JP2008224048A - 配管ロウ付け構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、配管のロウ付け接続の際に閉鎖弁に与える熱影響を小さくすることが可能な配管ロウ付け構造を提供することを目的とする。
【解決手段】空調用の室内機Yと室外機Xとの間を、連絡配管により接続するために前記室外機Xに設けられた配管ロウ付け構造1である。そして、前記室外機Xから延びる補助配管2と、当該補助配管2の延出方向における端部を拡径して形成されたロウ付け部21aと、前記補助配管2に設けられ、前記室外機Xが備える熱交換器11への流路を遮断可能な閉鎖弁20と、を備えている。前記補助配管2は、前記ロウ付け部21aと前記閉鎖弁20との間の配管経路に設けられ、前記ロウ付け部21aに与えられた熱を放熱する放熱部を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、空調用の室内機と室外機との間を、連絡配管により接続するために室外機に設けられた配管ロウ付け構造に関する。
従来、空調用の室内機と室外機との間を接続する配管構造として、例えば、特許文献1に記載された配管接続構造が知られている。この配管接続構造は、特許文献1における図1に記載されているように、室外機100側に室内機200側からの配管を接続する液管接続ポート114及びガス管接続ポート115を備え、液管接続ポート114よりも熱交換器103の側において液管閉止弁116が配置され、同様に、ガス管接続ポート115よりも熱交換器103の側においてガス管閉止弁117が配置されたものである。
この接続ポート114・115に対して室内機200側から延びる配管を接続する場合、接続部から冷媒が漏れることを確実に防止するために、配管の接続部をロウ付けすることが考えられる。
特開平2002−22314号公報
しかしながら、特許文献1に記載の配管構造においては、ロウ付けのため接続ポート114・115及びその近傍部分を加熱すると、熱が閉止弁116・117に容易に伝わり、閉止弁116で使用されるOリング等のゴム状部材や、プラスチックなどが熱変形してしまい、閉止弁(閉鎖弁)の機能を著しく阻害してしまう虞がある。
本発明は、上記実情に鑑みることにより、配管のロウ付け接続の際に閉鎖弁に与える熱影響を小さくすることが可能な配管ロウ付け構造を提供することを目的とする。
第1の発明に係る配管ロウ付け構造は、空調用の室内機と室外機との間を、連絡配管により接続するために前記室外機に設けられた配管ロウ付け構造であって、前記室外機から延びる補助配管と、当該補助配管の延出方向における端部を拡径して形成されたロウ付け部と、前記補助配管に設けられ、前記室外機が備える熱交換器への流路を遮断可能な閉鎖弁と、を備え、前記補助配管は、前記ロウ付け部と前記閉鎖弁との間の配管経路に設けられ、前記ロウ付け部に与えられた熱を放熱する放熱部を有することである。
この配管ロウ付け構造では、室外機から延びる補助配管の端部が拡径してロウ付け部が形成されているため、連絡配管を挿入しやすく、ロウ付け接続時の作業性を向上することが可能となる。ロウ付け部と閉鎖弁との間に放熱部が介在しているため、ロウ付け時においてロウ付け部に与えられた熱は、当該放熱部を通過して閉鎖弁に伝わることになる。これにより、ロウ付けに要する熱が放熱部で放熱されるため、配管のロウ付け接続の際に閉鎖弁に与える熱影響を小さくすることが可能となる。
第2の発明に係る配管ロウ付け構造は、第1の発明に係る配管ロウ付け構造において、前記補助配管は、前記室外機から延びる配管から分岐した複数の分岐配管を有し、前記ロウ付け部は、当該複数の分岐配管における端部に形成されていることである。
この配管ロウ付け構造では、配管のロウ付け接続の際に閉鎖弁に与える熱影響を小さくできるとともに、分岐配管の本数に対応して、室外機側の一の熱交換器に対して室内機側の複数の熱交換器を接続することが可能となる。
第3の発明に係る配管ロウ付け構造は、第1又は第2の発明に係る配管ロウ付け構造において、前記閉鎖弁は、前記補助配管における分岐前の配管に一つ設けられていることである。
この配管ロウ付け構造では、ロウ付け部に与えられた熱は、分岐配管を伝わって分岐前の配管に設けられた閉鎖弁に伝わることになる。通常、複数の分岐配管を有する場合でも、一本ずつ順番に連絡配管とロウ付け接続されることになる。このとき一のロウ付け部に与えられる熱は、閉鎖弁に向かって分岐配管及び分岐前の配管を伝導していくとともに、配管の分岐点においては、複数に分岐した他の分岐配管の延出方向へも伝達していくことになる。これにより、一のロウ付け部に与えられた熱が分散し易くなり、閉鎖弁に伝達される熱量をより小さくすることができる。また、一の閉鎖弁の開閉により全ての分岐配管の開閉を同時に行うことができるため作業時間を短縮することができるとともに、閉鎖弁の設置数を減らすことができ、安価な構成とすることが可能である。
第4の発明に係る配管ロウ付け構造は、第1の発明に係る配管ロウ付け構造において、前記放熱部は、前記ロウ付け部から前記閉鎖弁までの配管を迂曲させることにより構成されていることである。
この配管ロウ付け構造では、ロウ付け部から閉鎖弁までの配管が、最短経路となる一直線状に形成されておらず、部分的に屈曲して迂回するように形成されている。この場合、ロウ付け部から閉鎖弁までの配管経路がより長くなりロウ付け部と閉鎖弁との間の配管の表面積が増加する。これにより、ロウ付け部に与えられた熱が、ロウ付け部から閉鎖弁までの配管経路において放熱し易くなり、ロウ付けにより閉鎖弁に与える熱影響をより小さくすることが可能となる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
第1の発明では、ロウ付け部と閉鎖弁との間に放熱部が介在しているため、ロウ付け時においてロウ付け部に与えられた熱は、当該放熱部を通過して閉鎖弁に伝わることになる。これにより、ロウ付けに要する熱が放熱部で放熱されるため、配管のロウ付け接続の際に閉鎖弁に与える熱影響を小さくすることが可能となる。
第2の発明では、分岐配管の本数に対応して、室外機側の一の熱交換器に対して室内機側の複数の熱交換器を接続することが可能となる。
第3の発明では、一のロウ付け部に与えられた熱が分散し易くなり、閉鎖弁に伝達される熱量をより小さくすることができる。
第4の発明では、ロウ付け部に与えられた熱が、ロウ付け部から閉鎖弁までの配管経路において放熱し易くなり、ロウ付けにより閉鎖弁に与える熱影響をより小さくすることが可能となる。
第5の発明では、配管表面が外気に触れやすくロウ付け時においてロウ付け部に与えられた熱の放熱を促進することが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の配管ロウ付け構造1を有する多室用の空気調和機100の冷媒回路を示す図である。この空気調和機100は、室外ユニットXと室内ユニットYとが連絡配管51〜54を介して接続されたものである。
室外ユニットXは、圧縮能力可変型の圧縮機10と、室外熱交換器11と、を備えている。圧縮機10の吐出配管10aと吸込配管10bとは四路切替弁12を介して、冷媒配管13と冷媒配管14と、に接続している。また、吸込配管10bにはアキュムレータ30が介設されている。
冷媒配管13は、室外熱交換器11、閉鎖弁15、が圧縮機10側から順次介設されており、配管経路における閉鎖弁15よりも室内ユニットYに近い位置において、分岐配管16と分岐配管17とに分岐している。分岐配管16・17には、それぞれ、電動膨張弁18・19が設置されている。尚、後述するように、分岐配管16・17における室内ユニットY側の連絡配管51・52と接続する端部は、配管が拡径するように形成されており(図2における拡径部16a・17a参照)、室内ユニットYと接続するための連絡配管51・52が挿入されてロウ付けにより接続される。
冷媒配管14には、閉鎖弁20が介設されており、配管経路における閉鎖弁20よりも室内ユニットYに近い位置において、分岐配管21と分岐配管22とに分岐している。分岐配管21・22は、室内ユニットY側から延びる連絡配管と接続する端部において配管が拡径して形成された拡径部21a・22aを備えており、室内ユニットYと接続するための連絡配管53・54が挿入されてロウ付けにより接続される。
室内ユニットYは、2台の室内熱交換器41・42を備えている。当該室内熱交換器41・42は、冷媒配管43・44にそれぞれ介設されている。冷媒配管43は、両端部にそれぞれ、配管が拡径するように形成された拡径部43aと拡径部43bとを備えている。また、冷媒配管44の両端にも同様に拡径部44aと拡径部44bとが形成されている。そして、冷媒配管43の一端の拡径部43aは、室外ユニットXの分岐配管16の拡径部16aと連絡配管51を介して接続され、他端の拡径部43bは、室外ユニットXの分岐配管21の拡径部21aと連絡配管53を介して接続される。また、冷媒配管44の一端の拡径部44aは、室外ユニットXの分岐配管17の拡径部17aと連絡配管52を介して接続され、他端の拡径部44bは、室外ユニットXの分岐配管22の拡径部22aと連絡配管54を介して接続される。
空気調和機100の冷媒回路は上記のように構成されており、圧縮機10を駆動することで配管内の冷媒を室内ユニットYと室外ユニットXとの間で循環させ、電動膨張弁18・19を適宜調整することにより、冷房又は暖房の機能を発揮することが可能となる。尚、冷房・暖房の切換は四路切換弁12の切り換えにより行われる。
次に、本発明の配管ロウ付け構造1を備える室外ユニットXから延びる配管部分(補助配管)の具体的な構成について図2を用いて説明する。図2は、室外ユニットXの外観斜視図である。尚、図2は、室外ユニットXに対して連絡配管51〜54をロウ付け接続する前の状態を示しており、連絡配管51〜54との接続部近傍の配管構造を説明するため、室外ユニットXの周囲を覆うケーシング60を一部取り除いた構成を示している。
室外ユニットXは、ケーシング60(ケース部材)に周囲四面、上面、及び底面を覆われた略直方体形状に形成されている。ケーシング60には、側板61がケーシング60の底面と略垂直な面をなすように当該ケーシング60に固定されている。これにより側板61は、ケーシング60内の空間を、室外熱交換器11(図1参照)等が配置される側と、連絡配管を接続する冷媒配管の端部16a、17a、21a、22a側と、を部分的に区画している。そして、冷媒配管13・14は、当該側板61における上端部に近い位置を、当該側板61と略直交するように貫通した状態で、側板61に対してねじ等の固定具により配置位置を固定されている。閉鎖弁15・20は、側板61を挟んで室外熱交換器11と逆側に配置されており、当該側板61における当該冷媒配管13・14の貫通位置近傍に設置されている。したがって、側板61を取り外すことなく外部から開閉することが可能となっている。また、閉鎖弁15、20は、ケーシング60の上面に近い位置に配置されているため、開閉操作を容易に行うことが可能となっている。
冷媒配管14は、側板61の表面と略垂直方向に当該側板61に貫通して延出した後、閉鎖弁20を介して下方に延びている。そして、冷媒配管14は、冷媒配管13の側板61の貫通位置と略同じ高さまで下方に向かって延びた後、側板61の表面と略垂直方向に延びるように屈曲し、ケーシング60の角部60aに近づくように延びている。そして当該角部60a近傍において、更に下方に向かうように屈曲し、地面に近い高さまで下方に延出した位置において、U字状に屈曲し、逆に上方に向かってケーシング60の角部60aに沿って延びている。冷媒配管14は、上方に延びる配管部14aの途中で、閉鎖弁20よりも低い位置において分岐配管21と分岐配管22とに分岐する。
分岐配管21は、分岐点から略水平方向にケーシング60の側面に沿って延びており、延出方向の端部において拡径して形成された拡径部21a(ロウ付け部)を備えている。当該拡径部21aに連絡配管53の端部を挿入してロウ付けすることにより、分岐配管21と連絡配管53とが接続される。分岐配管22は、分岐点から分岐配管21と平行に延びており、延出方向の端部には拡径部22aが形成され、ロウ付けにより連絡配管54に接続される。このように、冷媒配管14の一部と分岐配管21・22とにより室外ユニットXから延びる補助配管2が構成されている。
冷媒配管13は、側板61の表面と略垂直方向に当該側板61に貫通して延出した後、閉鎖弁15を介して下方に延びている。そして、冷媒配管13は、冷媒配管14の最下端部よりも地面に近い高さまで下方に延出した位置において、U字状に屈曲し、逆に上方に向かって延びている。冷媒配管13は、上方に延びる配管部13aにおいて閉鎖弁15よりも低い位置において、分岐配管16と分岐配管17とに分岐する。
分岐配管16は、分岐位置から電動膨張弁18に連通するまで略U字状に屈曲して形成されており、電動膨張弁18の位置から端部までは、分岐配管21と略平行に延びている。電動膨張弁18は、側板61に対して図示しない固定部材により固定されている。分岐配管16は、延出方向の端部において拡径するように形成された拡径部16aを備えており、当該拡径部16aに連絡配管51の端部を挿入してロウ付けすることにより、分岐配管16と連絡配管51とが接続される。分岐配管17は、分岐配管16と略同形状に形成され、側板61に対して図示しない固定部材により固定された電動膨張弁19が介設されている。そして、分岐配管17の端部には拡径部17aが形成されており、ロウ付けにより連絡配管52に接続される。このように、冷媒配管13の一部と分岐配管16・17とにより室外ユニットXから延びる補助配管3が構成されている。
次に、連絡配管を分岐配管の拡径部に挿入してロウ付けする際の、閉鎖弁15及び閉鎖弁20が受ける熱影響について、分岐配管21の端部の拡径部21aに連絡配管53を接続する場合を例に挙げて説明する。
拡径部21aに連絡配管53をロウ付け接続する場合、拡径部21aに大量に熱が供給されることになる。このとき、拡径部21aに供給された熱は、拡径部21aから閉鎖弁20までの配管部分の熱伝導によって閉鎖弁20まで伝導することになる。本実施形態においては、当該配管部分は、拡径部21aから閉鎖弁20までを一直線に結ぶものではなく、少なくとも一部において配管を屈曲させて形成されている。即ち、当該配管部分は、拡径部21aから閉鎖弁20までの最短経路を通らないように迂曲している。この場合、拡径部21aから閉鎖弁20までの配管経路がより長くなり拡径部21aと閉鎖弁20との間の配管の表面積が増加する。これにより、拡径部21aに与えられた熱が、拡径部21aから閉鎖弁20までの配管経路において放熱され易くなり、拡径部21aへのロウ付けにより閉鎖弁20に与える熱影響をより小さくすることが可能となる。即ち、拡径部21aから閉鎖弁20までの配管部分が拡径部21aに与えられた熱を放熱する放熱部としての役割を果たすことになる。同様に、分岐配管22の拡径部22aへのロウ付けを行う場合も、拡径部22aから閉鎖弁20までの配管部分が放熱部としての役割を果たすことになる。
また、閉鎖弁20は、冷媒配管14の分岐前の位置に設けられているため、分岐配管21の拡径部21aに供給された熱は、拡径部21a側から冷媒配管14と分岐配管22との分岐点まで伝導した後、閉鎖弁20側に伝わる配管経路と、他の分岐配管22の端部22a側に伝わる配管経路との2方向に分かれて伝導することになる。これにより、拡径部21aに与えられた熱が分散し、閉鎖弁20に伝わる熱量をより小さくすることができる。
分岐配管22の拡径部22aに、連絡配管54をロウ付け接続する場合においても、同様の作用により、閉鎖弁20に伝わる熱量をより小さくすることが可能となる。また、冷媒配管13から分岐する分岐配管16及び分岐配管17の端部の拡径部16a及び17aに対して、連絡配管51及び52をロウ付け接続する場合においても同様の作用により閉鎖弁15に伝わる熱量を小さくすることができる。尚、閉鎖弁15に対しては、拡径部16a・17aから閉鎖弁15までの配管経路には、電動膨張弁18・19が介設されている。そのため、当該電動膨張弁18・19の位置において、拡径部16a・17aから伝わってきた熱が、当該電動膨張弁の固定部材を介して側板61に分散されるため、閉鎖弁15に伝わる熱量をより小さくすることが可能となる。
以上説明したように、本実施形態に係る配管ロウ付け構造1は、空調用の室内ユニットYと室外ユニットXとの間を、連絡配管53・54により接続するために前記室外ユニットXに設けられた構造である。そして、前記室外ユニットXから延びる補助配管2(冷媒配管14及び分岐配管21・22)と、当該分岐配管21の延出方向における端部を拡径して形成された拡径部21a・22aと、前記冷媒配管14に設けられ、前記室外ユニットXが備える熱交換器11への流路を遮断可能な閉鎖弁20と、を備え、前記補助配管2は、前記拡径部21a・22aと前記閉鎖弁20との間の配管経路に設けられ、前記拡径部21a・22aに与えられた熱を放熱する放熱部を有している。
この配管ロウ付け構造1では、室外ユニットXから延びる分岐配管21・22の端部が拡径して拡径部21a・22aが形成されているため、連絡配管53・54を挿入しやすく、ロウ付け接続時の作業性を向上することが可能となる。拡径部21a・22aと閉鎖弁20との間には、放熱部が介在しているため、ロウ付け時において拡径部21a・22aに与えられた熱は、当該放熱部を通過して閉鎖弁20に伝わることになる。これにより、ロウ付けに要する熱が放熱部で放熱されるため、配管のロウ付け接続の際に閉鎖弁20に与える熱影響を小さくすることが可能となる。尚、放熱部は、ロウ付け時において当該拡径部21a・22aと閉鎖弁20との間の配管を伝わる熱を、閉鎖弁20の機能を妨げない程度に放熱することが可能な放熱部として形成されている。特に、閉鎖弁20はOリング等のゴム状部材を備えている場合が多く、この場合、拡径部21a・22aにロウ付けに要する所定量の熱を供給したときに、閉鎖弁20の温度が、当該ゴム状部材の融点を超える温度まで上昇しない程度に、放熱できる放熱部とすることが望ましい。
また、熱交換器11から延びる冷媒配管14から、二つの分岐配管(分岐配管21と分岐配管22)に分岐しており、当該二つの分岐配管における端部に拡径部21aと拡径部22aとが形成されている。この構成によると、配管のロウ付け接続の際に閉鎖弁20に与える熱影響を小さくできるとともに、室外ユニットXの室外熱交換器11に対して、分岐配管の本数に対応した複数の室内熱交換器41・42を接続することが可能となる。
また、閉鎖弁20は、補助配管2における分岐前の配管である冷媒配管14に一つ設けられている。この構成によると、拡径部21a・22aに与えられた熱は、分岐配管21・22を伝わって分岐前の配管である冷媒配管14に設けられた閉鎖弁20に伝わることになる。通常、複数の分岐配管を有する場合でも、一本ずつ順番に連絡配管とロウ付け接続されることになる。このとき一の拡径部21aに与えられる熱は、閉鎖弁20に向かって分岐配管21及び分岐前の配管である冷媒配管14を伝導していくとともに、冷媒配管14から分岐配管22への分岐点においては、他の分岐配管22の拡径部22aに向かう方向へも伝達していくことになる。これにより、一の拡径部21aに与えられた熱が分散し易くなり、閉鎖弁20に伝達される熱量をより小さくすることができる。
また、拡径部21a・22aから前記閉鎖弁20までの配管を迂曲させて構成されている。この構成によると、拡径部21a・22aから閉鎖弁20までの配管が、最短経路となる一直線状に形成されておらず、部分的に屈曲して迂回するように形成されている。この場合、拡径部21a・22aから閉鎖弁20までの配管経路がより長くなり拡径部21a・22aと閉鎖弁20との間の配管の表面積が増加する。これにより、拡径部21a・22aに与えられた熱が、拡径部21a・22aから閉鎖弁20までの配管経路において放熱し易くなり、ロウ付けにより閉鎖弁20に与える熱影響をより小さくすることが可能となる。
また、拡径部21a・22aから閉鎖弁20までの配管の一部(鉛直方向に延びる配管部分14a)は、室外ユニットXの周囲四面を覆うように配置されたケーシング60の角部60aに沿うように配置されている。
この構成によると、拡径部21a・22aと閉鎖弁20との間の配管部分が、室外ユニットXの外周端部に配置されるため、配管表面が外気に触れやすくロウ付け時において拡径部21a・22aに与えられた熱の放熱を促進することが可能となる。また、ケーシング60の角部60aに沿うように配置されているため、例えば、周囲四面のうちの一面が壁等に対面した状態で室外ユニットXが配置されている場合においても、配管部分14aに触れる外気の流れが遮断されにくく、確実に放熱を行うことが可能である。
以上、本発明の実施形態及びその変形例について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいてさらに様々に変更して実施することができるものである。
(1)ロウ付け部から閉鎖弁までの配管経路に設けられる放熱部は、放熱量を増加するために、ロウ付け部から閉鎖弁までの配管の表面に複数の凹凸を形成して配管の表面積を増加させた構成としてもよい。この場合、配管経路を過度に長くすることなく配管表面からの放熱量を増加させることが可能となるため、配管内を通過する冷媒の流路抵抗を小さくすることが可能となる。
(2)ロウ付け部から閉鎖弁までの配管、又は、当該配管の一部に熱伝導率の低い材料を用いた構成としてもよい。尚、ロウ付けに要する熱量をロウ付け部に供給したときに、閉鎖弁の温度が、当該閉鎖弁が備えるゴム状部材の融点を超える温度まで上昇しない程度に、熱伝導率が低い材料を用いることが望ましい。この場合、ロウ付け部から閉鎖弁までの配管を伝わる単位時間当たりの熱量を少なくすることができるため、配管経路を過度に長くすることなく配管表面からの放熱量を増加させることが可能となる。
(3)ロウ付け部から閉鎖弁までの配管の径の少なくとも一部を拡径した構成とすることもできる。この場合、配管経路を長くすることなく配管の表面積を増加させることができるため、冷媒の流路抵抗を増加させることなく配管表面からの放熱を促進することができる。
本発明を利用すれば、配管のロウ付け接続の際に閉鎖弁に与える熱影響を小さくすることができる。
本発明の配管ロウ付け構造を有する多室用の空気調和機の冷媒回路図である。 室外ユニットXの外観斜視図である。
符号の説明
1 配管ロウ付け構造
2、3 補助配管
11 室外熱交換器
13、14 冷媒配管
15、20 閉鎖弁
16、17、21、22 分岐配管
16a、17a、21a、22a 拡径部(ロウ付け部)
41、42 室内熱交換器
51〜54 連絡配管
60 ケーシング(ケース部材)
61 側板
100 空気調和機
X 室外ユニット(室外機)
Y 室内ユニット(室内機)

Claims (4)

  1. 空調用の室内機(Y)と室外機(X)との間を、連絡配管により接続するために前記室外機に設けられた配管ロウ付け構造(1)であって、
    前記室外機から延びる補助配管(2)と、
    当該補助配管の延出方向における端部を拡径して形成されたロウ付け部(21a)と、
    前記補助配管に設けられ、前記室外機が備える熱交換器への流路を遮断可能な閉鎖弁(20)と、を備え、
    前記補助配管は、前記ロウ付け部と前記閉鎖弁との間の配管経路に設けられ、前記ロウ付け部に与えられた熱を放熱する放熱部を有することを特徴とする配管ロウ付け構造。
  2. 前記補助配管(2)は、前記室外機から延びる配管から分岐した複数の分岐配管(21、22)を有し、
    前記ロウ付け部(21a)は、当該複数の分岐配管における端部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の配管ロウ付け構造。
  3. 前記閉鎖弁(20)は、前記補助配管(2)における分岐前の配管に一つ設けられていることを特徴とする請求項2に記載の配管ロウ付け構造。
  4. 前記放熱部は、前記ロウ付け部(21a)から前記閉鎖弁(20)までの配管を迂曲させることにより構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の配管ロウ付け構造。
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JP2021055937A (ja) * 2019-09-30 2021-04-08 株式会社富士通ゼネラル 切替ユニット及び切替ユニット製造方法

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