JP2008225138A - レーザモジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】レセプタクル部とパッケージ部が確実に固定できるレーザモジュールを提供する。
【解決手段】レーザ光発光素子20を有するパッケージ部3と、レーザ光発光素子からの光を通すレンズ4とを有するレセプタクル部2を有するレーザモジュール1であり、レセプタクル部2は、パッケージ部3に対して、プロジェクション溶接により接合され、レセプタクル部2には、プロジェクション溶接に用いられる突起部10が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザモジュールに関し、特にレンズを保持するレセプタクル部とレーザ光発光素子を収容しているパッケージ部がプロジェクション溶接により固定されているレーザモジュールに関する。
レーザモジュールは、レンズを有するレセプタクル部と、レーザ光発光素子を有するパッケージ部とを備えており、レセプタクル部とパッケージ部は、YAGレーザ光を照射することで溶接されている。
(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−49588号公報
ところが、特許文献1のレーザモジュールでは、YAGレーザ光はレセプタクル部の接合面とパッケージ部の接合面に直接照射することはできず、レセプタクル部とパッケージ部の周囲から照射せざるを得ないので、レセプタクル部とパッケージ部を確実に溶接することが難しい。すなわち、レーザ光によりレセプタクル部とパッケージ部を溶接するとポイント付けになるので気密に接合することが難しい。もし、レーザ光を用いて気密に接合するには、レーザ光で連続的に溶接する必要があり、時間がかかるし、かえってパッケージに歪みを与えてしまう。
そこで、本発明は上記課題を解消するために、レセプタクル部とパッケージ部が確実に固定できるレーザモジュールを提供することを目的とする。
上記課題を解消するために、本発明のレーザモジュールは、レーザ光発光素子を有するパッケージ部と、
前記レーザ光発光素子からの光を通すレンズを有するレセプタクル部と、を有するレーザモジュールにおいて、
レセプタクル部は、パッケージ部に対してプロジェクション溶接により接合されていることを特徴とする。
本発明のレーザモジュールは、好ましくは前記レセプタクル部には、プロジェクション溶接に用いられる突起部が形成されていることを特徴とする。
本発明のレーザモジュールは、好ましくは前記レセプタクル部は、前記レンズを保持する小径部分と、前記小径部分に接続されている大径部分と、を有しており、前記大径部分の平面部には、前記突起部が形成されていることを特徴とする。
本発明のレーザモジュールは、好ましくは前記レセプタクル部の前記小径部分は、前記パッケージ部内に位置されていることを特徴とする。
本発明によれば、レセプタクル部とパッケージ部が確実に固定できる。
以下、図面を参照して、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明のレーザモジュールの好ましい実施形態を示す分解斜視図であり、図2は、プロジェクション溶接を行う前のレーザモジュールの状態を示す図である。図3は、プロジェクション溶接を行ったレーザモジュールを示す図である。
図1と図2に示すように、レーザモジュール1は、レセプタクル部2とパッケージ部3を有しており、図3に示すようにレセプタクル部2がパッケージ部3に対してプロジェクション溶接により確実に固定されている。
図1と図2に示すように、レセプタクル部2は、レンズ4を保持するスリーブであり、例えばステンレスにより作られている。レセプタクル部2は、円筒状の大径部分5と円筒状の小径部分6を有する。小径部分6の内部には、レーザ光を導くためのレンズ4が固定されている。
図1と図2に示すように、大径部分5は、リング状の当接面部8を有しており、この当接面部8には突起部(プロジェクション)10が当接面部8に沿って周状に連続的に形成されている。この突起部10は例えば断面三角形状の突起部であり、プロジェクション溶接に用いられる部分であり、突起部10の突出方向はレセプタクル部2のレンズ4の光軸L1と平行である。
図1と図2に示すように、パッケージ部3は、直方体形状の箱形部材であり、金属材料、例えばコバールにより作られている。パッケージ部3は、側面部11,12,13,14,15を有している。側面部11と側面部13は平行に形成され、側面部12と側面部14は平行に形成されている。側面部11と側面部13は、側面部12と側面部14に対してそれぞれ垂直に形成されている。
側面部11には円形状の開口部17が形成されており、この開口部17の直径Dはレセプタクル部2の小径部分6の外径よりもやや大きく、大径部分5の外径よりも小さい。図3に示すように、レセプタクル部2の小径部分6は、この開口部を通じてパッケージ部3内に収容される。側面部13には、複数本の電気接続端子16が光軸l1に平行になるように突出して形成されている。図1に示すように、側面部15に対向する反対側の部分は、長方形の開口部18である。
パッケージ部3の内部空間には、レーザ光発光素子としてのレーザダイオード20が配置されている。図3に示すように、レーザダイオード20の射出端21が通る光軸L2は、レンズ4の光軸L1と一致している。レーザダイオード20は電気接続端子16に電気的に接続されている。
図3に示すように、レセプタクル部2のリング状の当接面部8は、パッケージ部3の平面状の側面部11に対して、複数の突起部10を用いてプロジェクション溶接により確実に固定されている。この固定状態では、レセプタクル部2の小径部分6は、開口部17を通ってパッケージ部3の内部空間内に配置されており、レンズ4はレーザダイオード20に対面する位置に保持されている。レンズ4の光軸L1とレーザダイオード20の光軸L2は、一致している。
次に、図4と図5を参照して、レーザモジュールの溶接装置100を説明する。
図4は、レセプタクル部2とパッケージ部3をプロジェクション溶接する前の状態を示しており、図5は、通電と加圧によりレセプタクル部2とパッケージ部3をプロジェクション溶接している状態を示している。図6は、図4に示す可動部70などを含む部分Sの構造を拡大して示している。
図4に示すように、レーザモジュールの溶接装置100は、ベース部50と、ホルダー部51と、加圧装置52と、サポート部60と、電源55を有している。
電源55はベース部50とホルダー部51に対して電気的に接続されて通電回路を構成しており、レセプタクル部2とパッケージ部3に対して通電することができる。加圧装置52は、ホルダー部51をベース部50側に対して矢印Tに沿って例えば100kgの荷重を加えることができる。
図4に示すベース部50は、基板61と、支持部62を有しており、支持部62は基板61の上に固定されている。図4に示すホルダー部51は、基部65と取付部66を有しており、取付部66は、図2に示すレセプタクル部2を着脱可能に保持するために凹部67を有している。
図4に示すサポート部60は、可動部70と、棒状部材71と、棒状の上下動作部材72と、スプリング73と、固定部材74を有している。固定部材74はフランジ76を有しており、フランジ76は支持部62に対して固定されており、固定部材74は支持部62内に位置されている。
固定部材74は、内部に断面円形状の空間部分78を有しており、この空間部78には上下動作部材72とスプリング73が配置されている。上下動作部材72は、大径部77と小径部79を有しており、段差部80と固定部材74のストッパ81の間には、スプリング73が配置されている。スプリング73は、上下動作部材72をZ1方向に付勢するための付勢部材である。
これにより、上下動作部材72は、Z方向に沿ってスプリング73の付勢力に抗して、Z1方向とZ2方向に沿って上下移動することができる。ただし、上下動作部材72の下端部82が基板61の上面83に突き当たることで、上下動作部材72のZ2方向への移動は停止する。
図4に示す棒状部材71は、上下動作部材72の中空部分において同軸状に配置されている。棒状部材71の上端部87は断面で見てT字型に形成されている。棒状部材71の下端部88は上下動作部材72の先端部82側に座金89を用いて固定されているが、棒状部材71は、図示しないアクチュエータの動作により、上下動作部材72に対してZ2方向には下げることができる。
図6を参照して、図4の部分Sの構造をさらに説明する。
図6の部分Sにおいては、可動部70と、棒状部材71の上端部87と、上下動作部材72の受け部90を示している。
図6の可動部70は、直方体形状のブロック体91と、平板92と、球面部分93を有している。ブロック体91と平板92と球面部分93は固定されており、平板92がブロック体91と球面部分93の間に配置されている。ブロック体91は、パッケージ部3を収容して保持するための凹部94を有している。この凹部94は、取付部66の凹部67に対向した位置にあり、平板92に接する部分は半円形の拡張部分94Cを有している。
図6の平板92には、下側に向けて凹部95が形成されている。球面部分93は、断面で見て円弧形状を有しており、球面状の内周面101と球面状の外周面102を有する。内周面101は、中心位置Pから半径R1の円周上に沿って形成されている。この中心位置Pは、図1に示すレセプタクル部2のリング状の当接面部8とパッケージ部3の側面部11の接合部の中心位置である。
また、外周面102は、中心位置Pから半径R2の円周上に沿って形成されている。半径R2は半径R1よりも大きい。すなわち、内周面101と外周面102は、中心位置Pを中心として同心円状に形成されている。
一方、上下動作部材72の上端部には、受け部90が形成されている。この受け部90は、水平線Gに対して角度θで傾斜している傾斜面部である。この水平線Gは、光軸L1,L2に対して垂直である。これにより、可動部70の外周面102は、上下動作部材72の受け部90に倣って中心位置Pを中心として矢印W方向に揺動することができる。
図6に示すように、内周面101と凹部95により形成される空間115には、棒状部材71の上端部87が収容されているが、空間115の大きさは、上端部87よりも大きくなっていて、上端部87は、空間115内で移動可能である。
図6に示すように、上下動作部材72は、エア導入路116を有しており、エア導入路116は受け部90の内面側に通じている。可動部70の外周面102が上下動作部材72の受け部90に倣って中心位置Pを中心として矢印W方向に揺動する際には、この揺動動作をスムーズにするために、エア供給源150からエアを、エア導入路116を通じて空間115と内周面101と外周面102と受け部90の間に供給することができる。
次に、図1〜図6および図7を参照しながら、レーザモジュール1の溶接方法を説明する。
図2に示すレーザモジュール1のレセプタクル部2の大径部分5が、図4に示すように取付部66の凹部67に対して装着される。また、図4に示すようにパッケージ部3は可動部70の凹部94内に装着される。パッケージ部3が可動部70の凹部94内に装着された状態では、電気接続端子16が凹部67内に収容されている。
次に、図4に示すように、取付部66とレセプタクル部2がZ2方向に下がると、図7(A)に示すように、大径部分5の当接面部8がパッケージ部3の側面部11に接近することで、複数の突起部10が側面部11に接触して通電可能な状態になる。この状態では、レンズ4の光軸L1とパッケージ部3のレーザダイオード20の光軸L2は、一致している。
その後、図4に示す加圧装置52が所定の荷重、例えば100kgを取付部66に与えると、図5に示すように、上下動作部材72がスプリング73の力に抗してZ2方向に下がって、上下動作部材72の下端部82と基板61が接触点121で電気的に機械的に接触する。
図5の電源55が、基部65と基板61との間の電気経路に通電すると、複数の突起部10は、図7(B)と図3に示すようにつぶれて、レセプタクル部2の大径部分5の当接面部8がパッケージ部3の側面部11に対してプロジェクション溶接により強固に気密接合できる。この際に、突起部10の数を増やせば、レセプタクル部2の大径部分5の当接面部8とパッケージ部3の側面部11は、より強固に気密接合できる。このように、レセプタクル部2の大径部分5の当接面部8とパッケージ部3の側面部11が平行に保持され、レセプタクル部2の大径部分5の当接面部8とパッケージ部3の側面部11は気密に面接合できることから、従来のレーザ光を用いた接合に比べて強固に気密接合できる。
図4に示す電源55が溶接電流を通電する経路は、基部65と取付部66、レセプタクル部2、複数の突起部10,パッケージ部3の側面部11、図6に示す可動部70のブロック体91、平板92、球面部分93と上下動作部材72の受け部90との接触部120、図5に示す上下動作部材72の下端部82と基板61の接触点121により形成される。
エア供給源150はエア導入路116を通じて空間115と内周面101と外周面102と受け部90の間に供給することができる。パッケージ部3の形状がゆがんでおらず側面部11,12,13,14が互いに直角になるように形成されている場合には、レセプタクル部2の大径部分5の当接面部8とパッケージ部3の側面部11が平行になるので、可動部70はW方向には摺動せずに図6に示すように正立状態を維持する。なお、可動部70は、棒状部材71を図示しないアクチュエータを用いて図6のZ2方向に下げることで、受け部90に対して固定することができる。
しかし、図8に示すように、パッケージ部3が規定の形状に比べてゆがんでおり、側面部11と側面部13が側面部12,14に対して垂直度を確保できていない場合には、側面部11,13は角度αで傾いている。このように傾く場合が生じるのは、パッケージ部3が角パイプを切断することで加工された部品であり、角パイプを切断する際にゆがんでしまうためである。
このような場合には、レセプタクル部2の大径部分5の当接面部8とパッケージ部3の側面部11が平行になってプロジェクション溶接により強固に気密接合できるようにするために、図8に示すように、可動部70は、図6に示す状態から角度αだけ受け部90に対してW方向に沿って摺動することで、レセプタクル部2の大径部分5の当接面部8とパッケージ部3の側面部11を平行することができる。
このように可動部70がW方向に沿って摺動する際には、エア供給源150は、エアをエア導入路116を通じて、空間115と内周面101と外周面102と受け部90の間に供給することができるので、可動部70は浮かせた状態で容易に滑らかに動かすことができる。すなわち、電源55から溶接電流を付加でき、可動部70が受け部90に対して中心位置Pを中心として回転できるようにしたパッケージ部3のフローティング構造を採用しているので、パッケージ部の歪みを吸収できる。これにより、レーザモジュール1は、パッケージ部3の歪みが存在してもその歪みを吸収して、レセプタクル部2とパッケージ部3の良好な気密接合を安定して得ることができる。
ここで、上述した本発明の実施形態に対する比較例の溶接装置を、図9を参照して説明する。
図9は、パッケージ部3が所定の形状からゆがんでいる場合に、比較例の溶接装置では確実には気密溶接できないことを示している。
図9(A)において、取付部500にはレセプタクル部2が保持されており、固定部501にはパッケージ部3が固定されている。パッケージ部3の側面部11,13は側面部12,14に対して傾いており、レセプタクル部2と側面部11の間には隙間Hが形成されてしまう。このように隙間Hが形成された状態で図9(B)に示すように荷重Jを加えると、レセプタクル部2が側面部11に倣って傾いた状態で溶接されてしまうことになる。このため、取付部500とレセプタクル部2の間には隙間520ができてしまい、レセプタクル部2に加えるべき荷重が不足してしまうので、レセプタクル部2とパッケージ部3の側面部11が確実にプロジェクション溶接できなくなってしまう。
本発明の実施形態のレーザモジュール1は、レーザ光発光素子であるレーザダイオード20を有するパッケージ部3と、レーザダイオード20からの光を通すレンズ4を有するレセプタクル部2とを有する。レセプタクル部2は、パッケージ部3に対してプロジェクション溶接により接合されている。これにより、レセプタクル部とパッケージ部が確実に固定できる。
レーザモジュール1のレセプタクル部2には、プロジェクション溶接に用いられる突起部10が形成されている。これにより、レセプタクル部とパッケージ部が突起部10を用いて固定できる。
レーザモジュール1のレセプタクル部2は、レンズ4を保持する小径部分6と、小径部分6に接続されている大径部分5を有しており、大径部分5の平面部である当接面部8には、複数の突起部10が形成されている。これにより、大径部分5の当接面部8とパッケージ部とは、気密に溶接して固定できる。
レーザモジュール1のレセプタクル部2の小径部分6は、パッケージ部3内に位置されている。これにより、レセプタクル部2のレンズ4とレーザダイオード20を対面して配置することができる。
ところで、本発明は、上記実施形態に限定されず種々の変形例を採用できる。
例えば、パッケージ部の形状は、直方体形状の物に限らず、例えば円筒状あるいは他の形状であっても良い。レセプタクルの形状は大径部分と小径部分を有する円筒状の物に限らず他の形状あっても良い。
本発明のレーザモジュールの好ましい実施形態を示す分解斜視図である。 プロジェクション溶接を行う前のレーザモジュールの状態を示す図である。 プロジェクション溶接を行ったレーザモジュールを示す図である。 レセプタクル部とパッケージ部を溶接する前の状態を示す図である。 レセプタクル部とパッケージ部を溶接した後の状態を示す図である。 図4の部分Sを拡大して示す図である。 プロジェクション溶接の例を示す図である。 パッケージ部が規定の形状に比べてゆがんでおり、側面部の垂直度を確保できていない場合の例を示す図である。 溶接装置の比較例を示す図である。
符号の説明
1 レーザモジュール
2 レセプタクル分
3 パッケージ部
4 レンズ
5 大径部分
6 小径部分
8 当接面部(平面部)
11,12,13,14 側面部
17 開口部
20 レーザダイオード(レーザ光発光素子、半導体光素子)
52 押圧装置
55 電源
70 可動部
90 受け部
100 レーザモジュールの溶接装置
L1,L2 光軸

Claims (4)

  1. レーザ光発光素子を有するパッケージ部と、
    前記レーザ光発光素子からの光を通すレンズを有するレセプタクル部と、を有するレーザモジュールにおいて、
    レセプタクル部は、パッケージ部に対してプロジェクション溶接により接合されていることを特徴とするレーザモジュール。
  2. 前記レセプタクル部には、プロジェクション溶接に用いられる突起部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のレーザモジュール。
  3. 前記レセプタクル部は、前記レンズを保持する小径部分と、前記小径部分に接続されている大径部分と、を有しており、前記大径部分の平面部には、前記突起部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のレーザモジュール。
  4. 前記レセプタクル部の前記小径部分は、前記パッケージ部内に位置されていることを特徴とする請求項1に記載のレーザモジュール。
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