JP2008223292A - 異種管接続用の補助部材およびそれを備えた異種管接続構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】陶管100と塩化ビニル樹脂製の補修管30とを接続するにあたって、予め陶管100の受口100aに補助部材20を接続する。補助部材20は、塩化ビニル樹脂製の継手管21と、継手管21の一端側の外周面に取り付けられた発泡ポリエチレン製の可撓性リング22とを有している。補助部材20を受口100aに差し込むと、可撓性リング22の弾性力によって、補助部材20と陶管100との芯合わせが行われる。補助部材20を受口100aに差し込んだ後、受口100aの内周面と継手管21の外周面との間の空間にモルタル60を充填する。
【選択図】図1
Description
《異種管接続構造の構成》
図1に示すように、本実施形態に係る異種管接続構造は、複数の陶管が順次接続されてなる下水道配管の一部の陶管を、合成樹脂製の配管構造10に置き換えたものである。配管構造10は、第1の陶管100と第2の陶管300との間に介在している。
次に、配管構造10の施工方法、言い換えると、下水管配管の補修方法について説明する。
例えば、図3に示すように、3つの陶管100、200、300が接続されている場合において、中央の陶管200の一部Zが破損している場合を考える。この場合、まず、掘削を行い、破損部分Zを含む陶管200の全体を露出させる。
破損部分を含む陶管200を露出させると、次に、図4に示すように、この陶管200をすべて除去する。この陶管200の除去方法は何ら限定されないが、例えば、陶管200の脆い性質を利用して、陶管200を金槌等で砕く方法などを挙げることができる。このように、陶管200の全体を除去する方法を採用することによって、陶管100の受口100aや陶管300の差口300aなどの施工性の高い部分を、配管構造10に対する接続部分として利用することができる。
次に、図5に示すように、第1陶管100の受口100aに、継手管21の左側の端面24が第1陶管100の接合端面100bに突き当たるまで、補助部材20を差し込む。この際、継手管21の左端部には可撓性リング22が取り付けられているので、継手管21は第1陶管100に芯合わせされた状態で嵌め込まれることになる。すなわち、継手管21と第1陶管100とは、管種が異なり、管径が大きく異なっている。ところが、可撓性リング22の外周側は第1陶管100の受口100aの内周面と一様に接触し、可撓性リング22の内周側は継手管21の外周面と一様に接触する。その結果、継手管21を差し込む際に、継手管21の中心と第1陶管100の中心とがずれると、可撓性リング22におけるずれた側の部分は、他の部分よりも大きく圧縮することになる。そのため、ずれた側の部分の弾性力は他の部分の弾性力よりも大きくなり、可撓性リング22の全体によって生じる弾性力は、そのずれをなくす方向に作用する。
次に、継手管21と第2陶管300との間の距離Lに応じた長さの補修管30を準備する。補修管30として、予め規格化された長さの管を用いてもよいが、現場において所定長さの管を切断すること、または、複数の管を接着すること等によって、上記長さLの補修管30を製作することも可能である。本実施形態では、補修管30は塩化ビニル樹脂製であるので、そのような切断または接着による長さ調整は極めて容易である。
次に、図6に示すように、補修管30に第1スライド継手40と第2スライド継手70とをそれぞれ取り付けて、これらを一体化させる。具体的には、補修管30の左側の差口31に第1スライド継手40の受口43を嵌め込むとともに、補修管30の右側の差口33を第2スライド継手70の左側の受口71に嵌め込む。
次に、図7に示すように、第1スライド継手40および第2スライド継手70と一体化された補修管30を、継手管21と第2陶管300との間に位置づける。すなわち、破損した陶管200の代わりに補修管30を配置する。
次に、第1スライド継手40を左方向にスライドさせ、継手管21と補修管30とを接続する。また、第2スライド継手70を右方向にスライドさせる。ここで、第2スライド継手70にはテーパ部75が形成されているので、第2スライド継手70をスライドさせた際に、第2陶管300の差口300aの先端がテーパ部75上を摺動し、差口300aがテーパ部75によって中心側に案内される。その結果、第2スライド継手70と第2陶管300とが芯合わせされる。このように、本実施形態では、テーパ部75の芯合わせ機能により、第2スライド継手70と第2陶管300との芯合わせを容易に行うことができる。なお、第2スライド継手70と第2陶管300とが芯合わせされると、補修管30と第2陶管300も芯合わせされることになる。すなわち、本実施形態によれば、テーパ部75を有する第2スライド継手70を用いることにより、補修管30と第2陶管300とを、両者が芯合わせされた状態で良好に接続することができる。その後、第2スライド継手70の受口73の内周面と第2陶管300の差口300aの外周面との間の隙間に、モルタル60を充填する。これにより、第2スライド継手70と第2陶管300とが接合される(図1参照)。
最後に、前記(i)の工程にて掘削した箇所を埋め戻す。
以上のように、本実施形態によれば、異種管同士である第1陶管100と補修管30とを接続する際に、それらの間に補助部材20を介在させることとした。そのため、補修管30を第1陶管100に対して良好に接続することができる。
本実施形態では、予め工場等において補助部材20を製作しておき、その補助部材20を施工現場に運搬することとしていた。しかし、補助部材20を現場で製作することも可能である。例えば、施工現場において、合成樹脂製の管の一部を切断することによって継手管21を製作し、その継手管21に可撓性リング22を巻き付け、継手管21の外周面に接着するようにしてもよい。
図8に示すように、実施形態2は、実施形態1において、第2スライド継手70に変更を加えたものである。以下の説明では、実施形態1と同様の部分には同様の符号を付し、説明を省略する。
上記実施形態に係る異種管接続構造51は、可撓性リング22を介して第2スライド継手70と第2陶管300とをモルタル60で接合した構造である。上記実施形態では、異種管接続構造51は、可撓性リング22が取り付けられた第2スライド継手70を第2陶管300の差口300aに嵌め込むことによって形成されていた。しかし、異種管接続構造51は、他の方法で形成されていてもよい。例えば、第2陶管300の差口300aの外周面に可撓性リング22を取り付け、その後に第2スライド継手70を差口300aに嵌め込み、モルタル60を充填するようにしてもよい。
21 継手管(合成樹脂製の管,第2種配管)
22 可撓性リング
30 補修管(第2配管)
60 モルタル
70 第2スライド継手(合成樹脂製の管)
70A 異種管接続用の補助部材
73 受口
100 第1陶管(第1配管,第1種配管)
100a 受口
300 第2陶管
300a 差口
Claims (6)
- 受口を有する陶管またはヒューム管からなる第1配管と合成樹脂製の第2配管とを接続する際に、前記第1配管の受口と前記第2配管との間に配置される異種管接続用の補助部材であって、
合成樹脂製の管と、
前記管の一端側の外周面に取り付けられた可撓性リングと、
を備えた異種管接続用の補助部材。 - 差口を有する陶管またはヒューム管からなる第1配管と合成樹脂製の第2配管とを接続する際に、前記第1配管の差口と前記第2配管との間に配置される異種管接続用の補助部材であって、
一端側に半径方向外側に広がる受口が形成された合成樹脂製の管と、
前記管の受口の内周面に取り付けられた可撓性リングと、
を備えた異種管接続用の補助部材。 - 請求項1または2に記載の異種管接続用の補助部材において、
前記可撓性リングにおける前記管の軸方向に沿った長さは、前記可撓性リングにおける前記管の半径方向の長さに略等しい異種管接続用の補助部材。 - 請求項1または2に記載の異種管接続用の補助部材において、
前記可撓性リングの断面形状は、略円形である異種管接続用の補助部材。 - 陶管またはヒューム管からなり、一端側に半径方向外側に広がる受口が形成された第1種配管と、
一端側が前記第1種配管の受口内に突き当てられた合成樹脂製の第2種配管と、
前記第1種配管の受口の先端よりも前記第1種配管の軸方向の内側の位置であって、かつ前記第1種配管の受口の内周面と前記第2種配管の一端側の外周面との間の位置に、前記内周面および前記外周面と接触した状態で介在する可撓性リングと、
少なくとも前記第1種配管の受口の内周面と前記第2種配管の一端側の外周面との間における前記可撓性リングと前記受口の先端との間に充填されたモルタルと、
を備えた異種管接続構造。 - 陶管またはヒューム管からなり、一端側に差口が形成された第1種配管と、
合成樹脂製の管からなり、一端側に半径方向外側に広がる受口が形成され、前記受口内に前記第1種配管の前記差口が差し込まれた第2種配管と、
前記第2種配管の受口の先端よりも前記第2種配管の軸方向の内側の位置であって、かつ前記第2種配管の受口の内周面と前記第1種配管の一端側の外周面との間の位置に、前記内周面および前記外周面と接触した状態で介在する可撓性リングと、
少なくとも前記第2種配管の受口の内周面と前記第1種配管の一端側の外周面との間における前記可撓性リングと前記受口の先端との間に充填されたモルタルと、
を備えた異種管接続構造。
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