搬送速度との関係について図6を基に説明する。
今、図のようなマークMK2を形成するものとし、このマークMK2は、感光体ドラム11の回転動作の所定タイミング、例えば感光体ドラム11の1回転毎に形成される。このとき形成されるマークMK2の時間間隔はT1となり、この時間間隔T1は、感光体ドラム11の周長を回転速度で除した値となる。
このような時間間隔T1で記録材P上に形成されたマークMK2は、記録材P上に転写されることで、記録材P上には所定間隔(距離)でマークMK2が形成される。このマークMK2をマーク検知器29によって、例えばマークMK2の中央の非画像形成部を検出することで、マークMK2間の時間間隔T2が求まる。そして、この時間間隔T2は、記録材Pの搬送速度によって決まるものであり、駆動搬送ロール23aの回転速度に反比例した値となる。
今、図のようなマークMK2を形成するものとし、このマークMK2は、感光体ドラム11の回転動作の所定タイミング、例えば感光体ドラム11の1回転毎に形成される。このとき形成されるマークMK2の時間間隔はT1となり、この時間間隔T1は、感光体ドラム11の周長を回転速度で除した値となる。
このような時間間隔T1で記録材P上に形成されたマークMK2は、記録材P上に転写されることで、記録材P上には所定間隔(距離)でマークMK2が形成される。このマークMK2をマーク検知器29によって、例えばマークMK2の中央の非画像形成部を検出することで、マークMK2間の時間間隔T2が求まる。そして、この時間間隔T2は、記録材Pの搬送速度によって決まるものであり、駆動搬送ロール23aの回転速度に反比例した値となる。
このとき、感光体ドラム11の回転速度と駆動搬送ロール23aによって搬送される記録材Pの搬送速度とが整合していれば、両方の時間間隔T1,T2は等しくなり、特に問題はないが、記録材Pの厚さが厚くなった状況や、駆動搬送ロール23aの径が小さくなった状況を想定すると、記録材Pの実際の搬送速度が速くなり、T1よりT2の方が短くなる結果、記録材P上での画像のずれを生じるようにもなる。そのため、T2をT1に合わせるように、駆動搬送ロール23aの回転速度を遅くし、感光体ドラム11の回転速度に整合させるようにすることで、画像ずれ等の画像欠陥を抑えることができるようにもなる。このことは、図4に示す制御装置31aにて、駆動搬送ロール23aの駆動源であるモータM2の回転速度を調整することでなされている。尚、記録材Pの厚さが薄くなった場合には、T2の方がT1より長くなり、この場合には、駆動搬送ロール23aの回転速度を速めるようにすればよいことは言うまでもない。
このような回転速度の調整について、具体的な処理フローを図7のフローチャートを用いて説明する。
速度調整が開始されると、マーク検知器29での記録材P上のマークMK2の検知がなされ、マークMK2の間隔などから記録材Pの実際の搬送速度が算出される(ステップS1,S2)。次に、算出された速度と画像形成速度との比較がなされ、その差分速度に基づいて駆動搬送ロール23aの速度補正値が決定される(ステップS3,S4)。そして、この速度補正値に応じて駆動搬送ロール23aの駆動源であるモータM2に速度制御信号が送出され、駆動搬送ロール23aの回転速度が所望の値に調整されるようになる(ステップS5)。
そして、このような調整によれば、駆動搬送ロール23aの回転速度の初期設定が外れた事態に際しても、十分適用が可能となる。ただし、この場合、画像形成速度が実使用上問題のない速度であることは言うまでもない。
速度調整が開始されると、マーク検知器29での記録材P上のマークMK2の検知がなされ、マークMK2の間隔などから記録材Pの実際の搬送速度が算出される(ステップS1,S2)。次に、算出された速度と画像形成速度との比較がなされ、その差分速度に基づいて駆動搬送ロール23aの速度補正値が決定される(ステップS3,S4)。そして、この速度補正値に応じて駆動搬送ロール23aの駆動源であるモータM2に速度制御信号が送出され、駆動搬送ロール23aの回転速度が所望の値に調整されるようになる(ステップS5)。
そして、このような調整によれば、駆動搬送ロール23aの回転速度の初期設定が外れた事態に際しても、十分適用が可能となる。ただし、この場合、画像形成速度が実使用上問題のない速度であることは言うまでもない。
また、本例で示したマークMK2は、記録材搬送方向に対して斜めにスリットを設けたマークMK2とし、マーク検知器29の位置ばらつきを吸収できる形状としたが、マークMK2の形状としては特に限定されるものではなく、記録材Pの搬送速度を検出できるものであればいずれであってもよく、例えば図8(a)〜(c)に示すような各種のラダーマークや、シェブロンマーク等も活用できる。そして、マークMK2も、例えば図8(a),(b)に示すように、記録材Pの幅方向端部近傍に設けるようにしてもよいし、(c)のように中央に設けるようにしてもよく、特に、中央に設ける場合には、通常画像を形成する前に記録材Pを予め搬送させて、駆動搬送ロール23aの回転速度を適正な速度に合わせる用途に最適である。
尚、駆動搬送ロール23aの速度制御については公知の技術を使用でき、例えば駆動搬送ロール23aの駆動源としてのモータM2にインバータモータを使用し、速度調整を行うようにすればよい。
また、本実施の形態にて、送り孔付きタイプの記録材Pが使用される場合には、トラクタ24によって搬送速度が決められるため、上述の問題が発生する虞は殆どない。
また、本実施の形態にて、送り孔付きタイプの記録材Pが使用される場合には、トラクタ24によって搬送速度が決められるため、上述の問題が発生する虞は殆どない。
ここで、記録材Pの搬送速度と画像ずれとの関係についてより具体的に説明すると、使用される記録材Pの厚さを目安に所望の画像形成速度(設定速度)が決定され、感光体ドラム11はこの設定速度で回転するようになる。したがって、実際の記録材Pの搬送速度がこの設定速度からずれると、記録材Pの所定の位置からのトナー像のずれを大きく生じるようになる。
例えば、1500mm/secのスピードで印刷を行うことを想定すると、仮にそのずれが0.2%生じたとすると、ずれ量は3mmにもなる。一方、駆動搬送ロール23aの径に関係するが、仮に半径50mmのロールに対し巻き付いた記録材を想定すると、記録材Pの厚さ方向に0.1mmの変化があれば搬送速度の変化は約0.2%の変化になる。このような変化は記録材Pの厚さが変化するのみならず、例えば駆動搬送ロール23a自体の径の変化にも関係し、容易に発生し得るものである。そのため、このような経時変化をも想定して良好な記録材搬送性能を維持するには、記録材Pの実際の搬送速度を適宜画像形成速度に整合させることが必要になる。
以上のように、本実施の形態では記録材PにマークMK2を形成し、このマークMK2をマーク検知器29にて検知することで記録材Pの実際の搬送速度を算出し、この搬送速度を画像形成速度に整合させるように駆動搬送ロール23aの回転速度を調整するようにしているため、画像ずれ等の画像欠陥の発生を長期に亘って抑えることができるようになる。
例えば、1500mm/secのスピードで印刷を行うことを想定すると、仮にそのずれが0.2%生じたとすると、ずれ量は3mmにもなる。一方、駆動搬送ロール23aの径に関係するが、仮に半径50mmのロールに対し巻き付いた記録材を想定すると、記録材Pの厚さ方向に0.1mmの変化があれば搬送速度の変化は約0.2%の変化になる。このような変化は記録材Pの厚さが変化するのみならず、例えば駆動搬送ロール23a自体の径の変化にも関係し、容易に発生し得るものである。そのため、このような経時変化をも想定して良好な記録材搬送性能を維持するには、記録材Pの実際の搬送速度を適宜画像形成速度に整合させることが必要になる。
以上のように、本実施の形態では記録材PにマークMK2を形成し、このマークMK2をマーク検知器29にて検知することで記録材Pの実際の搬送速度を算出し、この搬送速度を画像形成速度に整合させるように駆動搬送ロール23aの回転速度を調整するようにしているため、画像ずれ等の画像欠陥の発生を長期に亘って抑えることができるようになる。
本実施の形態では、マークMK2を通常画像と併せて形成し、通常画像を形成しながら記録材Pの搬送速度を制御する方式を示したが、これに限られず、マークMK2を通常画像とは異なるタイミングで形成し、記録材Pの実際の搬送速度を事前に算出して適正な値に調整した後、通常画像を形成するようにすれば最初から良好な画像形成がなされるようになり好ましい。すなわち、画像形成速度に整合させることができる記録材Pの搬送速度を、マークMK2を形成することで事前に算出し、駆動搬送ロール23aの適正速度を決定した後に、この適正速度で以降の画像形成を行うようにすれば、画像ずれ等の画像欠陥の発生を事前に抑えることができるようになる。
また、本実施の形態では、マーク検知器29の配設場所を定着器22より上流側としたが、例えば定着器22と駆動搬送ロール23aの間に設置するようにすれば、定着器22によってマークMK2が定着されることでマークMK2と記録材Pとの十分な密着性が確保され、マークMK2としての読み取り精度を向上させることも可能になる。更に、マーク検知器29は、駆動搬送ロール23aの下流側に設置することも可能である。
そして、本実施の形態では、記録材Pとして事前に折られた記録材Pを使用する態様を示したが、記録材Pとして、例えばロール状に巻かれたものであってもよく、更に、記録材Pの裏面に事前マークMK1がプリントされていないものであってもよい。
そして、本実施の形態では、記録材Pとして事前に折られた記録材Pを使用する態様を示したが、記録材Pとして、例えばロール状に巻かれたものであってもよく、更に、記録材Pの裏面に事前マークMK1がプリントされていないものであってもよい。
◎実施の形態2
図9は、本発明が適用された実施の形態2の画像形成装置の要部拡大図を示すものである。同図において、本実施の形態の画像形成装置は、実施の形態1の画像形成装置と異なり、記録材Pにマークを形成する方式を感光体ドラム11側から行うのではなく、専用のマーク形成装置30を配置して、これによって行うようになっている。
本実施の形態のマーク形成装置30は、転写位置より下流側にて記録材Pの裏面側に設けられており、そのため、このマークを検知するマーク検知器29も記録材Pの裏面側に設置されている。
図9は、本発明が適用された実施の形態2の画像形成装置の要部拡大図を示すものである。同図において、本実施の形態の画像形成装置は、実施の形態1の画像形成装置と異なり、記録材Pにマークを形成する方式を感光体ドラム11側から行うのではなく、専用のマーク形成装置30を配置して、これによって行うようになっている。
本実施の形態のマーク形成装置30は、転写位置より下流側にて記録材Pの裏面側に設けられており、そのため、このマークを検知するマーク検知器29も記録材Pの裏面側に設置されている。
このような画像形成装置において、記録材Pは転写ユニット25にて案内されながら、感光体ドラム11と転写器16とが対向する転写位置にて、記録材Pの表面側に通常画像であるトナー像が形成される。このとき、実施の形態1のようなマークを形成することは行わずに、トナー像が転写された記録材Pは、そのまま転写ユニット25に案内されながら、マーク形成装置30の部位に至る。ここで、マーク形成装置30から記録材Pの裏面にマークの形成がなされ、ここで形成されたマークがマーク検知器29にて検知されるようになる。
そのため、マークの形成自体が感光体ドラム11側のトナー像形成に影響することもなく、適宜マークを形成することができると共に、トナー像による通常画像に対する影響を及ぼすこともない。
尚、このようなマーク形成装置30での画像形成方式としては、既存の方式が適用可能であり、特に限定されるものではないが、装置構成を簡単化する観点からすれば、インクジェット方式の適用が好ましい。
そのため、マークの形成自体が感光体ドラム11側のトナー像形成に影響することもなく、適宜マークを形成することができると共に、トナー像による通常画像に対する影響を及ぼすこともない。
尚、このようなマーク形成装置30での画像形成方式としては、既存の方式が適用可能であり、特に限定されるものではないが、装置構成を簡単化する観点からすれば、インクジェット方式の適用が好ましい。
また、本実施の形態にあっても、先ず、マークを形成して駆動搬送ロール23aの回転速度を求め、適正な回転速度にした後、そのときの記録材Pの搬送速度で具体的なトナー像形成を行うようにしても差し支えないことは言うまでもない。
◎実施の形態3
図10は、本発明が適用された実施の形態3の画像形成装置の概略を示す。本実施の形態における画像形成装置は、実施の形態1に類似の画像形成ユニット10(図3参照)を2台直列に接続したもので、使用する記録材Pはロール状に巻かれたものとなっている。尚、図6では記録材Pの搬送経路を分かり易くするため、適宜部材を省略して示している。
図10は、本発明が適用された実施の形態3の画像形成装置の概略を示す。本実施の形態における画像形成装置は、実施の形態1に類似の画像形成ユニット10(図3参照)を2台直列に接続したもので、使用する記録材Pはロール状に巻かれたものとなっている。尚、図6では記録材Pの搬送経路を分かり易くするため、適宜部材を省略して示している。
同図において、本実施の形態の画像形成装置は、2台の画像形成ユニット50(50a,50b)と、これらの画像形成ユニット50の間に設けられ、上流側の第1画像形成ユニット50aから排出された記録材Pの表裏を反転して下流側の第2画像形成ユニット50bに導く反転ユニット60と、記録材搬送方向最上流側に設けられて第1画像形成ユニット50aへ記録材Pを供給する供給ユニット70と、記録材搬送方向最下流側に設けられて第2画像形成ユニット50bから排出された記録材Pを回収する回収ユニット80とで構成されている。尚、本実施の形態の供給ユニット70及び回収ユニット80は、記録材Pをロール状に供給あるいは回収するようになっているが、記録材Pとしてはこのようなロール状に限られず、連続する記録材Pであれば折り目が付与されて折られたものであってもよく、また、回収ユニット80側で記録材Pを所定のサイズに断裁するようにしても差し支えない。
本実施の形態では、2台の画像形成ユニット50(50a,50b)内には、感光体ドラム51(51a,51b)と、記録材Pを搬送駆動する駆動搬送部材52(52a,52b)と、マーク検知器53(53a,53b)が所定の位置に設けられている。
そのため、供給ユニット70から巻き出されて供給された記録材Pは、第1画像形成ユニット50aにて感光体ドラム51aによるマークが形成され、このマークをマーク検知器53aで検知することで記録材Pの搬送速度が所定の画像形成速度になるように駆動搬送部材52aが制御される。そして、第1画像形成ユニット50aから排出された記録材Pは、反転ユニット60にてその表裏が反転されて、反転された記録材Pが第2画像形成ユニット50bに供給される。第2画像形成ユニット50bでは、記録材Pの表面(供給ユニット70から供給された状態では裏面側に相当)にマークが感光体ドラム51bによって形成され、このマークをマーク検知器53bで検知することで、駆動搬送部材52bを制御して記録材Pの搬送速度を画像形成速度に整合させるようになっている。
そのため、供給ユニット70から巻き出されて供給された記録材Pは、第1画像形成ユニット50aにて感光体ドラム51aによるマークが形成され、このマークをマーク検知器53aで検知することで記録材Pの搬送速度が所定の画像形成速度になるように駆動搬送部材52aが制御される。そして、第1画像形成ユニット50aから排出された記録材Pは、反転ユニット60にてその表裏が反転されて、反転された記録材Pが第2画像形成ユニット50bに供給される。第2画像形成ユニット50bでは、記録材Pの表面(供給ユニット70から供給された状態では裏面側に相当)にマークが感光体ドラム51bによって形成され、このマークをマーク検知器53bで検知することで、駆動搬送部材52bを制御して記録材Pの搬送速度を画像形成速度に整合させるようになっている。
本実施の形態では、2台の画像形成ユニット50の間に反転ユニット60を設けることで、記録材Pの両面に対する画像形成がなされると共に、2台の画像形成ユニット50で形成される画像での画像ずれなどの不具合発生が抑えられる。
更に、本実施の形態では、第2画像形成ユニット50bにてマークを形成しないようにすることも可能で、この場合、第1画像形成ユニット50aで形成されたマークをそのまま利用して、第2画像形成ユニット50b内の記録材裏面側にマーク検知器54を設けるようにすればよい。これにより、第1画像形成ユニット50aにて形成されたマークを第2画像形成ユニット50b内のマーク検知器54にてそのまま検知することができ、記録材Pの搬送速度を制御することが可能になる。
更に、本実施の形態では、第2画像形成ユニット50bにてマークを形成しないようにすることも可能で、この場合、第1画像形成ユニット50aで形成されたマークをそのまま利用して、第2画像形成ユニット50b内の記録材裏面側にマーク検知器54を設けるようにすればよい。これにより、第1画像形成ユニット50aにて形成されたマークを第2画像形成ユニット50b内のマーク検知器54にてそのまま検知することができ、記録材Pの搬送速度を制御することが可能になる。
1…画像形成手段,2…搬送手段,2a…駆動搬送回転体,2b…張力付与部材,3…マーク形成手段,4…マーク検知手段,5…速度算出手段,6…調整手段,P…記録材
Claims (5)
- 搬送方向に沿った送り孔のない連続的に連なる連続記録材を搬送する画像形成装置であって、
所定の駆動回転速度で回転する駆動搬送回転体を用い連続記録材を当該駆動搬送回転体の周面に沿って搬送する搬送手段と、
所定の画像形成速度で記録材上に画像が形成可能な画像形成手段と、
搬送される記録材上に前記画像形成速度に対応したマークを形成するマーク形成手段と、
このマーク形成手段によって形成されたマークを検知するマーク検知手段と、
このマーク検知手段によって検知されたマーク検知情報から記録材の実際の搬送速度を算出する速度算出手段と、
この速度算出手段によって算出された記録材の実際の搬送速度が前記画像形成速度と整合するように前記駆動搬送回転体の駆動回転速度を調整する調整手段とを備えることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
前記マーク形成手段は前記画像形成手段が兼用するものであることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
前記マーク形成手段は前記画像形成手段とは別体に設けられるものであることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置のうち、画像形成手段がトナー像を形成するものである態様において、
前記画像形成手段によって形成されたトナー像が記録材上に転写される転写位置より記録材搬送方向下流側に、記録材上に転写されたトナー像を定着する定着手段を更に設け、
前記マーク検知手段は、この定着手段より下流側に配置されていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
前記画像形成手段より記録材搬送方向上流側に設けられ且つ記録材に事前に付されたマークを検知する事前マーク検知手段を更に備え、
この事前マーク検知手段によって検知された事前マーク検知情報に基づいて前記画像形成手段での作像開始時期を決定することを特徴とする画像形成装置。
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100218 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20111005 |