JP2008224359A - シール部材の濃度検量線設定方法及び製品ワークのシール部の接着幅評価方法 - Google Patents
シール部材の濃度検量線設定方法及び製品ワークのシール部の接着幅評価方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】シール部材の接着幅に対するトレーサガス濃度検量線を設定すると共に、該濃度検量線を利用して、製品ワークのシール部における、該製品ワークの外方から内方に延びる方向のシール部材の接着幅を、製品ワークを分解することなく定量的に推定できるシール部材の濃度検量線設定方法及び製品ワークのシール部の接着幅評価方法を提供する。
【解決手段】濃度検量線測定装置により、製品ワーク3aのシール部10aに採用されるシール部材の接着幅に対する水素ガス濃度検量線を設定する。その後、接着幅評価装置2により、製品ワーク3a内へ所定圧の水素ガスを充填して、製品ワーク3aのシール部10aから漏れ出る水素ガス濃度を測定し、その測定結果を予め設定した水素ガス濃度検量線と対比することで、該シール部10aの接着幅を推定する。
【選択図】図6
【解決手段】濃度検量線測定装置により、製品ワーク3aのシール部10aに採用されるシール部材の接着幅に対する水素ガス濃度検量線を設定する。その後、接着幅評価装置2により、製品ワーク3a内へ所定圧の水素ガスを充填して、製品ワーク3aのシール部10aから漏れ出る水素ガス濃度を測定し、その測定結果を予め設定した水素ガス濃度検量線と対比することで、該シール部10aの接着幅を推定する。
【選択図】図6
Description
本発明は、製品ワークのシール部に採用されるシール部材の接着幅に対するトレーサガス濃度検量線を設定するシール部材の濃度検量線設定方法及び製品ワークのシール部における、該製品ワークの外方から内方に延びるシール部材の接着幅を、製品ワークを分解することなく、定量的に推定することのできる製品ワークのシール部の接着幅評価方法に関するものである。
従来の、製品ワークのシール部におけるシール部材の接着幅評価方法は、製造ロット数に対して特定数量の製品ワークを1度分解して、シール部におけるシール部材の接着幅評価を行っていた。
しかしながら、製品ワークを1度分解してシール部材の接着幅を評価すると、評価した製品ワークを、再び接合部にシール部材を塗布して硬化させる必要があり、相当な工数が必要で非常に効率が悪く、しかも、再度シールした製品ワークのシール部に係る接着幅評価について良否判断することができない。
そのために、何らかの評価方法を用いて、製造ライン上の製品ワークを分解することなく、製品ワークのシール部で、少なくとも、シール性が良くないとされる特定部位におけるシール部材の接着幅を定量的に把握する必要があった。
しかしながら、製品ワークを1度分解してシール部材の接着幅を評価すると、評価した製品ワークを、再び接合部にシール部材を塗布して硬化させる必要があり、相当な工数が必要で非常に効率が悪く、しかも、再度シールした製品ワークのシール部に係る接着幅評価について良否判断することができない。
そのために、何らかの評価方法を用いて、製造ライン上の製品ワークを分解することなく、製品ワークのシール部で、少なくとも、シール性が良くないとされる特定部位におけるシール部材の接着幅を定量的に把握する必要があった。
そこで、製品ワークのシール部の密閉性評価方法の従来技術として特許文献1には、真空チャンバー内に被検査ワークをその内部にトレーサガスを充填させた状態で配置し、その後、真空チャンバー内を真空にした状態で被検査ワークからトレーサガスが漏洩しているか否か、あるいは許容限度以上の漏洩であるか否かの判定を行う漏洩試験方法が開示されている。
特開2001−264209号公報
しかしながら、上述した特許文献1の漏洩試験方法では、ワークが大型の場合には、真空チャンバーをワークの大きさに合わせて製造する必要があり、真空チャンバーの設置場所等、様々な不都合が生じる虞がある。
また、この特許文献1の漏洩試験方法では、ワークのシール部全体から漏洩があるか否か、あるいはその漏洩が許容限度以上であるか否かは判定できるが、シール部から漏洩がある場合、漏洩しているシール部の部位を特定することができない。
また、この特許文献1の漏洩試験方法では、ワークのシール部全体から漏洩があるか否か、あるいはその漏洩が許容限度以上であるか否かは判定できるが、シール部から漏洩がある場合、漏洩しているシール部の部位を特定することができない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、製品ワークのシール部に採用されるシール部材の接着幅に対するトレーサガス濃度検量線を設定できるシール部材の濃度検量線設定方法を提供し、また、該濃度検量線を利用して、製品ワークのシール部における、該製品ワークの外方から内方に延びるシール部材の接着幅を、製品ワークを分解することなく、定量的に推定することのできる製品ワークのシール部の接着幅評価方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、第1に、本発明のシール部材の濃度検量線設定方法は、試験用ワークの接合部に、該試験用ワークの外方から内方に延びるシール部材の接着幅が相違される複数のシール部を形成し、前記試験用ワーク内にトレーサガスを充填すると共に前記各シール部から漏れ出るトレーサガス濃度をそれぞれ測定し、前記シール部材の接着幅と漏れ出るトレーサガス濃度との相関関係を導き出して、前記シール部材の前記接着幅に対する濃度検量線を設定することを特徴としている。
また、第2に、本発明の製品ワークのシール部の接着幅評価方法は、製品ワーク内に充填されたトレーサガスが製品ワークのシール部から漏れ出るトレーサガス濃度を測定し、その測定結果を、予め設定されたシール部材の接着幅に対する濃度検量線と対比して、製品ワークのシール部における、前記シール部材の接着幅を定量的に推定することを特徴としている。
これにより、製品ワークのシール部に採用されたシール部材の接着幅に対するトレーサガス濃度検量線を設定することができ、該濃度検量線を利用することにより、製品ワークを分解することなく、製品ワークのシール部における、該製品ワークの外方から内方に延びるシール部材の接着幅を定量的に推定することができる。
なお、本発明のシール部材の濃度検量線設定方法及び製品ワークのシール部の接着幅評価方法の各種態様およびそれらの作用については、以下の(発明の態様)の項において詳しく説明する。
また、第2に、本発明の製品ワークのシール部の接着幅評価方法は、製品ワーク内に充填されたトレーサガスが製品ワークのシール部から漏れ出るトレーサガス濃度を測定し、その測定結果を、予め設定されたシール部材の接着幅に対する濃度検量線と対比して、製品ワークのシール部における、前記シール部材の接着幅を定量的に推定することを特徴としている。
これにより、製品ワークのシール部に採用されたシール部材の接着幅に対するトレーサガス濃度検量線を設定することができ、該濃度検量線を利用することにより、製品ワークを分解することなく、製品ワークのシール部における、該製品ワークの外方から内方に延びるシール部材の接着幅を定量的に推定することができる。
なお、本発明のシール部材の濃度検量線設定方法及び製品ワークのシール部の接着幅評価方法の各種態様およびそれらの作用については、以下の(発明の態様)の項において詳しく説明する。
(発明の態様)
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。なお、各態様は、請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付して、必要に応じて他の項を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載、実施の形態等に参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要件を付加した態様も、また、各項の態様から構成要件を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。なお、以下の各項において、(1)項〜(5)項及び(7)項の各々が、請求項1乃至6の各々に相当する。
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。なお、各態様は、請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付して、必要に応じて他の項を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載、実施の形態等に参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要件を付加した態様も、また、各項の態様から構成要件を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。なお、以下の各項において、(1)項〜(5)項及び(7)項の各々が、請求項1乃至6の各々に相当する。
(1)試験用ワークの接合部に、該試験用ワークの外方から内方に延びるシール部材の接着幅が相違される複数のシール部を形成し、前記試験用ワーク内にトレーサガスを充填すると共に前記各シール部から漏れ出るトレーサガス濃度をそれぞれ測定し、前記シール部材の接着幅と漏れ出るトレーサガス濃度との相関関係を導き出して、前記シール部材の前記接着幅に対する濃度検量線を設定することを特徴とするシール部材の濃度検量線設定方法。
従って、(1)項のシール部材の濃度検量線設定方法では、シール部材の接着幅と漏れ出るトレーサガス濃度との相関関係を導き出し、シール部材の接着幅に対する濃度検量線を設定することができる。
従って、(1)項のシール部材の濃度検量線設定方法では、シール部材の接着幅と漏れ出るトレーサガス濃度との相関関係を導き出し、シール部材の接着幅に対する濃度検量線を設定することができる。
(2)前記試験用ワークの接合部に、断面矩形状または長手側一側面が階段状に形成された所定長さのシール部形成用ピースをその長手側から挿入し、前記接合部に前記シール部材を塗布して硬化させた後、前記シール部形成用ピースを前記接合部から取り出して、該接合部にシール部材の前記接着幅が相違される複数のシール部を形成することを特徴とする(1)項に記載のシール部材の濃度検量線設定方法。
従って、(2)項のシール部材の濃度検量線設定方法では、試験用ワークの接合部に、シール部材の接着幅が相違された複数のシール部を容易に形成することができる。
従って、(2)項のシール部材の濃度検量線設定方法では、試験用ワークの接合部に、シール部材の接着幅が相違された複数のシール部を容易に形成することができる。
(3)前記試験用ワークの各シール部から漏れ出るトレーサガス濃度を測定するガスセンサーは、その先端部にトレーサガスを収集する収集カップが取り付けられた収集カップ付きガスセンサーが採用されていることを特徴とする(1)項または(2)項に記載のシール部材の濃度検量線設定方法。
従って、(3)項のシール部材の濃度検量線設定方法では、シール部材の接着幅が相違された複数のシール部に、収集カップ付きガスセンサーの先端部に設けた収集カップを密着させて、各シール部から漏れ出るトレーサガスを収集してその濃度を測定することができる。
従って、(3)項のシール部材の濃度検量線設定方法では、シール部材の接着幅が相違された複数のシール部に、収集カップ付きガスセンサーの先端部に設けた収集カップを密着させて、各シール部から漏れ出るトレーサガスを収集してその濃度を測定することができる。
(4)前記収集カップ付きガスセンサーにより、前記試験用ワークの接合部で同一接着幅に設定された所定シール部において複数部位のトレーサガス濃度を測定することを特徴とする(3)項に記載のシール部材の濃度検量線設定方法。
従って、(4)項のシール部材の濃度検量線設定方法では、シール部材が同一接着幅に設定される所定シール部におけるトレーサガス濃度値を、所定シール部の複数部位でトレーサガス濃度をそれぞれ測定して、該各測定値を適宜演算して設定できるので、同一接着幅に対するトレーサガス濃度値の信頼性が向上する。
従って、(4)項のシール部材の濃度検量線設定方法では、シール部材が同一接着幅に設定される所定シール部におけるトレーサガス濃度値を、所定シール部の複数部位でトレーサガス濃度をそれぞれ測定して、該各測定値を適宜演算して設定できるので、同一接着幅に対するトレーサガス濃度値の信頼性が向上する。
(5)製品ワークのシール部における、該製品ワークの外方から内方に延びるシール部材の接着幅を定量的に推定する製品ワークのシール部の接着幅評価方法であって、前記製品ワーク内に充填されたトレーサガスが製品ワークの前記シール部から漏れ出るトレーサガス濃度を測定し、その測定結果を(1)項〜(4)項のいずれかに記載のシール部材の濃度検量線設定方法で予め設定した濃度検量線と対比して、前記製品ワークのシール部における、前記シール部材の接着幅を定量的に推定することを特徴とする製品ワークのシール部の接着幅評価方法。
従って、(5)項の製品ワークのシール部の接着幅評価方法では、製品ワーク内に所定圧のトレーサガスを充填し、そのシール部から漏れ出るトレーサガス濃度を測定し、その測定結果を、予め設定した濃度検量線と対比して、製品ワークのシール部における、製品ワークの外方から内方に延びるシール部材の接着幅を定量的に推定することができる。
従って、(5)項の製品ワークのシール部の接着幅評価方法では、製品ワーク内に所定圧のトレーサガスを充填し、そのシール部から漏れ出るトレーサガス濃度を測定し、その測定結果を、予め設定した濃度検量線と対比して、製品ワークのシール部における、製品ワークの外方から内方に延びるシール部材の接着幅を定量的に推定することができる。
(6)前記製品ワークのシール部から漏れ出るトレーサガス濃度を測定するガスセンサーは、その先端部にトレーサガスを収集する収集カップが取り付けられた収集カップ付きガスセンサーが採用されており、該収集カップ付きガスセンサーの収集カップの開口周縁部を前記製品ワークのシール部の一部位に密着させて、該一部位から漏れ出るトレーサガスを収集しその濃度を測定して、該一部位の前記接着幅を推定することを特徴とする(5)項に記載の製品ワークのシール部の接着幅評価方法。
従って、(6)項の製品ワークのシール部の接着幅評価方法では、製品ワークのシール部において、シール性の良くないとされる特定部位のシール部材の接着幅を推定することができる。
従って、(6)項の製品ワークのシール部の接着幅評価方法では、製品ワークのシール部において、シール性の良くないとされる特定部位のシール部材の接着幅を推定することができる。
(7)前記製品ワークのシール部から漏れ出るトレーサガス濃度を測定するガスセンサーは、その先端部にトレーサガスを収集する収集カップが取り付けられた収集カップ付きガスセンサーが採用されており、該収集カップ付きガスセンサーにより、前記製品ワークのシール部に沿って互いに近接する各部位から漏れ出るトレーサガス濃度をそれぞれ測定して、各部位の接着幅を推定すると共に、各部位の接着幅を統合して前記シール部の接着面形状を推定することを特徴とする(5)項に記載の製品ワークのシール部の接着幅評価方法。
従って、(7)項の製品ワークのシール部の接着幅評価方法では、収集カップ付きガスセンサーにより、製品ワークのシール部に沿って互い近接した各部位のトレーサガス濃度を測定すると共に各部位の接着幅をそれぞれ推定し、該各接着幅を統合することにより、該シール部の接着面形状を推定することができる。
従って、(7)項の製品ワークのシール部の接着幅評価方法では、収集カップ付きガスセンサーにより、製品ワークのシール部に沿って互い近接した各部位のトレーサガス濃度を測定すると共に各部位の接着幅をそれぞれ推定し、該各接着幅を統合することにより、該シール部の接着面形状を推定することができる。
(8)前記収集カップの開口周縁部には、弾力性を有するゴム状部材が取り付けられていることを特徴とする(5)項〜(7)項のいずれかに記載の製品ワークのシール部の接着幅評価方法。
従って、(8)項の製品ワークのシール部の接着幅評価方法では、収集カップ付きガスセンサーの収集カップを製品ワークのシール部に押し付けた際、製品ワークのシール部の外壁面との密着性を高めることができる。
従って、(8)項の製品ワークのシール部の接着幅評価方法では、収集カップ付きガスセンサーの収集カップを製品ワークのシール部に押し付けた際、製品ワークのシール部の外壁面との密着性を高めることができる。
本発明によれば、製品ワークのシール部に採用されるシール部材の接着幅に対するトレーサガス濃度検量線を設定できるシール部材の濃度検量線設定方法を提供することができ、また、該濃度検量線を利用して、製品ワークのシール部における、該製品ワークの外方から内方に延びるシール部材の接着幅を、製品ワークを分解することなく、定量的に推定することのできる製品ワークのシール部の接着幅評価方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図1〜図9に基いて詳細に説明する。
本発明の実施の形態に係るシール部材の濃度検量線設定方法は、図1〜図4に示す濃度検量線設定装置1により具現化されるもので、試験用ワーク3の接合部10に、該試験用ワークの外方から内方に延びるシール部材の接着幅W1〜W3が相違される第1〜第3シール部20〜22を形成し、試験用ワーク3内に水素ガス(トレーサガス)を充填すると共に第1〜第3シール部20〜22から漏れ出る水素ガス濃度をそれぞれ測定し、シール部材の接着幅と漏れ出る水素ガス濃度との相関関係を導き出して、シール部材の接着幅に対する水素ガス濃度検量線Aを設定する。
そこで、本実施の形態では、シール部材は、製品ワーク3aのシール部10aに採用される液状ガスケットである。また、本実施の形態では、水素ガスがトレーサガスとして使用されているが、ヘリウムガスを使用してもよい。
なお、本明細書で言及するシール部材の接着幅とは、図6に示す製品ワーク3aのシール部10aにおいて、製品ワーク3aの外方から内方に延びる接着幅に相当し、図2に示す試験用ワーク3の接合部10において、第1〜第3シール部20〜22の第1〜第3接着幅W1〜W3に相当する。
本発明の実施の形態に係るシール部材の濃度検量線設定方法は、図1〜図4に示す濃度検量線設定装置1により具現化されるもので、試験用ワーク3の接合部10に、該試験用ワークの外方から内方に延びるシール部材の接着幅W1〜W3が相違される第1〜第3シール部20〜22を形成し、試験用ワーク3内に水素ガス(トレーサガス)を充填すると共に第1〜第3シール部20〜22から漏れ出る水素ガス濃度をそれぞれ測定し、シール部材の接着幅と漏れ出る水素ガス濃度との相関関係を導き出して、シール部材の接着幅に対する水素ガス濃度検量線Aを設定する。
そこで、本実施の形態では、シール部材は、製品ワーク3aのシール部10aに採用される液状ガスケットである。また、本実施の形態では、水素ガスがトレーサガスとして使用されているが、ヘリウムガスを使用してもよい。
なお、本明細書で言及するシール部材の接着幅とは、図6に示す製品ワーク3aのシール部10aにおいて、製品ワーク3aの外方から内方に延びる接着幅に相当し、図2に示す試験用ワーク3の接合部10において、第1〜第3シール部20〜22の第1〜第3接着幅W1〜W3に相当する。
本濃度検量線設定方法を具現化する濃度検量線設定装置1を、図1〜図5に基いて説明する。
濃度検量線設定装置1は、図1〜図4に示すように、上側部材15と下側部材16との間に接合部10を有する試験用ワーク3と、該試験用ワーク3内に所定圧の水素ガスを充填するガスボンべ4と、試験用ワーク3の接合部10に設けた第1〜第3シール部20〜22のそれぞれから漏れ出る水素ガスを収集してその濃度を測定する収集カップ付きガスセンサー5と、該収集カップ付きガスセンサー5で測定された水素ガス濃度を表示すると共に記録する表示本体部6とから構成されている。
濃度検量線設定装置1は、図1〜図4に示すように、上側部材15と下側部材16との間に接合部10を有する試験用ワーク3と、該試験用ワーク3内に所定圧の水素ガスを充填するガスボンべ4と、試験用ワーク3の接合部10に設けた第1〜第3シール部20〜22のそれぞれから漏れ出る水素ガスを収集してその濃度を測定する収集カップ付きガスセンサー5と、該収集カップ付きガスセンサー5で測定された水素ガス濃度を表示すると共に記録する表示本体部6とから構成されている。
試験用ワーク3は、図2〜図4に示すように、上側部材15と下側部材16との間の接合部10において、シール部材の接着幅が相違された第1〜第3シール部20〜22が形成される。
例えば、長手側一側面が階段状に形成された所定長さL(図3及び図4に示す寸法Lに相当)の金属製のシール部形成用ピース17を用意し、該シール部形成用ピース17の表面に潤滑材を塗布した後、試験用ワーク3の内部に配置する。
次に、このシール部形成用ピース17をその階段状に形成された側から試験用ワーク3の上側部材15と下側部材16との間に所定距離挿入して下側部材16の接合面上に載置し、シール部材を上側部材15及び下側部材16の接合面と、シール部形成用ピース17の上面とに塗布して硬化させる。
次に、シール部形成用ピース17を上側部材15と下側部材16との間から抜き取れば、試験用ワーク3の接合部10において、一番上側に、第1接着幅W1に設定された第1シール部20と、中間部分に、第1接着幅W1よりも幅狭の第2接着幅W2に設定された第2シール部21と、一番下側に、第2接着幅W2よりも幅狭の第3接着幅W3に設定された第3シール部22とが設けられる。
例えば、長手側一側面が階段状に形成された所定長さL(図3及び図4に示す寸法Lに相当)の金属製のシール部形成用ピース17を用意し、該シール部形成用ピース17の表面に潤滑材を塗布した後、試験用ワーク3の内部に配置する。
次に、このシール部形成用ピース17をその階段状に形成された側から試験用ワーク3の上側部材15と下側部材16との間に所定距離挿入して下側部材16の接合面上に載置し、シール部材を上側部材15及び下側部材16の接合面と、シール部形成用ピース17の上面とに塗布して硬化させる。
次に、シール部形成用ピース17を上側部材15と下側部材16との間から抜き取れば、試験用ワーク3の接合部10において、一番上側に、第1接着幅W1に設定された第1シール部20と、中間部分に、第1接着幅W1よりも幅狭の第2接着幅W2に設定された第2シール部21と、一番下側に、第2接着幅W2よりも幅狭の第3接着幅W3に設定された第3シール部22とが設けられる。
なお、第1〜第3シール部21〜22においては、それぞれの部位におけるシール部材の厚みは略同一に設定される。本実施の形態では、試験用ワーク3の接合部10には、シール部材の接着幅が相違されたシール部が3箇所(第1〜第3シール部20〜22)設けられているが、シール部形成用ピース17の断面形状を矩形状として、シール部材の接着幅が相違されたシール部が2箇所となるようにしてもよく、適宜の数量のシール部を設けてもよい。
収集カップ付きガスセンサー5は、図1〜図4に示すように、試験用ワーク3の接合部10に設けた第1〜第3シール部20〜22のそれぞれから漏れ出る水素ガス濃度を測定するものであり、漏れ出る水素ガスを収集するべくその先端部にカップ状の収集カップ11が取り付けられている。
収集カップ11は、その開口径が第1〜第3シール部20〜22の厚み及びシール部形成用ピース17の長さL(図3及び図4に示す寸法Lに相当)よりも小径に形成されている。また、この収集カップ11は、収集カップ付きガスセンサー5を試験用ワーク3の接合部10に設けた第1〜第3シール部20〜22のそれぞれに押え付けると、第1〜第3シール部21〜22の外壁面に密着できるように工夫されている。例えば、収集カップ11の開口周縁部全体に弾力性を有するゴム状部材を取り付け、第1〜第3シール部21〜22の外壁面との密着性を高めている。
収集カップ11は、その開口径が第1〜第3シール部20〜22の厚み及びシール部形成用ピース17の長さL(図3及び図4に示す寸法Lに相当)よりも小径に形成されている。また、この収集カップ11は、収集カップ付きガスセンサー5を試験用ワーク3の接合部10に設けた第1〜第3シール部20〜22のそれぞれに押え付けると、第1〜第3シール部21〜22の外壁面に密着できるように工夫されている。例えば、収集カップ11の開口周縁部全体に弾力性を有するゴム状部材を取り付け、第1〜第3シール部21〜22の外壁面との密着性を高めている。
そして、ガズボンベ4により試験用ワーク3内に所定圧の水素ガスを充填しておき、試験用ワーク3の接合部10において、第1〜第3接着幅W1〜W3が設けられた第1〜第3シール部20〜22に、試験用ワーク3の外側から収集カップ付きガスセンサー5の収集カップ11をそれぞれ密着させて、第1〜第3シール部20〜21から漏れ出る水素ガスを同じ時間でそれぞれ収集して、第1〜第3接着幅W1〜W3に設定される第1〜第3シール部20〜22に対して、水素ガス濃度C3〜C1をそれぞれ測定する。
その後、上述した測定結果に基いて、シール部材の接着幅と漏れ出る水素ガス濃度との相関関係を導き出して、図5に示すような、接着幅が大きくなるにつれて、水素ガス濃度が直線的に低下する水素ガス濃度検量線Aを設定する。
その後、上述した測定結果に基いて、シール部材の接着幅と漏れ出る水素ガス濃度との相関関係を導き出して、図5に示すような、接着幅が大きくなるにつれて、水素ガス濃度が直線的に低下する水素ガス濃度検量線Aを設定する。
なお、上述した実施形態では、第1〜第3接着幅W1〜W3に対する各水素ガス濃度値C3〜C1は、第1〜第3シール部21〜22それぞれにおいて各一部位で測定された水素ガス濃度を採用しているが、例えば、第1接着幅W1に対する水素ガス濃度値C3を、第1シール部21において複数部位の水素ガス濃度を測定すると共に、各測定結果を平均化するなどして算出してもよい。
次に、本発明の実施の形態に係る製品ワークのシール部の接着幅評価方法を説明する。
本接着幅評価方法は、図6に示す接着幅評価装置2により、製品ワーク3a内に充填された水素ガス(トレーサガス)が製品ワーク3aのシール部10aから漏れ出る水素ガス濃度を測定し、その測定結果を、図1〜図4に示す濃度検量線設定装置1により予め設定した水素ガス濃度検量線A(図5または図7参照)と対比して、製品ワーク3aのシール部10aにおける、シール部材の接着幅を定量的に推定する。
本接着幅評価方法は、図6に示す接着幅評価装置2により、製品ワーク3a内に充填された水素ガス(トレーサガス)が製品ワーク3aのシール部10aから漏れ出る水素ガス濃度を測定し、その測定結果を、図1〜図4に示す濃度検量線設定装置1により予め設定した水素ガス濃度検量線A(図5または図7参照)と対比して、製品ワーク3aのシール部10aにおける、シール部材の接着幅を定量的に推定する。
接着幅評価装置2は、図6に示すように、製品ワーク3a内に所定圧の水素ガスを充填するガスボンベ4と、製品ワーク3aのシール部10aから漏れ出る水素ガス濃度を測定する収集カップ付きガスセンサー5と、上述した図1〜図4に示す濃度検量線設定装置1により予め設定された製品ワーク3aのシール部10aに採用されるシール部材の接着幅に対する水素ガス濃度検量線Aが入力され、収集カップ付きガスセンサー5で測定された水素ガス濃度を水素ガス濃度検量線Aと対比して製品ワーク3aのシール部10aにおけるシール部材の接着幅を演算すると共にその演算結果を表示する演算本体部7とから構成されている。
なお、接着幅評価装置2のガスボンベ4及び収集カップ付きガスセンサー5は、図1の濃度検量線設定装置1で使用されたものと同じ構成である。
なお、接着幅評価装置2のガスボンベ4及び収集カップ付きガスセンサー5は、図1の濃度検量線設定装置1で使用されたものと同じ構成である。
そして、本接着幅評価方法は、図6に示す接着幅評価装置2を使用して、製品ワーク3a内にガスボンベ4により試験用ワーク3内に付与した際と同じ水素ガス圧を充填し、製品ワーク3aのシール部10aにおいてシール部材の接着幅を把握したい一部位に、収集カップ付きガスセンサー5の収集カップ11を密着させて、該シール部10aの一部位から漏れ出る水素ガスを、試験用ワーク3の際と同じ時間で収集し、該一部位の水素ガス濃度を測定する。
その後、演算本体部7において、図7に示すように、水素ガス濃度の測定結果が、予め入力されたシール部材の接着幅に対する水素ガス濃度検量線Aと対比され、製品ワーク3aのシール部10aの一部位の接着幅が演算されて表示され、記録される。なお、図5及び図7に示す水素ガス濃度検量線Aは同一のものである。
その後、演算本体部7において、図7に示すように、水素ガス濃度の測定結果が、予め入力されたシール部材の接着幅に対する水素ガス濃度検量線Aと対比され、製品ワーク3aのシール部10aの一部位の接着幅が演算されて表示され、記録される。なお、図5及び図7に示す水素ガス濃度検量線Aは同一のものである。
なお、製品ワーク3aのシール部10aの複数部位の接着幅を推定する場合には、本接着幅評価装置2に収集カップ付きガスセンサー5が複数備えられる。
そして、製品ワーク3aのシール部10aにおいて、接着幅を把握したい複数部位に、各収集カップ付きガスセンサー5をそれぞれ密着させて、各部位の水素ガスを収集して水素ガス濃度をそれぞれ測定する。
その後、演算本体部7において、各部位での水素ガス濃度の測定結果が、予め入力されたシール部材の接着幅に対する水素ガス濃度検量線Aと対比され、シール部10aの各部位の接着幅がそれぞれ演算されて表示され、記録される。
そして、製品ワーク3aのシール部10aにおいて、接着幅を把握したい複数部位に、各収集カップ付きガスセンサー5をそれぞれ密着させて、各部位の水素ガスを収集して水素ガス濃度をそれぞれ測定する。
その後、演算本体部7において、各部位での水素ガス濃度の測定結果が、予め入力されたシール部材の接着幅に対する水素ガス濃度検量線Aと対比され、シール部10aの各部位の接着幅がそれぞれ演算されて表示され、記録される。
また、演算本体部7を、各収集カップ付きガスセンサー5からの測定結果に基いて演算したシール部10aの各部位のシール部材の接着幅を統合して接着断面形状を演算できる構成に応用すると、図8に示すように、各収集カップ付きガスセンサー5をシール部10aの長手方向(シール部10aの厚み方向と直交する方向)に沿って互いに近接するように並べて配置し、各収集カップ付きガスセンサー5により、シール部10aの長手方向に沿って互いに近接した各部位の水素ガス濃度を測定すると共に、演算本体部7にて、各部位の水素ガス濃度の測定結果に基いて各部位の各接着幅を演算し、各接着幅を統合して接着横断面形状を演算することが可能になる。
一方、製品ワーク3aのシール部10aの複数部位の接着幅を推定する場合に、収集カップ付きガスセンサー5を複数備えず、1本の収集カップ付きガスセンサー5により複数部位の接着幅をそれぞれ推定することもできる。
すなわち、まず、収集カップ付きガスセンサー5を製品ワーク3aのシール部10aの一部位の水素ガス濃度を測定すると共に、演算本体部7で該部位の接着幅を演算し記録した後、収集カップ付きガスセンサー5を一旦リセットして水素ガスを放出する。次に、収集カップ付きガスセンサー5を、次の部位に移動させて該部位の水素ガス濃度を測定すると共に、演算本体部7で該部位の接着幅を演算して記録することができる。
そこで、図9に示すように、収集カップ付きガスセンサー5を製品ワーク3aのシール部10aの長手方向に沿って近接した間隔で順次移動させて、収集カップ付きガスセンサー5により、シール部10aの長手方向に沿って互いに近接した各部位の水素ガス濃度を測定すると共に、演算本体部7にて、各部位の水素ガス濃度の測定結果に基いて各部位の各接着幅を演算し、各接着幅を統合して接着横断面形状を演算することも可能になる。
すなわち、まず、収集カップ付きガスセンサー5を製品ワーク3aのシール部10aの一部位の水素ガス濃度を測定すると共に、演算本体部7で該部位の接着幅を演算し記録した後、収集カップ付きガスセンサー5を一旦リセットして水素ガスを放出する。次に、収集カップ付きガスセンサー5を、次の部位に移動させて該部位の水素ガス濃度を測定すると共に、演算本体部7で該部位の接着幅を演算して記録することができる。
そこで、図9に示すように、収集カップ付きガスセンサー5を製品ワーク3aのシール部10aの長手方向に沿って近接した間隔で順次移動させて、収集カップ付きガスセンサー5により、シール部10aの長手方向に沿って互いに近接した各部位の水素ガス濃度を測定すると共に、演算本体部7にて、各部位の水素ガス濃度の測定結果に基いて各部位の各接着幅を演算し、各接着幅を統合して接着横断面形状を演算することも可能になる。
なお、図8及び図9では、製品ワーク3のシール部10aの長手方向に沿って互いに近接した各部位の水素ガス濃度を測定すると共に各部位の各接着幅を演算し、各接着幅を統合してシール部10aの接着横断面形状を演算しているが、収集カップ付きガスセンサー5の収集カップ11の開口径をシール部10aの厚みとの関係から適宜設定して、シール部10aの厚み方向(短手方向)に沿って互いに近接した各部位の水素ガス濃度を測定すると共に各部位の各接着幅を演算し、各接着幅を統合してシール部10aの接着縦断面形状を演算することも可能になる。
そこで、上述のように1本の収集カップ付きガスセンサー5により、製品ワーク3aのシール部10aの複数部位の水素ガス濃度を測定する場合には、収集カップ付きガスセンサー5をシール部10aの一部位から次の部位へ移動させている最中も、水素ガスが製品ワーク3aのシール部10aから漏れ続けるために、シール部10aの複数部位の水素ガス濃度の測定が終るまでの間、製品ワーク3a内の水素ガス圧を一定に維持しておく必要がある。この形態の場合には、水素ガス濃度の測定値は、単位時間当りの水素ガス濃度が採用される。
なお、本実施の形態に係る濃度検量線設定装置1及び接着幅評価装置2において、収集カップ付きガスセンサー5により測定される水素ガス濃度の測定値は、所定時間内に収集された水素ガス濃度値(絶対値)であってもよいし、単位時間当りの水素ガス濃度値でもよく、適宜測定環境に合わせて選択される。
なお、本実施の形態に係る濃度検量線設定装置1及び接着幅評価装置2において、収集カップ付きガスセンサー5により測定される水素ガス濃度の測定値は、所定時間内に収集された水素ガス濃度値(絶対値)であってもよいし、単位時間当りの水素ガス濃度値でもよく、適宜測定環境に合わせて選択される。
以上説明したように、本発明の実施の形態では、まず、濃度検量線設定装置1により、製品ワーク3aのシール部10aに採用されるシール部材の接着幅と漏れ出る水素ガス濃度との相関関係を導き出し、それにより接着幅に対する水素ガス濃度検量線Aを設定し、該濃度検量線Aを接着幅評価装置2の演算本体部7に入力しておく。
そして、本接着幅評価装置2を使用して、ガスボンべ4により製品ワーク3a内へ所定圧の水素ガスを充填して、収集カップ付きガスセンサー5を製品ワーク3aのシール部10aの一部位に配置しその先端部の収集カップ11の開口周縁部を該一部位に密着させることにより、該シール部10aの一部位から漏れ出る水素ガスを収集してその水素ガス濃度を測定する。その後、演算本体部7により、測定された水素ガス濃度が、予め入力された接着幅に対する水素ガス濃度検量線Aと対比され、該シール部10aの一部位の接着幅が演算される。
そして、本接着幅評価装置2を使用して、ガスボンべ4により製品ワーク3a内へ所定圧の水素ガスを充填して、収集カップ付きガスセンサー5を製品ワーク3aのシール部10aの一部位に配置しその先端部の収集カップ11の開口周縁部を該一部位に密着させることにより、該シール部10aの一部位から漏れ出る水素ガスを収集してその水素ガス濃度を測定する。その後、演算本体部7により、測定された水素ガス濃度が、予め入力された接着幅に対する水素ガス濃度検量線Aと対比され、該シール部10aの一部位の接着幅が演算される。
これにより、製品ワーク3aに対して、該製品ワーク3aを分解することなく、シール部10aにおける、特にシール性が良くないとされる特定部位のシール部材の接着幅を推定することが可能となる。しかも、製品ワーク3aのシール部10aの接着幅に対してシール性の最低品質を保証する閾値を設定し、該閾値と、本接着幅評価方法により製品ワーク3aのシール部10aにおいて推定されたシール部材の接着幅とを比較することによりシール部10aのシール性の良否判定を行うことが可能となり、出荷後の製品ワーク3aのシール部10aの不具合を大幅に改善することができる。
また、本発明の実施の形態では、収集カップ付きガスセンサー5を採用しており、製品ワーク3aのシール部10aに対して、所望の部位を選定してその部位の水素ガス濃度を測定し該部位の接着幅を推定することができるので、従来のように、製品ワーク3aを囲むような大きさ設備等が必要なく合理的である。
さらに、本発明の実施の形態では、製品ワーク3aのシール部10aに沿って互いに近接した複数部位の接着幅を推定すると共に、該各接着幅を統合して接着面形状を推定することができるので、製品ワーク3aを分解することなく、シール部10aにおけるシール部材の接着状態についてより詳細な情報を得ることができる。
さらに、本発明の実施の形態では、製品ワーク3aのシール部10aに沿って互いに近接した複数部位の接着幅を推定すると共に、該各接着幅を統合して接着面形状を推定することができるので、製品ワーク3aを分解することなく、シール部10aにおけるシール部材の接着状態についてより詳細な情報を得ることができる。
1 濃度検量設定装置,2 接着幅評価装置,3 試験用ワーク,3a 製品ワーク,4 ガスボンベ,5 収集カップ付きガスセンサー,6 表示本体部,7 演算本体部,10 接合部,10a シール部,11 収集カップ,20 第1シール部,21 第2シール部,22 第3シール部,W1 第1接着幅,W2 第2接着幅,W3 第3接着幅
Claims (6)
- 試験用ワークの接合部に、該試験用ワークの外方から内方に延びるシール部材の接着幅が相違される複数のシール部を形成し、前記試験用ワーク内にトレーサガスを充填すると共に前記各シール部から漏れ出るトレーサガス濃度をそれぞれ測定し、前記シール部材の接着幅と漏れ出るトレーサガス濃度との相関関係を導き出して、前記シール部材の前記接着幅に対する濃度検量線を設定することを特徴とするシール部材の濃度検量線設定方法。
- 前記試験用ワークの接合部に、断面矩形状または長手側一側面が階段状に形成された所定長さのシール部形成用ピースをその長手側から挿入し、前記接合部に前記シール部材を塗布して硬化させた後、前記シール部形成用ピースを前記接合部から取り出して、該接合部にシール部材の前記接着幅が相違される複数のシール部を形成することを特徴とする請求項1に記載のシール部材の濃度検量線設定方法。
- 前記試験用ワークの各シール部から漏れ出るトレーサガス濃度を測定するガスセンサーは、その先端部にトレーサガスを収集する収集カップが取り付けられた収集カップ付きガスセンサーが採用されていることを特徴とする請求項1または2に記載のシール部材の濃度検量線設定方法。
- 前記収集カップ付きガスセンサーにより、前記試験用ワークの接合部で同一接着幅に設定された所定シール部において複数部位のトレーサガス濃度を測定することを特徴とする請求項3に記載のシール部材の濃度検量線設定方法。
- 製品ワークのシール部における、該製品ワークの外方から内方に延びるシール部材の接着幅を定量的に推定する製品ワークのシール部の接着幅評価方法であって、
前記製品ワーク内に充填されたトレーサガスが製品ワークの前記シール部から漏れ出るトレーサガス濃度を測定し、その測定結果を請求項1〜4のいずれかに記載のシール部材の濃度検量線設定方法で予め設定した濃度検量線と対比して、前記製品ワークのシール部における、前記シール部材の接着幅を定量的に推定することを特徴とする製品ワークのシール部の接着幅評価方法。 - 前記製品ワークのシール部から漏れ出るトレーサガス濃度を測定するガスセンサーは、その先端部にトレーサガスを収集する収集カップが取り付けられた収集カップ付きガスセンサーが採用されており、該収集カップ付きガスセンサーにより、前記製品ワークのシール部に沿って互いに近接する各部位から漏れ出るトレーサガス濃度をそれぞれ測定して、各部位の接着幅を推定すると共に、各部位の接着幅を統合して前記シール部の接着面形状を推定することを特徴とする請求項5に記載の製品ワークのシール部の接着幅評価方法。
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-
2007
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