JP2013245961A - 漏れ検査方法及びその漏れ検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】大型の容器に対する中高圧状態での漏れ検査を高精度に行う漏れ検査方法及びその漏れ検査装置を提供する。
【解決手段】流体を収容する容器の漏れ検査方法であって,容器の内部圧力を外部圧力と同じにして当該容器を閉塞状態にし,容器内部の第1圧力変化量を微圧用センサで測定する第1圧力変化量測定工程と,容器内部の圧力を前記外部圧力より高い中高圧に充てんして当該容器を閉塞状態にし,容器内部の第2圧力変化量を微圧用センサよりもダイナミックレンジが広い中高圧用センサで測定する第2圧力変化量測定工程と,中高圧より低い微圧状態での漏れ流量に対する中高圧状態での漏れ流量の比に基づいて,第1圧力変化量を前記中高圧状態で換算した換算第1圧力変化量を算出する換算工程と,第2圧力変化量を換算第1圧力変化量で補正した補正第2圧力変化量に基づいて容器の漏れ有無を判定する第1判定工程とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は,気体または液体などの流体を収容する容器の漏れの有無を検出する漏れ検査方法及びその漏れ検査装置に関する。
気体または液体などの流体を収容する容器の漏れ検査方法として,大気圧状態で閉塞して内部圧力の変化を温度補正係数とし,容器を充てんまたは放出状態にした後の圧力変化量から温度補正係数(大気圧状態での圧力変化量)を減算して漏れに起因する圧力変化量を求めることが提案されている。例えば、特許文献1などである。
一方,充てんまたは放出状態での圧力が大きい場合は圧力計のダイナミックレンジを大きくする必要があり,そのような圧力計は一般に分解能が低いため,微小な圧力変化を高精度に検出することができない。
そこで,マスター容器と検査対象のワーク容器とを共に充てんまたは放出しておき,両容器の差圧を差圧計で測定することで,高精度に漏れ検査をすることが提案されている。差圧は微小であるのでダイナミックレンジが小さく分解能が高い差圧計を使用することができ,精度を高めることができる。例えば,特許文献2などである。
特許第3483253号 特願2010−277568
しかしながら,漏れ検査対象の容器が大型化すると共に中高圧での漏れ検査が求められる場合,上記のマスター容器を利用する差圧式検査方法では,大型のマスター容器を用意する必要がある。また,大型のマスター容器を検査のたびに高圧に充てんしなければならず,マスター容器の温度上昇が大きく,その温度が低下しないと次のワーク容器に対する漏れ検査を実施することができない。
一方で,大型の容器の中高圧での漏れ検査を上記のマスター容器を利用しない単圧式検査方法で行う場合,次のような課題がある。第1に,中高圧状態の圧力変化を測定できる圧力計はダイナミックレンジが広く分解能が悪いので,高精度に圧力の変化量を測定できない。特に,大気圧状態で閉塞して圧力の変化量を測定する場合,その圧力変化量が小さいため測定精度が低くなるのは問題である。第2に,中高圧に圧縮すると容器内の流体の温度が大きく上昇し,流体から容器の内壁面へ,容器の内壁面から外壁面へ,そして容器外へ伝わる放熱による温度低下が圧力変化に影響を与える。そのため,充てん後圧力変化の測定を開始する時間までの安定時間(または整定時間,以下安定時間と称する。)を決定するのは容易ではない。
そこで,本発明の目的は,大型の容器に対する中高圧状態での漏れ検査を高精度に行う漏れ検査方法及びその漏れ検査装置を提供することにある。
漏れ検査方法の第1の側面によれば,流体を収容する容器の漏れ検査方法であって,
前記容器の内部圧力を外部圧力と同じにして当該容器を閉塞状態にし,前記容器内部の第1圧力変化量(Ta)を微圧用センサで測定する第1圧力変化量測定工程と,
前記容器内部の圧力を前記外部圧力より高い中高圧に充てんして当該容器を閉塞状態にし,前記容器内部の第2圧力変化量(Pb)を前記微圧用センサよりもダイナミックレンジが広い中高圧用センサで測定する第2圧力変化量測定工程と,
前記中高圧より低い微圧状態での漏れ流量に対する前記中高圧状態での漏れ流量の比に基づいて,前記第1圧力変化量を前記中高圧状態で換算した換算第1圧力変化量(Tb’)を算出する換算工程と,
前記第2圧力変化量(Pb)を前記換算第1圧力変化量(Tb’)で補正した補正第2圧力変化量に基づいて前記容器の漏れ有無を判定する第1判定工程とを有する。
本実施の形態によれば,高精度に大型の容器の中高圧状態での漏れ検査を行うことができる。
本実施の形態における漏れ検査装置の構成図である。 漏れ試験工程中に2つの圧力センサ300,310により測定される圧力の変化を示した図である。 本実施の形態における漏れ試験方法の具体例を示す図である。 図3の各工程に対応するバルブ200,210,400,500の開閉状態を示す図である。 工程E1.2で読み取られた両センサのセンサ値のバラツキの例を示す図である。 工程E1.3で読み取った微圧試験用圧力センサ310のセンサ値の一例を示す図である。 微圧充てん後と中高圧充てん後の圧力と容器内温度の変化のシミュレーション結果を示す図である。 漏れ検査の原理を示す図である。 有限振幅領域の場合の容器内の振る舞いを示す図である。 変形例3を示す図である。
図1は,本実施の形態における漏れ検査装置の構成図である。漏れ検査対象のタンクまたは容器5が,加圧器である圧力源10,20,圧力センサ300,310,バルブ200,210,400,減圧弁100,110などが取り付けられた配管A1-A6,B1-B6の配管A6,B6に取り付けられ,漏れ検査装置1からの信号により加圧器,バルブが動作し,漏れ検査装置1により圧力センサの検出値が読み取られる。
微圧試験用の圧力源20は,微圧充てん用バルブ210と保護用バルブ400とが開いた状態で,容器5内を微圧に充てんする。そして,微圧試験用圧力センサ310により容器5内の圧力が測定される。この時,中高圧充てん用バルブ200は閉じられる。
中高圧試験用の圧力源10は,中高圧充てん用バルブ200を開いた状態で,容器5内を中高圧に充てんする。そして,中高圧試験用圧力センサ300により容器5内の圧力が測定される。この時,微圧センサ保護用バルブ400は閉じられ,微圧試験用圧力センサ310が保護される。
また,放出バルブ500が開かれ,バルブ200,210が閉じられると,容器5内は外部の圧力(一般には大気圧)と同じ圧力にされる。そして,放出バルブ500,バルブ200,210が全て閉じられると,容器5は閉塞状態にされる。
漏れ検査装置1には,漏れ試験メニューや読み取りセンサ値などが表示される表示部2と,漏れ試験の為の各種操作が行われる操作部3を有する。そして,漏れ検査装置1内には,漏れ検査方法を実施するためのプログラムがインストールされ,表示部2にプログラムにより漏れ検査のメニューが表示され,ユーザを操作部を操作することで,漏れ検査を実施することができる。
微圧試験用圧力センサ310は,微圧漏れ試験工程での容器5内部の圧力レンジを含むダイナミックレンジを有し,例えば微圧が3kPa程度であれば,ダイナミックレンジは0-5kPaである。一方,中高圧試験用圧力センサ300は,中高圧漏れ試験工程での容器5内部の圧力レンジを含むダイナミックレンジを有し,例えば中高圧が300kPa程度であれば,ダイナミックレンジは0-1MPaであり,微圧試験用圧力センサ310よりダイナミックレンジは広い。
ただし,中高圧試験用圧力センサ300は,ダイナミックレンジが広い分,その測定値の分解能が悪く,測定値のばらつきが大きくなる。したがって,微小な圧力の変化を高精度に測定することは困難である。一方,微圧試験用圧力センサ310は,ダイナミックレンジが狭い分,その測定値の分解能が良く,測定値のばらつきは小さくなる。したがって,微小な圧力の変化を高精度に測定することができる。
[本実施の形態における漏れ試験方法の一例]
図2は,漏れ試験工程中に2つの圧力センサ300,310により測定される圧力の変化を示した図である。図2中,破線は微圧試験用圧力センサ310の測定圧力(スケールは左側),実線は中高圧試験用圧力センサ300の測定圧力(スケールは右側)を示している。中高圧試験用圧力センサ300のセンサ値のほうがバラツキが大きい。
漏れ試験方法は,容器5の内部圧力を外部圧力と同じにしてから閉塞状態にして内部圧力の変化量を微圧試験用センサで測定する計測時間tと,容器5の内部圧力を微圧状態にしてから閉塞状態にして漏れなし容器において圧力変化速度がほぼゼロ(所定の基準値以下)になる安定状態まで待つ微圧安定時間tと,その閉塞状態での内部圧力変化量を微圧試験用圧力センサで測定する微圧漏洩判定時間tと,その後,容器5の内部圧力を中高圧状態にしてから閉塞状態にして圧力変化速度が所定の基準値以下になる安定状態まで待つ中高圧安定時間tと,その閉塞状態での内部圧力変化量を中高圧試験用圧力センサで測定する中高圧漏洩判定時間tとを有する。それぞれの測定の意味について,以下具体例で説明する。
図3は,本実施の形態における漏れ試験方法の具体例を示す図である。図4は,図3の各工程に対応するバルブ200,210,400,500の開閉状態を示す図である。図3の表の左側のE1-E9と,図4のE1-E10とがそれぞれ対応している。図2,3,4を参照しながら,漏れ試験方法の具体例を説明する。
工程E1(E1.1-E1.4):微圧用,中高圧用センサの分解能確認と大気圧での温度補正係数測定
工程E1.1では,事前に,バルブ200,210を閉じ,保護用バルブ400と放出バルブ500を開いて容器5の内部圧力を外部圧力(一般に大気圧)と等しくしておく。その後,工程E1.1で,放出バルブ500を閉じる。これにより,容器5は内部圧力と外部圧力とが等しくされ,閉塞状態にされる。この閉塞状態で,微圧試験用圧力センサ310と中高圧試験用圧力センサ300のセンサ値を読み取る。さらに,この閉塞状態で,微圧試験用圧力センサ310のセンサ値の圧力変化量を読み取る。内外圧力を等しくした閉塞状態での圧力変化量は,後述するとおり温度補正係数である。
工程E1.2で,閉塞状態で読み取ったセンサ値から,両センサ300,310の分解能を算出し記録する。図3の例では,中高圧試験用圧力センサ300の分解能は例えば±880Pa,微圧試験用圧力センサ310の分解能は例えば±5Paであった。この分解能は,センサの測定値のバラツキの程度,つまり一種の測定誤差を示し,読み取った複数のセンサ値の標準偏差を算出し,その標準偏差の2倍を分解能として記録する。
図5は,工程E1.2で読み取られた両センサのセンサ値のバラツキの例を示す図である。横軸が時間,縦軸が圧力P(kPa)である。微圧試験用圧力センサ310のセンサ値はほとんどバラツキが見いだせないが,中高圧試験用圧力センサ300のセンサ値は大きくばらついているのが見える。ここで,読み取りセンサ値が標準分布の場合には,標準偏差の2倍は,約95%の読み取りセンサ値が含まれる程度のバラツキ幅であることを意味している。
工程E1.3で,閉塞状態での微圧試験用圧力センサ310のセンサ値の変化を記録し,外気温の影響などによる容器内温度の変化に伴う内部圧力の変化量を,温度補正係数として求める。すなわち,被検査容器5は,漏れ検査装置の配管に接続された状態では,外気温との差などから容器内の温度が変化する。この温度変化に伴い容器内圧力が変化する。容器内圧力は外部圧力と等しいので,漏れは発生していないので,この状態での内部圧力の変化は,容器内温度の変化による圧力変動とみなすことができる。
図6は,工程E1.3で読み取った微圧試験用圧力センサ310のセンサ値の一例を示す図である。微圧用圧力センサ310には±5Paのバラツキがあるので,図6中のオリジナルで示された読み取りセンサ値は上下にばらついている。そこで,これらのばらついた読み取りセンサ値を最小二乗法によりバラツキをキャンセルした中央値を計算で求める。図6中の直線近似処理後で示されるセンサ値はこの中央値に対応し,その値は温度変化に伴い内部圧力が大気圧から負側に直線的に変化している。これは漏れによる内部圧力の変化ではなく,容器内温度変化による内部圧力の変化である。図3の例では,この内部圧力の変化量が60秒間で-7Paである。つまり,容器内温度が低下して内部圧力が低下しているのである。これが後の工程で補正に利用する温度補正係数である。
工程E1.4では,上記の温度補正係数-7Paを基準にして,微圧計測における漏れ判定閾値を決定する。前述のとおり,微圧用圧力センサ310には±5Paのバラツキがある。したがって,温度補正係数-7Paはそのバラツキ±5Paを考慮すると,-7±5=(-12)〜(-2)の範囲のうち最大変化量の-12Paを漏れ判定の閾値(または最大温度補正係数)とすることができる。つまり,図3の例では,漏れ判定閾値を60秒間で-12Paと決定している。
工程E2:微圧充てん工程
工程E2では,微圧充てん用バルブ210を開いて,微圧充てん用加圧器20により容器5内を充てんして微圧状態,例えば3kPaにする。この時の充てん時間は,安定時間t経過時で事前に設定している3kPaの目標試験圧力値に達するような充てん時間である。予め実験などで求めておく。
工程E3:微圧安定工程
工程E3では,バルブ210を閉めて容器を閉塞状態にし,内部圧力の低下速度(内部圧力の時間微分値)が所定の基準値(ゼロに近い値)以下になるまで待機する。すなわち,図2の微圧安定時間t経過するまで待機する。図2に示されるように,工程E2の充てんにより,内部圧力は一旦3kPa以上になり,その後,内部圧力は徐々に低下し,所望の3kPaに漸近している。これは,温度変化が容器内流体全体に広がり,容器内温度が元に戻るからと考えられる。この圧力充てんに伴う内部温度の変化の速度は,検出しようとしている漏れによる圧力変化の速度より遥かに大きいので,そのような内部圧力の速い変化が収まってから,つまり圧力安定時間t経過して圧力が安定してから,漏れによる圧力変化の有無を測定するのが好ましい。
ただし,この温度上昇は実質的に無視できる程度の小さい。逆に言えば,それだけ微圧の圧力レンジが小さいことを意味する。
この時に求められる微圧安定時間tが記憶され,後の中高圧安定時間tの基準として利用される。図3の例では,微圧安定時間tは90秒である。微圧への充てんでは容器内温度の上昇と下降が安定時間tで収束し,その後の容器内温度の下降は前述の温度補正係数を除くとほとんど見られない。
図7は,微圧に充てんした場合と中高圧に充てんした場合の,容器内温度の変化(実線)と容器内圧力の変化(破線)のシミュレーション結果を示す図である。左の縦軸が温度,右の縦軸が圧力であり,横軸は時間である。図7に示されるとおり,3kPa程度の微圧に充てんした場合は,容器内温度の変化は,充てん時にわずかに上昇しその後下降した後は,容器内部の温度はほぼ一定になっている。それに対して,300kPa程度の中圧力に充てんした場合は,容器内温度は充てんにより大きく上昇しその後大きく下降し,その温度の減少は微圧充てんの場合より長い時間続いている。
工程E4(E4.1-E4.4):微圧漏れ検査工程
工程E4でのバルブの開閉状態は工程E3と同じであり、容器は微圧での閉塞状態にある。
工程E4.1では,工程E3での微圧安定時間t経過後に,微圧試験用圧力センサ310のセンサ値により内部圧力の変化量を測定し記録する。図3の例では,60秒間での内部圧力変化量は-8.0Paであり,これは102Lの容器での漏れ流量に換算すると8ml/minになる。この工程E4.1での微圧試験用圧力センサ310のセンサ値は,図6と同様にバラツキがあるので,最小二乗法によりばらついているセンサ値の中央値が求められる。
この工程4.1の微圧閉塞状態での内部圧力の変化量は,容器の漏れによる減少と,容器の温度変化(低下)による減少とが含まれている可能性がある。したがって,工程4.1の微圧閉塞状態での内部圧力の変化量を,工程E1.3で求めた温度補正係数-7Paにより補正して(または両者を比較して)漏れの有無を判定するか,もしくは,工程E1.4で決定した微圧漏れ判定閾値-12Paにより補正して(または両者を比較して)漏れの有無を判定する。
図8は,漏れ検査の原理を示す図である。縦軸が圧力Pを横軸が時間tを示し,微圧PAに充てんした場合の安定時間後の圧力変化と,中高圧PBに充てんした場合の安定時間後の圧力変化とを示す。微圧PAに充てんした場合,容器外部の温度による影響で生じる圧力変化がTaで,圧力センサで測定した圧力変化がPaとすると,実線の測定圧力変化Pa1のようにPa1-Ta≧0(Pa1≧Ta)なら漏れなし,破線の測定圧力変化Pa2のようにPa2-Ta<0(Pa2<Ta)なら漏れありと判定される。図8中の実線の場合は,圧力変化Pa1が温度係数Taと等しいので,漏れによる圧力低下はゼロであり,破線の場合は,Pa2-Ta=dPaが漏れによる圧力低下に対応する。
工程E4.2では,工程E4.1で測定した内部圧力の変化量-8.0Paから,工程E1.4で決定した微圧漏れ判定閾値-12Paを減算した値+4Paがゼロ以上であるので,漏れなしと判定している。-8.0Pa≧-12Paにより漏れなしと判定してもよい。
また,工程4.3では,工程E4.1で測定した内部圧力の変化量-8.0Paから,工程E1.3で決定した温度補正係数-7Paを減算した値-1Paが,工程E1.2で決定した微圧センサのバラツキ±5Pa以内であるので,-1Paはゼロとみなし,漏れなしと判定している。-8.0Paと-7Paを比較してバラツキ±5Pa以内であることにより漏れなしと判定してもよい。
本実施の形態における容器5は,中高圧状態で漏れが発生しないことが仕様上求められている。したがって,工程E4での微圧状態での漏れ検査で漏れなしと判定されても,合格品にはならない。ただし,工程E4での微圧状態での漏れ検査で漏れ有りと判定されれば,即座に不合格品となり,後の中高圧状態での漏れ検査を省略することができる。
また,工程E3での微圧安定時間tの測定値は,後の中高圧状態での中高圧安定時間tの推定に利用可能である。微圧状態では高精度の微圧用センサを利用して安定時間を高精度に測定できるので有用である。しかも,出願人による実験によれば,微圧安定時間tと中高圧安定時間tとはほとんど同じであることが判明している。したがって,中高圧安定時間tは微圧安定時間t以上に設定することができる。
次に,工程E4.4では,微圧試験用圧力センサ310により測定した温度補正係数-7Pa(または微圧漏れ判定閾値-10Pa)を,計算式により,後の中高圧漏れ検出工程での圧力に換算して,中高圧での温度補正係数(または漏れ判定閾値)を推定する。この算出式は,圧縮性流体用ハーゲンポアズイユの式による。微圧試験用圧力センサ310は,その分解能が高くバラツキが小さいので,高い精度で温度補正係数を測定することができる。一方,中高圧閉塞状態では中高圧試験用圧力センサ300で測定することになるが,その測定精度はあまり良くない。そこで,本実施の形態では,微圧試験用圧力センサ310により測定した温度補正係数-7Pa(または微圧漏れ判定閾値-10Pa)から,理論式により,中高圧温度補正係数(中高圧漏れ判定閾値)を換算する。
容器内に圧縮された流体の漏れ流量は,容器内圧力P2が大気圧P1に比較して高いほど多くなる。そして,その漏れる体積流量Qは,次の圧縮性流体用ハーゲンポアズイユの式により算出される。
Figure 2013245961
Q = 体積流量 [m3/s (STP)](STP=標準状態流量は,20℃,101.325kPa)
a = 穴の半径 [m]
P1 = 容器内圧力 [Pa(Abs)]
P2 = 大気圧 [Pa(Abs)]
l = 穴の長さ[m]
η = 空気の粘性係数 [Pa・s]
本実施の形態における漏れ試験での条件は次の通りである。
a = 1×10-5[m]
P1 = 漏れ検査圧力 [Pa (Abs)]
P2= 101.3 [Pa (Abs)]
l = 1×10-3 [m]
η= 1.8×10-5 [Pa・s]
上記の穴の半径aは,不良品の典型的な値を採用した。また,穴の長さlは容器5の厚みに対応する。
そこで,漏れ検査圧力が微圧,中高圧の場合は,それぞれの漏れる体積流量は,以下のようになる。
P1 (微圧)= 3 [kPa (G)]であるので,Q1 (微圧) = 3.985×10-2 [ml/min]
P1 (中高圧) = 300 [kPa (G)]であるので,Q1 (中高圧) = 9.742 [ml/min]
したがって,漏れ流量比は,次の通りとなる。
試験圧力比=300 kPa/3 kPa = 100
漏れ流量比=9.742 [ml/min]/ 3.985×10-2 [ml/min] = 244
つまり,微圧3 kPa(G)における漏れ流量を温度補正係数Taの-7 [ml/min]と仮定した場合,中高圧300 kPa(G)に換算される温度補正係数Tbは,上記漏れ流量比244倍の1708 [ml/min]となる。図3に示されるとおり,中高圧漏れ検査時の温度補正係数の換算値(推定値)は,-1708 Pa(60秒間),1708 [ml/min]となる。漏れ判定閾値の換算も同様である。
工程E5:微圧放出工程
工程E5では,放出バルブ500を開いて,容器内を外部圧力(大気圧)と等しくする。以上で,微圧状態での工程は終了し,次に中高圧状態での工程になる。
工程E6
工程E6では,微圧用センサ310を保護するバルブ400を閉じるとともに,容器の放出バルブ500を閉じる。
工程E7:中高圧充てん工程
次に,工程E7では,中高圧充てん用バルブ200を開いて,中高圧充てん用加圧器10から試験用の中高圧になるまで流体を充てんする。本実施の形態では,中高圧は例えば300kPaである。この目標試験圧力値までの充てん時間は,予め実験により設定されている。
工程E8:中高圧安定工程
次に,工程E8では,中高圧充てん用バルブ200を閉じて,容器5を中高圧の閉塞状態にし,工程E3で測定して見つけた微圧安定時間t=90秒と同等またはそれ以上の安定時間tだけ待機する。つまり,容器内の中高圧の圧力が安定するまで待機する。本出願人による実験によれば,微圧安定時間tと,中高圧安定時間tとは,ほぼ同じであることが確認されている。したがって,微圧用センサで得られた微圧安定時間tを中高圧安定時間tに利用するのが望ましい。中高圧閉塞状態では中高圧用センサのバラツキが大きいので中高圧安定時間tを測定するのは容易ではないからである。また,中高圧状態では容器内部の温度上昇の影響で内部圧力の低下が長く続くため,中高圧のみでの実験では安定時間を高精度に検出することは困難だからである。
工程E9(E9.1,E9.2):中高圧漏れ検査工程
工程E9でのバルブの状態は工程E8と同じ(全て閉)である。工程E9.1では,中高圧安定時間t後に,中高圧閉塞状態での容器内圧力の変化量を中高圧試験用センサ300で測定する。図3の例では,60秒間で内部圧力が-1952Pa低下している。これは,漏れ流量が1952ml/minであることを意味している。この場合も,中高圧試験用センサ300の読み取りセンサ値にバラツキがあるので,最小二乗法によりバラツキをなくした中央値に近似して1952Paを求めている。
さらに,工程E9.2では,工程E9.1で測定した圧力変化量-1952Paから,工程E4.4で換算した温度補正係数-1708Paを減算し(または両者を比較し),漏れの有無を判定する。この例では,減算値-244Paは工程E1.2の中高圧センサのバラツキ±880Paの範囲内であるので,漏れなしと判定される。
工程E10(図4参照)
最後に,工程E10で放出バルブ500を開いて,容器内の中高圧を大気圧状態に戻す。これで漏れ検査工程が終了する。
上記の漏れ検査方法によれば,図8に示したように,第1に,内外圧力を等しくした後の閉塞状態で,微圧用センサで内部圧力変化量(第1圧力変化量,温度補正係数Ta)を測定し,その温度補正係数Ta(または温度補正係数に基づいて決定した微圧漏れ判定閾値)を,理論式により,中高圧閉塞状態での温度補正係数Tb(または中高圧漏れ判定閾値)に換算し,それに基づいて中高圧閉塞状態で中高圧用センサで測定した内部圧力変化量Pb(第2圧力変化量)が漏れ有りに該当するか否かを判定している。温度補正係数(または漏れ判定閾値)を精度の悪い中高圧用センサで測定していないので,漏れ判定を精度良く行うことができる。
したがって,第1のメリットによれば,図3の工程E2,E3,E4.1,E4.2,E4.3,E5を省略することが可能である。
第2に,微圧閉塞状態で微圧安定時間Paを微圧用センサにより測定し,その微圧安定時間tに基づいて中高圧安定時間を推定し設定している。したがって,中高圧閉塞状態での安定時間を精度の悪い中高圧用センサで判定する必要がなく,中高圧安定時間を短くすることができる。この第2のメリットによれば,図3の工程E4.1,E4.2,E4.3,E5を省略することが可能である。
第3に,微圧閉塞状態での漏れ判定により,漏れ有りと判定され不合格となった場合は,その後の中高圧閉塞状態での漏れ判定工程E6以降を省略することができる。
[変形例1]
図3の漏れ試験方法において,工程E4.2,E4.3で微圧用センサにより測定した内部圧力変動値(Pa)-8Paから温度補正値(Ta)-7Pa(またはバラツキを考慮した閾値-12Pa)を減じた実際の微圧状態での漏れによる圧力変化量(Pa-Ta=dPa)を,ハーゲンポアズイユの式に基づいて,中高圧での漏れによる内部圧力変動値dPb’に換算する。この換算値dpb’を,中高圧閉塞状態での内部圧力変化量Pbから温度補正係数の換算値Tb’を減算した中高圧状態での実際の漏れによる圧力変化量(Pb-Tb’=dPb)と比較することで,漏れ判定を行う。中高圧状態での温度補正後の圧力変化量(Pb-Tb’=dPb)が,漏れなしと判定された微圧状態での温度補正後の圧力変化量(Pa-Ta=dPa)の換算値dPb’以下であれば,中高圧状態でも漏れなしと判定できる。この判定では,中高圧でのセンサのバラツキ±880Paが考慮される。このことは,微圧での測定圧力変化量Paを前述の式で換算したPb’を,中高圧状態での測定圧力変化量Pbと比較することと同等である。
この変形例によれば,微圧状態では生じていなかったが中高圧を充てんして初めて発生した漏れの事象,例えば,中高圧充てんによる容器5の取り付け口でのオーリングのずれや,容器5の溶接部分の溶接カス剥離など,が発生したことを検出することができる。オーリングのずれが発生した場合は,漏れ検査を最初からやり直す必要があるし,溶接カスの剥離による漏れの発生が生じた場合は,漏れ有りと判定される。
上記の変形例において,温度補正値Ta,Tb’に代えて微圧での閾値(Tath)の-12Paを使用して,補正後の(Pa-Tath)を前述の式で換算した値を,中高圧閉塞状態での内部圧力変化量Pbから閾値の換算値Tb’を減算した中高圧状態での実際の漏れによる圧力変化量(Pb-Tbth’)と比較することで,漏れ判定を行ってもよい。
[変形例2]
別の変形例は,次の通りである。すなわち,中高圧状態での圧力変化には,厳密に言えば,実際の漏れによる圧力低下dPbと,圧力外部温度の影響による圧力低下(温度補正係数Tb)と,加圧による容器内温度上昇に起因した放熱の影響による圧力低下Tbb(図8には示していない)とが含まれると考えられる。つまり,Pb-Tb-Tbb=dPbである。そこで,放熱の影響による圧力低下Tbbを所定の方法で適切に見積もることで,より高精度に漏れ判定を行うことができる。
[変形例3]
図10は,変形例3を示す図である。図10には,圧力充てん後の漏れなし(実線)と漏れあり(破線)の圧力Pと圧力変化速度dP/dtの変化例を示している。微圧充てんの場合も中高圧充てんの場合も同様であるが,圧力Pは,実線の漏れなしの場合は,ゆっくり低下し時間t10で変化はほぼゼロになり横軸に水平になり,一方,破線の漏れありの場合は,急速に低下し時間t12以降は一定速度で変化する。つまり,圧力変化速度dP/dtは,漏れなしは時間t10以降ほぼ速度ゼロになり,漏れありは時間t12以降所定の速度で安定する。しかも,時間t12は時間t10より早い。
そこで,センサ測定圧力値の時間微分である圧力変化速度dp/dtに着目して,速度が安定する時間を,予め実験で測定しておいた漏れなしの速度安定時間t10よりも早いか否かで,漏れの有無を判定してもよい。漏れなしの速度安定時間t10より速ければ漏れあり,同等であれば漏れなしと判定できる。
この変形例3は,中高圧充てん後の閉塞状態での漏れ検査に有効である。なぜなら,中高圧充てん後は,前述のとおり,漏れによる圧力変化dPbと,圧力外部温度の影響による圧力低下(温度補正係数Tb)と,加圧による容器内温度上昇に起因した放熱の影響による圧力低下Tbbとが含まれると考えられる。つまり,Pb-Tb-Tbb=dPbである。したがって,温度補正係数Tb(または換算値Tb’)だけで補正して漏れ検査を行うことは十分な精度が得られるとは言えないかもしれないからである。
変形例3によれば,中高圧に充てんした後の容器内圧力の変化速度が安定する時間(容器内圧力の変化加速度がゼロになる時間)が,漏れなしの場合の基準時間t10よりも速いか否かにより,漏れの有無を判定することができる。
[微圧と中高圧について]
本実施の形態において,微圧の例として3kPa,中高圧の例として300kPaを示した。微圧閉塞状態では充てんによる内部温度変化が無視できるほど小さく,それに対して,中高圧閉塞状態では充てんによる内部温度変化が無視できないほど大きく,内部温度の低下が長時間にわたり継続している。この点は,図7のシミュレーション結果に示されている。図7は,微圧充てん後と中高圧充てん後の圧力と温度の変化のシミュレーション結果を示す図である。
そこで,本実施の形態における微圧の範囲は,容器内圧縮空気が充てんにより得た熱量が容器壁の熱容量以下である圧力の範囲と定義し,これを微小振幅領域と呼ぶ。一方,中高圧の範囲は,容器内圧縮空気が充てんにより得た熱量が容器壁の熱容量を超え,容器外への熱伝達が活発に行われる圧力の範囲と定義し,これを有限振幅領域と呼ぶ。
いまだ正確には解析できてはいないが,微小振幅領域と有限振幅領域とは以下のとおりと考えられる。
有限振幅領域と微小振幅の違いは,密閉容器内の対流熱伝達は流体の密度変化により流体の熱伝導と流動のエンタルピー変化が大きく発生するかしないかによる。容器内の試験圧力が,微圧領域の場合と中高圧領域の場合とでは,充てんによる容器内空気の密度変化によって発生する熱量は異なる。一方,容器の熱量は,材質と大きさで決まる。
図9は有限振幅領域の場合の容器内の振る舞いを示す図である。有限振幅領域の場合は,容器内へ中高圧を充てんすると,図9の破線で示すような対流が発生し,容器内空気流動の影響で熱伝達率が大きくなる。その結果,容器5の壁の熱容量を超えた熱の移動が大きく発生する。図9に実線矢印で示したような容器外への熱の移動である。
一方,微小振幅領域では,充てんにより発生する熱量は少ないため,容器内空気からの熱移動が容器5の壁面まででほぼ収束する。つまり,内部の熱伝達率が支配的であり,図8中の実線の矢印のような容器外への熱伝達はほとんどない。
よって,微圧(微小振幅領域)と中高圧(有限振幅領域)を区分けする基準値は,対象容器の熱容量と言えるであろう。図7に示したのは,充てん圧による容器内温度上昇と圧力変化を示すシミュレーション結果である。微圧の場合は,容器内空気から容器外壁面への熱移動が短時間に収束することがわかる。
このような微圧と中高圧の定義によれば,容器が大型化し壁厚が大きくなって熱容量が大きい場合は,微圧と中高圧の境界はより高くなり,一方,容器が小型で壁厚が小さく熱容量が小さい場合は,微圧と中高圧の境界はより低くなる。
以上の通り,本実施の形態の漏れ検査方法によれば,大型の容器を比較的高い中高圧状態での漏れ検査を高精度に行うことができる。
1:漏れ検査装置 5:被漏れ検査容器
10:中高圧充てん用加圧器 20:微圧充てん用加圧器
300:中高圧試験用圧力センサ 310:微圧試験用圧力センサ

Claims (14)

  1. 流体を収容する容器の漏れ検査方法であって,
    前記容器の内部圧力を外部圧力と同じにして当該容器を閉塞状態にし,前記容器内部の第1圧力変化量を微圧用センサで測定する第1圧力変化量測定工程と,
    前記容器内部の圧力を前記外部圧力より高い中高圧に充てんして当該容器を閉塞状態にし,前記容器内部の第2圧力変化量を前記微圧用センサよりもダイナミックレンジが広い中高圧用センサで測定する第2圧力変化量測定工程と,
    前記中高圧より低い微圧状態での漏れ流量に対する前記中高圧状態での漏れ流量の比に基づいて,前記第1圧力変化量を前記中高圧状態で換算した換算第1圧力変化量を算出する換算工程と,
    前記第2圧力変化量を前記換算第1圧力変化量で補正した補正第2圧力変化量に基づいて前記容器の漏れ有無を判定する第1判定工程とを有する漏れ検査方法。
  2. 請求項1において,さらに,
    前記第2圧力変化量測定工程の前に,前記容器内部の圧力を前記外部圧力より高く前記中高圧より低い微圧に充てんして前記容器を閉塞状態にし,前記容器内部の第3圧力変化量を前記微圧用センサで測定する第3圧力変化量測定工程と,
    前記第3圧力変化量を前記第1圧力変化量で補正した補正第3圧力変化量に基づいて前記容器の漏れ有無を判定する第2判定工程とを有する漏れ検査方法。
  3. 請求項2において,
    前記第3圧力変化量測定工程で,充てん後前記容器内部の圧力の変化が所定の基準値以下になるまでの安定時間を測定し,
    前記第2圧力変化量測定工程では,充てん後前記安定時間経過後から前記第2圧力変化量を測定する漏れ検査方法。
  4. 請求項2において,
    前記第2判定工程にて,前記第1圧力変化量に微圧用圧力センサのバラツキを付加した漏れ閾値と,前記第3圧力変化量とを比較し,前記第3圧力変化量が前記漏れ閾値を超える場合に,漏れ有りと判定し,
    前記換算工程では,前記比に基づいて,前記漏れ閾値を前記中高圧状態で換算した換算漏れ閾値を算出し,
    前記第1判定工程にて,前記換算漏れ閾値と,前記第2圧力変化量とを比較し,前記第2圧力変化量が前記換算漏れ閾値を超える場合に,漏れ有りと判定する漏れ検査方法。
  5. 流体を収容する容器の漏れ検査方法であって,
    前記容器の内部圧力を外部圧力と同じにして当該容器を閉塞状態にし,前記容器内部の第1圧力変化量(Ta)を微圧用センサで測定する第1圧力変化量測定工程と,
    前記容器内部の圧力を前記外部圧力より高い微圧に充てんして前記容器を閉塞状態にし,前記容器内部の第3圧力変化量(Pa)を前記微圧用センサで測定する第3圧力変化量測定工程と,
    前記第3圧力変化量を前記第1圧力変化量で補正した補正第3圧力変化量(Pa-Ta)に基づいて前記容器の漏れ有無を判定する第2判定工程と,
    前記第3圧力変化量測定工程後に,前記容器内部の圧力を前記微圧より高い中高圧に充てんして当該容器を閉塞状態にし,前記容器内部の第2圧力変化量(Pb)を前記微圧用センサよりもダイナミックレンジが広い中高圧用センサで測定する第2圧力変化量測定工程と,
    前記微圧状態での漏れ流量に対する前記中高圧状態での漏れ流量の比に基づいて,前記補正第3圧力変化量(Pa-Ta)を前記中高圧状態で換算した換算補正第3圧力変化量(Pa-Ta)’を算出する換算工程と,
    前記第2圧力変化量(Pb)を,前記換算補正第3圧力変化量(Pa-Ta)’に基づいて,前記容器の漏れ有無を判定する第1判定工程とを有する漏れ検査方法。
  6. 請求項6において,
    前記第1判定工程において,前記第2圧力変化量(Pb)を,前記第1圧力変化量(Ta)を前記比に基づいて換算した換算第1圧力変化量(Ta’)で補正した補正第1圧力変化量(Pb-Ta’)と,前記換算補正第3圧力変化量(Pa-Ta)’とを比較して,前記容器の漏れ有無を判定する漏れ検査方法。
  7. 流体を収容する容器の漏れ検査方法であって,
    前記容器内部の圧力を前記外部圧力より高い中高圧に充てんして当該容器を閉塞状態にし,前記容器内部の圧力の変化速度が所定基準値内に安定する時間が,漏れなしの場合の安定する時間より速いか否かにより,前記容器の漏れの有無を判定する漏れ判定方法。
  8. 流体を収容する容器の漏れ検査装置であって,
    前記容器の内部圧力を外部圧力と同じにして当該容器を閉塞状態にし,前記容器内部の第1圧力変化量を微圧用センサで測定する第1圧力変化量測定と,
    前記容器内部の圧力を前記外部圧力より高い中高圧に充てんして当該容器を閉塞状態にし,前記容器内部の第2圧力変化量を前記微圧用センサよりもダイナミックレンジドが広い中高圧用センサで測定する第2圧力変化量測定と,
    前記中高圧より低い微圧状態での漏れ流量に対する前記中高圧状態での漏れ流量の比に基づいて,前記第1圧力変化量を前記中高圧状態で換算した換算第1圧力変化量を算出する換算と,
    前記第2圧力変化量を前記換算第1圧力変化量で補正した補正第2圧力変化量に基づいて前記容器の漏れ有無を判定する第1判定とを行う漏れ検査装置。
  9. 請求項8において,さらに,
    前記第2圧力変化量測定の前に,前記容器内部の圧力を前記外部圧力より高く前記中高圧より低い微圧に充てんして前記容器を閉塞状態にし,前記容器内部の第3圧力変化量を前記微圧用センサで測定する第3圧力変化量測定と,
    前記第3圧力変化量を前記第1圧力変化量で補正した補正第3圧力変化量に基づいて前記容器の漏れ有無を判定する第2判定とを行う漏れ検査装置。
  10. 請求項9において,
    前記第3圧力変化量測定で,充てん後前記容器内部の圧力の変化が所定の基準値以下になるまでの安定時間を測定し,
    前記第2圧力変化量測定では,充てん後前記安定時間経過後から前記第2圧力変化量を前記中高圧用センサで測定する漏れ検査装置。
  11. 請求項9において,
    前記第2判定にて,前記第1圧力変化量に微圧用圧力センサのバラツキを付加した漏れ閾値と,前記第3圧力変化量とを比較し,前記第3圧力変化量が前記漏れ閾値を超える場合に,漏れ有りと判定し,
    前記換算では,前記比に基づいて,前記漏れ閾値を前記中高圧状態で換算した換算漏れ閾値を算出し,
    前記第1判定にて,前記換算漏れ閾値と,前記第2圧力変化量とを比較し,前記第2圧力変化量が前記換算漏れ閾値を超える場合に,漏れ有りと判定する漏れ検査装置。
  12. 流体を収容する容器の漏れ検査装置であって,
    前記容器の内部圧力を外部圧力と同じにして当該容器を閉塞状態にし,前記容器内部の第1圧力変化量(Ta)を微圧用センサで測定する第1圧力変化量測定と,
    前記容器内部の圧力を前記外部圧力より高い微圧に充てんして前記容器を閉塞状態にし,前記容器内部の第3圧力変化量(Pa)を前記微圧用センサで測定する第3圧力変化量測定と,
    前記第3圧力変化量を前記第1圧力変化量で補正した補正第3圧力変化量(Pa-Ta)に基づいて前記容器の漏れ有無を判定する第2判定と,
    前記第3圧力変化量測定後に,前記容器内部の圧力を前記微圧より高い中高圧に充てんして当該容器を閉塞状態にし,前記容器内部の第2圧力変化量(Pb)を前記微圧用センサよりもダイナミックレンジが広い中高圧用センサで測定する第2圧力変化量測定と,
    前記微圧状態での漏れ流量に対する前記中高圧状態での漏れ流量の比に基づいて,前記補正第3圧力変化量(Pa-Ta)を前記中高圧状態で換算した換算補正第3圧力変化量(Pa-Ta)’を算出する換算と,
    前記第2圧力変化量(Pb)を,前記換算補正第3圧力変化量(Pa-Ta)’に基づいて,前記容器の漏れ有無を判定する第1判定とを行う漏れ検査装置。
  13. 請求項12において,
    前記第1判定において,前記第2圧力変化量(Pb)を,前記第1圧力変化量(Ta)を前記比に基づいて換算した換算第1圧力変化量(Ta’)で補正した補正第1圧力変化量(Pb-Ta’)と,前記換算補正第3圧力変化量(Pa-Ta)’とを比較して,前記容器の漏れ有無を判定する漏れ検査装置。
  14. 流体を収容する容器の漏れ検査装置であって,
    前記容器内部の圧力を前記外部圧力より高い中高圧に充てんして当該容器を閉塞状態にし,前記容器内部の圧力の変化速度が所定基準値内に安定する時間が,漏れなしの場合の安定する時間より速いか否かにより,前記容器の漏れの有無を判定する漏れ判定装置。
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