JP2008225077A - カラーフィルタ用基板、およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、セルギャップが均一な液晶表示装置を形成可能なカラーフィルタ用基板や、その製造方法を提供することを主目的としている。
【解決手段】上記目的を達成するために、本発明は、透明基板と、前記透明基板の画素表示領域上にパターン状に形成された遮光部と、前記遮光部により区画された開口部に形成された着色層と、前記遮光部上に形成され、ビーズおよびバインダを含有する画素表示領域用ビーズスペーサと、前記透明基板の前記画素表示領域の外側に形成された台座と、前記台座上に形成され、ビーズおよびバインダを含有する外側用ビーズスペーサとを有することを特徴とするカラーフィルタ用基板を提供する。
【選択図】図2
【解決手段】上記目的を達成するために、本発明は、透明基板と、前記透明基板の画素表示領域上にパターン状に形成された遮光部と、前記遮光部により区画された開口部に形成された着色層と、前記遮光部上に形成され、ビーズおよびバインダを含有する画素表示領域用ビーズスペーサと、前記透明基板の前記画素表示領域の外側に形成された台座と、前記台座上に形成され、ビーズおよびバインダを含有する外側用ビーズスペーサとを有することを特徴とするカラーフィルタ用基板を提供する。
【選択図】図2
Description
本発明は、液晶表示装置の製造に用いられるカラーフィルタ用基板、およびその製造方法に関するものである。
液晶表示装置は、カラーフィルタと液晶駆動側基板とを対向させ、両者の間に液晶化合物を封入して薄い液晶層を形成し、液晶駆動側基板により液晶層内の液晶配列を電気的に制御してカラーフィルタの透過光または反射光の量を選択的に変化させることによって表示を行う。
このような液晶表示装置には、スタティック駆動方式、単純マトリックス方式、アクティブマトリックス方式など種々の駆動方式があるが、近年、パーソナルコンピューターや携帯情報端末などのフラットディスプレーとして、アクティブマトリックス方式又は単純マトリックス方式の液晶パネルを用いたカラー液晶表示装置が急速に普及してきている。
図6は、アクティブマトリックス方式の液晶表示装置パネルの一例である。液晶表示装置101は、カラーフィルタ11と液晶駆動側基板であるTFTアレイ基板12とを対向させて1〜10μm程度の間隙部13を設け、この間隙部13内に液晶Lを充填し、その周囲をシール材14で密封した構造をとっている(例えば特許文献1等)。カラーフィルタ11は、透明基板15上に、着色層17間の境界部を遮光するために所定のパターンに形成された遮光部16と、複数の色(通常、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色)を所定順序に配列した着色層17と、オーバーコート層18と、透明電極膜19とが、透明基板に近い側からこの順に積層された構造をとっている。
一方、TFTアレイ基板12は、透明基板上にTFT素子を配列し、透明電極膜を設けた構造をとっている(図示せず)。また、カラーフィルタ11及びこれと対向するTFTアレイ基板12の内面側には配向膜20が設けられる。そして、着色層の背後にある液晶層の光透過率を制御することによってカラー画像が得られる。
ここで、間隙部13の厚さ、すなわちセルギャップ(カラーフィルタと液晶駆動側基板の間隙距離)は液晶層の厚さそのものであり、色ムラやコントラストムラといった表示ムラを防止し、均一な表示、高速応答性、高コントラスト比、広視野角等の良好な表示性能をカラー液晶表示装置に付与するためには、セルギャップを一定且つ均一に維持する必要がある。
セルギャップを維持する方法としては、例えば図6に示すように、間隙部13内にスペーサ部としてガラス、アルミナ又はプラスチック等からなる一定サイズの球状又は棒状粒子のビーズスペーサ部21を多数散在させ、カラーフィルタ11とTFTアレイ基板12とを貼り合わせ、液晶を注入する方法がある。この方法においては、ビーズスペーサ部の大きさをもってセルギャップが決定され、維持される。
また、例えば図7に示すように、カラーフィルタ11の内面側であって遮光部16上(非表示領域)に、セルギャップに対応する高さを有する柱状スペーサ部22を形成する方法も一般的に行われている(例えば特許文献2等)。このような柱状スペーサ部22は、カラーフィルタの透明基板上に光硬化性樹脂を均一な厚みに塗布し、得られた塗膜をフォトリソグラフィーによってパターン露光して硬化させることにより、遮光部上等に形成される。
またビーズおよびバインダを含有するビーズスペーサ形成用塗工液を、インクジェット方式により、カラーフィルタ用基板の遮光部上に塗布し、遮光部上のみにビーズスペーサを形成する方法も考えられている。
ここで、近年、液晶表示装置の大面積化が求められており、カラーフィルタに用いられる基板等の大面積化が図られている。また同時に、液晶表示装置の製造効率向上が求められており、例えば、一つの基板に複数のカラーフィルタが多面付けされたカラーフィルタ用基板と、一つの基板に、複数の液晶駆動用配線が多面付けされた液晶駆動側基板とを、各カラーフィルタと各液晶駆動用配線とが対向するように配置してセル組みを行い、その後、セル組みされた多面付け液晶表示装置を切断して各液晶表示装置を製造する方法も用いられる。このように、用いられる基板が大面積化された場合等には、上記いずれの方法を用いた場合であっても、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板とを貼り合わせ、液晶を封入するセル組みを行う際に、均一なギャップを保持することができず、製造された液晶表示装置に表示ムラが生じたり、表示不良が発生する場合があった。これは、カラーフィルタ形成用基板等の画素表示領域の外側では上記スペーサ部が形成されていないことから、例えば図8に示すように、カラーフィルタ用基板9と液晶駆動側基板12とのギャップを所定の範囲内とすることができず、基板が撓んでしまうことによるものである。
そこで、例えば液晶表示装置の画素表示領域の外側に、光硬化性樹脂を用いて柱状スペーサを形成し、上記セル組みの際に基板が撓んでしまうことを防止する方法が提案されている。しかしながら、上記光硬化性樹脂を用いて柱状スペーサを形成した場合、柱状スペーサが形成される領域の台座の形状等によって、柱状スペーサを目的とする高さに形成することができず、また柱状スペーサは圧力による変形性が少ないことから、液晶表示装置内でセルギャップを均一なものとすることが難しいという問題があった。これは、例えば画素表示領域と外側領域とに一括して柱状スペーサを形成する場合等において、図9に示すように、大面積の台座30a等が形成されている領域上に形成される光硬化性樹脂31の膜厚と、小面積の台座30b等の上に形成される光硬化性樹脂31の膜厚とが異なるものとなってしまう。したがって、この光硬化性樹脂をパターニングして形成される柱状スペーサの高さにばらつきが生じるためであった。
そこで、セルギャップが均一な液晶表示装置を形成可能なカラーフィルタ用基板や、その製造方法の提供が望まれている。
本発明は、透明基板と、上記透明基板の画素表示領域上にパターン状に形成された遮光部と、上記遮光部により区画された開口部に形成された着色層と、上記遮光部上に形成され、ビーズおよびバインダを含有する画素表示領域用ビーズスペーサと、上記透明基板の上記画素表示領域の外側に形成された台座と、上記台座上に形成され、ビーズおよびバインダを含有する外側用ビーズスペーサとを有することを特徴とするカラーフィルタ用基板を提供する。
本発明によれば、外側用ビーズスペーサが形成されていることから、セル組みの際に、画素表示領域の外側でも、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板との距離が一定の範囲内となるものとすることができ、基板が撓んでしまうこと等の少ないものとすることができる。また、上記外側用ビーズスペーサは、通常、弾性を有しており、圧力をかけた際に変形するものとすることができることから、外側用ビーズスペーサの高さに多少のばらつきがある場合であっても、上記セル組みの際に圧力をかけることによって、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板とのギャップを、液晶表示装置全面で均一なものとすることが可能となる。
本発明においては、上記台座が、上記遮光部または上記着色層と同一の材料により形成されていることが好ましい。これにより、遮光部や着色層と同時に台座を形成することができ、別途台座を形成する工程等を行うことなくカラーフィルタ用基板が形成されたものとすることができる。したがって、製造効率やコスト等の面から好ましいカラーフィルタ用基板とすることができるからである。
またさらに上記発明においては、上記画素表示領域用ビーズスペーサに含有されるビーズの平均粒径と、上記外側用ビーズスペーサに含有されるビーズの平均粒径とが、均一であるものとすることが好ましい。これにより、上記画素表示領域用ビーズスペーサおよび外側用ビーズスペーサを同一の工程で形成することができ、製造効率やコスト等の面から好ましいカラーフィルタ用基板とすることができるからである。
また上記発明においては、上記台座が、上記外側用ビーズスペーサが形成されている領域のみに形成されていることが好ましい。これにより、カラーフィルタ用基板上に配向膜を形成し、ラビングする際に、外側用ビーズスペーサが形成されている領域以外の台座が削られてしまって、ラビング装置に汚れが付着してしまうこと等を防ぐことが可能となるからである。
また、本発明においては、上記画素表示領域用ビーズスペーサと、上記外側用ビーズスペーサとが、同一のピッチで形成されていてもよい。これにより、上記画素表示領域用ビーズスペーサおよび外側用ビーズスペーサを効率よく形成することができるからである。
本発明においては、上記台座が、少なくとも上記外側用ビーズスペーサが形成されている領域では、表面が撥液性とされていることが好ましい。これにより、上記外側用ビーズスペーサを形成する際に、外側用ビーズスペーサ形成用塗工液がぬれ広がってしまい、高さが低くなること等を防ぐことが可能となり、目的とする領域に外側用ビーズスペーサが形成されたものとすることができるからである。
また本発明においては、上記外側用ビーズスペーサに含有される上記ビーズが、プラスチックビーズであることが好ましい。これにより、上記外側用ビーズスペーサが弾性を有するものとすることができ、目的とするセルギャップを実現可能なものとすることができるからである。
上記発明においては、上記プラスチックビーズがジビニルベンゼンポリマーを含有していることが好ましい。ジビニルベンゼンポリマーは、外側用ビーズスペーサを形成するための外側用ビーズスペーサ形成用塗工液内で好適な比重を有しており、また真球性が高いことから、外側用ビーズスペーサの高さにばらつきが少ないものとすることができるからである。
本発明は、透明基板と、上記透明基板の画素表示領域上にパターン状に形成された遮光部と、上記遮光部により区画された開口部に形成された着色層と、上記遮光部上に形成され、ビーズおよびバインダを含有する画素表示領域用ビーズスペーサと、上記透明基板の上記画素表示領域の外側に形成された台座と、上記台座上に形成され、ビーズおよびバインダを含有する外側用ビーズスペーサとを有するカラーフィルタ用基板の製造方法であって、上記外側用ビーズスペーサおよび上記画素表示領域用ビーズスペーサを、同時に形成するビーズスペーサ形成工程を有することを特徴とするカラーフィルタ用基板の製造方法を提供する。
本発明によれば、上記外側用ビーズスペーサおよび上記画素表示領域用ビーズスペーサを同時に形成することから、効率よく、カラーフィルタ用基板を製造することができる。
上記発明においては、上記ビーズスペーサ形成工程が、吐出法により行われることが好ましい。これにより、効率よくカラーフィルタ用基板を製造することが可能となるからである。
上記発明においては、上記台座が、上記遮光部と同一の材料を用いて形成されるものであり、上記遮光部および上記台座を同時に形成する遮光部台座形成工程を行った後に、上記ビーズスペーサ形成工程が行われるものであってもよく、また上記台座が、上記着色層と同一の材料を用いて形成されるものであり、上記着色層および上記台座を同時に形成する着色層台座形成工程を行った後に、上記ビーズスペーサ形成工程が行われるものであってもよい。
また本発明は、上記カラーフィルタ用基板を用いたことを特徴とする液晶表示装置を提供する。本発明によれば、上記カラーフィルタ用基板を用いていることから、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板とのセルギャップが均一な液晶表示装置とすることができる。
本発明によれば、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板とのギャップを、液晶表示装置全面で均一なものとすることが可能なカラーフィルタ用基板とすることができるという効果を奏する。
本発明は、液晶表示装置の形成に用いられるカラーフィルタ用基板、およびその製造方法に関する。以下、それぞれについてわけて説明する。
A.カラーフィルタ用基板
まず、本発明のカラーフィルタ用基板について説明する。本発明のカラーフィルタ用基板は、液晶表示装置の形成に用いられるものであり、一つの液晶表示装置を形成するために用いられるカラーフィルタ用基板、すなわち例えば図1(a)に示すような透明基板1上に一つの画素表示領域10のみ有するものであってもよく、また複数の液晶表示装置を一括して形成するために用いられるカラーフィルタ用基板、すなわち例えば図1(b)に示すような透明基板1上に複数の画素表示領域10が設けられている多面付け基板であってもよい。
まず、本発明のカラーフィルタ用基板について説明する。本発明のカラーフィルタ用基板は、液晶表示装置の形成に用いられるものであり、一つの液晶表示装置を形成するために用いられるカラーフィルタ用基板、すなわち例えば図1(a)に示すような透明基板1上に一つの画素表示領域10のみ有するものであってもよく、また複数の液晶表示装置を一括して形成するために用いられるカラーフィルタ用基板、すなわち例えば図1(b)に示すような透明基板1上に複数の画素表示領域10が設けられている多面付け基板であってもよい。
本発明のカラーフィルタ用基板は、透明基板と、上記透明基板の画素表示領域上にパターン状に形成された遮光部と、上記遮光部により区画された開口部に形成された着色層と、上記遮光部上に形成され、ビーズおよびバインダを含有する画素表示領域用ビーズスペーサと、上記透明基板の上記画素表示領域の外側に形成された台座と、上記台座上に形成され、ビーズおよびバインダを含有する外側用ビーズスペーサとを有することを特徴とする。本発明のカラーフィルタ用基板は、例えば図2に示すように、透明基板1と、その透明基板1の画素表示領域(図中、aで示される領域)上に形成された遮光部2と、上記遮光部2により区画された開口部bに形成された着色層3と、上記遮光部2上に形成された画素表示領域用ビーズスペーサ4と、上記透明基板1の画素表示領域aの外側に形成された台座5と、その台座5上に形成された外側用ビーズスペーサ6とを有するものである。
ここで、本発明でいう画素表示領域とは、カラーフィルタ用基板のうち、液晶表示装置に用いられた際に画像を表示するために用いられる領域をいうこととし、着色層、およびその着色層を区画するための遮光部が形成されている領域をいうこととする。なお、一般的に額縁遮光部といわれる、着色層の周囲に遮光部が額縁状に形成された領域も、本発明では画素表示領域に含むものとする。また、外側用ビーズスペーサの形成されている位置は、上記画素表示領域の外側であれば特に限定されるものではなく、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板とを貼り合わせてセル組みをする際に、少なくとも画素表示領域のセルギャップが均一となるような位置に形成される。なお、通常、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板とを貼り合わせるためのシール材を塗布する領域以外の領域に上記外側用ビーズスペーサが形成される。
上述したように、カラーフィルタ用基板の画素表示領域内にのみ、スペーサが形成されている場合、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板とを貼り合わせてセル組みをする際に、画素表示領域の外側でカラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板との距離が狭くなり、基板が撓んでしまう。そのため、液晶表示装置内でのセルギャップを均一なものとすることができない、という問題が生じていた。またこの画素表示領域の外側の領域に柱状スペーサを形成することも考案されているが、この場合、柱状スペーサを均一な高さに形成することが難しく、また柱状スペーサは一般的に圧力をかけられた場合であっても変形性が少ないことから、液晶表示装置全面でのセルギャップが均一となるようにセル組みすることが難しかった。
一方、本発明においては、上記画素表示領域の外側に、外側用ビーズスペーサが形成されていることから、セル組みの際に、画素表示領域の外側でも、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板との距離を一定の範囲内とすることができ、基板が撓んでしまうこと等の少ないものとすることができる。またさらに、上記外側用ビーズスペーサにはビーズが含有されており、このビーズは一般的に弾性を有していることから、例えば外側用ビーズスペーサと画素表示領域用ビーズスペーサとの高さに多少のばらつきが生じている場合であっても、セル組みの際にかけられる圧力にビーズが追従して変形するものとすることができ、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板とのギャップが、液晶表示装置全面で均一なものとすることが可能となる。
以下、本発明のカラーフィルタ用基板について、各構成ごとに詳しく説明する。
以下、本発明のカラーフィルタ用基板について、各構成ごとに詳しく説明する。
1.外側用ビーズスペーサ
まず、本発明に用いられる外側用ビーズスペーサについて説明する。本発明に用いられる外側用ビーズスペーサは、後述する台座上に形成されるものであり、ビーズおよびバインダを含有するものである。上記外側用ビーズスペーサは、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板とをセル組みして液晶表示装置を製造する際に、画素表示領域の外側の領域で、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板との距離が一定となるようにこれらの基板を支えるために用いられるものである。
まず、本発明に用いられる外側用ビーズスペーサについて説明する。本発明に用いられる外側用ビーズスペーサは、後述する台座上に形成されるものであり、ビーズおよびバインダを含有するものである。上記外側用ビーズスペーサは、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板とをセル組みして液晶表示装置を製造する際に、画素表示領域の外側の領域で、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板との距離が一定となるようにこれらの基板を支えるために用いられるものである。
本発明において上記外側用ビーズスペーサは、セル組みの際にカラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板との距離を一定に保つことが可能なものであれば、その形状等は特に限定されるものではない。例えば図3に示すように、円形状や矩形状等、所定の間隔をあけてドット状に上記画素表示領域10の外側に形成されているもの等とすることができる。本発明においては、外側用ビーズスペーサがインクジェット法を用いて形成されていることが好ましいことから、上記の中でも特に円形状に形成されていることが好ましい。
ここで、本発明においては、1000μm角に形成される外側用ビーズスペーサの面積の合計が2000μm2〜100000μm2程度、中でも5000μm2〜60000μm2程度となるような密度で、外側用ビーズスペーサが形成されていることが好ましい。このような密度で外側用ビーズスペーサが形成されているものとすることにより、本発明のカラーフィルタ用基板を用いて液晶表示装置を形成する際、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板との間隙を一定に保つことが可能となるからである。
また隣接する外側用ビーズスペーサどうしの間隔は、画素表示領域内に形成されている画素表示領域用ビーズスペーサが形成されているピッチと同一とされていてもよく、また異なるピッチとされていてもよい。本発明においては、特に外側用ビーズスペーサが形成されているピッチが、画素表示領域用ビーズスペーサが形成されているピッチと同一とされていることが好ましい。これにより、同一の設定条件で、外側用ビーズスペーサと画素表示領域用ビーズスペーサとを一括して効率よく形成することが可能となるからである。上記ピッチとしては、30μm〜1000μm程度、中でも50μm〜500μm程度とされることが好ましい。なお、上記ピッチとは、外側用ビーズスペーサの中心から、隣接する外側用ビーズスペーサの中心までの距離をいうこととする。
また上記外側用ビーズスペーサの高さとしては、通常、含有されるビーズの粒径によって決定されることとなる。本発明においては、1μm〜8μm程度、中でも2μm〜6μm程度とされることが好ましい。これにより、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板とのギャップを良好に保つことが可能となるからである。
上記外側用ビーズスペーサに含有されるビーズとしては、後述するバインダと相溶性を有するものであれば、特に限定されるものではなく、一般的なカラーフィルタにビーズスペーサとして用いられるものと同様のものを用いることができる。例えば、ガラス、シリカ、金属酸化物(MgO、Al2O3)などの無機化合物の多孔質体や非多孔質体、中空体等や、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアクリル、ナイロン、ジビニルベンゼンポリマー、シリコーン樹脂などのプラスチック類等を用いることができる。またこのようなビーズの表面は、上記バインダとの接着性を良好なものとするため、表面処理が施されたもの等であってもよい。
本発明においては、上記の中でもプラスチックからなるビーズが用いられることがビーズの弾性等の面から好ましく、特にジビニルベンゼンポリマーを含有するビーズが用いられることが好ましい。ジビニルベンゼンポリマーは、真球性が良好であり、またバインダ中での比重を好適なものとすることができるからである。
ここで上記ビーズの形状については、特に限定されるものではなく、一般的なカラーフィルタにビーズスペーサとして用いられるものと同様の形状を有するものを用いることができるが、特に外側用ビーズスペーサの高さの制御の面から球状であることが好ましい。またこの際、通常平均粒径は1.0μm〜8.0μm程度、中でも2.5μm〜5.5μm程度であることが好ましい。なお本発明においては特に外側用ビーズスペーサに含有されるビーズの平均粒径と、後述する画素表示領域用ビーズスペーサ中に含有されるビーズの平均粒径とが均一なものとされることが好ましい。これにより、画素表示領域用ビーズスペーサと外側用ビーズスペーサとを、同一の装置を用いて同時に形成することが可能となるからである。なお、平均粒径が均一であるとは、平均粒径が等しいことをいうこととする。上記平均粒径は、隣接する10個の外側用ビーズスペーサ、または隣接する10個の画素表示領域用ビーズスペーサに含まれているビーズの粒径をそれぞれ走査型電子顕微鏡もしくは光学顕微鏡により拡大して測定し、ビーズの粒径を算術平均した値とされる。
また、上記バインダとしては、硬化性を有するものであり、上記ビーズを固定することが可能なものであれば特に限定されるものではなく、例えば熱硬化性樹脂であってもよく、また光硬化性樹脂であってもよい。具体的には、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。
また、本発明においては、上記外側用ビーズスペーサの固形分中に75質量%〜95質量%程度、中でも85質量%〜90質量%程度、バインダが含有されていることが好ましい。これにより、上述したような外側用ビーズスペーサを形成することが可能となるからである。
また、上記外側用ビーズスペーサの形成方法としては、上述したバインダおよびビーズを、必要に応じて適宜添加剤や溶剤等と混合した外側用ビーズスペーサ形成用塗工液を、例えばディスペンサーを用いた塗布や、インクジェット法による塗布等、吐出法により塗布する方法が挙げられる。本発明においては、吐出法の中でも特にインクジェット法が用いられることが好ましい。これにより、効率よく目的とする位置に上記外側用ビーズスペーサを形成することが可能となるからである。なお、上記外側用ビーズスペーサ形成用塗工液に用いられる溶剤や、添加剤等としては、上記バインダの種類等に合わせて適宜選択され、一般的なインクジェット用インクに用いられるものと同様とすることができる。
2.台座
次に、本発明に用いられる台座について説明する。本発明に用いられる台座は、透明基板の上記画素表示領域の外側に形成されるものであり、少なくとも上記外側用ビーズスペーサの下に形成されるものである。
次に、本発明に用いられる台座について説明する。本発明に用いられる台座は、透明基板の上記画素表示領域の外側に形成されるものであり、少なくとも上記外側用ビーズスペーサの下に形成されるものである。
上記台座の形状としては上記外側用ビーズスペーサを支持することが可能なものであれば特に限定されるものではなく、例えば上記画素表示領域の外周にライン状に形成されているものであってもよく、円形状や矩形状等、所定の間隔をあけてドット状に上記画素表示領域の外側に形成されているもの等とすることができる。また上記画素表示領域の端部からスペースをあけて形成されているものであってもよく、また上記画素表示領域と密接して形成されているものであってもよい。
また上記台座は、上記外側用ビーズスペーサが形成されている領域のみ形成されているものであってもよく、上記外側用ビーズスペーサが形成されている領域以外の領域にも形成されているものであってもよい。なお、本発明においては特に、上記外側用ビーズスペーサが形成されている領域のみに台座が形成されていることが好ましい。これは、上記外側用ビーズスペーサが形成されている領域以外にも台座が形成されている場合には、カラーフィルタ用基板に形成される配向膜をラビングする際等に、外側用ビーズスペーサが形成されている領域以外の台座が削られてしまって、ラビング装置に汚れが付着してしまう場合があるからである。
また上記台座を形成するための材料としては、上記外側用ビーズスペーサを支持することが可能なものであれば特に限定されるものではないが、本発明においては特に、後述する着色層または遮光部と同一の材料により形成されていることが好ましい。これにより、着色層や遮光部を形成する際に、台座が一括して形成されたものとすることができ、別途台座を形成する工程が不要となるからである。なお、上記台座は、後述する遮光部や着色層を形成するための材料が複数層積層されたもの等であってもよい。
このような台座の高さとしては、通常、0.1μm〜10μm程度、中でも1μm〜4μm程度とされることが好ましく、後述する遮光部の高さと同一とされることが好ましい。これにより、透明基板表面から外側用ビーズスペーサの上面までの高さと、透明基板表面から画素表示領域用ビーズスペーサの上面までの高さとを容易に同一とすることができるからである。
ここで、本発明においては、上記台座のうち、上記外側用ビーズスペーサが形成されている領域の表面が、撥液性とされていることが好ましい。これにより、上記外側用ビーズスペーサを形成する場合に、外側用ビーズスペーサ形成用塗工液が濡れ広がってしまうことを防ぐことができ、目的とする領域に外側用ビーズスペーサを形成することが可能となるからである。ここで、「撥液性とされている」とは、上記外側用ビーズスペーサを形成する際に用いられるビーズスペーサ形成用塗工液に対して親液性が低いものとされていることを意味するものとする。撥液性とされている台座の表面の液体との接触角として具体的には、表面張力40mN/mの液体との接触角が30°以上であることが好ましく、なかでも50°以上であることであることが好ましい。また、純水との接触角は90°以上であることが好ましく、なかでも100°以上であることが好ましい。
なお、上記外側用ビーズスペーサが形成されている領域以外の領域の台座の表面は、親液性とされていてもよく、また撥液性とされていてもよい。台座表面を撥液化処理する方法については、後述する「B.カラーフィルタ用基板の製造方法」で詳しく説明するので、ここでの説明は省略する。
3.遮光部
次に、本発明に用いられる遮光部について説明する。本発明に用いられる遮光部は、後述する透明基板上にパターン状に形成されるものである。
次に、本発明に用いられる遮光部について説明する。本発明に用いられる遮光部は、後述する透明基板上にパターン状に形成されるものである。
上記遮光部の種類については特に限定されるものではなく、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法等により厚み1000Å〜2000Å程度のクロム等の金属薄膜を形成し、この薄膜をパターニングすることにより、上記遮光部が形成されたものであってもよい。上記パターニングの方法としては、スパッタ等の通常のパターニング方法を用いることができる。
また、樹脂バインダ中にカーボン微粒子、金属酸化物、無機顔料、有機顔料等の遮光性粒子を含有させた層をパターン状に形成する方法であってもよい。用いられる樹脂バインダとしては、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ゼラチン、カゼイン、セルロース等の樹脂を1種または2種以上混合したものや、感光性樹脂、さらにはO/Wエマルジョン型の樹脂組成物、例えば、反応性シリコーンをエマルジョン化したもの等を用いることができる。このような樹脂製遮光部の厚みとしては、0.5μm〜10μmの範囲内で設定することができる。このような樹脂製遮光部のパターニングの方法は、フォトリソ法、印刷法等一般的に用いられている方法を用いることができる。
なお、後述する「B.カラーフィルタ用基板の製造方法」で説明するように、遮光部表面を直接撥液化処理し、その遮光部上に画素表示領域用ビーズスペーサを形成する場合には、上記遮光部は樹脂製遮光部とされることが好ましい。
4.着色層
次に、本発明に用いられる着色層について説明する。本発明に用いられる着色層は、上記遮光部により区画された開口部に形成されるものである。このような着色層は、通常、赤(R)、緑(G)、および青(B)の3色で形成される。また上記着色層における着色パターン形状は、ストライプ型、モザイク型、トライアングル型、4画素配置型等の公知の配列とすることができ、着色面積は任意に設定することができる。
次に、本発明に用いられる着色層について説明する。本発明に用いられる着色層は、上記遮光部により区画された開口部に形成されるものである。このような着色層は、通常、赤(R)、緑(G)、および青(B)の3色で形成される。また上記着色層における着色パターン形状は、ストライプ型、モザイク型、トライアングル型、4画素配置型等の公知の配列とすることができ、着色面積は任意に設定することができる。
ここで、本発明に用いられる着色層については、公知のカラーフィルタの着色層に用いられる材料や形成方法等により、形成することが可能であるので、ここでの詳しい説明は省略する。
5.画素表示領域用ビーズスペーサ
次に、本発明に用いられる画素表示領域用ビーズスペーサについて説明する。本発明に用いられる画素表示領域用ビーズスペーサは、上記遮光部上に形成されるものであり、ビーズおよびバインダを含有するものとされる。
次に、本発明に用いられる画素表示領域用ビーズスペーサについて説明する。本発明に用いられる画素表示領域用ビーズスペーサは、上記遮光部上に形成されるものであり、ビーズおよびバインダを含有するものとされる。
ここで、上記画素表示領域用ビーズスペーサの直径は、15μm〜50μm程度とされていることが好ましい。これにより、画素表示領域用ビーズスペーサの存在によってカラーフィルタの輝度を低下させることの少ないものとすることができ、高輝度な液晶表示装置を形成可能なカラーフィルタ用基板とすることができるからである。
また上記画素表示領域用ビーズスペーサの高さとしては、通常、含有されるビーズの粒径によって決定されることとなる。本発明においては、1μm〜8μm程度、中でも2μm〜6μm程度とされることが好ましい。また個々の上記画素表示領域用ビーズスペーサが形成されている領域の面積としては、500μm2〜8000μm2程度、中でも700μm2〜2800μm2程度、特に1250μm2〜1600μm2程度とされていることが好ましい。これにより、画素表示領域用ビーズスペーサの存在によってカラーフィルタの輝度を低下させることを少ないものとすることができ、高輝度な液晶表示装置を形成可能なカラーフィルタ用基板とすることができるからである。
また本発明においては、1000μm角に形成される画素表示領域用ビーズスペーサの面積の合計が2000μm2〜96000μm2程度、中でも5000μm2〜60000μm2程度となるように、個数が調整されて画素表示領域用ビーズスペーサが形成されていることが好ましい。このような密度で画素表示領域用ビーズスペーサが形成されているものとすることにより、本発明のカラーフィルタ用基板が液晶表示装置に用いられた際、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板との間隙を一定に保つことが可能となるからである。
なお、上記画素表示領域用ビーズスペーサは、本発明のカラーフィルタ用基板を用いて液晶表示装置が形成された際、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板とのギャップを均一に保つことが可能なものであれば、その種類等は特に限定されるものではなく、上述した外側用ビーズスペーサと同一の材料を用い、同様の手法により形成されたものとすることができる。
6.透明基板
次に、本発明に用いられる透明基板について説明する。本発明に用いられる透明基板としては、通常カラーフィルタに用いられるものであれば特に限定されるものではなく、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英板等の可撓性のない透明なリジッド材、あるいは、透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材を用いることができる。
次に、本発明に用いられる透明基板について説明する。本発明に用いられる透明基板としては、通常カラーフィルタに用いられるものであれば特に限定されるものではなく、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英板等の可撓性のない透明なリジッド材、あるいは、透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材を用いることができる。
7.カラーフィルタ用基板
次に、本発明のカラーフィルタ用基板について説明する。本発明のカラーフィルタ用基板は、上述した透明基板、遮光部、着色層、台座、画素表示領域用ビーズスペーサ、および外側用ビーズスペーサを有するものであれば特に限定されるものではなく、必要に応じて配向膜や透明電極層等、各種部材を有するものであってもよい。このような各種部材については、一般的なカラーフィルタ用基板に用いられるものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
次に、本発明のカラーフィルタ用基板について説明する。本発明のカラーフィルタ用基板は、上述した透明基板、遮光部、着色層、台座、画素表示領域用ビーズスペーサ、および外側用ビーズスペーサを有するものであれば特に限定されるものではなく、必要に応じて配向膜や透明電極層等、各種部材を有するものであってもよい。このような各種部材については、一般的なカラーフィルタ用基板に用いられるものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
B.カラーフィルタ用基板の製造方法
次に、本発明のカラーフィルタ用基板の製造方法を説明する。本発明のカラーフィルタ用基板の製造方法は、2つの実施態様がある。以下、それぞれの実施態様ごとにわけて説明する。
次に、本発明のカラーフィルタ用基板の製造方法を説明する。本発明のカラーフィルタ用基板の製造方法は、2つの実施態様がある。以下、それぞれの実施態様ごとにわけて説明する。
1.第1実施態様
まず、本発明のカラーフィルタ用基板の製造方法の第1実施態様は、透明基板と、上記透明基板の画素表示領域上にパターン状に形成された遮光部と、上記遮光部により区画された開口部に形成された着色層と、上記遮光部上に形成され、ビーズおよびバインダを含有する画素表示領域用ビーズスペーサと、上記透明基板の上記画素表示領域の外側に形成され、上記遮光部と同一の材料から形成された台座と、上記台座上に形成され、ビーズおよびバインダを含有する外側用ビーズスペーサとを有するカラーフィルタ用基板の製造方法であって、上記遮光部および台座を形成する遮光部台座形成工程と、上記外側用ビーズスペーサおよび上記画素表示領域用ビーズスペーサを同時に形成するビーズスペーサ形成工程とを有することを特徴とする方法である。
まず、本発明のカラーフィルタ用基板の製造方法の第1実施態様は、透明基板と、上記透明基板の画素表示領域上にパターン状に形成された遮光部と、上記遮光部により区画された開口部に形成された着色層と、上記遮光部上に形成され、ビーズおよびバインダを含有する画素表示領域用ビーズスペーサと、上記透明基板の上記画素表示領域の外側に形成され、上記遮光部と同一の材料から形成された台座と、上記台座上に形成され、ビーズおよびバインダを含有する外側用ビーズスペーサとを有するカラーフィルタ用基板の製造方法であって、上記遮光部および台座を形成する遮光部台座形成工程と、上記外側用ビーズスペーサおよび上記画素表示領域用ビーズスペーサを同時に形成するビーズスペーサ形成工程とを有することを特徴とする方法である。
本実施態様のカラーフィルタの製造方法は、例えば図4に示すように、透明基板1の、画素表示領域a上に遮光部2を形成し、上記画素表示領域aの外側に台座5を形成する遮光部台座形成工程(図4(a))と、上記遮光部2上に画素表示領域用ビーズスペーサ4を形成し、上記台座5上に外側用ビーズスペーサ6を形成するビーズスペーサ形成工程(図4(b))とを有する方法である。なお、本実施態様においては、上記遮光部台座形成工程を行った後、ビーズスペーサ形成工程を行う前に、上記遮光部により区画された開口部に着色層を形成する着色層形成工程を行ってもよい。また着色層形成工程は、上記ビーズスペーサ形成工程後に行ってもよい。
本実施態様によれば、上記遮光部台座形成工程により上記台座および遮光部を同時に形成し、上記ビーズスペーサ形成工程により上記画素表示領域用ビーズスペーサおよび上記外側用ビーズスペーサを同時に形成することから、別途台座を形成する工程や外側用ビーズスペーサを形成する工程を行う必要がなく、効率よくカラーフィルタ用基板を製造することが可能となる。
なお本実施態様においては、上記ビーズスペーサ形成工程を行う前に、遮光部および台座のうち、画素表示領域用ビーズスペーサおよび外側用ビーズスペーサを形成する領域を撥液化処理することが好ましい。これにより、画素表示領域用ビーズスペーサおよび外側用ビーズスペーサを形成するためのビーズスペーサ形成用塗工液が濡れ広がってしまうことを防ぐことができ、目的とする領域に高精細に画素表示領域用ビーズスペーサおよび外側用ビーズスペーサを形成することが可能となるからである。以下、本実施態様における遮光部台座形成工程、およびビーズスペーサ形成工程について説明する。
a.遮光部台座形成工程
まず、本実施態様における遮光部台座形成工程について説明する。本工程は、透明基板上に遮光部および台座を一括して形成する工程である。なお、本工程において上記遮光部や台座の形状、形成される領域等については、「A.カラーフィルタ用基板」で説明したものと同様とすることができる。
まず、本実施態様における遮光部台座形成工程について説明する。本工程は、透明基板上に遮光部および台座を一括して形成する工程である。なお、本工程において上記遮光部や台座の形状、形成される領域等については、「A.カラーフィルタ用基板」で説明したものと同様とすることができる。
本工程は、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法等により厚み1000Å〜2000Å程度のクロム等の金属薄膜を形成し、この薄膜をパターニングすることにより、上記遮光部および台座を形成する工程であってもよいが、本実施態様においては特に、樹脂バインダ中にカーボン微粒子、金属酸化物、無機顔料、有機顔料等の遮光性粒子を含有させた層をパターン状に形成する工程であることが好ましい。本実施態様においては、上述したように、後述するビーズスペーサ形成工程を行う前に、遮光部および台座の表面を撥液化処理することが好ましく、上記樹脂バインダを用いた場合、遮光部および台座の表面を直接撥液化処理することが可能となるからである。このような樹脂製遮光部および台座のパターニングの方法は、フォトリソ法、印刷法等一般的に用いられている方法を用いることができる。なお、用いられる樹脂バインダとしては、上述した「A.カラーフィルタ用基板」の遮光部の項で説明したものと同様とすることができる。
上記遮光部および台座の表面を撥液化処理する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば遮光部および台座表面に、撥液性を有する撥液層を形成する方法や、例えば樹脂バインダを含有する遮光部および台座に、フッ素化合物を導入ガスとしてプラズマ照射を行い、撥液化する方法等が挙げられる。
上記遮光部および台座上に、撥液層を形成することにより上記遮光部および台座表面を撥液化する方法として具体的には、撥液性の層を形成するために一般的に用いられるフッ化炭素からなる撥液層や、撥液性の有機基を有するシラン化合物を含有する撥液層等を遮光部および台座上に形成する方法等とすることができる。上記シラン化合物としては、例えばオルガノポリシロキサン等を挙げることができ、例えば特開2001−272774号公報等に記載されたものと同様のものを用いることができる。
また上記撥液層を形成する領域としては、上記画素表示領域用ビーズスペーサおよび外側用ビーズスペーサが形成される領域であれば、特に限定されるものではなく、例えば遮光部および台座全面に撥液層を形成してもよく、また遮光部および台座のうち一部のみに撥液層を形成してもよい。また上記撥液層の形成方法についても特に限定されるものではなく、例えばスピンコート法やダイコート法等の一般的な塗布方法であってもよく、またプラズマCVD法や熱CVD法等の化学気相蒸着法(CVD)法であってもよい。また例えば上記撥液層を形成するための撥液層形成用塗工液中に、上記カラーフィルタ用基板を浸漬等させて、遮光部および台座表面に撥液層を自己組織化させる方法等であってもよい。
なお、上記撥液層の膜厚としては、撥液層の種類等により適宜選択されるものであるが、通常0.001μm〜1.0μm程度、中でも0.001μm〜0.500μm、
特に0.001μm〜0.100μm程度とされることが好ましい。
特に0.001μm〜0.100μm程度とされることが好ましい。
また遮光部および台座表面に、プラズマを照射することによって、遮光部および台座表面を撥液化処理する方法として具体的には、フッ素化合物を導入ガスとして用い、遮光部および台座表面にプラズマを照射する方法とすることができる。これは、フッ素化合物を導入ガスとしてプラズマ照射をした場合、有機物にフッ素を導入することができることを利用したものである。上記プラズマ照射は、例えば真空中で行われるものであってもよく、また大気圧下で行われるものであってもよい。またプラズマ照射する領域としては、上記画素表示領域用ビーズスペーサおよび外側用ビーズスペーサが形成される領域に少なくとも照射するものであれば特に限定されるものではなく、例えば遮光部および台座全面であってもよく、また遮光部および台座のうち一部の領域のみであってもよい。
上記プラズマを照射する際に用いられる導入ガスのフッ素化合物としては、例えばフッ化炭素(CF4)、窒化フッ素(NF3)、フッ化硫黄(SF6)、C2Cl3F3、C2F6、C3F6等が挙げられる。また、照射されるプラズマの照射条件としては、照射装置等により適宜選択されるものである。
ここで、本実施態様においては、上記プラズマ照射が大気圧下でのプラズマ照射であることが好ましい。これにより、減圧用の装置等が必要なく、コストや製造効率等の面から好ましいものとすることができるからである。このような大気圧プラズマの照射条件としては、以下のようなものとすることができる。例えば、電源出力としては、一般的な大気圧プラズマの照射装置に用いられるものと同様とすることができる。また、この際、照射するプラズマの電極と、上記遮光部および台座表面との距離は、0.2mm〜20mm程度、中でも1mm〜5mm程度とされることが好ましい。またさらに、上記導入ガスとして用いられるフッ素化合物の流量は1L/min〜100L/min程度、中でも5L/min〜50L/min程度であることが好ましく、この際の遮光部および台座の搬送速度が0.1m/min〜10m/min程度、中でも0.5m/min〜5m/min程度が好ましい。
なお上記遮光部および台座表面に導入されたフッ素の存在は、X線光電子分光分析装置(XPS:ESCALAB 220i-XL)による分析において、遮光部および台座の表面より検出される全元素中のフッ素元素の割合を測定することにより確認することができる。また、この際上記フッ素の割合としては、10%以上とされることが好ましい。
本実施態様においては、上記撥液化処理によって、遮光部および台座のうち、画素表示領域用ビーズスペーサおよび外側用ビーズスペーサが形成される領域が、表面張力が40mN/mの液体との接触角が、30°以上、中でも表面張力が40mN/mの液体との接触角が、50°以上とされることが好ましく、特に表面張力が40mN/mの液体との接触角が、70°以上となるように撥液化処理されることが好ましい。これにより、上記画素表示領域用ビーズスペーサおよび外側用ビーズスペーサを形成する際、ビーズスペーサ形成用塗工液が濡れ広がってしまうことを防止することができ、均一な高さで目的とする領域に画素表示領域用ビーズスペーサおよび外側用ビーズスペーサを形成することが可能となるからである。なお、上記液体との接触角は、上記表面張力を有する液体との接触角を接触角測定器(協和界面科学(株)製CA−Z型)を用いて測定(マイクロシリンジから液滴を滴下して30秒後)し、その結果から、もしくはその結果をグラフにして得られるものである。
b.ビーズスペーサ形成工程
次に、本実施態様におけるビーズスペーサ形成工程について説明する。本実施態様におけるビーズスペーサ形成工程は、上記遮光部上に画素表示領域用ビーズスペーサを、上記台座上に外側用ビーズスペーサを同時に形成する工程である。
次に、本実施態様におけるビーズスペーサ形成工程について説明する。本実施態様におけるビーズスペーサ形成工程は、上記遮光部上に画素表示領域用ビーズスペーサを、上記台座上に外側用ビーズスペーサを同時に形成する工程である。
本実施態様において上記ビーズスペーサを形成する方法としては、バインダおよびビーズを、必要に応じて適宜添加剤や溶剤等と混合したビーズスペーサ形成用塗工液を、ディスペンサーを用いた方法や、インクジェット法等、吐出法により塗布することにより形成することができる。本実施態様においては、特にインクジェット法により塗布することが、製造効率等の面から好ましいものとすることができる。
なお、上記ビーズスペーサ形成用塗工液に用いられるビーズおよびバインダについては、上述した「A.カラーフィルタ用基板」で説明したものと同様とすることができる。また溶剤や、添加剤等としては、上記バインダの種類等に合わせて適宜選択され、一般的なインクジェット用インクに用いられるものと同様とすることができる。
c.その他の工程
本実施態様においては、上記遮光部台座形成工程、および上記ビーズスペーサ形成工程の他に、必要に応じて着色層形成工程や配向膜形成工程等、種々の工程を有していてもよい。上記着色層形成工程は、上記遮光部台座形成工程の前に行われるものであってもよく、また遮光部台座形成工程とビーズスペーサ形成工程との間に行われるものであってもよく、またビーズスペーサ形成工程の後に行われるものであってもよい。また、上記ビーズスペーサ形成工程後、上記外側用ビーズスペーサおよび画素表示領域用ビーズスペーサが形成された領域以外の台座および遮光部の表面を親液化処理する工程等を有していてもよい。
なお、上記各工程については、一般的なカラーフィルタ用基板の製造の際に行われる各工程と同様とすることができるので、ここでの詳しい説明は省略する。
本実施態様においては、上記遮光部台座形成工程、および上記ビーズスペーサ形成工程の他に、必要に応じて着色層形成工程や配向膜形成工程等、種々の工程を有していてもよい。上記着色層形成工程は、上記遮光部台座形成工程の前に行われるものであってもよく、また遮光部台座形成工程とビーズスペーサ形成工程との間に行われるものであってもよく、またビーズスペーサ形成工程の後に行われるものであってもよい。また、上記ビーズスペーサ形成工程後、上記外側用ビーズスペーサおよび画素表示領域用ビーズスペーサが形成された領域以外の台座および遮光部の表面を親液化処理する工程等を有していてもよい。
なお、上記各工程については、一般的なカラーフィルタ用基板の製造の際に行われる各工程と同様とすることができるので、ここでの詳しい説明は省略する。
2.第2実施態様
次に、本発明のカラーフィルタ用基板の製造方法の第2実施態様について説明する。本発明における第2実施態様は、透明基板と、上記透明基板の画素表示領域上にパターン状に形成された遮光部と、上記遮光部により区画された開口部に形成された着色層と、上記遮光部上に形成され、ビーズおよびバインダを含有する画素表示領域用ビーズスペーサと、上記透明基板の上記画素表示領域の外側に形成され、上記着色層と同一の材料から形成された台座と、上記台座上に形成され、ビーズおよびバインダを含有する外側用ビーズスペーサとを有するカラーフィルタ用基板の製造方法であって、上記着色層および台座を形成する着色層台座形成工程と、上記外側用ビーズスペーサおよび上記画素表示領域用ビーズスペーサを同時に形成するビーズスペーサ形成工程とを有することを特徴とする方法である。
次に、本発明のカラーフィルタ用基板の製造方法の第2実施態様について説明する。本発明における第2実施態様は、透明基板と、上記透明基板の画素表示領域上にパターン状に形成された遮光部と、上記遮光部により区画された開口部に形成された着色層と、上記遮光部上に形成され、ビーズおよびバインダを含有する画素表示領域用ビーズスペーサと、上記透明基板の上記画素表示領域の外側に形成され、上記着色層と同一の材料から形成された台座と、上記台座上に形成され、ビーズおよびバインダを含有する外側用ビーズスペーサとを有するカラーフィルタ用基板の製造方法であって、上記着色層および台座を形成する着色層台座形成工程と、上記外側用ビーズスペーサおよび上記画素表示領域用ビーズスペーサを同時に形成するビーズスペーサ形成工程とを有することを特徴とする方法である。
本実施態様のカラーフィルタの製造方法は、例えば図5に示すように、遮光部2が形成された透明基板1の、画素表示領域a上に着色層3を形成し、上記画素表示領域aの外側に台座5を形成する着色層台座形成工程(図4(a))と、上記遮光部2上に画素表示領域用ビーズスペーサ4を形成し、上記台座5上に外側用ビーズスペーサ6を形成するビーズスペーサ形成工程(図4(b))とを有する方法である。なお、本実施態様においては、上記着色層台座形成工程を行う前に、透明基板上に遮光部を形成してもよく、また上記着色層台座形成工程を行った後、ビーズスペーサ形成工程を行う前に、上記遮光部を形成してもよい。
本実施態様によれば、上記着色層台座形成工程により上記台座および着色層を同時に形成し、上記ビーズスペーサ形成工程により上記画素表示領域用ビーズスペーサおよび上記外側用ビーズスペーサを同時に形成することから、別途台座を形成する工程や外側用ビーズスペーサを形成する工程を行う必要がなく、効率よくカラーフィルタ用基板を製造することが可能となる。
また本実施態様においては、上記ビーズスペーサ形成工程を行う前に、遮光部および台座のうち、画素表示領域用ビーズスペーサおよび外側用ビーズスペーサを形成する領域を撥液化処理することが好ましい。これにより、画素表示領域用ビーズスペーサおよび外側用ビーズスペーサを形成するためのビーズスペーサ形成用塗工液が濡れ広がってしまうことを防ぐことができ、目的とする領域に高精細に画素表示領域用ビーズスペーサおよび外側用ビーズスペーサを形成することが可能となるからである。以下、本実施態様における着色層台座形成工程について説明する。なお、ビーズスペーサ形成工程については、上記第1実施態様と同様であるので、ここでの説明は省略する。
a.着色層台座形成工程
まず、本実施態様における着色層台座形成工程について説明する。本工程は、透明基板上に着色層および台座を一括して形成する工程である。本工程は、例えば樹脂バインダ中に着色顔料を有する層をパターン状に形成する工程とすることができる。このような着色層および台座の形成方法としては、例えばフォトリソ法、印刷法等一般的に用いられている方法を用いることができる。またインクジェット法等を用いてもよい。なお、用いられる樹脂バインダや着色顔料としては、一般的なカラーフィルタの着色層の形成に用いられるものと同様とすることができる。
まず、本実施態様における着色層台座形成工程について説明する。本工程は、透明基板上に着色層および台座を一括して形成する工程である。本工程は、例えば樹脂バインダ中に着色顔料を有する層をパターン状に形成する工程とすることができる。このような着色層および台座の形成方法としては、例えばフォトリソ法、印刷法等一般的に用いられている方法を用いることができる。またインクジェット法等を用いてもよい。なお、用いられる樹脂バインダや着色顔料としては、一般的なカラーフィルタの着色層の形成に用いられるものと同様とすることができる。
なお、本工程において形成される台座の高さは、上記遮光部の高さと同一とされることが好ましい。これにより、透明基板表面から外側用ビーズスペーサの上面までの高さと、透明基板表面から画素表示領域用ビーズスペーサの上面までの高さとを容易に同一とすることができるからである。
なお、本工程において上記台座や着色層が形成される領域や、形状等については、「A.カラーフィルタ用基板」で説明したものと同様とすることができる。
b.その他の工程
本実施態様においては、上記着色層台座形成工程、および上記ビーズスペーサ形成工程の他に、必要に応じて遮光部形成工程や配向膜形成工程等、種々の工程を有していてもよい。また本実施態様においては、上述したように、上記ビーズスペーサ形成工程前に、上記遮光部および台座のうち、画素表示領域用ビーズスペーサおよび外側用ビーズスペーサを形成する領域を撥液化処理することが好ましい。これにより、画素表示領域用ビーズスペーサおよび外側用ビーズスペーサを形成するためのビーズスペーサ形成用塗工液が濡れ広がってしまうことを防ぐことができ、目的とする高さに高精細に画素表示領域用ビーズスペーサおよび外側用ビーズスペーサを形成することが可能となるからである。上記撥液化処理の方法については、第1実施態様で説明した方法と同様とすることができるので、ここでの詳しい説明は省略する。また、本実施態様においても上記ビーズスペーサ形成工程後、上記外側用ビーズスペーサおよび画素表示領域用ビーズスペーサが形成された領域以外の台座および遮光部の表面を親液化処理する工程等を有していてもよい。
本実施態様においては、上記着色層台座形成工程、および上記ビーズスペーサ形成工程の他に、必要に応じて遮光部形成工程や配向膜形成工程等、種々の工程を有していてもよい。また本実施態様においては、上述したように、上記ビーズスペーサ形成工程前に、上記遮光部および台座のうち、画素表示領域用ビーズスペーサおよび外側用ビーズスペーサを形成する領域を撥液化処理することが好ましい。これにより、画素表示領域用ビーズスペーサおよび外側用ビーズスペーサを形成するためのビーズスペーサ形成用塗工液が濡れ広がってしまうことを防ぐことができ、目的とする高さに高精細に画素表示領域用ビーズスペーサおよび外側用ビーズスペーサを形成することが可能となるからである。上記撥液化処理の方法については、第1実施態様で説明した方法と同様とすることができるので、ここでの詳しい説明は省略する。また、本実施態様においても上記ビーズスペーサ形成工程後、上記外側用ビーズスペーサおよび画素表示領域用ビーズスペーサが形成された領域以外の台座および遮光部の表面を親液化処理する工程等を有していてもよい。
C.液晶表示装置
次に、本発明の液晶表示装置について説明する。本発明の液晶表示装置は、上述したカラーフィルタ用基板を用いたことを特徴とするものである。本発明においては、上記カラーフィルタ用基板を用いたものであれば、その構成は特に限定されるものではなく、一般的な液晶表示装置と同様とすることができる。具体的には、上記カラーフィルタ用基板と、対向して配置される液晶駆動側基板と、その対向基板との間に封入された液晶とを有するもの等とすることができる。なお、上記カラーフィルタ用基板が多面付け基板である場合には、本発明の液晶表示装置は、セル組みされた多面付け液晶表示装置を、個々の液晶表示装置に切断したものとすることができる。
次に、本発明の液晶表示装置について説明する。本発明の液晶表示装置は、上述したカラーフィルタ用基板を用いたことを特徴とするものである。本発明においては、上記カラーフィルタ用基板を用いたものであれば、その構成は特に限定されるものではなく、一般的な液晶表示装置と同様とすることができる。具体的には、上記カラーフィルタ用基板と、対向して配置される液晶駆動側基板と、その対向基板との間に封入された液晶とを有するもの等とすることができる。なお、上記カラーフィルタ用基板が多面付け基板である場合には、本発明の液晶表示装置は、セル組みされた多面付け液晶表示装置を、個々の液晶表示装置に切断したものとすることができる。
本発明によれば、上記外側用ビーズスペーサを有するカラーフィルタ用基板が用いられていることから、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板とをセル組みする際、画素表示領域の外側でも、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板との距離を一定の範囲内とすることができる。したがって、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板とのギャップが、液晶表示装置全面で均一であり、表示ムラ等のない、高品質な液晶表示装置とすることができる。
なお、本発明に用いられる上記液晶層や液晶駆動側基板等については、一般的な液晶表示装置に用いられるものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
また、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例]
(遮光部形成工程および着色層形成形成工程)
まず、ガラス基板からなる基材の画素表示領域上にパターン上に遮光部を形成した。また、上記の遮光部の形成時に、シール部分以外の画素表示領域の外側に上記の遮光層材料を用いて、直径60μmの円形状の台座を170μmずつ間隔をあけてパターン状に形成した。次いで、上記遮光部及び台座表面に下記の条件で大気圧プラズマ照射することにより、遮光部及び台座表面の撥液化処理を行った。さらに、上記遮光部により区画された開口部に着色層を形成し、カラーフィルタ用基板とした。
<プラズマ照射条件>
・導入ガス :CF4‥‥15l/min
:N2‥‥‥25l/min
・電極−基板間距離 :2mm
・電源出力 :160V − 5A
[実施例]
(遮光部形成工程および着色層形成形成工程)
まず、ガラス基板からなる基材の画素表示領域上にパターン上に遮光部を形成した。また、上記の遮光部の形成時に、シール部分以外の画素表示領域の外側に上記の遮光層材料を用いて、直径60μmの円形状の台座を170μmずつ間隔をあけてパターン状に形成した。次いで、上記遮光部及び台座表面に下記の条件で大気圧プラズマ照射することにより、遮光部及び台座表面の撥液化処理を行った。さらに、上記遮光部により区画された開口部に着色層を形成し、カラーフィルタ用基板とした。
<プラズマ照射条件>
・導入ガス :CF4‥‥15l/min
:N2‥‥‥25l/min
・電極−基板間距離 :2mm
・電源出力 :160V − 5A
(ビーズスペーサ形成工程)
撥液化された遮光層及び台座上に、以下の組成を有するビーズスペーサ形成用塗工液を1滴ずつ(15pl)、170μmずつ間隔をあけて塗布し、ホットプレートで80℃、10分乾燥させ、その後オーブンにて230℃、30分熱した。その結果、上記遮光部及び台座上に直径40μmの円形状のドットが形成され、そのドットの中に平均粒径3.5μmのビーズが平均10個、含有された画素表示領域用ビーズスペーサおよび外側用ビーズスペーサを得た。
<ビーズスペーサ形成用塗工液>
・熱硬化型樹脂:アクリル樹脂(主成分グリシジルメタクリレート) 5.0wt%
・希釈溶剤 :ブチルカルビトールアセテート、マロン酸ジメチル、トリアセチンの混合液 94.0wt%
・ビーズ :ミクロパール(積水化学社製:平均粒径3.5μm)1.0wt%
撥液化された遮光層及び台座上に、以下の組成を有するビーズスペーサ形成用塗工液を1滴ずつ(15pl)、170μmずつ間隔をあけて塗布し、ホットプレートで80℃、10分乾燥させ、その後オーブンにて230℃、30分熱した。その結果、上記遮光部及び台座上に直径40μmの円形状のドットが形成され、そのドットの中に平均粒径3.5μmのビーズが平均10個、含有された画素表示領域用ビーズスペーサおよび外側用ビーズスペーサを得た。
<ビーズスペーサ形成用塗工液>
・熱硬化型樹脂:アクリル樹脂(主成分グリシジルメタクリレート) 5.0wt%
・希釈溶剤 :ブチルカルビトールアセテート、マロン酸ジメチル、トリアセチンの混合液 94.0wt%
・ビーズ :ミクロパール(積水化学社製:平均粒径3.5μm)1.0wt%
[比較例]
外側用ビーズスペーサおよび画素表示領域用ビーズスペーサの代わりに、柱状スペーサを遮光部及び台座上に形成した以外は実施例と同様に、カラーフィルタ用基板を作製した。
外側用ビーズスペーサおよび画素表示領域用ビーズスペーサの代わりに、柱状スペーサを遮光部及び台座上に形成した以外は実施例と同様に、カラーフィルタ用基板を作製した。
[評価]
上記実施例および比較例により形成されたカラーフィルタ用基板と、液晶駆動側基板とをセル組みし、液晶表示装置を形成した。実施例により形成されたカラーフィルタ用基板では、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板とのセルギャップを均一なものとすることができた。一方、比較例により形成されたカラーフィルタ用基板では、柱状スペーサの高さにバラつきがあり、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板とのセルギャップを均一なものとすることができず、セル組みの際に不良が発生した。
上記実施例および比較例により形成されたカラーフィルタ用基板と、液晶駆動側基板とをセル組みし、液晶表示装置を形成した。実施例により形成されたカラーフィルタ用基板では、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板とのセルギャップを均一なものとすることができた。一方、比較例により形成されたカラーフィルタ用基板では、柱状スペーサの高さにバラつきがあり、カラーフィルタ用基板と液晶駆動側基板とのセルギャップを均一なものとすることができず、セル組みの際に不良が発生した。
1 …透明基板
2 …遮光部
3 …着色層
4 …画素表示領域用ビーズスペーサ
5 …台座
6 …外側用ビーズスペーサ
a …画素表示領域
b …開口部
2 …遮光部
3 …着色層
4 …画素表示領域用ビーズスペーサ
5 …台座
6 …外側用ビーズスペーサ
a …画素表示領域
b …開口部
Claims (13)
- 透明基板と、前記透明基板の画素表示領域上にパターン状に形成された遮光部と、前記遮光部により区画された開口部に形成された着色層と、前記遮光部上に形成され、ビーズおよびバインダを含有する画素表示領域用ビーズスペーサと、前記透明基板の前記画素表示領域の外側に形成された台座と、前記台座上に形成され、ビーズおよびバインダを含有する外側用ビーズスペーサとを有することを特徴とするカラーフィルタ用基板。
- 前記台座が、前記遮光部または前記着色層と同一の材料により形成されていることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ用基板。
- 前記画素表示領域用ビーズスペーサに含有されるビーズの平均粒径と、前記外側用ビーズスペーサに含有されるビーズの平均粒径とが、均一であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカラーフィルタ用基板。
- 前記台座が、前記外側用ビーズスペーサが形成されている領域のみに形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタ用基板。
- 前記画素表示領域用ビーズスペーサと、前記外側用ビーズスペーサとが、同一のピッチで形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタ用基板。
- 前記台座が、少なくとも前記外側用ビーズスペーサが形成されている領域では、表面が撥液性とされていることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタ用基板。
- 前記外側用ビーズスペーサに含有される前記ビーズが、プラスチックビーズであることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタ用基板。
- 前記プラスチックビーズがジビニルベンゼンポリマーを含有していることを特徴とする請求項7に記載のカラーフィルタ用基板。
- 透明基板と、前記透明基板の画素表示領域上にパターン状に形成された遮光部と、前記遮光部により区画された開口部に形成された着色層と、前記遮光部上に形成され、ビーズおよびバインダを含有する画素表示領域用ビーズスペーサと、前記透明基板の前記画素表示領域の外側に形成された台座と、前記台座上に形成され、ビーズおよびバインダを含有する外側用ビーズスペーサとを有するカラーフィルタ用基板の製造方法であって、
前記外側用ビーズスペーサおよび前記画素表示領域用ビーズスペーサを同時に形成するビーズスペーサ形成工程を有することを特徴とするカラーフィルタ用基板の製造方法。 - 前記ビーズスペーサ形成工程が、吐出法により行われることを特徴とする請求項9に記載のカラーフィルタ用基板の製造方法。
- 前記台座が、前記遮光部と同一の材料を用いて形成されるものであり、前記遮光部および前記台座を同時に形成する遮光部台座形成工程を行った後に、前記ビーズスペーサ形成工程が行われることを特徴とする請求項9または請求項10に記載のカラーフィルタ用基板の製造方法。
- 前記台座が、前記着色層と同一の材料を用いて形成されるものであり、前記着色層および前記台座を同時に形成する着色層台座形成工程を行った後に、前記ビーズスペーサ形成工程が行われることを特徴とする請求項9または請求項10に記載のカラーフィルタ用基板の製造方法。
- 請求項1から請求項8までのいずれかの請求項に記載のカラーフィルタ用基板を用いたことを特徴とする液晶表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007063566A JP2008225077A (ja) | 2007-03-13 | 2007-03-13 | カラーフィルタ用基板、およびその製造方法 |
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JP2008225077A true JP2008225077A (ja) | 2008-09-25 |
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ID=39843776
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JP (1) | JP2008225077A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103777408A (zh) * | 2014-01-23 | 2014-05-07 | 北京京东方光电科技有限公司 | 一种隔垫物、显示面板及显示装置 |
-
2007
- 2007-03-13 JP JP2007063566A patent/JP2008225077A/ja active Pending
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