JP2008225268A - アクチュエータ付きレンズ鏡胴 - Google Patents
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Abstract
【課題】スリットが連通している貫通穴内に位置しているフレキシブル基板が貫通穴(及びスリット)に対して移動しても、スリット側に移動することを防止する。
【解決手段】レンズ鏡胴本体に設けられた防振レンズ筐体36と、防振レンズ筐体36の内側と外側を仕切る防振レンズ筐体壁部とを備えるアクチュエータ付きレンズ鏡胴において、防振レンズ筐体36に設けられたマグネット72及びヨークと、マグネット72とヨークの間に配置され、アクチュエータを構成するモータコイル92が装着されたフレキシブル基板94とを備えており、防振レンズ筐体壁部には貫通穴98及び端面から貫通穴98に連通したフレキシブル基板挿入用スリットが形成されており、フレキシブル基板94は、フレキシブル基板挿入用スリットを介して貫通穴98に挿入されて貫通穴内に位置しており、ヨークは、その一部がフレキシブル基板挿入用スリット内に挿入されて固定されている。
【選択図】 図2
【解決手段】レンズ鏡胴本体に設けられた防振レンズ筐体36と、防振レンズ筐体36の内側と外側を仕切る防振レンズ筐体壁部とを備えるアクチュエータ付きレンズ鏡胴において、防振レンズ筐体36に設けられたマグネット72及びヨークと、マグネット72とヨークの間に配置され、アクチュエータを構成するモータコイル92が装着されたフレキシブル基板94とを備えており、防振レンズ筐体壁部には貫通穴98及び端面から貫通穴98に連通したフレキシブル基板挿入用スリットが形成されており、フレキシブル基板94は、フレキシブル基板挿入用スリットを介して貫通穴98に挿入されて貫通穴内に位置しており、ヨークは、その一部がフレキシブル基板挿入用スリット内に挿入されて固定されている。
【選択図】 図2
Description
本発明はアクチュエータ付きレンズ鏡胴に係り、特に壁部に形成された貫通穴に挿入されたフレキシブル基板が接続されたアクチュエータ付きのレンズ鏡胴に関する。
従来、コイル等の移動体にフレキシブル基板を接続することが行われている(例えば特許文献1参照)。
この特許文献1に記載のコイル及びフレキシブル基板等について図面を参照しながら説明する。
図7に示すように、特許文献1に記載の防振ユニット2´は、レンズ保持枠2e´、及びこのレンズ保持枠2e´を光軸AXL3´に略直交する方向に移動可能に保持するベース部材2d´を有している。レンズ保持枠2e´にはコイル2a´(可動部)が固定されており、一方、このコイル2a´に対向する位置にはマグネット2b´及びヨーク2c´(固定部)が固定されている。コイル2a´には、電気回路基板7に接続されたフレキシブル基板3´が接続されており、このコイル2a´への通電を制御することにより、レンズ保持枠2e´をベース部材2d´に対して防振光軸AXL3´に略直交する面内で移動させることが可能となっている。
特開2006−309005号公報
ここで、防振ユニット2´を筐体内に配置し、この筐体の壁部に貫通穴及びこの貫通穴に連通するスリットを形成し、フレキシブル基板をこのスリットを介して貫通穴に挿入し、これにより、フレキシブル基板を筐体内から外に引き出すことが考えられる。
しかしながら、特許文献1においては、フレキシブル基板にはコイル2aが接続されているので、レンズ保持枠2e(コイル2aが固定されている)を移動させると、フレキシブル基板が貫通穴(及びスリット)に対して移動し、貫通穴からスリット側に移動することがあり得る。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、スリットが連通している貫通穴内に位置しているフレキシブル基板が貫通穴(及びスリット)に対して移動しても、スリット側に移動することを防止することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、レンズ鏡胴本体と、前記レンズ鏡胴本体に設けられた防振レンズ筐体と、前記防振レンズ筐体に設けられており、前記防振レンズ筐体の内側と外側を仕切る防振レンズ筐体壁部と、を備えるアクチュエータ付きレンズ鏡胴において、前記防振レンズ筐体に設けられたマグネットと、前記防振レンズ筐体に設けられたヨークと、前記マグネットとヨークとの間に配置されており、前記マグネットと協同してアクチュエータを構成するモータコイルが装着されたフレキシブル基板と、を備えており、前記防振レンズ筐体壁部には貫通穴及び前記防振レンズ筐体壁部の端面から前記貫通穴に連通したフレキシブル基板挿入用スリットが形成されており、前記フレキシブル基板は、前記フレキシブル基板挿入用スリットを介して前記貫通穴に挿入されて前記貫通穴内に位置しており、前記ヨークは、その一部が前記フレキシブル基板挿入用スリット内に挿入されて固定されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、貫通穴に連通したフレキシブル基板挿入用スリットには、ヨークの一部が挿入されて固定されている、すなわち、フレキシブル基板挿入用スリットが閉じた状態となるので、フレキシブル基板挿入用スリットが連通している貫通穴内に位置しているフレキシブル基板が貫通穴(及びフレキシブル基板挿入用スリット)に対して移動しても、フレキシブル基板挿入用スリット側に移動することを防止することが可能となる。しかも、このフレキシブル基板挿入用スリットを閉じる役割を兼ねるヨークの作用により、モータコイルに対して与える磁束密度が増すことになるので、アクチュエータとしての機能を向上させることが可能となる。さらに、このフレキシブル基板挿入用スリットを閉じる役割を兼ねるヨークによりフレキシブル基板挿入用スリットを閉じるようにしたので、フレキシブル基板挿入用スリットを閉じるための別部品が不要となり、部品点数を削減することが可能となる。
本発明によれば、スリットが連通している貫通穴内に位置しているフレキシブル基板が貫通穴(及びスリット)に対して移動しても、スリット側に移動することを防止することが可能となる。
以下添付図面に従って、本発明の一実施形態であるアクチュエータ付きレンズ鏡胴の好ましい実施の形態について詳説する。
図1には、本発明の一実施形態であるアクチュエータ付きレンズ鏡胴(以下レンズ装置10という)の側断面図が示されている。このレンズ装置10は、撮影光軸前方側(被写体側)から撮影光軸後方(撮像側)に向って第1レンズ群12、第2レンズ群14、第3レンズ群16、及び第4レンズ群18から構成されており、これらの第1乃至第4レンズ群12〜18を通過した被写体光は、色分解光学系を構成する色分解プリズム20を介して色分解プリズム20のR、G、Bの各出射端に設けられた撮像素子22、24、26に結像される。なお、このレンズ装置10が装備されるカメラ本体(不図示)には、撮像素子22、24、26から得られた撮像信号に所要の処理(ホワイトバランス、γ補正等)を施して所定形式の映像信号を生成する信号処理回路(不図示)等が搭載されている。
第1レンズ群12はいわゆる前玉レンズであり、第2レンズ群14は焦点距離を変更するバリエータレンズ、第3レンズ群16は手振れ等に起因する振動を打ち消す方向に駆動される防振レンズ、第4レンズ群18は焦点を調整するフォーカスレンズである。
これらの第1乃至第4レンズ群12〜18は、レンズ鏡胴本体11内に保持されている。また、レンズ鏡胴本体11内には、光軸と平行な一対のガイドバー28が挿通配置されており、このガイドバー28に第2レンズ群14の保持枠32及び第4レンズ群18の保持枠34がそれぞれスライド移動自在に支持されるとともに、第3レンズ群16の筐体36(本発明の防振レンズ筐体に相当)がガイドバー28に固定されている。なお、筐体36をレンズ鏡胴本体11に直接固定してもよい。
第2レンズ群14には、ねじ送り装置を構成するナット(不図示)が設けられ、このナットに、同じくねじ送り装置を構成する送りねじ(不図示)が螺合連結されている。この送りねじは、光軸と平行に配設されるとともに、その端部がズーム用ステッピングモータ(不図示)の出力軸に連結されている。ズーム用ステッピングモータのズームドライバ回路(不図示)にカメラ本体側からズーム信号が出力されると、ズーム用ステッピングモータはその信号に対応した方向に送りねじを回転駆動する。これによって、第2レンズ群14がガイドバー28に沿って光軸方向に前後移動され、所望の焦点距離に調整される。
第4レンズ群18にも同様に、ねじ送り装置を構成するナット(不図示)が設けられ、このナットに、同じくねじ送り装置を構成する送りねじ(不図示)が螺合連結されている。この送りねじは、光軸と平行に配設されるとともに、その端部がフォーカス用ステッピングモータ(不図示)の出力軸に連結されている。フォーカス用ステッピングモータのフォーカスドライバ回路(不図示)にカメラ本体側からフォーカス信号が出力されると、フォーカス用ステッピングモータはその信号に対応した方向に送りねじを回転駆動する。これによって、第4レンズ群18がガイドバー28に沿って光軸方向に前後移動され、焦点が合わされる。
次に、防振機構の構造について説明する。
図2は、防振レンズ16を装備した筐体36を後方から見た斜視図であり、図3は、図2に示した筐体36からアクチュエータを除いた斜視図である。
これらの図に示すように、第3レンズ群(ここでは便宜上、防振レンズと称する)16は、レンズ保持枠50に保持され、このレンズ保持枠50は撮影光軸Lに直交する面内で、異なる二方向に移動自在に支持される。以下、防振レンズ16の移動方向をX方向(図2、図3の横方向)、Y方向(図2、図3の縦方向)とする。また、防振レンズ16をX方向に移動させる機構をX移動機構、Y方向に移動させる機構をY移動機構と称する。
まず、X移動機構について説明する。
レンズ保持枠50には、移動ガイドバー52が固定される。移動ガイドバー52は、Y方向に配設され、この移動ガイドバー52にスライダ54が係合される。スライダ54は、上辺部と左辺部から成るL字状に形成され、左辺部には二つのガイド部56、56が光軸方向に突出して形成される。各ガイド部56にはガイド孔(不図示)がY方向に形成され、これらのガイド孔に移動ガイドバー52が挿通される。これにより、スライダ54が移動ガイドバー52に沿ってY方向にスライド自在に係合される。したがって、レンズ保持枠50はスライダ54によってY方向にスライド自在に支持される。また、レンズ保持枠50はX方向の動きがスライダ54に規制され、スライダ54をX方向に移動した際にレンズ保持枠50もX方向に移動される。
なお、移動ガイドバー52の図中下端部52Aは、筐体36に形成されたX方向の長孔58に係合されており、これによって、レンズ保持枠50の倒れ(光軸方向に対する傾き)が防止される。
スライダ54の上辺部には、X方向のガイド孔(不図示)が形成されており、このガイド孔に固定ガイドバー60が挿通される。固定ガイドバー60は、X方向に配設され、その両端部は筐体36に固定される。これにより、スライダ54は、固定ガイドバー60に沿ってX方向にスライド自在に支持される。スライダ54をX方向にスライドさせることによって、スライダ54の左辺部に移動ガイドバー52を介して係合されたレンズ保持枠50がX方向にスライドされる。
また、スライダ54の上辺部には、平面状のモータコイル(商品名「ファインパターンコイル」(登録商標))62が固定され、このモータコイル62の下面にフレキシブルプリント基板64(フレキシブルプリント基板又はFPCともいう。)の出力端が接着固定される。モータコイル62は防振レンズ16の外側周辺でX方向に配設されており、また、フレキシブル基板64にホール素子等の位置センサ66が位置決めされて固着されている。
フレキシブル基板64は、モータコイル62からX方向に引き出され、筐体36の側面開口68を介して筐体36の外部に引き出される。外部に引き出されたフレキシブル基板64は、外側に屈曲され、さらにV状(またはU状)の屈曲部が形成された後、レンズ鏡胴本体11(図1参照)の所定の位置からレンズ鏡胴本体11の外部に引き出される。引き出されたフレキシブル基板64は、電源供給や防振レンズ16の動作制御を行うユニットに接続される。なお、筐体36の側面(本発明の防振レンズ筐体壁部に相当)に形成された貫通穴68は、スリット70を介して筐体36の端面に連通されており、このスリット70にフレキシブル基板64を通すことによってフレキシブル基板64が貫通穴68の内部に配置される。
モータコイル62の外側には、マグネット72がモータコイル62に対向して配置される。マグネット72は、矩形の板状に形成され、S極72AとN極72BがX方向に並ぶように配設される。前述した位置センサ66はマグネット72のS極72AとN極72Bとの境界部に対向して配置され、磁場の変化を検出し、その検出した信号を、フレキシブル基板64を介して前記ユニットに出力する。
マグネット72の外側には、ヨークとなる金属板(不図示)が設けられる。金属板は、マグネット72の磁力によってマグネット72に吸着される。また、金属板は、マグネット72よりも大きな矩形状に形成されており、その縁部がマグネット72から突出した状態で取り付けられる。筐体36の外面には、金属板の大きさの凹部が形成され、さらにその内側にマグネット72の大きさの開口74が形成されており、この筐体36の凹部に金属板が収納され、開口74にマグネット72が収納される。
モータコイル62の内側には、ヨークとなる金属板76がモータコイル62に対向してX方向に配置される。この金属板76は、その一端が前記スリット70に差し込まれ、その他端が筐体36に形成された溝78に差し込まれることにより筐体36に固定される。
図7は、第4レンズ群(のレンズ枠)と金属板76との干渉防止のための金属板76の構成を説明するための斜視図である。
金属板76(ヨーク)には、その中央部に切り欠き部76aが形成されている。この切り欠き76aを設けたことにより、第4レンズ群18(のレンズ枠)と金属板76との干渉が防止されるので、第4レンズ群18の移動範囲が広がる。また、モータコイル62とフレキシブル基板64の間に供給された接着剤によりフレキシブル基板64が盛り上がることによる影響(干渉等)を防止できる。
上記の如く構成されたX移動機構は、マグネット72及び2枚の金属板(一方は不図示)76によって形成される磁界内にモータコイル62が配設されるので、モータコイル62に通電することによって、モータコイル62及びそれを支持するスライダ54がX方向に力を受ける。したがって、スライダ54及びレンズ保持枠50がX方向に移動され、よって、防振レンズ16がX方向に移動される。以上が防振機構の構造である。
次に、Y移動機構について説明する。
レンズ保持枠50には、移動ガイドバー82が固定される。移動ガイドバー82は、X方向に配設され、この移動ガイドバー82にスライダ84が係合される。スライダ84は、下辺部と右辺部から成るL字状に形成され、下辺部には二つのガイド部86、86が光軸方向に突出して形成される。各ガイド部86にはガイド孔(不図示)がX方向に形成され、これらのガイド孔に移動ガイドバー82が挿通される。これにより、スライダ84が移動ガイドバー82に沿ってX方向にスライド自在に係合される。したがって、レンズ保持枠50はスライダ84によってX方向にスライド自在に支持される。また、レンズ保持枠50はY方向の動きがスライダ84に規制され、スライダ84をY方向に移動した際にレンズ保持枠50もY方向に移動される。
スライダ84の右辺部には、Y方向のガイド孔(不図示)が形成されており、このガイド孔に固定ガイドバー90が挿通される。固定ガイドバー90は、Y方向に配設され、その両端部は筐体36に固定される。これにより、スライダ84は、固定ガイドバー90に沿ってY方向にスライド自在に支持される。スライダ84をY方向にスライドさせることによって、スライダ84の下辺部に移動ガイドバー82を介して係合されたレンズ保持枠50がY方向にスライドされる。
また、スライダ84の右辺部には、平面状のモータコイル(商品名「ファインパターンコイル」(登録商標))92が固定され、このモータコイル92の左面にフレキシブル基板94(フレキシブルプリント基板又はFPCともいう。)の出力端が接着固定される。モータコイル92は防振レンズ16の外側周辺でY方向に配設されており、また、フレキシブル基板94にホール素子等の位置センサ96が位置決めされて固着されている。
フレキシブル基板94は、モータコイル92からY方向に引き出され、筐体36の側面開口98を介して筐体36の外部に引き出される。外部に引き出されたフレキシブル基板94は、外側に屈曲され、さらにV状(またはU状)の屈曲部が形成された後、レンズ鏡胴本体11(図1参照)の所定の位置からレンズ鏡胴本体11の外部に引き出される。引き出されたフレキシブル基板94は、電源供給や防振レンズ16の動作制御を行うユニットに接続される。なお、筐体36の側面(本発明の壁部に相当)に形成された貫通穴98は、スリット100を介して筐体36の端面に連通されており、このスリット100にフレキシブル基板94を通すことによってフレキシブル基板94が貫通穴98の内部に配置される。
モータコイル92の外側には、マグネット102がモータコイル92に対向して配置される。マグネット102は、矩形の板状に形成され、S極102AとN極102BがY方向に並ぶように配設される。前述した位置センサ96はマグネット102のS極102AとN極102Bとの境界部に対向して配置され、磁場の変化を検出し、その検出した信号を、フレキシブル基板94を介して前記ユニットに出力する。
マグネット102の外側には、ヨークとなる金属板(不図示)が設けられる。金属板は、マグネット102の磁力によってマグネット102に吸着される。また、金属板は、マグネット102よりも大きな矩形状に形成されており、その縁部がマグネット102から突出した状態で取り付けられる。筐体36の外面には、金属板の大きさの凹部が形成され、さらにその内側にマグネット102の大きさの開口104が形成されており、この筐体36の凹部に金属板が収納され、開口104にマグネット102が収納される。
モータコイル92の内側には、ヨークとなる金属板106がモータコイル92に対向してY方向に配置される。この金属板106は、その一端が前記スリット100に差し込まれ、その他端が筐体36に形成された溝108に差し込まれることにより筐体36に固定される。
金属板106(ヨーク)には、その中央部に切り欠き部106aが形成されている。この切り欠き106aを設けたことにより、第4レンズ群18(のレンズ枠)と金属板76との干渉が防止されるので、第4レンズ群18の移動範囲が広がる。また、モータコイル92とフレキシブル基板94の間に供給された接着剤によりフレキシブル基板94が盛り上がることによる影響を防止できる。
上記の如く構成されたY移動機構は、マグネット102及び2枚の金属板(一方は不図示)106によって形成される磁界内にモータコイル92が配設されるので、モータコイル92に通電することによって、モータコイル92及びそれを支持するスライダ84がY方向に力を受ける。したがって、スライダ84及びレンズ保持枠50がY方向に移動され、よって、防振レンズ16がY方向に移動される。以上が防振機構の構造である。
次に、アクチュエータ(マグネット72及びモータコイル62等)の作用により往復移動させられるフレキシブル基板の移動をスムースに行わせるための構成について図面を参照しながら説明する。
図4は、磁気センサ66及びスライダ54を接着したフレキシブル基板64の斜視図である。
図4に示すように、フレキシブル基板64(フレキシブル基板94も同様)は、細い長い帯状のフレキシブル基板であり、レンズ鏡胴本体11に固定される固定フレキシブル基板部分64a、この固定フレキシブル基板部分64aに連続する中間フレキシブル基板部分64b、及び、この中間フレキシブル基板部分64bに連続するとともにマグネット72と協同してアクチュエータを構成するモータコイル62が装着された直線フレキシブル基板部分64cを備えている。なお、直線フレキシブル基板部分64cには、位置検出用の磁気センサ66(ホール素子)が位置決めされてリフロー等により固着されている。
フレキシブル基板64は、その直線フレキシブル基板部分64cが貫通穴68に挿入されている。この直線フレキシブル基板部分64cは、アクチュエータ(マグネット72及びモータコイル62等)の作用により貫通穴68を介して往復移動させられる。直線フレキシブル基板部分64cは、中間フレキシブル基板部分64bに対して所定角度(図4では略90度を例示)折り曲げられている。これにより、直線フレキシブル基板部分64cの往復移動によってもその直線状態を維持しやすくなっている。しかも、フレキシブル基板64は、その直線フレキシブル基板部分64cが貫通穴68を介して往復移動するのでスムースな移動が可能となるから、フレキシブル基板64と貫通穴68の関係により、各種の不具合(例えばフレキシブル基板64と貫通穴68との摩擦により移動が困難となる、あるいは、その摩擦によりフレキシブル基板64が摩耗する等)が発生するのを防止又は低減することが可能となる。
また、中間フレキシブル基板部分64bは、直線フレキシブル基板部分64cの往復移動に伴って容易に変形するように折り曲げられた屈曲部64b1を含んでいる。この屈曲部64b1としては各種のものが考えられるが、図4では、この屈曲部64b1として中間フレキシブル基板部分64bを山折り、谷折り、山折りすることにより形成している。
これにより、中間フレキシブル基板部分64bは、直線フレキシブル基板部分64cの往復移動に伴い容易に変形させられ、中間フレキシブル基板部分を変形させるための余分なパワーが不要となるため省電力を実現できる。また、直線フレキシブル基板部分64cはスムースに往復移動することが可能となる。
なお、フレキシブル基板64は、次のようにして、レンズ筐体11に固定される。
すなわち、図5に示すように、レンズ鏡胴本体11の内側と外側を仕切る壁部11a(図5及び図6中レンズ鏡胴本体の側壁を例示)の端面11a1にはその厚み方向に延びる溝11a2が形成されており、図6に示すように、フレキシブル基板64(フレキシブル基板94も同様)をこの溝11a2内に位置させることにより、フレキシブル基板64はレンズ鏡胴本体11に固定されている。
中間フレキシブル基板64bの幅方向片側には抜け止め防止フランジ64dが形成されており、屈曲部64eと抜け止め防止フランジ64dとの間隔は壁部11a1の厚みと略同一に設定されている。なお、図6の上方に示すように、中間フレキシブル基板64bの幅方向両側に抜け止め防止フランジ64dを形成してもよい。
この屈曲部64eと抜け止め防止フランジ64d、64dとの間の中間フレキシブル基板部分64bを、図6に示すように、壁部11aの端面11a1に形成された溝11a2内に位置させる。これにより、内フレキシブル基板64cは、抜け止め防止フランジ64d、64dによりレンズ鏡胴本体11の外側への移動が規制される。なお、図5では、この溝11a2内に位置させたフレキシブル基板64の抜け止め防止フランジ64d、64dを一定姿勢で保持するための支持台11a3、11a3を壁部11aに設けてある。
そして、図1に示すように、レンズ鏡胴本体11に蓋体17を装着する。これにより、この蓋体17の裏面周縁が壁部11aの端面11a1(図1には現れていない)に面接触する。固定フレキシブル基板部分64aは、中間フレキシブル基板部分64bに対して所定角度折り曲げられているので(屈曲部64e)、蓋体17(の端面)によりレンズ鏡胴本体11の内側への移動が規制される。
以上のようにして、フレキシブル基板64(フレキシブル基板94も同様)はレンズ鏡胴本体11に固定されている。
次に、筐体36の壁部に形成されたスリット70(スリット100も同様)の役割について説明する。
図3に示すように、防振レンズ筐体壁部には貫通穴68及び防振レンズ筐体壁部の端面から貫通穴68に連通したフレキシブル基板挿入用スリット70が形成されている。図2に示すように、フレキシブル基板64は、その直線フレキシブル基板部分64cがフレキシブル基板挿入用スリット70を介して貫通穴68に挿入されて貫通穴68内に位置している。また、金属板76(本発明のヨークに相当。金属板106も同様)は、その一部がフレキシブル基板挿入用スリット70内に挿入されて固定されている。なお、金属板76は、マグネット76の磁力によりスリット70内に固定されているが、さらに接着剤等を用いて固定してもよい。
以上説明したように、本実施形態のアクチュエータ付きレンズ鏡胴(レンズ装置10)によれば、貫通穴68に連通したフレキシブル基板挿入用スリット70には、金属板76の一部が挿入されて固定されている、すなわち、フレキシブル基板挿入用スリット70が閉じた状態となるので、フレキシブル基板挿入用スリット70が連通している貫通穴68内に位置しているフレキシブル基板64(直線フレキシブル基板部分64c)が貫通穴68(及びフレキシブル基板挿入用スリット70)に対して移動しても、フレキシブル基板挿入用スリット70側に移動することを防止することが可能となる。
しかも、このフレキシブル基板挿入用スリット70を閉じる役割を兼ねる金属板76の作用により、モータコイル62に対して与える磁束密度が増すことになるので、アクチュエータとしての機能を向上させることが可能となる。
さらに、このフレキシブル基板挿入用スリット70を閉じる役割を兼ねる金属板76によりフレキシブル基板挿入用スリット70を閉じるようにしたので、フレキシブル基板挿入用スリット70を閉じるための別部品が不要となり、部品点数を削減することが可能となる。
上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎない。これらの記載によって本発明は限定的に解釈されるものではない。本発明はその精神または主要な特徴から逸脱することなく他の様々な形で実施することができる。
10…レンズ装置、11…レンズ鏡胴本体、11a…壁部、11a1…端面、11a2…壁面、11a3…支持台、12…第1レンズ群、14…第2レンズ群、16…第3レンズ群(防振レンズ)、17…蓋体、18…第4レンズ群、20…色分解プリズム、22…撮像素子、28…レンズ鏡胴本体、28…ガイドバー、32…保持枠、34…保持枠、36…筐体、50…レンズ保持枠、52…移動ガイドバー、54…スライダ、56…ガイド部、56…各ガイド部、58…長孔、60…固定ガイドバー、62…モータコイル、62a…貫通孔、64…フレキシブル基板、64a…外フレキシブル基板、64c1…貫通孔、64b…屈曲部、64c…内フレキシブル基板、64d…抜け止め防止フランジ、66…位置センサ、68…貫通穴、70…スリット、72…マグネット、74…開口、76…金属板、78…溝、82…移動ガイドバー、84…スライダ、86…ガイド部、86…各ガイド部、90…固定ガイドバー、92…モータコイル、94…フレキシブル基板、96…位置センサ、98…貫通穴、100…スリット、102…マグネット、104…開口、106…金属板、108…溝
Claims (1)
- レンズ鏡胴本体と、
前記レンズ鏡胴本体に設けられた防振レンズ筐体と、
前記防振レンズ筐体に設けられており、前記防振レンズ筐体の内側と外側を仕切る防振レンズ筐体壁部と、
を備えるアクチュエータ付きレンズ鏡胴において、
前記防振レンズ筐体に設けられたマグネットと、
前記防振レンズ筐体に設けられたヨークと、
前記マグネットとヨークとの間に配置されており、前記マグネットと協同してアクチュエータを構成するモータコイルが装着されたフレキシブル基板と、
を備えており、
前記防振レンズ筐体壁部には貫通穴及び前記防振レンズ筐体壁部の端面から前記貫通穴に連通したフレキシブル基板挿入用スリットが形成されており、
前記フレキシブル基板は、前記フレキシブル基板挿入用スリットを介して前記貫通穴に挿入されて前記貫通穴内に位置しており、
前記ヨークは、その一部が前記フレキシブル基板挿入用スリット内に挿入されて固定されていることを特徴とするアクチュエータ付きレンズ鏡胴。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007065908A JP2008225268A (ja) | 2007-03-14 | 2007-03-14 | アクチュエータ付きレンズ鏡胴 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007065908A JP2008225268A (ja) | 2007-03-14 | 2007-03-14 | アクチュエータ付きレンズ鏡胴 |
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---|---|
JP2008225268A true JP2008225268A (ja) | 2008-09-25 |
Family
ID=39843935
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2007065908A Pending JP2008225268A (ja) | 2007-03-14 | 2007-03-14 | アクチュエータ付きレンズ鏡胴 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008225268A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010038685A1 (ja) * | 2008-09-30 | 2010-04-08 | 日本電産コパル株式会社 | 像振れ補正装置、撮像レンズユニット、及びカメラユニット |
JP2010128389A (ja) * | 2008-11-28 | 2010-06-10 | Nidec Copal Corp | 像振れ補正装置、撮像レンズユニット、及びカメラユニット |
-
2007
- 2007-03-14 JP JP2007065908A patent/JP2008225268A/ja active Pending
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WO2010038685A1 (ja) * | 2008-09-30 | 2010-04-08 | 日本電産コパル株式会社 | 像振れ補正装置、撮像レンズユニット、及びカメラユニット |
JP2010128389A (ja) * | 2008-11-28 | 2010-06-10 | Nidec Copal Corp | 像振れ補正装置、撮像レンズユニット、及びカメラユニット |
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