JP2008224580A - 原子炉のパンタグラフアーム式燃料交換機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】グリッパユニット8内でグリッパ9を上下に昇降させるための駆動力をグリッパ昇降機構10に伝達するグリッパ駆動軸6を本体胴1から引き出し、上アーム3にて支持しながら上アーム3に沿ってグリッパユニット8に導き、上アーム3の下側からグリッパユニット8内に引き込むとともに、上アーム3の断面に補強用リブ板を設ける。
【選択図】 図1
Description
図7は、スリット付き炉心上部機構を有するナトリウム冷却高速炉の概略構成を示す平面断面図である。
図7において、原子炉容器201にはスリット付き炉心上部機構203が設けられ、スリット付き炉心上部機構203下には、燃料集合体を挿入する炉心が設けられるとともに、スリット付き炉心上部機構203の側方には、燃料出入位置206および炉内中継槽205が配置されている。
図8において、燃料交換機204には、上アーム103、下アーム104および補助アーム105を介してグリッパユニット108を支持する本体胴101が設けられ、本体胴101は、上アーム103、下アーム104および補助アーム105の折り畳み時に上アーム103、下アーム104、補助アーム105およびグリッパユニット108を内部に収容できるように構成されている。ここで、グリッパユニット108には、燃料集合体を掴んで保持するグリッパ109が設けられ、グリッパ109はグリッパユニット108内を上下に昇降可能なように保持されるとともに、グリッパユニット108は、燃料集合体を掴んだグリッパ109を上昇させることで、燃料集合体を内部に収容できるように構成されている。
そして、上アーム103の一端は結合点を中心に回転自在にグリッパユニット108の上部に結合され、上アーム103の他端は結合点を中心に回転自在にアームガイド102の上部に結合されている。また、下アーム104の一端は結合点を中心に回転自在にグリッパユニット108の下部に結合され、下アーム104の他端は結合点を中心に回転自在にアームガイド102の下部に結合されている。また、補助アーム105の一端は結合点を中心に回転自在に下アーム104の中央部に結合され、補助アーム105の他端は結合点を中心に回転自在に本体胴101の下部に結合されている。
そして、グリッパユニット108内でグリッパ109を上下に昇降させるための駆動力を伝達するグリッパ駆動軸106が本体胴101から引き出され、グリッパユニット108の上端を介してグリッパユニット108内に引き込まれている。ここで、本体胴101から引き出されたグリッパ駆動軸106をグリッパユニット108内に引き込むために、グリッパ駆動軸106は、グリッパ駆動軸106を回転自在に折り曲げるためのユニバーサルジョイント107a、107bにて連結されている。
そして、炉心から発生した熱を効率よく伝達できるようにするために炉心はNa(ナトリウム)内に浸漬され、炉心上には、グリッパユニット108がNa液面下にくるように燃料交換機204が設置される
図9において、燃料交換機404には、上アーム403、下アーム404および補助アーム405を介してグリッパユニット408を支持する本体胴401が設けられ、本体胴401は、上アーム403、下アーム404および補助アーム405の折り畳み時に上アーム403、下アーム404、補助アーム405およびグリッパユニット408を内部に収容できるように構成されている。ここで、グリッパユニット408には、燃料集合体を掴んで保持するグリッパ409が設けられ、グリッパ409はグリッパユニット408内を上下に昇降可能なように保持されるとともに、グリッパユニット408は、燃料集合体を掴ませたままグリッパ409を上昇させることで、燃料集合体を内部に収容できるように構成されている。
そして、上アーム403の一端は結合点を中心に回転自在にグリッパユニット408の中央部に結合され、上アーム403の他端は結合点を中心に回転自在にアームガイド402の上部に結合されている。また、下アーム404の一端は結合点を中心に回転自在にグリッパユニット408の下部に結合され、下アーム404の他端は結合点を中心に回転自在にアームガイド402の下部に結合されている。また、補助アーム405の一端は結合点を中心に回転自在に下アーム404の中央部に結合され、補助アーム405の他端は結合点を中心に回転自在に本体胴401の下部に結合されている。
この図9の構成では、本体胴401から引き出されたグリッパ駆動軸406が、グリッパユニット408の下方からグリッパユニット408内に引き込まれるため、グリッパ駆動軸406の屈曲角θを30度以内に維持しながら、上アーム403、下アーム404および補助アーム405を伸長させることができ、ユニバーサルジョイント407a、407bを許容最大角度(30度程度が一般的)以内に維持しながら回転力を伝達することができる。
図9の構成では、グリッパ駆動軸406は、上アーム403を突き抜けてグリッパユニット408の下方からグリッパユニット408内に引き込まれるのに対し、図10の構成では、上アーム403を突き抜けるのを避けるようにしてグリッパユニット408の中央部からグリッパユニット408内に引き込まれている。そして、上アーム403、下アーム404および補助アーム405を伸長させた時に、グリッパ駆動軸406の屈曲角θが30度以内に維持されるようにするために、グリッパ駆動軸406を連結する一方のユニバーサルジョイント407aがグリッパユニット408よりも上方にくるように配置され、Na液面よりも上にくるように構成されている。
また、図9の構成では、グリッパ駆動軸406が上アーム403を突き抜けてグリッパユニット408に導かれ、図8に示すような補強用リブ板106を上アーム403に設けることができなくなることから、アーム用側板104、105を接続することができなくなり、アーム剛性が大幅に低下するという問題があった。
そこで、本発明の目的は、アームの折り畳み時のコンパクト性とアーム剛性を両立させつつ、動作寿命を向上させることが可能な原子炉のパンタグラフアーム式燃料交換機を提供することである。
これにより、アーム機構を折り畳んだ時の高さを低下させつつ、アーム軸長を短くすることができ、本体胴の径の増大を抑制しつつ、グリッパ駆動軸に設けられたユニバーサルジョイントやアームリンクの軸受けなどをNa液面下に配置することができる。
これにより、上アームの断面に補強用リブ板を設けることを可能としつつ、グリッパ駆動軸を上アームに沿って配置することが可能となるとともに、アーム機構を折り畳んだ時にグリッパ駆動軸をアーム機構内に収容することができ、アームの折り畳み時のコンパクト性とアーム剛性を両立させることができる。
これにより、グリッパ駆動軸を上アームに沿って配置した場合においても、下アームの断面に補強用リブ板を設けることを可能としつつ、アーム機構を折り畳んだ時にグリッパ駆動軸をアーム機構内に収容することができ、アームの折り畳み時のコンパクト性とアーム剛性を両立させることができる。
これにより、グリッパ駆動軸を上アームに沿って配置した場合においても、アーム機構を折り畳んだ時の高さを増大させることなく、アーム機構の折り畳み時に下アームがグリッパ駆動軸と干渉するのを防止することが可能となるとともに、下アームの強度を向上させることが可能となり、アームの折り畳み時のコンパクト性とアーム剛性を両立させることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る原子炉のパンタグラフアーム式燃料交換機の概略構成を示す斜視図、図2(a)は、図1のパンタグラフアーム式燃料交換機を異なる視点から見た斜視図、図2(b)は図2(a)のC1の部分を拡大して示す斜視図、図2(c)は図2(a)のC2の部分を拡大して示す斜視図である。
なお、上アーム3に沿ってグリッパ駆動軸6をグリッパユニット8内に引き込んだ時のグリッパ駆動軸6の屈曲角を確保するために、アームガイド2と上アーム3との結合部においては、2個のユニバーサルジョイント7a、7bをグリッパ駆動軸6に設置するとともに、グリッパユニット8と上アーム3との結合部においては、2個のユニバーサルジョイント7c、7dをグリッパ駆動軸6に設置することができる。
そして、炉心上には、グリッパユニット8がNa液面下にくるように燃料交換機が設置され、Naが空気や水に触れて燃え出すのを防止するために、Na液面はアルゴンカバーガスにて覆われている。
図3(a)において、上アーム3、下アーム4および補助アーム5は、上アーム3、下アーム4および補助アーム5を折り畳んだ時に、上アーム3の上部3aが図1のアームガイド2と重なり、上アーム3の下部3bが下アーム4の上部4aと重なり、下アーム4の下部4bが補助アーム5と重なるように構成されている。そして、アームガイド2には、上アーム3の上部がアームガイド2と重なった時に、上アーム3の上部がアームガイド2と干渉しないようにするための凹部が形成され、上アーム3には、上アーム3の下部3bが下アーム4の上部4aと重なった時に、上アーム3の下部3bが下アーム4の上部4aと干渉しないようにするための段差が形成され、下アーム4には、下アーム4の下部4bが補助アーム5と重なった時に、下アーム4の下部4bが補助アーム5と干渉しないようにするための段差が形成されている。
また、上アーム3の下部3bには、上アーム用側板51b、52bが設けられ、グリッパ駆動軸6を通すための凹部が本体胴1側に形成されるように、上アーム用側板51b、52bの間に補強用リブ板53bがコ字状またはH状に配置されている。
また、図3(b)において、下アーム4の上部4aには、下アーム用側板61a、62aが設けられ、グリッパ駆動軸6を通すための凹部がグリッパユニット8側に形成されるように、下アーム用側板61a、62aの間に補強用リブ板63aがコ字状またはH状に配置されている。
また、図3(c)において、補助アーム5には、補助アーム用側板71、72が設けられ、下アーム4の下部4bの凹部の下段側が挿入されるように、補助アーム用側板71、72の間に補強用リブ板73がコ字状またはH状に配置されている。
そして、図1に示すように、上アーム3のフランジ部54b、55bに形成されたピン穴を介してグリッパユニット8にピンを挿入することで、上アーム3の一端を結合点を中心に回転自在にグリッパユニット8の中央部に結合することが可能となる。また、上アーム3のフランジ部54a、55aをアームガイド2の内側に挿入し、フランジ部54a、55aに形成されたピン穴を介してアームガイド2にピンを挿入することで、折り畳み時に上アーム3の上部3aをアームガイド2内に収容できるとともに、上アーム3の他端を結合点を中心に回転自在にアームガイド2の上部に結合することができる。
図6(a1)において、図10の上アーム403と下アーム404の重なる位置では、上アーム403の凹部の内側にグリッパ駆動軸406がくる。また、図6(a2)において、図10の上アーム403と補助アーム405の重なる位置では、下アーム404の凹部の内側にグリッパ駆動軸406がくる。このため、アーム部分の折り畳み時の高さは上アーム403と下アーム404の高さの合計となり、グリッパユニット408を合わせて本体胴401の上部の外径内に収まる必要があることから、本体胴401の径が大きくなる。
2 アームガイド
3 上アーム
3a 上アーム上部
3b 上アーム下部
4 下アーム
4a 下アーム上部
4b 下アーム下部
5 補助アーム
6 グリッパ駆動軸
7a〜7d ユニバーサルジョイント
8 グリッパユニット
9 グリッパ
10 グリッパ昇降機構
11a、11b 上アーム用軸受け
12a、12b 下アーム用軸受け
13a、13b 補助アーム用軸受け
14a、14b 駆動軸サポート用軸受け
20 燃料交換機
51a、52a、51b、52b 上アーム用側板
61a、62a、61b、62b、63b、64b 下アーム用側板
71、72 補助アーム用側板
53a、53b、63a、63b、73 補強用リブ板
54a、55a、54b、55b、64a、65a、64b、65b、74、75、76、77 フランジ部
Claims (6)
- 燃料集合体を掴むグリッパと、
前記グリッパを昇降自在に内部に保持するグリッパユニットと、
折り畳み動作によって前記グリッパユニットを水平方向に移動させるアーム機構と、
前記アーム機構を介して前記グリッパユニットを支持しながら、前記アーム機構および前記グリッパユニットを収容可能な本体胴と、
前記本体胴から引き出され、前記アーム機構のアームにて支持されながら前記アームに沿って前記グリッパユニットに導かれ、前記グリッパを昇降させる駆動力を伝達するグリッパ駆動軸とを備えることを特徴とする原子炉のパンタグラフアーム式燃料交換機。 - 前記アーム機構は、
前記本体胴内に昇降自在に保持されたアームガイドと、
一端が前記グリッパユニットに結合されるとともに、他端が前記アームガイドに結合された上アームと、
前記上アームと並列に配置され、一端が前記グリッパユニットに結合されるとともに、他端が前記アームガイドに結合された下アームと、
一端が前記下アームの中央部に結合されるとともに、他端が前記本体胴に結合された補助アームとを備え、
前記グリッパ駆動軸は、前記上アームにて支持されながら前記上アームに沿って前記グリッパユニットに導かれていることを特徴とする請求項1記載の原子炉のパンタグラフアーム式燃料交換機。 - 前記アーム機構を折り畳んだ時に、前記上アームの上部が前記アームガイドと重なり、前記上アームの下部が前記下アームの上部と重なり、前記下アームの下部が前記補助アームと重なるように構成され、前記アームガイドには、前記上アームの上部が前記アームガイドと重なった時に、前記アームガイドが前記上アームの上部と干渉しないようにするための凹部が形成され、前記上アームには、前記上アームの下部が前記下アームの上部と重なった時に、前記上アームの下部が前記下アームの上部と干渉しないようにするための段差が形成され、前記下アームには、前記下アームの下部が前記補助アームと重なった時に、前記下アームの下部が前記補助アームと干渉しないようにするための段差が形成されていることを特徴とする請求項2記載の原子炉のパンタグラフアーム式燃料交換機。
- 前記上アームの上部では、前記グリッパ駆動軸を通すための凹部が前記グリッパユニット側に形成されるように、上アーム用側板の間に補強用リブ板が配置され、
前記上アームの下部では、前記グリッパ駆動軸を通すための凹部が前記本体胴側に形成されるように、上アーム用側板の間に補強用リブ板が配置されていることを特徴とする請求項2または3記載の原子炉のパンタグラフアーム式燃料交換機。 - 前記下アームの上部では、前記グリッパ駆動軸を通すための凹部が前記グリッパユニット側に形成されるように、下アーム用側板の間に補強用リブ板が配置され、
前記下アームの下部では、前記グリッパ駆動軸を通すための凹部が前記グリッパユニット側に形成されるように、下アーム用側板の間に補強用リブ板が配置されていることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項記載の原子炉のパンタグラフアーム式燃料交換機。 - 前記下アームの下部では、前記グリッパ駆動軸を通すための凹部は段差構造を有し、前記下アームの下部の凹部の下段側が挿入されるように、前記補助アームの補助アーム用側板の間に補強用リブ板が配置されていることを特徴とする請求項5記載の原子炉のパンタグラフアーム式燃料交換機。
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